JP4300261B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特別状態においてのみ開放される特別入賞口を有する遊技機に関し、詳しくは、特別入賞口が不正に開放されたことを検出するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばパチンコ機等の遊技機では、遊技領域内に入賞口が設けられており、遊技者は遊技領域に向かって遊技媒体を発射する。発射された遊技媒体が入賞口に入賞すると、入賞した遊技媒体は検出装置により検出される。検出装置で遊技媒体が検出されるとメイン制御部から払出コマンドが払出制御部に出力される。払出制御部は払出コマンドに基づいて払出装置を駆動して遊技媒体を払出す。遊技者は遊技媒体が多く払出されるよう遊技を行う。
かかる遊技機において、遊技領域内に設けられる入賞口としては、通常入賞口と、通常入賞口に比して遊技媒体が入賞し易い特別入賞口が設けられるものがある。通常入賞口は常時開放されているのに対して、特別入賞口は所定条件(例えば、変動表示される特別図柄が所定の組合せで停止する等)が成立したときにのみ開放される。特別入賞口が開放されると、遊技領域内に発射された遊技媒体が数多く入賞するため、遊技者には多くの遊技媒体が払出される。したがって、この種の遊技機では特別入賞口を設けることで遊技の興趣を高め、遊技者の遊技意欲の増進を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した遊技機では、特別入賞口が開放されると多くの遊技媒体の払出しを受けることができるため、ピアノ線等により特別入賞口を不正に開放するという行為が行われることがある。従来の遊技機では、特別入賞口を開放するのはメイン制御部が行っており、払出制御部は、メイン制御部が特別入賞口を開放しているのか不正行為により特別入賞口が開放しているのかを判定することはできなかった。このため、不正行為により特別入賞口が開放されて遊技媒体が入賞した場合でも、払出制御部から遊技媒体が払出されてしまっていた。
【0004】
本発明は、上述した実情に鑑みなされたものであり、その目的は、不正行為等によって特別入賞口が開放されて遊技媒体が入賞したときに、その遊技媒体の入賞に基づく払出しを停止することが可能となる技術を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段及び効果】
上記課題を解決するため本願発明に係る遊技機は、通常入賞口と、特別状態において開放される特別入賞口とを遊技領域内に備え、遊技領域内に打出された遊技媒体が各入賞口に入賞すると払出装置から遊技媒体を払出す遊技機である。
この遊技機は、各入賞口に入賞した遊技媒体を検出する遊技媒体検出部と、その遊技媒体検出部によって遊技媒体が検出されると払出コマンドを出力するメイン制御部と、メイン制御部から出力された払出コマンドを受信して、その受信した払出コマンドに従って払出装置を駆動する払出制御部とを有する。
メイン制御部は、特別状態が開始されると特別入賞口を開放し、特別状態が終了すると特別入賞口を閉じる特別入賞口開放手段と、特別入賞口開放手段により特別入賞口が開放されているときに、その旨を払出制御部に通知する手段と、を有する。
払出制御部は、受信した払出コマンドの受信時間、若しくは、払出数と受信時間を記憶するコマンド履歴記憶手段と、払出コマンドを受信したときに、その払出コマンドの受信時から第1の所定時間だけ遡った期間内に受信していた払出コマンドをコマンド履歴記憶手段から検索し、その検索された払出コマンドの受信時間又は払出数から払出頻度を算出する手段と、算出された払出頻度が所定の基準値を超え、かつ、前記通知手段により特別入賞口が開放されてることが通知されていないときに、異常処理を開始する手段と、を有する。
ここで、上記のコマンド履歴記憶手段に記憶される「受信時間」は、その「受信時間」に対応するコマンドが、基準となるコマンド受信時から第1所定時間だけ遡った期間内に受信されたか否かを判定できるものであればどのような形式でも良く、必ずしもコマンドを受信した実際の時間には限られない。例えば、「受信時間」として払出コマンドの受信間隔を記憶するようにしても良い。この場合は、記憶されている受信間隔を過去の時点に向かって順に加算することで、各コマンドが第1所定期間内に受信したものであるか否かを判定することができる。
また、上記「基準値」は、特別入賞口が開放されていないときの平均的な払出頻度から決定される値である。
【0006】
上記遊技機では、メイン制御部により特別入賞口が開放されると、その旨がメイン制御部から払出制御部に通知される。払出制御部は、払出コマンドを受信すると、その受信時間、若しくは、受信時間と払出数とをコマンド履歴記憶手段に記憶する。また、その受信した払出コマンドの受信前第1所定時間内における払出頻度を算出する。そして、算出された払出頻度が基準値を超え、かつ、特別入賞口がメイン制御部により開放されていることが通知されていないと、異常処理を開始する。
すなわち、払出頻度は、特別入賞口が開放されているか否かにより大きく異なる。このため、算出された払出頻度が基準値を超える場合には、特別入賞口が開放されていると推定することができる。一方、メイン制御部が特別入賞口を開放している場合はその旨が払出制御部に通知されている。したがって、算出された払出頻度が基準値を超え、かつ、メイン制御部から特別入賞口を開放している旨の通知を受けていない場合には、特別入賞口がメイン制御部以外によって開放されていると判定することができる。そのため、かかる場合に上記遊技機は異常処理を開始する。
【0007】
算出される払出頻度は、検索された払出コマンドの払出数の和であっても良い。また、算出される払出頻度は、検索された払出コマンドの払出数の和と、第1の所定時間内に遊技領域内に打出される遊技媒体数との比であっても良い。
