JP4388151B2 - カメラシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、撮像素子を使用し、その撮像素子より被写体像を取込む、デジタルカメラに関し、より詳細には固体撮像素子を用いたデジタルカメラに発生する固定パターンノイズを除去した画像データを得るためのカメラシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子撮像装置に於いて、従来より用いられているCCD等の撮像素子では、光を受光していない状態でも電流が発生することがあり、このような電流が発生する主たる要因の一つは暗電流と称されるものである。
【0003】
この暗電流は、半導体の熱励起による電子−正孔対の発生に起因するものであり、その発生要因もあらゆる欠陥に起因し、発生も素子毎に不均一であって固定パターンとして現れ、これがデバイス感度とダイナミックレンジを制限していた。
【0004】
この暗電流は、光信号電荷の蓄積時間が長くなると影響が大きくなる性質を有しており、また、温度依存性が大きい性質がある。後者の温度依存性に関しては、例えば温度が8〜10℃程度上昇すると、一般にはその値が約2倍となる。
【0005】
このような暗電流の影響を軽減する手段として、撮像素子の一部に光学的遮光部分となるオプティカルブラック部(光学的な黒)を設けて、通常の露光部分からセンサ出力を得ると同時にこのオプティカルブラック部からも出力を得て、これらの出力を比較等することにより、遮光出力基準に黒レベルを固定(クランプ)する方法が用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の方法によれば、遮光された画素と略々同一の暗電流特性を有する露光部の画素に対しては、温度特性を含めて補正を行うことが可能であるが、固定パターンノイズや画素毎の暗電流の温度特性のぱらつきに対しては補正を行うことができない。
【0007】
そのため、例えば特開平8−51571号公報には、撮影のための撮像素子の積分を行い画像データを得た後に、撮像素子を遮光して積分を行い、暗出力の補正データを求め、画像データと暗出力の補正データから補正演算を行って、暗出力の補正を行う技術が開示されている。
【0008】
しかしながら、上述した特開平8−5171号公報の技術では、撮影後に暗出力の測定を行い、更に暗出力の補正演算を行う必要があるため、そのための時間が必要になる。したがって、次の撮影までの待ち時間が長くなるので、シャッタチャンスを逃す可能性がある。
【0009】
この発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、撮影中の待ち時間に於いて暗出力の補正演算にかかる時間を短縮することができるカメラシステムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわちこの発明は、被写体像を電気信号に変換するための電子撮像素子を有するデジタルカメラとこのデジタルカメラで得た画像データを補正するための演算装置とを含むカメラシステムに於いて、上記デジタルカメラは、上記撮像素子に対して露出を行い、撮像素子から画像データを得るための露出手段と、上記撮像素子近傍の温度を測定する測温手段と、上記撮像素子から得られる画像データ、上記露出手段の露出時間及び上記測温手段で測定した温度を記憶する記憶手段と、を具備し、上記演算装置は、上記画像データに対して暗出力補正を行うために用いる暗出力補正データと上記記憶手段に記憶された画像データ、露出時間及び温度に基いて、上記撮像素子から得られた画像データに対して暗出力補正を行う補正手段を具備することを特徴とするカメラシステム。
【0015】
