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JP4399305B2 - セルロースエーテルアセテート光学フィルム - Google Patents

セルロースエーテルアセテート光学フィルム Download PDF

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Description

本発明は、偏光板保護膜などの液晶表示装置の構成体および写真材料のベースフィルムとして好適なセルロースエーテルアセテートの光学フィルムに関する。さらに本発明は、これらの光学フィルムの製造に用いられるセルロースエーテルアセテート溶液及びセルロースエーテルアセテートの光学フイルムの製造方法にも関する。
セルロースアセテートフイルムは、その強靭性と難燃性から各種の写真材料や光学材料にフィルムとして用いられている。例えばセルロースアセテートフイルムは、代表的な写真感光材料の支持体である。また、セルロースアセテートフイルムは、その光学的等方性から、近年市場の拡大している液晶表示装置にも用いられている。本発明はこれらのセルロースアセテートフィルムの中でも特に光学フィルムの用途に用いられるセルロースアセテートフィルムに関する。尚、本発明で言う光学フィルムとしては1)写真材料や光学材料のベースフィルムに用いられる透明なフィルムであり、好ましくは2)液晶表示装置の構成体(素子)としての用途に用いることができるフィルムである。上記の液晶表示装置の構成体における具体的な用途としては、偏光板の保護フイルムおよびカラーフィルター、位相差フィルム、光学補償シート、散乱フィルム、視野角拡大フィルム、表面保護フィルムなどがその代表的なものである。
このようなセルロースアセテートの光学フィルムはその用途が光学的ものであるため、高い光学的特性を要求される。例えば、イエローネスインデックス(YellownessIndex)(以下YIと省略)およびヘーズが低くこと、及び複屈折率が小さく、かつ透明性が高く、そして更には光の透過に影響を与える光学的な欠点が少ないことが要求される。そして、従来のセルロースエステルフィルムの用途であれば品質上問題のない微小な表面凹凸やブツ、あるいは光学的欠陥でもこれらの光学フィルムでは問題となる。特に光学フィルムが上記の2)の液晶表示装置の構成体として用いられる場合には、透明であっても透過光を異常屈折するような、いわゆる輝点異物のようなものも光学的な欠点となり品質上の問題となる。
近年これらの液晶表示装置がパソコンの表示装置として使用のみならず、テレビ受像機やDVD等の表示装置、あるいは携帯電話、PDA(携帯端末)の表示装置としての用途が広がりより一層光学的な欠点が少ないことが求められている。即ち、近年パソコン、テレビ受像機、コンピューターゲームの表示装置はますます大型化され、かつ画像形成素子数(いわゆるドット数)は大きくなり、一画像形成素子当たりの領域面積は微小となってきている。
それに伴ない液晶表示装置に用いられる偏光板保護フィルムや反射防止フィルムの光学フィルムには単位面積当たりより光学的な欠点の少ないフィルムを提供されることを求められている。本発明はこのような液晶表示装置に好適に用いることができる光学フィルムを提供することを目的とする。
上記の通り、これらの光学的な欠点には黒色異物と輝点異物がある。黒色異物は不純物等によるものであり、輝点異物は、主として酢化度が異なるセルロースアセテートが原因で屈折率が異なり透過光が異常屈折して生じるものである。黒色異物はフィルム中で光を透過しない欠点である。一方、輝点異物は偏光方向が直交するように配した二つの偏光板の間にフィルムを配置した場合に光の漏洩として観測できる。これらの二つの光学的な欠点は、何れも液晶表示装置の性能を損なう。
上記のような黒色異物および輝点異物を減少させるために、光学フィルムの製造時にセルロースアセテートを溶解した溶液(ドープ)をろ過して使用しているが、性能向上の要請のため、濾過材の目開きはますます小さくなり、そのため光学フィルムの生産性や使用率は低下してきている。
黒色異物の問題はセルロースアセテート製造中およびセルロースアセテート溶解工程での不純物の混入に起因する。また輝点異物の原因は酢化度が異なるセルロースアセテートに起因している。すなわち、セルロースアセテート製造中の酢化工程で酢化が十分に行われていない部分が酢化度が低いセルロースアセテートとして部分的に残留し(未反応セルロース)、これらの未反応セルロースは通常の酢化度のセルロースアセテートと屈折率が異なるため輝点異物として認識される。また未反応セルロースはセルロースアセテートを溶解して溶液(ドープ)とした場合に不溶解成分として残留する。すなわちこの未反応セルロースは酢化度が極めて低いため、その溶解性はセルロースに近く通常のセルロースアセテートの溶媒として用いられている有機溶剤では溶解しない、このため未反応セルロースは濾過残渣となるし、また未反応セルロースの固まりの大きさ形状等によっては濾過材を通り抜ける場合もある。その屈折率は通常のセルロースアセテートと異なるので、このような濾過材を通り抜けたものは光学フィルムの製品中に輝点異物を生じさせ光学フィルムの品質を低下させる。
本出願人は既に特願2001−571778にてこれらの輝点異物の主な原因が反応が不十分なセルロース繊維が崩壊した微細フラグメントであり、微細フラグメントを酢化反応系に入れないことにより減少できること見出し特許出願を行っている。
しかしながらセルロースアセテートの原料であるパルプ中には高度に結晶化している等の理由から反応性の劣るセルロース部分が存在しており、これが不均一に酢化反応を受け通常のトリアセテートとは異なる置換度の状態、すなわち未反応セルロースとして、セルロースアセテートフィルム中に存在する現象が未解決の問題点であった。
一方、セルロースアセテートフイルムは、一般にソルベントキャスト法より製造する。ソルベントキャスト法では、セルロースアセテートを溶媒中に溶解した溶液(ドープ)を支持体上に流延し、溶媒を蒸発させてフイルムを形成する。
ソルベントキャスト法については、多くの文献に記載がある。最近のソルベントキャスト法では、ドープを支持体上へ流延してから、支持体上の成形フイルムを剥離するまでに要する時間を短縮して、製膜工程の生産性を向上させることが課題になっている。例えば、特公平5−17844号公報には、高濃度ドープを冷却ドラム上に流延することにより、流延後、剥ぎ取りまでの時間を短縮することが提案されている。
このようにソルベントキャスト法に用いる溶媒は、単にセルロースアセテートを溶解することだけでなく、様々な条件が要求される。すなわち、平面性に優れ、厚みの均一なフイルムを、経済的に効率よく製造するためには、適度な粘度とポリマー濃度を有する保存安定性に優れた溶液(ドープ)を調製する必要がある。ドープについては、ゲル化が容易であることや支持体からの剥離が容易であることも要求される。そのようなドープを調製するためは、溶解性の良好なセルロースアセテートが要求されている。更には高濃度のドープを形成することができることがセルロースアセテート光学フィルムの生産性の向上のためには好ましい。
セルロースアセテートの溶媒として、様々な有機溶媒が提案されているが、過去より使用実績があるものとしては実質的にはメチレンクロリドを主体とするものに限られていた。言い換えると、メチレンクロリド以外の溶媒は、ほとんど実用化されていない。しかしながら、メチレンクロリドのようなハロゲン化炭化水素は、近年、地球環境保護の観点から、その使用は著しく規制される方向にある。また、メチレンクロリドは、低沸点(41℃)であるため、製造工程において揮散しやすいという問題点ある。
一方、汎用の有機溶剤であるアセトン(沸点:56℃)やメチルアセテート(沸点:57℃)は、適度の沸点を有し、乾燥負荷もそれほど大きくない。また、人体や地球環境に対しても、塩素系有機溶剤に比べて問題が少ない。しかし、アセトンやメチルアセテートは、セルロースアセテートに対する溶解性が低い。特に置換度が2.80(酢化度:60.1%)以上のセルローストリアセテートは、アセトン中やメチルアセテート中では膨潤するだけで、ほとんど溶解しない。このため人体や地球環境の観点からはメチレンクロリドのようなハロゲン化炭化水素以外の有機溶剤に溶解性が高く、安定したドープを形成し、濃度が高く溶解するセルロースアセテート溶液やその溶液からソルベントキャスト法で形成された光学フィルムが求められていた。
C.J.Malm他の論文(Ind.Enig.Chem.、43巻、688頁、1951年)には、セルロースアセテートよりも、セルロースプロピオネートやセルロースブチレートの方が溶媒の選択の範囲が広いことが記載されている。セルロースプロピオネートやセルロースブチレートは、セルロースアセテートを溶解できないケトン類やエステル類にも溶解する。しかし、セルロースプロピオネートやセルロースブチレートから製造したフイルムは、機械的強度や耐久性がセルロースアセテートフイルムよりも劣っていることである。
特表平6−501040号公報は、以上のような問題を有するソルベントキャスト法に代えて、溶融押出方法すなわちメルトキャスト法を用いることを提案している。ただし、メルトキャスト法には、セルローストリアセテートの融点が分解温度よりも高いとの問題がある。すなわち、アセチル基の置換度が高いセルローストリアセテートは、加熱すると溶融する前に分解してしまう。この問題を解決するため、同公報記載の発明では、セルロースアセテート中のアセチル基の置換度を1.9乃至2.6に調節している。
同公報には、さらにセルロースアセテートプロピオネートの開示もある。しかしながらこれらのものの光学的欠点のレベルは満足されるものではなかった。
本出願人らはすでに特開平08−231761においてアセチル基とアシル基の混合エステルよりなる溶液と、この混合エステルフィルムの製造方法に関する技術を開示している。また本出願人は特開平10−45803においては非晶度を規定した混合脂肪酸エステル製造方法を開示しており、更に特開平10−45804においては特定の置換度を定義した混合脂肪酸エステルの製造方法を開示している。これらのセルロースの混合脂肪酸エステルは、汎用の非ハロゲン系有機溶媒に対して溶解しやすく、しかも結晶性が優れている。そのため、機械的特性および光学的特性が優れた成形品を、問題が少ないハロゲン系の溶媒を使用することなく製造することができる。しかしながら、セルロース混合脂肪酸エステルは分子量が低下し易いという問題もあり、更には輝点異物の原因となる未反応セルロースすなわち不溶解成分に対しては充分な解決策を提示できていなかった。
またセルロースエステルの反応においては、東京丸善株式会社発行 和田野 基 著の「酢酸繊維 ―その製造と利用―」に詳しく記載されているが、使用された有機酸は希釈剤であり、反応する無水有機酸でも、その無水有機酸の種類にもよるが概ね最大でも50%程度の反応率でしかなく、残りは水分と結合して当該有機酸が副生物として得られる。したがって、工業的なセルロースエステルの製造方法においてはこれらの有機酸を回収して再使用している。しかしながら、これらのセルロースエステルはセルロースの混合脂肪酸エステル化物であり、エステル化の工程での回収酸は混合有機酸となり、これらの分離生成が必要となり、エネルギー消費が大きいという問題があった。
また溶解性を確保するためにアセチル基以外のアシル基を一定割合以上導入する必要があり厚み方向のレタデーション(Rth)が変動し易いという問題点もあった。上記のように光学フィルムの生産性を高めるためにはセルロースアセテート溶液の濃度を高くする必要があるが、このような場合には特に上記の問題点が発生し易かった。
上記のようなセルロース混合脂肪酸エステル以外の解決策として、セルロースエステル特にセルロースアセテートでグルコース環内の置換度分布を特定のものにすることにより、溶解性を向上する試みも行われている。すなわち特開平11-5851にはセルロースアセテートの2位、3位、6位の置換基の置換度を特定の範囲のものとすることによりメチレンクロリド以外の溶媒に冷却した状態で溶解する技術が開示されている。
しかしながら、これらは総酢化度が2.97以下のものをメチルアセテートとエタノールの混合溶媒に溶解するものである。また特開2002-338601の同様の技術であり、総酢化度が2.925以下のものを混合溶媒に溶解するものである。上記の二つの技術でも総酢化度が大きくなると冷却溶解した溶液の安定性が悪くなると言う特質がある。このため溶解性が充分ではないため、高濃度のドープを形成することはできなかった。
そしてこのような6位置換度を限定したセルロースアセテートは冷却状態では非ハロゲン系の溶媒に溶解するものの、常温では溶解しがたく、またメチレンクロリド以外の単一溶媒に常温で溶解させる技術は開示されていなかった。
また特開2002-212338にはセルロースアシレートとして2位、3位、6位の置換基の置換度を特定の範囲のものとするセルロース混合脂肪酸エステルで総酢化度で最も高くても2.90以下のものを開示しているが、このものもセルロース混合脂肪酸エステルであり上記の回収酸の問題がある。更には当該特許での冷却溶解で用いている溶媒は非塩素系溶媒のものでは3種類以上の複雑な混合溶媒となり、ソルベントキャスト法の乾燥工程で溶媒を回収した場合はこれを分離精製に大きなエネルギーが必要となり、環境負荷が高くなるという問題点があった。また常温でメチレンクロリド以外の単一溶媒には溶解させる技術は開示されていなかったし、未反応セルロースに起因する輝点異物の問題を解決できていなかった。
特願2001−571778号公報 特公平5−17844号公報 特表平6−501040号公報 特開平8−231761号公報 特開平10−45803号公報 特開平10−45804号公報 特開平11−5851号公報 特開2002−338601号公報 特開2002−212338号公報 Ind.Enig.Chem.、43巻、688頁、1951年
本発明の目的は、セルロースエーテルアセテートの光学フィルムを提供することである。更にアセチル化度の分子内、分子間のばらつきが少なく、すなわち未反応セルロースすなわち不溶解成分や反応程度が不十分であるアセチルセルロースが少ない、すなわち輝点異物の少ないセルロースエーテルアセテートの光学フィルムを提供することである。さらに本発明の目的は回収酸が混合酸とならず既存のセルロースアセテートの製造設備を用いて製造することができるセルロースエーテルアセテートからなる光学フィルムを提供することである。更に本発明の別の目的は様々な種類の有機溶媒を用い、好ましくは単一溶媒で常温で調製できる溶解性、安定性の良い高濃度のセルロースエーテルアセテート溶液を提供することである。さらに本発明の目的は、これらのセルロースエーテルアセテート溶液を用いることにより、未反応セルロースすなわち不溶解成分が少なく輝点異物が少ない光学フィルムを提供することである。さらに本発明の別の目的は総酢化度が高く耐湿性に優れたセルロースエーテルアセテートの光学フイルムの製造方法を提供することである。
本発明者は上記の問題点を解決するために検討した結果、セルロースの水酸基の一部にエーテル結合で置換基を導入した変性セルロースをアセチル化することにより既存のセルロースアセテートの製造設備を用いて任意のアセチル置換度のセルロースエーテルアセテートを得ることができることを見出し本発明に到達した。更に得られたセルロースエーテルアセテートはメルトキャスト法、より好ましくはソルベントキャスト法でフィルム成形することが可能であるセルロースエーテルアセテートである。
更には得られたセルロースエーテルアセテートは総アセチル基置換度が高くてもメチルアセテートなどの有機溶媒にも常温で良好に溶解し、安定した溶液をなし、溶解性に優れることを見出した。更には従来知られている冷却溶解を適用した場合にも、より良好に(すなわち高置換度のセルロース誘導体を、あるいは同じ置換度であればより高濃度に)溶解することが可能である。このためメチレンクロリド等の塩素系溶媒を使用して溶解する必要がなくなった。そしてこれらの溶液から得られたセルロースエーテルアセテートフィルムは不溶解成分が少ないため輝点異物が少なく、上記の偏光板保護フィルム等の液晶表示装置の構成体に用いるのに好適なフィルムが得られることを見出し本発明に到達した。
