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JP4351321B2 - 基板塗布装置 - Google Patents

基板塗布装置 Download PDF

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JP4351321B2
JP4351321B2 JP04281999A JP4281999A JP4351321B2 JP 4351321 B2 JP4351321 B2 JP 4351321B2 JP 04281999 A JP04281999 A JP 04281999A JP 4281999 A JP4281999 A JP 4281999A JP 4351321 B2 JP4351321 B2 JP 4351321B2
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庸哲 鈴木
晶 甘田
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板塗布装置に係り、特に大面積の基板に高品質の塗膜を形成するコンパクトな基板塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、フラットディスプレイとして液晶表示装置、プラズマ表示装置等が実用化されており、これらのフラットディスプレイは基板上に種々の加工を行うことにより作製される。例えば、液晶表示装置用のカラーフィルタでは、ガラス基板にレジスト液等の塗布液を塗布して乾燥し、フォトリソグラフィー等により所望のパターンの形成が行われる。塗布液の塗布方式としては、例えば、スピン塗布方式、ナイフ塗布方式、ロール塗布方式およびビード塗布方式等の種々の基板塗布装置が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年のフラットディスプレイにおける大サイズ化、および、製造コスト低減を目的とした製造ラインの高生産化に対応するために、基板の大面積化(1m四方程度)が要求されているが、このような基板の大面積化に対応して装置が大型化されるとともに、従来の水平搬送方式による各工程間の基板搬送が問題となる。すなわち、上記の種々の塗布方式のうち、例えば、ビード塗布方式の場合、基板に対して下面から塗布する必要があるため、塗布の前後で基板を一度反転させる機構が必要となり、基板の大面積化により塗布装置に要するスペースが大幅に増大するという問題がある。また、上記のような何れの塗布方式による塗布装置においても、次のパターン形成工程の前に塗布膜を乾燥する必要があるが、塗布直後の基板は塗布膜が乾燥していないため、塗布部から乾燥部への基板搬送は、基板の周辺部を保持して行う必要がある。しかし、水平状態で搬送する従来の水平搬送方式で搬送した場合、大面積のガラス基板ほど自重により撓みが生じて搬送が困難になるという問題がある。また、従来の水平搬送方式では、基板の大面積化が進むほど、装置の大型化が必要となり、同時に、搬送に要するスペースも大きくなるという問題もある。
【0004】
さらに、従来、塗布液が塗布された基板は、真空チャンバー内のピンにより水平状態に支持され、溶剤を高速蒸発させて乾燥を行っていたが、裏面にピンが当接する部位と、ピンが当接しない部位とで、塗布膜の溶剤蒸発速度に違いが生じ、ピン跡が乾燥後の塗布面に現われるという問題があった。また、基板の大面積化にともない、真空チャンバーの大型化が必要になり、必要なスペースの増大を来していた。