この発明は、被写体像を電気信号に変換するための電子撮像素子を有するデジタルカメラとこのデジタルカメラで得た画像データを補正するための演算装置とを含むカメラシステムに於いて、上記デジタルカメラは、露出手段と、測温手段と、記憶手段とを具備しており、上記露出手段によって上記撮像素子に対して露出が行われて、撮像素子から画像データが得られる。また、測温手段で上記撮像素子近傍の温度が測定される。そして、上記撮像素子から得られる画像データ、上記露出手段の露出時間及び上記測温手段で測定された温度が、記憶手段に記憶される。一方、上記演算装置は補正手段を具備しており、この補正手段によって、上記画像データに対して暗出力補正を行うために用いる暗出力補正データと上記記憶手段に記憶された画像データ、露出時間及び温度に基いて、上記撮像素子から得られた画像データに対して暗出力補正が行われる。
【0016】
この発明によれば、撮像素子の各画素毎に異なる暗出力の補正を行うにあたり、カメラ外部の演算装置で画像記録媒体に記録された、画像データと暗出力の補正データより、補正演算を行うようにした。したがって、撮影の間の待ち時間の中で、暗出力の補正演算にかかる時間を短縮することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。
【0018】
図1は、この発明の第1の実施の形態の構成を示すもので、デジタルカメラのブロック構成図である。
【0019】
図1に於いて、図示されない被写体像からの撮影光束が、撮影レンズ1及び光量を調節するための露出手段である絞り2を介して、図示矢印方向に回動可能なクイックリターンミラー3に導かれる。クイックリターンミラー3の中央部はハーフミラーになっており、該クイックリターンミラー3のダウン時に一部の光束が透過する。そして、この透過した光束は、クイックリターンミラー3に設置されたサブミラー4で反射され、AFセンサ5に導かれる。
【0020】
一方、クイックリターンミラー3で反射された撮影光束は、ペンタプリズム6、接眼レンズ7を介して撮影者の目に至る。
【0021】
また、クイックリターンミラー3のアップ時には、上記撮影レンズ1からの光束は、光学的フィルタ9、フォーカルプレーンシャッタ10を介して撮像手段としてのCCD11に至る。上記光学的フィルタ9は、CCD11上で発生するモアレを対策するためのもので、光学的ローパスフィルタと赤外カットフィルタが貼り合わされて構成される。また、フォーカルプレーンシャッタ10は、先幕及び後幕を有して成るもので、撮影レンズ1からの光束を透過、遮断を制御する遮光手段である。
【0022】
尚、クイックリターンミラー3のアップ時には、サブミラー4は折り畳まれる。
【0023】
実行手段及び暗出力測定手段であるCPU15は、システムコントローラとしての機能を有している。そして、このCPU15には、撮影レンズ1を光軸方向に移動してピント合わせを行うためのレンズ駆動機構16と、絞り2を駆動するための絞り駆動機構17と、クイックリターンミラー3のアップダウンの駆動を行うためのミラー駆動回路18と、シャッタチャージ機構19と、フォーカルプレーンシャッタ9の先幕、後幕の走行を制御するためのシャッタ制御回路20と、CCD11の近傍に設置された温度センサ21と、接眼レンズ7の近傍に設置された測光センサ22とが接続されている。
【0024】
上記フォーカルプレーンシャッタ9の先幕、後幕は、駆動源がバネにより構成されており、シャッタ走行後が次の動作のためにバネチャージが必要である。シャッタチャージ機構19は、そのバネチャージのために設けられている。
【0025】
また、上記CPU15には、画像データコントローラ25が接続されている。この画像データコントローラ25には、CCD11から出力される各画素に対応したアナログ信号に対して電圧増幅を行うための増幅器(AMP)26と、CCD11と共にタイミングパルス発生回路27で発生されたタイミングパルスを受けて、上記増幅器26からの出力信号をA/D変換するためのA/D変換回路28と、得られた画像データを一時的に記憶しておくための画像メモリ29と、画像モニタドライバ30と、画像記録回路32とが接続されている。
【0026】
上記画像データコントローラ25は、該CPU15からの命令に基いてタイミングパルス発生回路27を介してCCD11を駆動制御する。また、CCD11からのアナログ信号に対して適当な処理を行った後、画像モニタドライバ30を経由して画像モニタ31に表示したり、画像記録回路32を経由してカメラ内部に装填された記憶手段としての画像データ記録媒体33に記録を行う。