尚、本発明でいうセルロースエーテルアセテートとは、セルロースをエーテル化することにより変性された変性セルロースをアセチル化して得られるセルロース誘導体のことを指し示す。
本発明は以下の(1)〜(28)の様態で実施することができる。
但し以下の様態の記述においてMSetherはセルロースを構成している無水グルコース単位当たりにエーテル結合した変性剤の平均分子数を示す。またDSesterはセルロースを構成している無水グルコース単位当たりのアセチル基により置換されている水酸基の平均数を示す。さらに、Ds2はセルロースエーテルアセテートを構成している無水グルコース環の2位に結合しているアセチル基の平均置換度を示す。
またDs3はセルロースエーテルアセテートを構成している無水グルコース環3位に結合しているアセチル基の平均置換度を示す。
またDs6セルロースエーテルアセテートを構成している無水グルコース環6位に結合しているアセチル基の平均置換度を示す。
(1)下記(I)式および(II)式を満たすセルロースエーテルアセテートからなる光学フィルム。
(I)0.01≦MSether≦3.00
(II)0.01≦DSester≦3.0
(2)下記(I)式および(III)式を満たすセルロースエーテルアセテートからなる光学フィルム。
(I)0.01≦MSether≦3.00
(III)2.6≦DSester≦3.0
(3)下記(I)式および(IV)式を満たすセルロースエーテルアセテートからなる光学フィルム。
(I)0.01≦MSether≦3.00
(IV)1.3≦DSester<2.6
(4)下記(V)式および(VI)式を満たすセルロースエーテルアセテートからなる様態(3)に記載の光学フィルム。
(V)0.50≦MSether≦3.00
(VI)1.3≦DSester<2.2
(5)可塑剤を必須成分として含み、かつ下記(I)式および(IV)式を満たすセルロースエーテルアセテートからなるソルベントキャスト法で製造された様態(3)に記載の光学フィルム。
(I) 0.01≦MSether≦3.00
(IV)1.3≦DSester<2.6
(6)セルロースを構成している無水グルコース環に結合している置換基が下記(a)(b)(c)(d)であるセルロースエーテルアセテートからなりかつ可塑剤を必須成分として含み、ソルベントキャスト法で作られた様態(1)に記載の光学フィルム。

(a)OR1―OH (但しR1は任意の有機基を示す)
(b)O−COCH3
(c)OR2―O−COCH3(但しR2は任意の有機基を示し、R1とR2が同一でも良い)
(d)OH
(7)下記測定方法で測定した不溶解物量が0.014wt%以下であるセルロースエーテルアセテートからなる光学フィルム。
(測定方法)
メチレンクロライド:メタノール=9:1(重量比)の混合溶媒に、2wt%固形分濃度になるようにセルロースエーテルアセテートを溶解した溶液を、ガラスフィルター(孔径5〜10μm)を使用して濾過する。その後、濾過残渣に付着しているドープをメチレンクロライド:メタノール=9:1(重量比)の混合溶媒にて洗浄する。濾過残渣をガラスフィルターごと恒量になるまで乾燥する。これらの濾過前後でのガラスフィルター重量を測定し、次式より不溶解物量を算出する。
不溶解物量(wt%)=〔濾過後ガラスフィルター重量(g)−濾過前ガラスフィルター重量(g)〕/セルロースエーテルアセテート重量(g)×100
(8)下記(I)式および(III)式を満たし、かつ該セルロースエーテルアセテートの無水グルコース環の2位、3位および6位のアセチル基置換度が下式(i)(ii)を満たすセルロースエーテルアセテートからなる光学フィルム。
(I) 0.01≦MSether≦3.00
(III)2.6≦DSester≦3.0

(i) Ds2+Ds3≧−Ds6+2.67
(ii)Ds2+Ds3≦1.97(
(9)溶解時の温度が25℃である非ハロゲン系の有機溶剤に10重量%以上の濃度で溶解するセルロースエーテルアセテートからなる様態(1)から(6)何れかにに記載の光学フィルム。
本発明は更に下記の様態(10)〜(11)の製造方法で実施することができる。
(10)下記(I)式および(II)式を満たすセルロースエーテルアセテートと有機溶媒とを混合して、セルロースエーテルアセテートを有機溶媒中に膨潤させる工程;膨潤した混合物を−100乃至−10℃に冷却する工程;冷却した混合物を0乃至200℃に加温し、セルロースエーテルアセテートが有機溶媒中に溶解しているセルロースエーテルアセテート溶液を調製する工程;調製したセルロースエーテルアセテート溶液を支持体上に流延する工程;そして有機溶媒を蒸発させてセルロースエーテルアセテートフイルムを形成する工程からなる様態(1)記載の光学フイルムの製造方法
(I)0.01≦MSether≦3.00
(II)0.01≦DSester≦3.0
(11)下記(I)式および(III)式を満たし、かつ該セルロースエーテルアセテートの無水グルコース環の2位、3位および6位のアセチル基置換度が下式(i)から(iii)を満たすセルロースエーテルアセテートと有機溶媒とを混合して、セルロースエーテルアセテートを有機溶媒中に膨潤させる工程;膨潤した混合物を−100乃至−10℃に冷却する工程;冷却した混合物を0乃至200℃に加温し、セルロースアセテートが有機溶媒中に溶解しているセルロースアセテート溶液を調製する工程;調製したセルロースアセテート溶液を支持体上に流延する工程;そして有機溶媒を蒸発させてセルロースアセテートフイルムを形成する工程からなる様態(8)の光学フイルムの製造方法
(I)0.01≦MSether≦3.00
(II)0.01≦DSester≦3.0
(i) Ds2+Ds3≧−Ds6+2.67
(ii) Ds2+Ds3≦1.97
(iii)Ds2+Ds3<Ds6×4−1.70

本発明は以下の様態でも好ましく実施することができる。
(12)下記(VII)式および(VIII)式を満たすセルロースエーテルアセテートからなる光学フィルム。
(VII) 0.02≦MSether≦2.00
(VIII)1.5≦DSester≦3.0
(13)下記(VII)式および(IX)式を満たすセルロースエーテルアセテートからなる光学フィルム。
(VII)0.02≦MSether≦2.00
(IX)2.0≦DSester≦3.0
(14)下記(VII)式および(VIII)式を満たすセルロースエーテルアセテートからなり、かつ下記測定方法で測定した不溶解物量が0.014wt%以下であるセルロースエーテルアセテートからなる光学フィルム。
(測定方法)
メチレンクロライド:メタノール=9:1(重量比)の混合溶媒に、2wt%固形分濃度になるようにセルロースエーテルアセテートを溶解した溶液を、ガラスフィルター(孔径5〜10μm)を使用して濾過する。その後、濾過残渣に付着しているドープをメチレンクロライド:メタノール=9:1(重量比)の混合溶媒にて洗浄する。濾過残渣をガラスフィルターごと恒量になるまで乾燥する。これらの濾過前後でのガラスフィルター重量を測定し、次式より不溶解物量を算出する。
不溶解物量(wt%)=〔濾過後ガラスフィルター重量(g)−濾過前ガラスフィルター重量(g)〕/セルロースエーテルアセテート重量(g)×100

(VII)0.02≦MSether≦2.00
(VIII)1.5≦DSester≦3.0
(15)可塑剤を必須成分として含み、かつ下記(X)式および(VIII)式を満たすセルロースエーテルアセテートからなるソルベントキャスト法で製造された様態(1)に記載の光学フィルム。
(X)0.01≦MSether≦0.7
(VIII)1.5≦DSester≦3.0
(16)光学フィルムに含まれている可塑剤がリン酸エステルまたはカルボン酸エステルである様態(15)に記載の光学フィルム。
(17)波長550nmにおける面内レターデーション値(Re550)が、20〜300nmである様態(1)に記載の光学フィルム。
(18)波長550nmにおける厚み方向のレターデーション値(Rth550)が200〜400nmである様態(3)に記載の光学フィルム。
(19)下記輝点異物の測定方法により測定したフィルム厚み80μm当りの20μm以上の輝点異物が0.1個/mm以下のセルロースエーテルアセテートからなる様態(1)に記載の光学フィルム。
(輝点異物の測定方法)
セルロースエーテルアセテートをメチレンクロリド/メタノール=9/1(重量比)混合溶媒に溶解し、15重量(固形分濃度)の溶液を得る。この溶液をスライドグラス上に流延乾燥し、スライドグラス上に厚さ100μm程度のフィルム状サンプルを得る。このサンプルを偏光顕微鏡で暗視野下で観察し、面積20mm内にある最大長さが20μm以上の輝点異物を数え、別途測定した正確なフィルム厚みで補正し、厚み80μm 当りの単位面積(1mm)あたりの異物数を求める。同一試料の異なる溶液から製膜したフィルム3枚について同様の測定を行い、それらの平均値を算出し、輝点異物の数とする。
尚、輝点異物の数を数えるについては、適当な画像処理装置で観察した画像を取り込み、二値化処理することにより代用しても良い。
(20)様態(19)の輝点異物の測定方法により測定したフィルム厚み80μm当りの20μm以上の輝点異物が0.06個/mm以下のセルロースエーテルアセテートからなる様態(14)に記載の光学フィルム。
(21)セルロースエーテルアセテート1g中に残存する総硫酸(A)[単位はmol]と、当該セルロースエーテルアセテート1g中に含まれているカルシウムの総量(B)[単位はmol]から求められるモル比が下式を満たすセルロースエーテルアセテートからなる様態(1)に記載の光学フィルム
0.5< (B)/(A) <1.5
(22)カルボキシル基含量が1meq/100g以下である広葉樹パルプ、カルボキシル基含量が1.5meq/100g以下である針葉樹パルプ、及びカルボキシル基含量が1meq/100g以下であるコットンリンターパルプから選択された少なくとも一種類のセルロースをエーテル化することで得られる変性セルロースをアセチル化して調整されるセルロースエーテルアセテートからなる様態(1)に記載の光学フィルム
(23)ヘミセルロース成分が3mol%未満のセルロースから調整されたセルロースをエーテル化することで得られるセルロースエーテルをアセチル化して調整されるセルロースエーテルアセテートからなる様態(1)に記載の光学フィルム。
(23)水溶液中での酸解離指数pkaが1.93〜4.50である少なくとも一種類の酸、この酸のアルカリ金属塩、および前記酸のアルカリ土類金属塩から選択された少なくとも一種を含むセルロースエーテルアセテートからなる様態(1)に記載の光学フィルム。
(24)中性構成糖成分中に含まれるマンノースとキシロースとの割合が前者/後者=0.35〜3.0(モル比)であるセルロースエーテルアセテートからなる様態(1)に記載の光学フィルム。
(24)変性セルロースエステルを溶解する有機溶剤が酢酸メチル、または酢酸エチルである様態(9)に記載の光学フィルム。
(25)下記(I)式および(II)式を満たすセルロースエーテルアセテートを非ハロゲン系の有機溶剤に溶解した溶液。
(I)0.01≦MSether≦3.00
(II)0.01≦DSester≦3.0
本発明は以下の(26)から(27)様態で特に好ましく実施できる。
(26)下記(I)式および(XI)式を満たすセルロースエーテルアセテートからなる光学フィルム。
(I)0.01≦DSester≦3.00
(XI)0.02≦MSether≦0.5
(27)下記(I)式および(XII)式を満たすセルロースエーテルアセテートからなる光学フィルム。
(I)0.01≦DSester≦3.00
(XII)0.02≦MSether≦0.1
本発明は以下の(28)の様態で特に好ましく実施できる。
(28)下記(XII)式および(XIII)式を満たすセルロースエーテルアセテートからなる光学フィルム。
(XII)0.02≦MSether≦0.1
(XIII)2.80≦DSester≦3.00
解決しようとする問題点は光学フィルムにおいて光学異物として問題となる未反応セルロースすなわち不溶解成分や溶解性が劣る微小異物を抑制できるという利点がある。すなわちこれらの不溶解物すなわち未反応セルロースは、セルロースをアセチル化するアセチル化反応が早いためセルロースの結晶領域が充分緩和されることがなく反応が進行することにより生じることを明かににし、これの解決方法として事前にセルロースをエーテル化することによりセルロースの結晶領域が緩和されアセチル化で反応が均一に進み、光学フィルムとして用いるのに好適なセルロース誘導体を得たれる利点がある。
またセルロースエステルの製造時に混合酸を生じた場合は、これの分別、精製に大きなエネルギーコストが生じるが、本発明のセルロースエーテルアセテートでは、混合脂肪酸をエステルかで生じないので、エネルギーコストを節約することができる利点がある。
更に、非ハロゲン系の溶媒に良好に溶解するセルロース誘導体を得ることができ、環境上有用である利点がある。
更にフィルムにした場合にセルロースアセテートに匹敵する光学特性や機械特性が優れるセルロースエーテルエステルからなる光学フィルムを提供できる利点がある。
本発明の光学フィルムおよび光学フィルムを製造するための溶液を得るためのエーテルアセテートは下記の第1工程と第2工程を経ることにより製造できる。第1工程は変性セルロースを得る工程であり、第2工程は得られた変性セルロースをアセチル化する工程である。
[変性セルロースの製造]
本発明においては、第1工程はセルロースの水酸基の一部にエーテル結合で置換基を導入することである。すなわちセルロースエーテル類を得ることである。セルロースエーテル類としてはアルキルセルロース類でも良く、ヒドロキシアルキルエーテル類でも良く、カルボキシアルキルセルロース類でも良く、シアノアルキルエーテル類でも良い。すなわちアルカリセルロースをハロゲン化、硫酸化、アルキルまたはアリール、アルケンオキシド、および電子吸引基で活性化された不飽和化合物などの多様な試薬で処理して調整することができる。このような変性することにより本発明のセルロースエーテルアセテートの原料を得る。
変性するセルロースとしては公知の様々なセルロース源を用いることができる。セルロースエステルは、通常、木材パルプ(針葉樹パルプ、広葉樹パルプ)、コットンリンターパルプ等のセルロースをエステル化して製造されている。これらのパルプは、通常、ヘミセルロースなどの異成分を含有している。従って、本願明細書において、「セルロース」という語は、ヘミセルロースなどの異成分も含有する意味で用いる。
これらの例としては綿、綿リンター、木材パルプなどを挙げる事ができる。最も良好なセルロース源としては綿リンターからなるリンターパルプであるが、このものは入手が限られ、また高価である。本発明のセルロース源としてはリンターパルプも無論用いることができるが、好適には木材パルプを用いることができる。
木材パルプとしては広葉樹パルプ、または針葉樹パルプから選択された少なくとも一種が使用でき、またリンターパルプと木材パルプを併用してもよい。
パルプの純度の指標となるα-セルロース含量は、例えば90〜100重量%程度の範囲から選択でき、木材パルプでは、通常、92〜98重量%程度である。本発明では低純度パルプ、例えばαセルロース含量90〜97重量%、特には92〜96重量%、更には93〜95重量%程度のパルプも使用できるが、好ましくは高純度パルプを用いることができる。
すなわち好適にはα-セルロース含量が95重量%以上、言い換えればヘミセルロース等の副成分が5重量%未満のものが好ましく用いることができる。更に好ましくはα-セルロース含量が97重量%以上、すなわちヘミセルロース等の副成分が3重量%未満のものが用いることができる。
原料であるセルロースは、通常、セルロース分子及び/又はヘミセルロース分子に結合した状態などで多少のカルボキシル基を含有していることが知られている。このカルボキシル基含量(濃度)は、TAPPI Standard T237 om−83などの種々の方法により定量できる。本発明で規定するパルプ(セルロース)中のカルボキシル基含量は、このTAPPI Standard T237 om−83により定量した値である。