さらに、算出手段で算出される払出頻度は、検索された払出コマンドの受信間隔の平均値から求められても良い。すなわち、特別入賞口が開放されている間は、開放されていないときと比較して遊技媒体が頻繁に入賞する。このため、払出制御部における払出コマンドの受信間隔は短くなる。したがって、コマンド受信間隔の平均と基準値を比較することによっても特別入賞口が開放されているか否かを判定することができる。受信間隔の平均をそのまま用いて異常判定する場合は、受信間隔の平均が所定の値より低くなると、払出頻度が基準値を超えたと判定することとなる。
なお、払出頻度として払出コマンドの受信間隔の平均値を用いる場合は、コマンド履歴記憶手段には受信時間のみを記憶するようにしても良い。
また、払出頻度は第1の所定時間内における払出コマンドの受信数で表すようにしても良い。この場合は、払出コマンドの受信数が基準値を超えるときに、特別入賞口が開放されていると判定することとなる。
【0008】
上記の遊技機において払出制御部は、払出が保留された払出コマンドを記憶する保留払出コマンド記憶手段をさらに有し、前記異常処理は、算出された払出頻度が基準値を超えることとなった払出コマンドに基づく払出を停止するとともに、その払出コマンドを保留払出コマンド記憶手段に格納することが好ましい。
このような構成では、払出頻度が基準値を超えることとなった払出コマンドは保留払出コマンド記憶手段に格納され、その払出コマンドに基づく払出しが行われない。したがって、払出装置からの遊技媒体の払出しが行われないため、不正行為による遊技店側の損失を未然に防止できる。
【0009】
上記の遊技機において払出制御部は、算出された払出頻度が基準値を超える回数をカウントするカウンタと、払出が保留された払出コマンドを記憶する保留払出コマンド記憶手段をさらに有し、前記カウンタは、算出された払出頻度が基準値を超えないとき、又は、カウンタが1インクリメントされてから第2の所定時間が経過するまでに新たな払出コマンドを受信しないとクリアされ、前記異常処理は、カウンタの値が所定値未満の場合にはカウンタの値を1インクリメントし、カウンタの値が所定値以上の場合には、カウンタの値が所定値以上となることとなった払出コマンドに基づく払出を停止するとともに、その払出コマンドを保留払出コマンド記憶手段に格納することが好ましい。
このような構成では、算出された払出頻度が第2の所定時間内に連続して複数回(カウンタの値が比較される所定値)カウントされると、その払出コマンドは保留払出コマンド記憶手段に格納され、その払出コマンドに基づく払出しが行われない。このため、払出頻度が偶然上昇した場合等に払出しの停止が行われることはなく、不正な行為が行われた蓋然性が高いときにのみ払出しの停止が行われる。
【0010】
なお、上記のように払出コマンドを保留する場合は、前記払出制御部に接続される表示器をさらに有し、その表示器は、前記保留払出コマンド記憶手段に払出コマンドが保留されているときに、その旨を表示することが好ましい。
このような構成によると、表示器によって保留払出コマンド記憶手段に払出コマンドが保留されているか否かを知ることができるため、保留されている払出コマンドを適切に処理することができる。
【0011】
また、前記払出制御部に接続される払出スイッチをさらに有し、その払出スイッチが人によって操作されると、前記払出制御部は前記保留払出コマンド記憶手段に保留されている払出コマンドに基づいて払出装置から払出を行うことが好ましい。さらに、前記払出制御部に接続されるクリアスイッチをさらに有し、そのクリアスイッチが人によって操作されると、前記払出制御部は前記保留払出コマンド記憶手段に保留されている払出コマンドをクリアすることも好ましい。
すなわち、上記の遊技機が設置される遊技店では、閉店間際に特別状態(特別入賞口が開放される状態)となったとき等に、店員が特別入賞口を開放して遊技媒体を入賞させるサービスを行う場合がある。かかる場合、上記の遊技機では店員のサービスによる遊技媒体の入賞は保留払出コマンド記憶手段に記憶され、実際には払出しが行われない。一方、不正行為によって特別入賞口が開放されて遊技媒体が入賞した場合は、その入賞に基づく払出しを行う必要は無い。
したがって、上記の払出スイッチを操作することで保留された払出コマンドに基づく遊技媒体の払出を行うことができ、また、クリアスイッチを操作することで保留された払出コマンドをクリアすることかでき、保留された払出コマンドを適切に処置することができる。
なお、上記の払出スイッチとクリアスイッチは1個のスイッチ(2種類の信号を出力可能なスイッチ)で兼用しても良い。
【0012】
【発明の実施の形態】
上述した各請求項に記載の遊技機は、下記に示す形態で好適に実施することができる。
(形態1) メイン制御部と払出制御部とを接続する信号線が設けられる。メイン制御部の通知手段は信号線を介して払出制御部に状態信号を出力する。出力される状態信号は、特別入賞口が開放されているときに第1状態となり、特別入賞口が閉じていると第2状態となる。
(形態2) 特別状態が開始されてメイン制御部が特別入賞口を開放すると、メイン制御部の通知手段は払出制御部に特別入賞口を開放したことを通知するコマンドを出力する。特別状態が終了しメイン制御部が特別入賞口を閉じると、通知手段は払出制御部に特別入賞口を閉じたことを通知するコマンドを出力する。
【0013】
【実施例】
本発明を遊技機の一種であるパチンコ機に具現化した一実施例について図面を参照して説明する。図1は本実施例に係るパチンコ機の外観を示す正面図である。図1に示すように本実施例に係るパチンコ機10は遊技盤12を備え、この遊技盤12には、図柄表示装置15、第1種始動口19、大入賞口20等が適宜配置されている。
【0014】
