以下、図面によって本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一つの実施の形態に係るセーフティコントローラを用いたシステムの構成例を示す図である。
この実施の形態のセーフティコントローラは、安全が確保されている状態の時のみ図示しない工作機械や産業用ロボットなどの機械設備の動力に電源を供給する安全回路を構成するものである。
この実施の形態のセーフティコントローラには、非常停止スイッチ2などの入力機器が接続される単機能ユニット3と、この単機能ユニット3に接続されるとともに、セーフティドアスイッチ1などの入力機器が接続される高機能ユニット4とを備えており、この高機能ユニット4には、ケーブル6を介して複数の増設ユニット5が接続可能である。
単機能ユニット3は、非常停止スイッチ2などの入力機器から入力が与えられるとともに、工作機械等を駆動するモータ等への電力の供給・遮断を行なう安全出力制御対象としてのマグネットコンタクタなどに対する安全出力および高機能ユニット4に対する論理接続用出力としての内部安全出力を出力するものである。
ここで、論理接続用出力とは、この論理接続用出力を出力する単機能ユニット3と、論理接続用出力が与えられる高機能ユニット4とを論理接続するための出力をいう。
この実施の形態では、単機能ユニット3から安全出力制御対象に対して出力される安全出力と、論理接続用出力とは、その出力の状態が同じ、すなわち、安全出力が、機械設備の稼動を許容する安全側の出力状態であるときには、論理接続用出力も安全側の出力状態であり、また、安全出力が、機械設備の稼動を禁止する危険側の出力状態であるときには、論理接続用出力も危険側の出力状態となる。
そこで、マグネットコンタクタなどの安全出力制御対象に対する本来の安全出力に対して、出力状態が同じである論理接続用出力を、内部安全出力という。
高機能ユニット4は、非常停止スイッチやセーフティドアスイッチ1などの入力機器からの入力および単機能ユニット3や前段の高機能ユニット4から出力される内部安全出力が内部安全入力として与えられるとともに、工作機械等を駆動するモータ等への電力の供給・遮断を行なう安全出力制御対象としてのマグネットコンタクタなどに対する安全出力および後段の高機能ユニット4に対する論理接続用出力としての内部安全出力を出力するものである。
高機能ユニット4から出力される論理接続用出力である内部安全出力も上述と同様に、前段の高機能ユニット4と後段の高機能ユニット4とを論理接続するための出力である。
また、高機能ユニット4から安全出力制御対象に対して出力される安全出力と、内部安全出力とは、その出力の状態は同じである。高機能ユニット4は、安全瞬時出力と安全オフディレー出力とを出力可能であるが、内部安全出力は、安全瞬時出力の出力状態と同じ出力状態となっている。
ここで、安全瞬時出力とは、安全出力が安全側の状態において、安全入力が安全側から危険側に切り換わったときに、瞬時に危険側に切り換わる安全出力をいい、安全オフディレー出力とは、安全出力が安全側の状態において、安全入力が安全側から危険側に切り換わったときに、設定された時間に亘って安全側の状態を継続した後、遅れて危険側に切り換わる安全出力をいう。
なお、図1においては、単機能ユニット3から高機能ユニット4に与えられる内部安全出力および前段の高機能ユニット4から後段の高機能ユニット4に与えられる内部安全出力を破線矢符でそれぞれ示しているが、この実施の形態では、高機能ユニット4には、単機能ユニット3または前段の高機能ユニット4のいずれかからの内部安全出力が与えられる。
増設ユニット5は、ケーブル6を介して高機能ユニット4に接続され、高機能ユニット4に同期した安全出力を、工作機械等を駆動するための電力の供給・遮断を行なう安全出力制御対象としてのマグネットコンタクタ等に対して出力するものである。
単機能ユニット3は、後述のように制御部を構成するCPUを搭載しており、二つの安全入力を入力できるとともに、半導体出力(トランジスタ出力)である二つの安全瞬時出力および一つの内部安全出力を出力することができる。この実施の形態では、論理接続用の内部安全出力は、AND接続用の内部安全出力となっている。二つの安全入力には、安全規格上の二重化のために、1個の非常停止スイッチなどからの入力が与えられる。