【0005】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、大面積の基板に高品質の塗膜を形成することができ、かつ、省スペース化が可能な基板塗布装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明の基板塗布装置は、載置面をほぼ垂直位置と塗布位置とに変更可能な基板載置部材と、塗布位置にある基板載置部材の載置面上に保持されている基板に塗布液を塗布するための塗布手段と、を備えた塗布部と、塗布面を垂直あるいは僅かに上向きに傾斜させて保持可能な真空チャンバーを備えた乾燥部と、基板を垂直状態で保持するための保持部材と、載置面をほぼ垂直位置とした状態の前記基板載置部材と前記乾燥部との間で前記保持部材を往復移動させるための保持部材駆動部と、を備えた基板搬送部と、を有し、前記真空チャンバーは、後壁部に設けられた排気口と、塗布面を垂直あるいは僅かに上向きに傾斜させて保持される基板と前記後壁部との間に配設された整流板とを備え、前記排気口は整流板の略中央部に位置するような構成とした。
また、本発明の他の態様として、整流板の面積は、基板の面積と同等以上であり、前記排気口の面積は、後壁部の面積から整流板の面積を引いたものと同等以下であるような構成とした。
また、本発明の他の態様として、真空チャンバーは、整流板の下端部から前壁部方向に突出するように設けられた基板支持部材と、整流板の各側端部から前壁部方向に突出するように設けられた基板案内部材とを備え、該基板案内部材は、く字形状の鉤型をなしているような構成、あるいは、真空チャンバーは、整流板の下端部から前壁部方向に突出するように設けられた基板支持部材と、整流板の側端部近傍の表面から前壁部方向に突出するように設けられた複数の基板支持ピンとを備え、該基板支持ピンの配設間隔は200〜300mmの範囲であるような構成とした。
【0007】
上記のような本発明では、塗布部の基板載置部材への基板供給および塗布後の塗布部から乾燥部への基板搬送において、基板搬送部の保持部材によって基板は垂直状態で保持されるので、自重による基板の撓みを生じることがなく、スペースのコンパクト化が可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
第1の実施形態
図1は、本発明の基板塗布装置の一実施形態を示す概略斜視図である。図1において、本発明の基板塗布装置1は、塗布部11と、乾燥部21と、基板搬送部31とから構成されている。
【0009】
基板塗布装置1を構成する塗布部11は、塗布手段12と基板載置部材17とを備えている。塗布手段12は、支持フレーム13と、支持フレーム13上に所定の傾斜で配設されたガイドフレーム14と、このガイドフレーム14上を矢印a方向に往復移動可能なヘッド装着部材15と、ヘッド装着部材15上に軸方向を水平として装着された塗布ヘッド16とを備えている。また、基板載置部材17は、水平方向の回転軸18aを中心に矢印b方向に回動可能な基部18と、この基部18に設けられた基板載置面19とを備えている。
【0010】
上記の基板載置部材17は、基板載置面19を垂直位置(図1に実線で示される位置)とした状態と、塗布位置(図1に仮想線(2点鎖線)で示される位置)とした状態との間で、基部18を回動することによって変更可能である。上記の塗布位置では、基板載置面19はガイドフレーム14と平行となる。基板載置面19の基板保持機構は、基板載置面19に複数の吸引孔を設け、外部の吸引ポンプにより吸引して基板を保持する機構等が挙げられる。
【0011】
また、上記の塗布手段12は、基板載置部材17の載置面19が塗布位置にあるときに、載置面19に保持されている基板に塗布液を塗布することができる。図示例では、塗布ヘッド16を装着したヘッド装着部材15がガイドフレーム14上を斜め下方に移動し、塗布ヘッド16のスリット(図示せず)から塗布液を吐出して基板に塗布することができる。
【0012】
基板塗布装置1を構成する乾燥部21は、真空チャンバー22と、この真空チャンバー22に接続された真空ポンプ29を備えている。真空チャンバー22は、図2に示すように、対向するように垂直に設けられた前壁部22Aと後壁部22B、底板部22C、対向する側壁部22D,22D、および上面部22Eからなる直方体形状である。上面部22Eには基板を搬入出するための開口部が形成されており、この開口部を開放、密閉するための開閉部材23が回動可能に設置されている。この真空チャンバー22内部には整流板24が後壁部22Bに複数の支持部材25を介して略平行となるように配設されている。