遊技盤12の略中央に組付けられる図柄表示装置15には、図柄表示器18と保留球ランプ25が設けられている。図柄表示器18には液晶表示器が用いられる。図柄表示器18の画面上には3つの特別図柄が所定条件下変動表示される。変動表示される特別図柄は、変動停止時の図柄の組合せによって大当り遊技状態(大入賞口20が開放される状態)に移行するか否かを遊技者に認識させる役割を果たす。特別図柄として用いられる図柄としては、文字(英数字や漢字等)、記号、図形、絵柄等があるが、本実施例では数字(0〜9)が用いられる。なお、本実施例では、図柄表示器18に表示される変動停止時の図柄が「7・7・7」等のいわゆるゾロ目となることで大当り遊技状態に移行することを認識させる。
【0015】
保留球ランプ25は、特別図柄の変動保留回数(本実施例の最大保留回数は4回)を表示するランプである。保留球ランプ25は、4個のLEDにより構成されており、保留回数に応じた数のLEDが点灯される。図柄変動の保留は、図柄表示器18に特別図柄が変動表示されている状態で第1種始動口19にパチンコ球が入賞すると行われる。保留された図柄変動は、図柄表示器18に変動表示されている図柄変動が終了すると保留された順に表示される。なお、図柄変動が4回保留されている状態で第1種始動口19にパチンコ球が入賞しても当該入賞に基づく図柄変動は保留されない。
【0016】
第1種始動口19は始動口センサ42を有する。始動口センサ42によりパチンコ球が検出されると図柄表示器18に特別図柄が変動表示される。第1種始動口19は通常の入賞口と同様に、パチンコ球が入賞するとその入賞に基づいて払出装置30(図2参照)より賞球(賞品球)が払い出される。また、第1種始動口19は開閉羽19aを有する。開閉羽19aは、大当り遊技状態に移行する確率が高い遊技状態(いわゆる、確変状態)となると開かれる期間が長くなり、第1種始動口19にパチンコ球が入賞し易い状態となる。なお、パチンコ機10が確変状態へ移行するか否かは、図柄表示器18に表示される変動停止時の図柄によって遊技者に報知する。本実施例では、大当り遊技状態へ移行する組み合せのうち「1・1・1」等の奇数のゾロ目で停止するときに確変状態に移行するようになっている。
【0017】
大入賞口20は開閉蓋21を有し、この開平蓋21はソレノイド44によって開閉駆動されるようになっている。開閉蓋21は、大当り遊技状態に移行すると開放される。開閉蓋21が開放される期間は、大入賞口20にパチンコ球が所定個数(一般的には10個)入賞するか、開放してから30秒間を経過するまでのいずれか早いほうで終了する。開閉蓋21が開放されると大入賞口20にパチンコ球が入賞可能な状態となる。大入賞口20に入賞したパチンコ球は、大入賞口20内に設けられた通常ゾーンとVゾーンのいずれかに入賞するようになっている。通常ゾーンに入賞したパチンコ球は入賞センサ41(図2に表示)で検出され、この入賞センサ41によるパチンコ球の検出に基づいて払出装置30より賞球が払出される。Vゾーンに入賞したパチンコ球はV入賞センサ43(図3で表示)で検出される。V入賞センサ43でパチンコ球が検出されると、開閉蓋21が閉じられた後所定条件下再び解放される。本実施例では、一度の大当りに開閉蓋21が開放される回数は最大16回となっている。
【0018】
また、パチンコ機10には、上述した遊技盤12以外にも、賞球の受皿である上皿22が設けられる。上皿22の下方には効果音を出力するスピーカ24が配設され、遊技盤12の周囲には各種のランプ装置26が配される。これらスピーカ24とランプ装置26は遊技の進行に応じてそれぞれ効果音、効果光が出力される。
さらに、パチンコ機10の正面右下の位置には発射装置が設けられる。発射装置は、発射ハンドル23や図示しない発射モータにより構成される。遊技者が発射ハンドル23を操作すると発射モータが駆動され、これによりパチンコ球が発射されるようになっている。発射装置より発射されたパチンコ球は、上述した遊技盤12に形成された遊技領域に打ち出される。打ち出されたパチンコ球は遊技領域を流下し、流下するパチンコ球が各種入賞装置に入賞することで図柄表示器18や大入賞口20が作動して遊技が進行することとなる。例えば、第1種始動口19にパチンコ球が入賞すると図柄表示器18に特別図柄が変動表示され、変動表示される図柄変動が所定の組合せで停止すると大入賞口20が開閉されることとなる。なお、図柄表示器18に特別図柄が変動表示される際や大入賞口20が開閉される大当り状態においては、スピーカ24やランプ装置26から効果音や効果光が出力され遊技を盛り上げる。また、第1種始動口19や大入賞口20等の入賞装置にパチンコ球が入賞すると、次に説明する払出装置30より賞球が払い出される。
【0019】
次に、払出装置30の構成について図2を参照して説明する。図2はパチンコ機の裏面側に配備される裏セット板およびその付属物を示す背面図である。図2に示すように、払出装置30はパチンコ機10の裏面側に取付けられた裏セット板11に配設されている。裏セット板11には、払出装置30の他に、パチンコ球を多数貯留するための球貯留タンク13、球貯留タンク13に貯留されたパチンコ球を払出装置30に誘導する誘導レール14が設けられている。なお、上記誘導レール14は、図示していないが内外に2つの球通路が並列に形成されている。
【0020】
払出装置30は、図2に示すように、誘導レール14に連通する上部球誘導路31aと、上部球誘導路31aの下流側開口部近くに設けられた回転球受け体34と、回転球受け体34の下方に配置される二つの下部球誘導路31bとを有している。これら上部球誘導路31a、回転球受け体34および下部球誘導路31bも、誘導レール14が2列に形成されていることに応じて、それぞれ内外に1対相互に隣接して設けられている。