また、単機能ユニット3は、安全瞬時出力に同期したモニタ出力および内部エラー時のエラー出力を出力することができる。さらに、単機能ユニット3は、フィードバック/リセット入力を入力することができる。
この単機能ユニット3は、図2の正面図に示されるように、上下に複数の入出力用の端子7を備えるとともに、電源(PWR)、エラー状態(ERR)、安全入力1,2(T1,T2)および安全瞬時出力(EI)の各状態をLEDでそれぞれ表示する表示部8を備えている。
高機能ユニット4は、単機能ユニット3と同様に、制御部としてのCPUを搭載しており、二つの安全入力および一つの内部安全入力を入力できるとともに、半導体出力(トランジスタ出力)である二つの安全瞬時出力、二つの安全オフディレー出力および論理接続用出力としての一つの内部安全出力、この実施の形態では、AND接続用の内部安全出力を出力することができる。
二つの安全入力には、単機能ユニット3と同様に、二重化のために、1個の非常停止スイッチや1個のセーフティドアスイッチなどからの入力が与えられる。
一つの内部安全入力は、単機能ユニット3あるいは前段の高機能ユニット4からの内部安全出力が入力されるものであり、この内部安全入力によって、単機能ユニット3あるいは前段の高機能ユニット4に論理接続、この実施の形態では、AND接続されることになる。
すなわち、この実施の形態では、この内部安全入力と、当該高機能ユニット4の二つの安全入力とがANDで論理接続されるものであり、内部安全入力の入力状態が安全側の状態であって、かつ、二つの安全入力の入力状態が安全側の入力状態であるときに、安全側の出力状態の安全出力を出力するものである。
また、この高機能ユニット4は、安全瞬時出力に同期したモニタ出力および内部エラー時のエラー出力を出力することができる。さらに、高機能ユニット4は、フィードバック/リセット入力を入力することができる。
この高機能ユニット4は、図3の正面図に示されるように、上下に複数の入出力用の端子9を備えるとともに、電源(PWR)、エラー状態(ERR)、安全入力1,2(T1,T2)、内部安全入力(AND)、フィードバック入力(FB)、安全瞬時出力(EI)および安全オフディレー出力(ED)の各状態をLEDで表示する表示部10を備えている。また、この高機能ユニット4は、増設ユニット5を接続するためのコネクタ11を備えており、このコネクタ11に、図1に示されるケーブル6のコネクタを装着して増設ユニット5を5台まで順次に接続することができる。なお、増設ユニット5を接続しない場合には、コネクタ11には、後述の終端抵抗を有する終端コネクタが装着される。
このコネクタ11およびケーブル6を介して、安全瞬時出力、安全オフディレー出力、増設ユニット5のフィードバック入出力およびグランドの各信号の授受が行なわれる。
また、この高機能ユニット4は、図4の背面図に示されるように、DINレールに装着される部分に、開口が形成されており、この開口に臨むようにディップスイッチ12およびロータリスイッチ13を備えており、論理接続用の内部安全入力を、有効あるいは無効とする設定やオフディレー時間などの設定が行なわれる。
論理接続用の内部安全入力の無効が設定されている場合には、他のユニット3,4から与えられる内部安全入力は、無効とされ、論理接続は行なわれない。
増設ユニット5は、高機能ユニット4だけでは、出力点数が不足する場合に、必要に応じて増設されるものであり、複数、この実施の形態では二つの電磁リレーを内蔵している。各電磁リレーは、出力用の三つのa接点および前記a接点に連動するb接点を備えている。この増設ユニット5は、高機能ユニット4からの安全瞬時出力に同期してリレー出力である三つの安全出力を出力する瞬時タイプと、高機能ユニット4からの安全オフディレー出力に同期してリレー出力である三つの安全出力を出力するオフディレータイプとがある。