本発明においては使用されるセルロースとしては、カルボキシル基含量に特に制限はないが、より好ましい形態として、カルボキシル基含量の少ないセルロースを使用して、第2工程のアセチル化終了後のセルロースエステル中のカルボキシル基含量(濃度)を低減化することもできる。その場合の、セルロースのカルボキシル基含量は、広葉樹パルプの場合、1meq/100g以下(例えば、0〜1meq/100g、特に0.001〜1meq/100g)、好ましくは0.8meq/100g以下(例えば、0.001〜0.8meq/100g)、さらに好ましくは0.6meq/100g以下(例えば、0.001〜0.6meq/100g)程度である。
針葉樹パルプのカルボキシル基含量は、1.5meq/100g以下(例えば、0〜1.5meq/100g、特に0.001〜1.5meq/100g)、好ましくは1meq/100g以下(例えば、0.001〜1meq/100g)、さらに好ましくは0.6meq/100g以下(例えば、0.001〜0.6meq/100g)程度である。
コットンリンターパルプのカルボキシル基含量は、1meq/100g以下(例えば、0〜1meq/100g、特に0.001〜1meq/100g)、好ましくは0.7meq/100g以下(例えば、0.001〜0.7meq/100g)、さらに好ましくは0.4meq/100g以下(例えば、0.001〜0.4meq/100g)程度である。
上記のような低カルボキシル基含量のセルロースの製造方法は、特に限定されず、例えば、パルプ漂白工程における漂白剤による酸化を抑制する方法(例えば、マイルドな条件での漂白)、特定のリンターパルプを選択する方法、ヘミセルロースの含量を低減する方法、パルプ漂白工程においてカルボキシル基含有成分を抽出する方法、カルボキシル基の少ない原材料(木材樹種、リンター種等)を用いてパルプを製造する方法等により得ることができる。
なお、前記測定方法により、セルロースアセテート用セルロースのカルボキシル基含量を測定すると、例えば、広葉樹パルプでは1.1〜1.6meq/100g、針葉樹パルプでは1.8〜2.8meq/100gである。また、文献(A.Isogai et al.,繊維学会誌,48(11),649(1992);岡田ら,紙パ技協誌,28(2),59(1974))には、1.4meq/100gのカルボキシル基含量を有するリンターパルプが記載されている。
カルボキシル基含量の少ないセルロースを用いて得られたセルロースエステルのカルボキシル基含量は、セルロース換算で、1meq/100g以下(例えば、0〜1meq/100g、特に0.001〜1meq/100g)、好ましくは0.8meq/100g以下(例えば、0.001〜0.8meq/100g)、さらに好ましくは0.6meq/100g以下(例えば、0.001〜0.6meq/100g)程度である。
また、フィルム剥離性及び/又は紡糸性を改善するのに必要なセルロースエステル中のカルボキシル基含量は、マンノース含量、又はマンノース含量に対するキシロース含量の比によって、種別できる。
すなわち、前記セルロースエステルのカルボキシル基含有量は、マンノース含量が0.4モル%以上である場合、セルロース換算で、1.1meq/100g以下(例えば、0.001〜1.1meq/100g)、好ましくは0.8meq/100g以下(例えば、0.001〜0.8meq/100g)、さらに好ましくは0.6meq/100g以下(例えば、0.001〜0.6meq/100g)程度である。
マンノース含量が0.1モル%を超えて0.4モル%未満の場合、前記セルロースエステルのカルボキシル基含有量は、セルロース換算で、0.8meq/100g以下(例えば、0.001〜0.8meq/100g)、好ましくは0.6meq/100g以下(例えば、0.001〜0.6meq/100g)、さらに好ましくは0.5meq/100g以下(例えば、0.001〜0.5meq/100g)程度である。
マンノース含量が0.1モル%以下の場合、前記セルロースエステルのカルボキシル基含有量は、セルロース換算で、1.1meq/100g以下(例えば、0.001〜1.1meq/100g)、好ましくは0.7meq/100g以下(例えば、0.001〜0.7meq/100g)、さらに好ましくは0.4meq/100g以下(例えば、0.001〜0.4meq/100g)程度である。
また、前記セルロースエステルのカルボキシル基含有量は、マンノース含量に対するキシロース含量の割合(モル比)が3未満の場合、セルロース換算で、1.1meq/100g以下(例えば、0.001〜1.1meq/100g)、好ましくは0.8meq/100g以下(例えば、0.001〜0.8meq/100g)、さらに好ましくは0.6meq/100g以下(例えば、0.001〜0.6meq/100g)程度である。
一般に広葉樹パルプを原料とするセルロースアセテートは、流延法によるフィルムの剥離性が劣り、針葉樹パルプを原料とするセルロースアセテートは、一般に、透明性などの光学的特性が劣る。
本発明では、このような木材パルプを原料としたカルボキシル基を低減されたセルロースを変性して得られた変性セルロースを原料として変性セルロース得る、そしてこの変性セルロースを酢酸エステル化して得られたセルロースエーテルアセテートの場合は特に、透明性、剥離性などの光学用途に用いるのに良好な特性を持つ光学フィルムの原料となる。
次に変性セルロースを製造する変性剤について述べる。本発明の第1工程で用いることができる変性剤はセルロースの置換基をエーテル結合で置換することができる種々の有機基を持っている変性剤を用いることができる。すなわち本発明における第一工程の変性剤はエーテル化剤である。エーテル化剤がセルロースのヒドロキシル基に導入する置換基としては炭化水素を元にして、且つヘテロ原子を含んでいてもよい基である。より詳細に述べると
(1)1〜6個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状アルキル基、
(2)アリール、アルキルアリール及びアリールアルキル基、
(3)カルボキシル、ニトリル又はヒドロキシル基等のあるアルキル基
などが使用できる。
本発明に使用できる具体的な有機基の例には、メチル、エチル、プロピル、ベンジル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシエチルのようなヒドロキシアルキル、カルボキシメチル、シアノエチル、スルホエチルを挙げることができる。もっとも好適なものは、少なくとも一つのヒドロキシル官能基を含むアルキル基である。更に好適なものは一つのヒドロキシル官能基を含むアルキル基である。尚、本発明のセルロースは、異なる性状の複数の置換用有機基を含むことができる。
このような置換用有機基を導入するエーテル化剤としてエポキシ化合物が好適に用いられる。本発明でもちいることができるエポキシ化合物としては、モノエポキシ化合物であるエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、エポキシアルカン、スチレンオキシド、シクロヘキサンモノオキシド、エピクロルヒドリン、ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クレジールグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻油、エポキシステアリン酸エステルなどを挙げることができる。
これらの中でもエポキシドが好適であり、エチレンオキシド、ブチレンオキシド、プロピレンオキシドなどを挙げる事ができるが、この中でも特にプロピレンオキサイドが好適である。
これらのエーテル化は公知の方法でよく、特開昭52−23186号公報、特表2000−513042号公報などに記載されている。
一般にセルロースアセテートの場合は、セルロースに存在する3個のヒドロキシル官能基の置換度により、得られるセルロースアセテートの物性が異なる。即ちセルロースアセテートではアセチル基は主鎖にほぼ直交する方向に出ている。そして、このアセチル基の存在によりソルベントキャスト法で製膜したときに、配向してもフィルム正面方向の複屈折率(Re)は極めて小さい。フィルムを光学的な用途に用いるのであれば、この複屈折率が小さいことが必要であり、このためアセチル基置換度が高いセルロースアセテートすなわちトリアセテートが光学用フィルムとして用いられている。従って本発明においては、MSetherをできる限り小さくするか、複屈折率を増大させない置換基を選択することが好ましい。
このため本発明の第1工程での置換用有機基による置換度(MSether)は0.02以上、2以下であることが必要である。好ましくは0.02以上、1.5以下、より好ましくは0.02以上、1.0以下、更に好ましくは0.02以上、1.0以下、更に好ましくは0.02以上、0.5以下、更には0.02以上、0.30以下である。特に好ましくは0.02以上0.10未満、特に好ましくは0.02以上、0.08以下である。
MSetherが大きくなるとセルロースエステルの分子鎖の相互作用が弱くなり、製造するフイルムの機械的強度(弾性率、耐折強度)が低下する。また、光学特性が大きく変化する場合がある。また、MSetherが小さくなり過ぎると第2工程でのアセチル基の置換度が2.5以上の場合は有機溶剤に対する溶解性が低下、また未反応セルロースすなわち不溶解成分に起因する輝点異物の減少効果が満足するものではなくなる。
しかしながら上記の通り、本発明の第1工程ではエーテル化反応での置換度(MSether)はそれほど高くする必要がない。MSetherは後述の関係式を満たす限り出できる限り小さい方が好ましい。MSetherが低い場合でも、本発明の第1工程の生成物である変性セルロースとしては好適である。
本発明の第1工程としてエーテル化反応を行う場合は、アルカリ存在下で行うことが好ましい。特に好適な方法としては、原料となるセルロースの漂白及びアルカリ法精製連鎖の一部としてパルプ製造の間にパルプ中で実施するのが好適である。すなわち、活性塩基(例えば、約1〜12重量%の苛性ソーダまたは他のアルカリまたはアルカリ土類金属類の水酸化物)がパルプ精製中に添加されている間にエーテル化剤を添加することにより第1工程を行うことができる。反応温度は、例えば約10〜120℃でエーテル化剤の反応性、MSether値、反応速度、安全性を考慮して適宜決定することができる。反応圧力についてもエーテル化剤の安定性と反応効率、目的とする生成物を考慮して適宜決定することができる。エーテル化反応の反応時間はその反応量等で変わるが例えば約10〜3時間程度である。
本発明の第1工程では通常のセルロースエーテルでの反応の様に均一なドープとなるまで反応する必要はない。不均一エーテル化物であっても、本発明の第1工程の生成物である変性セルロースとしては十分用いることができる。
本発明の第1工程の目的のひとつは、セルロースの結晶構造を緩和して、置換基を導入することによって、その結晶構造緩和効果を維持することである。結果として第1工程の生成物である変性セルロースは結晶化度が低下する。そして残った結晶部の少なくとも一定の部分については結晶構造をセルロースI型からセルロースII型に変換される。
本発明においては第1工程でのエーテル化反応のセルロースの結晶領域と非結晶領域での反応形態としては、当然まず非晶領域で反応が生じ、次いで結晶領域に徐々に進行してゆくが、エーテル化は反応速度が遅く、反応速度が律速となり、結晶領域で反応は均一に進行する。この結果として、反応は非晶領域でも、結晶領域でもほぼ均一に進行し、セルロースの結晶構造を緩和する。
通常のセルロースの場合、高度にセルロースI型に結晶構造をとっている部分が存在しており、この部分はアセチル化工程では反応が進みに難い。この理由は、セルロースのアセチル化反応では反応速度よりもアセチル化剤のセルロースの結晶領域への酸の拡散速度が遅いため、拡散速度が律速となり、結晶領域内では反応は不均一に進行する。セルロースII型の結晶構造の方がセルロースI型の結晶構造と比較して、容易にアセチル化され得る。
このため、本発明の第1工程の生成物を用いて、第2工程(アセチル化)を行った場合には反応が均一に進行し、反応が充分でない低酢化度ファイバーが減少する。すなわち未反応セルロースすなわち不溶解成分が減少する。このため均一な性状のセルロースエーテルアセテートを得ることができ、この変性セルロースエステルを溶解して得られたドープは良好な濾過性を示し、さらにこの変性セルロース溶液から得られた光学フィルムは未反応セルロースすなわち不溶解成分に起因する光学欠点が少なく、つまり輝点異物が少なくなり、最近の大型画面の液晶表示装置の用いられて場合には優れた品質、性状を示す。
更に、本発明の第一工程でのエーテル化の効果としては、導入された置換基により、第2工程後の変性セルロースエステルは、同一の置換度(DSester)であれば通常のセルロースエステルよりも優れた溶剤溶解性を持つ。そして、同一の溶解性でよければ当然置換度(DSester)を大きくすることができる。
勿論、通常のエーテル化反応と同様にエーテル化度をある程度進めた上でアセチル化を行うこともできる。其の場合は厚み方向の複屈折率が大きくなるので光学フィルムの2)の用途の一部分の用途の製品(例えば偏光板保護膜等)に用いるのは不適当になる。エーテル化度をどの程度進行させるかは、光学フィルムの用途、目的に合わせて選定することができる。
このようにして得られた変性セルロースの結晶化度は、原料となるパルプの種類により変わるが、X線回析法で測定した場合に10%以上、60%以下、好ましくは10%以上、55%以下、より好ましくは15%以上、50%以下、更に好ましくは15%以上、40%以下、特に好ましくは15%以上、35%以下、最も好ましくは20%以上、30%以下である。
通常のセルロースアセテートの場合であれば、X線回折法で測定した結晶化度は針葉樹パルプを用いたセルロースアセテートの場合で、結晶化度60%程度である。尚、本発明で述べているX線散乱法とは小角X線散乱を示し、その測定方法については日本分析化学会編 朝倉書店発行の「高分子分析ハンドブック」等に記載されているが本発明で行った方法の概略は実施例に記載する。
そしてX線回折法で測定した第1工程の変性セルロースの結晶の形態としては、通常のセルロースがセルロースI型の結晶形態を示すのに対して、本発明の変性セルロースは主としてセルロースII型の結晶形態を示す。セルロースI型およびセルロースII型の構造の詳細については文献(Kolpac et al.,1978,Polymer,19,123-131)に記載されている。
[酢化工程]
本発明の第2工程は変性セルロースの酢化工程である。
本発明の変性セルロースエステルは、本発明の第1工程の生成物である変性セルロースを用いて通常セルロースエステルの慣用の方法、例えば、硫酸触媒法、酢酸法、メチレンクロライド法などの方法を用いることで製造できる。以下に、硫酸触媒による酢酸法を例示する。
セルロースアセテートは、通常、パルプ(セルロース)を用いるが本発明においては通常のセルロースに代えて、第1工程で製造した変性セルロースを用いる。この変性セルロースを必要に応じて酢酸などにより活性化処理(活性化工程)した後、硫酸触媒を用いて無水酢酸によりトリアセテートを調製し(酢化工程)、ケン化(加水分解)・熟成により酢化度を調整する(ケン化・熟成工程)ことにより製造できる。この方法において、活性化工程は、例えば、酢酸や含水酢酸の噴霧、酢酸や含水酢酸への浸漬などによリ、変性パルプ(セルロース)を処理することにより行うことができ、酢酸の使用量は、第1工程の生成物である変性パルプ(変性セルロース)100重量部に対して10〜100重量部、好ましくは20〜80重量部、さらに好ましくは30〜60重量部程度である。
酢化工程(アセチル化工程すなわち酢酸エステル化工程)における無水酢酸の使用量は、前記酢化度となる範囲で選択でき、例えば、変性パルプ(変性セルロース)100重量部に対して230〜700重量部、好ましくは240〜300重量部、さらに好ましくは250〜280重量部程度である。酢化工程において、通常、溶媒として酢酸が使用される。酢酸の使用量は、例えば、変性パルプ(変性セルロース)100重量部に対して200〜1000重量部、好ましくは300〜600重量部、さらに好ましくは350〜500重量部程度である。
