JP4370991B2 - 自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法および耐遅れ破壊特性に優れた自動車構造部材用鋼材 - Google Patents
自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法および耐遅れ破壊特性に優れた自動車構造部材用鋼材 Download PDFInfo
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Description
(1)試験片には電解セルを設置し、ダミー片は電解槽に浸漬し、試験片では荷重負荷して耐遅れ破壊特性評価試験を続行しながら、一方ダミー片では無負荷状態で、電解質溶液中での電気化学的手段により行なう方法とするか、あるいは
(2)試験片及びダミー片に電解質溶液中での電気化学的手段で同一量の水素をチャージした後、試験片及びダミー片表面にめっきを施しめっき膜により水素を封じ込める方法として、行なう、
ことが、試験時の試験片中の拡散性水素量を精度良く推定できる好ましい方法であることを見出した。
(1)鋼材が実際に使用される硬さ(強度)(以下、鋼材実使用時の硬さともいう)、つまり、高強度化・高硬度化された鋼材をそのまま、あるいは加工または熱処理等を施された高強度化・高硬度化された状態で、しかも使用される環境を模擬した拡散性水素量、負荷応力の条件下で、試験を行なうこと、
(2)評価対象を実使用時の鋼材硬さが、ビッカース硬さ(HV)で250以上600以下である鋼材に限定すること、
(3)負荷する応力レベルを、実使用時の鋼材硬さに応じて算出して決めること、
(4)試験片への応力負荷は、一定荷重を連続して負荷する定荷重試験とするか、あるいは、10Hz未満の変動速度で変動荷重を負荷する変動荷重試験とすることがよいこと、
(5)試験片及びダミー片に導入する拡散性水素量は、0.05 ppm以上、1ppm未満の範囲とすることがよいこと、
(6)使用するダミー片は、表面積600mm2以上、重量3.5g以上とすること。
(1)ビッカース硬さ(HV)で250以上を有する自動車構造部材用鋼材又は熱処理を施されてビッカース硬さ(HV)で250以上の硬さを有するようになる自動車構造部材用鋼材を評価対象材とし、前記評価対象材から採取した試験片に拡散性水素を電気化学的手段でチャージしながら、該試験片に定荷重として応力σを負荷する定荷重試験又は該試験片に応力σを変動荷重として10Hz未満の変動速度で負荷する変動荷重試験を実施し、該定荷重試験又は変動荷重試験の結果と拡散性水素量との対応から自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性を評価するに当たり、
前記評価対象材がビッカース硬さ(HV)で250以上を有する場合には、そのまま、もしくは加工または熱処理を施してビッカース硬さ(HV)で250以上の鋼材実使用時の硬さに調整したのち該評価対象材から前記試験片およびダミー片を採取し、一方前記評価対象材がビッカース硬さ(HV)で250未満の場合には該評価対象材に加工または熱処理を施してビッカース硬さ(HV)250以上の鋼材実使用時の硬さに調整したのち前記試験片およびダミー片を採取し、又は前記評価対象材から試験片およびダミー片を採取したのち該試験片およびダミー片に加工または熱処理を施しビッカース硬さ(HV)で250以上の鋼材実使用時の硬さに調整し、試験に供するものとし、
前記ダミー片は前記試験片と同一肉厚、同一表面性状でかつ重量が3.5g以上、表面積が600mm2以上とし、
前記試験片には電解液を満たした電解セルをセットするとともに、前記ダミー片は前記電解溶液と同じ電解溶液を満たした電解槽に浸漬し、
前記電気化学的手段を、電解溶液中で白金電極と前記試験片又は前記ダミー片との間に予め定めた一定電流密度の電流を流し、該試験片又は該ダミー片に0.05ppm以上1ppm未満の拡散性水素量を定常状態で保持可能とする電解処理とし、
該電解処理は、前記試験片と前記ダミー片とで同一の条件とし、無負荷状態で一定時間行い前記試験片及び前記ダミー片中の拡散性水素量を定常状態に保持したのち、前記試験片及び前記ダミー片で該電解処理を継続したまま、前記定荷重試験を次(1)式
σ(MPa)=3(HV−10)×α ………(1)
(ここで、σ:応力(MPa)、HV:ビッカース硬さ、α:定数(:0.10以上0.7未満の範囲内の一定値)
で定義される応力σ(MPa)を所定時間負荷する定荷重試験とし又は前記変動荷重試験を前記(1)式で定義される応力σ(MPa)を変動荷重として10Hz未満の変動速度で所定時間負荷する変動荷重試験として行ない、前記定荷重試験又は前記変動荷重試験後、
拡散性水素量を、前記試験片が所定時間内に破断した場合には前記ダミー片で、前記試験片が破断しなかった場合は該試験片又は前記ダミー片で、測定し、該測定した拡散性水素量と前記定荷重試験又は前記変動荷重試験の結果とを対応させ、耐遅れ破壊特性を評価することを特徴とする自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法。
(2)(1)において、前記定荷重試験又は前記変動荷重試験の終了後、前記試験片又は前記ダミー片の拡散性水素量を測定するに際し、前記試験片又は前記ダミー片への前記電解処理の停止時を起点とし拡散性水素の分析装置へ投入するまでの大気雰囲気中での経過時間から、予め測定した大気雰囲気中での経過時間と拡散性水素の変化量との関係に基づいて、得られた拡散性水素量の測定値を補正することを特徴とする自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法。
