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JP4212821B2 - 高純度4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体の製造方法 - Google Patents

高純度4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体の製造方法 Download PDF

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JP4212821B2 JP2002081313A JP2002081313A JP4212821B2 JP 4212821 B2 JP4212821 B2 JP 4212821B2 JP 2002081313 A JP2002081313 A JP 2002081313A JP 2002081313 A JP2002081313 A JP 2002081313A JP 4212821 B2 JP4212821 B2 JP 4212821B2
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幹彦 黒瀬
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Nicca Chemical Co Ltd
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Nicca Chemical Co Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高純度4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル若しくはその誘導体又はそれらの塩を含む混合物から、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体を効率よく選択的に精製することができる高純度4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンのエーテル又はその誘導体は、樹脂の改質剤や添加剤、難燃剤原料、コンクリート減水剤などの幅広い用途を有する化合物であり、特に、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体は、感熱記録材料の顕色剤として、あるいは、増感剤の原料として有用な化合物である。通常、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンのエーテル又はその誘導体は、アルカリ性の水溶液中で4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン又はその誘導体に、ハロゲン化アルキル、硫酸エステルなどのアルキル化剤を反応することにより製造される。4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン又はその誘導体(以下、ジヒドロキシ体ということがある。)は二官能化合物であるために、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体(以下、モノエーテル体ということがある。)と4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジエーテル又はその誘導体(以下、ジエーテル体ということがある。)が生成するので、反応系内のアルカリ性を調整するなどの反応条件を最適化することにより、モノエーテル体とジエーテル体の生成割合を調整している。ジエーテル体は、反応条件を強くすることで生成割合を高めることが可能であるが、モノエーテル体だけを選択的に製造することは困難である。
特開平4−210955号公報には、モノエーテル体を選択性よく経済的に製造し得る方法として、R−Xで表される化合物と4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンを、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン1モルに対し1.5〜3モルのアルカリの存在下に、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン1重量部に対し0.3〜1.5重量部の水溶媒中で反応させる方法が提案されている。しかし、モノエーテル体の生成割合を高める反応条件で反応を行っても、反応生成物中にはモノエーテル体以外に、ジヒドロキシ体とジエーテル体が混在する。感熱記録材料の顕色剤としてこれらが混在するモノエーテル体を使用した場合には、ジヒドロキシ体は初期の地肌カブリに悪影響を及ぼし、ジエーテル体は保存性に悪影響を及ぼすために、分離除去することが必要である。
特開昭60−56949号公報には、モノエーテル体を純度よく工業的に容易に製造し得る方法として、モノエーテル体とジヒドロキシ体の水非混和性有機溶媒溶液を、炭酸水素塩水溶液と振盪して、ジヒドロキシ体を水層中に移行させて除去する方法が提案されている。また、特開平10−158235号公報には、ジヒドロキシ体とモノエーテル体を含有する混合物から、モノエーテル体を高純度、高収率で精製し得る方法として、ジヒドロキシ体のアルカリ金属塩とモノエーテル体のアルカリ金属塩を含有する混合物の水溶液に、アルカリ金属イオン供給体を加えてモノエーテル体のアルカリ金属塩を析出、分離する方法が提案されている。しかし、これらの精製方法は工程が煩雑であり、有機溶剤の使用や、高濃度の塩を含む廃水の発生のために、環境汚染を防ぐ対策が必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル若しくはその誘導体又はそれらの塩を含む混合物から、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体を、環境汚染を引き起こすおそれがなく、効率よく選択的に精製することができる高純度4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体の製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体を含む混合物を含有する水性液のpHと温度を特定の領域に調整することにより、ジエーテル体、モノエーテル体及びジヒドロキシ体をそれぞれ分離し得ることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)一般式[1]で表される4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル若しくはその誘導体、一般式[2]で表される4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジエーテル若しくはその誘導体、一般式[3]で表される4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン若しくはその誘導体及び/又はそれらの塩を含む混合物の水性液を、pH10以上に調整して、70℃以上に加熱し、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル若しくはその