この増設ユニット5は、図5の正面図に示されるように、上下に複数の入出力用の端子14を備えるとともに、電源(PWR)、エラー状態(ERR)、安全瞬時出力(EI)または安全オフディレー出力(ED)の各状態をLEDでそれぞれ表示する表示部15を備えている。また、この増設ユニット5は、高機能ユニット4または増設ユニット5を接続するためのコネクタ16を備えており、このコネクタ16に、図1に示されるケーブル6のコネクタを装着して高機能ユニット4または増設ユニット5が接続される。
なお、最終段の増設ユニット5のコネクタ16には、後述の終端抵抗を有する終端コネクタが装着される。
図6は、高機能ユニット4のブロック図である。同図において、17,18は、制御部を構成する二つの第1,第2のCPUであり、各CPU17,18で同じ処理を実行して二重化している。各CPU17,18は、CPU間通信ポートを介してソフト処理の同期をとるなどのために通信を行う。
20は上述のディップスイッチなどの設定スイッチ19からの設定内容を格納する不揮発性メモリ、21は上述の電源(PWR)やエラー状態(ERR)などの各状態を表示するLED、22は遅延ICを用いたウォッチドッグタイマ、23は各部に電源を供給する電源回路24の状態を監視する監視回路である。
また、25,26は二重化している安全入力の各1系統であり、例えば、1個のセーフティドアスイッチからの入力が与えられる。27は、フィードバック入力あるいはリセット入力が与えられるリセット入力回路である。
28は単機能ユニット3または前段の高機能ユニット4からの論理接続用入力である内部安全入力が与えられるAND入力回路、29,30は外部のパソコンなどとの通信用のRS232C回路および切替スイッチである。
31は瞬時用の安全出力回路、32はオフディレー用の安全出力回路、33は二重化用の出力ライン制御回路、34は後段の高機能ユニット4に対して内部安全出力を出力する内部安全出力回路、35は安全瞬時出力を、プログラマブルコントローラ(PLC)などにモニタ用として出力するモニタ出力回路、36は内部エラー時にエラー出力を与えるエラー出力回路、37は増設ユニット5を接続するためのコネクタである。
制御部としての第1,第2のCPU17,18は、安全入力回路25,26からの安全入力およびAND入力回路28からの内部安全入力に基づいて、プログラムに従って、安全出力回路31,32および内部安全出力回路34を制御して半導体出力(トランジスタ出力)である安全出力および内部安全出力を制御する。内部安全出力回路34は、半導体出力用のトランジスタを備えている。
また、制御部としての第1,第2のCPU17,18は、後述のように、増設ユニット5の出力接点の溶着などの異常を検知する異常検知部としての機能を有している。
図7は、図6の瞬時用の安全出力回路31、オフディレー用の安全出力回路32および出力ライン制御回路33の構成を示すブロック図であり、図6に対応する部分には、同一の参照符号を付す。この図7においては、第1のCPU17からの信号および第1のCPU17に対する信号を破線の矢符で示し、第2のCPU18からの信号および第2のCPU18に対する信号を一点鎖線の矢符でそれぞれ示している。
瞬時用の安全出力回路31は、二つの瞬時出力制御部38,39を備えており、オフディレー用の安全出力回路32は、二つのオフディレー出力制御部40,41を備えている。各出力制御部38〜41は、半導体出力用のトランジスタを備えている。
安全出力二重化用の出力ライン制御回路33には、第1,第2のCPU17,18からの駆動用信号S1,S2、ウォッチドッグタイマ22からのWDT信号および電源回路24を監視する監視回路23からのPSM信号がそれぞれ与えられる。
駆動用信号S1,S2が共にオンすることによって、電源ラインVLに電圧が印加されて各出力制御部38〜41に電源が供給される。
ウォッチドッグタイマ22からのWDT信号は、各出力制御部38〜41にも与えられており、このWDT信号は、ウォッチドッグタイマ22にリセットがかからないときには、オフして全ての出力制御部38〜41の安全出力が、機械設備の稼動を禁止する危険側であるオフとなって安全を確保することができる。