この整流板24はアルミニウム、SUS、鉄、銅、樹脂等の材料により形成されたものを使用することができ、整流板24の面積は、基板Sと同等以上で、後述する排気口28の面積は、後壁部22Bの面積から整流板24の面積を引いたものと同等以下とすることが好ましい。また、整流板24の周辺部と真空チャンバー22の底板部22C、側壁部22D,22D、上面部22E(開閉部材23)との距離は、できるだけ均一となるように整流板24を配設することが好ましい。さらに、整流板24と後壁部22Bとの空間は、排気路確保のため排気口28の空間より広く、かつ、装置の小型化のため極力狭く設定することが好ましい。
【0013】
この整流板24は、下端部から前壁部22A方向に突出するように設けられた基板支持部材26と、各側端部から前壁部22A方向に突出するように設けられた複数の基板案内部材27とを備えている。基板支持部材26は、図2に仮想線(2点鎖線)で示された基板Sの下端を支持するためのものである。また、基板案内部材27は、く字形状の鉤型をなしており、基板支持部材26に支持された基板Sを保持して、基板Sが前壁部22A方向や整流板24方向に倒れるのを防止して、基板Sを整流板24の表面24aから所望の距離に離して姿勢を安定させるためのものである。
【0014】
また、後壁部22Bには、排気口28が設けられており、この排気口28は真空ポンプ29に接続されている。図示例では排気口28は1個であり、整流板24の略中央部に位置するように配設され、整流板24の表面24a側の真空チャンバー22内の気体を整流板24の周辺部から均一に排気できるように構成されている。尚、排気口28は複数であってもよく、この場合も、整流板24の表面24a側の真空チャンバー22内の気体を整流板24の周辺部から均一に吸引できるような位置に配設する。
【0015】
このような真空チャンバー22は、整流板24が上記の塗布部11の垂直位置にある基板載置面19とほぼ同一面をなし、かつ、真空チャンバー22の開口部が基板載置面19の下端辺の水平方向よりも下方に位置するように配設されている。
尚、真空チャンバー22の内部容積、内部形状等は図示例に限定されるものではない。
【0016】
基板塗布装置1を構成する基板搬送部31は、保持部材駆動部32と、基板を垂直に保持するための保持部材34とを備えている。保持部材駆動部32は、垂直に配設され回転可能なガイド部材33Aと、ガイド部材33A上を矢印c方向に昇降可能な昇降部材33B、この昇降部材33Bから水平方向(矢印d方向)に出入可能とされている支持アーム33Cとを有している。この保持部材駆動部32では、ガイド部材33Aを調整して、支持アーム33Cの軸方向を上述の塗布部11と乾燥部21とを結ぶ線に平行とすることにより、保持部材34は昇降部材33Bにおける支持アーム33Cの出入により塗布部11上から乾燥部21上を往復移動可能となる。
【0017】
また、保持部材34は、図3に示すように、支持アーム33Cの先端部に装着された固定基部35と、この固定基部35の下端部に軸方向を水平方向に配設された可動基部36と、この可動基部36の両端の下面から垂設されている複数の固定アーム37、各固定アーム37の前面37aの所定位置に配設された吸引保持部38とからなっている。可動基部36は、固定基部35に対して水平方向で、かつ、上記の支持アーム33Cの軸方向に直角方向(図3に示される矢印a方向)に移動可能とされている。また、吸引保持部38は、固定アーム37の内部に形成されている吸引路(図示せず)に接続された吸引管38aの先端部に柔軟性を有する吸引部材38bが装着されたものである。この吸引部材38の形状は、図示例では基板の上端部の保持に適した横長の楕円形状となっている。
【0018】
吸引保持部38による基板の保持、解放は、吸引路を介して接続されている吸引装置(図示せず)のON,OFF、あるいは、吸引経路の途中に配設した開閉弁の操作により行うことができる。
【0019】
次に、このような本発明の基板塗布装置1の動作について、図1乃至図3とともに図4乃至図8を参照しながら説明する。
【0020】
