しかし、従来の蛍光体は一般に、化学薬品、熱及び光に対して、不安定であり、高温の熱や光、若しくは水分、酸により発光特性を失うため、玩具、装飾用途や美術品のなかでも室内用途には用いられるが、屋外用途には特殊な加工が必要であり使用しにくい。更に、屋外用途で信頼性の必要な非常標識、道路標識などの表示用途には積極的に使用されていない。このため、発光効率が高く、安定な赤色発光の蛍光体が要求されている。
上述の白色発光装置は、発光に赤色成分が少なく、色温度が高く、赤みの不足した演色性の低い照明光しか得られていないという問題を有している。また、従来の赤色に発光する蛍光体は、化学的、熱的安定性が低いため、実用化されていない。
従って、本発明は上記問題を解決し、発光効率が高く、化学的・熱的に安定な蛍光体を提供することを目的とする。また、該蛍光体を用いた発光装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、500nm以下の光の少なくとも一部を波長変換し、520nm〜780nmの波長範囲に少なくとも1以上のピーク波長がある光を放出する、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、LuのうちEuを必須とする希土類元素から選ばれる少なくとも1種以上を賦活剤とし、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる第II族元素から選ばれる少なくとも1種以上と、C、Si、GeのうちSiを必須とする第IV族元素から選ばれる少なくとも1種以上と、Alと、Nと、を有する窒化物蛍光体であって、前記窒化物蛍光体は、前記元素と異なる元素が含有されている窒化物蛍光体に関する。
前記窒化物蛍光体は、黄色から赤色に発光する。
前記異なる元素は、1000ppm以下含有されている。
本発明は、500nm以下にピーク波長がある第1の発光スペクトルを有する発光素子と、前記発光素子を載置するパッケージと、前記パッケージに設けられ、前記発光素子からの光を透過する透光性の窓部と、前記発光素子から離間され、前記窓部に設けられる、前記第1の発光スペクトルの少なくとも一部を波長変換し、520nm〜780nmの波長範囲に少なくとも1以上のピーク波長がある第2の発光スペクトルを有する蛍光体と、を少なくとも有する発光装置に関する。
本発明は、500nm以下にピーク波長がある第1の発光スペクトルを有する発光素子と、前記発光素子を被覆するモールド部材と、前記モールド部材の表面に設けられる、前記第1の発光スペクトルの少なくとも一部を波長変換し、520nm〜780nmの波長範囲に少なくとも1以上のピーク波長がある第2の発光スペクトルを有する蛍光体と、を少なくとも有する発光装置に関する。
本発明は、500nm以下にピーク波長がある第1の発光スペクトルの少なくとも一部を波長変換し、520nm〜780nmの波長範囲に少なくとも1以上のピーク波長がある第2の発光スペクトルを有する、一般式LXMYN((2/3)X+(4/3)Y):R若しくはLXMYOZN((2/3)X+(4/3)Y−(2/3)Z):R(Lは、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる第II族元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。Mは、C、Si、GeのうちSiを必須とする第IV族元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、LuのうちEuを必須とする希土類元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。)で表される窒化物蛍光体であって、前記窒化物蛍光体は、前記L、前記M、前記O、前記N、前記Rと異なる元素が含有されていることを特徴とする窒化物蛍光体に関する。一般式LXMYN((2/3)X+(4/3)Y):R若しくはLXMYOZN((2/3)X+(4/3)Y−(2/3)Z):Rで表される窒化物蛍光体は、紫外から青色領域等にピーク波長がある第1の発光スペクトルを照射すると、波長変換し、黄色から赤色領域等にピーク波長がある第2の発光スペクトルを有する窒化物蛍光体である。該窒化物蛍光体に、該窒化物蛍光体の組成に含まれる元素と異なる元素を含有することにより、色調を変化させることなく、発光の強度を変化させることができる。これにより、所望の輝度を有する窒化物蛍光体を提供することができる。また、容易に輝度の調整を行うことができる。
本発明は、500nm以下にピーク波長がある第1の発光スペクトルの少なくとも一部を波長変換し、520nm〜780nmの波長範囲に少なくとも1以上のピーク波長がある第2の発光スペクトルを有する、一般式LXMYN((2/3)X+(4/3)Y):R若しくはLXMYOZN((2/3)X+(4/3)Y−(2/3)Z):R(Lは、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる第II族元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。Mは、C、Si、GeのうちSiを必須とする第IV族元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、LuのうちEuを必須とする希土類元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。)で表される窒化物蛍光体であって、前記窒化物蛍光体の原料中には、前記L、前記M、前記O、前記N、前記Rと異なる元素が含有されている窒化物蛍光体に関する。これにより、所望の輝度を有する窒化物蛍光体を提供することができる。また、容易に輝度の調整を行うことができる。また、本発明の窒化物蛍光体の原料、例えば窒化ストロンチウム、窒化カルシウム、窒化ケイ素、酸化ユウロピウム若しくは窒化ユウロピウム中に、窒化物蛍光体の組成に含まれる元素と異なる元素が、どの程度含有しているかを調節することにより、輝度の調整を行うことができる。また、原料中に含まれる各種の元素の含有量が目的とする発光特性の制御範囲内であれば、原料の精製工程を省略することができるため、製造工程の簡略化を図ることができる。また、安価な製品供給を行うことができる。
なお、第1の発光スペクトルは、外部装置により励起されたものである。
前記窒化物蛍光体の組成に含まれる元素と異なる元素は、前記窒化物蛍光体の組成に含まれる元素の重量に対して1000ppm以下であることが好ましい。この範囲であれば、発光特性の調整を行いつつ、高輝度を保持することができるからである。明細書における発光特性は、色調、輝度、残光、励起強度に対する光出力特性や発光効率などである。
前記L、前記M、前記O、前記N、前記Rと異なる元素は、Li、Na、K、Rb、Csからなる第I族元素から選ばれる少なくとも1種以上の元素であることが好ましい。このLi、Na、K、Rb、Csからなる第I族元素を含有する窒化物蛍光体は、第I族元素を含有していない窒化物蛍光体と比べて、高い発光効率を有している。これは、上記第I族元素が、合成中、フラックスとして働き、その後、フラックスとして働いた第I族元素が蛍光体粒子間に存在するため、若しくは第I族元素が製造工程中に飛散するため、蛍光体の発光そのものを阻害することが少ないからと考えられるからである。また、窒化物蛍光体に第I族元素を含有することにより、窒化物蛍光体の粒径を制御することができる。
前記L、前記M、前記O、前記N、前記Rと異なる元素は、Cu、Ag、Auからなる第I族元素、B、Al、Ga、Inからなる第III族元素、Ti、Zr、Hf、Sn、Pbからなる第IV族元素、P、Sb、Biからなる第V族元素、Sからなる第VI族元素から選ばれる少なくとも1種以上の元素であることが好ましい。これにより、窒化物蛍光体の輝度の調整を行うことができる。また、Al、B、Ga、In等は、輝度の調整を行いつつ、高輝度を保持することができる。
前記L、前記M、前記O、前記N、前記Rと異なる元素は、V、Nb、Taからなる第V族元素、Cr、Mo、Wからなる第VI族元素、Reからなる第VII族元素、Fe、Co、Ir、Ni、Pd、Pt、Ruからなる第VIII族元素から選ばれる少なくとも1種以上の元素である。これら第V族元素、第VI族元素、第VII族元素、第VIII族元素を添加する窒化物蛍光体と、該元素を添加していない窒化物蛍光体とを比べると、残光を短くすることができるという効果を有する。また、これらの元素も、輝度の調整を行うことができる。ここで、前記窒化物蛍光体の組成に含まれる元素と異なる第V族元素、第VI族元素、第VII族元素、第VIII族元素は、前記窒化物蛍光体の組成に含まれる元素の重量に対して100ppm以下であることが好ましい。これは、第V族元素、第VI族元素、第VII族元素、第VIII族元素は、本窒化物蛍光体の発光を阻害するキラー元素であり、発光効率を大幅に下げるため、系外に除去しておくことが好ましいからである。その反面、Cr、Ni等は、残光を短くする効果を有しているため、0.1ppm〜数十ppm程度含有されていても良い。
本発明は、500nm以下にピーク波長がある第1の発光スペクトルの少なくとも一部を波長変換し、520nm〜780nmの波長範囲に少なくとも1以上のピーク波長がある第2の発光スペクトルを有する、一般式LXMYN((2/3)X+(4/3)Y):R若しくはLXMYOZN((2/3)X+(4/3)Y−(2/3)Z):R(Lは、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる第II族元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。Mは、C、Si、GeのうちSiを必須とする第IV族元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、LuのうちEuを必須とする希土類元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。)で表される窒化物蛍光体であって、前記L、前記Mの少なくとも1種以上の元素が、1000ppm以下含有されている窒化物蛍光体に関する。これにより、発光特性の調整を容易に行うことができる。