(3)ビッカース硬さ(HV)で250以上を有する自動車用鋼材又は加工または熱処理を施されてビッカース硬さ(HV)で250以上の硬さを有するようになる自動車構造部材用鋼材を評価対象材とし、
前記評価対象材から採取した試験片に拡散性水素を電気化学的手段でチャージしながら、該試験片に一定の応力σを負荷する定荷重試験又は該試験片に応力σを変動荷重として10Hz未満の変動速度で負荷する変動荷重試験を実施し、該定荷重試験又は変動荷重試験の結果と拡散性水素量との対応から自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性を評価するに当たり、
前記評価対象材がビッカース硬さ(HV)で250以上を有する場合には、そのまま、もしくは加工または熱処理を施してビッカース硬さ(HV)で250以上の鋼材実使用時の硬さに調整したのち該評価対象材から前記試験片およびダミー片を採取し、一方前記評価対象材がビッカース硬さ(HV)で250未満の場合には該評価対象材に加工または熱処理を施してビッカース硬さ(HV)250以上の鋼材実使用時の硬さに調整したのち前記試験片およびダミー片を採取し、又は前記評価対象材から試験片およびダミー片を採取したのち該試験片およびダミー片に加工または熱処理を施しビッカース硬さ(HV)で250以上の鋼材実使用時の硬さに調整し、試験に供するものとし、
前記ダミー片は前記試験片と同一肉厚、同一表面性状でかつ重量が3.5g以上、表面積が600mm2以上とし、
前記電気化学的手段を、電解溶液中で白金電極と前記試験片又は前記ダミー片との間に予め定めた一定電流密度の電流を流し、該試験片又は該ダミー片に0.05ppm以上1ppm未満の拡散性水素量を定常状態で保持可能とする電解処理とし、
該電解処理は、前記試験片と前記ダミー片とで同一の条件とし、無負荷状態で一定時間行い前記試験片及び前記ダミー片中の拡散性水素量を同一量の定常状態に保持したのち、前記試験片と前記ダミー片とに拡散性水素を封じ込めるめっきを施し、
前記定荷重試験を次(1)式
σ(MPa)=3(HV−10)×α ………(1)
(ここで、σ:応力(MPa)、HV:ビッカース硬さ、α:定数(:0.10以上0.7未満の範囲内の一定値)
で定義される応力σ(MPa)を定荷重として所定時間負荷する定荷重試験とし又は前記変動荷重試験を前記(1)式で定義される応力σ(MPa)を変動荷重として10Hz未満の変動速度で所定時間負荷する変動荷重試験として大気雰囲気中で行ない、該定荷重試験中又は該変動荷重試験中は、前記めっきを施されたダミー片を前記定荷重試験又は前記変動荷重試験を行なう同一大気雰囲気中に保管し、前記定荷重試験又は前記変動荷重試験後、
拡散性水素量を、前記試験片が所定時間内に破断した場合には前記ダミー片で、前記試験片が破断しなかった場合は該試験片又は前記ダミー片で、測定し、該測定した拡散性水素量と前記定荷重試験又は前記変動荷重試験の結果とを対応させ、耐遅れ破壊特性を評価することを特徴とする自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法。
(4)(3)において、前記定荷重試験又は前記変動荷重試験の終了後、前記試験片又は前記ダミー片の拡散性水素量を測定するに際し、前記試験片又は前記ダミー片のめっき剥離時を起点とし拡散性水素の分析装置へ投入するまでの大気雰囲気中での経過時間から、予め測定した大気雰囲気中での経過時間と拡散性水素の変化量との関係に基づいて、得られた拡散性水素量の測定値を補正することを特徴とする自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法。
(5)(1)ないし(4)のいずれかにおいて、前記電解処理における前記無負荷状態で行なう一定時間を、1時間以上とすることを特徴とする自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法。
(6)(1)ないし(5)のいずれかにおいて、前記自動車構造部材用鋼材が、板厚4.5mm以下の薄肉鋼材であることを特徴とする自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法。
(7)(1)ないし(6)のいずれかにおいて、前記試験片が、切欠き付き試験片であることを特徴とする自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法。
(8)(1)ないし(7)のいずれかにおいて、前記定荷重試験の所定時間を50時間以上、前記変動荷重試験の所定時間を、変動速度が0.1Hz未満の場合には50時間以上、変動速度が0.1Hz以上10Hz未満の場合には20時間以上とすることを特徴とする自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法。
(9)(1)ないし(7)のいずれかにおいて、前記定荷重試験の所定時間を150時間以上、前記変動荷重試験の所定時間を、変動速度が0.1Hz未満の場合には150時間以上、変動速度が0.1Hz以上10Hz未満の場合には60時間以上とすることを特徴とする自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法。
(10)質量%で、C:0.05〜0.45%、Si:0.1〜0.6%、Mn:0.5〜2.5%、P:0.030%以下、S:0.003%以下、sol.Al:0.008〜0.1%、N:0.005%以下を、次(2)式
Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14 ………(2)