まず、基板搬送部31は、図3に示されるように、基板S(仮想線で示す)を吸引保持部38の吸引部材38bによって、その上端部近傍で吸引保持する。そして、支持アーム33Cが昇降部材33Bから塗布部方向に突出されることにより、保持部材34が塗布部11の基板載置部材17の位置まで搬送される(図4(A))。この時、基板Sは垂直状態で搬送され、自重による基板の撓みを生じることがない。そして、基板搬送部31の可動基部36が固定基部35に対して水平方向(図4(A)の矢印方向)に移動することにより、基板Sが基板載置部材17の基板載置面19(垂直位置にある)に当接して保持され、その後、吸引保持部38による保持が解除されて、塗布部11への基板供給が完了する(図4(B))。
【0021】
次に、基板載置部材17の基部18が回転軸18aを中心に回動して、基板載置面19が垂直位置から塗布位置まで変更される(図5(A))。この状態で、塗布ヘッド16を装着したヘッド装着部材15がガイドフレーム14上を斜め下方に移動し、塗布ヘッド16のスリットから塗布液を吐出して、基板載置面19に保持されている基板Sに塗布液を塗布する(図5(B))。
【0022】
塗布が完了した後、基板載置部材17の基部18が回転軸18aを中心に回動して、基板載置面19が塗布位置から垂直位置まで戻される(図6(A))。次いで、吸引保持部38の吸引部材38bによって、基板Sの上端部近傍(例えば、基板Sの品質に影響を与えないような基板外周より10mm程度の範囲)が吸引保持され、基板載置面19による基板Sの保持が解除された後、基板搬送部31の可動基部36が固定基部35に対して水平方向(図6(B)の矢印方向)に移動して、基板Sが吸引保持部38により保持される(図6(B))。このように基板Sを垂直状態で保持した基板搬送部31は、支持アーム33Cが昇降部材33B方向に駆動されることにより、塗布部11上から乾燥部21上に移動する(図7)。この時、基板Sは垂直状態で搬送され、自重による基板の撓みを生じることがない。
【0023】
乾燥部21では、開閉部材23を開状とされ、基板搬送部31の昇降部材33Bがガイド部材33Aに沿って降下することにより、基板Sは吸引保持部38に保持された状態で、真空チャンバー22の開口部から非塗布面側を整流板24の表面24aに対向するようにして降下する(図8(A))。そして、基板Sの下端を基板支持部材26に支持させ、基板案内部材27により姿勢を安定させることにより、基板Sをほぼ垂直状態とすることができる。その後、吸引保持部38による保持が解除され、基板搬送部31の可動基部36が固定基部35に対して水平方向(図8(B)の矢印方向)に移動する。これにより、乾燥部21への基板Sの移送が完了し、基板Sは面付け等に関係なく、常に中心寄りの裏面に支持部材が当接しない状態で、かつ、撓みのない状態で保持される。次いで、基板搬送部31の昇降部材33Bがガイド部材33Aに沿って上昇することにより、真空チャンバー22内から吸引保持部38が引き出され、開閉部材23が閉じられることにより乾燥処理を施すことができる。
【0024】
次に、乾燥が終了した後、上記と逆の操作で基板Sが吸引保持部38により保持された状態で真空チャンバー22から引き上げられ、基板搬送部31のガイド部材33Aが回転することにより基板Sを次の工程へ搬送する。
【0025】
尚、上記の実施形態では、塗布部はビード塗布方式であるが、本発明の基板塗布装置の塗布部はこれに限定されるものではなく、スピン塗布方式、ナイフ塗布方式、ロール塗布方式等、いずれであってもよい。例えば、スピン塗布方式の場合、基板載置部材17の基板載置面19を回転可能とし、基板載置面19が垂直位置において供給された基板を保持し、その後、基板載置面19を塗布位置(水平状態)となるように基部18を回動することによって、通常のスピン塗布を行うことができる。
【0026】
また、乾燥部21および基板搬送部31の機構、構造は図示例に限定されるものではなく、基本的に乾燥部21は基板塗布面を垂直あるいは僅かに上向きに傾斜させて保持可能な真空チャンバーを備え、基板保持部31は基板を垂直状態で保持するための保持部材と、塗布部−乾燥部間で保持部材を往復移動させるための保持部材駆動部とを備えたものであればよい。