回転球受け体34は、一つのパチンコ球を一時的に受け得る凹部(球受け部)34aが複数形成され(図では6カ所)、この球受け部34aには上部球誘導路31aを通行してきたパチンコ球が一球ずつ受け入れられる。回転球受け体34は、モータ25(図3に表示)により回転駆動される。このため、モータ25が回転することによって、球受け部34aに受け入れられたパチンコ球を一球ずつ規則的に下部球誘導路31bに落入させることができる。既に述べたように回転球受け体34は2列(内外)に形成されているため、内外それぞれの回転球受け体34からパチンコ球が下部誘導路31bに排出される。この内と外の2つの回転球受け体34からパチンコ球が排出されるタイミングは、両回転球受け体34よりパチンコ球が同時に排出されないように調整されている。すなわち、内と外に設けた回転球受け体34が所定の角度だけ位相がずれて設けられることで、パチンコ球の排出タイミングがずれるように構成されている。
回転球受け体34から排出されたパチンコ球が落入する下部球誘導路31bの上流側部分は、賞球用球誘導路32aと貸し球用球誘導路32bとの二つに分かれている。そして、回転球受け体34の回転方向に応じて球受け部34aから排出・落下するパチンコ球が賞球用球誘導路32aに落入するか或いは貸し球用球誘導路32bに落入するかが決定される。
【0021】
かかる構成の結果、球貯留タンク13に貯留するパチンコ球は、球貯留タンク13の底部から誘導レール14および上部球誘導路31aを通って回転球受け体34に至る。そして、モータ25が回転駆動されることによって回転球受け体34が回転し、その結果、パチンコ球は1球ずつ下部球誘導路31b(賞球用球誘導路32a又は貸し球用球誘導路32b)に送出(落入)される。すなわち、遊技者に賞球を払出すときは回転球受け体34が反時計回りに回転し、回転球受け体34から排出されたパチンコ球は賞球用球誘導路32aに落入する。一方、パチンコ球を貸し球として払い出すときは回転球受け体34が時計回りに回転し、回転球受け体34から排出されたパチンコ球は貸し球用球誘導路32bに落入する。これら賞球用球誘導路32a、貸し球用誘導路32bに落入したパチンコ球は払出用球誘導路35に流れ、パチンコ機10の前面に設けられた上皿22に排出される。
【0022】
上記払出装置30には、回転球受け体34に隣接してフォト検出器(フォトカプラ)より成る回転検出センサ29が備えられており、これによって回転球受け体34の回転を検出する。すなわち、回転球受け体34には回転球受け体34と一体となって回転する図示しない円盤状の位置検出板が付設されており、この位置検出板の周縁部には、上記複数の球受け部34aそれぞれに対応する複数のスリットが一定の間隔(角度)をあけて設けられている。また、回転検出センサ29は、位置検出板が回転する際において位置検出板のスリットの通過を検出し得る所定の位置に配設される。したがって、位置検出板のスリットの一つが回転検出センサ29の検出位置を通過する度に、回転検出センサ29がオンとなり、回転検出信号が後述する払出制御部60に出力される。つまり、球受け部34aから一球のパチンコ球が排出され得る回転角度(即ち上記6カ所の球受け部34aを有する本実施形態に係る回転球受け体34では60度)の回転毎に一回の回転検出信号が払出制御部60に出力される。
【0023】
また、上記払出装置30の賞球用球誘導路32aには、当該誘導路を通行するパチンコ球を検出する賞球検出センサ27(典型的には近接スイッチ)が設けられている。賞球検出センサ27は、内と外に2列に設けられた賞球用球誘導路32aのそれぞれに設けられている。そして、当該賞球用球誘導路32aをパチンコ球が通行した際に、賞球検出信号を後述するメイン制御部52と払出制御部60に出力する。
同様に、貸し球用球誘導路32bにも、当該誘導路を通行するパチンコ球を検出する貸し球検出センサ28(典型的には近接スイッチ)が設けられている。この貸し球検出センサ28も、内と外に2列に設けられた貸し球用球誘導路32bのそれぞれに設けられている。そして、貸し球用球誘導路32bをパチンコ球が通行した際に、貸し球検出信号を後述するメイン制御部52と払出制御部60に出力する。
【0024】
次に、上述のように構成されるパチンコ機10の制御系の構成について図3を参照して説明する。図3はパチンコ機10の制御系の構成を示すブロック図である。図3に示すようにパチンコ機10には、パチンコ機10全体を制御するメイン制御部52と、メイン制御部52と電気的に接続された複数のサブ制御部(表示制御部54,音制御部56,ランプ制御部58,払出制御部60)を備える。
【0025】
メイン制御部52は、パチンコ機10の各電動装置(図柄表示器18,スピーカ24,保留球ランプ25,ランプ装置26,払出装置30等)の動作を統括する制御装置である。
メイン制御部52は、CPU,ROM,RAM等により構成される。メイン制御部52のCPUは、ROMに格納されている遊技制御プログラムを実行することでサブ制御部(表示制御部54,音制御部56,ランプ制御部58,払出制御部60)にコマンドを出力し、これにより各電動装置(図柄表示器18,スピーカ24,保留球ランプ25,ランプ装置26,払出装置30等)を制御する。メイン制御部52のRAMには、上記遊技制御プログラムを実行する際に発生する各種データや入出力信号が格納される。
メイン制御部52には、入賞センサ41,始動口センサ42,V入賞センサ43,賞球検出センサ27等の各種センサが接続され、これらのセンサから出力される検出信号が入力するようになっている。また、メイン制御部52にはソレノイド44が接続されており、メイン制御部52はソレノイド44の駆動を制御することで大入賞口20の開閉を制御する。
【0026】
表示制御部54は、図柄表示器18に表示される画像(特別図柄の変動表示等)を制御する制御装置である。表示制御部54は、メイン制御部52と同様、CPU,ROM,RAM等により構成される。表示制御部54のCPUは、メイン制御部52から出力されるコマンドを解析し、コマンドで指示された画像を図柄表示器18に表示させる。
【0027】
音制御部56は、スピーカ24から出力される音声(効果音)を制御する制御装置である。音制御部56は、メイン制御部52と同様、CPU,ROM,RAM等により構成される。音制御部56のCPUは、メイン制御部52から出力されるコマンドを解析し、コマンドで指示された音声をスピーカ24から出力させる。
