JP4474715B2 - 非水電気化学装置およびその電解液 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、非水電解液電気化学装置用電解液ならびにそれを用いた非水電解液電気化学装置に関する。さらに詳しくは、非水電解液二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
リチウムやナトリウムなどの軽金属を負極活物質とする非水電解液電気化学装置は、各種電気・電子機器の広範な分野で使用されている。非水電解液電気化学装置には電池や電気二重層用キャパシター等があるが、特に非水電解液二次電池は、高エネルギー密度を有しているため小型軽量化が可能な充放電電池であるため、現在盛んに研究開発が行われている。
【0003】
この非水電解液二次電池に用いられる電解液溶媒としては、炭酸プロピレン、炭酸エチレンに代表される環状炭酸エステルや、炭酸ジエチル、炭酸ジメチルに代表される鎖状炭酸エステル、γ−ブチロラクトン、γ−バレラクトン等が用いられている。
【0004】
負極材料には、黒鉛などに代表される炭素材料が用いられている。これらの物質は高温でその物質中に含まれるアルカリ金属イオンと電解液とが反応し、発熱したり、ガス発生を起こす。また、非水電解液二次電池は高電圧・高エネルギー密度を示すために、正極上でも溶媒や溶質の酸化分解が起こり得る。これらの現象は、高温になるほど顕著となり、60℃や85℃での高温保存時等に負極側で還元分解及び正極側で酸化分解が起こり、多量のガスが発生する。また、これら非水電解液二次電池は近年ノートパソコンのバックアップ用電源としても広く用いられているが、ノートパソコン内部の温度は常に45℃から60℃にあり、このような温度下で、常に高容量を保つために4.2Vの定電圧が印加されており、ガス発生が起こりやすいものとなる。
【0005】
このような電池の高温時にガスが発生すると、電池内部の圧力上昇により安全装置が作動し電流遮断したり、あるいは電池特性の低下がおこるため、改善が強く望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記問題を解決する方法として、正極上や負極上に被膜を生成させるための添加剤を含んだ電解液が多く提案されてきた。しかしながら、これらの添加剤は、ガス発生の抑制効果はあっても、その多くは電極上に高抵抗な皮膜を形成するため、電池の充放電特性、特に高率放電や低温放電の特性低下をもたらすという問題があった。
【0007】
また、非水電解液として炭酸エチレンのような環状炭酸エステルと炭酸ジメチルあるいは炭酸メチルエチルといった鎖状炭酸エステルの混合溶媒を用いた場合、電極上で鎖状炭酸エステルによるエステル交換反応が起こり、その中間体として、メトキシ基、あるいはエトキシ基といったアルコキシドラジカルが生じる。
【0008】
とりわけ、炭酸エチルメチルのような非対称な鎖状炭酸エステルのエステル交換反応は分析によっても明らかになりやすいものの、炭酸ジメチルのような対称な鎖状炭酸エステルはその構造上変化がないために、分析しても明らかとはなりにくい。しかしながら、これら対称な鎖状炭酸エステルにおいてもエステル交換は起こっているものと考えられる。このエステル交換により生じたこれらのラジカルは、強力な求核試剤であり、環状エステルである、炭酸エチレンの開環・分解を促進し、ガス発生を生じせしめ、あるいは、正極活物質の金属を溶解し、結晶構造を破壊することにより、特性を低下させる。この正極活物質の溶出についてはスピネル型マンガン酸リチウムに顕著な課題となっている。
【0009】
また、現在多く用いられている、炭酸エチレンは、融点が高いため、電池を低温で動作させる場合には低温での充放電特性が著しく低下するといった課題を有する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、非水溶媒に溶質を溶解せしめた非水電気化学装置用電解液において、非水溶媒にケトラクトン、環状ケトアセタール、環状ヒドロキシアセタール、ヒドロキシラクトンの群からなるいずれか1種以上を含有する非水電気化学装置用電解液であって、前記ケトラクトンが5,5−ジメチル−ジヒドロ−2,3−フラノン、5,5−ジメチル−4−メチルヒドロ−2,3−フラノン、5,5−ジエチル−ジヒドロ−2,3−フラノン、5,5−ジエチル−4−エチルヒドロ−2,3−フラノン及びその誘導体の群からなるいずれか1種以上であり、前記環状ケトアセタールが5,5−ジメチル−2−メトキシテトラヒドロフラン−3−オン、5,5−ジメチル−2−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−オン、5,5−ジエチル−2−エトキシテトラヒドロフラン−3−オン、5,5−ジエチル−2−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−オン及びその誘導体の群からなるいずれか1種以上であり、前記環状ヒドロキシアセタールが5,5−ジメチル−3−メチル−テトラヒドロフラン−2,3−ジオール、5,5−ジメチル−3−メチル−2−メトキシ−テトラヒドロフラン−3−オール、5,5−ジエチル−3−エチル−テトラヒドロフラン−2,3−ジオール、5,5−ジエチル−3−エチル−2−エトキシ−テトラヒドロフラン−3−オール及びその誘導体の群からなるいずれか1種以上であり、前記ヒドロキシラクトンが4,4−ジメチル−2−ヒドロキシ−ガンマブチロラクトン、3−メチル−4,4−ジメチル−2−ヒドロキシ−ガンマブチロラクトン、4,4−ジエチル−2−ヒドロキシ−ガンマブチロラクトン、3−エチル−4,4−ジエチル−2−ヒドロキシガンマ−ブチロラクトン及びその誘導体の群からなるいずれか1種以上であるものである。