エステル化又は熟成触媒としては、通常、硫酸が使用される。硫酸の使用量は、通常、変性セルロース100重量部に対して、1〜20重量部、好ましくは1〜15重量部、特に5〜10重量部程度である。また、ケン化・熟成は、例えば、温度50〜70℃程度で行うことができる。
本発明のセルロースエーテルアセテートにおいてアセチル基の平均置換度すなわちDSesterは、目的とする用途や特性に応じて2.0〜3.0程度の範囲から選択できる。
本発明におけるアセチル置換度(DSester)としては、寸法安定性や耐湿性、耐熱性などを高めるため、また、現状の光学特性を維持するためには、通常、DSester=2.63〜3.00、好ましくは2.70〜2.95、さらに好ましくは2.79〜2.95、特に好ましくは2.83〜2.92)である。アセチル基置換度であるDSesterを向上させれば得られたフィルムの幅方向と長さ方向の複屈折率が小さくなり、特に偏光板保護フィルムや散乱防止フィルム、表面保護フィルム、写真用フィルム等用途に好適な光学フィルムが得られる。
本発明のような光学フィルムに要求される光学適性のひとつにレタデーション(Retardation)が挙げられる。レタデーションとは複屈折率と膜厚の積であり、i方向(iはフィルムの幅方向(x)、成形軸方向(y)、フィルム厚み方向(z)の方向から選らればれた任意の方向)の屈折率niと膜厚d(nm)を用いて以下の通り定義できる。
Re(正面):|nx−ny|×d
Rth(厚み):|(nx+ny)/2−nz|×d
このなかで正面方向のレタデーション(Re)は光学フィルムではできる限り少ないことが好ましく、厚み方向のレタデーション(Rth)は光学フィルムの用途により大きい場合が好ましいこともあり、また小さい方が好ましい場合がある。(Cellulose Commun. Vol.5, No.2 (1998) 101-104)
したがってアセチル基置換度であるDSesterを大きくした場合は厚み方向のレタデーションは小さくなり、偏光板保護膜に用いるのに好適となる。逆にアセチル基置換度であるDSesterを2.63未満に低下させたものは視野角拡大フィルム、位相差フィルムに用いるのに好適な光学フィルムとなる。上記のようなセルロースアセテートのDSesterを2.63未満に低下させたものを冷却溶解することにより厚み方向のレタデーションを向上させた光学フィルムを得ることができる技術が開示されている。(特開2000−154261)
本技術によればDSesterが2.41〜2.63のセルロースアセテートを用いて、波長550nmにおける厚み方向のレターデーション値(Rth550)が200乃至400nmである光学フィルムを位相差フィルムとして得ている。本発明のセルロースエーテルアセテートを用いた場合には、このような用途においてもより低い厚み方向のデタデーション値を得ることができ、好適に用いることができる。
[グルコース環内のアセチル基の置換度分布を制御した酢化工程]
本発明の第2工程としてはグルコース環内のアセチル基の置換度分布を制御した酢化工程を採用することもできる。すなわち、通常セルロースアセテートの溶解性はアセチル基の置換度が上がるほどに乏しくなる。そしてセルローストリアセテートになると上述の通り、溶媒としては事実上メチレンクロリドしか存在しなくなる。これらのセルローストリアセテートにおいてはグルコース環内のアセチル基の置換度分布を制御したセルロースアセテートが提案されている。すなわちセルロースアセテートの2,3,6位の置換度に着目してメチレンクロリド以外の溶媒に冷却した状態で溶解する技術である。(特開平11-5851、特開2002-338601号公報)
しかしながら、これらのものでも総酢化度が2.95を越えると冷却溶解でも溶解性や溶解した溶液の安定性が悪くなると言う問題があった。一方、セルロースアセテートの光学的な性質や、吸湿性を考えると置換度はなるべく高い方が好ましい。本発明に第2工程で、このような6位置換度が高いセルロースアセテートの工程を用いた場合には、MSetherが小さくかつDSesterが高い場合でもメチレンクロリド以外の溶媒に常温で溶解することができ、Rthが小さく更には偏光板保護フィルム等の用途の光学フィルムに用いるのにより一層好ましいセルロースエーテルアセテートが得られる。
以下詳細に記述する。従来のセルロースアセテートの製造方法では、得られたセルロースアセテートを少量の酢化反応触媒(一般には、残存する硫酸)の存在下で、50〜90℃に保つことにより、ケン化熟成し、所望のアセチル置換度および重合度を有するセルロースアセテートまで変化させている。そして、所望のセルロースアセテートが得られた時点で、系内に残存している触媒を前記のような中和剤を用いて完全に中和するか、あるいは、中和することなく、水または希酢酸中にセルロースアセテート溶液を投入(あるいは、セルロースアセテート溶液中に、水または希酢酸を投入)してセルロースアセテートを分離し、洗浄および安定化処理によりセルロースアセテートを得ていた。
前述した特開平11−5851号公報には、アセチル化反応において少ない硫酸量を選択することにより6位置換度が比較的高いセルロースアセテートが得られる旨が開示されている。一般に硫酸条件下でアセチル化を行うと、固相であるセルロース原料がアセチル化を受けて少しずつ溶解しながら進行する。低硫酸条件下での反応では、先に溶解した部分と後で溶解した部分とに質的な違いが生じ、その結果、不均質なセルロースアセテートが製造される。そしてこのため、生成したセルロースエステルの溶液において白濁を生じたり、溶解性が良好でないという問題を生じる。
本発明の第2工程においてはそのような、低硫酸条件において製造したセルロースエーテルアセテートであっても、上記のセルロースエーテルアセテート溶液において白濁を生じたり、溶解性が良好ではないとの問題が生じることが少なくなる。すなわち、本発明のセルロースエーテルアセテートを使用した場合は、第1工程でセルロースがエーテル化を受けている。このためアセチル化の過程でアセチル化が最も進み難いセルロースの結晶部(特にセルロースI型結晶部)においても、アセチル化の前にある程度結晶構造を緩和されており、そしてその状態で固定されている。このため全体としてアセチル化工程では均一な反応が進み易くなる。
上記工程で採用する技術としては、本出願人らが出願した特開2002−338601にて開示されている技術を用いることが好ましい。すなわち本発明の第2工程にて、アセチル基供与体、アセチル基供与体の0.1乃至10モル%(0.1モル%以上、10モル%未満)の水またはアルコールおよび触媒の存在下で熟成すると、2位、3位および6位のアセチル置換度を容易かつ適切に調整できる。
この技術はセルロースアセテートの合成反応と連続してアセチル置換度を調整する場合は、0.1モル%以上の水またはアルコールが硫酸エステルの分解のために必要であるが、既に製造済みのセルロースアセテートのアセチル置換度を調整する場合は、水またはアルコールは存在しなくてもよいことを利用したものである。アセチル基供与体は、分子内にアセチル基(−COCH3)を有し、触媒存在下のエステル交換反応またはエステル形成反応によって、セルロースアセテートの未反応の水酸基(−OH)にアセチル基を供与できる化合物であるが、水またはアルコールの存在量がアセチル基供与体の10モル%以上である場合、置換度が高い(2位、3位および6位のアセチル置換度の合計が2.70以上の)セルロースアセテートでは、アセチル基が離脱しやすい。逆に、水またはアルコールの存在量を、アセチル基供与体の10モル%未満(好ましくは7モル%未満)まで低下させると、遊離水酸基(特に6位の水酸基)のアセチル化反応が、離脱反応に対して優越する。
本発明の第1工程の生成物である変性セルロースにおいても、上記の技術は利用できる。従って、2位、3位および6位のアセチル置換度を効果的に調整することができる。
上記の技術を用いる場合には、本発明の第2工程の熟成工程における触媒としては、酸または金属(例、チタン、スズ)イオンが好ましい。酸としては、通常のプロトン酸のみではなく、ルイス酸も有効である。熟成反応を、酢酸エステル(アセチル基供与体)−アルコール(溶媒)系で実施する場合は、金属アルコキシドや有機塩基(例、ジアルキルアミノピリジン、N−メチルイミダゾール)も、触媒として用いることができる。最も好ましい触媒は、酸である。酸触媒は、強酸(例、スルホン酸、過塩素酸、硫酸、三フッ化ホウ素、四フッ化ホウ素酸)が好ましい。入手の容易さ、安定性、毒性、腐食性のような諸性質を考慮すると、硫酸が最も好ましい。
なお、100℃以上の反応条件では、アセチル基供与体である酢酸を、酸触媒として使用することもできる。酢酸が、アセチル基供与体と触媒との機能を兼ねる態様も本発明に含まれる。触媒の使用量は、触媒機能(酸触媒の場合は酸性度)と反応温度とを考慮して決定する。なお通常のセルロースエステルの熟成反応では、酢酸(アセチル基供与体)−水(溶媒)系で実施することが普通であった。ただし、従来の熟成反応では、水が酢酸に対して10モル%以上存在する条件下で実施していた。このような条件下では、セルロースエーテルアセテートのエステル結合の分解反応のみが進行して、置換度が低下する。よって、そのような熟成反応では、2位、3位および6位のアセチル置換度を調整することはできなかった。本発明第2工程の望ましい熟成反応としては、水またはアルコールの存在量をアセチル基供与体の10モル%未満(好ましくは7モル%未満)に制限することによって、2位、3位および6位のアセチル置換度を調整する。なお、セルロースエーテルアセテートを合成する工程では、一般に過剰量の無水酢酸を使用するが、熟成工程の前に、過剰の無水酢酸を酢酸まで加水分解しておく(熟成工程では無水酢酸が存在しない)ことが好ましい。
前述したアセチル基供与体とセルロースエーテルアセテートとの平衡反応を適切に調整するためには、熟成工程における反応条件を、下記式で定義される反応履歴パラメータ(R)が20を越える値となるように調節することが好ましい。Rは、30を越える値であることがさらに好ましく、40を越える値であることが最も好ましい。
R=∫YZ/Xdt
式中、Xは、反応系中の水またはアルコールのアセチル基供与体に対するモル比であり;Yは、反応系中の触媒のアセチル基供与体に対するモル比であり;Zは、温度換算係数(3(T-30)/20:Tは反応温度(℃))であり;そして、tは、反応時間である。
なお、Xが0.1モル%未満の場合は、0.1として計算する。以上のような製造方法を採用することにより、本発明の第2工程として好ましい工程となり、2位、3位および6位のアセチル置換度が適切に調節されたセルロースエーテルアセテートを合成することができる。本発明においてはMSetherが0.7以下(未満)であり、かつDSesterが2.0以上の場合においては、2位、3位置換度の和は2.67から6位置換度の値を差し引いた値以下であることが望ましい。更に、酢化の工程を考慮すると(iii)及び(iv)式を満たすグルコース環内置換度分布であることが好ましい。
セルロースエーテルアセテートの2位、3位および6位のアセチル置換度は、セルロースアセテートをプロピオニル化処理した後、13C−NMRの測定により求めることができる。測定方法の詳細については、手塚他(Carbohydr. Res. 273(1995)83-91)に記載がある。
一方、DSester=2.3〜2.6であるセルロースエーテルアセテートを用いて製造したフイルムは、厚み方向の複屈折率が高くなる。したがって厚み方向のレタデーション(Rth)が大きくなる。このようなセルロースエーテルアセテートの溶液を得る場合に、さらに冷却溶解法を用いれば、より厚み方向の複屈折率がフィルム平面方向の複屈折率よりも大きなフィルムすなわちRthが大きな光学フィルムが得られる。そして、このような光学フィルムは視野角拡大フィルムに好適なフィルムとなる。
以上の通り本発明においてはDSesterで2.3から3.0までの間で目的とする用途に合わせた光学的な性質を得るようにDSester値を調整することができる。
上記の通り本発明の第2工程はアセチル化工程であるが、この工程においては本出願人が既特願2000−86998に出願した通りのセルロースを酢酸で処理する前工程、前処理セルロースを酢化反応に送る送綿工程および酢化反応工程を含む酢酸セルロースの製造工程において、送綿工程の送綿経路に付着した前処理セルロースを、酢化反応開始に先立ち酢酸または酢酸と無水酢酸混合液で酢化反応系内に洗い流すことを特徴とするセルロースアセテートの製造方法が本発明の第2工程として好適に用いることができる。すなわち
本発明の第2工程においては変性セルロースをアセチル化するものであるから、通常のセルロースのアセチル化と比較して均一に反応し易い物ではあるが、なおかつ、アセチル化が終了した時点や本土の終了している段階で反応装置内壁に付着している未反応セルロースが反応系内に落下する可能性はある。この酢化工程の反応が進行した後に反応系内に落下し混入するセルロースによる未反応および反応度合いが著しく低いセルロースを減少させるためには上記の特願2000−86998に記載されている技術は有効に用いることができる。
[耐熱処理]
本発明の光学フィルムの原料となるセルロースエーテルアセテートの製造工程においては、その製造工程の最終段階で耐熱処理を行うことが望ましい。すなわち、一般的にセルロースエステルの製造法は、酢酸を溶媒として、セルロース原料を無水酢酸等の酸と反応させるが、この時、触媒として脱水作用を有する強酸を利用する。一般的には硫酸が用いられるが、この硫酸は触媒として作用するだけでなく、硫酸セルロースになるような反応も引き起こす。その結果、反応によっては、この硫酸基が反応終了物にも残存する。
すなわち、セルロースアセテートは通常熱と水分が存在している環境下では加水分解を起こす。本発明のセルロースエーテルアセテートであっても、同じように熱と水分の存在下では加水分解を起こし、酢酸を生成する。
そこで、一般的なセルロースアセテートは、通常、熱安定性や湿熱安定性を向上させるため、安定剤、例えば、アルカリ金属(リチウム,カリウム,ナトリウムなど)又はその塩やその化合物、アルカリ土類金属(カルシウム,マグネシウム,ストロンチウム,バリウムなど)又はその塩やその化合物を大過剰に含有している。それにより硫酸基をフリーにしないで安定を付与している。
このようにセルロースアセテートにアルカリ金属やアルカリ土類金属が含有しているのは恣意的であり、その目的は上述の様に耐熱性や湿熱安定性を向上させるためである、しかしながら同時にこれらのアルカリ金属やアルカリ土類金属が溶液流延製膜法すなわちソルベントキャスト法での金属支持体(メタルバンド)からの剥離性及び紡糸性に影響を与えることも明らかにされている。(特開平10-316701)
そして、アルカリ土類金属の添加量を減少させた場合は安定性に劣り、湿熱安定性が満足できるものではなかった。
以上の様に耐熱処理により添加されるアルカリ金属類及びアルカリ土類金属類は光学フィルムのソルベントキャスト時における金属メタルバンドの剥離性に悪影響を与え、その結果として本発明の光学フィルムの厚み方向のレタデーション(Rth)を大きくするため、それらの添加量については十分注意する必要がある。
本発明においてはセルロースエーテルアセテート1g中に残存する総硫酸(A)[単位はmol]と、当該セルロースエーテルアセテート1g中に含まれているカルシウムの総量(B)[単位はmol]から求められるモル比 が下式を満たすようにした場合に金属に対する離形制と耐熱安定性を満たすことができる。
0.5 < (B)/(A) <1.5
これらの関係式は好ましくは
0.5 < (B)/(A) <1.2
より好ましくは
0.6 < (B)/(A) <1.0
である。更に、カルシウム量としてはセルロースエーテルアセテート1g中に含まれるカルシウムの総量(B)[単位はmol]が下式を満たすがセルロースエーテルアセテートが好ましい。
5×10−7 < (B) <20×10−7
カルシウム量の関係式としてはより好ましくは
8×10−7 < (B) <15×10−7
である。
これらの関係式を満たす耐熱処理を行われたセルロースエーテルアセテートからなる光学フィルムであれば剥離性、光学的特性に優れるとともに、湿熱安定性にも優れたセルロースエーテルアセテート光学フィルムを提供することができる。尚、本発明でいう(B)/(A)とは「Ca/SO4比率」であり、以下の方法で求めたアルカリ土類金属含有量と硫酸量をもとに「Ca/SO4比率」を決定することができる。