本発明は、500nm以下にピーク波長がある第1の発光スペクトルの少なくとも一部を波長変換し、520nm〜780nmの波長範囲に少なくとも1以上のピーク波長がある第2の発光スペクトルを有する、一般式LXMYN((2/3)X+(4/3)Y):R若しくはLXMYOZN((2/3)X+(4/3)Y−(2/3)Z):R(Lは、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる第II族元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。Mは、C、Si、GeのうちSiを必須とする第IV族元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、LuのうちEuを必須とする希土類元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。)で表される窒化物蛍光体であって、前記窒化物蛍光体の原料中には、前記L、前記Mの少なくとも1種以上の元素が、1000ppm以下含有されている窒化物蛍光体に関する。これにより、所望の輝度を有する窒化物蛍光体を提供することができる。また、容易に輝度の調整を行うことができる。
前記窒化物蛍光体は、還元雰囲気中で焼成することが好ましい。還元雰囲気中で焼成することにより、含有されている添加した元素の飛散が促進され、発光輝度の向上を図ることができるからである。
本発明は、Rの酸化物(Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、LuのうちEuを必須とする希土類元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。)と、Li、Na、K、Rb、Cs、Cu、Ag、Auからなる第I族元素、B、Al、Ga、Inからなる第III族元素、Ti、Zr、Hf、Sn、Pbからなる第IV族元素、V、Nb、Ta、P、Sb、Biからなる第V族元素、Cr、Mo、W、Sからなる第VI族元素、Reからなる第VII族元素、Fe、Co、Ir、Ni、Pd、Pt、Ruからなる第VIII族元素から選ばれる少なくとも1種以上の元素が含有されている化合物と、を湿式混合する第1の工程と、第1の工程より得られる混合物を焼成する第2の工程と、第2の工程で得られる混合物と、Lの窒化物(Lは、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる第II族元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。)と、Mの窒化物及びMの酸化物(Mは、C、Si、GeのうちSiを必須とする第IV族元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。)の少なくともいずれか1つと、を混合する第3の工程と、第3の工程より得られる混合物を還元雰囲気中で焼成する第4の工程と、を少なくとも有する窒化物蛍光体の製造方法に関する。これにより、輝度の高い窒化物蛍光体を提供することができる。また、添加する元素により、所望の発光特性を有する窒化物蛍光体を提供することができる。
前記第2の工程、及び、前記第4の工程の少なくとも一方は、Li、Na、K、Rb、Cs、Cu、Ag、Auからなる第I族元素、B、Al、Ga、Inからなる第III族元素、Ti、Zr、Hf、Sn、Pbからなる第IV族元素、V、Nb、Ta、P、Sb、Biからなる第V族元素、Cr、Mo、W、Sからなる第VI族元素、Reからなる第VII族元素、Fe、Co、Ir、Ni、Pd、Pt、Ruからなる第VIII族元素の少なくとも1種以上の元素が含有されている坩堝、及び/又は、炉材を用いて焼成を行うことが好ましい。発光特性の調整を行うことができる元素を有する坩堝、炉材を用いることにより、発光特性の調整をさらに行いやすくするためである。第I族元素は、坩堝や炉材の製造時に焼結助剤として用いられる。また、第I族元素は、原料中に残留し易い元素である。これら第I族元素の単体又は化合物を用いた坩堝や炉材を使用してもよいし、基本構成元素の原料と混合し、焼成処理を行ってもよい。第I族元素を有する坩堝、炉材を用いることにより、発光特性の調整を行うことができる。ここで、使用により輝度が向上する、第I族元素の他、B、Au、Ga、In等の元素が含まれている坩堝、炉材を用いる方が良い。
本発明に係る窒化物蛍光体は、その製造工程において窒化物蛍光体の組成と異なる元素、又は、該異なる元素を含有する化合物を添加するが、焼成の工程で該異なる元素が飛散してしまい、最終生成物である窒化物蛍光体の組成中に当初添加量よりも少ない量の元素しか含まれない場合もある。従って、最終生成物である窒化物蛍光体の組成中には、該異なる元素の添加当初の配合量よりも少ない量が組成中に含まれるにすぎない。また、窒化物蛍光体の粒径を制御したい場合は、該異なる元素を添加することにより制御可能である。
本発明は、R(Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、LuのうちEuを必須とする希土類元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。)と、L(Lは、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる第II族元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。)と、M(Mは、C、Si、GeのうちSiを必須とする第IV族元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。)と、Li、Na、K、Rb、Cs、Cu、Ag、Auからなる第I族元素、B、Al、Ga、Inからなる第III族元素、Ti、Zr、Hf、Sn、Pbからなる第IV族元素、V、Nb、Ta、P、Sb、Biからなる第V族元素、Cr、Mo、W、Sからなる第VI族元素、Reからなる第VII族元素、Fe、Co、Ir、Ni、Pd、Pt、Ruからなる第VIII族元素から選ばれる少なくとも1種以上の元素と、を少なくとも有する窒化物蛍光体であって、該窒化物蛍光体は、上述の窒化物蛍光体の製造方法により製造されている。
本発明は、500nm以下にピーク波長がある第1の発光スペクトルを有する発光素子と、前記第1の発光スペクトルの少なくとも一部を波長変換し、520nm〜780nmの波長範囲に少なくとも1以上のピーク波長がある第2の発光スペクトルを有する蛍光体と、を少なくとも有する発光装置であって、前記蛍光体は、前記窒化物蛍光体が用いられている発光装置に関する。窒化物蛍光体は、500nm以下の近紫外から可視光の短波長側領域にピーク波長がある第1の発光スペクトルを有する発光素子からの光により励起される。励起された窒化物蛍光体は、520nm〜780nmの黄から赤色領域にピーク波長がある第2の発光スペクトルを有することにより、電球色等に発光する発光装置を提供することができる。電球色とは、JIS規格(JIS Z8110)による白色系で黒体輻射の軌跡上の2700K〜2800Kの点を中心とする範囲であって、黄色から赤色の色味を有している色味をいう。具体的には、図6の色度座量における、(うすい)黄赤、(オレンジ)ピンク、ピンク、(うすい)ピンク、(黄みの)白の領域に発光色を有するものをいう。
また、本発明により、粒径が所定の範囲に制御された蛍光体を製造することができる。粒径が所定の範囲に制御された蛍光体を用いることにより、色むらが極めて少ない発光装置を提供することができる。これにより、輝度の高い発光装置を提供することができる。また、従来は、発光装置の色調を変えずに、発光特性を変化させることが困難であったが、本発明に係る発光装置は、添加する元素の効果により窒化物蛍光体を所望の発光特性に変更しているため、発光装置の色調を変えずに、発光特性を変化させることができる。
前記発光装置は、さらに、前記第1の発光スペクトル、及び前記第2の発光スペクトルの少なくとも一部を波長変換し、青色領域から、緑色領域、黄色領域、赤色領域までに少なくとも1以上のピーク波長がある第3の発光スペクトルを有する蛍光体を1以上有していることが好ましい。諸種の色味に発光する蛍光体を本発明に係る窒化物蛍光体と組み合わせて使用することにより、白色だけでなく、パステルカラー等の所望の発光色を有する発光装置を提供することができる。また、白色であっても、(黄みの)白、(緑みの)白、(青みの)白等に微調整することもできる。
前記第3の発光スペクトルを有する蛍光体は、少なくともセリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム酸化物蛍光体、少なくともセリウムで賦活されたイットリウム・ガドリニウム・アルミニウム酸化物蛍光体、及び少なくともセリウムで賦活されたイットリウム・ガリウム・アルミニウム酸化物蛍光体の少なくともいずれか1以上であることが好ましい。これにより、所望の発光色を有する発光装置を提供することができる。例えば、本発明に係る蛍光体と、セリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム酸化物蛍光体等とを用いた場合、これら蛍光体の組合せにより、可視光励起における種々の色味の白色光を造り出すことができる。