【0028】
ランプ制御部58は、保留球ランプ25,ランプ装置26の点灯を制御する制御装置である。ランプ制御部58は、メイン制御部52と同様、CPU,ROM,RAM等により構成される。ランプ制御部56のCPUは、メイン制御部52から出力されるコマンドを解析し、コマンドで指示された発光パターンでランプ装置26を点灯し、また、コマンドで指示された保留球数だけ保留球ランプ25を点灯する。
【0029】
払出制御部60は、払出装置30を制御する制御装置である。払出制御部60は、メイン制御部52と同様、CPU,ROM,RAM等により構成される。払出制御部60のCPUは、メイン制御部52から出力される払出コマンドを解析し、払出コマンドで指示された賞球数のパチンコ球を、モータ36を駆動することで払出装置30から払出す。
払出制御部60のRAMには、遊技中に発生する各種データや入出力信号が格納される。また、払出制御部60のRAMには、賞球管理情報と、払出コマンド履歴情報と、保留払出コマンド情報等が記憶される。賞球管理情報とは、メイン制御部52から指示された賞球の払出を管理するための情報をいう。本実施例では、払出コマンドを賞球数に変換して積算する賞球積算カウンタと、払出コマンドを賞球数に変換して積算し、回転検出センサ29から出力された検出信号を受信すると1減算する賞球加減カウンタと、賞球検出センサ27から出力される検出信号の数を積算する払出積算カウンタが記憶される。払出コマンド履歴情報とは、払出コマンドの受信履歴を管理する情報であり、本実施例では、払出コマンドを受信した受信時間と、その払出数が記憶される。保留払出コマンド情報とは、払出が保留された払出コマンドに関する情報であり、本実施例では、保留された払出コマンドの払出数を記憶する払出保留カウンタが用いられている。
【0030】
上記払出制御部60には、回転検出センサ29,賞球検出センサ27が接続され、これらのセンサから出力される検出信号が入力するようになっている。また、払出制御部60には払出スイッチ61aとクリアスイッチ61bが接続されている。払出スイッチ61aは、遊技店の店員等により操作されるスイッチである。払出スイッチ61aが操作されると、RAMに記憶されている保留払出コマンド情報に基づいて払出装置30の駆動が行われるようになっている。クリアスイッチ61bも遊技店の店員等により操作されるスイッチである。クリアスイッチ61bが操作されると、RAMに記憶されている保留払出コマンド情報がクリアされるようになっている。さらに、払出制御部60には払出保留ランプ62が接続されている。払出保留ランプ62は、RAMに保留払出コマンド情報が記憶されていると点灯し、保留払出コマンド情報が記憶されていないと点灯されない。したがって、払出保留ランプ62の点灯の有無により、遊技店の店員は保留コマンドの有無を判定することができる。
【0031】
次に、上述したように構成される遊技機の制御系で行われる処理を説明する。なお、メイン制御部52の処理は、従来公知のパチンコ機におけるメイン制御部の処理と略同一であり、単にパチンコ機10を大当り遊技状態や確変状態に切換えたときに、その旨を払出制御部60に通知するコマンドを出力する点のみが付加されている。このため、メイン制御部52の詳しい処理についての説明は省略する。また、表示制御部54,音制御部56,ランプ制御部58の処理は公知のパチンコ機における処理と同一であり、特に本発明を特徴付けるものではないためここではその説明を省略する。以下、払出制御部60の処理について図4および図5のフローチャートを参照して説明する。図4は払出制御部60の全体処理の手順を示すフローチャートであり、図5は払出処理の手順を示すフローチャートである。
【0032】
図4に示すように払出制御部60は、まず、メイン制御部52から遊技状態を通知するコマンド(以下、遊技状態通知コマンドという)を受信したか否かを判定する(S10)。遊技状態通知コマンドとは、パチンコ機10の遊技状態を払出制御部60に通知するコマンドである。既に説明したように本実施例では、パチンコ機10は大当り遊技状態(大入賞口20が開放される状態)と、確変状態〔大当り確率が高くされている状態(同時に第1種始動口19の開閉羽根19aが開放される期間が長い状態)〕と、通常遊技状態とに切換えられる。メイン制御部52は、パチンコ機10の遊技状態を切換えると、切換えた遊技状態を払出制御部60に通知するため、遊技状態通知コマンドを払出制御部60に向かって出力する。したがって、ステップS10では、メイン制御部52から出力される遊技状態通知コマンドを払出制御部60が受信しているか否かを判断する。
【0033】
遊技状態通知コマンドを受信している場合〔ステップS10でYES〕は、遊技状態通知コマンドで通知された遊技状態に対応するフラグをONとする(S12)。したがって、払出制御部60のRAMにはパチンコ機10の遊技状態を示すフラグが格納され、そのフラグによって払出制御部60はパチンコ機10の遊技状態を判断することが可能となる。一方、遊技状態通知コマンドを受信していない場合〔ステップS10でNO〕は、ステップS12をスキップしてステップS14に進む。
【0034】
ステップS14ではメイン制御部52から出力された払出コマンドを受信したか否かが判定される。具体的には、メイン制御部52からの払出コマンドを受信していればYESと判定され、メイン制御部52からの払出コマンドを受信していなければNOの判定される。払出コマンドを受信していない場合〔ステップS14でNO〕はステップS10に戻ってステップS10からの処理を繰返し、払出コマンドを受信している場合〔ステップS14でYES〕はステップS16に進む。ステップS16では受信した払出コマンドを解析する。すなわち、払出コマンドが賞球を何球払出すコマンドであるかを解析する。
【0035】
受信した払出コマンドの解析が終了すると、次に払出頻度を算出する(S18)。ステップS18で算出される払出頻度の算出方法を説明する。