まず乾燥したセルロースエーテルアセテートを完全に燃焼させた後、灰分を塩酸に溶解した前処理を行った上で原子吸光法により測定した。測定値は絶乾状態のセルロースエーテルアセテート1g中の各アルカリ土類金属含有量としてppmを単位として得られる。
硫酸量は以下の通りで求めることができる。
乾燥したセルロースエーテルアセテートを1300℃の電気炉で焼き、昇華してきた亜硫酸ガスを10%過酸化水素水にトラップして、これを規定水酸化ナトリウム水溶液にて滴定する。得られた値はSO42-換算の量である。測定値は絶乾状態のセルロースエステル1g中の硫酸含有量としてppmを単位として得られる。
上記のアルカリ土類金属含有量の内、カルシウムの含有量と硫酸量からCa/SO4比率を算出する。Ca/SO4比率はモル比である。即ち、上記硫酸量を96で除することにより、1)セルロースエステル1g中の硫酸含有量がmolを単位として得られる。同様に、2)上記アルカリ土類金属含有量の内、カルシウム含有量を40.1で除することにより、セルロースエステル1g中のカルシウム含有量がmolを単位として得られる。2)を1)で除することにより「Ca/SO4比率」を求めることができる。
湿熱安定性とは長時間の加水分解安定性を推し量る目安として沸騰水浴中に7時間煮沸された場合の遊離酢酸量を用いている。具体的な測定方法としては、後述の方法に従う。
[置換度]
置換度DSester及びMSetherは、常法に従って求めることができる。すなわち適切な標準物質により作られた検量線により、NMRまたはIRによっても測定することが可能である。置換度の精度から考えてNMRによりMSether及びDSesterを求めることが好ましい。
[重合度]
さらに、本発明の光学フィルムをなすセルロースエーテルアセテートの重合度は、粘度平均重合度200〜400、好ましくは250〜400、さらに好ましくは270〜400(例えば、290〜400)程度であり、通常、粘度平均重合度270〜350程度である。平均重合度は、宇田らの極限粘度法(宇田和夫、斉藤秀夫、繊維学会誌、第18巻第1号、105〜120頁、1962年)により測定できる。その際、溶媒は適宜選択できる。例えば、メチレンクロライド/メタノール=9/1(重量比)の混合溶液に変性セルローストリアセテートまたはそれからなる光学フィルムを溶解し、所定の濃度c(2.00g/L)の溶液を調製する。この溶液をオストワルド粘度計に注入し、25℃で粘度計の刻線間を溶液が通過する時間(秒)tを測定する。尚、光学フィルムの場合は一般に添加剤を含んでいるのでセルロースエーテルアセテートの貧溶媒に溶解し、添加剤を溶出した上で粘度を測定する。一方、前記混合溶媒単独についても上記と同様にして通過時間(秒)t0を測定し、下記式に従って、粘度平均重合度を算出できる。
η r e l =t/t0
[η]=(lnη r e l )/c
DP=[η]/(6×10- 4
(式中、tは溶液の通過時間(秒)、t0は溶媒の通過時間(秒)、cは溶液の変性セルローストリアセテート濃度(g/L)、η r e l は相対粘度、[η]は極限粘度、DSesterは平均重合度を示す)。また、メチレンクロライド/メタノール=9/1(重量比)の混合溶媒を用いたとき、変性セルローストリアセテートの6重量%溶液粘度は、例えば、150〜700cps、好ましくは200〜600cps、特に250〜500cps程度である。
[分子量分布]
本発明においては、分子量分布すなわち数平均分子量と重量平均分子量の比もまた重要である。
すなわち、本発明に使用するセルロースエーテルアセテートは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるMw/Mn(Mwは重量平均分子量、Mnは数平均分子量)の分子量分布が狭いことが好ましい。具体的なMw/Mnの値としては、1.4から5.0であることが好ましく、1.6から4.5であることがさらに好ましく、1.8から3.5であることがより好ましく1.9乃至3.2であることが特に好ましく、2.0乃至3.0であることが最も好ましい。一般にセルロースのアセチル化においては酢化反応とセルロースの解重合が平行して生じていると考えられている。そしてセルロースの解重合は最確分布に従うものと考えられている。
したがって、酢化反応を充分に行うと、セルロースアセテートの分子量分布は最確分布に従い2に近づくものと思われる。セルロースは天然物であるためセルロースアセテートの原料となるセルロースの分子量分布を選択して分子量分布の大きなセルロースを用いることにより分布が4.5以上のセルロースアセテートを得ることができるが、一般にこのようなセルロースアセテートは光学フィルムに用いるのに好ましくない。すなわち、Mw/Mnの値が4.5を越えると、セルロースエーテルアセテートを溶解したドープ粘度が大きくなり過ぎて、フイルムの平面性が低下する場合がある。なお、Mw/Mnの値が1.0乃至1.4の値のセルロースアセテートは、一般に製造が困難である。この範囲の値のセルロースアセテートを得ようとしても、実際には分子量が著しく低いものしか得られない。従って、そのようなセルロースアセテートから製造したフイルムは、分子量の低下によりフイルムの機械物性も低下する場合が多い。
なお本発明の光学フィルムから分子量分布を求める方法としてはサイズ排除クロマトグラフィー(Gel Permeation chromatography GPC )を用いることができる。すなわち、光学フィルムを適当な溶媒に溶解した後、GPC測定を行い、分集されたサンプルがセルロースエーテルアセテートであることをFT-IR,NMR等の適切な分析装置で確認した上でピークの巾から分子量分布を求めることができる。添加剤は多くの場合低分子量成分であるのでGPCのピークで分離することができる。もちろんGPCカラムの保護のため、事前にセルロースエーテルアセテートの貧溶媒を用いて光学フィルムから可塑剤を抽出してセルロースエーテルアセテートのみをGPC測定しても良い。
好ましいセルロースエーテルアセテートの分子量分布測定方法としては下記の測定方法を用いることができる。
即ちゲル濾過カラムに屈折率および光散乱を検出する検出器を接続した高速液体クロマトグラフィーシステム(GPC− :SYSTEM-21 、 検出器 RI:検出器RI-71 東ソー株式会社製)を用いる。GPCの測定条件は以下の通りである。
溶媒: アセトン
カラム: TSKgel GMX XL×2(東ソー株式会社製)、ガードカラム付き
試料濃度: 0.2W/v%
流量: 1.0ml/min
試料注入量: 300μl
標準試料: ポリメタクリル酸メチル(Mw=188,200)
カラム温度: 23℃
次に、セルロースエーテルアセテートの重量平均分子量を上記と同じ測定条件で測定する。測定結果により得られた重量平均分子量と数平均分子量より下式に従い、分子量分布を算出すれば良い。
Dp=Mw/Mn
Dp :分子量分布
Mw:重量平均分子量
Mn:数平均分子量
[湿熱安定性]
本発明のセルロースエーテルアセテートフィルムの湿熱安定性は以下の方法によりもとめることができる。
まず乾燥したセルロースエステルを粉砕し約2.0gをパイレックス(登録商標)試験管に秤取し、2mlの蒸留水を加えたのち、密栓をして沸騰水浴中に7時間浸漬する。冷却後内容物を沸騰水で濾紙上に洗い出し、濾液を合わして150mlとする。この液についてフェノールフタレインを指示薬として0.01N−NaOH溶液で滴定する。同時に使用水のみを用いたブランクテストを行い、次式により湿熱安定性を算出する。
湿熱安定性(%)=(A−B)×F×0.06÷試料重量(gr.)
(但し A:0.01N−NaOH溶液の滴定量(ml) B:ブランクテストにおける0.01N−NaOH溶液の滴定量(ml) F:0.01N−NaOH溶液のファクター)
湿熱安定性は水分が充分にあり、かつ高温に晒された場合のセルロースエステルの加水分解のし難さの指標であり、0.08%以下であれば安定性はあるものと評価される。即ち、得られたセルロースアセテートを用いて上記の方法でフィルムを得た場合、高温高湿下(例えば40℃×90RH%)の条件下で長時間(例えば1000時間)保持された場合でもセルロースエステルの加水分解に伴う問題を生じ難い。
[セルロースエステル溶液]
セルロースエーテルアセテートは、溶媒中に溶解してセルロースエーテルアセテート溶液を調製する。溶媒としては、有機溶媒が好ましく用いられる。前述したように、本発明のセルロースエーテルアセテート溶液は、様々な種類の有機溶媒を用いて調製できるという効果を有する。すなわち、メチレンクロリドのようなハロゲン原子を含む有機溶媒への溶解性に優れるのみならず、ハロゲン原子を含む有機溶媒を使用しなくても溶液の調製が可能である。しかしながら、無論メチレンクロリドを用いて溶液を調整しても良い。全溶媒中のハロゲン原子を含む有機溶媒の割合は、50重量%以下であることが好ましく、5重量%未満であることが更に好ましく、2重量%未満であることがさらに好ましい。また、全く使用しないことが特に好ましい。
ケトン類、エステル類およびエーテル類から選ばれるハロゲン原子を含まない有機溶媒が好ましく用いられる。この中でもケトン類およびエステル類がさらに好ましい。ケトン類、エステル類およびエーテル類は環状構造を有していてもよい。有機溶媒の沸点は、140℃未満であることが好ましく、100℃未満であることがさらに好ましく、70℃未満であることが最も好ましい。
有機溶媒の例としては、アセトン(沸点:56℃)、N−メチルピロリドン(沸点:202℃)、テトラヒドロフラン(沸点:65.4℃)、1,4−ジオキサン(沸点:101.1℃)、メチルアセテート(沸点:57.8℃)、エチルホルメート (沸点:54℃)、2−メトキシエタノール(沸点:124℃)を挙げることができる。アセトンおよびメチルアセテートが特に好ましい。二種類以上の有機溶媒を併用してもよい。しかしながらメチルアセテート単独溶媒でも溶解させることができる。二種類以上の有機溶媒を併用する場合、上記に例示した良溶媒とそれ以外の貧溶媒を併用してもよい。貧溶媒の例としては、炭素原子数が1乃至4の低級アルコール(例、メタノール、n−ブタノール)およびシクロヘキサンを挙げることができる。良溶媒と貧溶媒を併用する場合、良溶媒の割合は50重量%以上であることが好ましい。更に好ましくは、70重量%以上、特に好ましくは、90重量%以上である。
本発明のセルロースエーテルアセテート溶液は、一般的なソルベントキャスト法におけるドープの調製方法および装置を用いて調製することができる。比較的低濃度の溶液は常温で攪拌することにより得ることができる。高濃度の溶液の場合は、加圧および加熱条件下で攪拌して調製することが好ましい。具体的には、セルロースエーテルアセテートと溶媒を加圧容器に入れて密閉し、加圧下で溶媒の常温における沸点以上、かつ溶媒が沸騰しない範囲の温度に加熱しながら攪拌する。加熱温度は、通常は60℃以上であり、好ましくは80℃乃至110℃である。
各成分は予め粗混合してから容器に入れてもよい。 また、順次容器に投入してもよい。容器は攪拌できるように構成されている必要がある。必要に応じて窒素ガス等の不活性気体を注入して容器を加圧することができる。また、加熱による溶媒の蒸気圧の上昇を利用してもよい。あるいは、容器を密閉後、各成分を圧力下で添加してもよい。
加熱する場合、容器の外部より加熱することが好ましい。例えば、ジャケットタイプの加熱装置を用いることができる。また、容器の外部にプレートヒーターを設け、配管して液体を循環させることにより容器全体を加熱することもできる。容器内部に攪拌翼を設けて、これを用いて攪拌することが好ましい。攪拌翼は、容器の壁付近に達する長さのものが好ましい。攪拌翼の末端には、容器の壁の液膜を更新するため、掻取翼を設けることが好ましい。容器には、圧力計、温度計等の計器類を設置してもよい。容器内で各成分を溶剤中に溶解する。調製したドープは冷却後容器から取り出すか、あるいは、取り出した後、熱交換器等を用いて冷却する。調製する溶液中のセルロースエーテルアセテートの濃度は、溶液の用途に応じて決定する。溶液中の濃度は、一般に5乃至50重量%であり、好ましくは10乃至40重量%である。セルロースエーテルアセテート溶液をフイルムの製造に使用する場合、溶液の粘度は10000乃至1000000cPの範囲であることが好ましい。これらのセルロースエステルの溶液の調整については特開平08-231761に記載されている。
[グルコース環内のアセチル基の置換度分布を制御したセルロースエーテルアセテートの冷却溶解方法]
本発明の第2工程として、グルコース環内のアセチル基の置換度分布を制御したアセチル化工程を採用した場合は特に好ましい変性セルロースエステルフィルム及び溶液を得ることができる。すなわち本発明の第2工程のセルロースアセテートの工程において、セルロースアセテートの3種の置換基の内、6位の置換度を特定なものとした製造法を行った場合は冷却溶解を行うことによりDSesterが2.9以上の様に高い場合でも溶解させることができる。
セルロースアセテートを偏光板保護膜、位相差フィルム等の液晶表示装置の構成フィルムに用いる場合は一般に複屈折率が低いほうが好ましい。しかしながらメチレンクロリド以外の溶媒をこれらのセルロースアセテートの溶媒として使用する場合は、総酢化度すなわちDSesterが高いセルロースアセテートを用いることができない。このため特開2002-338601及び特開2002-212338においても冷却溶解法を用いながら総酢化度が2.97以下のものをメチルアセテートとエタノールの混合溶媒に溶解したり、総酢化度が2.925以下のものを混合溶媒に溶解するしている。
しかしながら、本発明のセルロースエーテルアセテートは溶解性に優れるため総酢化度すなわちDSesterが2.95から3.00のものであっても、6位置換度が高ければ冷却溶解をすることが可能である。更には分子間及び分子内の置換度のバラツキが少ないため溶解した溶液の安定性にも優れる。そして、置換度2.9未満のものであれば、常温でメチレンクロリド以外の溶媒に溶解することができる。置換度2.9未満の本発明のセルロースエーテルアセテートを溶解する溶媒としては種々の溶媒を用いることができるがメチルアセテート、エチルアセテートなどを挙げる事ができる。特にメチルアセテートであれば常温での良好な溶解性を示す。
以下に6位置換度が高く総酢化度が2.9以上の本発明のセルロースエーテルアセテートを冷却溶解法で溶解する場合について記載する。
本発明の光学フィルムを冷却溶解法で溶解した溶液からソルベントキャスト法で性膜する場合には、溶液(ドープ)の調製に用いる有機溶媒は、実質的に非塩素系の溶剤であることが望ましい。「実質的に非塩素系」とは、構造式中に塩素原子を1つ以上含む溶剤(例、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン)を恣意的に添加しておらず、これらの含有率が5vol%以下であることが好ましく、1vol%以下であることがまた好ましく、0vol%未満であることが最も好ましい。非塩素系溶剤は、炭素原子数3乃至12の化合物からなることが好ましくエステル、エーテル、ケトンおよびアルコールからなる群より選ばれることがより好ましい。
エステル、エーテル、ケトンおよびアルコールは、直鎖構造、分枝構造あるいは環状構造を有していてもよい。エステル、エーテル、ケトンおよびアルコールの官能基(すなわち、−COO−、−O−、−CO−および−OH)のいずれか二つ以上を有する化合物も溶剤として用いることができる。エステルの例には、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、メチルアセテートおよびエチルアセテートが含まれる。蟻酸メチル、蟻酸エチルおよびメチルアセテートが好ましく、メチルアセテートがさらに好ましい。ケトンの例には、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノンおよびシクロヘキサノンが挙げられる。アセトン、シクロペンタノンおよびシクロヘキサノンが好ましく、アセトンおよびシクロペンタノンがさらに好ましい。