前記発光装置は、前記発光素子の光の一部と、前記第2の発光スペクトルを有する蛍光体の光の一部と、前記第3の発光スペクトルを有する蛍光体の光の一部と、のいずれか2以上の光の混色により、白色に発光する発光装置を提供することができる。該発光装置は、種々の蛍光体の配合量を調整することにより、所望の白色発光装置を提供することができる。例えば、青色光を有する発光素子により、窒化物蛍光体が励起され黄赤光を発光し、また、蛍光体が励起され黄色光を発光することにより、窒化物蛍光体及び蛍光体間をすり抜けてきた青色光と、窒化物蛍光体の黄赤光と、蛍光体の黄色光とが、光の混色に関する原理によって、人間の目には、白色として見える。
上述のL、M、N、O、Rと異なる元素は、通常、酸化物、若しくは水酸化物で加えられるが、これに限定されるものではなく、メタル、窒化物、イミド、アミド、若しくはその他の無機塩類でも良く、また、予め他の原料に含まれている状態でも良い。前記窒化物蛍光体の組成中に酸素が含有されている。酸素は、原料となる各種酸化物から導入されるか、焼成中に酸素が混入してくることが考えられる。この酸素は、Eu拡散、粒成長、結晶性向上の効果を促進すると考えられる。すなわち、原料に使用される一の化合物をメタル、窒化物、酸化物と変えても同様の効果が得られるが、むしろ酸化物を用いた場合の効果が大きい場合もある。窒化物蛍光体は、単斜晶、斜方晶系等の結晶構造を有する。
また、本発明により、蛍光体の残光特性を任意に調整することができる。PDP、CRTやLCDなどのディスプレイのように表示が連続して繰り返し行われるような表示装置では、残光特性が問題となる。半導体発光素子と蛍光体とを組み合わせた白色発光装置は、屋外ディスプレイやLCDのバックライトとして用いられる。このような用途には、短残光が要求される。そのため、蛍光体の基本構成元素に、B、Mg、Cr、Ni、Alなどを含有させることにより、残光を抑えることができる。
前記窒化物蛍光体は、平均粒径が2.5μm〜15μmであることが好ましい。特に、3μm〜8μmであることが好ましい。粒径が大きいと発光輝度が向上し、光取り出し効率が向上するなどの利点がある。
以上のように、本発明に係る窒化物蛍光体は、色調、輝度、残光等の発光特性の調整を容易に行える。また、発光特性を制御しつつ、安価で、簡易な製造工程を有する窒化物蛍光体を提供することができる。本発明に係る発光装置は、発光効率の良好なやや赤みを帯びた暖色系の白色発光装置を提供することができる。また、青色発光素子等と組み合わせて使用する黄から赤領域に発光スペクトルを有する窒化物蛍光体を提供することができる。従って、本発明は、窒化物蛍光体、窒化物蛍光体の製造方法、及び、それを用いた発光装置を提供することができるという技術的意義を有する。
また、本発明は、蛍光体の輝度を低下させる元素、及び、蛍光体の輝度を向上させる元素を特定することができた。これにより、坩堝、焼成炉の材質の最適化を図ることができ、輝度の高い蛍光体を提供することができる。
また、粒径を所定の範囲に制御された窒化物蛍光体を提供することができる。
さらに、発光特性、耐久性の向上が図られた窒化物蛍光体を提供することができるという極めて重要な技術的意義を有する。
以下、本発明に係る蛍光体及びその製造方法を、実施の形態及び実施例を用いて説明する。だたし、本発明は、この実施の形態及び実施例に限定されない。
本発明に係る発光装置は、第1の発光スペクトルを有する発光素子と、前記第1の発光スペクトルの少なくとも一部を波長変換し、第2の発光スペクトルを有する蛍光体と、を少なくとも有する発光装置である。具体的な発光装置の一例として、図1を用いて説明する。図1は、本発明に係る発光装置を示す図である。
(発光装置1)
発光装置1は、サファイア基板1の上部に積層された半導体層2と、半導体層2に形成された正負の電極3から延びる導電性ワイヤ14で導電接続されたリードフレーム13と、サファイア基板1と半導体層2とから構成される発光素子10の外周を覆うようにリードフレーム13aのカップ内に設けられた蛍光体11とコーティング部材12と、蛍光体11及びリードフレーム13の外周面を覆うモールド部材15と、から構成されている。
サファイア基板1上に半導体層2が形成され、半導体層2の同一平面側に正負の電極3が形成されている。前記半導体層2には、発光層(図示しない)が設けられており、この発光層から出力されるピーク波長は、紫外から青色領域の500nm以下近傍の発光スペクトルを有する。
この発光素子10をダイボンダーにセットし、カップが設けられたリードフレーム13aにフェイスアップしてダイボンド(接着)する。ダイボンド後、リードフレーム13をワイヤーボンダーに移送し、発光素子の負電極3をカップの設けられたリードフレーム13aに金線でワイヤーボンドし、正電極3をもう一方のリードフレーム13bにワイヤーボンドする。
次に、モールド装置に移送し、モールド装置のディスペンサーでリードフレーム13のカップ内に蛍光体11及びコーティング部材12を注入する。蛍光体11とコーティング部材12とは、予め所望の割合に均一に混合しておく。
蛍光体11注入後、予めモールド部材15が注入されたモールド型枠の中にリードフレーム13を浸漬した後、型枠をはずして樹脂を硬化させ、図1に示すような砲弾型の発光装置1とする。
(発光装置2)
上記の発光装置1と異なる発光装置2についての具体的構成について詳述する。図7は、本発明に係る発光装置2を示す図である。発光装置2は、表面実装型の発光装置を形成する。発光素子101は、紫外光励起の窒化物半導体発光素子を用いることができる。また、発光素子101は、青色光励起の窒化物半導体発光素子も用いることもできる。ここでは、紫外光励起の発光素子101を例にとって、説明する。発光素子101としてLEDチップ101は、発光層としてピーク波長が約370nmのInGaN半導体を有する窒化物半導体発光素子を用いる。より具体的なLEDの素子構造としてサファイア基板上に、アンドープの窒化物半導体であるn型GaN層、Siドープのn型電極が形成されn型コンタクト層となるGaN層、アンドープの窒化物半導体であるn型GaN層、窒化物半導体であるn型AlGaN層、次に発光層を構成するInGaN層の単一量子井戸構造としてある。発光層上にはMgがドープされたp型クラッド層としてAlGaN層、Mgがドープされたp型コンタクト層であるGaN層を順次積層させた構成としてある。(なお、サファイア基板上には低温でGaN層を形成させバッファ層とさせてある。また、p型半導体は、成膜後400℃以上でアニールさせてある。)。エッチングによりサファイア基板上の窒化物半導体に同一面側で、pn各コンタクト層表面を露出させる。露出されたn型コンタクト層の上にn電極を帯状に形成し、切除されずに残ったp型コンタクト層のほぼ全面に、金属薄膜から成る透光性p電極が形成され、さらに透光性p電極の上にはn電極と平行に台座電極がスパッタリング法を用いて形成されている。
次に、中央部に凹部有し且つ前記凹部の両側にコバール製のリード電極102が気密絶縁的に挿入固定されたベース部とからなるコバール製パッケージ105を用いる。前記パッケージ105及びリード電極102の表面にはNi/Ag層が設けられている。パッケージ105の凹部内に、Ag−Sn合金にて上述のLEDチップ101をダイボンドする。このように構成することにより、発光装置の構成部材を全て無機物とすることができ、LEDチップ101から放出される発光が紫外領域或いは可視光の短波長領域であったとしても飛躍的に信頼性の高い発光装置が得られる。
次に、ダイボンドされたLEDチップ101の各電極と、パッケージ凹部底面から露出された各リード電極102とをそれぞれAgワイヤ104にて電気的導通を取る。パッケージの凹部内の水分を十分に排除した後、中央部にガラス窓部107を有するコバール製リッド106にて封止しシーム溶接を行う。ガラス窓部には、あらかじめニトロセルロース90wt%とγ−アルミナ10wt%からなるスラリーに対してBが添加されたCa2Si5N8:Eu、(Y0.8Gd0.2)3Al5O12:Ce等の蛍光体108を含有させ、リッド106の透光性窓部107の背面に塗布し、220℃にて30分間加熱硬化させることにより色変換部材を構成してある。こうして形成された発光装置を発光させると白色が高輝度に発光可能な発光ダイオードとすることができる。これによって色度調整が極めて簡単で量産性、信頼性に優れた発光装置とすることできる。以下、本発明の各構成について詳述する。
以下、本発明に係る発光装置の構成部材について詳述する。
(蛍光体)
