JP4364395B2 - 動力伝達装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,入力軸の回転数が所定値以上になると接続状態となって入力軸の回転トルクを負荷側へ伝達する入力回転数依存型のクラッチを備えた動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の動力伝達装置では,入力回転数依存型クラッチとして,多板摩擦クラッチと遠心機構とを組み合わせてなる遠心クラッチ(例えば特開昭62−215131号公報参照)や,クラッチシューをクラッチドラムの内周面に遠心力で押しつけるシュータイプのものが広く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが,上記従来の遠心クラッチは,部品点数が比較的多く高価なものであるため,動力伝達装置のコスト低減を困難にしている。
【0004】
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,回転数依存型のクラッチを,スプラグを用いた安価な一方向クラッチで構成し得るようにして,動力伝達装置のコストの低減を図ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,本発明は,入力軸の回転数が所定値以上になると接続状態となって入力軸の回転トルクを負荷側へ伝達する入力回転数依存型のクラッチを備えた動力伝達装置において,前記クラッチを,入力軸及び負荷側の一方に連なるボス部を内周に有すると共に外周に円筒部を有するクラッチアウタと,このクラッチアウタの前記円筒部内に配置される円筒部を有して,入力軸及び負荷側の他方に連なるクラッチインナと,クラッチアウタの前記円筒部及びクラッチインナの前記円筒部の対向周面間に介裝され,入力軸の回転数が所定値以上になると前記対向周面にロック係合する複数のスプラグとからなる一方向クラッチで構成する一方,クラッチインナの前記円筒部を,これがクラッチアウタの前記ボス部を囲繞するように配置して,クラッチインナの前記円筒部及びクラッチアウタの前記ボス部の対向周面間に,負荷側から入力軸へのバックロードの伝達を許容する一方向クラッチを介裝したことを第1の特徴とする。上記入力軸は,後述する本発明の実施例におけるクランク軸1に対応する。
【0006】
この第1の特徴によれば,入力回転数依存型のクラッチを,部品点数が少なく構成の簡単な一方向クラッチで構成することができ,したがってその低廉化により動力伝達装置のコスト低減を図ることができる。
【0007】
また本発明は,上記第1の特徴に加えて,前記一方向クラッチの出力側の伝動経路に,該クラッチの接続時に生ずるトルクショックを吸収するトルク緩衝手段を介裝したことを第2の特徴とする。上記トルク緩衝手段は,後述する本発明の実施例におけるトルクコンバータTに対応する。
【0008】
この第2の特徴によれば,前記一方向クラッチが接続時にトルクショックを発生しても,これをトルク緩衝手段の緩衝機能によって吸収して,スムーズな動力伝達を行うことができる。
【0009】
さらに本発明は,第2の特徴に加えて,前記トルク緩衝手段を,前記一方向クラッチの出力側に連なるポンプ羽根車と,負荷側に連なるタービン羽根車とを備える流体伝動装置で構成したことを第3の特徴とする。上記流体伝動装置は,後述する本発明の実施例におけるトルクコンバータTに対応する。
【0010】
この第3の特徴によれば,前記一方向クラッチで発生したトルクショックを,流体伝動装置のポンプ羽根車及びタービン羽根車間の滑りにより効果的吸収することができる。
【0011】
さらに本発明は,第3の特徴に加えて,前記流体伝動装置を,ポンプ羽根車に一体的に連設されて前記タービン羽根車の背面を覆うサイドカバーと,前記タービン羽根車に一体に結合されるタービン軸とを備えて構成し,前記サイドカバーと前記タービン軸との間に,前記タービン軸から前記サイドカバーへのバックロードの伝達を許容する一方向クラッチを介裝したことを第4の特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を,添付図面に示す本発明の一実施例に基づいて以下に説明する。
