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JP4488601B2 - 感光性樹脂積層体 - Google Patents

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JP4488601B2
JP4488601B2 JP2000212582A JP2000212582A JP4488601B2 JP 4488601 B2 JP4488601 B2 JP 4488601B2 JP 2000212582 A JP2000212582 A JP 2000212582A JP 2000212582 A JP2000212582 A JP 2000212582A JP 4488601 B2 JP4488601 B2 JP 4488601B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は感光性樹脂積層体に関する。さらに詳しくはプリント配線板の製造に適した感光性樹脂積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、プリント配線板作製用のレジストとして支持体と感光性樹脂層からなる、いわゆるドライフィルムレジスト(以下DFRと略記する)が用いられている。このDFRは、一般に支持体上に感光性樹脂組成物を積層し、多くの場合、さらに該組成物上に保護用のフィルムを積層することにより調製される。
【0003】
DFRを用いてプリント配線板を作製するためには、まず保護フィルムを剥離した後、銅張り積層板等の永久回路作製用基板上に、DFRを積層する。次に必要により支持体を剥離し、配線パターンマスクフィルム等を通し露光を行う。露光後に支持体がある場合は支持体を剥離し、現像液により未露光部分の感光性樹脂層を溶解、もしくは分散除去し、基板上に硬化レジスト画像を形成せしめる。
【0004】
現像後回路を形成させるプロセスとしては、大きく二つの方法に分かれる。第一の方法は、硬化レジストによって覆われていない銅面をエッチング除去した後レジストをさらに除去するものであり、エッチング法と呼ばれる。第二の方法は、同上の銅面に銅等のめっき処理を行った後、レジストの除去、さらに現れた銅面をエッチングするものであり、めっき法と呼ばれる。
【0005】
上記二つの方法の中で、めっき法がエッチング法より微細な配線が作製することに適しているため近年多用され始めた。しかしながら、めっき法の場合、回路をめっきした後に硬化レジストを剥離する段階で、完全な剥離が達成できないことが多かった。硬化レジストは一般に剥離剤の作用で破砕された小片になり、基板上から除去されるが、配線が微細になるにつれて、剥離片の大きさが配線に比べて相対的に大きくなり剥離が困難になってきた。
さらに感光性樹脂層の解像性も従来のものでは満足できないことが多くなった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、めっき法による微細な配線を有するプリント配線板製造において、上記の従来技術の問題点を解決した、めっき後の硬化レジスト剥離性が十分であり、解像性が高い感光性樹脂積層体の提供を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題解決のため検討した結果、ラジカル重合体に含まれるカルボン酸構造がアクリル酸由来の構造単位とメタクリル酸由来の構造単位を同時に含むラジカル重合体を用い、重合性モノマーに不飽和二重結合を1つ有するものを多く含み、かつイミダゾール2量体を光開始剤とする感光性樹脂組成物が十分な剥離性と解像度を与えることを発見し、本発明に至った。
【0008】
すなわち、本発明は
1.支持体と感光性樹脂層からなり、該感光性樹脂層が、(a)カルボン酸を有するラジカル重合体30〜70重量%、(b)少なくとも1個の不飽和二重結合を有する重合性モノマー20〜70重量%、および(c)光開始剤0.1〜20重量%を含有する感光性樹脂積層体において、該感光性樹脂層の成分(a)のラジカル重合体の酸当量が200〜500、重量平均分子量が5万〜40万であって、ラジカル重合体に含まれる単量体由来の構造単位がアクリル酸由来の構造単位とメタクリル酸由来の構造単位を同時に含み、かつ両者の合計に対するアクリル酸由来の構造単位の比率が10〜70重量%であり、そして成分(b)の重合性モノマー総量に対して、1個の不飽和二重結合を有する重合性モノマーの占める比率が25〜50重量%、2個以上の不飽和二重結合を有する重合性モノマーが75〜50重量%であり、かつ、成分(c)の光開始剤としてイミダゾール2量体とp,p’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンを含有してなることを特徴とするめっき法用感光性樹脂積層体、
2.感光性樹脂層の成分(b)の重合性モノマーの中で1個の不飽和二重結合を有する重合性モノマーが、下記式(1)に示した化合物であることを特徴とする上記1.記載の感光性樹脂積層体、
【化1】
Figure 0004488601
(式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2は炭素数1〜15のアルキル基またはハロゲン基を表す。Aは下記式(2)および下記式(3)の共重合体単位を表し、これらの繰り返し単位の合計が2〜15である。Bはフェニル基を表す。)
【化2】
Figure 0004488601
【化3】
Figure 0004488601
を提供するものである。
【0009】