【0027】
上記増幅器26は、CCD11から出力される各画素に対応したアナログ信号に対して電圧増幅を行うためのものである。この増幅器26は、CPU15からのゲインコントロール信号によって、増幅率が2段階に変更可能になっている。この増幅率を可変にする理由については、後述する。
【0028】
更に、CPU15には、カメラの撮影モード等を表示するための動作表示部35と、CPU15のI/Oポートに入力されているスイッチ状態により電源のオン、オフを切換えるカメラの電源スイッチであるパワースイッチ(PW SW)36と、図示されないレリーズ釦の第1ストロークによってオン状態になるファーストレリーズスイッチ(1R SW)37と、図示されないレリーズ釦の第2ストロークによってオン状態になるセカンドレリーズスイッチ(2R SW)38と、暗出力補正を行って画質を向上させるための撮影モード HQ(ハイクオリティ)モードを設定するためのハイクオリティモードスイッチ(HQM SW)39と、暗出力補正データを測定するための暗出力測定開始スイッチ(ANS
SW)40とが接続されている。
【0029】
ここで、上述した増幅器26の増幅率を可変にする理由について、図2を参照して説明する。
【0030】
図2は、CCD11の画素内部のフォトダイオードセルの積分時間に対する積分電圧の関係を示した特性図である。
【0031】
図2に於いて、aは被写体が明るい場合の特性であり、bは被写体が暗い場合の特性を示している。そして、VS はフォトダイオードセルの飽和電圧レベルであり、VH は被写体が明るい場合の積分制御レベルである。測光センサ22の出力に応じて、CPU15に於いて露出演算が行われて、CCD11の露出時間(積分時間)が決定されるが、CCD11の積分レベルがVH になるように積分時間が決定される。したがって、図示aの被写体が明るい場合は、積分時間はT1 となる。
【0032】
一方、VL は被写体が暗い場合の積分制御レベルである。この場合、測光センサ22の出力に応じて、CPU15に於いて露出演算が行われてCCD11の露出時間(積分時間)が決定されるが、CCD11の積分レベルがVL になるように積分時間が決定される。
【0033】
被写体が暗い場合(図示b)に於いて、明るい場合(図示a)と同じように積分制御レベルをVH にすると、積分時間はT2 となりかなり長くなってしまう。それ故、実際の撮影に際して手ブレの問題が発生する。したがって、積分制御レベルをVH からVL にすることによって、積分時間をT2 からT3 に短縮することができる。
【0034】
【表1】
【0035】
上記表1により、露出演算で求められたシャッタ秒時SSに対して、SS≦1/30secでは、積分制御レベルをVH にしてSSのシフトは行われない。したがって、実制御のSS′は、SS′=SSとされる。また、増幅器26の増幅率はAとする。1/30<SSでは、積分制御レベルをVL にして、シャッタ秒時SSのシフトが行われる。SS′=SS×1/4とする。
【0036】
また、増幅器26の増幅率は4×Aとする。
【0037】
尚、上記表1に於いて、最右欄の使用する暗出力補正データ、及び最左欄の1/30secより低速秒時側の細かい秒時の区分けについては後述する。
【0038】
図3は、増幅器26の内部構成を示した回路図である。
【0039】
図3に於いて、オペアンプ261及び262の正入力端子側はCCD21からの入力電圧VINが供給され、負入力端子側は分圧抵抗R1、R2の接続点及びR3、R4の接続点に接続されている。そして、オペアンプ261及び262の出力端子は、上記分圧抵抗を介してアナログスイッチ263に接続されている。このアナログスイッチ263は、CPU15からのゲインコントロール信号に応じて、オペアンプ261及び262の出力を選択して、出力端子VOUT に接続するためのものである。
【0040】
また、上記分圧抵抗R3の抵抗値は抵抗R1と同じであり、抵抗R4の抵抗値は、R4=3R1+4R2の関係式で表される値となっている。したがって、オペアンプ261、分圧抵抗R1、R2で構成されている非反転増幅器は、増幅率がAである。同様に、オペアンプ262、分圧抵抗R3、R4で構成されている非反転増幅器は、増幅率が4×Aである。