【0013】
図1は本発明の動力伝達装置を備えた自動二輪車用パワーユニットの縦断面図,図2は上記動力伝達装置の要部拡大図,図3は図2の3−3線断面図(入力回転数依存型一方向クラッチの非接続状態を示す),図4は図2の4−4線展開図,図5は図4におけるリテーナの要部斜視図,図6は上記一方向クラッチの半接続状態を示す作用説明図,図7は上記一方向クラッチの接続状態を示す作用説明図,図8は上記一方向クラッチの変形例を非接続状態で示す,図3に対応した断面図,図9はこの一方向クラッチの接続状態を示す作用説明図である。
【0014】
先ず,図1において,自動二輪車用パワーユニットPは,車両の左右方向に配置されるクランク軸1をクランクケース2に左右一対のベアリング3,3′を介して支持するエンジンEと,クランクケース2に一体に連設されるミッションケース4に収容されるミッション5とを備える。クランク軸1の,クランクケース2外に突出した右端部には,入力回転数依存型の一方向クラッチCと,該クラッチCの出力側に連結されるトルクコンバータTとが設けられ,このトルクコンバータTの出力側に1次減速装置6を介してミッション5が連結される。一方向クラッチC及びトルクコンバータTは,クランクケース2の側面に接合されるケースサイドカバー7によって覆われる。クランク軸1は,このケースサイドカバー48によってもベアリング8を介して支持される。
【0015】
以上において,入力回転数依存型一方向クラッチC,トルクコンバータT,1次減速装置6及びミッション5は協働して動力伝達装置Mを構成する。
【0016】
ミッション5は,それぞれクランク軸1と平行にミッションケース4に支持されるミッション入力軸10及びミッション出力軸11と,ミッション入力軸10に回転自在に支持される駆動ギヤ12と,ミッション出力軸11にスプライン結合されて駆動ギヤ12と噛合する被動ギヤ13と,ミッション入力軸10及び駆動ギヤ12間をオン・オフするドグクラッチ14と,このドグクラッチ14をオン・オフ作動するシフト装置15とから構成される。
【0017】
ミッション入力軸10の右端には,前記1次減速装置6の被動ギヤ6bが結合され,ミッション出力軸11の左端には,図示しない後輪(負荷)を駆動する2次減速装置16が連結される。またミッション入力軸10及びミッション出力軸11間には,キックスタータ用ギヤ列17が設けられる。
【0018】
クランク軸1の左端部には,発電機18のロータ18aが取付けられる。
【0019】
前記入力回転数依存型一方向クラッチCについて図2〜図5により詳細に説明する。
【0020】
一方向クラッチCは,クランク軸1にボス20bをスプライン結合するクラッチアウタ20と,このクラッチアウタ20の円筒部20a内に円筒部21aを配置してクランク軸1にベアリング22を介して相対回転可能に支持されるクラッチインナ21と,これらクラッチアウタ20の円筒部20a及びクラッチインナ21の円筒部21aの対向周面間に周方向に配列して介裝される多数のスプラグ23,23…と,これらスプラグ23,23…を保持するリテーナ24と,これらスプラグ23,23…を半径方向外方,即ちクラッチアウタ20の円筒部20a側へ付勢する戻しばね25とから構成される。
【0021】
図3及び図4に明示するように,戻しばね25は,弾性線材を円形に曲げて,その反発力により全スプラグ23,23…を一斉に半径方向外方に付勢するようになっている。各スプラグ23には,この戻しばね25が係合するばね溝26が設けられる。このばね溝26は,戻しばね25の外周面に適合し得る周方向溝部26aと,この周方向溝部26aの前端(クラッチアウタ回転方向R前方側)から半径方向外方へ屈曲した半径方向溝部26bとが設けられる。
【0022】