本発明に係る蛍光体は、一般式LXMYN((2/3)X+(4/3)Y):R若しくはLXMYOZN((2/3)X+(4/3)Y−(2/3)Z):R(Lは、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる第II族元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。Mは、C、Si、GeのうちSiを必須とする第IV族元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、LuのうちEuを必須とする希土類元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。)で表される窒化物蛍光体であって、前記窒化物蛍光体は、前記L、前記M、前記O、前記N、前記Rと異なる元素(以下、単に「異なる元素」という。)が含有されている窒化物蛍光体である。一般式中、X、Y及びZは、0より大きい任意の数値である。特に、X及びYは、X=2、Y=5又は、X=1、Y=7であることが好ましい。具体的には、(SrTCa1−T)2Si5N8:Eu、Sr2Si5N8:Eu、Ca2Si5N8:Eu、SrTCa1−TSi7N10:Eu、SrSi7N10:Eu、CaSi7N10:Eu等で表される窒化物蛍光体を使用することが好ましい。この窒化物蛍光体は、前記L、前記M、前記O、前記N、前記Rと異なる元素が含有されている。該異なる元素は、Li、Na、K、Rb、Cs、Cu、Ag、Auからなる第I族元素、B、Al、Ga、Inからなる第III族元素、Ti、Zr、Hf、Sn、Pbからなる第IV族元素、P、Sb、Biからなる第V族元素、Sからなる第VI族元素、V、Nb、Taからなる第V族元素、Cr、Mo、Wからなる第VI族元素、Reからなる第VII族元素、Fe、Co、Ir、Ni、Pd、Pt、Ruからなる第VIII族元素から選ばれる少なくとも1種以上の元素である。これらの異なる元素が1又は2種以上が窒化物蛍光体に含まれている。これらの異なる元素の窒化物蛍光体中の含有量は、特に限定されないが、一般式LXMYN((2/3)X+(4/3)Y):R若しくはLXMYOZN((2/3)X+(4/3)Y−(2/3)Z):Rに対して、1000ppm以下であることが好ましい。該範囲にすることにより、良好な発光特性が得られるからである。特に、0.1ppm〜500ppmの範囲であることが好ましい。該範囲にすることにより、更に良好な発光効率を得ることができるからである。製造工程において、異なる元素の添加量を0.1ppm〜500ppmの範囲にするため、製造工程における焼成工程においては、該異なる元素の全部若しくは一部が飛散する場合もあるため、原料に添加する量を10000ppm以上でも目的とする性能を達成することができる場合もあるが、1000ppm以下に調整することが好ましい。これにより、輝度等の発光特性の調整を図ることができるからである。但し、本発明は、この実施の形態及び実施例に限定されない。
Lは、Mg、Ca、Sr、Ba、Znのうち少なくとも1種以上からなる。例えば、SrとCaとの混合物は、所望により配合比を変えることができる。ここで、Srのみ、若しくは、Caのみのときより、SrとCaとを混合した方が、より長波長側にピーク波長がシフトする。SrとCaのモル比が、7:3若しくは3:7のとき、Ca、Srのみを用いた場合と比べて、長波長側にピーク波長がシフトしている。さrない、SrとCaのモル比が、ほぼ5:5のとき、最も長波長側にピーク波長がシフトする。
Mは、C、Si、GeのうちSiを必須とする第IV族元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。このうち、窒化物蛍光体の組成にSiを用いることにより結晶性の良好な窒化物蛍光体を提供することができる。また、Siを95重量%用いて、Geを5重量%用いることもできる。
Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、LuのうちEuを必須とする希土類元素から選ばれる少なくとも1種以上を有する。これにより、発光特性に優れた窒化物蛍光体を提供することができる。以下の実施例は、発光中心に希土類元素であるユウロピウムEuを用いる。ユウロピウムは、主に2価と3価のエネルギー準位を持つ。本発明の蛍光体は、母体のアルカリ土類金属系窒化ケイ素に対して、Eu2+を賦活剤として用いる。Eu2+は、酸化されやすく、3価のEu2O3の組成で市販されている。しかし、市販のEu2O3では、Oの関与が大きく、良好な蛍光体が得られにくい。そのため、Eu2O3からOを、系外へ除去したものを使用することが好ましい。たとえば、ユウロピウム単体、窒化ユウロピウムを用いることが好ましい。さらに、Euと他の賦活剤、例えばCe、Nd等を共賦活させることにより、色調を変化することができ、発光効率の調整を行うことができる。
前記L、前記M、前記O、前記N、前記Rと異なる元素を添加した場合の効果は、上述したように、Eu2+の拡散を促進し、色調、発光輝度、残光等の発光特性の向上を図ることができる。また、粒径を大きく制御して、輝度の向上を図ることができる。さらに、Cr、Ni等は、残光を短くしたりする。上述の異なる元素は、原料中に含有させるか、又は、製造工程中に単体若しくは化合物の状態で含有させ、原料と共に焼成する。但し、上述の異なる元素は、焼成後の窒化物蛍光体中に含有されていない場合もある。たとえ、含有されていても当初添加量と比べて少量しか残存していない場合もある。これは、焼成工程において、上述の異なる元素が飛散したためであると思われる。
本発明に係る蛍光体11は、発光素子10によって発光された紫外から青色領域の光の一部を吸収して黄から赤色領域の光を発光する。この蛍光体11を上記の構成を有する発光装置に使用して、発光素子10により発光された青色光と、蛍光体の赤色光とが混色により暖色系の白色発光装置を提供する。
特に蛍光体11には、上述の窒化物蛍光体の他に、前記第1の発光スペクトル、及び前記第2の発光スペクトルの少なくとも一部を波長変換し、青色領域から、緑色領域、黄色領域、赤色領域までに少なくとも1以上のピーク波長がある第3の発光スペクトルを有する蛍光体を1以上有することができる。これにより、発光色を多色化することができる。
前記第3の発光スペクトルを有する蛍光体は、少なくともセリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム酸化物蛍光体、少なくともセリウムで賦活されたイットリウム・ガドリニウム・アルミニウム酸化物蛍光体、及び少なくともセリウムで賦活されたイットリウム・ガリウム・アルミニウム酸化物蛍光体の少なくともいずれか1以上が含有されていることが好ましい。具体的には、Ln3M5O12:R(Lnは、Y、Gd、Laから選ばれる少なくとも1以上である。Mは、Al、Caの少なくともいずれか一方を含む。Rは、ランタノイド系である。)、(Y1−xGdx)3(Al1−yGay)5O12:R(Rは、Ce、Tb、Pr、Sm、Eu、Dy、Hoから選ばれる少なくとも1以上である。0<R<0.5である。)を使用することができる。該蛍光体は、近紫外から可視光の短波長側、270nm〜500nmの波長域の光により励起され、500nm〜600nmにピーク波長を有する。但し、前記第3の発光スペクトルを有する蛍光体は、上記の蛍光体に限定されず、種々の蛍光体が使用できる。
前記イットリウム・アルミニウム酸化物蛍光体等を含有することにより、所望の色度に調節することができるからである。セリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム酸化物蛍光体等は、発光素子10により発光された青色光の一部を吸収して黄色領域の光を発光する。ここで、発光素子10により発光された青色光と、イットリウム・アルミニウム酸化物蛍光体の黄色光とが混色により青白い白色に発光する。従って、このイットリウム・アルミニウム酸化物蛍光体と前記窒化物蛍光体とを透光性を有するコーティング部材と一緒に混合した蛍光体11と、発光素子10により発光された青色光とを組み合わせることにより暖色系や電球色の白色発光装置を提供することができる。また、種々のスペクトル分布を有する白色発光装置を提供することができる。この暖色系の白色発光装置は、平均演色評価数Raが75乃至95であり色温度が2000K乃至8000Kである。特に好ましいのは、平均演色評価数Ra及び色温度が色度図における黒体輻射の軌跡上に位置する白色発光装置である。但し、所望の色温度及び平均演色評価数の発光装置を提供するため、イットリウム・アルミニウム酸化物蛍光体及び本発明に係る蛍光体の配合量を、適宜変更することもできる。この暖色系の白色発光装置は、特殊演色評価数R9の改善を図っている。従来の青色発光素子とセリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム酸化物蛍光体との組合せの白色発光装置は、特殊演色評価数R9がほぼ0に近く、赤み成分が不足していた。そのため特殊演色評価数R9を高めることが解決課題となっていたが、本発明に係る蛍光体をイットリウム・アルミニウム酸化物蛍光体中に含有することにより、特殊演色評価数R9を60乃至70まで高めることができる。ここで、特殊演色評価数R9は、平均演色性とは別の7種類の色票の個々の色ズレを基礎として求めるもので、7種類の平均ではない。7種類の色票としては、比較的彩度の高い赤、黄、緑、青、人の皮膚(白人)、木の葉の緑、人の皮膚(日本人)を代表するものが選ばれている。それぞれ順に、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15と呼ばれる。このうち、R9は、赤を示す色票である。
また、本発明の窒化物蛍光体と組み合わせて用いられる蛍光体は、イットリウム・アルミニウム酸化物蛍光体等に限定されるものではなく、該蛍光体と同様の目的を有する青色領域から、緑色領域、黄色領域、赤色領域までに第2の発光スペクトルを少なくとも1以上有する蛍光体も、前記窒化物蛍光体と組み合わせて使用することができる。これにより、光の混色の原理による白色発光装置を提供することができる。窒化物蛍光体と組み合わせて用いられる蛍光体は、緑色系発光蛍光体SrAl2O4:Eu、Y2SiO5:Ce,Tb、MgAl11O19:Ce,Tb、Sr7Al12O25:Eu、(Mg、Ca、Sr、Baのうち少なくとも1以上)Ga2S4:Eu、青色系発光蛍光体Sr5(PO4)3Cl:Eu、(SrCaBa)5(PO4)3Cl:Eu、(BaCa)5(PO4)3Cl:Eu、(Mg、Ca、Sr、Baのうち少なくとも1以上)2B5O9Cl:Eu,Mn、(Mg、Ca、Sr、Baのうち少なくとも1以上)(PO4)6Cl2:Eu,Mn、赤色系発光蛍光体Y2O2S:Eu、La2O2S:Eu、Y2O3:Eu、Gd2O2S:Euなどをドープすることにより、所望の発光スペクトルを得ることができる。但し、緑色、青色、赤色等の発光蛍光体は、上記の蛍光体に限定されず、種々の蛍光体を使用することができる。