【0041】
次に、このように構成されたデジタルカメラの動作について説明する。
【0042】
図4は、この発明の第1の実施の形態の動作シーケンスを説明するフローチャートである。
【0043】
先ず、ステップS1にて、リセット・スタート後の初期設定により、内部メモリの初期化が行われる。次いで、ステップS2に於いて、パワースイッチ36がモニタされる。ここで、パワースイッチ36がオンならばステップS4に進み、オフならばステップS3に進む。
【0044】
ステップS3では、動作表示部35の表示がオフにされる。この動作表示部35が、もともとオフ状態であった場合は、その状態が保持される。その後、上記ステップS2に戻る。
【0045】
ステップS4では、動作表示部35の表示がオン、または表示内容が更新される。次いで、ステップS5に於いて、ハイクオリティモードスイッチ39がモニタされる。ここで、ハイクオリティモードスイッチ39がオンであればステップS6に進み、オフならばステップS7に進む。
【0046】
ステップS6では、モード変更処理が行われる。ここでは、ハイクオリティモードに対応した内部メモリの状態が、セット状態→リセット状態、またはリセット状態→セット状態に切換えられる。このステップS6の後は、上記ステップS2に戻る。
【0047】
ステップS7では、暗出力測定開始スイッチ40の状態がモニタされる。ここで、該暗出力測定開始スイッチ40がオンならばステップS8に進み、暗出力測定が行われる。この暗出力測定の詳細な動作は、後述する。一方、上記ステップS7で暗出力測定開始スイッチがオフであれぱ、ステップS9に進む。
【0048】
このステップS9では、ファーストレリーズスイッチ37の状態がモニタされる。ここで、ファーストレリーズスイッチ37がオンならばステップS10に進み、オフならば上記ステップS2に戻る。
【0049】
ステップS10では、AFセンサ5が使用されて測距が行われ、その測距結果によりレンズの駆動量が演算される。次いで、ステップS11にて、レンズ駆動機構16が使用されて、ピント合わせのためのレンズ駆動が行われる。
【0050】
そして、ステップS12では、測光センサ22が使用されて測光が行われる。また、ステップS13では、測光結果を基にして露出演算が行われて、制御すべき絞り値、AV値及びシャッタ秒時SSが演算される。
【0051】
次いで、ステップS14では、絞り駆動機構17が使用されて絞り込みが行われる。そして、ステップS15にて、ミラー駆動回路18が使用されてミラーアップが行われると、続くステップS16にて、シャッタ制御回路20が使用されてフォーカルプレーンシャッタ10の先幕がスタートされる。
【0052】
ステップS17に於いて、先幕走行が完了したか否かが判定され、先幕走行が完了したならばステップS18に進む。このステップS18では、CCD11の積分制御が行われる。露出演算結果SSより、上記表1に従って、実制御のシャッタ秒時SS′が求められる。このシャッタ秒時SS′に従って、タイミングパルス発生回路27が使用されて、CCD11の積分制御が行われる。
【0053】
続くステップS19にて、シャッタ制御回路20が使用されて、フォーカルプレーンシャッタ10の後幕がスタートされる。そして、ステップS20に於いて、後幕走行が完了したと判定されたならば、ステップS21に進む。
【0054】
このステップS21では、CCD11から画像データの読出しが行われる。このとき、増幅器26の増幅率の設定は、上記表1に従って、CPU15からのゲインコントロール信号によって行われる。
【0055】
ステップS22では、絞り駆動機構17によって絞り開放駆動が行われ、続くステップS23ではミラー駆動回路18が使用されて、ミラーダウンが行われる。次いで、ステップS24により、シャッタチャージ機構19が使用されてシャッタチャージが行われる。
【0056】
そして、ステップS25にて、画像記録回路32によって画像データ記録媒体33に対して画像データの記録が行われる。ステップS26では、画像モニタドライバ30が使用されて画像モニタ31上に画像の表示が行われる。その後、上記ステップS2に戻る。