また各スプラグ23には,クラッチアウタ20の円筒部20a内周面に対向する第1係合面27と,クラッチインナ21の外周面に対向する第2係合面28とが設けられる。第1係合面27は,クラッチアウタ20の円筒部20a内周面を転がり得るように円弧状をなし,第2係合面28は,ばね溝26に沿って中間部を屈曲させた略L字状をなしている。そして周方向溝部26aに沿った方向で対向する第1及び第2係合面27,28間の距離L1はクラッチアウタ20及びクラッチインナ21の円筒部20a,21aの対向周面間の距離L2より大きく,また半径方向溝部26bに沿った方向で対向する両係合面27,28間の距離L3は上記対向周面間の距離L2より小さく設定される。
【0023】
リテーナ24は,線材をジグザグに屈曲させると共に,これを円形に曲げてなるもので,多数のスプラグ23,23…の間を交互に通過することにより,スプラグ23,23…の配列間隔を規制するようになっている。このリテーナ24を構成する線材の両端部は,互いに突き合わせてから半径方向外方へ屈曲させて回り止め爪29とされ,この回り止め爪29は,クラッチアウタ20の円筒部20a内周面に設けられた回り止め溝30に挿入される。こうすることにより,リテーナ24は全部のスプラグ23,23…を伴ってクラッチアウタ20と共に回転するようになっている。
【0024】
さらに各スプラグ23には,その中心部より半径方向溝部26b側にオフセットした箇所に肉抜き孔31が設けられ,これによってスプラグ23の重心Gは,スプラグ23の中心部より半径方向溝部26bと反対側にオフセットした点に設定される。
【0025】
図2に示すように,クラッチアウタ20には,全部のスプラグ23,23…の左右両側面に対向する一対の側板32,32′が止め環33によって取付けられ,各スプラグ23の軸方向移動を拘束するようになっている。
【0026】
またクラッチインナ21の円筒部21aは,クラッチアウタ20のボス20bを囲繞するように配置され,これら円筒部21a及びボス20bの対向周面間には,バックロード伝達用の一方向クラッチ35が介裝される。これによりクラッチインナ21からクラッチアウタ20側へのバックロードの伝達が可能となる。
【0027】
次に,前記トルクコンバータTについて図1及び図2を参照しながら説明する。
【0028】
トルクコンバータTは,入力回転数依存型一方向クラッチCよりクランクケース2側に配置される。このトルクコンバータTは,クラッチインナ21に一体的に結合されるポンプ羽根車40と,これに対向して配置されるタービン羽根車41と,これら羽根車40,41間に配置されるステータ羽根車42とからなる一般的構成を有するもので,その内部は作動オイルで満たされる。
【0029】
ステータ羽根車42は,クランク軸1の外周にベアリング43を介して相対回転自在に嵌合したステータ軸44にフリーホイール45を介して連結され,ステータ軸44は,その左端部に形成したフランジ44aがクランクケース2にボルト46で固着される。
【0030】
タービン羽根車41に一体的に結合されるタービン軸50は,ベアリング47を介してステータ軸44に支持され,このタービン軸50の左端部に,1次減速装置6の駆動ギヤ6aが一体に形成される。したがって,1次減速装置6は,クランクケース2とトルクコンバータTとの間に配置される。
【0031】
ポンプ羽根車40には,タービン羽根車41の背面を覆うサイドカバー48が一体的に連設され,このサイドカバー48とタービン軸50との間にバックロード伝達用の一方向クラッチ49が介裝される。これによりタービン軸50からポンプ羽根車40側へのバックロードの伝達が可能となる。
【0032】
次に,この実施例の作用について説明する。
【0033】
入力回転数依存型一方向クラッチCにおいては,通常,図3に示すように,戻しばね25が各スプラグ23の周方向溝部26aに係合しながら,第1係合面27をクラッチアウタ20の円筒部20a内周面に押圧しており,これに伴い第2係合面28はクラッチインナ21の円筒部21a外周面から引き離される。これが一方向クラッチCの非接続状態である。エンジンEのアイドリング時には,この状態が維持され,クラッチアウタ20の回転はクラッチインナ21に伝達されない。
【0034】