(蛍光体の製造方法)
次に、図2を用いて、本発明に係る蛍光体、Bを含有するCa2Si5N8:Euの製造方法を説明するが、本製造方法に限定されない。上記蛍光体には、Li、Na、K、B等及びOが含有されている。
原料のCaを粉砕する(P1)。原料のCaは、単体を使用することが好ましいが、イミド化合物、アミド化合物などの化合物を使用することもできる。また原料Caは、Li、Na、K、B、Alなどを含有するものでもよい。原料は、精製したものが好ましい。これにより、精製工程を必要としないため、蛍光体の製造工程を簡略化でき、安価な窒化物蛍光体を提供することができるからである。。原料のCaは、アルゴン雰囲気中、グローブボックス内で粉砕を行う。Caの粉砕の目安としては、平均粒径が約0.1μm以上15μm以下の範囲であることが、他の原料との反応性、焼成時及び焼成後の粒径制御などの観点から好ましいが、この範囲に限定されない。Caの純度は、2N以上であることが好ましいが、これに限定されない。
原料のCaを、窒素雰囲気中で窒化する(P2)。この反応式を、化1に示す。
Caを、窒素雰囲気中、600℃〜900℃、約5時間、窒化して、Caの窒化物を得ることができる。Caの窒化物は、高純度のものが好ましい。
Caの窒化物を粉砕する(P3)。Caの窒化物を、アルゴン雰囲気中、若しくは、窒素雰囲気中、グローブボックス内で粉砕を行う。
原料のSiを粉砕する(P4)。原料のSiは、単体を使用することが好ましいが、窒化物化合物、イミド化合物、アミド化合物などを使用することもできる。例えば、Si3N4、Si(NH2)2、Mg2Siなどである。原料のSiの純度は、3N以上のものが好ましいが、Li、Na、K、B、Al、Cuなどの異なる元素が含有されていてもよい。Siも、原料のCaと同様に、アルゴン雰囲気中、若しくは、窒素雰囲気中、グローブボックス内で粉砕を行う。Si化合物の平均粒径は、約0.1μm以上15μm以下の範囲であることが他の原料との反応性、焼成時及び焼成後の粒径制御などの観点から好ましい。
原料のSiを、窒素雰囲気中で窒化する(P5)。この反応式を、化2に示す。
ケイ素Siも、窒素雰囲気中、800℃〜1200℃、約5時間、窒化して、窒化ケイ素を得る。本発明で使用する窒化ケイ素は、高純度のものが好ましい。
同様に、Siの窒化物を粉砕する(P6)。
次に、Euの化合物Eu2O3に、Bの化合物H3BO3を湿式混合する(P7)。Euの化合物として、酸化ユウロピウムを使用するが、金属ユウロピウム、窒化ユウロピウムなども使用可能である。このほか、原料のEuは、イミド化合物、アミド化合物を用いることもできる。酸化ユウロピウムは、高純度のものが好ましい。Bの化合物等の異なる元素を湿式混合するが、乾式混合することもできる。これらの混合物は、酸化されやすいものもあるため、Ar雰囲気中、又は、窒素雰囲気中、グローブボックス内で、混合を行う。
本発明では、坩堝、炉材構成元素、若しくは原料中へ特定元素が混入した場合の影響を特定するため、各元素を窒化物へ拡散しやすい状態で加える。ここで加えられる各元素の塩類は、坩堝、炉材の通常の形態、単体金属、若しくは酸化物と同等、若しくはそれ以上の元素の拡散性を有すると推定している。
Bの化合物H3BO3を例にとって、窒化物蛍光体の製造方法を説明するが、B以外の異なる元素には、Li、Na、K等があり、これらの化合物、例えば、H2MoO4、LiOH・H2O、Na2CO3、K2CO3、RbCl、CsCl、Mg(NO3)2、CaCl2・6H2O、SrCl2・6H2O、BaCl2・2H2O、TiOSO4・H2O、ZrO(NO3)2、HfCl4、VCl3、Nb2O5、TaCl5、Cr(NO3)3・9H2O、H2WO4、ReCl5、FeCl3・3H2O、RuCl3・2H2O、Co(NO3)3・6H2O、NiCl2・H2O、IrCl3、PdCl2、H2PtCl6・6H2O、Cu(CH3COO)2・H2O、AgNO3、HAuCl4・4H2O、Zn(NO3)2・6H2O、H3BO3、Al(NO3)3・9H2O、GaCl3、InCl3、GeO2、Sn(CH3COO)2、Pb(NO3)2、(NH4)2HPO4、Sb2O3、Bi(NO3)3・5H2O、(NH4)2SO4等を使用することができる。これら化合物をCaの窒化物、Siの窒化物、Euの化合物等と別に添加しているが、Caの窒化物、Siの窒化物、Euの化合物等の原料組成中に、異なる元素が含有されていてもよい。
Euの化合物Eu2O3と、Bの化合物H3BO3との混合物を、酸化雰囲気中で焼成する(P8)。
EuとBの混合物を粉砕する(P9)。粉砕後のEuとBの混合物の平均粒径は、約0.1μmから15μmであることが好ましい。
上記粉砕を行った後、Caの窒化物、Siの窒化物、EuとBの混合物を混合する(P10)。
Caの窒化物、Siの窒化物、EuとBの混合物をアンモニア雰囲気中で、焼成する(P11)。焼成により、Bが添加されたCa2Si5N8:Euで表される蛍光体を得ることができる(P12)。この焼成による窒化物蛍光体の反応式を、化3に示す。
ただし、各原料の配合比率を変更することにより、目的とする蛍光体の組成を変更することができる。
焼成は、管状炉、小型炉、高周波炉、メタル炉などを使用することができる。焼成温度は、1200℃から2000℃の範囲で焼成を行うことができるが、1400℃から1800℃の焼成温度が好ましい。焼成は、徐々に昇温を行い1200℃から1500℃で数時間焼成を行う一段階焼成を使用することが好ましいが、800℃から1000℃で一段階目の焼成を行い、徐々に加熱して1200℃から1500℃で二段階目の焼成を行う二段階焼成(多段階焼成)を使用することもできる。蛍光体11の原料は、窒化ホウ素(BN)材質の坩堝、ボートを用いて焼成を行うことが好ましい。窒化ホウ素材質の坩堝の他に、アルミナ(Al2O3)材質の坩堝を使用することもできる。これらB、Al等は、Moよりも、輝度の向上を図ることができ、高い発光効率を有する蛍光体を提供することができるからである。
また、還元雰囲気は、窒素、水素、アルゴン、二酸化炭素、一酸化炭素、アンモニアの少なくとも1種以上を含む雰囲気とする。ただし、これら以外の還元雰囲気下でも焼成を行うことができる。
以上の製造方法を使用することにより、目的とする蛍光体を得ることが可能である。
(発光素子)
本発明において発光素子は、蛍光体を効率よく励起可能な発光波長を発光できる発光層を有する半導体発光素子が好ましい。このような半導体発光素子の材料として、BN、SiC、ZnSeやGaN、InGaN、InAlGaN、AlGaN、BAlGaN、BInAlGaNなど種々の半導体を挙げることができる。同様に、これらの元素に不純物元素としてSiやZnなどを含有させ発光中心とすることもできる。蛍光体を効率良く励起できる紫外領域から可視光の短波長を効率よく発光可能な発光層の材料として特に、窒化物半導体(例えば、AlやGaを含む窒化物半導体、InやGaを含む窒化物半導体としてInXAlYGa1−X−YN、0<X<1、0<Y<1、X+Y≦1)がより好適に挙げられる。
また、半導体の構造としては、MIS接合、PIN接合やpn接合などを有するホモ構造、ヘテロ構造あるいはダブルへテロ構成のものが好適に挙げられる。半導体層の材料やその混晶比によって発光波長を種々選択することができる。また、半導体活性層を量子効果が生ずる薄膜に形成させた単一量子井戸構造や多重量子井戸構造とすることでより出力を向上させることもできる。
窒化物半導体を使用した場合、半導体用基板にはサファイア、スピネル、SiC、Si、ZnO、GaAs、GaN等の材料が好適に用いられる。結晶性の良い窒化物半導体を量産性よく形成させるためにはサファイア基板を利用することが好ましい。このサファイア基板上にHVPE法やMOCVD法などを用いて窒化物半導体を形成させることができる。サファイア基板上にGaN、AlN、GaAIN等の低温で成長させ非単結晶となるバッファ層を形成しその上にpn接合を有する窒化物半導体を形成させる。
窒化物半導体を使用したpn接合を有する紫外領域を効率よく発光可能な発光素子例として、バッファ層上に、サファイア基板のオリフラ面と略垂直にSiO2をストライプ状に形成する。ストライプ上にHVPE法を用いてGaNをELOG(Epitaxial Lateral Over Grows GaN)成長させる。続いて、MOCVD法により、n型窒化ガリウムで形成した第1のコンタクト層、n型窒化アルミニウム・ガリウムで形成させた第1のクラッド層、窒化インジウム・アルミニウム・ガリウムの井戸層と窒化アルミニウム・ガリウムの障壁層を複数積層させた多重量子井戸構造とされる活性層、p型窒化アルミニウム・ガリウムで形成した第2のクラッド層、p型窒化ガリウムで形成した第2のコンタクト層を順に積層させたダブルへテロ構成などの構成が挙げられる。活性層をリッジストライプ形状としガイド層で挟むと共に共振器端面を設け本発明に利用可能な半導体レーザー素子とすることもできる。
窒化物半導体は、不純物をドープしない状態でn型導電性を示す。発光効率を向上させるなど所望のn型窒化物半導体を形成させる場合は、n型ドーパントとしてSi、Ge、Se、Te、C等を適宜導入することが好ましい。一方、p型窒化物半導体を形成させる場合は、p型ドーパントであるZn、Mg、Be、Ca、Sr、Ba等をドープさせることが好ましい。窒化物半導体は、p型ドーパントをドープしただけではp型化しにくいためp型ドーパント導入後に、炉による加熱やプラズマ照射等により低抵抗化させることが好ましい。サファイア基板をとらない場合は、第1のコンタクト層の表面までp型側からエンチングさせ各コンタクト層を露出させる。各コンタクト層上にそれぞれ電極形成後、半導体ウエハーからチップ状にカットさせることで窒化物半導体からなる発光素子を形成させることができる。
