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JP4219411B2 - 旋回レート測定装置 - Google Patents

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Description

従来の技術
本発明は、主請求項の上位概念に記載の旋回レート測定装置に関する。
コリオリ効果を利用した旋回レートセンサを使用することは、自動車の走行ダイナミック制御系との関連で知られている。この種の旋回レートセンサは一般に1つまたは複数の質量体によって構成されており、それらの質量体は電気回路において形成された電圧により励振させられ、周波数fで機械的に振動する。このような機械振動により1つまたは複数の加速度センサに作用が及ぼされ、それらのセンサは系の旋回時に振動質量体に作用するコリオリ加速度も測定する。そして適切な評価回路を用いることで、励振信号と加速度信号から系の旋回レートを求めることができる。
意図的に形成された付加的な加速度がセンサに作用を及ぼすようにするために、加速度センサへ与えられる1つまたは複数の付加的な電気テスト信号を用いることができる。このことによってたとえば、加速度センサやそれに後置接続されている評価回路の特性に関する情報を得ることができる。そしてこれにより、エラー殊に系統誤差を識別することも可能である。このことは非常に重要である。それというのも、コリオリ効果を評価する旋回レートセンサは、評価方式を適切に選択して測定信号への影響を最小にしなければならないような系統誤差を有しているからである。この種の系統誤差は以下のような誤差の種類に分類される:
a)加速度センサが、測定すべきコリオリ加速度の方向で反応するだけでなく、別の方向でも反応する。
b)電気回路により振動させられる機械振動子が、コリオリ加速度の方向で不所望な振動成分を有している。
c)加速度信号への振動信号のクローストークが生じる可能性がある。
これまで、旋回レートセンサの出力信号を評価するために、信号処理用アナログ回路として設計された回路が用いられてきた。この種の評価回路は国際出願WO 96/21138に記載されており、その回路によれば旋回レートセンサの出力信号から旋回レートを求めることができ、しかもこれによればセンサないし評価回路の機能正常性検査も可能になる。
公知の旋回レート測定装置は、共振振動ジャイロメータの原理に従って動作し、振幅制御された発振器ループによって励振される旋回レートセンサを有している。このセンサはたとえば、車両のヨーイング速度を求めるために使用される。この目的で、目下のヨーイング速度に対する尺度を成すコリオリ加速度の作用が評価される。センサやそれに付属するエレクトロニクスの機能正常性検査のために、選定可能な特定の時間に付加的な電圧をたとえばBITE関数として供給し、この付加的な電圧に対する系の応答を評価して誤差を識別する。
発明の利点
公知の装置に対し、請求項1または4の特徴を備えた本発明による装置のもつ利点とは、公知の装置はアナログ回路で動作するのに対しディジタル信号処理が行われることである。ディジタル信号処理の適応化手法を利用することで、有利なシステム同定ならびにシステムシミュレーションが可能となる。センサの誤差は、適応化プロセスによって首尾よく補償される。本発明によるディジタル評価回路は有利には完全に集積可能であり、個々のコンポーネントの同期動作やドリフトの問題がない。さらにこの回路は、スケーリングファクタを除いて調整不要である。
これらの利点は、振動電圧も電気的加速度信号もいっしょに評価されることにより達成され、その際、まずはじめに信号のディジタル化が行われる。第1の評価手法において、ディジタル化された信号に対し適応形システム同定が行われ、これによって振動信号と加速度信号との間におけるセンサ系の伝達関数がシミュレートされる。この伝達関数を用いることにより、旋回レートを求めることができる。さらにこの手法において、システム同定により重要な影響量すべてがシミュレートされる。もっとも、長く持続する一定の旋回レートは相殺される。
加速度センサを励起するテスト信号Uを付加的に用いる第2の手法において、同時に高速な適応化レートが可能でありながら、やはり長く持続する一定の旋回レートが求められる。この手法によれば、テスト信号Uと加速度信号Uとの間における伝達関数のシステム同定が実行され、これによって旋回レートが求められる。しかもこの場合、テスト信号を利用することで、有利にはセンサやそれに付属するディジタル評価回路の誤動作も判別できる。