【0057】
次に、図5のフローチャートを参照して、図4のフローチャートのステップS8に於けるサブルーチン“暗出力測定”の詳細な動作を説明する。
【0058】
暗出力補正データは、3種類の積分時間(例えば、1/8sec、1/2sec、2sec)で求められる。その理由は、暗出力の発生するパターンが秒時によって微妙に変わってくるため、1種類の積分時間だけで暗出力補正データを求めた場合、実際の画像データを求める時の露出時間が暗出力測定の時の秒時と大きく違う場合に精度の高い補正ができないからである。
【0059】
ここで、ステップS31〜S35の処理は、積分時間1/8secの時の暗出力補正データ(AN1/8データ)の測定である。
【0060】
先ず、ステップS31にて、温度センサ21が使用されて測温が行われる。次いで、ステップS32で積分時間が1/8secに設定されると、ステップS33でフォーカルプレーンシャッタ10を動作させないで、遮光状態でCCD11の積分が行われる。この時の積分時間は、上記ステップS32で設定された積分時間である。
【0061】
ステップS34では、暗出力補正データの読出しが行われる。この際、増幅器26のゲインはA倍(低倍率)に設定される。そして、ステップS35にて、画像記録回路32が使用されて、画像データ記録媒体33に対して暗出力補正データ(AN1/8データ)の記録が行われる。
【0062】
次いで、ステップS36〜S40に於いて、積分時間1/2secの時の暗出力補正データ(AN1/2データ)の測定が行われる。このステップS36〜S40の処理動作は、上述したステップS31〜S35と同様であるので、説明は省略する。
【0063】
更に、ステップS41〜S45に於いて、積分時間2secの時の暗出力補正データ(AN2データ)の測定が行われる。このステップS41〜S45の処理動作についても、上述したステップS31〜S35と同様であるので、説明は省略する。
【0064】
【表2】
【0065】
【表3】
【0066】
上記表2及び表3は、画像データ記録媒体33に、画像データまたは暗出力補正データを記録する時のデータ構造を示したものである。ここで、表2は、1駒分の撮像素子データの構造を示している。また、表2の詳細は、表3に示される通りである。
【0067】
図6は、撮影後にカメラから取出した画像データ記録媒体33、及び補正手段たる暗出力補正ソフト51をパーソナルコンピュータ50に装填して、暗出力補正を行うためのシステムを示した図である。
【0068】
暗出力補正データは、ユーザが実際にカメラ52を操作して暗出力測定を行い、画像データ記録媒体33に記録されたものが使用される。
【0069】
次に、図7のフローチャートを参照して、図6に示されるシステムを使用して暗出力補正を行う時の、暗出力補正ソフトのシーケンスについて説明する。
【0070】
先ず、ステップS51にて、画像データ記録媒体33から、全画像データ及び暗出力補正データが読出され、パーソナルコンピュータ50のハードディスクにセーブされる。次いで、ステップS52にて、ループカウンタIがI=0に設定され、ステップS53にてI番目の画像データが読出される。
【0071】
そして、ステップS54に於いて、画像データの内部にある撮像素子データ種別(表2、表3参照)が読出される。ここで、読出された画像データの種別がタイプ1(ハイクオリティモード)の場合にはステップS55に進み、タイプ0(ノーマルモード)の場合にはステップS61に進む。
【0072】
次いで、ステップS55に於いて、画像データの内部にある露出演算による秒時データSS(表2、表3参照)が読出される。そして、その読取られた秒時データSSに従い、ステップS56〜S58にて、上記表1に従って対応した暗出力補正データが選択され、パーソナルコンピュータ50のハードディスクから読出される。
【0073】
ステップS59では、画素補正が行われる。この詳細については、図8を用いて後述する。
【0074】