(ここで、Ceq:炭素当量(%)、C、Mn、Si、Ni、Cr、Mo、V:各元素の含有量(質量%))
で定義される炭素当量Ceqが0.07〜0.9を満足するように含み、残部が実質的にFeからなる組成を有し、ビッカース硬さHVで250以上600以下の硬さを有するか、あるいは焼入れ処理または焼入れ焼戻処理を施された後にビッカース硬さHVで250以上600以下の硬さとなる自動車構造部材用鋼材であって、該自動車構造部材用鋼材から試験片およびダミー試験片を採取し、あるいは該自動車構造部材用鋼材に焼入れ処理または焼入れ焼戻処理を施してビッカース硬さHVで250以上600以下の硬さ、好ましくは鋼材実使用時の硬さに調整したのち試験片およびダミー片を採取し、該試験片およびダミー片を用い、(8)に記載された自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法で耐遅れ破壊特性を評価した際に前記試験片が破断しないことを特徴とする耐遅れ破壊特性に優れる自動車構造部材用鋼材。
(11)(10)において、前記組成に代えて、質量%で、C:0.15〜0.25%、Si:0.1〜0.55%、Mn:0.5〜2.5%、P:0.016%以下、S:0.003%以下、sol.Al:0.008〜0.1%、N:0.005%以下を、前記(2)式で定義される炭素当量Ceqが0.07〜0.60を満足するように含み、残部が実質的にFeからなる組成を有することを特徴とする自動車構造部材用鋼材。
(12)(10)又は(11)において、前記組成が、さらにC、Pを次(3)式
P<−(4/50)×C+0.045 ………(3)
(ここで、C、P:各元素の含有量(質量%))
を満足するように含有する組成とすることを特徴とする自動車構造部材用鋼材。
(13)(10)又は(11)において、前記組成が、さらにC、Pを次(4)式
P<−(4/50)×C+0.033 ………(4)
(ここで、C、P:各元素の含有量(質量%))
を満足するように含有する組成とし、(9)に記載の自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法で耐遅れ破壊特性を評価した際に前記試験片が破断しないことを特徴とする自動車構造部材用鋼材。
(14)(10)ないし(13)のいずれかにおいて、前記組成に加えてさらに、質量%で、Ti:0.005〜0.04%を、次(5)式
Ti−(48/14)N>0 ・・・・・・(5)
(ここで、Ti、N:各元素の含有量(質量%))
を満足するように含有する組成とすることを特徴とする自動車構造部材用鋼材。
(15)(10)ないし(14)のいずれかにおいて、前記組成に加えてさらに、質量%で、Nb:0.03%以下を含有する組成とすることを特徴とする自動車構造部材用鋼材。
(16)(10)ないし(15)のいずれかにおいて、前記組成に加えてさらに、質量%で、Cr:0.05〜0.25%、Ni:0.10%以下、Mo:0.20%以下、V:0.10%以下、B:0.0001〜0.005%のうちの1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする自動車構造部材用鋼材。
(17)(10)ないし(16)のいずれかにおいて、前記組成に加えてさらに、質量%で、Cu:0.20%以下を含有する組成とすることを特徴とする自動車構造部材用鋼材。
(18)(10)ないし(17)のいずれかにおいて、前記組成に加えてさらに、質量%で、Ca:0.0001〜0.0030%を含有する組成とすることを特徴とする自動車構造部材用鋼材。
(19)(10)ないし(18)のいずれかに記載の自動車構造部材用鋼材で構成されてなる自動車構造部材。
また、負荷応力や拡散性水素量等の試験条件を所望の範囲に自由に設定でき、とくに自動車足回り部材のような雨や湿気等に晒され、及び、小石等が当たり腐食防止用の皮膜が取れやすく、更に、融雪剤(塩)が散布されるような腐食されやすい環境において使用される環境下における自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性を精度良く評価でき、産業上格段の効果を奏する。また、本発明は、とくに板厚4.5mm以下の薄板、あるいは肉厚4.5mm以下の鋼管、あるいはそれらを用いた構造体を含む薄肉の、高硬度化された、あるいは熱処理により高硬度化されて使用される自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性を精度良く評価できるという効果もある。また、本発明は、材料選定の基準として活用できるという効果もある。
(1)試験片およびダミー片の形状
本発明では、評価対象の自動車構造部材用鋼材から、試験片とダミー片とを採取する。組成を含め製造条件が同じ、あるいは熱処理条件が同じであれば、同一材料と見なして構わないが、試験片とダミー片とはできるだけ隣接した個所から採取することが好ましい。
試験片は、主として定荷重試験又は変動荷重試験を実施するために用いる。一方、ダミー片は拡散性水素の分析用とする。
なお、拡散性水素の侵入・放出条件を試験片と同じとするために、ダミー片の肉厚(板厚)及び表面性状は、試験片のそれと同一にする。本発明では、電流密度で拡散性水素量を制御するため、肉厚(板厚)以外のダミー片の寸法形状は試験片と同じにする必要はない。また、拡散性水素の分析精度の観点からは、ダミー片の重量は重いほうが好ましい。本発明では、ダミー片の肉厚を試験片のそれと同一にする必要があるため、表面積を広く、重量を重くすることが好ましい。このようなことから、ダミー片は、重量3.5g以上、望ましくは6g以上、表面積600 mm2以上、望ましくは1000mm2以上とすることが好ましい。ダミー片の表面積、重量が上記した好適範囲を外れると、ダミー片に含まれる拡散性水素量自体が少なく、水素の分析測定精度が低下するということに加えて、拡散性水素量を評価する際、ダミー片を水素分析装置にセットするまでの間に漏れ(抜け)出す量が多く、測定された水素量への信頼性が低下する。