【0027】
第2の実施形態
図9は、本発明の基板塗布装置の他の実施形態を示す概略斜視図である。図9において、本発明の基板塗布装置41は、塗布部51と、乾燥部61と、基板搬送部71とから構成されている。
【0028】
基板塗布装置41を構成する塗布部51は、基本的に上述の基板塗布装置1を構成する塗布部11と同様の構成である。すなわち、塗布部51は、塗布手段52と基板載置部材57とを備えている。塗布手段52は、上述の塗布手段12と同様に、支持フレーム53と、支持フレーム53上に所定の傾斜で配設されたガイドフレーム54と、このガイドフレーム54上を矢印a方向に往復移動可能なヘッド装着部材55と、ヘッド装着部材55上に軸方向を水平として装着された塗布ヘッド56とを備えている。また、基板載置部材57は、水平方向の回転軸58aを中心に矢印b方向に回動可能な基部58と、この基部58上に設けられた基板載置面59とを備えている。
【0029】
上記の基板載置部材57は、基板載置面59をほぼ垂直位置(水平方向に対して70〜85°程度傾斜させた位置(図9に実線で示される位置))とした状態と、塗布位置(図9に仮想線(2点鎖線)で示される位置)とした状態との間で、基部58を回動することによって変更可能である。上記の塗布位置では、基板載置面59はガイドフレーム54と平行となる。基板載置面59の基板保持機構は、基板載置面59に複数の吸引孔を設け、外部の吸引ポンプにより吸引して基板を保持する機構等が挙げられる。
【0030】
また、上記の塗布手段52は、基板載置部材57の載置面59が塗布位置にあるときに、載置面59に保持されている基板に塗布液を塗布することができる。図示例では、塗布ヘッド56を装着したヘッド装着部材55がガイドフレーム54上を斜め下方に移動し、塗布ヘッド56のスリット(図示せず)から塗布液を吐出して基板に塗布することができる。
【0031】
基板塗布装置41を構成する乾燥部61は、支持フレーム62と、この支持フレームに配設された真空チャンバー63と、この真空チャンバー63に接続された真空ポンプ70を備えている。真空チャンバー63は、図10に示すように、対向する前壁部63Aと後壁部63B、対向する底板部63Cと上面部63E、対向する側壁部63D,63Dからなる直方体形状である。そして、前壁部63Aの外側のスライド部材69が矢印a方向にスライドすることにより、後壁部63Bに対して他の真空チャンバー63の構成部材が矢印a方向に離接可能となっている。
【0032】
この真空チャンバー63内には、後壁部63Bに複数の支持部材65を介して略平行となるように整流板64が配設されている。この整流板64は、下端部から前壁部63A方向に突出するように設けられた基板支持部材66と、側端部近傍の表面64aから前壁部63A方向に突出するように設けられた複数(図示例では左右各5個)の基板支持ピン67とを備えている。この整流板64の面積、整流板64の周辺部と真空チャンバー63の各内壁との距離、および、整流板64と後壁部63Bとの間隔は、上述の基板塗布装置1の真空チャンバー22の整流板24と同様の範囲で設定することができる。基板支持ピン67の配設間隔等は、基板Sの撓み防止(撓み量10mm以下)の点から200〜300mmの範囲が好ましい。
【0033】
真空チャンバー63の後壁部63Bには、1個の排気口68が整流板64の略中央部に位置するように設けられており、整流板64の表面64a側の真空チャンバー63内の気体を整流板64の周辺部から均一に排気できるように構成されている。尚、排気口68は複数であってもよく、この場合も、整流板64の表面64a側の真空チャンバー63内の気体を整流板64の周辺部から均一に吸引できるような位置に配設する。
【0034】
このような真空チャンバー63は、整流板64が表面64aを上にして垂直方向からやや傾斜した角度(水平方向に対して70〜85°程度)となるように設定され、さらに、整流板64が上記の塗布部51のほぼ垂直位置にある基板載置面59とほぼ同一面をなすように配設されている。
尚、真空チャンバー63の内部容積、内部形状等は図示例に限定されるものではない。