本発明のラジカル重合体は、酸当量が200〜500である必要があり、好ましくは200〜400である。ここで酸当量とは、その中に1当量のカルボン酸を有するポリマーの重量をいう。酸当量の測定は、0.1N水酸化ナトリウムで電位差滴定法により行われる。酸当量が200以下では、塗工溶媒またはモノマーとの相溶性が低下し、500以上では剥離性の改善が得られない。
【0010】
ラジカル重合体の重量平均分子量は、5万〜40万である必要があり、より好ましくは10万〜40万である。分子量の測定はゲル パーミエーション クロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレンの検量線を用いて行われる。40万以上であると現像性が低下し、5万以下では感光性樹脂積層体に用いた場合に感光性樹脂層の厚みを均一に維持することが困難になる。
【0011】
ラジカル重合体は、単量体としてアクリル酸とメタクリル酸を必ず含み、さらにアクリル酸とメタクリル酸の合計量に対するアクリル酸の比率が10〜70重量%である必要がある。アクリル酸比率が10重量%未満であると、剥離片が大きくなり微細パターンの剥離で完全な剥離がなされない。70重量%を越えると、現像液やめっき液に対する硬化レジストの耐薬品性が低下する。
【0012】
上記二種の必須な単量体以外に、ラジカル重合体の酸当量を200〜500に調整させるためにカルボン酸を含まない下記の単量体から選ばれた1種またはそれ以上の単量体が必要となる。これら非酸性単量体は、感光性樹脂層の現像性、エッチング工程での耐性、硬化膜の可とう性等の種々の特性を保持するように選ばれる。
【0013】
例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等の(メタ)アクリル酸アルキル類、(メタ)アクリル酸ベンジル、酢酸ビニル等のビニルアルコールのエステル類、スチレンまたは重合可能なスチレン誘導体および(メタ)アクリロニトリル等がある。最も適しているのは、メタクリル酸メチルである。
【0014】
ラジカル重合体は、1種または2種以上の混合も可能である。例えば、酸性単量体としてアクリル酸のみを用いたラジカル重合体とメタクリル酸のみを用いた別のラジカル重合体を混合することにより、結果的に請求項を満たすラジカル重合体になった場合も所望の特性が発現される。
【0015】
ラジカル重合体は、感光性樹脂組成物中の総量として30〜70重量%の範囲であり、好ましくは40〜60重量%である。30重量%より少ないと、耐コールドフロー性が低下する。70重量%より多いと、感光性樹脂層が脆くなる。
【0016】
ラジカル重合体は、単量体の混合物を、アセトン、メチルエチルケトン、イソプロパノール、エタノール等の溶剤で希釈した溶液に、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル等のラジカル重合開始剤を適量添加し、加熱撹拌することにより合成することが好ましい。混合物の一部を反応液に滴下しながら合成する場合もある。また、反応終了後さらに溶剤を加えて、所望の濃度に調製する場合もある。溶液重合以外にも、塊状重合、懸濁重合および乳化重合でも合成可能である。
【0017】
重合性モノマーは、1分子中に1個以上の不飽和二重結合を有する化合物であるが、総量に対して不飽和二重結合を1個のみ有する重合性モノマーの占める比率が重要となる。比率が25〜50重量%でないと所望の特性が得られない。25重量%未満であると剥離時間が著しく長くなり剥離が完全になされない。50重量%を越えると解像性が低下する。
【0018】
不飽和二重結合が1個のみの重合性モノマーの例としては、下記式(1)に示した化合物が解像度の点で最も好ましい。
【0019】
【化4】
Figure 0004488601
(式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2は炭素数1〜15のアルキル基またはハロゲン基を表す。Aは下記式(2)および下記式(3)の共重合体単位を表し、これらの繰り返し単位の合計が2〜15である。Bはフェニル基を表す。)
【0020】
【化5】
Figure 0004488601
【0021】
【化6】
Figure 0004488601
【0022】
上記式(1)で示される重合性モノマーのAは、プロピレンオキシド繰り返し単位(式(2))およびエチレンオキシド繰り返し単位(式(3))の共重合体であるが、両方の繰り返し単位の配列は、ランダムでもブロックでも構わない。上記式(1)で示される重合性モノマーは、アルキル置換、もしくは無置換のフェノールに、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドを付加した変性モノオールと、アクリル酸またはメタクリル酸とのエステル化反応により得ることができる。
【0023】
不飽和二重結合が1個のみの重合性モノマーとして、式(1)以外の重合性モノマーを使用することができる。例としては、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、フェノキシテトラエチレングリコールアクリレート、無水フタル酸と2−ヒドロキシプロピルアクリレートとの半エステル化物とプロピレンオキシドとの反応物(日本触媒化学社製OE−A200)、4−ノルマルオクチルフェノキシペンタプロピレングリコールアクリレート等が挙げられる。
【0024】
不飽和二重結合を2個以上有する重合性モノマーの具体例としては、1,4−テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、
【0025】
ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸のエチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレートAポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビス(ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート)ポリプロピレングリコールがある。また、ヘキサメチレンジイソシアナート、トリレンジイソシアナート等が挙げられる。
【0026】
重合性モノマーは、感光性樹脂組成物中の総量として20〜70重量%の範囲であり、好ましくは40〜60重量%である。20重量%より少ないと、感度が下がる。70重量%より多いと、コールドフロー性が大きくなり保存時のDFR形態保持が困難になる。
【0027】
光開始剤としては、イミダゾール2量体とp,p’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが必要である。
イミダゾール2量体の2個のロフィン基を結合する共有結合は1,1’−、1,2’−、1,4’−、2,2’−、2,4’−または4,4’−位についているが、1,2’−化合物が好ましい。また、フェニル基が置換されていてもよく例えば2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ビス−(m−メトキシフェニル)イミダゾリル二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体等が用いられる。
【0028】
上記2種の光開始剤に加えて、別の光開始剤を加えることができる。具体例としては、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、ベンジルジプロピルケタール、ベンジルジフェニルケタール、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインピロピルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンゾフェノン、9−フェニルアクリジン等のアクリジン類、α、α−ジメトキシ−α−モルホリノ−メチルチオフェニルアセトフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフォンオキシド、フェニルグリシン、さらに1−フェニル−1、2−プロパンジオン−2−o−ベンゾイルオキシム、2,3−ジオキソ−3−フェニルプロピオン酸エチル−2−(O−ベンゾイルカルボニル)−オキシム等のオキシムエステル類がある。
【0029】
感光性樹脂の熱安定性、保存安定性を向上させるために、感光性樹脂層にラジカル重合禁止剤を含有させることは好ましいことである。例えば、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン、ピロガロール、ナフチルアミン、tert−ブチルカテコール、塩化第一銅、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)等がある。
【0030】
本発明の感光性樹脂層には染料、顔料等の着色物質を含有してもよい。例えばフクシン、フタロシアニングリーン、オーラミン塩基、カルコキシドグリーンS、パラマジエンタ、クリスタルバイオレット、メチルオレンジ、ナイルブルー2B、ビクトリアブルー、マラカイトグリーン、ベイシックブルー20、ダイヤモンドグリーン等がある。
【0031】
また、光照射により発色する発色系染料を含有してもスフェート、トリクロロアセトアミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イソブチル、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(p−クロロフェニル)エタン、ヘキサクロロエタン等がある。
【0032】
さらに感光性樹脂層には、必要に応じて可塑剤等の添加剤を含有しても感光性樹脂積層体の支持層としては、活性光を透過する透明なものが望ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、塩化ビニリデン共重合体フィルム、ポリメタクリル酸メチル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、スチレン共重合体フィルム、ポリアミドフィルム、セルロース誘導体フィルム等が挙げられる。これらのフィルムは必要に応じ延伸されたものも使用可能である。
【0033】
支持層と積層した感光性樹脂層の他、感光性樹脂層表面に必要に応じて保護層を積層する。この保護層の重要な特性は感光性樹脂層との密着力について、支持層よりも保護層の方が、充分小さく容易に剥離できることである。例えばポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等がある。
【0034】
本発明の感光性樹脂積層体の基板への積層方法は、ホットロールラミネーターあるいは真空ラミネーターを用いることができる。
露光は、配線として残したい部分が透明な高透過性マスクを通し、超高圧水銀灯などの紫外線を用いて行われる。
【0035】