試験片、ダミー片の寸法形状の一例を図5に示す。なお、図5(a)の試験片は切欠き付き試験片(R=0.5mm、応力集中係数:約2.4)の例である。
(2)電解処理
上記した試験片及びダミー片に拡散性水素をチャージする。拡散性水素のチャージは、本発明では、電気化学的手段である電解処理を用いて行なう。拡散性水素のチャージは、酸等に浸漬することによっても可能であるが、酸の濃度を変化しても、所望量の拡散性水素を安定して精度よくチャージすることができない。このため、本発明では、拡散性水素のチャージは、電解液(種類、濃度)の選択と電流密度の変化により所望の拡散性水素量を精度よくチャージできる電解処理とした。
導入される拡散性水素量は、電解質の種類および濃度、温度、電流密度を一定としても、鋼材の種類(組成)、硬さ、熱処理等によって変化するため、本発明では、予め、鋼材(部材)ごとに、ダミー片を用いて、電解質の種類および濃度、温度を一定にして、電流密度を変化して導入される拡散性水素をそれぞれ分析し、図6に示すような電流密度と導入される拡散性水素量との関係を求めておく。この関係を使用して、所望の拡散性水素量を試験片(およびダミー片)に導入するための電流密度を決定し、電解処理を行う。ただし、耐遅れ破壊特性の正確な評価のためには、試験後、必ず、拡散性水素を測定しておく必要がある。
(3)定荷重試験又は変動荷重試験
拡散性水素を導入された試験片は、ついで定荷重試験又は変動荷重試験に供される。本発明では、定荷重試験又は変動荷重試験は、電解処理を継続し、試験片及びダミー片への拡散性水素の導入を継続しながら行なうか、あるいは電解処理後に試験片及びダミー片にめっき膜を形成するめっき処理を施し拡散性水素の封じ込めを行ったのち、大気雰囲気中で行なう。
(イ)拡散性水素の導入を継続しながら試験する場合
試験片1の平行部あるいはくびれ部に、図3(a)、(b)に示すように試験片1が電解質溶液2中に浸漬可能な電解セル3をセットする。電解セル3は水素チャージの様子や試験時に試験片が見えるようにガラス製とすることが好ましい。電解セル3には、セット後に電解質溶液2が注入され、さらに白金電極4が電解質溶液2に浸漬して配置される。なお、電解セル3の試験片1への取り付けに際しては、電解溶液が漏れないように十分なシール(例えばゴム栓11)を施すことは言うまでもない。なお、試験片の錆防止のために、電解質溶液2には窒素等の脱気用ガスを1時間以上脱気ガス吹き込み用パイプ5から吹き込み続けることが好ましい。電解質溶液を1時間以上脱気したのち、所定の条件で電解処理を施す。なお、電解セルは図3に示すような上部開放型(a)、あるいは密閉型(b)としてもよく、またこれらに限定されることはない。
(ロ)拡散性水素の封じ込めを行なって大気雰囲気中で試験する場合
試験片及びダミー片を電解槽中に浸漬して、(2)項で示したように同一の電解処理条件で同一量の拡散性水素を導入する。電解処理に際しては、予め求めた拡散性水素と電流密度の関係から所望の拡散性水素が導入できる電流密度で、試験片及びダミー片中の拡散性水素が定常状態に達するまで、1時間以上、好ましくは15時間、さらに好ましくは20時間以上行なう。
(ハ)定荷重試験又は変動荷重試験の応力負荷条件
本発明で耐遅れ破壊特性を評価するために実施する定荷重試験は、試験片に定荷重として一定の応力σを負荷する試験とし、試験片に負荷する応力σは、次(1)式
σ(MPa)=3(HV−10)×α ………(1)
(ここで、σ:応力(MPa)、HV:ビッカース硬さ、α:定数(:0.1以上0.7未満の範囲内の一定値)
で定義される応力σとする。
本発明では、上記した範囲内の拡散性水素量および応力負荷の条件下で、所定時間試験する。所定時間は、定荷重試験の場合には、50時間以上、望ましくは100時間以上、より望ましくは150時間以上、さらに望ましくは200時間以上とすることが好ましい。定荷重試験の場合、試験の所定時間が50時間未満では、使用環境下で遅れ破壊を発生することがある。定荷重試験の場合、100時間以上破断しない場合には、それ以上試験しても破断しないことがほとんどである。なお、より一層緻密に考えた場合には、200時間を超えて試験すればよく、200時間を超えて破断しない場合は破断が全く見られない。
また、変動荷重試験で、変動速度が0.1Hz未満の場合には、試験の所定時間は、定荷重試験と同様に50時間以上とすることが好ましい。変動速度が0.1Hz以上10Hz未満の場合には、20時間以上、望ましくは40時間以上、より望ましくは60時間以上、さらに望ましくは80時間以上、さらにさらに望ましくは100時間以上とすることが好ましい。変動荷重試験の場合、試験の所定時間が20時間未満では、使用環境下で遅れ破壊を発生することがある。変動荷重が、0.1Hz以上10Hz未満の場合には、定荷重試験の場合よりも遅れ破壊の発生が短時間側にシフトするため、上記した基準とした。これは、水素の拡散と連動するためであると推定される。
このようなことから、本発明では、上記した範囲内の拡散性水素量および応力負荷の条件下で定荷重試験を行なった場合又は変動速度が0.1Hz未満の変動荷重試験を行なった場合に、50時間以上破断しない場合を、一方変動速度が0.1Hz以上10Hz未満の変動荷重試験を行なった場合には20時間以上は破断しない場合を、耐遅れ破壊特性に優れる鋼材と判定する。
(4)拡散性水素量の分析方法