また、本発明は、少なくとも2つの電極と非水溶媒に溶質を溶解せしめた非水電解液及び2つの電極の間に介在するセパレータを具備した非水電気化学装置にこの電解液を用いるものである。これは、エステル交換反応が極めて起こりにくく、すなわち、強力な求核試剤であるアルコキシド基の発生がほとんどなく、非水電解質の化学的安定性が高められる結果、充電時・高温保存時のガス発生ならびに活物質、特に正極材料の金属溶出に起因する特性劣化を抑制する効果を見出したことに基づいている。このような非水電解液を用いることにより、広い温度範囲で使用でき、高エネルギー密度かつ電池の繰り返し使用による放電容量の低下が少なく、かつ高率充放電特性に優れた新規な非水電気化学装置を提供することができる。
【0016】
さらに、本発明は、非水溶媒に溶質を溶解せしめた非水電気化学装置用電解液において、非水溶媒にヒドロキシケトエステルを含有するものであり、前記ヒドロキシケトエステルが2−ヒドロキシ−2−メチル−1,4−ジオキソ−吉草酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1,4−ジオキソ−吉草酸エチル、2−ヒドロキシ−2−エチル−1,4−ジオキソ−吉草酸メチル、2−ヒドロキシ−2−エチル−1,4−ジオキソ−吉草酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1,4−ジオキソ−カプロン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1,4−ジオキソ−カプロン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−エチル−1,4−ジオキソ−カプロン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−エチル−1,4−ジオキソ−カプロン酸エチル及びその誘導体の群からなるいずれか1種以上であるものである。また、本発明は、この電解液を非水電気化学装置に用いるものである。また、本発明は、少なくとも2つの電極と非水溶媒に溶質を溶解せしめた非水電解液及び2つの電極の間に介在するセパレータを具備した非水電気化学装置にこの電解液を用いたものである。これは、ヒドロキシケトエステルは分子内にカルボニル炭素を2箇所に有するため、このカルボニル炭素がプロトンの攻撃を受けやすく、そのためにエステル結合の酸素がプロトンに攻撃されにくい結果、エステル交換反応が起こりにくい。また、分子内にエステル結合が一箇所のみであるためエステル交換反応が起こった場合でも、その反応は僅かであり、すなわち強力な求核試剤であるアルコキシド基の発生がほとんどなく、非水電解質の化学的安定性が高められる結果、充電時・高温保存時のガス発生ならびに活物質、特に正極材料の金属溶出に起因する特性劣化を抑制する効果を見出したことに基づいている。このような非水電解液を用いることにより、広い温度範囲で使用でき、高エネルギー密度かつ電池の繰り返し使用による放電容量の低下が少なく、かつ高率充放電特性に優れた新規な非水電気化学装置を提供することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、非水電解質二次電池を例にとって、本発明の非水電気化学装置用電解液及びその電解液を用いた非水電気化学装置の実施の形態を説明する。
【0019】
本発明の電解液は、少なくとも非水溶媒としてケトラクトンを含み、その溶媒に溶解するリチウム塩とから構成されている。ケトラクトンとしては5,5−ジメチル−ジヒドロ−2,3−フラノン、5,5−ジメチル−4−メチルヒドロ−2,3−フラノン、5,5−ジエチル−ジヒドロ−2,3−フラノン、5,5−ジエチル−4−エチルヒドロ−2,3−フラノン及びその誘導体が用いられる。
【0021】
本発明の電解液は、少なくとも非水溶媒として環状ケトアセタールを含み、その溶媒に溶解するリチウム塩とから構成されている。環状ケトアセタールとしては5,5−ジメチル−2−メトキシテトラヒドロフラン−3−オン、5,5−ジメチル−2−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−オン、5,5−ジエチル−2−エトキシテトラヒドロフラン−3−オン、5,5−ジエチル−2−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−オン及びその誘導体が用いられる。
【0023】
本発明の電解液は、少なくとも非水溶媒として環状ヒドロキシアセタールを含み、その溶媒に溶解するリチウム塩とから構成されている。環状ヒドロキシアセタールとしては5,5−ジメチル−3−メチル−テトラヒドロフラン−2,3−ジオール、5,5−ジメチル−3−メチル−2−メトキシ−テトラヒドロフラン−3−オール、5,5−ジエチル−3−エチル−テトラヒドロフラン−2,3−ジオール、5,5−ジエチル−3−エチル−2−エトキシ−テトラヒドロフラン−3−オール及びその誘導体が用いられる。