従属請求項には本発明の有利な実施形態が示されている。
図面
次に、図面を参照しながら本発明の実施例について詳細に説明する。図1は旋回レートセンサのブロック図であり、図2は評価回路を示す図であり、図3は図1による旋回レートセンサの出力信号のための第2の評価回路である。
実施例
図1に示されている旋回レートセンサの場合、機械振動子たとえば一方の側がクランプされた中空シリンダに参照符号10が付されている。この振動子は電気回路によって機械的に振動させられる。そしてこの電気回路は2つの増幅器11,12を有している。増幅器11は制御増幅器でありリミッタ特性を有するものである。対応する出力信号を振動信号Uと表す。
周波数fで振動するよう励振される機械振動子10により、この振動子上に取り付けられている加速度センサ13(場合によっては複数の加速度センサ)に作用が及ぼされる。図1によるブロック回路図の場合、この作用は速度v(t)として描かれている。さらに加速度センサ13または複数の加速度センサは、コリオリ加速度acの作用を受ける。これに加えてテスト信号Uも供給され、この信号によって意図的に形成される付加的な加速度が加速度センサ13に作用を及ぼすようになる。加速度センサ13の出力側には出力電圧Uとして表された電圧が発生し、これは本来の加速度信号を成すものである。
図2および図3に示されているディジタル評価回路によって、振動電圧Uおよび出力電圧Uから旋回レートDを求めることができる。つまり図2に示された回路によって、励振信号および加速度信号から系の旋回レートDを求めることができる。図3に示されている回路は、付加的にテスト信号Uを用いるものである。
図2には、電圧U,Uを評価する第1の評価回路が示されている。これによれば、機械振動の目下の速度v(t)に比例する振動電圧U(t)と電気的な加速度信号つまり出力信号U(t)が、アナログ/ディジタル変換器14,15においてそれぞれディジタル信号に変換される。場合によっては、加速度センサの出力信号Uもすでにディジタル化されている。このことはたとえば、加速度情報がいわゆるシグマ−デルタ方式を用いてすでにディジタル形式で得られるときにあてはまる。
ディジタル化された信号は、同一のバンドパスフィルタ16,17によってそれぞれフィルタリングされ、その際、バンドパスフィルタの中心周波数は、機械振動周波数f付近にある。これに続いて適応形システム同定(adaptive systemidentification)が実施され、これはたとえばLMSアルゴリズムまたはRLSアルゴリズムを利用して実行され、これは振動信号U(Z)と加速度信号U(Z)との間のセンサ系の伝達関数HNb12(z)をシミュレートするものである。ここで、
(Z)=HNb12(z)*U(Z)
が成り立つ。
伝達関数Hnb12(z)は、旋回レート0のときに発生し振動周波数fをもつすべての障害成分をシミュレートする。この場合、主要な障害成分が速度vつまりはコリオリ加速度acに対し90°の位相のずれを有するものとすれば、以下で述べる評価を実施できる。この目的で、システム同定にディジタル90°ヒルベルトフィルタ18の分岐が取り込まれる。このヒルベルトフィルタ18へ、FIRフィルタ19を介してバンドパスフィルタ16の出力電圧が供給される。ヒルベルトフィルタ18は、システム同定に取り入れられる分岐18bのほかに分岐18aも有しており、この分岐の電圧は第1の分岐18bに対し90°の位相のずれを有している。第2の分岐の出力信号U90はその振幅に関し、振幅調整部20において調整される。
振幅調整の実施に関しては2つの変形実施例がある。第1の変形実施例によれば、電圧U90′は一定の振幅になるよう調整される。すなわち、
(U90′ss=一定
となる。
この種の調整は、速度vの振幅が一定または電圧Uの振幅が一定であるときに有用である。
振幅調整の第2の変形実施例によれば、電圧U90の振幅と電圧Uの振幅との乗算結果が一定となるよう、電圧U90′が調整される。すなわち、
(U90′ss*(Uss=一定
が成り立つ。
この種の調整は、速度vの振幅が不定または電圧Uの振幅が不定であるときに有用である。