エステルおよびケトンは、溶解度パラメーターが19乃至21であることが好ましい。更には二種類以上の溶剤を混合して用いても良い。溶解度パラメーターが19乃至21であるエステルと溶解度パラメーターが19乃至21であるケトンとを混合して用いることが好ましい。またエステルおよびケトンに加えて、アルコールを混合することが好ましい。溶媒の組み合わせとしては、メチルアセテート/シクロペンタノン/アセトン/メタノール/エタノール(60/15/15/5/5、質量部)、メチルアセテート/アセトン/メタノール/エタノール(75/15/5/5、質量部)、メチルアセテート/シクロヘキサノン/メタノール/1−ブタノール(70/20/5/5、質量部)およびギ酸メチル50 /メチルエチルケトン/アセトン/メタノール/エタノール(50/20/20/5/5、質量部)が好ましく、メチルアセテート/アセトン/メタノール/エタノール(75/15/5/5、質量部)、メチルアセテート/シクロペンタノン/メタノール/エタノール(80/10/5/5、質量部)がさらに好ましい。
セルロースエーテルアセテート溶液(ドープ)を作成するには、室温下でタンク中の溶剤を撹拌しながら上記セルロースエーテルアセテートを添加することでまず溶剤への膨潤を行う。膨潤時間は最低10分以上が必要であり、10分以下では不溶解物が残存する。また、セルロースエーテルアセテートを充分に膨潤させるためには溶剤の温度は0〜40℃が好ましい。0℃以下では膨潤速度が低下し不溶解物が残存する傾向にある、40℃以上では膨潤が急激に起こるために中心部分が充分に膨潤しない。膨潤工程の後にセルロースエーテルアセテートを溶解するには、冷却溶解法あるいは、冷却溶解法と高温溶解法の両方を用いることが好ましい。冷却溶解法は、まず室温近辺の温度(−10〜40℃)で有機溶剤中にセルロースエーテルアセテートを撹拌しながら徐々に添加する。
主溶剤(例、エステル、ケトン)中にセルロースエーテルアセテートを添加した後に、補助溶剤(例、アルコール)を添加してもよい。また、補助溶剤(例、アルコール)で予めセルロースエーテルアセテートを湿らせた後に、主溶剤を加えてもよい。セルロースエーテルアセテートの量は、混合物中に10乃至40質量%含まれるように調整することが好ましい。更にはセルロースエーテルアセテートの量は、10〜30質量%であることがさらに好ましい。さらに、混合物中には後述する任意の添加剤を添加しておいてもよい。次に、混合物は−100乃至−10℃、より好ましくは−80乃至−10℃、さらに好ましくは−50乃至−20℃、最も好ましくは−50乃至−30℃に冷却される。冷却は、例えば、ドライアイス・メタノール浴(−75℃)や冷却したジエチレングリコール溶液(−30〜−20℃)中で実施できる。冷却速度は、速いほど好ましく、100℃/秒以上が好ましい。また冷却時の結露による水分混入を避けるため、密閉容器を用いることが望ましい。
冷却後に、0乃至200℃(好ましくは0乃至150℃、さらに好ましくは0乃至120℃、最も好ましくは0乃至50℃)に加温すると、有機溶剤中にセルロースエーテルアセテートが溶解した溶液が得られる。加温は、室温中に放置するだけでもよい。
また、冷却混合物を、温浴中で加温してもよい。冷却時に加圧し、加温時に減圧すると溶解時間を短縮することができる。加圧および減圧を実施するためには、耐圧性容器を用いることが望ましい。冷却および加温の操作は、2回以上繰り返してもよい。尚セルロースエーテルアセテート溶液の製膜直前の粘度は、製膜の際に流延可能な範囲で調整する。粘度は、10Pa・s〜2000Pa・sの範囲であることが好ましく、30Pa・s〜4030 0Pa・sであることがさらに好ましい。なお、流延時の温度は、−5〜70℃であることが好ましく、−5〜55℃であることがさらに好ましい。セルロースエーテルアセテート溶液の濃度は、5〜40質量%が好ましく、10〜30質量%がさらに好ましい。
セルロースエーテルアセテート溶液には、その用途に応じて、添加剤(例、可塑剤、劣化防止剤、紫外線防止剤)を添加してもよい。それらの添加剤は、可塑剤、紫外線防止剤や劣化防止剤(例、酸化防止剤、過酸化物分解剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、酸捕獲剤、アミン)である。
セルロースエーテルアセテートフイルムには、機械的物性を改良するため、または乾燥速度を向上するために、可塑剤を添加することが普通である。
可塑剤の例には、トリフェニルフォスフェート(TPP)、ジフェニルビフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート(TCP)、ジオクチルフタレート(DOP)、O−アセチルクエン酸トリブチル(OACTB)およびクエン酸アセチルトリエチルが含まれる。
光学的異方性を小さくする可塑剤として、(ジ)ペンタエリスリトールエステル類(特開平11−124445号公報記載)、グリセロールエステル類(特開平11−246704号公報記載)、ジグリセロールエステル類(特開2000−63560号公報記載)、クエン酸エ50 ステル類(特開平11−92574号公報記載)あるいは置換フェニルリン酸エステル類(特開平11−90946号公報記載)を用いてもよい。可塑剤は、2種以上併用してもよい。可塑剤の添加量は、セルロースエーテルアセテートに対して5〜30質量%であることが好ましく、8〜16質量%がさらに好ましい。
劣化防止剤や紫外線防止剤については、特開昭60−235852号、特開平3−199201号、同5−1907073号、同5−194789号、同5−271471号、同6−107854号、同6−118233号、同6−148430号、同7−11056号、同7−11055号、同7−11056号、同8−29619号、同8−239509号、特開2000−204173号の各公報に記載がある。
劣化防止剤の例には、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)が含まれる。紫外線吸収剤は、波長370nm以下の紫外線の吸収能があり、かつ波長400nm以上の可視光の吸収が少ない化合物が好ましい。紫外線吸収剤の例には、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物およびニッケル錯塩系化合物が含まれる。ベンゾトリアゾール系化合物およびベンゾフェノン系化合物が好ましい。劣化防止剤や紫外線防止剤の添加量は、セルロースエーテルアセテートに対して質量割合で1ppm〜10000ppmが好ましく、10〜1000ppmがさらに好ましい。
本発明のセルロースエーテルアセテートは、従来のセルロースアセテートと比較して、可塑剤の添加量が少なくても済むという利点がある。このため、可塑剤の量が15重量%以下でも、可塑剤の効果が得られる。セルロースエステル溶液(ドープ)あるいはセルロースエステルフイルムに添加できる劣化防止剤の例には、過酸化物分解剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤および酸捕獲剤が含まれる。劣化防止剤については、特開平5−1973号公報に記載がある。また、紫外線防止剤については、特開平7−156号公報に記載がある。
セルロースエーテルアセテートフイルムの面内のレターデーション(Re)は0〜300nmの範囲が好ましい。フイルムの厚さ方向のレターデーション(Rth)は、厚さ100μm当たり、0nm〜600nmであることが好ましく、0nm〜400nmであることがさらに好ましく、0nm〜250nmであることが最も好ましい。
[剥離剤]
本発明の光学フィルムは様態(23)に記載した通り、水溶液中での酸解離指数pkaが1.93〜4.50である少なくとも一種類の酸、この酸のアルカリ金属塩、および前記酸のアルカリ土類金属塩から選択された少なくとも一種を剥離剤として含むことができる。
剥離剤はセルロースエーテルアセテート溶液を流延する前に添加することができる。剥離剤は本発明の光学フィルムの原材料であるセルロースエーテルエステルに含有されていても良い。
剥離剤は、水溶液中での酸解離指数(pKa)が1.93〜4.50である酸、そのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩が好ましい。酸は、無機酸および有機酸のいずれも用いることができる。無機酸の例には、HClO2 (2.31)、HOCN(3.48)、モリブデン酸(H2 MoO4 、3.62)、HNO2 (3.15)、リン酸(H3 PO4 、2.15)、トリリン酸(H531 0 、2.0)およびバナジン酸(H3 VO4 、3.78)が含まれる。なお、かっこ内の数値は、水溶液中での酸解離指数(pKa)である(以下の酸も同様)。有機酸としては、カルボン酸、スルホン酸およびリン酸が代表的である。
カルボン酸には、脂肪族モノカルボン酸、脂肪族多価カルボン酸、オキシカルボン酸、アルデヒド酸、ケトン酸、芳香族モノカルボン酸、芳香族多価カルボン酸、複素環式モノカルボン酸、複素環式多価カルボン酸およびアミノ酸が含まれる。脂肪族モノカルボン酸の例には、ギ酸(3.55)、オキサロ酢酸(2.27)、シアノ酢酸(2.47)、フェニル酢酸(4.10)、フェノキシ酢酸(2.99)、フルオロ酢酸(2.59)、クロロ酢酸(2.68)、ブロモ酢酸(2.72)、ヨード酢酸(2.98)、メルカプト酢酸(3.43)、ビニル酢酸(4.12)、クロロプロピオン酸(2.71−3.92)、4−アミノ酪酸(4.03)およびアクリル酸(4.26)が含まれる。脂肪族多価カルボン酸の10 例には、マロン酸(2.65)、コハク酸(4.00)、グルタル酸(4.13)、アジピン酸(4.26)、ピメリン酸(4.31)、アゼライン酸(4.39)、フマル酸(2.85)が含まれる。オキシカルボン酸の例には、グリコール酸(3.63)、乳酸(3.66)、リンゴ酸(3.24)、酒石酸(2.82−2.99)およびクエン酸(2.87)、アルデヒド酸の例には、グリオキシル酸(3.18)が含まれる。ケトン酸の例には、ピルビン酸(2.26)およびレブリン酸(4.44)が含まれる。
芳香族モノカルボン酸の例には、アニリンスルホン酸(3.74−3.23)、安息香酸(4.20)、アミノ安息香酸(2.02−3.12)、クロロ安息香酸(2.92−3.99)、シアノ安息香酸(3.60−3.55)、ニトロ安息香酸(2.17−3.45)、ヒドロキシ安息香酸(4.08−4.58)、アニス酸(4.09−4.48)、フルオロ安息香酸(3.27−4.14)、クロロ安息香酸、ブロモ安息香酸(2.85−4.00)、ヨード安息香酸(2.86−4.00)、サリチル酸(2.81)、ナフトエ酸(3.70−4.16)、ケイ皮酸(3.88)およびマンデル酸(3.19)が含まれる。芳香族多価カルボン酸の例には、フタル酸(2.75)、イソフタル酸(3.50)およびテレフタル酸(3.54)が含まれる。複素環式モノカルボン酸の例には、ニコチン酸(2.05)および2−フランカルボン酸(2.97)が含まれる。複素環式多価カルボン酸の例には、2,6−ピリジンジカルボン酸(2.09)が含まれる。
アミノ酸には、通常のアミノ酸に加えて、アミノ酸誘導体(置換基を有するアミノ酸やオリゴペプチドも含まれる。アミノ酸の例には、アスパラギン(2.14)、アスパラギン酸(1.93)、アデニン(4.07)、アラニン(2.30)、β−アラニン(3.53)、アルギニン(2.05)、イソロイシン(2.32)、グリシン(2.36)、グルタミン(2.17)、グルタミン酸(2.18)、セリン(2.13)、チロシン(2.17)、トリプトファン(2.35)、トレオニン(2.21)、ノルロイシン(2.30)、バリン(2.26)、フェニルアラニン50 (2.26)、メチオニン(2.15)、リシン(2.04)、ロイシン(2.35)、アデノシン(3.50)、アデノシン三リン酸(4.06)、アデノシンリン酸(3.65−3.80)、L−アラニル−L−アラニン(3.20)、L−アラニルグリシン(3.10)、β−アラニルグリシン(3.18)、L−アラニルグリシルグリシン(3.24)、β−アラニルグリシルグリシン(3.19)、L−アラニルグリシルグリシルグリシン(3.18)、グリシル−L−アラニン(3.07)、グリシル−β−アラニン(3.91)、グリシルグリシル−L−アラニン(3.18)、グリシルグリシルグリシン(3.20)、グリシルグリシルグリシルグリシン(3.18)、グリシルグリシル−L−ヒスチジン(2.72)、グリシルグリシルグリシル−L−ヒスチジン(2.90)、グリシル−DL−ヒスチジルグリシン(3.26)、グリシル−L−ヒスチジン(2.54)、グリシル−L−ロイシン(3.09)、γ−L−グルタミル−L−システイニルグリシン(2.03)、N−メチルグリシン(サルコシン、2.20)、N、N−ジメチルグリシン(2.08)、シトルリン(2.43)、3、4−ジヒドロキシフェニルアラニン(2.31)、L−ヒスチジルグリシン(2.84)、L−フェニルアラニルグリシン(3.02)、L−プロリルグリシン(3.07)およびL−ロイシル−L−チロシン(3.15)が含まれる。
また、スルホン酸やリン酸も、剥離剤として用いることができる。界面活性剤(特開昭61−243837号公報記載)も、剥離剤として用いることができる。剥離剤として用いられる界面活性剤の例には、C1225O−P(=O)−(OK)2、C1225OCH2CH2 O−P(=O)−(OK)2および(iso-C9192−C63−O−(CH2CH2O)3−(CH24SO3Naが含まれる。
酸または金属塩の総含有量は、剥離性や透明性などを損なわない範囲で決定する。含有量は、セルロースエーテルアセテート1g当たり、1×10- 9 〜3×10- 5モルであることが好ましい。
[微粒子]
微粒子(マット剤)を添加してフイルムの軋みを防止することもできる。微粒子は、無機物質からなることが好ましい。無機物質の例には、シリカ、カオリン、タルク、ケイソウ土、石英、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナ、マンガンコロイド、二酸化チタン、硫酸ストロンチウムバリウム、二酸化ケイ素、アルカリ土類金属(例、カルシウム、マグネシウム)の塩が含まれる。微粒子の添加によるフイルム表面の突起物の平均高さは、0.005〜10μmであることが好ましく、0.01〜5μmであることがさらに好ましい。微粒子の形状は、球形または不定形であることが好ましい。フイルム中の微粒子の含有量は、0.5〜600mg/m2 であることが好ましく、1〜400mg/m2 であることがさらに好ましい。
流延前の溶液は、適当な濾材(例、金網、紙、ネル)を用いて、異物(例、未溶解物、ゴミ、不純物)を除去しておくことが好ましい。溶液濾過に用いるフィルターの絶対濾過精度は、0.05〜100μmであることが好ましく、0.5〜10μmであることがさらに好ましい。濾過圧力は、16kg/cm2 以下であることが好ましく、12kg/cm2 以下であることがより好ましく、10kg/cm2 以下であることがさらに好ましく、2kg/cm2 以下であることが最も好ましい。
[セルロースエーテルアセテートフイルムの製造]
セルロースエーテルアセテートフィルムを製造する方法および設備は、従来のセルローストリアセテートフイルム製造に供する溶液流延製膜方法と溶液流延製膜装置が使用できる。
溶解タンク(釜)から調製されたドープ(セルロースエーテルアセテート溶液)をストックタンクで一旦貯蔵し、ドープに含まれている泡を脱泡したり最終調製をする。ドープをドープ排出口から、例えば回転数によって高精度に定量送液できる加圧型定量ギヤポンプを通して加圧型ダイに送り、ドープを加圧型ダイの口金(スリット)からエンドレスに走行している流延部の支持体の上に均一に流延され、支持体がほぼ一周した剥離点で、生乾きのドープ膜(ウェブとも呼ぶ)を支持体から剥離する。得られるウェブの両端をクリップで挟み、幅保持しながらテンターで搬送して乾燥し、続いて乾燥装置のロール群で搬送し乾燥を終了して巻き取り機で所定の長さに巻き取る。テンターとロール群の乾燥装置との組み合わせはその目的により変わる。ハロゲン化銀写真感光材料や電子ディスプレイ用機能性保護膜に用いる溶液流延製膜方法においては、溶液流延製膜装置の他に、各種の層(下引層、帯電防止層、ハレーション防止層、保護層)を支持体へ設けるために、塗布装置が付加されることが多い。