車両を発進すべくクランク軸1の回転数を上げと,それと共にクラッチアウタ20及びスプラグ23,23…の回転数が上昇し,各スプラグ23の重心Gに加わる遠心力が増加するため,各スプラグ23は,戻しばね25の反発力に抗して重心Gを半径方向外方へ移動させるようにクラッチアウタ20の円筒部20a内周面を転がって,図6に示すように,距離L1の部分を立ち上がらせ,第2係合面28をクラッチインナ21の円筒部21a外周面に軽く接触させ,それら接触面相互を適当に滑らせながらクラッチアウタ20の回転トルクをクラッチインナ21に伝達し始める。この状態が半接続状態である。
【0035】
クランク軸1の回転数が更に上昇すると,各スプラグ23の重心Gに加わる遠心力の更なる増加により,各スプラグ23は,距離L1の部分を更に立ち上がらせるため,第1係合面27はクラッチアウタ20の円筒部20a内周面と,第2係合面28はクラッチインナ21の円筒部21a外周面とそれぞれロック係合状態に入る。この状態が接続状態であり,クラッチアウタ20からスプラグ23,23…を介してクラッチインナ21にロス無く動力伝達することができる。
【0036】
入力回転数依存型一方向クラッチCの接続状態に伴い,クランク軸1の回転がポンプ羽根車40に伝達されると,トルクコンバータT内の作動オイルが,ポンプ羽根車40の外周側から,タービン羽根車41及びステータ羽根車42を順次経てポンプ羽根車40の内周側に戻るようにトルクコンバータT内を循環して,ポンプ羽根車40の回転トルクをタービン羽根車41に伝達し,タービン軸50から1次減速装置6を駆動するようになる。この間,ポンプ羽根車40及びタービン羽根車41間でトルクの増幅作用が生ずれば,それに伴う反力がステータ羽根車42に負担され,ステータ羽根車42は,フリーホイール45のロック作用により固定のステータ軸44に支持される。
【0037】
タービン軸50から1次減速装置6が駆動されると,その駆動トルクは,ミッション5のミッション入力軸10へと伝達される。このときドグクラッチ14がオン位置にあれば,ミッション入力軸10の駆動トルクは,駆動及び被動ギヤ12,13,ミッション出力軸11を順次経て2次減速装置16へと伝達され,図示しない自動二輪車の後輪を駆動することになる。
【0038】
ところで,入力回転数依存型一方向クラッチCの半接続状態の期間は,一般の遠心クラッチの場合に比して短いので,これが接続状態に入ったとき比較的大きなトルクショックがクラッチインナ21からトルクコンバータTに伝達されるが,このような場合,トルクコンバータTは,ポンプ羽根車40及びタービン羽根車41間を滑らせてトルク緩衝機能を発揮し,上記トルクショックを吸収する。したがって,半接続状態の期間が短い一方向クラッチCを用いても,クランク軸1の回転数に応じたスムーズな発進が可能となる。
【0039】
しかも,この入力回転数依存型一方向クラッチCは,クラッチアウタ20,クラッチインナ21,スプラグ23及び戻しばね25を構成要素とするので,部品点数が遠心クラッチに比べて非常に少なく,構成が簡単であり,したがってその低廉化により動力伝達装置Mのコスト低減を大いに図ることができる。
【0040】
車両の減速時,バックロードが1次減速装置6からタービン軸50に伝達されると,一方向クラッチ49が接続状態となって,タービン軸50及びサイドカバー48間を直結するので,上記バックロードはタービン軸50からサイドカバー48を介してポンプ羽根車40へ,さらに入力回転数依存型一方向クラッチCのクラッチインナ21へと伝達される。すると,一方向クラッチ35も接続状態となるので,クラッチインナ21に伝達されたバックロードは,クラッチアウタ20を経てクランク軸1に伝達される。したがって,タービン羽根車41及びポンプ羽根車40間に滑りを起こさせず,またクラッチインナ21クラッチアウタ20間でも滑りを起こさせることがなく,良好なエンジンブレーキ効果を得ることができる。
【0041】
次に,図8及び図9により,入力回転数依存型一方向クラッチCの変形例について説明する。
【0042】