アナログ/ディジタル変換されバンドパスフィルタ処理された加速度信号U2′はバンドパスフィルタ17の出力側に生じ、この信号はヒルベルトフィルタ18の出力側に生じる信号U2″と同様、加算点21へ導かれる。加算点21において、シミュレートされた障害信号U2″が加速度信号U2′から減算される。その結果生じた信号eはクリーンにされた加速度信号であり、これは正規化された信号U90′との乗算により復調される。図2では、この復調は点22として表されている。後置接続されたバンドパスフィルタによって、乗算により生じた2倍の振動周波数2fが復調された信号から取り除かれ、ノイズ帯域幅が低減される。そしてバンドパスフィルタ23の出力側に、旋回レートDに対応する信号が発生する。
信号eは、適応形制御のための誤差信号としても用いられる。したがって適応化過程は著しくゆっくりとたとえば分単位で行わなければならない。なぜならば、そのようにしないとかなり長い期間にわたり一定の旋回レートも補償ないし相殺除去されてしまうからである。適応化速度は有利には、外部から付加情報たとえば”センサ静止状態”を用いて制御できる。このようにすれば、静止状態では高速な適応化が実現されるし、通常動作中はゆっくりとした適応化が実現される。図2の場合、ブロック24に適応化過程がまとめられており、このブロックへ入力側25を介して付加情報を供給することができる。適応化段は、相応の接続ラインを介してフィルタ段19を制御する。
図3には、第2の手法に従って信号評価を行うことのできる別のディジタル評価回路が示されている。この評価回路の場合、振動電圧Uと加速度電圧Uはやはりまずはじめに、それぞれアナログ/ディジタル変換器26,27とバンドパスフィルタ28,29へ供給される。そしてバンドパスフィルタ28,29の出力側に電圧U1′とU2′が生じる。
この場合、付加的にテスト信号発生器30を用いることでテスト信号UTDが形成される。この信号は機械振動子の振動周波数付近の周波数成分をもち、たとえば正弦波または矩形波とすることができる。その際、いわゆる疑似バイナリノイズ(PRBS,PN列)がテスト信号として適している。このテスト信号はディジタル/アナログ変換器31において変換され、図1に示されているように電圧Uとして加速度センサへ供給される。
さらに、図1による入力Uから出力Uへの伝達関数HNbT2(z)が同定されシミュレートされる。この目的でまずはじめにディジタル形式で存在するテスト信号に関して、U2′へ向かう信号経路上で信号U2′が受ける変化がディジタル的にシミュレートされる。このモデリングは、アナログ/ディジタル変換器シミュレーション32ならびにバンドパスフィルタシミュレーション33を用いて行われる。したがって、バンドパスフィルタシミュレーション33の出力側には電圧UT′が生じる。
テスト信号として正弦波テスト信号を用いれば、シミュレーションのために相応の位相のずれであれば十分である。伝達関数HNbT2(z)のシミュレーションは、適応形FIRフィルタ34を介して行われる。この場合、
2″(z)=UT′(z)*HNbT2(z)
が成り立つ。
電圧U2″は、アナログ/ディジタル変換されバンドパスフィルタ処理された加速度電圧をシミュレートする。この信号は加算点35において実際の加速度電圧U2′から減算され、これによって誤差信号eが発生し、さらにこの誤差信号はブロック36として描かれた適応化アルゴリズムを制御する。適応化が定常化したときには信号eにはもはやテスト信号成分は含まれていないが、測定すべき機械的な旋回レートDにより引き起こされるすべての信号成分が含まれている。
アナログ/ディジタル変換されバンドパスフィルタ処理された振動電圧U1′は第2のFIRフィルタ37によりフィルタリングされるが、このFIRフィルタ37の係数はフィルタ34の係数のコピーである。このようにして得られた信号U1″はその位相位置ゆえに、信号e中に含まれている旋回レート信号の復調に適している。もちろん、第1の手法のところで述べたように、電圧U2″を事前に正規化しなければならない。さらにこの信号は振幅調整部38へ導かれ、その出力側に電圧U1′″が発生し、これは点39において信号eと乗算される。電圧U2′″と信号eとの乗算ならびにローパスフィルタ40におけるローパスフィルタ処理の後、ディジタル/アナログ変換器41においてディジタル/アナログ変換されてから旋回レート信号Dが得られる。

Claims (13)

  1. 電気回路で発せられた振動電圧(U)により一定の振動状態におかれる振動体と、
    該振動体上に配置されており加速度つまりは旋回レートの尺度を成す出力電圧(U)を送出する少なくとも1つのセンサエレメントとが設けられている、
    旋回レート測定装置において、