得られたセルロースエーテルアセテート溶液を、支持体としての平滑なバンド上或いはドラム上に流延する。複数のセルロースエーテルアセテート液を、逐次流延あるいは共流延して二層以上のセルロースエーテルアセテートフィルムを製造してもよい。例えば、複数のセルロースエーテルアセテート溶液を流延する場合、支持体の進行方向に間隔を置いて設けた複数の流延口からセルロースエーテルアセテートを含む溶液をそれぞれ流延させて積層させながらフイルムを作製してもよい(特開平11−198285号公報記載)。また、2つの流延口からセルロースエーテルアセテート溶液を流延することによってフイルム化する方法(特開平6−134933号公報記載)も実施できる。また、高粘度セルロースエーテルアセテート溶液の流れを低粘度のセルロースエーテルアセテート溶液で包み込み、その高,低粘度のセルロースエーテルアセテート溶液を同時に押出すセルロースエーテルアセテートフィルム流延方法(特開昭56−162617号公報記載)でもよい。
このような共流延を行なうことにより、前述の様に表面の乾燥における平滑化が進行するため面状の大幅な改良が期待できる。共流延の場合の膜厚は、各層の厚さは特に限定されないが、好ましくは外部層が内部層より薄いことが好ましく用いられる。その際の外部層の膜厚は、1〜50μmが好ましく、特に好ましくは1〜30μmである。ここで、表面層とは、2層の場合はバンド面(ドラム面)ではない面、3層以上の場合は完成したフイルムの両表面側の層を示す。内部層とは、2層の場合はバンド面(ドラム面)。3層以上の場合は表面層より内側に有る層を示す。セルロースエーテルアセテート溶液は、他の機能層(例、接着層、染料層、帯電防止層、アンチハレーション層、UV吸収層、偏光層)と同時に流延することできる。
乾燥工程における乾燥温度は、30〜250℃が好ましく、40〜180℃がさらに好ましい。乾燥工程については、特公平5−17844号公報に記載がある。フイルムを、積極的に幅方向に延伸する方法(特開昭62−115035号、特開平4−152125号、同4−284211号、同4−298310号、同11−48271号の各公報記載)を採用してもよい。フイルムの延伸は、一軸延伸または二軸延伸が採用できる。フイルムの延伸倍率(元の長さに対する延伸による増加分の比率)は、10〜30%であることが好ましい。
出来上がり(乾燥後)のセルロースエーテルアセテートフィルムの厚さは、使用目的によって異なるが、通常5〜500μmの範囲であり、更に20〜250μmの範囲が好ましく、特に30〜180μmの範囲が最も好ましい。なお、光学用途としては30〜110μmの範囲が特に好ましい。フイルム厚さの調製は、所望の厚さになるように、ドープ中に含まれる固形分濃度、ダイの口金のスリット間隙、ダイからの押し出し圧力や支持体速度を調節すればよい。
セルロースエーテルアセテートフィルムの表面処理を行うことによって、セルロースエーテルアセテートフィルムと各機能層(例えば、下塗層およびバック層)との接着を改善してもよい。表面処理には、グロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理、酸またはアルカリ処理が含まれる。酸またはアルカリ処理が好ましく、アルカリ処理がさらに好ましい。酸またはアルカリ処理は、セルロースエーテルアセテートフィルムに対して、鹸化処理として機能する。アルカリ鹸化処理は、フイルム表面をアルカリ溶液に浸漬した後、酸性溶液で中和し、水洗して乾燥する手順で行われることが好ましい。アルカリ溶液は、水酸化カリウム溶液、水酸化ナトリウム溶液が挙げられ、水酸化イオンの規定濃度は0.1N〜3.0Nであることが好ましく、0.5N〜2.0Nがさらに好ましい。アルカリ溶液温度は、室温〜90℃が好ましく、30℃〜70℃がさらに好ましい。次に一般には水洗され、しかる後に酸性水溶液を通過させた後に水洗して表面処理したセルロースエーテルアセテートフィルムを得る。この時、酸としては塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、蟻酸、クロロ酢酸、シュウ酸などであり、その濃度は0.01N〜3.0Nが好ましく、0.05N〜2.0Nがさらに好ましい。そして、セルロースエーテルアセテートフィルム支持体と機能層との接着を達成するために、下塗層(接着層)を設けこの上に機能層を塗布することも好ましい。
[液晶表示装置の素子]
偏光板用保護膜の構成においては、セルロースエーテルアセテートフィルムの少なくとも一層に帯電防止層を設けたり、偏光子と接着するための親水性バインダー層が設けられることが好ましい。導電性素材としては、導電性金属酸化物や導電性ポリマーが好ましい。なお、蒸着やスパッタリングによる透明導電性膜でもよい。導電性層は、最外層でもよいし、内部層でも問題はない。
導電層の送電性は、抵抗が100〜1012Ωであることが好ましく、特には100〜1010Ωであることが好ましい。導電層の送電層は金属酸化物が好ましい。金属酸化物の例には、ZnO、TiO2 、SnO2 、Al23 、In23 、SiO2 、MgO、BaO、MoO2 、V25 および複合酸化物が含まれる。ZnO、SnO2 およびV25が好ましい。導電性イオン性高分子化合物の例には、主鎖中に解離基をもつアイオネン型ポリマー、側鎖中にカチオン性解離基をもつカチオン性ペンダント型ポリマーが含まれる。導電性材料としては、有機電子伝導性材料が好ましい。有機電子伝導性材料の例には、ポリアニリン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリピロール誘導体およびポリアセチレン誘導体が含まれる。
本発明のセルロースエーテルアセテートフィルムのいずれかの機能性層に、界面活性剤を好ましく添加できる。ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤およびベタイン性界面活性剤が好ましい。フッ素系界面活性剤も用いることができる。界面活性剤は、有機溶媒中で塗布剤や、帯電防止剤として機能させることができる。また本発明のセルロースエーテルアセテートフィルムの上のいずれかの層に滑り剤を含有させることが好ましい。
滑り剤の例には、ポリオルガノシロキサン(特公昭53−292号公報記載)、高級脂肪酸アミド(米国特許4275146号明細書記載)、高級脂肪酸エステル(英国特許927446号明細書、特公昭58−33541号、特開昭55−126238号、同58−90633号の各公報記載)が含まれる。上記高級脂肪酸エステルは、炭素原子数10〜24の脂肪酸と炭素原子数10〜24のアルコールとのエステルである。
本発明のセルロースエーテルアセテート溶液から形成した光学フィルムは、様々な光学用途で用いることができるが、液晶表示装置の光学補償シートとして用いると特に効果がある。
本発明のセルロースエーテルアセテートフィルムには、フイルムそのものを光学補償シートとして用いることができる。なお、フイルムそのものを光学補償シートとして用いる場合は、偏光素子(後述)の透過軸と、セルロースエーテルアセテートフィルムからなる光学補償シートの遅相軸とを実質的に平行または垂直になるように配置することが好ましい。このような偏光素子と光学補償シートとの配置については、特開平10−48420号公報に記載がある。液晶表示装置は、二枚の電極基板の間に液晶を担持してなる液晶セル、その両側に配置された二枚の偏光素子、および該液晶セルと該偏光素子との間に少なくとも一枚の光学補償シートを配置した構成を有している。液晶セルの液晶層は、通常は、二枚の基板の間にスペーサーを挟み込んで形成した空間に液晶を封入して形成する。透明電極層は、導電性物質を含む透明な膜として基板上に形成する。液晶セルには、さらにガスバリアー層、ハードコート層あるいは(透明電極層の接着に用いる)アンダーコート層を設けてもよい。これらの層は、通常、基板上に設けられる。液晶セルの基板は、一般に80〜500μmの厚さを有する。
位相差フィルムは光学補償シートとも称されており、液晶画面の着色を取り除くための複屈折率フイルムである。セルロースエーテルアセテートフィルムは、光学補償シートとして用いることができる。さらに反射防止層、防眩性層、λ/4層や2軸延伸セルロースエーテルアセテートフィルムとして機能を付与してもよい。また、液晶表示装置の視野角を改良するため、セルロースエーテルアセテートフィルムと、それとは(正/負の関係が)逆の複屈折を示すフイルムを重ねて光学補償シートとして用いてもよい。これらのフィルムは視野角拡大フィルムとも証されている。光学補償シートの厚さの範囲は、前述したフイルムの好ましい厚さと同じである。偏光素子の偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜がある。いずれの偏光膜も、一般にポリビニルアルコール系フイルムを用いて製造する。偏光板の保護膜は、25〜350μmの厚さを有することが好ましく、30〜200μmの厚さを有することがさらに好ましい。液晶表示装置には、表面処理膜を設けてもよい。表面処理膜の機能には、ハードコート、防曇処理、防眩処理および反射防止処理が含まれる。前述したように、支持体の上に液晶(特にディスコティック液晶性分子)を含む光学的異方性層を設けた光学補償シートも提案されている(特開平3−9325号、同6−148429号、同8−50206号、同9−26572号の各公報記載)。セルロースエーテルアセテートフィルムは、そのような光学補償シートの支持体としても用いることができる。
更に本発明のセルロースエーテルアセテートフィルムは、VAモードの液晶セルを有するVA型液晶表示装置の光学補償シートの支持体、OCBモードの液晶セルを有するOCB型液晶表示装置あるいはHANモードの液晶セルを有するHAN型液晶表示装置の光学補償シートの支持体、ASM(Axially Symmetric Aligned Microcell )モードの液晶セルを有するASM型液晶表示装置の光学補償シートの支持体として好ましく用いられる。
また更には液晶ディスプレイ等の表示体の表面には、光のシャッターの役目をする偏光素子フィルムが積層された偏光板が設けられているが、偏光板自体が耐擦傷性に劣るために、ガラス、透明プラスチック板、又は透明プラスチックフィルム等の透明保護基板により保護されている。透明プラスチック板又は透明プラスチックフィルム等のプラスチックからなる透明保護基板は傷がつきやすいので、近年、偏光板の表面に機械的強度の高い処理をすることが開発されている。このような技術として、例えば、特開平1−105738号公報に記載されるものがある。このような透明保護基板としても本発明のセルロースエーテルアセテートフィルムは好適用いられる。
そして特開平6−157791には上記目的に加えてさらに反射防止効果を有するトリアセチルセルロースフィルム、そのフィルムを使用した偏光板、及び耐擦傷性に優れたトリアセチルセルロースフィルムの製造方法が開示されている。このような反射防止効果を有する反射防止フィルムとしても本発明のセルロースエーテルアセテートフィルムは好適に用いることができる。
各実施例において、セルロースエーテルアセテート、溶液およびフイルムの化学的性質および物理的性質は、以下のように測定および計算した。
(1)セルロースエーテルアセテートの置換度
本発明において、本発明の光学フィルムまたは該光学フィルムの原料であるセルロースエーテルアセテートのDSester(アセチル置換度)、MSether(エーテル置換度)は、13C−NMR(核磁気共鳴)法により測定することができる。この際、測定溶媒としては例えば、重メチルスルホキシド(DMSO−d6)を用いることができる。尚、試料が本発明のフィルムである場合は
可塑剤や添加剤を含んでいるので、適当な有機溶媒でそれらの可塑剤をできる限り抽出してから,上記と同じ方法で分析することができる。
(2)非ハロゲン溶媒への溶解性
所定の非ハロゲン系溶媒85重量部に対して、15重量部のセルロースエーテルアセテート試料またはセルロースアセテート試料を投入し、常温(23℃)で攪拌して、1日間観察して、溶解状態を黙視判定した。
○:透明で、均一に溶解し、1日経過してもその状態が保持され、安定した溶液の状態を示している。
△:透明で、均一に溶解するものの、1日経過後では、不均一なスラリー状態を示す。
×:攪拌しても不均一なスラリーしか形成せず、透明性のある均一な溶液状態を示さない。
(3)変性セルロースの結晶化度の測定方法
まず本発明の第1工程の生成物である変性セルロースの試料または原料となるパルプ試料についてX線発生装置として回転対陰極型を、X線源としてCuのKα線を用い、管電圧40kV、管電流30mAで操作する。ゴニオメーターの回転角速度を2°(2θ)/分で運転し、対称反射法により、2θ=3°〜30°の範囲でX線回折強度を得る。得られたX線回折曲線について、空気散乱、ローレンツ・偏光因子の補正等は特に行なわず、多重ピーク分離法により、結晶性回折ピークと非晶性バックグランドに分離する。結晶性回折ピークの積分強度の和を求め、これを同測角範囲での全積分強度で除して百分率で表したものを結晶化度として求めた。
(4)ヘミセルロース含量
セルロースエーテルアセテートを72重量%硫酸で氷水バスで冷やしながら4時間、次いで6重量%硫酸に希釈して110℃で3時間処理して加水分解する。これを炭酸バリウムで中和後、ろ過して得られたろ液をダイオネクス社製の糖分析システムで液体クロマトグラフィー分析し、マンノースとキシロースの合計量のマンノース、キシロース及びグルコースの合計量に対する割合(mol%)を算出する。
(5)溶液のヘイズ、YI
[ヘイズ]
乾燥した変性セルロース12.0gを正確に秤量し、溶媒(メチレンクロライド/メタノール=9/1(重量比)の混合溶媒)88.0gを加えて完全に溶解させる(12重量%試料溶液)。濁度計(日本電色工業製)を用い、ガラスセル(横幅45mm,高さ45mm,光路長10mm)を使用し、次のようにして測定する。前記溶媒をガラスセルに入れて濁度計にセットし、0点合わせと標準合わせを行う。次いで、ガラスセルに12重量%試料溶液を入れて濁度計にセットし、数値を読み取る。
[イエローネスインデックス(YI)]
乾燥したセルロースエーテルアセテート12.0gを正確に秤量し、溶媒(メチレンクロライド/メタノール=9/1(重量比)の混合溶媒)88.0gを加えて完全に溶解させる(12重量%試料溶液)。色差計(日本電色工業製,色差計Σ90)と、ガラスセル(横幅45mm,高さ45mm,光路長10mm)を用い、以下の計算式によりYIを算出する。YI=YI2 −YI1(式中、YI1 は溶媒のYI値,YI2 は12重量%試料溶液のYI値を示す)。
(6)不溶解成分量
(測定方法)
メチレンクロライド:メタノール=9:1(重量比)の混合溶媒に、2wt%固形分濃度になるようにセルロースエーテルアセテートを溶解した溶液を、ガラスフィルター(孔径5〜10μm)を使用して濾過する。ガラスフィルターとしては相互理化学硝子製作所製のG―4を用いた。その後、濾過残渣に付着しているドープをメチレンクロライド:メタノール=9:1(重量比)の混合溶媒にて洗浄する。濾過残渣をガラスフィルターごと恒量になるまで乾燥する。これらの濾過前後でのガラスフィルター重量を測定し、次式より不溶解物量を算出する。
不溶解物量(wt%)=〔濾過後ガラスフィルター重量(g)−濾過前ガラスフィルター重量(g)〕/セルロースエーテルアセテート重量(g)×100
(7)輝点異物の測定
本発明のセルロースエーテルアセテートを用いて作成されたフィルムの輝点異物は以下の通りの方法で行う。
偏光板2枚を直交状態(クロスニコル)に配置し、その間に上記試料をおき、CCD型カメラ付き顕微鏡で20mm2(縦4mm×横5mm)あたり画像を取り込み、画像変換ソフトで二値化した。輝点異物は白く抜けて見えるものであるので、白く抜けて見える直径10μm以上の異物の数をカウントした。この作業を20回繰り返えした。すなわち20ヶ所について輝点異物を測定した。これらの平均値を求めた。この時のCCD型カメラ付き顕微鏡の倍率30倍で透過光源であった。
なお、輝点異物を測定するために用いる偏光板はガラス製のものであった。
得られた輝点異物の平均値を画像を取り込んだ面積である20mm2で割り、1mm2当りの輝点異物数を算出した。
以下下表の表1に記載した広葉樹クラフトパルプまたは、針葉樹サルファイトパルプを用い以下の合成例を行った。