【0025】
本発明の電解液は、少なくとも非水溶媒としてヒドロキシラクトンを含み、その溶媒に溶解するリチウム塩とから構成されている。ヒドロキシラクトンとしては4,4−ジメチル−2−ヒドロキシ−ガンマブチロラクトン、3−メチル−4,4−ジメチル−2−ヒドロキシ−ガンマブチロラクトン、4,4−ジエチル−2−ヒドロキシ−ガンマブチロラクトン、3−エチル−4,4−ジエチル−2−ヒドロキシガンマ−ブチロラクトン及びその誘導体が用いられる。
【0029】
本発明の電解液は、少なくとも非水溶媒としてヒドロキシケトエステルを含み、その溶媒に溶解するリチウム塩とから構成されている。ヒドロキシケトエステルとしては2−ヒドロキシ−2−メチル−1,4−ジオキソ−吉草酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1,4−ジオキソ−吉草酸エチル、2−ヒドロキシ−2−エチル−1,4−ジオキソ−吉草酸メチル、2−ヒドロキシ−2−エチル−1,4−ジオキソ−吉草酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1,4−ジオキソ−カプロン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1,4−ジオキソ−カプロン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−エチル−1,4−ジオキソ−カプロン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−エチル−1,4−ジオキソ−カプロン酸エチル及びその誘導体が用いられる。
【0031】
非水溶媒は、上記化合物の単独でもよく、またそれら2種以上の混合でもよい。さらに、以下の非水電解液二次電池用溶媒として知られている非水溶媒との混合で用いてもよい。
【0032】
混合する非水溶媒としては、炭酸プロピレン(PC)、炭酸エチレン(EC)、ビニレンカーボネート(VC)などの環状炭酸エステルや、γ−ブチロラクトン(GBL)、γ−バレラクトン(GVL)に代表される環状カルボン酸エステル、ジメトキシメタン(DMM)や1,3−ジメトキシプロパン(DMP)などの鎖状エーテル、テトラヒドロフラン(THF)あるいは1,3−ジオキソラン(DOL)などの環状エステル等を挙げることができる。
【0033】
これらの溶媒に溶解するリチウム塩としては、例えば、LiClO4、LiBF4、LiPF6、LiAlCl4、LiSbF6、LiSCN、LiCF3SO3、LiCF3CO2 、Li(CF3SO2)2、LiAsF6、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム、LiCl、LiBr、LiI、クロロボランリチウム、ビス(1,2−ベンゼンジオレート(2−)−O,O’)ほう酸リチウム、ビス(2,3−ナフタレンジオレート(2−)−O,O’)ほう酸リチウム、ビス(2,2’−ビフェニルジオレート(2−)−O,O’)ほう酸リチウム、ビス(5−フルオロ−2−オレート−1−ベンゼンスルホン−O,O’)ほう酸リチウム等のほう酸塩類、ビステトラフルオロメタンスルホン酸イミドリチウム((CF3SO2)2NLi)、テトラフルオロメタンスルホン酸ノナフルオロブタンスルホン酸イミドリチウム(LiN(CF3SO2)(C4F9SO2))、ビスペンタフルオロエタンスルホン酸イミドリチウム((C2F5SO2)2NLi)等のイミド塩類等を挙げることができ、これらの単独又は二種以上を組み合わせて使用することができる。また、これらのうち有機酸アニオン系リチウム塩は過塩素酸リチウム、りんふっ化リチウムに代表される無機酸アニオン系リチウム塩に比して、熱安定性にも優れており、高温使用時、あるいは高温保存時において、これら支持電解質が熱分解し、電池の特性を劣化させることはなく、より好ましく用いられる。
【0034】
ビステトラフルオロメタンスルホン酸イミドリチウム((CF3SO2)2NLi)については白金電極上での還元分解耐圧がリチウム基準極に対して0V、酸化分解耐電圧が同4.7Vであり、ビスペンタフルオロエタンスルホン酸イミドリチウム((C2F5SO2)2NLi)については白金電極上での還元分解耐圧が同0V、酸化分解耐電圧が同4.7Vであって、また、ビス(5−フルオロ−2−オレート−1−ベンゼンスルホン−O,O’)ほう酸リチウムは白金電極上での還元分解耐圧が同0V、酸化分解耐電圧が同4.5Vで、またビス(2,2’−ビフェニルジオレート(2−)−O,O’)ほう酸リチウムは白金電極上での還元分解耐圧が同0V、酸化分解耐電圧が同4.1V以上である。従ってこれらの有機酸アニオンリチウム塩は、コバルト酸リチウム(LiCoO2)やニッケル酸リチウム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMn2O4)といったリチウム基準極に対して4V以上の高電圧を発生する正極活物質を使用する非水電解質二次電池に適用すると、リチウム二次電池の高エネルギー密度化の点で好ましい。
【0035】