次いで、ステップS60では、補正後の画像データが、パーソナルコンピュータ50のハードディスクにセーブされる。そして、ステップS61では、ループカウンタIが+1だけ加算される。この後、ステップS62に於いて、全画像データが終了したか否かが判定される。全画像データが終了していれば終了し、そうでないならば上記ステップS53に戻る。
【0075】
図8は、図7のフローチャートのステップS59に於けるサブルーチン“画素補正”の詳細な動作を説明するフローチャートである。このサブルーチンでは、1つの画像データの中で、各画素毎に暗出力の補正演算が行われる。
【0076】
ステップS71に於いて、暗出力の大きさは積分時間に比例するので、この積分時間に起因する暗出力のスケーリングファクタ(暗出力測定時の暗出力の大きさに対する、露出の時の暗出力の大きさの比)F1が、F1=SS/SSaにより求められる。但し、SSは露出演算による秒時データであり、SSaは暗出力測定時の積分時間である。
【0077】
次いで、ステップS72に於いて、暗出力の大きさは温度に関連するので、温度に起因する暗出力のスケーリングファクタF2が、F2=2^{(TEMPg−TEMPa)/10}により求められる。ここで、TEMPgは画像データから読取られた温度データ(露出時のCCD温度)であり、またTEMPaは暗出力データから読取られた温度データ(暗出力測定時のCCD温度)である。
【0078】
ステップS73では、ループカウンタJが、J=0に設定される。そして、ステップS74に於いて、画像データの中でJ番目の画素のデータGDATA(J)から、対応した暗出力データの中でJ番目の画素のデータADATA(J)が減算され、その結果が補正画素データのJ番目の画素のデータHDATA(J)とされる。
【0079】
ステップS75では、ループカウンタJが、+1だけ加算される。そして、ステップS76に於いて、全画素終了したか否かが判定される。ここで、全画素終了したならばリターンし、そうでないならば上ステップS74に戻る。
【0080】
次に、この発明の第2の実施の形態を説明する。
【0081】
この第2の実施の形態に於いて、システム構成が上述した第1の実施の形態と異なる点は、暗出力測定開始スイッチ40が無いことだけで、他は同じである。したがって、その構成図及び詳細な説明は省略する。
【0082】
第2の実施の形態では、カメラ側に暗出力補正データを測定する機能を有しておらずく、暗出力補正データは外部よりフロッピーディスク等の記録媒体で供給される。
【0083】
図9のフローチャートを参照して、この発明の第2の実施の形態の動作シーケンスについて説明する。
【0084】
この図9のフローチャートに於いて、上述した第1の実施の形態と異なる点は、図4のフローチャートに於けるステップS7及びS8の処理が無いことである。したがって、その他の処理、すなわち図9のフローチャートに於けるステップS81〜S86、及びステップS87〜104は、それぞれ図4のフローチャートのステップS1〜S6、及びステップS9〜S26と同様であるので説明は省略する。
【0085】
図10は、撮影後にカメラから取出した画像データ記録媒体33及び暗出力補正ソフト51をパーソナルコンピュータ50に装填して、暗出力補正を行うためのシステムを示したものである。
【0086】
暗出力補正データは、暗出力補正データ記録媒体55により外部から供給される。暗出力補正データ記録媒体55は、カメラに同梱されているフロッピーディスク等により構成されるもので、上述した第1の実施の形態と同様に、AN1/8データ、AN1/2データ、AN2データが記録されている。
【0087】
次に、図11のフローチャートを参照して、図10に示されるシステムを使用して暗出力補正を行う時の暗出力補正ソフトのシーケンスについて説明する。
【0088】
先ず、ステップS111にて、画像データ記録媒体33から全画像データが読出されて、パーソナルコンピュータ50のハードディスクにセーブされる。次いで、ステップS112にて、暗出力データ記録媒体から55から暗出力補正データが読出され、パーソナルコンピュータ50のハードディスクにセーブされる。
【0089】