電源を監視する監視回路23からのPSM信号は、各出力制御部38〜41にも与えられており、電源異常が検知された場合には、このPSM信号がオフして全ての出力制御部38〜41の安全出力が、機械設備の稼動を禁止する危険側であるオフとなって安全を確保することができる。
出力ライン制御回路33は、第1,第2のCPU17,18に対してモニタ用信号S4,S5をそれぞれ出力しており、このモニタ用信号S4,S5は、出力ライン制御回路33に故障(異常)が発生したり、あるいは、上述のWDT信号またPSM信号がオフしたときに、オンする。
瞬時用の安全出力回路31の各瞬時出力制御部38,39には、第1のCPU17から瞬時出力の駆動用信号S6,S7がそれぞれ与えられ、この駆動用信号S6,S7によって、安全瞬時出力のオン(安全側)/オフ(危険側)の論理がそれぞれ制御される。すなわち、この駆動用信号S6,S7がオンし、かつ、上述の電源ラインVLがオンしているときに、各瞬時出力端子42,43から安全側の状態であるオンの安全瞬時出力をそれぞれ出力する。
また、各瞬時出力制御部38,39は、第1,第2のCPU17,18に対して、モニタ用信号S9,S10をそれぞれ出力しており、各瞬時出力制御部38,39が正常であれば、このモニタ用信号S9,S10は、駆動用信号S6,S7の反転論理の信号となる。
オフディレー用の安全出力回路32の各オフディレー出力制御部40,41には、第2のCPU18からオフディレー出力の駆動用信号S12,S13がそれぞれ与えられ、この駆動用信号S12,S13によって、安全オフディレー出力のオン(安全側)/オフ(危険側)の論理が制御される。すなわち、この駆動用信号S12,S13がオンし、かつ、上述の電源ラインVLがオンしているときに、各オフディレー出力端子45,46から安全側の状態であるオンの安全オフディレー出力をそれぞれ出力する。
また、各オフディレー出力制御部40,41は、第1,第2のCPU17,18に対して、モニタ用信号S14,S15をそれぞれ出力しており、各オフディレー出力制御部40,41が正常であれば、このモニタ用信号S14,S15は、駆動用信号S12,S13の反転論理の信号となる。
安全出力二重化用の出力ライン制御回路33は、瞬時出力制御部38,39またはオフディレー出力制御部40,41に故障(異常)が発生した場合には、電源ラインVLをオフして瞬時出力端子42,43およびオフディレー出力端子45,46の安全出力を、すべてオフにして安全を確保する。
逆に、この出力ライン制御回路33に、故障(異常)が発生した場合には、瞬時出力制御部38,39およびオフディレー出力制御部40,41によって瞬時出力端子42,43およびオフディレー出力端子45,46の安全出力を、すべてオフして安全を確保する。
図8は、単機能ユニット3のブロック図であり、図6に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
単機能ユニット3は、上述のAND入力回路28、オフディレー用の安全出力回路32、設定スイッチ19および増設ユニット用のコネクタ37が備えられておらず、その他は、基本的に上述の高機能ユニット4と同様である。
このように第1,第2のCPU17,18を有する制御部によって、プログラムに従って半導体出力である安全出力を制御するので、電磁リレーを内蔵した従来のリレーユニットのように、リレーシーケンスによって安全回路を構築する必要がなく、配線数を削減することができるとともに、メーカ側において、システムの一部を変更したいような場合にも、ソフトウェアの変更によって容易に対応できることになる。
次に各ユニットの動作をいくつかの使用例に基づいて説明する。
図9は、高機能ユニット4単独の場合の接続状態を示す図であり、図10は、そのタイムチャートである。
この例では、高機能ユニット4の端子T11,T12の安全入力1と、端子T21,T22の安全入力2には、例えば、1個のセーフティドアスイッチの二つの接点が接続され、フィードバックループ47には、マグネットコンタクタのb接点が直列に接続されるとともに、リセットボタン50が直列に接続される。