現像は、アルカリ水溶液を用いて未露光部を現像除去する。アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第1アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の第2アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第3アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウム塩等のアルカリ類の水溶液等が使用できる。最も一般的には0.5〜3%の炭酸ナトリウム水溶液が用いられる。
【0036】
これに電解金属めっきを行いレジストが無い部分に所望の厚みの金属を形成させる。金属としては、銅、ニッケル、クロム、金、はんだ等が挙げられる。特に銅めっきが多用される。
導体配線を形成後、硬化レジストを無機または有機アルカリ液により剥離除去する。一般に現像液に比べてアルカリ性が強く、液温度を高い条件で剥離する。
【0037】
剥離液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第1アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の第2アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第3アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウム塩等のアルカリ類の水溶液およびこれにメタノール、エタノール、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド等の有機溶剤を適量含んだ水溶液が使用できる。剥離方法としては、スプレー、パドル、浸漬、超音波等の方式が可能である。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、実施例により本発明の実施の形態を具体的に説明する。
実施例中の諸特性は、次の方法により測定した。
(1)ラジカル重合体の分子量
日本分光製ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによりポリスチレン換算の重量平均分子量として求めた。
【0039】
(2)剥離性評価
幅が80ミクロン、長さが5cmの露光部と幅が80μm、長さ5cmの未露光部が交互に100本ずつ並んだマスクを、感光性樹脂積層体がラミネートされた銅張り積層板上に置き、オーク社製平行光露光機HMW−801で60mJ/cm2露光した。支持体を剥がした後、30℃の1%炭酸ナトリウム水溶液を60秒間スプレーし、未露光部分の感光性樹脂層を現像除去し、100本の並んでいるレジストパターンを形成させた。
【0040】
この基板を30℃の酸性クリーナー(アトテックジャパン製FRX)に3分間浸漬することで脱脂を行った後、硫酸銅めっき液(メルテックス社製カパーグリーム125)中で2時間電解銅めっきした。電流密度は2A/dm2になるように調整した。約40μmの高さのめっき銅ラインを100本形成させた。
めっき後の基板を50℃の3%水酸化ナトリウム水溶液に2分間浸漬してレジストを剥離した。剥離後の基板を肉眼および光学顕微鏡で観察し、硬化レジストが残っていないか調べた。次のようなランクで判定した。
【0041】
○………完全に剥離された。
△………100本のめっきライン中20本未満のライン間に剥離されない硬化レジストが残った。
×………100本のめっきライン中20本以上のライン間に剥離されない硬化レジストが残った。
【0042】
(3)解像性評価
同幅の露光部と未露光部が交互に5本ずつ並んだマスクで、幅が5μm単位で増加するマスクを、感光性樹脂積層体がラミネートされた銅張り積層板上に置き、オーク社製平行光露光機HMW−801で40mJ/cm2露光した。支持体を剥がした後、30℃の1%炭酸ナトリウム水溶液を60秒間スプレーし、未露光部分の感光性樹脂層を現像除去し、光学顕微鏡で解像性を調べた。次のようなランクで判定した。
【0043】
◎………解像度が50μm以下。
○………解像度が50μmを越え、70μm以下。
△………解像度が70μmを越え、90μm以下。
×………解像度が90μmを越える。
【0044】
(合成例1)
かきまぜ器、還流冷却器、温度計を備えた2リットル容のセパラブルフラスコに、メチルエチルケトン(MEK)300gを入れ、窒素気流下、80℃でかきまぜながら単量体としてアクリル酸30g、メタクリル酸60g,メタクリル酸メチル180g、アクリル酸n−ブチル30g、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル1.2gの均一混合物を4時間かけて滴下した。8時間加熱・撹拌し、アゾビスイソブチロニトリル2gをMEK溶液として加え、さらに12時間加熱・撹拌した。最後にMEK400gを加えて、溶液濃度を30%前後に調整し、目的のラジカル重合体(P−1)を得た。分子量は13.5万であった。
【0045】
(合成例2〜9)
合成例1と同様の方法で、表1、表2に示した単量体組成(単量体総量:300g)と重合開始剤(アゾビスイソブチロニトリル)の量で目的のラジカル重合体を合成した。
【0046】
【表1】
Figure 0004488601
【0047】
【表2】
Figure 0004488601
【0048】
【実施例】
実施例1
合成例1で重合したラジカル重合体溶液P−1と、光重合性モノマー、光開始剤およびその他の成分を次に示す成分比で、12時間かきまぜた。
P−1(固形分重量として) 48.1重量%
式(1)でR1が水素、R2がp−ノルマルオクチル、式(2)の繰り返し数が5、式(3)の繰り返し数が2のモノアクリレート(M−1)12重量%
ビス(トリエチレングリコールメタクリレート)ポリプロピレングリコール(M−2)18重量%