本実施例では、既に説明したように払出制御部60のRAMに払出コマンドの履歴を格納する払出コマンド履歴記憶領域が設けられており、この記憶領域にステップS38の処理(後で説明する)によって受信した払出コマンドの受信時間と払出数が格納されている。払出頻度を算出するためには、まず、ステップS18の払出頻度を算出する時点(すなわち、現時点)から所定時間(例えば、1分間)だけ前の時点までの間に払出制御部60に受信した払出コマンドを払出コマンド履歴記憶領域から検索する。具体的には、払出コマンド履歴記憶領域に格納されている払出コマンドの受信時間から該当する払出コマンドを検索する。次に、検索された払出コマンドの払出数の和を求めて払出頻度とする。
なお、ステップS18で算出される払出頻度としては、払出コマンドの払出数の和を、発射装置から所定時間内に発射されるパチンコ球数(発射装置から1分間に発射されるパチンコ球数は略一定となる)で除した比(いわゆる、出球率)としても良い。さらには、1分間に受信した払出コマンドの数(払出コマンドの受信間隔と相関する)としても良い。この場合には、払出数の和を求める演算が不要になるため、該当する払出コマンドをカウントするだけで良い。
また、上述の説明から明らかなように払出コマンド履歴記憶領域には、現時点から1分間前までの払出コマンドが記憶されていれば良い。このため、本実施例の払出コマンド履歴記憶領域は、1分間に受信し得る払出コマンドの全数を格納できる領域が設定されている。
【0036】
払出頻度が算出されると、次に、パチンコ機10の遊技状態が大当り遊技状態か否かが判定される(S20)。ステップS12によりONされたフラグが大当り状態を示すフラグである場合にはYESとされ、それ以外のフラグがONされている場合にはNOとされる。
パチンコ機10が大当り遊技状態である場合〔ステップS20でYES〕は、設定値に設定値1の値を代入し(S22)、ステップS30に進む。一方、パチンコ機10が大当り遊技状態でない場合〔ステップS20でNO〕は、パチンコ機10が通常遊技状態か否かが判定される(S24)。この判定もステップS12でONされたフラグによって判断する。
パチンコ機10が通常遊技状態である場合〔ステップS24でYES〕は、設定値に設定値3の値を代入して(S26)、ステップS30に進む。逆に、パチンコ機10が通常遊技状態でない場合〔ステップS24でNO〕、すなわち、パチンコ機10が確率変動状態である場合は、設定値に設定値2を代入してステップS30に進む。
【0037】
上述したステップS20〜S28までの処理によって、パチンコ機10が大当り遊技状態のときは設定値として設定値1が用いられ、確率変動状態のときは設定値として設定値2が用いられ、通常遊技状態のときは設定値として設定値3が用いられる。したがって、ステップS18で算出された払出頻度が異常であるか否かを判定するための設定値は、パチンコ機10の遊技状態毎に異なる値が用いられる。
すなわち、本実施例のパチンコ機10では、パチンコ機10の遊技状態毎に払出頻度(すなわち出球率)が略決まっている。図6は、通常遊技状態において確変状態に移行する大当りとなって大当り遊技状態に移行し、大当り遊技状態終了後の確変状態において確変状態に移行しない大当りとなって大当り遊技状態に移行し、大当り遊技状態終了後に通常遊技状態となった場合の出球率の推移を示す図である。図6から明らかなように、大当り遊技状態では出球率が750%となり、確率変動状態では出球率が100%となり、通常遊技状態では出球率が30%となっている。したがって、通常遊技状態や確率変動状態で算出された出球率が異常に高ければ異常状態(大入賞口20の不正な開放等)が生じていると判定することができる(すなわち、不正行為によって大入賞口20が1分間程度開放されたときの出球率は750%近くに達するものと考えられる。)。
また、図6から明らかなように、通常遊技状態と確率変動状態とでは払出頻度がそれぞれ30%と100%となる。通常遊技状態と確率変動状態の二つの遊技状態における払出頻度を同一の設定値で比較・判定することとすると、その設定値は確率変動状態の払出頻度にあわせる必要がある。通常遊技状態における設定値を確率変動状態の設定値に合せると、大入賞口20を短時間だけ開放するという不正行為を発見することが不可能となる。このため、本実施例では、払出頻度と比較する設定値を遊技状態毎(すなわち、通常遊技状態と確率変動状態毎)に変えているため、異常状態の発生を精度良く検出することが可能となる。なお、本実施例においては、設定値1には出球率が800%となるときの払出数が用いられ、設定値2には出球率が130%となるときの払出数が用いられ、設定値3には出球率が60%となるときの払出数が用いられている。
【0038】
上述した処理により設定値に遊技状態毎の設定値が代入されると、次に、ステップS18で算出した払出頻度が設定値以上となるか否かを判定する(S30)。払出頻度が設定値以上となっている場合〔ステップS30でYES〕は、その払出コマンドの払出数を払出保留カウンタの値に加算して、加算値を払出保留カウンタに格納する処理を行う(S32)。これにより、払出頻度が異常となる場合には、当該払出コマンドに基づく払出しが保留されることとなる。
なお、払出保留カウンタの値に数値が格納されると、その旨を表示する払出保留ランプ62が点灯される。これにより、遊技店の店員は、払出保留カウンタに払出が保留されていることを容易に知ることができる。
【0039】
払出頻度が設定値以上となっていない場合〔ステップS30でNO〕は、その払出コマンドの払出数を賞球積算カウンタに加算し(S34)、さらに、賞球加減カウンタに加算する(S36)。これにより、当該払出コマンドに基づく払出しが後述するステップS40の払出処理により行われることとなる。