本発明では、拡散性水素量の測定は、測定用サンプル(主としてダミー片)を昇温しながら、水素を放出させ、その水素を分析する方法で行なう。
本発明では、拡散性水素量を精度良く測定するために、試験片が破断した場合にはダミー片を測定用サンプルとして使用して拡散性水素量を分析する。なお、試験片が破断しなかった場合には試験片またはダミー片を使用する。
破断した試験片を測定用サンプルとして、試験後に拡散性水素を分析しても、水素は破断時に漏れが始まっており、また破断時から経過時間が長くなるとさらに拡散性水素が減少し、試験時に試験片中に含まれる拡散性水素量を正確に把握することができなくなる。とくに薄肉試験片では、棒状試験片に比して拡散性水素がより抜けやすい状況にある。
Cは、焼入れ性を向上させ、熱処理後の硬さを高める作用を有する。本発明では鋼材のビッカース硬さHVを250以上とするために、Cは0.05%以上含有する必要がある。一方、0.45%を超える含有は硬さが高くなりすぎるとともに、熱処理によっては粒界にフィルム状の炭化物が形成される場合が顕著になり、耐遅れ破壊特性が著しく劣化する。このため、Cは0.05〜0.45%に限定した。なお、耐遅れ破壊特性の観点からは0.25%以下、熱処理後の強度確保の観点からは0.15%以上とすることが好ましい。
Siは、固溶して鋼材の強度を高めるとともに、フェライト変態を促進させ、成形性を高める作用を有する。このような効果を得るためには、0.1%以上の含有を必要とする。一方、0.6%を超えて含有すると、熱処理後の低温靭性が劣化し、また電縫溶接性が低下する。このため、Siは0.1〜0.6%の範囲に限定した。なお、低温靭性確保の観点からは0.55%以下となることが好ましく、より好ましくは0.45%以下である。また、スケール欠陥の発生防止という観点からは、Si含有量はより低い方が好ましい。
Mnは、フェライトの形成を抑制し焼入れ性を向上させ、鋼材の硬さを増加させる元素であり、少なくとも熱延処理後にビッカース硬さHV250以上を確保するために本発明ではMn:0.5%以上の含有を必要とする。一方、2.5%を超えて含有すると、必要以上に硬化し、耐遅れ破壊特性が劣化する。このため、Mnは0.5〜2.5%の範囲に限定した。なお、好ましくは2.0%以下である。なお、電縫溶接性の観点から、Mn含有量(質量%)とSi含有量(質量%)との比である、Mn/Siは4〜9の範囲に調整することが好ましい。
Pは、焼入れ処理時にオーステナイト粒界に偏析し、焼戻し処理時にセメンタイト−Fe母相界面に偏析し、耐遅れ破壊特性を著しく劣化させる。このため、本発明ではPはできるだけ低減することが好ましい。しかし、過度の低減は製造コストの高騰を招き経済的に不利となるため、0.030%程度までであれば許容できる。このため、Pは0.030%以下に限定した。なお、Pの偏析を少なくし耐遅れ破壊特性を向上させる観点からは、好ましくは0.016%以下である。
Sは、Mnと結合しMnSを形成し、圧延方向に展伸した形状で鋼材中に存在し、鋼材の延性、成形性、低温靭性、疲労特性等に悪影響を及ぼすため、本発明ではできるだけ低減することが好ましい。しかし、過度の低減は製造コストの高騰を招き経済的に不利となるため、0.003%程度までであれば許容できる。このため、Sは0.003%以下に限定した。
Alは、脱酸剤として作用するとともに、Nと結合しAlNを形成しオーステナイト粒の粒成長を抑制し、結晶粒微細化に寄与する元素であり、このような効果を得るために本発明ではsol.Alとして0.008%以上の含有を必要とする。一方、0.1%を超える含有は、粗大なアルミナ系介在物を生成させ、表面欠陥を発生させ、製造性を低下させる。このため、sol.Alは0.008〜0.1%の範囲に限定した。
Nは、AlやTiと結合してAlN、TiNを形成する。Nを多量含有するとAlN、TiNの過剰析出を招き低温靭性が劣化する。このため、Nは0.005%以下に限定した。
Tiは、NをTiNとして固定し、Bの窒化物形成を抑制し、Bの有効活用により焼入れ性を向上させる作用を有する。また、TiはNをTiNとして固定し固溶N量を低減して加工性を向上させる作用を有する。このような効果を得るためには0.005%以上の含有を必要とする。一方、0.04%を越えて含有すると、熱処理前の成形性や熱処理後の低温靭性が劣化する。このため、Tiは0.005〜0.04%の範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.03%以下である。
(ここで、Ti、N:各元素の含有量(質量%))
Tiは、本発明では、上記した範囲内でかつ(5)式を満足するように含有することが好ましい。(5)式を満足するようにTiを調整して含有することにより、鋼中に固溶するNを完全に固定することができ、Nの悪影響を無害化することができる。
Nbは、炭窒化物を形成して、結晶粒を微細化する作用を有し、低温靭性を向上させる有効な元素であり、必要に応じ選択して含有できる。このような効果を得るためには、0.005%以上含有することが望ましいが、0.03%を超えて含有すると、熱処理前の成形性が低下する。このため、Nbは0.03%以下に限定することが好ましい。
Cuは、腐食を抑制する作用を有するとともに、鋼中への水素侵入を抑制する作用を有し、必要に応じ含有できる。このような効果を得るためには0.005%以上含有することが望ましいが、0.20%を超える含有は、熱間圧延時の表面欠陥発生の原因となる。このため、Cuは0.20%以下に限定することが好ましい。