【0049】
ヘキサメチレンジイソシアネートとオリゴプロピレングリコールモノメタクリレートとのウレタン反応物(M−3)18重量%
2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体(I−1)3.6重量%
p,p’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン(I−2)0.24重量%
【0050】
次にこの混合溶液を、厚さ20μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)にバーコーターを用いて均一に塗布し、90℃の乾燥機中で5分間乾燥して感光性樹脂層の厚さ40μmの積層体を得た。その後、感光性樹脂層のPETフィルムを積層していない側に28μmのポリエチレンフィルム(PEフィルム)を張り合わせて目的の感光性樹脂積層体を得た。
【0051】
この感光性樹脂積層体のPEフィルムを剥がしながら、ジェットスクラブ整面(砥粒:サクランダムR#220、砥粒濃度:20%、スプレー圧:2kg/cm2)した銅張り積層板にホットロールラミネーター(旭化成工業製「AL−70」)により105℃でラミネートした。
剥離性評価では完全に剥離され、ランクは○だった。解像性評価では、解像度が50μmであり、ランクは◎だった。
【0052】
実施例2〜9、比較例1〜5
実施例1と同様の方法で、表3、表4に示した構成で感光性樹脂層を有する感光性樹脂積層体を調製し、剥離性評価と解像度評価を行った。評価の結果も表3、表4に示す。
【0053】
表3、表4中の感光性樹脂原料の略号の意味は下記のとおりである。
M−1:式(1)でR1が水素、R2がp−ノルマルオクチル、式(2)の繰り返し数が5、式(3)の繰り返し数が2のモノアクリレート
M−2:ビス(トリエチレングリコールメタクリレート)ポリプロピレングリコール
M−3:ヘキサメチレンジイソシアネートとオリゴプロピレングリコールモノメタクリレートとのウレタン反応物
M−4:トリメチロールプロパントリアクリレート
M−5:トリメチロールプロパンエチレンオキサイド3モル付加トリアクリレート
【0054】
M−6:ノナエチレングリコールジアクリレート
M−7:ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加ジメタクリレート
M−8:式(1)でR1が水素、R2がp−ノルマルノニル、式(2)の繰り返し数が8、式(3)の繰り返し数が3のモノアクリレート
M−9:無水フタル酸と2−ヒドロキシプロピルアクリレートとの半エステル化物とプロピレンオキシドとの反応物(日本触媒化学社製OE−A200)
【0055】
M−10:フェノキシヘキサエチレングリコールアクリレート
I−1:2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体
I−2:p,p’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
I−3:ベンジルジメチルケタール
I−4:ベンゾフェノン
I−5:2,4−ジエチルチオキサントン
I−6:エチルp−(N,N−ジメチルアミノ)ベンゾエート
【0056】
【表3】
Figure 0004488601
【0057】
【表4】
Figure 0004488601
【0058】
【発明の効果】
本発明の感光性樹脂積層体を用いると、めっき工程によるプリント配線板の製造において、解像度が優れているため微細な配線を作ることができ、さらにめっき後の硬化レジストの剥離が完全になされるという効果が得られるので、プリント配線板の製造に極めて好適である。

Claims (2)

  1. 支持体と感光性樹脂層からなり、該感光性樹脂層が、(a)カルボン酸を有するラジカル重合体30〜70重量%、(b)少なくとも1個の不飽和二重結合を有する重合性モノマー20〜70重量%、および(c)光開始剤0.1〜20重量%を含有する感光性樹脂積層体において、該感光性樹脂層の成分(a)のラジカル重合体の酸当量が200〜500、重量平均分子量が5万〜40万であって、ラジカル重合体に含まれる単量体由来の構造単位がアクリル酸由来の構造単位とメタクリル酸由来の構造単位を同時に含み、かつ両者の合計に対するアクリル酸由来の構造単位の比率が10〜70重量%であり、そして成分(b)の重合性モノマー総量に対して、1個の不飽和二重結合を有する重合性モノマーの占める比率が25〜50重量%、2個以上の不飽和二重結合を有する重合性モノマーが75〜50重量%であり、かつ、成分(c)の光開始剤としてイミダゾール2量体とp,p’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンを含有してなることを特徴とするめっき法用感光性樹脂積層体。
  2. 感光性樹脂層の成分(b)の重合性モノマーの中で1個の不飽和二重結合を有する重合性モノマーが、下記式(1)に示した化合物であることを特徴とする請求項1記載の感光性樹脂積層体。
    Figure 0004488601
    (式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2は炭素数1〜15のアルキル基またはハロゲン基を表す。Aは下記式(2)および下記式(3)の共重合体単位を表し、これらの繰り返し単位の合計が2〜15である。Bはフェニル基を表す。)
    Figure 0004488601
    Figure 0004488601
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