この一方向クラッチCは,クラッチアウタ20の円筒部20aと,クラッチインナ21の円筒部21aとの間に,内輪51及びそれを囲繞する外輪52が配設される。これら内輪51及び外輪52は,多数の保持孔53,54をそれぞれ備えており,これら保持孔53,54によって,クラッチアウタ20及びクラッチインナ21の円筒部20a,21a間に介裝される多数の繭形スプラグ55,55…の半径方向両端部が揺動可能に保持される。内輪51及び外輪52は,これらの一方の相対回転時にはスプラグ55,55…に傾斜姿勢を与えて,スプラグ55,55…をクラッチアウタ20及びクラッチインナ21の円筒部20a,21aの対向周面に対して非係合の状態となし(非接続状態,図8参照),内輪51及び外輪52の他方の相対回転時には,スプラグ55,55…に起立姿勢を与えてクラッチアウタ20及びクラッチインナ21の円筒部20a,21aの対向周面に対してロック係合の状態となす(接続状態,図9参照)。
【0043】
外輪52には,その外周面から半径方向外方に突出する回り止め爪56が設けられ,これがクラッチアウタ20の円筒部20a内面の回り止め溝57に係合される。したがって,外輪52は,常にスプラグ55,55…及び内輪51を伴ってクラッチアウタ20と一体回転するようになっている。
【0044】
内輪51及び外輪52間には,スプラグ55,55…を相互に弾力的に連結する弾性リング63が配設される。
【0045】
また内輪51には,遠心重錘58が枢軸59を介して連結され,その重錘部58aを半径方向に揺動自在とすると共に,この遠心重錘58に設けた長孔60に外輪52に固着された連結ピン61が嵌合される。この遠心重錘58は,その重錘部58aを半径方向内方へ揺動させると,スプラグ55,55…に傾斜姿勢を与える方向に内輪51及び外輪52が相対回転し,重錘部58aを半径方向外方へ揺動させると,スプラグ55,55…に起立姿勢を与える方向に内輪51及び外輪52が相対回転するようになっている。その重錘部58aが半径方向内方に向かうように遠心重錘58を付勢する戻しばね62が枢軸59に装着される。
【0046】
その他の構成は,上記実施例と同様である。
【0047】
而して,この一方向クラッチCでは,通常,図8に示すように,戻しばね62の付勢力により遠心重錘58が半径方向内方に揺動され,それに伴う内輪51及び外輪52の相対回転によりスプラグ55,55…は傾斜姿勢に保持されるので,一方向クラッチCは非接続状態となっている。エンジンEのアイドリング時には,この状態が維持され,クラッチアウタ20の回転はクラッチインナ21に伝達されない。。
【0048】
車両を発進すべくクランク軸1の回転数を上げと,クラッチアウタ20,外輪52,内輪51,スプラグ55,55…及び遠心重錘58の回転数の上昇に伴い,遠心重錘58の重錘部58aに加わる遠心力が増加するため,遠心重錘58は,重錘部58aを半径方向外方へ移動させるように,戻しばね62の反発力に抗して枢軸59周りに揺動し,内輪51及び外輪52に,先刻とは反対方向に相対回転させて,スプラグ55,55…に起立姿勢を与え,一方向クラッチCを接続状態にする。したがって,クラッチアウタ20からスプラグ55,55…を介してクラッチインナ21にロス無く動力伝達することができる。
【0049】
この場合も,非接続状態から接続状態に移行する間の半接続状態の期間は極めて短く,接続状態となったときトルクショックが発生するが,このトルクは後段のトルクコンバータTにおいて吸収されるので,車両のスムーズな発進を達成する。
【0050】
本発明は上記各実施例に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば,トルクコンバータTを,ポンプ羽根車及びタービン羽根車を備えた流体継手で置き換えることもでき,またばねを用いた他のトルクダンパで置き換えることもできる。
【0051】
【発明の効果】
以上のように本発明の第1の特徴によれば,入力回転数依存型のクラッチを,部品点数が少なく構成の簡単な一方向クラッチで構成することができ,したがってその低廉化により動力伝達装置のコスト低減を図ることができる。
【0052】
また本発明の第2の特徴によれば,前記一方向クラッチの出力側の伝動経路に,該クラッチの接続時に生ずるトルクショックを吸収するトルク緩衝手段を介裝したので,前記一方向クラッチの接続時にトルクショックが発生しても,これをトルク緩衝手段の緩衝機能によって吸収して,スムーズな動力伝達を可能にする。