一方、ビス(1,2−ベンゼンジオレート(2−)−O,O’)ほう酸リチウムは白金電極上での還元分解耐圧がリチウム基準極に対して0V、酸化分解耐電圧が同3.6Vであり、ビス(2,3−ナフタレンジオレート(2−)−O,O’)ほう酸リチウムは白金電極上での還元分解耐圧が0V、酸化分解耐電圧が同3.8Vである。従って、これらの有機酸アニオンリチウム塩は、二硫化チタンリチウム(LiTiS2)や二硫化モリブデンリチウム(LiMoS2)といったリチウム基準極に対して3V程度の起電力である遷移金属硫化物を正極活物質とした非水電解質二次電池において使用可能である。
【0036】
本発明において電解質を電池内に添加する量は、特に限定されないが、正極材料や負極材料の量や電池のサイズによって必要量を用いることができる。支持電解質の非水溶媒に対する溶解量は、特に限定されないが、0.2〜2mol/lが好ましい。特に、0.5〜1.5mol/lとすることがより好ましい。
【0037】
さらに、放電や充放電特性を改良する目的で、他の化合物を電解質に添加することも有効である。例えば、トリエチルフォスファイト、トリエタノールアミン、環状エーテル、エチレンジアミン、n−グライム、ピリジン、ヘキサリン酸トリアミド、ニトロベンゼン誘導体、クラウンエーテル類、第四級アンモニウム塩、エチレングリコールジアルキルエーテル等を挙げることができる。
【0038】
本発明の非水電気化学装置は、少なくとも2つの電極と本発明における非水電解液及び2つの電極の間に介在するセパレータから構成される。非水電解質二次電池においては、2つの電極は正極と負極である。
【0039】
本発明に用いられる正極及び負極は、リチウムイオンを電気化学的かつ可逆的に吸蔵・放出できる正極活物質や負極材料に導電剤、結着剤等を含む合剤層を集電体の表面に塗着して作製されたものである。
【0040】
本発明に用いられる負極材料は金属リチウム、リチウムをドープ・脱ドープすることが可能な材料を使用して構成する。リチウムをドープ・脱ドープすることが可能な材料としては、熱分解炭素類、コークス類(ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス等)、グラファイト類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体(フェノール樹脂、フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素化したもの)、炭素繊維、活性炭素等の炭素材料やポリアセチレン、ポリピロール、ポリアセン等のポリマー、Li4/3Ti5/3O4、TiS2等のリチウム含有遷移金属酸化物あるいは遷移金属硫化物、アルカリ金属と合金化するアルミニウム、鉛、錫、ビスマス、シリコンなどの金属やアルカリ金属格子間挿入型の立方晶系の金属間化合物(AlSb、Mg2Si、NiSi2)やリチウム窒素化合物(Li(3-x)MxN(M:遷移金属))等が挙げられる。なかでも、グラファイトを用いる場合、電池のエネルギー密度が向上する。また、これらの負極材料を混合して用いることもできる。
【0041】
本発明に用いられる負極用導電剤は、電子伝導性材料であれば何でもよい。例えば、天然黒鉛(鱗片状黒鉛など)、人造黒鉛などのグラファイト類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカ−ボンブラック類、炭素繊維、金属繊維などの導電性繊維類、フッ化カーボン、銅、ニッケル等の金属粉末類およびポリフェニレン誘導体などの有機導電性材料などを単独又はこれらの混合物として含ませることができる。これらの導電剤のなかで、人造黒鉛、アセチレンブラック、炭素繊維が特に好ましい。導電剤の添加量は、特に限定されないが、1〜50重量%が好ましく、特に1〜30重量%が好ましい。また、本発明の負極材料はそれ自身電子伝導性を有するため、導電剤を添加しなくても電池として機能させることは可能である。
【0042】
本発明に用いられる負極用結着剤としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれであってもよい。本発明において好ましい結着剤は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンブタジエンゴム、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン共重合体、プロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−メタクリル酸共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体を挙げる事ができ、これらの材料を単独又は混合物として用いることができる。また、これらの材料の中でより好ましい材料は、スチレンブタジエンゴム、ポリフッ化ビニリデン、エチレン−アクリル酸共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−メタクリル酸共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体である。
【0043】
本発明に用いられる負極用集電体としては、構成された電池において化学変化を起こさない電子伝導体であれば何でもよい。例えば、材料としてステンレス鋼、ニッケル、銅、チタン、炭素、導電性樹脂などの他に、銅やステンレス鋼の表面にカーボン、ニッケルあるいはチタンを処理させたものなどが用いられる。特に、銅あるいは銅合金が好ましい。これらの材料の表面を酸化して用いることもできる。また、表面処理により集電体表面に凹凸を付けることが望ましい。形状は、フォイルの他、フィルム、シート、ネット、パンチングされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の成形体などが用いられる。厚みは、特に限定されないが、1〜500μmのものが用いられる。