ステップS38では、当該払出コマンドの受信時間と払出数をRAMの払出コマンド履歴記憶領域に格納する。具体的には、まず、格納されている履歴情報を一つシフトし、次いで、直前のコマンドが格納されていた領域に新たなコマンドの受信時間と払出数を記憶する。これにより、払出コマンド履歴記憶領域には受信時間が新しい払出コマンドに関する情報から順に格納されることとなる。なお、払出コマンド履歴記憶領域の全てに履歴情報(受信時間と払出数)が格納されている状態で新たな払出コマンドの履歴を格納するときは、最も古く受信した払出コマンドの履歴情報が格納されなくなる。
【0040】
ステップS40では、賞球積算カウンタと賞球加減カウンタの値に基づいて賞球の払出を行う払出処理を行う。この払出処理を、図5を参照して説明する。
払出処理では、まず、賞球加減カウンタの値が0となるか否かを判定する(S42)。賞球加減カウンタの値が0の場合〔ステップS42でYES〕には、遊技者に払出すべき賞球がないため払出処理を終了し、図4に示すメイン処理に移行する。賞球加減カウンタの値が0とならない場合〔ステップS42でNO〕には、遊技者に払出すべき賞球があるためモータ36を駆動するための駆動信号を出力する(S44)。
【0041】
駆動信号を出力すると、次に払出装置30からパチンコ球が払出されたか否かを判断する(S46)。具体的には、賞球検出センサ27から出力される検出信号を、払出制御部60が受信したか否かを判断する。検出信号を受信していない場合〔ステップS46でNO〕にはステップS50に進み、検出信号を受信している場合〔ステップS46でYES〕には、払出積算カウンタに検出したパチンコ球数を加算する(S48)。
【0042】
次ぎに、払出制御部60は、払出装置30の回転球受け体34が所定角度回転したか否かを判断する(S50)。具体的には、払出装置30に設けた回転検出センサ29から出力された検出信号を払出制御部60が受信したか否かで判断する。
回転検出センサ29から出力された検出信号を払出制御部60で受信した場合〔ステップS50でYES〕には賞球加減カウンタから1減算し(S52)、次に賞球加減カウンタが0より大きいか否かを判断する(S54)。賞球加減カウンタが0より大きい場合〔ステップS54でYES〕には、払出すべき賞球がまだ払出されていないので、ステップS44に戻ってステップS44からの処理を繰り返す。逆に、賞球加減カウンタが0以下の場合〔ステップS54でNO〕には、ステップS56に進む。
【0043】
一方、回転検出センサ29から出力された検出信号を払出制御部60が受信していない場合〔ステップS50でNO〕には、ステップS44の駆動信号を出力してから所定時間が経過したか否かが判断される(S62)。所定時間経過していない場合〔ステップS62でNO〕には、ステップS44に戻ってステップS44からの処理を繰り返す。逆に、所定時間が経過している場合〔ステップS62でYES〕には、球ガミ処理を行う(S64)。すなわち、ステップS44で駆動信号を出力してから所定時間経過しても回転検出センサ29から出力される検出信号を受信できない場合は、何らかの原因でパチンコ球が噛み込んで回転球受け体34が回転できない状態であると考えられる。このため、モータ25を交互に回転する処理(球ガミ処理)を行うことで球ガミ状態を解消する。球ガミ処理が終わると、再度ステップS44に戻って上述した処理を繰り返す。
【0044】
ステップS56に進むとモータ25を停止させ、賞球積算カウンタの値と払出積算カウンタの値が一致するか否かを判断する(S58)。賞球積算カウンタの値と払出積算カウンタの値が一致する場合〔ステップS58でYES〕には払出処理を終了し、賞球積算カウンタの値と払出積算カウンタの値が不一致の場合〔ステップS58でNO〕には、払出すべき賞球が実際には払出されていない状態なので、賞球積算カウンタの値と払出積算カウンタの値が一致するまで賞球を払出す処理(リトライ処理)を行う(S60)。
【0045】
上述したことから明らかなように、本実施例に係るパチンコ機10の払出制御部60は払出コマンドを受信すると、受信時の払出頻度を算出し、算出された払出頻度を設定値と比較することでパチンコ機10が払出異常の状態か否かが判定される。そして、払出頻度が設定値以上となる場合には、その払出コマンドに基づく払出しを保留し、その払出を払出制御部60のRAMの払出保留カウンタに加算する。したがって、払出異常時の払出コマンドに基づく払出しが保留されて実際には払い出されないため、遊技店の損失を未然に防止することができる。
このことを図6に模式的に示している。図6では、通常遊技状態中に、大入賞口20がピアノ線等により開放されたときの出球率の変化と、払出保留カウンタの値の変化を模式的に示している。図6に示すように、通常遊技状態中に大入賞口20が開放されると、その払出頻度は大入賞口20が開放される大当り遊技状態と同程度の払出頻度750%となる。このとき、払出制御部60は算出される払出頻度が設定値3(本実施例では60%)を超えるため、その払出コマンドに基づく払出は保留され、その払出数は払出保留カウンタに加算されることとなる。したがって、異常状態となると払出保留カウンタの値が徐々に増加することとなる。そして、不正行為が止められて払出頻度が正常に戻ると、受信した払出コマンドに基づく払出が行われる。このため、払出保留カウンタの値も変化しなくなる。
なお、払出保留カウンタに記憶された払出は、既に説明した払出スイッチ61aとクリアスイッチ61bにより処理される。すなわち、閉店前の大当り補償で店員が大入賞口20を解放してパチンコ球を入賞させた場合には、払出スイッチ61aが操作されて、払出保留カウンタに記憶された払出数だけパチンコ球が払い出される。一方、不正行為によりパチンコ球が入賞した場合には、クリアスイッチ61bが操作されて、払出保留カウンタに記憶された払出数がクリアされることとなる。
【0046】
以上、本発明の好適な一実施例について詳細に説明したが、本発明は上述した例に限られることなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。