移行のステップS113〜S123は、上述した第1の実施の形態に於ける図7のフローチャートのステップS52〜S62と同じであるので、説明は省略する。
【0090】
尚、この発明の上記実施の形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。
【0091】
すなわち、
(1) 被写体像を電気信号に変換するための撮像素子と、
上記撮像素子に対して、適正な露出条件を設定し、露出を行い上記撮像素子から画像データを得るための露出手段と、
露出時の撮像素子近傍の温度を測定する測温手段と、
上記撮像素子から得られた画像データと、上記測温手段で測定した露出時の撮像素子近傍の温度と、露出時間データとを記録するための画像データ記録手段と、
を具備することを特徴とするデジタルカメラ。
【0092】
(2) 被写体像を電気信号に変換するための撮像素子と、上記撮像素子に対して、適正な露出条件を設定し、露出を行い上記撮像素子から画像データを得るための露出手段と、露出時の撮像素子近傍の温度を測定する測温手段と、上記撮像素子から得られた画像データと、上記測温手段で測定した露出時の撮像素子近傍の温度と、露出時間データとを記録するための画像データ記録手段とを備えるデジタルカメラと、
上記デジタルカメラより得られた画像データに対して暗出力補正を行うための暗出力補正データ記録媒体と、
上記デジタルカメラより得られた画像データと上記暗出力補正データ記録媒体に記憶された暗出力補正データより、上記デジタルカメラより得られた画像データに対して暗出力補正を行い補正画像データを得るための演算装置と、
を具備したことを特徴とするデジタルカメラシステム。
【0093】
(3) 被写体像を電気信号に変換するための撮像素子と、
上記撮像素子に対して、適正な露出条件を設定し、露出を行い上記撮像素子から画像データを得るための露出手段と、
露出時の撮像素子近傍の温度を測定する測温手段と、
上記撮像素子から得られた画像データと、上記測温手段で測定した露出時の撮像素子近傍の温度と、露出時間データとを記録するための画像データ記録手段と、
上記撮像素子への被写体光の透過若しくは遮光を制御する遮光手段と、
上記遮光手段を遮光状態にして上記撮像素子より暗出力補正データを得るための暗出力測定手段と、
マニュアル操作に応じて上記暗出力測定手段に動作命令を出力する暗出力測定命令実行手段と、
上記撮像素子から得られる暗出力補正データを記録する暗出力補正データ記録手段と、
を具備することを特徴とするデジタルカメラシステム。
【0094】
(4) 被写体像を電気信号に変換するための電子撮像素子を有するデジタルカメラとこのデジタルカメラで得た画像データを補正するための演算装置とを含むカメラシステムに於いて、
上記デジタルカメラは、
上記撮像素子に対して露出を行い、撮像素子から画像データを得るための露出手段と、
上記撮像素子近傍の温度を測定する測温手段と、
上記撮像素子から得られる画像データ、上記露出手段の露出時間及び上記測温手段で測定した温度を記憶する記憶手段と、
を具備し、
上記演算装置は、
上記画像データに対して暗出力補正を行うために使用する暗出力補正データを記憶する記憶媒体と、
上記記憶媒体に記憶された暗出力補正データと上記記憶手段に記憶された画像データ、露出時間及び温度に基いて、上記撮像素子から得た画像データに対して暗出力補正を行う補正手段と、
を具備することを特徴とするカメラシステム。
【0095】
(5) 被写体像を電気信号に変換するための電子撮像素子を有するデジタルカメラとこのデジタルカメラで得た画像データを補正するための演算装置とを含むカメラシステムに於いて、
上記デジタルカメラは、
上記撮像素子に対して露出を行い、撮像素子から画像データを得るための露出手段と、
上記撮像素子近傍の温度を測定する測温手段と、
上記撮像素子への被写体光の透過若しくは遮光を制御する遮光手段と、
上記遮光手段によって遮光した状態で、上記撮像素子の出力から暗出力補正データを測定する暗出力測定手段と、
上記暗出力補正データを得るために上記暗出力測定手段に対して動作命令を出力する実行手段と、
上記撮像素子から得られる画像データ、上記露出手段の露出時間、上記測温手段で測定した温度及び上記暗出力測定手段で得た暗出力補正データを記憶する記憶手段と、