また、瞬時出力端子S13は、アンプ52に接続され、オフディレー出力端子S43,S53は、マグネットコンタクタ48,49に接続される。この例では、オフディレータイムとして一定時間Tが設定されている。
セーフティドアスイッチが装備されているドアが閉じられて、図10(a),(b)に示されるように二つの安全入力1,2がオンし、さらに、図10(c)に示されるように、リセット入力がオフ、オン、オフされることによって、図10(d)に示されるように、端子S13の安全瞬時出力がオンするとともに、図10(e)に示されるように端子S43,S53の安全オフディレー出力がオンしてマグネットコンタクタ48,49の主接点がオンしてモータ51が駆動されて機械設備が稼動することになる。
この状態で、例えば、ドアが開かれると、二つの安全入力1,2がオフする。なお、安全入力1,2は、同時にオンオフするのであるが、図10(b)には、安全入力2が遅れてオフした場合の例を示している。
安全入力1,2のいずれかがオフすることによって、図10(d)に示されるように、安全瞬時出力がオフしてアンプ52によってスローダウンされ、安全オフディレー出力が、一定時間T後にオフすることによって、マグネットコンタクタ48,49の主接点がオフしてモータ51への電源が遮断されて機械設備の稼動が停止されることになる。
図11は、高機能ユニット4に瞬時タイプの増設ユニット5が接続されて出力点数を増加させた状態を示す図であり、図12は、そのタイムチャートである。
この例では、高機能ユニット4の端子T11,T12の安全入力1と、端子T21,T22の安全入力2には、例えば、1個のセーフティドアスイッチの二つの接点が接続され、フィードバックループ47には、マグネットコンタクタのb接点が直列に接続されるとともに、リセットボタン50が直列に接続される。
また、瞬時出力端子S13,S23は、マグネットコンタクタ54,55に接続され、オフディレー出力端子S33,S43は、マグネットコンタクタ56,57に接続される。この例では、オフディレータイムとしてT=0が設定されている、すなわち、瞬時出力となっている。
二つの電磁リレーを内蔵した増設ユニット5の瞬時出力端子61,62は、マグネットコンタクタ58,59に接続される。
セーフティドアスイッチが装備されているドアが閉じられて、図12(a),(b)に示されるように、高機能ユニット4の二つの安全入力1,2がオンし、さらに、図12(c)に示されるように、リセット入力がオフ、オン、オフされることによって、図12(d)に示されるように、高機能ユニット4の安全瞬時出力がオンするとともに、図12(e)に示されるように、増設ユニット5の安全瞬時出力がオンし、これによって、各マグネットコンタクタ54〜59がオンしてモータ63〜65が駆動されて機械設備が稼動することになる。
この状態で、例えば、ドアが開かれると、図12(a),(b)に示されるように二つの安全入力1,2がオフし、図12(c)に示されるように高機能ユニット4の安全瞬時出力がオフするとともに、図12(d)に示されるように増設ユニット5の安全瞬時出力がオフし、これによって、各マグネットコンタクタ54〜59がオフしてモータ63〜65への電源が遮断されて機械設備の稼動が停止されることになる。
このように増設ユニット5を、高機能ユニット4にケーブル6を介して接続することにより、安全出力の出力点数を容易に増やすことができる。
図13は、2台の高機能ユニット4−1,4−2とオフディレータイプの増設ユニット5との接続状態を示す図であり、図14は、そのタイムチャートである。なお、第2の高機能ユニット4−2の二つの安全入力を、便宜上、安全入力3,4と称する。
この例では、第1の高機能ユニット4−1の端子T11,T12の安全入力1と、端子T21,T22の安全入力2には、例えば、1個のセーフティドアスイッチの二つの接点が接続され、フィードバックループ47には、マグネットコンタクタのb接点が直列に接続されるとともに、リセットボタン50が直列に接続される。