Caは、Sと結合し粒状のCaSを形成し、展伸したMnS系介在物を少なくして、鋼材の加工性、低温靭性、耐疲労特性、耐遅れ破壊特性等を向上させる。このような効果は0.0001%以上の含有で発現するが0.0030%を超える含有はCaO系介在物量を増加させ、加工性、低温靭性、耐疲労特性、耐遅れ破壊特性等を劣化させる。このため、Caは0.0001〜0.0030%の範囲に限定することが好ましい。
(ここで、Ceq:炭素当量(%)、C、Mn、Si、Ni、Cr、Mo、V:各元素の含有量(質量%))
なお、(2)式中の元素で含有しないものは零として計算するものとする。
P<−(4/50)×C+0.033 ………(4)
(ここで、C、P:各元素の含有量(質量%))
Pは、熱処理後の旧オーステナイト粒界に偏析して耐遅れ破壊特性を劣化させ、Cは、熱処理後の旧オーステナイト粒界にフィルム状炭化物を形成して耐遅れ破壊特性を劣化させるとともに、過剰なCは熱処理後の硬さを増加させすぎて、耐遅れ破壊特性を劣化させる。P、Cは相乗して耐遅れ破壊特性を劣化させる可能性が高い。このため、本発明ではP、C含有量を、上記した範囲内としたうえで、(3)式を満足するように調整することが好ましい。これにより、耐遅れ破壊特性が顕著に向上する。なお、P、C含有量を(4)式を満足するように調整することにより、より一層、耐遅れ破壊特性が向上する。
本発明の自動車構造部材用鋼材の製造方法は、とくに限定されないが、上記した組成範囲の溶鋼を通常の溶製法で溶製したのち、公知の連続鋳造法等の鋳造法で鋼素材とし、公知の圧延等の熱間加工、あるいはさらに冷間加工、さらには熱処理等を施されて所望の硬さに調整された、薄板、鋼管等の鋼材とすることが好ましい。
表1に示す板厚(肉厚)を有する鋼材を用意し、硬さがビッカース硬さHVで250未満のものについては表1に示す熱処理を施し、ビッカース硬さHVで250以上の表1に示す各硬さに調整した。なお、サンプルNo.A、No.Cはとくに熱処理を行わなかった。これら硬さを調節された鋼材から図5に示す形状寸法とほぼ同一の試験片およびダミー片を採取した。
なお、一部の試験片には応力集中係数が1.8〜2.8となるように切欠きを付与した。また、採取した試験片およびダミー片の板厚は各サンプルの板厚と同一とした。なお、熱処理時にスケール、曲がりが発生したものは、両面からほぼ等量づつ研削し平坦な試験片、ダミー片とした。使用した試験片およびダミー片の寸法形状を表3にまとめて示す。
また、一部の試験では、電解セル3を使用せずに、電解槽7で表4に示す条件で電解処理を行い拡散性水素をチャージし、電解処理終了後、試験片及びダミー片表面に亜鉛めっき処理を施し、表面にZnめっき膜を形成し、拡散性水素を封じ込めた。亜鉛めっき処理は、電解浴として酸性塩化亜鉛アンモニウム浴を用い、亜鉛板を陽極とし、試験片/ダミー片を陰極とする電気めっき処理とした。亜鉛めっきは、電流密度:28mA/cm2、処理時間30分とした。なお、試験片/ダミー片と導線との接触位置を2回以上変更して電気めっき処理を施し、試験片およびダミー片全体に均一なめっき膜を形成するようにした。めっき膜を形成された試験片1を図1に示す定荷重試験機10にセットし、試験片1に表3に示す負荷応力となるように一定荷重を負荷して大気雰囲気中で、試験片得に電解セルを配設し電解処理を継続しながら試験する場合と同様に定荷重試験を実施した。なお試験中、ダミー片は、試験片と同一環境、つまり、大気中で放置された。
また、一部、定荷重試験に代えて、変動荷重試験を実施した。なお、変動荷重試験は、図5(c)に示す寸法形状の試験片を使用し、表3に示す電解処理条件、および応力負荷条件(負荷応力:上限応力σ、下限応力:15MPa(引張応力)とした。)で行ない、試験片には電解セルをセットし電解処理を継続しながら、実施した。なお、変動荷重試験中、ダミー片を電解槽中に浸漬し、電解処理を継続した。
(実施例2)
表5に示す組成の鋼素材を熱間圧延して、熱延鋼材とした。ついで、これら鋼材に表6に示す熱処理を施し、表8に示す硬さの鋼材とした。これら鋼材から、試験片およびダミー片を採取した。試験片およびダミー片は図5に示す形状に準じたものとし、表8に示す寸法とした。なお、試験片およびダミー片の板厚は鋼材板厚と同一とした。なお、熱処理時にスケール、曲がりが発生したものは、両面からほぼ等量づつ研削し平坦な試験片、ダミー片とした。
2 電解質溶液
3 電解セル
4 白金電極
5 脱気ガス吹き込み用パイプ
6 ダミー片
7 電解槽
8 電源
10 定荷重試験機
10a 支点
10b 梁(レバー)
10c 錘
11 ゴム栓
12 フタ
Claims (19)
- ビッカース硬さ(HV)で250以上を有する自動車構造部材用鋼材又は加工または熱処理を施されてビッカース硬さ(HV)で250以上の硬さを有するようになる自動車構造部材用鋼材を評価対象材とし、前記評価対象材から採取した試験片に拡散性水素を電気化学的手段でチャージしながら、該試験片に定荷重として応力σを負荷する定荷重試験又は該試験片に変動荷重として応力σを10Hz未満の変動速度で負荷する変動荷重試験を実施し、該定荷重試験又は変動荷重試験の結果と拡散性水素量との対応から自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性を評価するに当たり、
前記評価対象材がビッカース硬さ(HV)で250以上を有する場合には、そのまま、もしくは加工または熱処理を施してビッカース硬さ(HV)で250以上の鋼材実使用時の硬さに調整したのち該評価対象材から前記試験片およびダミー片を採取し、一方前記評価対象材がビッカース硬さ(HV)で250未満の場合には該評価対象材に加工または熱処理を施してビッカース硬さ(HV)250以上の鋼材実使用時の硬さに調整したのち前記試験片およびダミー片を採取し、又は前記評価対象材から試験片およびダミー片を採取したのち該試験片およびダミー片に加工または熱処理を施しビッカース硬さ(HV)で250以上の鋼材実使用時の硬さに調整し、試験に供するものとし、