発光装置において、量産性よく形成させるためには透光性封止部材を利用して形成させることが好ましい。特に、蛍光体11を混合して封止することため、透光性の樹脂が好ましい。この場合蛍光体からの発光波長と透光性樹脂の劣化等を考慮して、発光素子は紫外域に発光スペクトルを有し、その主発光波長は360nm以上420nm以下のものや、450nm以上470nm以下のものも使用することができる。
ここで、半導体発光素子は、不純物濃度1017/cm3〜1020/cm3で形成されるn型コンタクト層のシート抵抗と、透光性p電極のシート抵抗とが、Rp≧Rnの関係となるように調節されていることが好ましい。n型コンタクト層は、例えば膜厚3μm〜10μm、より好ましくは4μm〜6μmに形成されると好ましく、そのシート抵抗は10Ω/□〜15Ω/□と見積もられることから、このときのRpは前記シート抵抗値以上のシート抵抗値を有するように薄膜に形成するとよい。また、透光性p電極は、膜厚が150μm以下の薄膜で形成されていてもよい。また、p電極は金属以外のITO、ZnOも使用することができる。ここで透光性p電極の代わりに、メッシュ状電極などの複数の光取り出しよ用開口部を備えた電極も使用することができる。
また、透光性p電極が、金および白金族元素の群から選択された1種と、少なくとも1種の他の元素とから成る多層膜または合金で形成される場合には、含有されている金または白金族元素の含有量により透光性p電極のシート抵抗の調整をすると安定性および再現性が向上される。金または金属元素は、本発明に使用する半導体発光素子の波長領域における吸収係数が高いので、透光性p電極に含まれる金又は白金族元素の量は少ないほど透過性がよくなる。従来の半導体発光素子はシート抵抗の関係がRp≦Rnであったが、本発明ではRp≧Rnであるので、透光性p電極は従来のものと比較して薄膜に形成されることとなるが、このとき金または白金族元素の含有量を減らすことで薄膜化が容易に行える。
上述のように、本発明で用いられる半導体発光素子は、n型コンタクト層のシート抵抗RnΩ/□と、透光性p電極のシート抵抗RpΩ/□とが、Rp≧Rnの関係を成していることが好ましい。半導体発光素子として形成した後にRnを測定するのは難しく、RpとRnとの関係を知るのは実質上不可能であるが、発光時の光強度分布の状態からどのようなRpとRnとの関係になっているのかを知ることができる。
透光性p電極とn型コンタクト層とがRp≧Rnの関係であるとき、前記透光性p電極上に接して延長伝導部を有するp側台座電極を設けると、さらなる外部量子効率の向上を図ることができる。延長伝導部の形状及び方向に制限はなく、延長伝導部が衛線上である場合、光を遮る面積が減るので好ましいが、メッシュ状でもよい。また形状は、直線状以外に、曲線状、格子状、枝状、鉤状でもよい。このときp側台座電極の総面積に比例して遮光効果が増大するため、遮光効果が発光増強効果を上回らないように延長導電部の線幅及び長さを設計するのがよい。
(発光素子)
上述の紫外光励起の発光素子と異なる青色光励起の発光素子を使用することもできる。青色光励起の発光素子10は、III属窒化物系化合物発光素子であることが好ましい。発光素子10は、例えばサファイア基板1上にGaNバッファ層を介して、Siがアンドープのn型GaN層、Siがドープされたn型GaNからなるn型コンタクト層、アンドープGaN層、多重量子井戸構造の発光層(GaN障壁層/InGaN井戸層の量子井戸構造)、Mgがドープされたp型GaNからなるp型GaNからなるpクラッド層、Mgがドープされたp型GaNからなるp型コンタクト層が順次積層された積層構造を有し、以下のように電極が形成されている。但し、この構成と異なる発光素子10も使用できる。
pオーミック電極は、p型コンタクト層上のほぼ全面に形成され、そのpオーミック電極上の一部にpパッド電極3が形成される。
また、n電極は、エッチングによりp型コンタクト層からアンドープGaN層を除去してn型コンタクト層の一部を露出させ、その露出された部分に形成される。
なお、本実施の形態では、多重量子井戸構造の発光層を用いたが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、InGaNを利用した単一量子井戸構造としても良いし、Si、Zn等のn型、p型不純物がドープされたGaNを利用しても良い。
また、発光素子10の発光層は、Inの含有量を変化させることにより、420nmから490nmの範囲において主発光ピークを変更することができる。また、発光波長は、上記範囲に限定されるものではなく、360nm〜550nmに発光波長を有しているものを使用することができる。
(コーティング部材)
コーティング部材12(光透光性材料)は、リードフレーム13のカップ内に設けられるものであり発光素子10の発光を変換する蛍光体11と混合して用いられる。コーティング部材12の具体的材料としては、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、シリコーン樹脂などの温度特性、耐候性に優れた透明樹脂、シリカゾル、ガラス、無機バインダーなどが用いられる。また、蛍光体11と共に拡散剤、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウムなどを含有させても良い。また、光安定化剤や着色剤を含有させても良い。
(リードフレーム)
リードフレーム13は、マウントリード13aとインナーリード13bとから構成される。
マウントリード13aは、発光素子10を配置させるものである。マウントリード13aの上部は、カップ形状になっており、カップ内に発光素子10をダイボンドし、発光素子10の外周面を、カップ内を前記蛍光体11と前記コーティング部材12とで覆っている。カップ内に発光素子10を複数配置しマウントリード13aを発光素子10の共通電極として利用することもできる。この場合、十分な電気伝導性と導電性ワイヤ14との接続性が求められる。発光素子10とマウントリード13aのカップとのダイボンド(接着)は、熱硬化性樹脂などによって行うことができる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、イミド樹脂などが挙げられる。また、フェースダウン発光素子10などによりマウントリード13aとダイボンドすると共に電気的接続を行うには、Ag―エースと、カーボンペースト、金属バンプなどを用いることができる。また、無機バインダーを用いることもできる。
インナーリード13bは、マウントリード13a上に配置された発光素子10の電極3から延びる導電性ワイヤ14との電気的接続を図るものである。インナーリード13bは、マウントリード13aとの電気的接触によるショートを避けるため、マウントリード13aから離れた位置に配置することが好ましい。マウントリード13a上に複数の発光素子10を設けた場合は、各導電性ワイヤ同士が接触しないように配置できる構成にする必要がある。インナーリード13bは、マウントリード13aと同様の材質を用いることが好ましく、鉄、銅、鉄入り銅、金、白金、銀などを用いることができる。
(導電性ワイヤ)
導電性ワイヤ14は、発光素子10の電極3とリードフレーム13とを電気的に接続するものである。導電性ワイヤ14は、電極3とオーミック性、機械的接続性、電気導電性及び熱伝導性が良いものが好ましい。導電性ワイヤ14の具体的材料としては、金、銅、白金、アルミニウムなどの金属及びそれらの合金などが好ましい。
(モールド部材)
モールド部材15は、発光素子10、蛍光体11、コーティング部材12、リードフレーム13及び導電性ワイヤ14などを外部から保護するために設けられている。モールド部材15は、外部からの保護目的の他に、視野角を広げたり、発光素子10からの指向性を緩和したり、発光を収束、拡散させたりする目的も併せ持っている。これらの目的を達成するためモールド部材は、所望の形状にすることができる。また、モールド部材15は、凸レンズ形状、凹レンズ形状の他、複数積層する構造であっても良い。モールド部材15の具体的材料としては、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、シリコーン樹脂、シリカゾル、ガラスなどの透光性、耐候性、温度特性に優れた材料を使用することができる。モールド部材15には、拡散剤、着色剤、紫外線吸収剤や蛍光体を含有させることもできる。拡散剤としては、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウム等が好ましい。コーティング部材12との材質の反発性を少なくするため、屈折率を考慮するため、同材質を用いることが好ましい。
以下、本発明に係る蛍光体、発光装置について実施例を挙げて説明するが、この実施例に限定されるものではない。
なお、温度特性は、25℃の発光輝度を100%とする相対輝度で示す。粒径は、F.S.S.S.No.(Fisher Sub Sieve Sizer's No.)という空気透過法による値である。また、残光は、室温(20℃)で253.7nmの光を一定時間照射した後、励起光源のランプを非点灯とする。時間の基準は、この励起光源のランプを非点灯とした瞬間の時間を0と定める。励起光源照射中の輝度を100%の輝度基準とした場合、輝度が1/10まで減衰するまでに要する時間を測定する。この測定の結果を基準に、残光特性を決定する。