また、瞬時出力端子S13,S23は、マグネットコンタクタ54,55に接続され、オフディレー出力端子S33,S43は、マグネットコンタクタ56,57に接続される。この第1の高機能ユニット4−1では、オフディレータイムとしてT=0が設定されている。内部安全出力端子LOは、第2の高機能ユニット4−2の内部安全入力端子LAに接続される。すなわち、第1の高機能ユニット4−1の内部安全出力が、後段の第2の高機能ユニット4−2のAND入力として与えられている。
第2の高機能ユニット4−2の端子T11,T12の安全入力3と、端子T21,T22の安全入力4には、例えば、第1の高機能ユニット4−1のセーフティドアスイッチとは別の1個のセーフティドアスイッチの二つの接点が接続され、フィードバックループ69には、マグネットコンタクタのb接点が直列に接続されるとともに、リセットボタン70が直列に接続される。
また、瞬時出力端子S13,S23は、マグネットコンタクタ71,72に接続され、オフディレー出力端子S43,S53は、マグネットコンタクタ73,74に接続される。この第2の高機能ユニット4−2では、オフディレータイムとして一定時間Tが設定されている。
複数の電磁リレーを内蔵した増設ユニット5のオフディレー出力端子75,76は、マグネットコンタクタ77,78に接続される。
第1の高機能ユニット4−1に接続されているセーフティドアスイッチのドアが閉じられて図14(a),(b)に示されるように、二つの安全入力1,2がオンし、さらに、図14(c)に示されるようにリセット入力がオフ、オン、オフされることによって、第1の高機能ユニット4−1の安全瞬時出力がオンし、これによって、図14(d)に示されるように、第1の高機能ユニット4−1の各マグネットコンタクタ54〜57の主接点がオンしてモータ63,64が駆動されることになる。また、この第1の高機能ユニット4−1の安全瞬時出力と同じ内部安全出力が第2の高機能ユニット4−2のAND入力として与えられる。
第2の高機能ユニット4−2は、図14(f)に示される内部安全入力がオンしている状態で、かつ、第2の高機能ユニット4−2の安全出力が安全側になったときに、安全出力をオンする。この図14では、内部安全入力がオンしたときには、第2の高機能ユニット4−2に接続されているセーフティドアスイッチのドアが閉じられて、図14(g),(h)に示されるように、二つの安全入力3,4がオンしているので、図14(i)に示されるように、リセット入力がオフ、オン、オフすることによって、AND条件が成立し、図14(j),(k)に示されるように、第2の高機能ユニット4−2の安全瞬時出力および安全オフディレー出力がオンするとともに、図14(l)に示されるように、増設ユニット5の安全オフディレー出力がオンし、これによって、第2の高機能ユニット4−2および増設ユニット5の各マグネットコンタクタ71〜74,77,78がオンしてモータ79,100,101が駆動されることになる。
この状態で、例えば、第1の高機能ユニット4−1に接続されているセーフティドアスイッチのドアが開かれると、図14(a),(b)に示されるように、第1の高機能ユニット4−1の二つの安全入力1,2がオフし、図14(d)に示されるように、第1の高機能ユニット4−1の安全瞬時出力がオフしてマグネットコンタクタ54〜57がオフしてモータ63,64への電源が遮断されるとともに、図14(e)に示されるように第2の高機能ユニット4−2に対する内部安全出力もオフする。
第2の高機能ユニット4−2は、第1の高機能ユニット4−1からの内部安全入力が、図14(f)に示されるようにオフすることによって、図14(j)に示されるように、安全瞬時出力がオフしてマグネットコンタクタ71,72がオフしてモータ79の電源を遮断し、さらに、図14(k)に示されるように、一定時間Tの遅延の後、安全オフディレー出力がオフするとともに、図14(l)に示されるように、増設ユニット5の安全オフディレー出力がオフし、これによって、各コンタクタ73,74,77,78がオフしてモータ100,101への電源が遮断されることになる。
このようにして、内部安全出力を用いた論理接続によって、第2の高機能ユニット4−2の安全出力を、第1の高機能ユニット4−1の安全出力に容易に関連付けることができる。