【0035】
基板塗布装置41を構成する基板搬送部71は、保持部材駆動部72と、基板を垂直に保持するための保持部材74とを備えている。保持部材駆動部72は、垂直に配設され回転可能なガイド部材73Aと、ガイド部材73A上を矢印c方向に昇降可能な昇降部材73B、この昇降部材73Bから水平方向(矢印d方向)に出入可能とされている支持アーム73Cとを有している。この保持部材駆動部72では、ガイド部材73Aを調整して、支持アーム73Cの軸方向を上述の塗布部51と乾燥部61とを結ぶ線に平行とすることにより、保持部材74は昇降部材73Bにおける支持アーム73Cの出入により塗布部51上から乾燥部61上を往復移動可能となる。
【0036】
また、保持部材74は、図11に示すように、支持アーム73Cの先端部に装着された固定基部75と、この固定基部75の下端部に軸方向を水平方向に配設された可動基部76と、この可動基部76の両端部76aの下面から垂設されている複数の固定アーム77、各固定アーム77の前面77aの所定位置に配設された吸引保持部78とからなっている。可動基部76は、固定基部75に対して水平方向で、かつ、上記の支持アーム73Cの軸方向に直角方向(図11に示される矢印a方向)に移動可能であるとともに、可動基部76の両端部76aは、その軸方向を中心に回転可能とされている。また、吸引保持部78は、固定アーム77の内部に形成されている吸引路(図示せず)に接続された吸引管78aの先端部に柔軟性を有する吸引部材78bが装着されたものである。この吸引部材78の形状は、図示例では基板の上端部の保持に適した横長の楕円形状となっている。
【0037】
吸引保持部78による基板の保持、解放は、吸引路を介して接続されている吸引装置(図示せず)のON,OFF、あるいは、吸引経路の途中に配設した開閉弁の操作により行うことができる。
【0038】
次に、このような本発明の基板塗布装置41の動作について、図9乃至図11とともに図12乃至図16を参照しながら説明する。
【0039】
まず、基板搬送部71は、図11に示されるように、基板S(仮想線で示す)を吸引保持部78の吸引部材78bによって、その上端部近傍で吸引保持する。そして、支持アーム73Cが昇降部材73Bから塗布部51方向に突出されることにより、保持部材74が塗布部51の基板載置部材57の位置まで搬送される(図12(A))。この時、基板Sは垂直状態で搬送され、自重による基板の撓みを生じることがない。そして、基板搬送部71の可動基部76が固定基部75に対して水平方向(図12(A)の矢印a方向)に移動し、かつ、可動基部76の両端部76aがその軸方向を中心に回転(図12(A)の矢印b方向)することにより、基板Sが基板載置部材57の基板載置面59(ほぼ垂直位置にある)に当接して保持され、その後、吸引保持部78による保持が解除されて、塗布部51への基板の供給が完了する(図12(B))。
【0040】
次に、基板載置部材57の基部58が回転軸58aを中心に回動して、基板載置面59がほぼ垂直位置から塗布位置まで変更される(図13(A))。この状態で、塗布ヘッド56を装着したヘッド装着部材55がガイドフレーム54上を斜め下方に移動し、塗布ヘッド56のスリットから塗布液を吐出して、基板載置面59に保持されている基板Sに塗布液を塗布する(図13(B))。
【0041】
塗布が完了した後、基板載置部材57の基部58が回転軸58aを中心に回動して、基板載置面59が塗布位置からほぼ垂直位置まで戻される(図14(A))。次いで、固定アーム77の表面77aが基板Sの塗布面とほぼ平行となるように、可動基部76の両端部76aがその軸方向を中心に回転した状態で吸引保持部78の吸引部材78bによって、基板Sの上端部近傍(例えば、基板Sの品質に影響を与えないような基板外周より10mm程度の範囲)が吸引保持される。次いで、基板載置面59による基板Sの保持が解除された後、基板搬送部71の可動基部76が固定基部75に対して水平方向(図14(B)の矢印a方向)に移動し、可動基部76の両端部76aがその軸方向を中心に回転(図14(B)の矢印b方向)することにより、基板Sが吸引保持部78により保持される(図14(B))。このように基板Sを垂直状態で保持した保持部材74は、支持アーム73Cが昇降部材73B方向に駆動されることにより、塗布部51上から乾燥部61上に移動する(図15)。この時、基板Sは垂直状態で搬送され、自重による基板の撓みを生じることがない。