【0044】
本発明に用いられる正極材料には、リチウム含有または非含有の化合物を用いることができる。例えば、LixCoO2、LixNiO2、LixMnO2、LixCoyNi1-yO2、LixCoyM1-yOz、LixNi1-yMyOz、LixMn2O4、LixMn2-yMyO4(M=Na、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、Sb、Bのうち少なくとも一種)、(ここでx=0〜1.2、y=0〜0.9、z=2.0〜2.3)があげられる。ここで、上記のx値は、充放電開始前の値であり、充放電により増減する。ただし、遷移金属カルコゲン化物、バナジウム酸化物およびそのリチウム化合物、ニオブ酸化物およびそのリチウム化合物、有機導電性物質を用いた共役系ポリマー、シェブレル相化合物等の他の正極活物質を用いることも可能である。また、複数の異なった正極活物質を混合して用いることも可能である。正極活物質粒子の平均粒径は、特に限定はされないが、1〜30μmであることが好ましい。
【0045】
本発明で使用される正極用導電剤は、用いる正極材料の充放電電位において、化学変化を起こさない電子伝導性材料であれば何でもよい。例えば、天然黒鉛(鱗片状黒鉛など)、人造黒鉛などのグラファイト類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック類、炭素繊維、金属繊維などの導電性繊維類、フッ化カーボン、銅、ニッケル、アルミニウム、銀等の金属粉末類、酸化亜鉛、チタン酸カリウムなどの導電性ウィスカー類、酸化チタンなどの導電性金属酸化物あるいはポリフェニレン誘導体などの有機導電性材料などを単独又はこれらの混合物として含ませることができる。これらの導電剤のなかで、人造黒鉛、アセチレンブラック、ニッケル粉末が特に好ましい。導電剤の添加量は、特に限定されないが、1〜50重量%が好ましく、特に1〜30重量%が好ましい。カーボンやグラファイトでは、2〜15重量%が特に好ましい。
【0046】
本発明に用いられる正極用結着剤としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれであってもよい。本発明に於いて好ましい結着剤は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン共重合体、プロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−メタクリル酸共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体を挙げる事ができる。特に、この中で最も好ましいのはポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンである。
【0047】
本発明に用いられる正極用集電体としては、用いる正極材料の充放電電位において化学変化を起こさない電子伝導体であれば何でもよい。例えば、材料としてステンレス鋼、アルミニウム、チタン、炭素、導電性樹脂などの他に、アルミニウムやステンレス鋼の表面にカーボン、あるいはチタンを処理させたものが用いられる。特に、アルミニウムあるいはアルミニウム合金が好ましい。これらの材料の表面を酸化して用いることもできる。また、表面処理により集電体表面に凹凸を付けることが望ましい。形状は、フォイルの他、フィルム、シート、ネット、パンチされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群、不織布体の成形体などが用いられる。厚みは、特に限定されないが、1〜500μmのものが用いられる。
【0048】
電極合剤には、導電剤や結着剤の他、フィラー、分散剤、イオン導伝剤、圧力増強剤及びその他の各種添加剤を用いることができる。フィラーは、構成された電池において、化学変化を起こさない繊維状材料であれば何でも用いることができる。通常、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのオレフィン系ポリマー、ガラス、炭素などの繊維が用いられる。フィラーの添加量は特に限定されないが、0〜30重量%が好ましい。
【0049】
本発明における負極板と正極板の構成は、少なくとも正極合剤面の対向面に負極合剤面が存在していることが好ましい。
【0050】
本発明に用いられるセパレータとしては、大きなイオン透過度を持ち、所定の機械的強度を持ち、絶縁性の微多孔性薄膜が用いられる。また、一定温度以上で孔を閉塞し、抵抗をあげる機能を持つことが好ましい。耐有機溶剤性と疎水性からポリプロピレン、ポリエチレンなどの単独又は組み合わせたオレフィン系ポリマーあるいはガラス繊維などからつくられたシートや不織布または織布が用いられる。セパレータの孔径は、電極シートより脱離した正負極材料、結着剤、導電剤が透過しない範囲であることが望ましく、例えば、0.01〜1μmであるものが望ましい。セパレータの厚みは、一般的には、10〜300μmが用いられる。また、空孔率は、電子やイオンの透過性と素材や膜圧に応じて決定されるが、一般的には30〜80%であることが望ましい。