Figure 0004399305
合成例1
(第1工程)変性セルロースの合成
表1の広葉樹クラフト法パルプ100重量部に5%の水酸化ナトリウム水溶液140重量部を加え混合した。次にプロピレンオキシド800重量部を加え、攪拌しながら0〜5℃の温度に約1時間保った後、30〜40℃に加温して6時間反応させた。内容物を濾別して、沈殿をとり除いた後、これに温水を加えた。1%のリン酸水溶液で中和した後、アセトン中に滴下して反応生成物を析出させた。濾別により分離し、アセトン/水(9:1)で数回洗浄を繰り返し、60℃で真空乾燥を行い本発明の変性セルロースであるヒドロキシプロピルセルロースを得た。生成物のプロピレンオキシドによる置換度(MSether)はNMRによる測定の結果、1.1であった。
(第2工程)変性セルロースのアセチル化
第1工程で得られた変性セルロース100重量部に酢酸50重量部を散布して、前処理活性化させた後、氷酢酸470重量部、無水酢酸265重量部および硫酸8.3重量部の混合物を添加し、常法によりエステル化を行った。その後、加水分解を行い、耐熱安定剤(酢酸カルシウムおよび酢酸マグネシウム)を添加することにより、アセチル置換度(DSester)=2.91、プロピレンオキシドによる置換度(MSether)=1.1、粘度平均重合度289のセルロースエーテルアセテートを得た。得られたセルロースエーテルアセテートのYIは3.2、ヘーズは1.7であった。また、メチルアセテート及びアセトンに対し、室温下、10重量%濃度で均一に溶解した。
合成例2
(第1工程)変性セルロースの合成
表1の広葉樹クラフト法パルプ100重量部に5%の水酸化ナトリウム水溶液140重量部を加え混合した。次にプロピレンオキシド100重量部を加え、攪拌しながら0〜5℃の温度に約1時間保った後、30〜40℃に加温して4時間反応させた。内容物を濾別して、沈殿をとり除いた後、これに温水を加えた、1%のリン酸水溶液で中和した後、アセトン中に滴下して反応生成物を析出させた。濾別により分離し、アセトン/水(9:1)で数回洗浄を繰り返し、60℃で真空乾燥を行い本発明の変性セルロースであるヒドロキシプロピルセルロースを得た。生成物のプロピレンオキシドによる置換度(MSether)は0.10であった。
(第2工程)変性セルロースのアセチル化
第1工程で得られた変性セルロース100重量部に酢酸50重量部を散布して、前処理活性化させた後、氷酢酸470重量部、無水酢酸265重量部および硫酸8.3重量部の混合物を添加し、常法によりエステル化を行った。その後、加水分解を行い、耐熱安定剤(酢酸カルシウムおよび酢酸マグネシウム)を添加することにより、アセチル置換度(DSester)=2.89、プロピレンオキシドによる置換度(MSether)=0.1、粘度平均重合度304のセルロースエーテルアセテートを得た。得られたセルロースエーテルアセテートのYIは3.7、ヘーズは1.8であった。また、メチルアセテートに対し、室温下、10重量%濃度で均一に溶解した。尚、本合成例で使用した針葉樹サルファイト法パルプの結晶化度は59%であった。一方合成例での変性セルロースの結晶化度は27%であった。
合成例3
(第1工程)変性セルロースの合成
表1の広葉樹クラフト法パルプ100重量部に5%の水酸化ナトリウム水溶液140重量部を加え混合した。次にプロピレンオキシド50重量部を加え、攪拌しながら0〜5℃の温度に約1時間保った後、30〜40℃に加温して4時間反応させた。内容物を濾別して、沈殿をとり除いた後、これに温水を加えた、1%のリン酸水溶液で中和した後、アセトン中に滴下して反応生成物を析出させた。濾別により分離し、アセトン/水(9:1)で数回洗浄を繰り返し、60℃で真空乾燥を行い本発明の変性セルロースであるヒドロキシプロピルセルロースを得た。生成物のプロピレンオキシドによる置換度(MSether)は0.05であった。
(第2工程)変性セルロースのアセチル化
[酢化工程]
第1工程で得られた変性セルロース100重量部に30重量部の氷酢酸を均一に散布し攪拌した後、室温で90分間放置した。予め冷却した無水酢酸270重量部、酢酸380重量部および98%硫酸7重量部の混合液中に、パルプを投入し、混合した。反応温度を、外部冷却/加温によって、反応開始時の0℃から60分後に37℃に直線的に昇温し、さらに90分間37℃に保持した。このようにしてセルロースエーテルアセテートを合成した。
[熟成工程]
合成したセルロースアセテートのドープに酢酸水溶液を加え、温度を54℃に上げて、115分間保持してセルロースアセテートを熟成した。混合比は、セルロースアセテート499重量部に対して、酢酸(アセチル基供与体)1930重量部、水64重量部、硫酸(触媒)21重量部であった。よって、酢酸(アセチル基供与体)に対する水の量は、11モル%であった。得られた溶液を30℃で3時間保持して、セルロースアセテートを熟成した。
熟成終了後、酢酸マグネシウム水溶液を加えて攪拌した。得られた溶液を10重量%酢酸水溶液中に加え、得られた沈澱を二分かつした上で濾別、純水の温水にて各々流水洗浄、脱液を行って、得られた試料を重クロロホルムに溶解し、炭素13のスペクトルを測定する。アセチル基のカルボニル炭素のシグナルは169ppmから171ppmの領域に、高磁場から2位、3位、6位の順、プロピオニル基のカルボニル炭素のシグナルは、172ppmから174ppmの領域に同じ順序で現れる。それぞれ対応する位置でのアセチルとプロピオニルの存在比から、もとのセルロースアセテートにおけるアセチル基の分布を求めることができる。この手法にて分析したところ、6DSesterは0.901、2DSesterは0.945、3DSesterは0.941であった。重合度は284であった。アセチル置換度(DSester)=2.79、プロピレンオキシドによる置換度(MSether)=0.05、粘度平均重合度304のセルロースエーテルアセテートを得た。
合成例4
(第1工程)変性セルロースの合成
セルロース原料として表1の針葉樹サルファ法パルプを用いた以外は合成例2ど同様に行った。生成物のプロピレンオキシドによる置換度(MSether)は0.10であった。
(第2工程)変性セルロースのアセチル化
合成例2と同様に変性セルロースのアセチル化を行った。得られたセルロースエーテルアセテートはアセチル置換度(DSester)=2.88、プロピレンオキシドによる置換度(MSether)=0.10、粘度平均重合度290であった。また得られたセルロースエーテルアセテートのYIは2.5、ヘーズは2.2であった。また、メチルアセテートに対し、室温下、10重量%濃度で均一に溶解した。
比較例
参考例1
比較のため合成例1の第1工程で用いられた表1の広葉樹パルプを用いて、合成例2の第2工程を行った。得られたセルロースアセテートの置換度は2.87であった。またこのセルロースアセテートのYIは8.8、ヘーズは4.0であった。また、メチルアセテートに対し、室温下、10重量%濃度ではほどんと溶解しなかった。
参考例2
比較のため合成例1の第1工程で用いられた表1の広葉樹パルプを用いて合成例3の第2工程を行った。得られたセルロースアセテートの置換度は2.79であった。またこのセルロースアセテートのYIは7.7、ヘーズは3.7であった。また、メチルアセテートに対し、室温下、10重量%濃度ではほどんと溶解しなかった。
参考例3
比較のため合成例4の第1工程で用いられた針葉樹パルプを用いて合成例1の第2工程を行った。得られたセルロースアセテートの置換度は2.87であった。またこのセルロースアセテートのYIは4.0、ヘーズは4.5であった。また、メチルアセテートに対し、室温下、10重量%濃度ではほどんと溶解しなかった。
これらの合成結果を第2表に示す。
Figure 0004399305
実施例1〜4、比較例1〜3
(1)溶液の製造
上記の合成例1〜4、参考例1〜3のセルロースエーテルアセテートおよびセルロースアセテートについてメチレンクロライド溶媒に溶解し溶液(ドープ)を作成し、この溶液のヘイズ、YI,を測定した結果をまとめた。また非ハロゲン溶媒である酢酸メチルへの溶解性を測定した。更に、不溶解成分量を測定した。結果を第3表に示す。
Figure 0004399305
(2)フィルムの製造
(1−1)セルロースエーテルアセテートについて下記の2種の溶解方法にてセルロースエーテルアセテート溶液を作製した。各本発明および比較例の溶剤組成については本発明のセルロースエーテルアセテートについては酢酸メチル溶液を用いた。溶解条件については常温での溶解しない比較例2については、冷却下での溶解を行った。比較例1および3は冷却化でも溶解しないのでフィルム製膜を行わなかった。
なお、シリカ粒子(粒径20nm)、トリフェニルフォスフェート/ビフェニルジフェニルフォスフェート(1/2)、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジンをそれぞれセルロースエーテルアセテートの10質量%添加した。
(1−1a)冷却溶解法
溶剤中に、よく攪拌しつつ第1表記載のセルロースエーテルアセテートまたはセルロースアセテートをセルロースエーテルアセテートの濃度として20wt%となるように、酢酸メチル80wt%,シクロヘキサノン15wt%,メタノール5wt%の混合溶媒に徐々に添加し、室温(23℃)にて3時間放置し膨潤させた。得られた膨潤混合物をゆっくり撹拌しながら、−8℃/分で−30℃まで冷却、6時間経過した後、+8℃/分で昇温し内容物のゾル化がある程度進んだ段階で、内容物の撹拌を開始した。50℃まで加温しドープを得た。
(1−1b)常温溶解法
溶剤中に、よく攪拌しつつ第1表記載のセルロースエーテルアセテートまたはセルロースアセテートを徐々に添加し、室温(23℃)にて攪拌し、溶解した。
(1−2)上記の(1−1a)(1−1b)で得られた溶液(ドープ)を50℃にて、絶対濾過精度0.01mmの濾紙(東洋濾紙(株)製、#63)で濾過し、さらに絶対濾過精度0.0025mmの濾紙(ポール社製、FH025)にて濾過した。尚、比較例1と3については酢酸メチルでは安定した溶液を形成できなかったので、以下の(1−3)の工程に進めなかった。
(1−3)(1−2)の溶液を流延機を用いて流延し、120℃の環境下で30分乾燥して溶剤を蒸発させ膜厚が約80μmのセルロースエーテルアセテートフイルムまたはセルロースアセテートフィルムを得た。
(3)輝点異物の測定
上記の(2)で得られた実施例比較例のセルロースエーテルアセテートフィルム及びセルロースアセテートフィルムについて、輝点異物を測定した。下記の第4表にこれらのフィルムの輝点異物の測定数を記載する。
Figure 0004399305
本発明のセルロースエーテルアセテート溶液およびフイルムは、その溶液安定性、フイルムの機械物性、光学物性において特に問題は認められなかった。一方、比較例では得られたフイルムの面状に問題が認められた。このようにして得たセルロースエーテルアセテートフイルムを、特開平10−48420号公報の実施例1に記載の液晶表示装置、特開平9−26572号公報の実施例1に記載のディスコティック液晶分子を含む光学的異方性層、ポリビニルアルコールを塗布した配向膜、特開2000−154261号公報の図2〜9に記載のVA型液晶表示装置、特開2000−154261号公報の図10〜15に記載のOCB型液晶表示装置に用いたところ良好な性能が得られた。さらに、特開昭54−016575号公報に記載の偏光板として用いたところ、良好な性能が得られた。

Claims (6)

  1. 下記(XXII)式および(XXIII)式を満たし、かつ下記の測定方法で測定した不溶解物量が0.014wt%以下であるセルロースエーテルアセテートからなる光学フィルム。
    (XXII)0.02≦MSether≦1.5
    (XXIII)2.79≦DSester≦2.95
    但しMSetherはセルロースを構成している無水グルコース単位当たりにエーテル結合した変性剤の平均分子数を示す。
    またDSesterはセルロースを構成している無水グルコース単位当たりのアセチル基により置換されている水酸基の平均数を示す。
    (測定方法)
    メチレンクロライド:メタノール=9:1(重量比)の混合溶媒に、2wt%固形分濃度になるようにセルロースエーテルアセテートを溶解した溶液を、ガラスフィルター(孔径5〜10μm)を使用して濾過する。その後、濾過残渣に付着しているドープをメチレンクロライド:メタノール=9:1(重量比)の混合溶媒にて洗浄する。濾過残渣をガラスフィルターごと恒量になるまで乾燥する。これらの濾過前後でのガラスフィルター重量を測定し、次式より不溶解物量を算出する。
    不溶解物量(wt%)=〔濾過後ガラスフィルター重量g−濾過前ガラスフィルター重量g〕/セルロースエーテルアセテート重量(g)×100
  2. 下記輝点異物の測定方法により測定したフィルム厚み80μm当りの20μm以上の輝点異物が0.1個/mm 以下のセルロースエーテルアセテートからなる請求項1に記載の光学フィルム。
    (輝点異物の測定方法)
    セルロースエーテルアセテートをメチレンクロリド/メタノール=9/1(重量比)混合溶媒に溶解し、15重量部(固形分濃度)の溶液を得る。この溶液をスライドグラス上に流延乾燥し、スライドグラス上に厚さ100μm程度のフィルム状サンプルを得る。このサンプルを偏光顕微鏡で暗視野下で観察し、面積20mm 内にある最大長さが20μm以上の輝点異物を数え、別途測定した正確なフィルム厚みで補正し、厚み80μm 当りの単位面積(1mm )あたりの異物数を求める。同一試料の異なる溶液から製膜したフィルム3枚について同様の測定を行い、それらの平均値を算出し、輝点異物の数とする。
  3. 輝点異物の測定方法により測定したフィルム厚み80μm当りの20μm以上の輝点異物が0.06個/mm2以下のセルロースエーテルアセテートからなる請求項2に記載の光学フィルム。
    (輝点異物の測定方法)
    セルロースエーテルアセテートをメチレンクロリド/メタノール=9/1(重量比)混合溶媒に溶解し、15重量部(固形分濃度)の溶液を得る。この溶液をスライドグラス上に流延乾燥し、スライドグラス上に厚さ100μm程度のフィルム状サンプルを得る。このサンプルを偏光顕微鏡で暗視野下で観察し、面積20mm 内にある最大長さが20μm以上の輝点異物を数え、別途測定した正確なフィルム厚みで補正し、厚み80μm 当りの単位面積(1mm )あたりの異物数を求める。同一試料の異なる溶液から製膜したフィルム3枚について同様の測定を行い、それらの平均値を算出し、輝点異物の数とする。
  4. セルロースエーテルアセテートの無水グルコース環の2位、3位および6位のアセチル基置換度が下式(i)(ii)を満たすセルロースエーテルアセテートからなる請求項1に記載の光学フィルム。
    (i)Ds2+Ds3≧−Ds6+2.67
    (ii)Ds2+Ds3≦1.97
    但しDs2はセルロースエーテルアセテートを構成している無水グルコース環の2位に結合している置換基の平均置換度を示す。
    またDs3はセルロースエーテルアセテートを構成している無水グルコース環3位に結合している置換基の平均置換度を示す。
    またDs6セルロースエーテルアセテートを構成している無水グルコース環6位に結合している置換基の平均置換度を示す。
  5. 更にセルロースエーテルアセテートの無水グルコース環の2位、3位および6位のアセチル基置換度が下式(iii)を満たす請求項4に記載の光学フィルム。
    (iii)Ds2+Ds3<Ds6×4−1.70
    但しDs2はセルロースエーテルアセテートを構成している無水グルコース環の2位に結合している置換基の平均置換度を示す。
    またDs3はセルロースエーテルアセテートを構成している無水グルコース環3位に結合している置換基の平均置換度を示す。
    またDs6セルロースエーテルアセテートを構成している無水グルコース環6位に結合している置換基の平均置換度を示す
  6. 光学フィルムの用途が偏光板の保護フイルム、表面保護フィルムである請求項1に記載の光学フィルム。
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