表1は、本発明に係る窒化物蛍光体の実施例1乃至80の特性を示す。
また、図3は、実施例60の窒化物蛍光体をEx=460nmで励起したときの発光スペクトルを示す図である。図4は、実施例60の窒化物蛍光体の励起スペクトルを示す図である。図5は、実施例60の窒化物蛍光体の反射スペクトルを示す図である。
一般式LXMYN((2/3)X+(4/3)Y):R若しくはLXMYOZN((2
/3)X+(4/3)Y−(2/3)Z):Rで表される窒化物蛍光体であって、前記窒化物蛍光体は、前記L、前記M、前記O、前記N、前記Rと異なる元素(以下、単に「異なる元素」という。)を含有している。該一般式のうち、実施例1乃至80は、Ca1.985Eu0.015Si5N7.990O0.00225で代表される窒化物蛍光体であって、前記L、前記M、前記O、前記N、前記Rと異なる元素を含有している。表1は、実施例1乃至80の窒化物蛍光体の特性を調べた結果である。表1における原料混合比は、原料をモル比で表したものである。実施例1乃至80において、Eu濃度は0.015である。Eu濃度は、Caのモル濃度に対してのモル比である。また、合成後の蛍光体重量に対して異なる元素の添加量は100ppm又は500ppm濃度である。該異なる元素を添加することにより、輝度の調整、量子効率の調整を行うことができる。また、坩堝、炉材、原料から元素の拡散した状態を得るため、原料に異なる元素を添加して、該効果の考察を行った。実際の使用においては、更に緩い条件になると考えられる。
まず、原料のCaを1μm〜15μmに粉砕し、窒素雰囲気中で窒化した。その後、Caの窒化物を0.1μm〜10μmに粉砕した。原料のCaを20g秤量し、窒化を行った。
同様に、原料のSiを1μm〜15μmに粉砕し、窒素雰囲気中で窒化した。その後、Siの窒化物を0.1μm〜10μmに粉砕した。原料のSiを20g秤量し、窒化を行った。
次に、Euの化合物Eu2O3に、異なる元素を含有する化合物を湿式混合した。異なる元素を含有する化合物として、H3BO3を例にとって説明する。Euの化合物Eu2O3を20g、H3BO3を3.65g秤量した。H3BO3を溶液とした後、Eu2O3に混合し、乾燥した。乾燥後、700℃〜800℃で約5時間、酸化雰囲気中で焼成を行った。これによりBが添加された酸化ユウロピウムが製造された。この焼成後、EuとBとの混合物を0.1μm〜10μmに粉砕した。
Caの窒化物、Siの窒化物、EuとBの混合物を、窒素雰囲気中で混合した。実施例1乃至80において、原料の各元素の混合比率(モル比)は、Ca:Si:Eu=1.985:5:0.015である。この混合比率になるように、Ca3N2(分子量148.26)を5.73g、Si3N4(分子量140.31)を13.9g、EuとBの混合物を0.37g(うち、Euは、0.31)になるように秤量し、混合を行った。これより、添加したBの量は500ppmとなる。同様に、実施例1乃至80も同様に、異なる元素が100ppm、500ppmとなるように、Euと異なる元素との混合、焼成、粉砕後、秤量を行った。実施例1乃至80の窒化物蛍光体に添加する異なる元素は、LiOH・H2O(wako試薬特級124−01212)、Na2CO3(wako試薬特級197−01585)、K2CO3(wako試薬特級162−03495)、RbCl(wako試薬特級187−00321)、CsCl(wako試薬特級035−01952)、Mg(NO3)2(wako試薬特級134−00255)、CaCl2・6H2O(wako試薬)、SrCl2・6H2O(wako試薬特級197−04185)、BaCl2・2H2O(wako試薬特級029−00175)、TiOSO4・H2O(キシダ化学020−78905)、ZrO(NO3)2(三津和化学)、HfCl4(三葉化学No.51872)、VCl3(wako試薬特級221−00452)、Nb2O5(wako試薬特級144−05332)、TaCl5(キシダ化学020−76055)、Cr(NO3)3・9H2O(wako試薬特級033−03175)、H2WO4(wako試薬特級209−03452)、ReCl5(三葉化学No.58374)、FeCl3・3H2O(wako試薬特級9−87)、RuCl3・2H2O(キシダ化学020−68601)、Co(NO3)3・6H2O(wako試薬特級035−03755)、NiCl2・H2O(wako試薬141−01062)、IrCl3(wako試薬特級096−01601)、PdCl2(wako試薬特級162−00053)、H2PtCl6・6H2O(wako試薬特級169−02861)、Cu(CH3COO)2・H2O(wako試薬特級3−402)、AgNO3(wako試薬特級198−00835)、HAuCl4・4H2O(wako試薬特級077−00931)、Zn(NO3)2・6H2O(wako試薬特級265−01032)、H3BO3(wako試薬特級021−02195)、Al(NO3)3・9H2O(wako試薬特級018−01945)、GaCl3(日亜化学工業株式会社製)、InCl3(日亜化学工業株式会社製)、GeO2(wako試薬特級071−04552)、Sn(CH3COO)2(キシダ化学lotF07563D)、Pb(NO3)2(wako試薬特級124−00612)、(NH4)2HPO4(wako試薬特級016−03325)、Sb2O3(wako試薬特級016−11652)、Bi(NO3)3・5H2O(wako試薬特級024−09042)、(NH4)2SO4(wako試薬特級019−03435)である。これら化合物中における異なる元素の濃度が、添加するCa2Si5N8:Euに対して100ppm又は500ppmになるよう秤量し添加した。
上記異なる元素を有する化合物を混合し、焼成を行った。焼成条件は、アンモニア雰囲気中、窒化ホウ素坩堝に投入し、室温から約5時間かけて徐々に昇温して、約1350℃で5時間、焼成を行い、ゆっくりと5時間かけて室温まで冷却した。焼成により異なる元素が飛散してしまい、最終生成物中に異なる元素が含有されていない場合もある。異なる元素が含有している場合でも、当初添加量よりも少ない0.1ppm〜数百ppm程度が残存している。
実施例1乃至80の窒化物蛍光体の輝度及び量子効率は、Crを500ppm添加したときを100%とし、これを基準に相対値で表す。
実施例1乃至10のLi、Na、K、Rb、Csからなる第I族元素は、高輝度及び高量子効率を有する。これは、フラックス効果によるものと考えられる。第I族元素の添加量を調整することにより、輝度を調節することができる。
実施例11乃至16、57及び58は、前記Lに相当する第II族元素であり、Mg、Sr、Ba、Znが100ppm、500ppm含有されている。窒化物蛍光体のLの量を調整することにより、輝度の調整を行うことができる。
実施例17乃至22のTi、Zr、Hfからなる第IV族元素、実施例51乃至56のCu、Ag、Auからなる第I族元素、実施例59乃至66のB、Al、Ga、Inからなる第III族元素、実施例69乃至72のSn、Pbからなる第IV族元素、実施例73乃至78のP、Sb、Biからなる第V族元素、実施例79及び80のSからなる第VI族元素は、高輝度を有する。
実施例23乃至28のV、Nb、Taからなる第V族元素、実施例29乃至34のCr、Mo、Wからなる第VI族元素、実施例35及び36のReからなる第VII族元素、実施例37乃至50のFe、Co、Ir、Ni、Pd、Pt、Ruからなる第VIII族元素は、輝度の調整を行うことができる。
実施例に係る窒化物蛍光体は、窒化ホウ素材質の坩堝を用い、アンモニア雰囲気中で焼成を行っている。焼成工程において、坩堝が浸食され、坩堝の材質の元素が窒化物蛍光体に混入してくることが考えられる。ここで、窒化ホウ素材質の坩堝を使用する場合、坩堝が浸食されホウ素が窒化物蛍光体に混入することが考えられる。その場合、実施例59及び60に示すように、ホウ素は輝度及び量子効率を向上することができることより、積極的に窒化ホウ素材質の坩堝を使用することができる。一方、モリブデン材質の坩堝を使用する場合は、モリブデンが窒化物蛍光体に混入してくることが考えられる。この場合、実施例32に示すように、モリブデンは輝度及び量子効率を低下することになるため、積極的に使用することは好ましくない。実施例1乃至80から、坩堝、炉材等の含まれる元素による窒化物蛍光体への影響を、ある程度、予測することができる。
実施例1乃至80から、異なる元素が数百ppm濃度含まれている場合であっても、発光輝度、発光効率の大幅な低下を生じることなく、450nm〜470nmの励起光源により、鮮やかな橙色〜赤色に発光する発光材料を提供することができる。
また、温度特性は、発光素子の表面に該窒化物蛍光体を設けたとき、窒化物蛍光体の発光が減衰せずに、高い発光特性を示しているかを表すものであり、温度特性が高いものほど安定であることを示している。実施例1乃至80は、35℃のとき、97%〜100%である。100℃のとき、95%〜100%である。200℃のとき、58%〜80%である。このことから、温度特性は、極めて良好である。
特に、Bを数十ppm〜数百ppm添加したとき、Crを500ppm添加したときよりも、輝度が234.6%、量子効率が244.6%(Bを100ppm添加)、輝度が237.9%、量子効率が248.1%(Bを500ppm添加)と、発光効率の向上が図られた。実施例に記載していないが、Caの代わりに、Ba、Sr、Ca−Sr等を用いた場合でも、同様の効果が得られる。
実施例1乃至80の窒化物蛍光体は、460nmの励起光源により励起させたとき609nm近傍にピーク波長を有する。