【0051】
また、ポリマー材料に、溶媒とその溶媒に溶解するリチウム塩とから構成される有機電解液を吸収保持させたものを正極合剤、負極合剤に含ませ、さらに有機電解液を吸収保持するポリマーからなる多孔性のセパレータを正極、負極と一体化した電池を構成することも可能である。このポリマー材料としては、有機電解液を吸収保持できるものであればよいが、特にフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体が好ましい。
【0052】
電池の形状はコイン型、ボタン型、シート型、積層型、円筒型、偏平型、角型、電気自動車等に用いる大型のものなどいずれにも適用できる。
【0053】
また、本発明の非水電解質二次電池は、携帯情報端末、携帯電子機器、家庭用小型電力貯蔵装置、自動二輪車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車等に用いることができるが、特にこれらに限定されるわけではない。
【0054】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0055】
(実施例1)
図1に本発明における円筒型電池の縦断面図を示す。正極板5及び負極板6がセパレータ7を介して複数回渦巻状に巻回されて電池ケース1内に収納されている。そして、上記正極板5からは正極リード5aが引き出されて封口板2に接続され、負極板6からは負極リード6aが引き出されて電池ケース1の底部に接続されている。電池ケースやリード板は、耐有機電解液性の電子伝導性をもつ金属や合金を用いることができる。例えば、鉄、ニッケル、チタン、クロム、モリブデン、銅、アルミニウムなどの金属あるいはそれらの合金が用いられる。特に、電池ケースはステンレス鋼板、Al−Mn合金板を加工したもの、正極リードはアルミニウム、負極リードはニッケルが最も好ましい。また、電池ケースには、軽量化を図るため各種エンジニアリングプラスチックス及びこれと金属の併用したものを用いることも可能である。8は絶縁リングで極板群4の上下部にそれぞれ設けられている。そして、電解液を注入し、封口板を用いて電池缶を形成する。このとき、安全弁を封口板として用いることができる。安全弁の他、従来から知られている種々の安全素子を備えつけても良い。例えば、過電流防止素子として、ヒューズ、バイメタル、PTC素子などが用いられる。また、安全弁のほかに電池ケースの内圧上昇の対策として、電池ケースに切込を入れる方法、ガスケット亀裂方法あるいは封口板亀裂方法あるいはリード板との切断方法を利用することができる。また、充電器に過充電や過放電対策を組み込んだ保護回路を具備させるか、あるいは、独立に接続させてもよい。また、過充電対策として、電池内圧の上昇により電流を遮断する方式を具備することができる。このとき、内圧を上げる化合物を合剤の中あるいは電解質の中に含ませることができる。内圧を上げる化合物としてはLi2CO3、LiHCO3、Na2CO3、NaHCO3、CaCO3、MgCO3などの炭酸塩などがあげられる。キャップ、電池ケース、シート、リード板の溶接法は、公知の方法(例、直流又は交流の電気溶接、レーザー溶接、超音波溶接)を用いることができる。封口用シール剤は、アスファルトなどの従来から知られている化合物や混合物を用いることができる。
【0056】
負極板6は、人造黒鉛粉末75重量%に対し、導電剤である炭素粉末20重量%と結着剤のポリフッ化ビニリデン樹脂5重量%を混合し、これらを脱水N−メチルピロリジノンに分散させてスラリーを作製し、銅箔からなる負極集電体上に塗布し、乾燥後、圧延して作製した。
【0057】
一方、正極板5は、コバルト酸リチウム粉末85重量%に対し、導電剤の炭素粉末10重量%と結着剤のポリフッ化ビニリデン樹脂5重量%を混合し、これらを脱水N−メチルピロリジノンに分散させてスラリーを作製し、アルミ箔からなる正極集電体上に塗布し、乾燥後、圧延して作製した。
【0058】
以上のようにして、作製した極板群を電池ケースに装填し、(表1)に示したようなケトラクトンを含有する非水電解液を注液し、電池を試作した。尚、作製した円筒型のリチウム二次電池は直径18mm、高さ65mm、設計容量1600mAhである。
【0059】
これらの電池を1120mAの定電流で、まず4.2Vになるまで充電した後、同じく定電流1120mAで2.0Vになるまで放電する充放電サイクルを繰り返した。尚、充放電は200サイクルまで繰り返し行い、初期の放電容量および200サイクル目の放電容量を(表2)に示した。更に、(表2)には、同じ構成で1120mAの定電流で、4.2Vになるまで充電し、一旦、2.0Vになるまで放電し、初期の電池容量をチェックした後、再度、同条件で4.2Vまで充電した電池を60℃で20日間保存した際の保存後の放電容量ならびに保存後の電池に穴を空け、流動パラフィン中で捕集したガス量を示した。また、保存後の電池から電解液を抽出し、元素分析を行い、電解液中の金属イオンの分析を行った結果も併記した。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】
本発明によれば、(表2)に示したごとく、ガス発生が極めて少なく、サイクル寿命、高温保存特性に優れた高信頼性のリチウム二次電池を得ることができることが明らかとなった。