を具備し、
上記演算装置は、上記記憶手段に記憶された画像データ、露出時間、温度及び暗出力補正データに基いて、上記撮像素子から得た画像データに対して暗出力補正を行う補正手段
を具備することを特徴とするカメラシステム。
【0096】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、撮影中の待ち時間に於いて暗出力の補正演算にかかる時間を短縮することができるカメラシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の構成を示すもので、デジタルカメラのブロック構成図である。
【図2】図1のCCD11の画素内部のフォトダイオードセルの積分時間に対する積分電圧の関係を示した特性図である。
【図3】図1の増幅器26の内部構成を示した回路図である。
【図4】この発明の第1の実施の形態の動作シーケンスを説明するフローチャートである。
【図5】図4のフローチャートのステップS8に於けるサブルーチン“暗出力測定”の詳細な動作を説明するフローチャートである。
【図6】撮影後にカメラから取出した画像データ記録媒体33、及び暗出力補正ソフト51をパーソナルコンピュータ50に装填して、暗出力補正を行うためのシステムを示した図である。
【図7】図6に示されるシステムを使用して暗出力補正を行う時の、暗出力補正ソフトのシーケンスについて説明するフローチャートである。
【図8】図7のフローチャートのステップS59に於けるサブルーチン“画素補正”の詳細な動作を説明するフローチャートである。
【図9】この発明の第2の実施の形態の動作シーケンスについて説明するフローチャートである。
【図10】撮影後にカメラから取出した画像データ記録媒体33及び暗出力補正ソフト51をパーソナルコンピュータ50に装填して、暗出力補正を行うためのシステムを示した図である。
【図11】図10に示されるシステムを使用して暗出力補正を行う時の暗出力補正ソフトのシーケンスについて説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 撮影レンズ、
2 絞り、
3 クイックリターンミラー、
5 AFセンサ、
10 フォーカルプレーンシャッタ、
11 CCD、
15 CPU、
16 レンズ駆動機構、
17 絞り駆動機構ね
18 ミラー駆動回路、
19 シャッタチャージ機構、
20 シャッタ制御回路、
21 温度センサ、
22 測光センサ、
25 画像データコントローラ、
26 増幅器(AMP)、
27 タイミングパルス発生回路、
28 A/D変換回路、
29 画像メモリ、
30 画像モニタドライバ、
31 画像モニタ、
32 画像記録回路、
33 画像データ記録媒体、
35 動作表示部、
36 パワースイッチ(PW SW)、
37 ファーストレリーズスイッチ(1R SW)、
38 セカンドレリーズスイッチ(2R SW)、
39 ハイクオリティモードスイッチ(HQM SW)、
40 暗出力測定開始スイッチ(ANS SW)、
50 パーソナルコンピュータ、
51 暗出力補正ソフト、
52 カメラ。
Claims (1)
- 被写体像を電気信号に変換するための電子撮像素子を有するデジタルカメラとこのデジタルカメラで得た画像データを補正するための演算装置とを含むカメラシステムに於いて、
上記デジタルカメラは、
上記撮像素子に対して露出を行い、撮像素子から画像データを得るための露出手段と、
上記撮像素子近傍の温度を測定する測温手段と、
上記撮像素子から得られる画像データ、上記露出手段の露出時間及び上記測温手段で測定した温度を記憶する記憶手段と、
を具備し、
上記演算装置は、
上記画像データに対して暗出力補正を行うために用いる暗出力補正データと上記記憶手段に記憶された画像データ、露出時間及び温度に基いて、上記撮像素子から得られた画像データに対して暗出力補正を行う補正手段を
具備することを特徴とするカメラシステム。
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