実施例3の残光は14msec、実施例9の残光は18msec、実施例11の残光は22msec、実施例15の残光は18msec、実施例17の残光は14msec、実施例27の残光は18msec、実施例29の残光は10msec、実施例39の残光は16msec、実施例43の残光は12msec、実施例59の残光は20msec、実施例61の残光は22msecなどであった。このように、Na、Ti、Mg、Al、B、Cr、Ni等は残光を短くするという効果を有する。
実施例1乃至80の窒化物蛍光体の成分組成を分析したところ、添加量が500ppmのLi、Na、K、Rb、Cs、Mg、W、Cu、Ag、Au、Zn、Ga、In、Ge、Sn、Pb、P、Sb、Bi等は、100ppm以下の量しか残存していなかった。その他の異なる元素も、当初添加量よりも少ない量しか残存していなかった。例えば、500ppm添加したBは、400ppmしか残存していなかった。これは、焼成工程において、異なる元素が飛散したためであると考えられる。
<発光装置1>
発光装置1は、赤味成分を付加した白色発光装置に関する。図1は、本発明に係る発光装置1を示す図である。図6は、本発明に係る発光装置1の色度座標を示す図である。
発光装置1は、サファイア基板1上にn型及びp型のGaN層の半導体層2が形成され、該n型及びp型の半導体層2に電極3が設けられ、電極3は、導電性ワイヤ14によりリードフレーム13と導電接続されている。発光素子10の上部は、蛍光体11及びコーティング部材12で覆われ、リードフレーム13、蛍光体11及びコーティング部材12等の外周をモールド部材15で覆っている。半導体層2は、サファイア基板1上にn+GaN:Si、n−AlGaN:Si、n−GaN、GaInN QWs、p−GaN:Mg、p−AlGaN:Mg、p−GaN:Mgの順に積層されている。該n+GaN:Si層の一部はエッチングされてn型電極が形成されている。該p−GaN:Mg層上には、p型電極が形成されている。リードフレーム13は、鉄入り銅を用いる。マウントリード13aの上部には、発光素子10を積載するためのカップが設けられており、該カップのほぼ中央部の底面に発光素子10がダイボンドされている。導電性ワイヤ14には、金を用い、電極3と導電性ワイヤ14を導電接続するためのバンプ4には、Niメッキを施す。蛍光体11には、実施例15の蛍光体とYAG系蛍光体とを混合する。コーティング部材12には、エポキシ樹脂と拡散剤、チタン酸バリウム、酸化チタン及び前記蛍光体11を所定の割合で混合したものを用いる。モールド部材15は、エポキシ樹脂を用いる。この砲弾型の発光装置1は、モールド部材15の半径2mm〜4mm、高さ約7mm〜10mmの上部が半球の円筒型である。
発光装置1に電流を流すと、ほぼ460nmで励起する第1の発光スペクトルを有する青色発光素子10が発光し、この第1の発光スペクトルを、半導体層2を覆う蛍光体11が色調変換を行い、前記第1の発光スペクトルと異なる第2の発光スペクトルを有する。また、蛍光体11中に含有されているYAG系蛍光体は、第1の発光スペクトルにより、第3の発光スペクトルを示す。この第1、第2及び第3の発光スペクトルが互いに混色となり赤みを帯びた白色発光装置1を提供することができる。
本発明に係る発光装置1の蛍光体11は、実施例15の蛍光体と、コーティング部材12と、セリウムで賦活されたイットリウム・ガドリニウム・アルミニウム酸化物蛍光体(Y−Gd−Al−O:Ce)とを混合した蛍光体を用いる。実施例15は、Baを添加したCa2Si5N8:Euの窒化物蛍光体である。一方、比較となる発光装置は、実施例15の蛍光体を含有しておらず、セリウムで賦活されたイットリウム・ガドリニウム・アルミニウム酸化物蛍光体のみの蛍光体を用いる。本発明に係る発光装置1及び比較となる発光装置は、(Y0.8Gd0.2)3Al5O12:Ceの蛍光体を使用する。比較となる発光装置は、青色発光素子と(Y−Gd−Al−O:Ce)の蛍光体との組合せで発光を行っている。セリウムで賦活されたイットリウム・ガドリニウム・アルミニウム酸化物蛍光体の代わりに、セリウムで賦活されたイットリウム・ガリウム・アルミニウム酸化物蛍光体Y3(Al0.8Ga0.2)5O12:Ceを使用することが好ましい。
発光装置1の蛍光体11の重量比は、コーティング部材:(Y−Gd−Al−O:Ce)の蛍光体:実施例15の蛍光体=10:3.8:0.6である。一方、発光装置2の蛍光体の重量比は、コーティング部材:(Y−Gd−Al−O:Ce)の蛍光体=10:3.6の重量比で混合している。
本発明に係る発光装置1と、青色発光素子及びY−Gd−Al−O:Ceの蛍光体とを用いた発光装置とを比較する。表2は、発光装置1と比較となる発光装置の測定結果を示す。表2では、Y−Gd−Al−O:Ceの蛍光体を、YAGと略記する。
比較となる発光装置と比較して色調はほとんど変化していないが、演色性が改善されている。比較となる発光装置では、特殊演色評価数R9が不足していたが、発光装置1では、R9の改善が行われている。特殊演色評価数R9は、比較的彩度の高い赤色の標準色からの色ずれを測定した値である。また、他の特殊演色評価数R8、R10等もより100%に近い値に改善されている。ランプ効率は、高い数値を示している。
コーティング部材12と共に混合する蛍光体11は、Y−Gd−Al−O:Ceの蛍光体と、窒化物蛍光体と、を混合して用いている。該蛍光体は、密度が異なるため、密度が高く、粒径が小さいものほど、一般には、早く沈降する。そのため、Y−Gd−Al−O:Ceの蛍光体が先に沈降し、窒化物蛍光体が次に沈降する。よって、同じコーティング部材12と蛍光体11とを用いていても、発光装置の色調に色むらが生じることとなる。そのため、窒化物蛍光体の粒径を所定の大きさに制御し、Y−Gd−Al−O:Ceの蛍光体と窒化物蛍光体とが、ほぼ同時に沈降することによって、色むらを生じないように改善することができる。
<発光装置2>
図7は、本発明に係る発光装置2を示す図である。発光装置2は、表面実装タイプの発光装置である。発光装置2に使用する発光素子101は、青色光励起の発光素子を使用するが、380nm〜400nmの紫外光励起の発光素子も使用することができ、発光素子101は、これに限定されない。
発光層としてピーク波長が青色領域にある460nmのInGaN系半導体層を有する発光素子101を用いる。発光素子101には、p型半導体層とn型半導体層とが形成されており(図示しない)、p型半導体層とn型半導体層には、リード電極102へ連結される導電性ワイヤ104が形成されている。リード電極102の外周を覆うように絶縁封止材103が形成され、短絡を防止している。発光素子101の上方には、パッケージ105の上部にあるリッド106から延びる透光性の窓部107が設けられている。透光性の窓部107の内面には、本発明に係る蛍光体108及びコーティング部材109の均一混合物がほぼ全面に塗布されている。発光装置1では、実施例1の蛍光体を使用する。パッケージ105は、角部がとれた一辺が8mm〜12mmの正方形である。
発光素子101で青色に発光した発光スペクトルは、反射板で反射した間接的な発光スペクトルと、発光素子101から直接射出された発光スペクトルとが、本発明の蛍光体108に照射され、白色に発光する蛍光体となる。
以上のようにして形成された発光装置を用いて白色LEDランプを形成すると、歩留まりは99%である。このように、本発明である発光ダイオードを使用することで、量産性良く発光装置を生産でき、信頼性が高く且つ色調ムラの少ない発光装置を提供することができる。
<発光装置3>
図8は、本発明に係るキャップタイプの発光装置3を示す図である。
発光装置1における部材と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
発光装置3は、発光装置1のモールド部材15の表面に、蛍光体(図示しない)を分散させた光透過性樹脂からなるキャップ16を被せることにより構成される。キャップ16は、蛍光体を光透過性樹脂に均一に分散させている。この蛍光体を含有する光透過性樹脂を、発光装置1のモールド部材15の形状に嵌合する形状に成形している。または、所定の型枠内に蛍光体を含有する光透過性樹脂を入れた後、発光装置1を該型枠内に押し込み、成型する製造方法も可能である。キャップ16の光透過性樹脂の具体的材料としては、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、シリコーン樹脂などの温度特性、耐候性に優れた透明樹脂、シリカゾル、ガラス、無機バインダーなどが用いられる。上記の他、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を使用することができる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等の熱可塑性樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、セグメント化ポリウレタン等の熱可塑性ゴム等も使用することができる。また、蛍光体と共に拡散剤、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウムなどを含有させても良い。また、光安定化剤や着色剤を含有させても良い。キャップ16に使用される蛍光体は、実施例15を使用する。マウントリード13aのカップ内に用いられる蛍光体11は、実施例15を用いる。しかし、キャップ16に蛍光体を用いるため、マウントリード13aのカップ内は、コーティング部材12のみでもよい。
このように構成された発光装置は、発光素子10から放出された光の一部は、キャップ16を通過する際に、実施例15の蛍光体により波長変換される。かかる波長変換された光と、蛍光体により波長変換されなかった青色系の光とが混合され、結果として、キャップ16の表面からは、白色系の光が外部へ放出される。