【0063】
(実施例2)
非水電解液を(表3)に示したような環状ケトアセタールを含有する非水電解液にした以外は実施例1と同様に円筒型電池を作成し試験を行った。放電容量等の結果は(表4)に示した。
【0064】
【表3】
【0065】
【表4】
【0066】
本発明によれば、(表2)に示したごとく、ガス発生が極めて少なく、サイクル寿命、高温保存特性に優れた高信頼性のリチウム二次電池を得ることができることが明らかとなった。
【0067】
(実施例3)
非水電解液を(表5)に示したような環状ヒドロキシアセタールを含有する非水電解液にした以外は実施例1と同様に円筒型電池を作成し試験を行った。放電容量等の結果は(表6)に示した。
【0068】
【表5】
【0069】
【表6】
【0070】
本発明によれば、(表6)に示したごとく、ガス発生が極めて少なく、サイクル寿命、高温保存特性に優れた高信頼性のリチウム二次電池を得ることができることが明らかとなった。
【0071】
(実施例4)
非水電解液を(表7)に示したようなヒドロキシラクトンを含有する非水電解液にした以外は実施例1と同様に円筒型電池を作成し試験を行った。放電容量等の結果は(表8)に示した。
【0072】
【表7】
【0073】
【表8】
【0074】
本発明によれば、(表8)に示したごとく、ガス発生が極めて少なく、サイクル寿命、高温保存特性に優れた高信頼性のリチウム二次電池を得ることができることが明らかとなった。
【0075】
(実施例5)
非水電解液を(表9)に示したような環状ホウ酸エステルを含有する非水電解液にした以外は実施例1と同様に円筒型電池を作成し試験を行った。放電容量等の結果は(表10)に示した。
【0076】
【表9】
【0077】
【表10】
【0078】
本発明によれば、(表10)に示したごとく、ガス発生が極めて少なく、サイクル寿命、高温保存特性に優れた高信頼性のリチウム二次電池を得ることができることが明らかとなった。
【0079】
(実施例6)
非水電解液を(表11)に示したようなヒドロキシケトエステルを含有する非水電解液にした以外は実施例1と同様に円筒型電池を作成し試験を行った。放電容量等の結果は(表12)に示した。
【0080】
【表11】
【0081】
【表12】
【0082】
本発明によれば、(表12)に示したごとく、ガス発生が極めて少なく、サイクル寿命、高温保存特性に優れた高信頼性のリチウム二次電池を得ることができることが明らかとなった。
【0083】
なお、本実施例で用いた正極材料はコバルト酸リチウムについて説明したが、ニッケル酸リチウムやマンガン酸リチウムのような他の遷移金属酸化物や二硫化チタンや二硫化モリブデンといった遷移金属硫化物などを用いた場合でも同様の効果が得られることは明らかであり、本実施例に限定されるものではない。また、本実施例では負極材料として人造黒鉛をもちいて説明したが、金属リチウム、リチウム合金および化合物負極、リチウムを吸蔵・放出しうる人造黒鉛以外の炭素材料等用いた場合でも本発明の本質を変えることなく、同様の効果が得られることは明らかであり、本実施例に限定されるものではない。
【0084】
さらに、電極の作製方法についても本発明の本質を変えるものではなく、本実施例に限定されない。
【0085】
また、本実施例に用いた電解液の組み合わせ並びに混合比、支持電解質添加量は一意に決まるものではなく、任意の組み合わせ、混合比および添加量とすることが可能であり、また、その場合にも同様な効果が得られた。したがって電解液は、本実施例に挙げた組み合わせ、混合比、および添加量に限定されるものではない。ただし、支持電解質については、その耐酸化電圧の関係から、用いる正極材料により、その種別の選定が必要となる。
【0086】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、エステル交換反応が極めて起こりにくく、すなわち強力な求核試剤であるアルコキシド基の発生がほとんどなく、非水電解質の化学的安定性が高められる結果、充電時・高温保存時のガス発生ならびに活物質、特に正極材料の金属溶出に起因する特性劣化を抑制する効果を見出したことに基づき、広い温度範囲で使用でき、高エネルギー密度かつ電池の繰り返し使用による放電容量の低下が少なく、かつ高率充放電特性に優れた新規な非水電気化学装置すなわち非水電解質二次電池が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による円筒型電池の縦断面を示す図
【符号の説明】
1 電池ケース
2 封口板
3 絶縁パッキング
4 極板群
5 正極板
5a 正極リード
6 負極板
6a 負極リード
7 セパレータ
8 絶縁リング
Claims (2)
- 非水溶媒に溶質を溶解せしめ、前記非水溶媒にケトラクトン、環状ケトアセタール、環状ヒドロキシアセタール、ヒドロキシラクトン、ヒドロキシケトエステルの群からなるいずれか1種以上を含有する非水電気化学装置用電解液であって、
前記ケトラクトンが5,5−ジメチル−ジヒドロ−2,3−フラノン、5,5−ジメチル−4−メチルヒドロ−2,3−フラノン、5,5−ジエチル−ジヒドロ−2,3−フラノン、5,5−ジエチル−4−エチルヒドロ−2,3−フラノン及びその誘導体の群からなるいずれか1種以上であり、