例えば、払出制御部は、算出された払出頻度が基準値を超える回数をカウントするカウンタを備え、カウンタの値が所定値を超えたときに払出コマンドの払出を保留するようにすることが好ましい。
この場合には、カウンタは、算出された払出頻度が基準値を超えないとき、又は、カウンタが1インクリメントされてから所定時間(例えば、2分間)が経過するまでに新たな払出コマンドを受信しないとクリアされることが好ましい。すなわち、所定時間内に払出頻度が所定回数超えたことを条件に払出を保留するのである。これにより、偶然払出頻度を超えたときにまで払出が保留されてしまうことを防止することができる。また、このようにすることで、異常を判定するための設定値を平均払出頻度により近く設定することができる。これにより、異常状態の判定を精度良く行うことができる。
また、時間短縮機能を有する遊技機においては、時間短縮状態における設定値を別途設けるようにしても良い。これにより時間短縮状態における払出異常を精度良く検出することができる。
【0047】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例に係るパチンコ機の外観を示す正面図
【図2】 図1に示すパチンコ機の裏面側に配備される裏セット板およびその付属物を示す背面図
【図3】 図1に示すパチンコ機の制御部の構成を示すブロック図
【図4】 払出制御部の処理手順を示すフローチャート
【図5】 払出処理の処理手順を示すフローチャート
【図6】 各遊技状態における出球率の変化を示すグラフと、そのときの払出保留カウンタの値の変化を示す模式図
【符号の説明】
10・・パチンコ機
18・・図柄表示器
24・・スピーカ
25・・保留球ランプ
26・・ランプ装置
30・・払出装置
41・・入賞センサ
42・・始動口センサ
43・・V入賞センサ
44・・ソレノイド
52・・メイン制御部
54・・表示制御部
56・・音制御部
58・・ランプ制御部
60・・払出制御部
Claims (3)
- 通常入賞口と、特別状態において開放される特別入賞口とを遊技領域内に備え、遊技領域内に打出された遊技媒体が各入賞口に入賞すると払出装置から遊技媒体を払出す遊技機であって、
各入賞口に入賞した遊技媒体を検出する遊技媒体検出部と、
その遊技媒体検出部によって遊技媒体が検出されると払出コマンドを出力するメイン制御部と、
メイン制御部から出力された払出コマンドを受信して、その受信した払出コマンドに従って払出装置を駆動する払出制御部と、を有し、
前記メイン制御部は、
特別状態が開始されると特別入賞口を開放し、特別状態が終了すると特別入賞口を閉じる特別入賞口開放手段と、
その特別入賞口開放手段により特別入賞口が開放されているときに、その旨を払出制御部に通知する手段と、を有し、
前記払出制御部は、
受信した払出コマンドの受信時間、若しくは、払出数と受信時間を記憶するコマンド履歴記憶手段と、
払出コマンドを受信したときに、その払出コマンドの受信時から第1の所定時間だけ遡った期間内に受信していた払出コマンドをコマンド履歴記憶手段から検索し、その検索された払出コマンドの受信時間又は払出数から払出頻度を算出する手段と、
算出された払出頻度が所定の基準値を超え、かつ、前記通知手段により特別入賞口が開放されていることが通知されていないときに、異常処理を開始する手段と、
払出が保留された払出コマンドを記憶する保留払出コマンド記憶手段を有しており、
前記異常処理は、算出された払出頻度が基準値を超えることとなった払出コマンドに基づく払出を停止するとともに、その払出コマンドを保留払出コマンド記憶手段に格納することを特徴とする遊技機。 - 通常入賞口と、特別状態において開放される特別入賞口とを遊技領域内に備え、遊技領域内に打出された遊技媒体が各入賞口に入賞すると払出装置から遊技媒体を払出す遊技機であって、
各入賞口に入賞した遊技媒体を検出する遊技媒体検出部と、
その遊技媒体検出部によって遊技媒体が検出されると払出コマンドを出力するメイン制御部と、
メイン制御部から出力された払出コマンドを受信して、その受信した払出コマンドに従って払出装置を駆動する払出制御部と、を有し、
前記メイン制御部は、
特別状態が開始されると特別入賞口を開放し、特別状態が終了すると特別入賞口を閉じる特別入賞口開放手段と、
その特別入賞口開放手段により特別入賞口が開放されているときに、その旨を払出制御部に通知する手段と、を有し、
前記払出制御部は、
受信した払出コマンドの受信時間、若しくは、払出数と受信時間を記憶するコマンド履歴記憶手段と、
払出コマンドを受信したときに、その払出コマンドの受信時から第1の所定時間だけ遡った期間内に受信していた払出コマンドをコマンド履歴記憶手段から検索し、その検索された払出コマンドの受信時間又は払出数から払出頻度を算出する手段と、
算出された払出頻度が所定の基準値を超え、かつ、前記通知手段により特別入賞口が開放されていることが通知されていないときに、異常処理を開始する手段と、
算出された払出頻度が基準値を超える回数をカウントするカウンタと、
払出が保留された払出コマンドを記憶する保留払出コマンド記憶手段を有しており、
前記カウンタは、算出された払出頻度が基準値を超えないとき、又は、カウンタが1インクリメントされてから第2の所定時間が経過するまでに新たな払出コマンドを受信しないとクリアされ、
前記異常処理は、カウンタの値が所定値未満の場合にはカウンタの値を1インクリメントし、カウンタの値が所定値以上の場合には、カウンタの値が所定値以上となることとなった払出コマンドに基づく払出を停止するとともに、その払出コマンドを保留払出コマンド記憶手段に格納することを特徴とする遊技機。 - 前記払出制御部に接続される表示器をさらに有し、その表示器は、前記保留払出コマンド記憶手段に払出コマンドが保留されているときに、その旨を表示する請求項1又は2に記載の遊技機。
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