    前記振動体の目下の速度(v(t))に比例する振動電圧(U)が取り出されてディジタル化され、
    出力電圧(U)がディジタル化されまたはすでにディジタル信号として形成され、
    ディジタル形式で存在するこれら両方の電圧(U,U)から伝達関数が形成され、
    該伝達関数は、旋回レートがゼロであるときのすべての障害成分をシミュレートし、該伝達関数を用いて旋回レートが求められることを特徴とする、
    旋回レート測定装置。
  2. 準備処理された振動電圧(U)はFIRフィルタ(19)を介してヒルベルトフィルタ(18)へ導かれ、該ヒルベルトフィルタの第1の分岐により、シミュレートされた障害信号に対応する出力電圧(U2″)が供給され、該信号は加算点(21)において、ディジタル化されバンドパスフィルタ処理された電圧(U2′)から減算されて誤差信号(e)が形成され、該誤差信号は、前記ヒルベルトフィルタの第2の分岐から得られ振幅調整された信号と乗算され、ローパスフィルタ(23)におけるフィルタリング後に旋回レートを供給する、請求項1記載の装置。
  3. 前記フィルタ(19)の係数は、前記誤差信号(e)により制御される適応化部(24)を介して調整され、これにより該フィルタ(19)の特性が必要条件に合わせて適合化される、請求項2記載の装置。
  4. 電気回路で発せられた振動電圧(U)により一定の振動状態におかれる振動体と、
    該振動体上に配置されており加速度つまりは旋回レートの尺度を成す出力電圧(U)を送出する少なくとも1つのセンサエレメントとが設けられている、
    旋回レート測定装置において、
    前記振動体の目下の速度(v(t))に比例する振動電圧(U)が取り出されてディジタル化され、
    出力電圧(U)がディジタル化されまたはすでにディジタル信号として形成され、
    付加的にテスト信号(U)が形成され、該テスト信号は、前記機械振動体の振動周波数付近の周波数成分を有しており、該テスト信号は加速度センサへ付加的に供給され、
    前記テスト信号により、該加速度センサの出力電圧(U 2′ )に対して引き起こされる変化がディジタル的にシミュレートされ、シミュレートされた出力電圧(U 2″ 、前記加速度センサにより送出された実際の出力電圧(U 2′ から減算されることを特徴とする、
    旋回レート測定装置。
  5. テスト信号(U)から出力電圧(U)への伝達関数が同定されてシミュレートされ、該伝達関数は旋回レート決定にあたり考慮される、請求項4記載の装置。
  6. ディジタル化されバンドパスフィルタ処理されたテスト信号の電圧および振動電圧(UT′,U1′)はそれぞれ1つずつ対応して設けられた適応形FIRフィルタ(34,37)へ供給され、ディジタル化されバンドパスフィルタ処理されシミュレートされた前記出力電圧(U2″)と、ディジタル化されバンドパスフィルタ処理された前記実際の出力電圧(U2′)に依存して適応化が行われる、請求項5記載の装置。
  7. 同一の各FIRフィルタ(34,37)の係数は、誤差信号(e)により制御される適応化アルゴリズム(36)を介して、テスト信号(U)から出力電圧(U)への伝達関数がFIRフィルタによりシミュレートされるよう調整される、請求項6記載の装置。
  8. ディジタル化されフィルタリングされた振動信号(U1″)の振幅が調整され、調整された振動信号(U1′″)が前記誤差信号(e)と乗算され、ローパスフィルタ(40)においてローパスフィルタ処理された後、旋回レート信号Dが発生する、請求項7記載の装置。
  9. 振幅調整部(20または38)は、該振幅調整部の出力電圧(U90またはU1′″)の振幅が一定となるよう調整を行う、請求項1〜8のいずれか1項記載の装置。
  10. 振幅調整部(20または38)は、該振幅調整部の出力電圧(U 90 またはU 1′″ )の振幅が振動電圧(U)の振幅の逆数に比例するよう調整を行う、請求項1〜8のいずれか1項記載の装置。
  11. 評価回路の出力側にローパスフィルタが設けられており、該ローパスフィルタは高周波信号成分をフィルタ除去する、請求項1〜10のいずれか1項記載の装置。
  12. FIRフィルタの適応加速度が外部から整合され、請求項1〜11のいずれか1項記載の装置。
  13. ディジタル評価回路が完全に集積可能な回路として構成されている、請求項1〜12のいずれか1項記載の装置。
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