この実施の形態では、上述のように、増設ユニット5を、ケーブル6を介して高機能ユニット4に接続することにより、出力点数を増加させることができるものであるが、高機能ユニット4に増設ユニット5を接続して出力点数を増やした場合に、増設ユニット5のリレー接点の溶着といった異常を検知できるように次のようにしている。
図15は、高機能ユニット4に複数、この例では、5台の増設ユニット51〜55を、ケーブル6を介して接続した場合の要部の概略構成図であり、同図において、高機能ユニット4の二つのCPU17,18を一つのCPUによって代表的に示している。また、この図15には示されていないが、各増設ユニット51〜55には、二つの電磁リレーを制御するための安全出力に応じた制御信号が、高機能ユニット4からケーブル6を介して与えられ、これによって、上述のように、各増設ユニット51〜55の電磁リレーのリレー接点の開閉が制御されて安全出力の出力状態に応じたリレー出力を、図示しないコンタクタ等に出力するものである。
この実施の形態では、高機能ユニット4に、ケーブル6を介して複数の増設ユニット51〜55を順次に接続する場合には、最終段の増設ユニット55のコネクタには、終端抵抗80を有する終端コネクタ85が装着され、これによって、高機能ユニット4から複数の増設ユニット51〜55を介して該高機能ユニット4に戻るフィードバックループが構成される。
このフィードバックループ内には、上述の図11や図13に示される増設ユニット4の二つの電磁リレーの出力用接点であるa接点に連動するb接点81がそれぞれ直列に連結され、高機能ユニット4から例えば、24Vの電圧が供給され、増設ユニット51〜55を介して該高機能ユニット4に設けられた検知回路82にフィードバック(FB)入力が与えられ、この検知回路82の出力が、異常検知部としてのCPU17,18に入力されて増設ユニット51〜55の出力用接点の溶着などの異常の検知が行なわれる。
この検知回路82は、図16に示されるように、二つの第1,第2のコンパレータ83,84を備え、第1のコンパレータ83の反転入力および第2のコンパレータ84の非反転入力には、フィードバック入力が共通に与えられ、第1のコンパレータ83の非反転入力および第2のコンパレータ84の反転入力には、第1の基準電圧VHおよび該第1の基準電圧VHよりも低い第2の基準電圧VLがそれぞれ与えられる。
第1,第2の基準電圧VH,VLは、異常が生じていない正常な状態において、次のように設定されている。
すなわち、安全出力がオフ(危険側)の状態であるとき、すなわち、増設ユニット51〜55の出力用のa接点はオフしており、このa接点に連動するb接点81はオンして上述のフィードバックループが形成されているときには、フィードバック入力をFBとすると、
VH>FB>VL
となり、また、安全出力がオン(安全側)の状態であるとき、すなわち、増設ユニット51〜55のリレー出力用のa接点はオンしており、このa接点に連動するb接点81はオフして上述のフィードバックループが形成されていないときには、 VH>VL>FB
となる。
一般にコンパレータの出力は、非反転入力が反転入力よりも大きいときは、ハイ(High)レベルであり、逆に非反転入力が反転入力よりも小さいときには、ロー(Low)レベルである。
したがって、正常な状態においては、安全出力の出力状態に応じて、第1,第2のコンパレータ83,84の出力は、下記の表1に示されるようになる。
これに対して、異常が発生した場合、例えば、フィードバック入力がアースされて0Vになったような場合、フィードバック入力が出力と短絡して24Vになったような場合、フィードバックループの途中で短絡してフィードバック入力が24Vよりも低くなったような場合、および、出力用接点であるa接点が溶着した場合においては、第1,第2のコンパレータ83,84の出力は、下記表2に示されるようになる。