【0053】
さらに本発明の第3の特徴によれば,前記トルク緩衝手段を,前記一方向クラッチの出力側に連なるポンプ羽根車と,負荷側に連なるタービン羽根車とを備える流体伝動装置で構成したので,前記一方向クラッチで発生したトルクショックを,ポンプ羽根車及びタービン羽根車間の滑りにより効果的吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動力伝達装置を備えた自動二輪車用パワーユニットの縦断面図。
【図2】上記動力伝達装置の要部拡大図。
【図3】図2の3−3線断面図(入力回転数依存型一方向クラッチの非接続状態を示す)。
【図4】図2の4−4線展開図。
【図5】図4におけるリテーナの要部斜視図。
【図6】上記一方向クラッチの半接続状態を示す作用説明図。
【図7】上記一方向クラッチの変形例を非接続状態で示す,図3に対応した断面図。
【図8】上記一方向クラッチの変形例を非接続状態で示す,図3に対応した断面図。
【図9】この一方向クラッチの接続状態を示す作用説明図。
【符号の説明】
C・・・・・入力回転数依存型一方向クラッチ
M・・・・・動力伝達装置
T・・・・・トルク緩衝手段,流体伝動装置(トルクコンバータ)
1・・・・・入力軸(クランク軸)
20・・・・クラッチアウタ
20a・・・円筒部
20b・・・ボス部
21・・・・クラッチインナ
21a・・・円筒部
23・・・・スプラグ
35・・・・一方向クラッチ
40・・・・ポンプ羽根車
41・・・・タービン羽根車
48・・・・サイドカバー
49・・・・一方向クラッチ
50・・・・タービン軸
55・・・・スプラグ
Claims (4)
- 入力軸(1)の回転数が所定値以上になると接続状態となって入力軸(1)の回転トルクを負荷側へ伝達する入力回転数依存型のクラッチ(C)を備えた動力伝達装置において,
前記クラッチを,入力軸(1)及び負荷側の一方に連なるボス部(20b)を内周に有すると共に外周に円筒部(20a)を有するクラッチアウタ(20)と,このクラッチアウタ(20)の前記円筒部(20a)内に配置される円筒部(21a)を有して,入力軸(1)及び負荷側の他方に連なるクラッチインナ(21)と,クラッチアウタ(20)の前記円筒部(20a)及びクラッチインナ(21)の前記円筒部(21a)の対向周面間に介裝され,入力軸(1)の回転数が所定値以上になると前記対向周面にロック係合する複数のスプラグ(23,55)とからなる一方向クラッチ(C)で構成する一方,
クラッチインナ(21)の前記円筒部(21a)を,これがクラッチアウタ(20)の前記ボス部(20b)を囲繞するように配置して,クラッチインナ(21)の前記円筒部(21a)及びクラッチアウタ(20)の前記ボス部(20b)の対向周面間に,負荷側から入力軸(1)へのバックロードの伝達を許容する一方向クラッチ(35)を介裝したことを特徴とする,動力伝達装置。 - 請求項1記載の動力伝達装置において,
前記一方向クラッチ(C)の出力側の伝動経路に,該クラッチ(C)の接続時に生ずるトルクショックを吸収するトルク緩衝手段(T)を介裝したことを特徴とする,動力伝達装置。 - 請求項2記載の動力伝達装置において,
前記トルク緩衝手段を,前記一方向クラッチ(C)の出力側に連なるポンプ羽根車(40)と,負荷側に連なるタービン羽根車(41)とを備える流体伝動装置(T)で構成したことを特徴とする,動力伝達装置。 - 請求項3記載の動力伝達装置において,
前記流体伝動装置(T)を,ポンプ羽根車(40)に一体的に連設されて前記タービン羽根車(41)の背面を覆うサイドカバー(48)と,前記タービン羽根車(41)に一体に結合されるタービン軸(50)とを備えて構成し,前記サイドカバー(48)と前記タービン軸(50)との間に,前記タービン軸(50)から前記サイドカバー(48)へのバックロードの伝達を許容する一方向クラッチ(49)を介裝したことを特徴とする,動力伝達装置。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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