前記ダミー片は前記試験片と同一肉厚、同一表面性状でかつ重量が3.5g以上、表面積が600mm2以上とし、
前記試験片には電解溶液を満たした電解セルをセットするとともに、前記ダミー片は前記電解液と同じ電解溶液を満たした電解槽に浸漬し、
前記電気化学的手段を、電解溶液中で白金電極と前記試験片又は前記ダミー片との間に予め定めた一定電流密度の電流を流し、該試験片又は該ダミー片に0.05ppm以上1ppm未満の拡散性水素量を定常状態で保持可能とする電解処理とし、
該電解処理は、前記試験片と前記ダミー片とで同一の条件とし、無負荷状態で一定時間行い前記試験片及び前記ダミー片中の拡散性水素量を定常状態に保持したのち、前記試験片及び前記ダミー片で該電解処理を継続したまま、前記定荷重試験を下記(1)式で定義される応力σ(MPa)を所定時間負荷する定荷重試験とし又は前記変動荷重試験を下記(1)式で定義される応力σ(MPa)を10Hz未満の変動速度で所定時間負荷する変動荷重試験として行ない、前記定荷重試験又は前記変動荷重試験後、
拡散性水素量を、前記試験片が所定時間内に破断した場合には前記ダミー片で、前記試験片が破断しなかった場合は該試験片又は前記ダミー片で、測定し、該測定した拡散性水素量と前記定荷重試験又は前記変動荷重試験の結果とを対応させ、耐遅れ破壊特性を評価することを特徴とする自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法。
記
σ(MPa)=3(HV−10)×α ………(1)
ここで、σ:応力(MPa)、
HV:ビッカース硬さ
α:定数(:0.10以上0.7未満の範囲内の一定値) - 前記定荷重試験又は前記変動荷重試験の終了後、前記試験片又は前記ダミー片の拡散性水素量を測定するに際し、前記試験片又は前記ダミー片への前記電解処理の停止時を起点とし拡散性水素の分析装置へ投入するまでの大気雰囲気中での経過時間から、予め測定した大気雰囲気中での経過時間と拡散性水素の変化量との関係に基づいて、得られた拡散性水素量の測定値を補正することを特徴とする請求項1に記載の自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法。
- ビッカース硬さ(HV)で250以上を有する自動車用鋼材又は加工または熱処理を施されてビッカース硬さ(HV)で250以上の硬さを有するようになる自動車構造部材用鋼材を評価対象材とし、
前記評価対象材から採取した試験片に拡散性水素を電気化学的手段でチャージしながら、該試験片に定荷重として応力σを負荷する定荷重試験又は該試験片に変動荷重として応力σを10Hz未満の変動速度で負荷する変動荷重試験を実施し、該定荷重試験又は変動荷重試験の結果と拡散性水素量との対応から自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性を評価するに当たり、
前記評価対象材がビッカース硬さ(HV)で250以上を有する場合には、そのまま、もしくは加工または熱処理を施してビッカース硬さ(HV)で250以上の鋼材実使用時の硬さに調整したのち該評価対象材から前記試験片およびダミー片を採取し、一方前記評価対象材がビッカース硬さ(HV)で250未満の場合には該評価対象材に加工または熱処理を施してビッカース硬さ(HV)250以上の鋼材実使用時の硬さに調整したのち前記試験片およびダミー片を採取し、又は前記評価対象材から試験片およびダミー片を採取したのち該試験片およびダミー片に加工または熱処理を施しビッカース硬さ(HV)で250以上の鋼材実使用時の硬さに調整し、試験に供するものとし、
前記ダミー片は前記試験片と同一肉厚、同一表面性状でかつ重量が3.5g以上、表面積が600mm2以上とし、
前記電気化学的手段を、電解溶液中で白金電極と前記試験片又は前記ダミー片との間に予め定めた一定電流密度の電流を流し、該試験片又は該ダミー片に0.05ppm以上1ppm未満の拡散性水素量を定常状態で保持可能とする電解処理とし、
該電解処理は、前記試験片と前記ダミー片とで同一の条件とし、無負荷状態で一定時間行い前記試験片及び前記ダミー片中の拡散性水素量を同一量の定常状態に保持したのち、前記試験片と前記ダミー片とに拡散性水素を封じ込めるめっきを施し、
前記定荷重試験を下記(1)式で定義される一定応力σ(MPa)を所定時間負荷する定荷重試験として又は前記変動荷重試験を下記(1)式で定義される応力σ(MPa)を変動荷重として10Hz未満の変動速度で所定時間負荷する変動荷重試験として、大気雰囲気中で行ない、該定荷重試験中又は該変動荷重試験中は、前記めっきを施されたダミー片を前記定荷重試験又は前記変動荷重試験を行なう同一大気雰囲気中に保管し、前記定荷重試験又は前記変動荷重試験後、
拡散性水素量を、前記試験片が所定時間内に破断した場合には前記ダミー片で、前記試験片が破断しなかった場合は該試験片又は前記ダミー片で、測定し、該測定した拡散性水素量と前記定荷重試験又は前記変動荷重試験の結果とを対応させ、耐遅れ破壊特性を評価することを特徴とする自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法。
記
σ(MPa)=3(HV−10)×α ………(1)
ここで、σ:応力(MPa)、
HV:ビッカース硬さ