すなわち、フィードバック入力がアースされて0Vになったような場合には、電磁リレーの接点の開閉に拘わらず、第1のコンパレータ83の出力は、ハイレベルに固定される一方、第2のコンパレータ84の出力は、ローレベルに固定される。また、フィードバック入力が出力と短絡して24Vになったような場合には、電磁リレーの接点の開閉に拘わらず、第1のコンパレータ83の出力は、ローレベルに固定される一方、第2のコンパレータ84の出力は、ハイレベルに固定される。また、フィードバックループの途中で短絡してフィードバック入力が24Vよりも低くなったような場合には、電磁リレーの接点の開閉に拘わらず、第1のコンパレータ83の出力は、ローレベルに固定される一方、第2のコンパレータ84の出力は、ハイレベルに固定される。
さらに、出力用接点であるa接点が溶着した場合においては、a接点に連動するb接点がオフしたままとなり、安全出力がオフしてもb接点はオフのままとなり、第2のコンパレータ84の出力はローレベルのままとなる。
そこで、CPU17,18は、第1,第2のコンパレータ83,84の出力に基づいて、次のようにして異常を検知するものである。
すなわち、上述の表1,表2から明らかなように、安全出力がオフしている状態においては、第1,第2のコンパレータ83,84の出力が共にハイレベルであるときには、正常であり、正常でないときには、第1,第2のコンパレータ83,84の出力が共にハイレベルとはならない。
したがって、安全出力を、オフの状態からオンの状態に切換える際に、第1,第2のコンパレータ83,84の出力が共にハイレベルの正常な状態であるか否かを判断し、正常であるときには、安全出力をオンの状態の切換え、正常でないときには、安全出力を切換えることなく、異常の発生を表示するといった適宜の処理を行なうものである。
図17は、この異常検知の処理動作を示すフローチャートである。
先ず、安全出力を、オフの状態からオンの状態に切換えるか否か判断し(ステップn1)、切換えないときには終了し、切換えるときには、第1のコンパレータ83の出力がハイレベルであるか否かを判断し(ステップn2)、ハイレベルでないときには、異常が生じたとしてエラー表示などを行なって終了する(ステップn5)
また、ステップn2において、第1のコンパレータ83の出力がハイレベルであるときには、第2のコンパレータ84の出力がハイレベルであるか否かを判断し(ステップn3)、ハイレベルでないときには、異常が生じたとしてエラー表示などを行なって終了し(ステップn5)、ハイレベルであるときには、正常であるとして安全出力を、オフ状態からオン状態の切換えて終了する(ステップn4)。
なお、ステップn2において、第1のコンパレータ83の出力がハイレベルでないときの異常は、上述の表2に示されるように、フィードバックループの短絡等に対応し、ステップn3において、第2のコンパレータ84の出力がハイレベルでないときの異常は、接点の溶着等に対応することになる。
このように増設ユニット5の電磁リレーのリレー接点の溶着や増設ユニット5を介して構成されるフィードバックループの短絡や断線等の異常を検知できるので、異常が生じたときには、安全出力をオン側、すなわち、機械設備の稼動を許容する安全側に切換えるのを回避することが可能となり、安全を確保することができる。
(その他の実施の形態)
上述の実施の形態では、ANDによって論理接続したけれども、ANDに限らず、ORやXORなどによって論理接続してもよく、また、複数の論理接続を可能としてもよい。
上述の実施の形態では、最終段に接続される増設ユニット5には、終端コネクタを装着したけれども、本発明の他の実施の形態として、終端抵抗を内蔵した最終段専用の増設ユニットを準備し、最終段には、この増設ユニットを接続するようにしてもよい。あるいは、各増設ユニットに終端抵抗を内蔵させておき、最終段として使用するときに、操作によって終端抵抗をフィードバックループに連結するようにしてもよい。
上述の実施の形態では、高機能ユニット4と増設ユニット5あるいは増設ユニット5同士は、ケーブルを介して接続したけれども、本発明の他の実施の形態として、各ユニットのコネクタ同士を直接接続できる構成としてもよい。
なお、単機能ユニット3および高機能ユニット4の安全出力や内部安全出力(内部安全入力)の数は、上述の実施の形態に限らないのは勿論である。