前記環状ケトアセタールが5,5−ジメチル−2−メトキシテトラ ヒドロフラン−3−オン、5,5−ジメチル−2−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−オン、5,5−ジエチル−2−エトキシテトラヒドロフラン−3−オン、5,5−ジエチル−2−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−オン及びその誘導体の群からなるいずれか1種以上であり、
前記環状ヒドロキシアセタールが5,5−ジメチル−3−メチル−テトラヒドロフラン−2,3−ジオール、5,5−ジメチル−3−メチル−2−メトキシ−テトラヒドロフラン−3−オール、5,5−ジエチル−3−エチル−テトラヒドロフラン−2,3−ジオール、5,5−ジエチル−3−エチル−2−エトキシ−テトラヒドロフラン−3−オール及びその誘導体の群からなるいずれか1種以上であり、
前記ヒドロキシラクトンが4,4−ジメチル−2−ヒドロキシ−ガンマブチロラクトン、3−メチル−4,4−ジメチル−2−ヒドロキシ−ガンマブチロラクトン、4,4−ジエチル−2−ヒドロキシ−ガンマブチロラクトン、3−エチル−4,4−ジエチル−2−ヒドロキシガンマ−ブチロラクトン及びその誘導体の群からなるいずれか1種以上であり、前記ヒドロキシケトエステルが2−ヒドロキシ−2−メチル−1,4−ジオキソ−吉草酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1,4−ジオキソ−吉草酸エチル、2−ヒドロキシ−2−エチル−1,4−ジオキソ−吉草酸メチル、2−ヒドロキシ−2−エチル−1,4−ジオキソ−吉草酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1,4−ジオキソ−カプロン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1,4−ジオキソ−カプロン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−エチル−1,4−ジオキソ−カプロン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−エチル−1,4−ジオキソ−カプロン酸エチル及びその誘導体の群からなるいずれか1種以上である非水電気化学装置用電解液。 - 少なくとも2つの電極と、前記2つの電極の間に介在するセパレータと、非水溶媒に溶質を溶解せしめた非水電解液とを具備し、前記非水溶媒にケトラクトン、
環状ケトアセタール、環状ヒドロキシアセタール、ヒドロキシラクトン、ヒドロキシケトエステルの群からなるいずれか1種以上を含有する非水電気化学装置であって、
前記ケトラクトンが5,5−ジメチル−ジヒドロ−2,3−フラノン、5,5−ジメチル−4−メチルヒドロ−2,3−フラノン、5,5−ジエチル−ジヒドロ−2,3−フラノン、5,5−ジエチル−4−エチルヒドロ−2,3−フラノン及びその誘導体の群からなるいずれか1種以上であり、
前記環状ケトアセタールが5,5−ジメチル−2−メトキシテトラ ヒドロフラン−3−オン、5,5−ジメチル−2−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−オン、5,5−ジエチル−2−エトキシテトラヒドロフラン−3−オン、5,5−ジエチル−2−ヒドロキシテトラヒドロフラン−3−オン及びその誘導体の群からなるいずれか1種以上であり、
前記環状ヒドロキシアセタールが5,5−ジメチル−3−メチル−テトラヒドロフラン−2,3−ジオール、5,5−ジメチル−3−メチル−2−メトキシ−テトラヒドロフラン−3−オール、5,5−ジエチル−3−エチル−テトラヒドロフラン−2,3−ジオール、5,5−ジエチル−3−エチル−2−エトキシ−テトラヒドロフラン−3−オール及びその誘導体の群からなるいずれか1種以上であり、
前記ヒドロキシラクトンが4,4−ジメチル−2−ヒドロキシ−ガンマブチロラクトン、3−メチル−4,4−ジメチル−2−ヒドロキシ−ガンマブチロラクトン、4,4−ジエチル−2−ヒドロキシ−ガンマブチロラクトン、3−エチル−4,4−ジエチル−2−ヒドロキシガンマ−ブチロラクトン及びその誘導体の群からなるいずれか1種以上であり、前記ヒドロキシケトエステルが2−ヒドロキシ−2−メチル−1,4−ジオキソ−吉草酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1,4−ジオキソ−吉草酸エチル、2−ヒドロキシ−2−エチル−1,4−ジオキソ−吉草酸メチル、2−ヒドロキシ−2−エチル−1,4−ジオキソ−吉草酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1,4−ジオキソ−カプロン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1,4−ジオキソ−カプロン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−エチル−1,4−ジオキソ−カプロン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−エチル−1,4−ジオキソ−カプロン酸エチル及びその誘導体の群からなるいずれか1種以上である非水電気化学装置用電解液。
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