α:定数(:0.10以上0.7未満の範囲内の一定値) - 前記定荷重試験又は前記変動荷重試験の終了後、前記試験片又は前記ダミー片の拡散性水素量を測定するに際し、前記試験片又は前記ダミー片のめっき剥離時を起点とし拡散性水素の分析装置へ投入するまでの大気雰囲気中での経過時間から、予め測定した大気雰囲気中での経過時間と拡散性水素の変化量との関係に基づいて、得られた拡散性水素量の測定値を補正することを特徴とする請求項3に記載の自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法。
- 前記電解処理における前記無負荷状態で行なう一定時間を、1時間以上とすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法。
- 前記自動車構造部材用鋼材が、板厚4.5mm以下の薄肉鋼材であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法。
- 前記試験片が、切欠き付き試験片であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法。
- 前記定荷重試験の所定時間を50時間以上、前記変動荷重試験の所定時間を、変動速度が0.1Hz未満の場合には50時間以上、変動速度が0.1Hz以上10Hz未満の場合には20時間以上とすることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法。
- 前記定荷重試験の所定時間を150時間以上、前記変動荷重試験の所定時間を、変動速度が0.1Hz未満の場合には150時間以上、変動速度が0.1Hz以上10Hz未満の場合には60時間以上とすることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法。
- 質量%で、
C:0.05〜0.45%、 Si:0.1〜0.6%、
Mn:0.5〜2.5%、 P:0.030%以下、
S:0.003%以下、 sol.Al:0.008〜0.1%、
N:0.005%以下
を、下記(2)式で定義される炭素当量Ceqが0.07〜0.9を満足するように含み、残部が実質的にFeからなる組成を有し、ビッカース硬さHVで250以上600以下の硬さを有するか、あるいは焼入れ処理または焼入れ焼戻処理を施された後にビッカース硬さHVで250以上600以下の硬さとなる自動車構造部材用鋼材であって、該自動車構造部材用鋼材から試験片およびダミー試験片を採取し、あるいは該自動車構造部材用鋼材に焼入れ処理または焼入れ焼戻処理を施してビッカース硬さHVで250以上600以下の硬さとしたのち試験片およびダミー片を採取し、該試験片およびダミー片を用い、請求項8に記載された自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法で耐遅れ破壊特性を評価した際に前記試験片が破断しないことを特徴とする耐遅れ破壊特性に優れる自動車構造部材用鋼材。
記
Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14 ………(2)
ここで、Ceq:炭素当量(%)、
C、Mn、Si、Ni、Cr、Mo、V:各元素の含有量(質量%) - 前記組成に代えて、質量%で、
C:0.15〜0.25%、 Si:0.1〜0.55%、
Mn:0.5〜2.5%、 P:0.016%以下、
S:0.003%以下、 sol.Al:0.008〜0.1%、
N:0.005%以下
を、前記(2)式で定義される炭素当量Ceqが0.07〜0.60を満足するように含み、残部が実質的にFeからなる組成を有することを特徴とする請求項10に記載の自動車構造部材用鋼材。 - 前記組成が、さらにC、Pを下記(3)式を満足するように含有する組成であることを特徴とする請求項10又は11に記載の自動車構造部材用鋼材。
記
P<{−(4/50)×C+0.045} ………(3)
ここで、C、P:各元素の含有量(質量%) - 前記組成が、さらにC、Pを下記(4)式を満足するように含有する組成であり、請求項9に記載された自動車構造部材用鋼材の耐遅れ破壊特性評価方法で耐遅れ破壊特性を評価した際に前記試験片が破断しないことを特徴とする請求項10又は11に記載の自動車構造部材用鋼材。
記
P<{−(4/50)×C+0.033} ………(4)
ここで、C、P:各元素の含有量(質量%) - 前記組成に加えてさらに、質量%で、Ti:0.005〜0.04%を、下記(5)式を満足するように含有する組成とすることを特徴とする請求項10ないし13のいずれかに記載の自動車構造部材用鋼材。
記
Ti−(48/14)N>0 ………(5)
ここで、Ti、N:各元素の含有量(質量%) - 前記組成に加えてさらに、質量%で、Nb:0.03%以下を含有する組成とすることを特徴とする請求項10ないし14のいずれかに記載の自動車構造部材用鋼材。
- 前記組成に加えてさらに、質量%で、Cr:0.05〜0.25%、Ni:0.10%以下、Mo:0.20%以下、V:0.10%以下、B:0.0001〜0.005%のうちの1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする請求項10ないし15のいずれかに記載の自動車構造部材用鋼材。
- 前記組成に加えてさらに、質量%で、Cu:0.20%以下を含有する組成とすることを特徴とする請求項10ないし16のいずれかに記載の自動車構造部材用鋼材。
- 前記組成に加えてさらに、質量%で、Ca:0.0001〜0.0030%を含有する組成とすることを特徴とする請求項10ないし17のいずれかに記載の自動車構造部材用鋼材。
- 請求項10ないし18のいずれかに記載の自動車構造部材用鋼材で構成されてなる自動車構造部材。
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