【0042】
乾燥部61では、上記の保持部材74の乾燥部61への平行移動の開始前に、スライド部材69がスライドして、後壁部63Bに対して真空チャンバー63の他の構成部材が離間して開状態とされている。したがって、保持部材74に垂直状態で保持された基板Sは、上記の平行移動により真空チャンバー63内に到達する(図16(A))。次に、基板搬送部71の昇降部材73Bがガイド部材73Aに沿って降下して、非塗布面側を整流板64の表面64aに対向するように基板Sの下端を基板支持部材66に支持させる。次いで、基板搬送部71の可動基部76が固定基部75に対して水平方向(図16(A)の矢印a方向)に移動し、かつ、可動基部76の両端部76aがその軸方向を中心に回転(図16(A)の矢印b方向)することにより、基板Sの下端を基板支持部材66で支持し、塗布面の反対側周辺部を基板支持ピン67で支持して、基板Sを保持することができる。次いで、吸引保持部78による保持が解除され、基板搬送部71の昇降部材73Bがガイド部材73Aに沿って上昇することにより、真空チャンバー63内から吸引保持部78が引き出され、これにより、乾燥部61への基板Sの移送が完了する。このように垂直状態からやや傾けた状態で基板Sを保持することにより、基板Sの塗布膜と真空チャンバー63の構成部材との接触をなくすことができる。また、被乾燥体Sは面付け等に関係なく、常に中心寄りの裏面に支持部材が当接しない状態で、かつ、撓みのほとんどない状態で乾燥処理を施すことができる。そして、スライド部材69がスライドして、後壁部63Bに対して真空チャンバー63の他の構成部材が当接して閉状態となり、乾燥が行われる。
【0043】
次に、乾燥が終了した後、上記と逆の操作で基板Sが吸引保持部78により保持された状態で真空チャンバー63から引き上げられ、基板搬送部71のガイド部材73Aが回転することにより基板Sを次の工程へ搬送する。
【0044】
尚、上記の実施形態では、塗布部はビード塗布方式であるが、本発明の基板塗布装置の塗布部はこれに限定されるものではなく、第1の実施形態同様、スピン塗布方式、ナイフ塗布方式、ロール塗布方式等、いずれであってもよい。
【0045】
また、乾燥部61および基板搬送部71の機構、構造は図示例に限定されるものではなく、基本的に乾燥部61は基板塗布面を垂直あるいは僅かに上向きに傾斜させて保持可能な真空チャンバーを備え、基板保持部71は基板を垂直状態で保持するための保持部材と、塗布部−乾燥部間で保持部材を往復移動させるための保持部材駆動部とを備えたものであればよい。
【0046】
本発明の基板塗布装置において使用する塗布液は特に制限はない。また、塗布対象となる基板も特に制限はなく、ガラス基板、金属基板、樹脂基板等の平板状の全ての基板が対象となる。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば基板は基板搬送部の保持部材によって垂直状態で保持されて、ほぼ垂直位置にある基板載置部材の載置面へ供給され、基板載置部材は載置面をほぼ垂直位置から所定の塗布位置に移動(例えば、載置面が水平に対して0〜45°の所定角度となるように回動)させるのみで塗布手段により基板への塗布が行えるので、回動角度が小さくでき、塗布に要する時間とスペースの効率化が図れる。また、塗布後の基板は、ほぼ垂直位置にある基板載置部材の載置面から、基板搬送部の保持部材によって垂直状態で保持されて乾燥部の真空チャンバーに搬送されるので、自重による基板の撓みを防止することができ、大面積の基板でも安定して搬送することができ、また、基板の大面積化による搬送装置の大型化を避けることができ、さらに、従来の水平搬送方式に比べて、基板の大面積化による基板搬送スペースの増大が生じないので、省スペース化が可能である。また、乾燥部の真空チャンバーは、塗布面を垂直あるいは塗布面を僅かに上向きに傾斜させた状態で基板を保持できるので、基板の大面積化による装置スペースの増大を避けることができる。そして、このようにコンパクトでありながら、本発明の基板塗布装置は大面積の基板に高品質の塗膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基板塗布装置の一実施形態を示す概略斜視図である。
【図2】図1に示される基板塗布装置の乾燥部を構成する真空チャンバーの概略構成図である。
【図3】図1に示される基板塗布装置の基板搬送部を構成する保持部材の概略構成図である。
【図4】図1に示される基板塗布装置の動作を説明するための図である。
【図5】図1に示される基板塗布装置の動作を説明するための図である。
【図6】図1に示される基板塗布装置の動作を説明するための図である。
【図7】図1に示される基板塗布装置の動作を説明するための図である。
【図8】図1に示される基板塗布装置の動作を説明するための図である。
【図9】本発明の基板塗布装置の一実施形態を示す概略斜視図である。
【図10】図9に示される基板塗布装置の乾燥部を構成する真空チャンバーの概略構成図である。
【図11】図9に示される基板塗布装置の基板搬送部を構成する保持部材の概略構成図である。
【図12】図9に示される基板塗布装置の動作を説明するための図である。
【図13】図9に示される基板塗布装置の動作を説明するための図である。
【図14】図9に示される基板塗布装置の動作を説明するための図である。
【図15】図9に示される基板塗布装置の動作を説明するための図である。
【図16】図9に示される基板塗布装置の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1,41…基板塗布装置
11,51…塗布部
16,56…塗布ヘッド
17,57…基板載置部材
19,59…基板載置面
21,61…乾燥部
22,63…真空チャンバー
24,64…整流板
31,71…基板搬送部
32,72…保持部材駆動部
34,74…保持部材
38,78…吸引保持部

Claims (4)

  1. 載置面をほぼ垂直位置と塗布位置とに変更可能な基板載置部材と、塗布位置にある基板載置部材の載置面上に保持されている基板に塗布液を塗布するための塗布手段と、を備えた塗布部と、
    塗布面を垂直あるいは僅かに上向きに傾斜させて保持可能な真空チャンバーを備えた乾燥部と、
    基板を垂直状態で保持するための保持部材と、載置面をほぼ垂直位置とした状態の前記基板載置部材と前記乾燥部との間で前記保持部材を往復移動させるための保持部材駆動部と、を備えた基板搬送部と、
    を有し、前記真空チャンバーは、後壁部に設けられた排気口と、塗布面を垂直あるいは僅かに上向きに傾斜させて保持される基板と前記後壁部との間に配設された整流板とを備え、前記排気口は整流板の略中央部に位置することを特徴とする基板塗布装置。
  2. 整流板の面積は、基板の面積と同等以上であり、前記排気口の面積は、後壁部の面積から整流板の面積を引いたものと同等以下であることを特徴とする請求項1に記載の基板塗布装置。
  3. 真空チャンバーは、整流板の下端部から前壁部方向に突出するように設けられた基板支持部材と、整流板の各側端部から前壁部方向に突出するように設けられた基板案内部材とを備え、該基板案内部材は、く字形状の鉤型をなしていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の基板塗布装置。
  4. 真空チャンバーは、整流板の下端部から前壁部方向に突出するように設けられた基板支持部材と、整流板の側端部近傍の表面から前壁部方向に突出するように設けられた複数の基板支持ピンとを備え、該基板支持ピンの配設間隔は200〜300mmの範囲であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の基板塗布装置。
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