誘導体のアルカリ金属塩及び4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン若しくはその誘導体のジアルカリ金属塩を溶解し、水に不溶の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジエーテル若しくはその誘導体をろ過して分離する第一工程と、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジエーテル若しくはその誘導体がろ過分離されたろ液の水性液をpH9〜9.5に調整して、70℃以上に加熱し、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン若しくはその誘導体のモノアルカリ金属塩を溶解し、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル若しくはその誘導体を析出させて分離する第二工程を含むことを特徴とする高純度4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体の製造方法、
【化2】
Figure 0004212821
(ただし、式中、R1及びR4は、炭素数1〜4の置換基であり、R2及びR3は、水素原子又はメチル基である。)、
(2)第一工程において、pH10.5以上に調整して、70℃以上に加熱する第1項記載の高純度4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体の製造方法、
(3)炭素数1〜4の置換基が、アルキル基、アルケニル基又アルキニル基である第1項記載の高純度4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体の製造方法、及び、
(4)一般式[1]、[2]又は[3]のR2及びR3が、水素原子である第1項記載の高純度4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテルの製造方法、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の高純度4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体の製造方法は、一般式[1]で表される4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル若しくはその誘導体、一般式[2]で表される4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジエーテル若しくはその誘導体、一般式[3]で表される4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン若しくはその誘導体及び/又はそれらの塩を含む混合物の水性液を、pH10以上に調整して、70℃以上に加熱し、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル若しくはその誘導体のアルカリ金属塩及び4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン若しくはその誘導体のジアルカリ金属塩を溶解し、水に不溶の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジエーテル若しくはその誘導体を分離する第一工程と、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジエーテル若しくはその誘導体が分離された水性液をpH9〜9.5に調整して、70℃以上に加熱し、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン若しくはその誘導体のモノアルカリ金属塩を溶解し、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル若しくはその誘導体を析出させて分離する第二工程を含む。
【化3】
Figure 0004212821
【0006】
4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン又はその誘導体とハロゲン化炭化水素、硫酸エステルなどを反応させると、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル若しくはその誘導体、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジエーテル若しくはその誘導体及び原料の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン若しくはその誘導体及び/又はそれらの塩の混合物が得られる。本発明方法は、このような混合物に適用することにより、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体を分離、精製し、高純度4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体を得ることができる。本発明方法を適用する上記の混合物の組成に特に制限はないが、モノエーテ体の含有量が、ジヒドロキシ体、モノエーテル体及びジエーテル体の合計の30重量%以上であることが好ましく、50重量%以上であることがより好ましい。モノエーテル体の含有量が30重量%未満であると、分離精製に必要なコストに比して高純度4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体の収量が少なく、経済性が損なわれるおそれがある。
本発明方法は、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体を製造する際に副生する無機塩を含有する混合物にも適用することができる。無機塩としては、例えば、硫酸ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム、硝酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、臭化ナトリウム、沃化ナトリウム、酢酸ナトリウムなどのナトリウム塩、硫酸カリウム、硫酸水素カリウム、塩化カリウム、硝酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、臭化カリウム、沃化カリウム、酢酸カリウムなどのカリウム塩などのアルカリ金属塩などを挙げることができる。混合物に含有される無機塩類の量は、水性液の状態で、溶媒100重量部に対して15重量部以下であることが好ましく、10重量部以下であることがより好ましい。
【0007】
本発明方法の第一工程においては、上記の混合物が分散又は溶解している水性液のpHを10以上、より好ましくは10.5以上、さらに好ましくは11以上に調整し、温度を70℃以上、好ましくは80℃以上、溶媒の沸点以下に調整して、好ましくは30分間以上、さらに好ましくは1時間以上保つ。この結果、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体はアルカリ金属塩に、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン又はその誘導体はジアルカリ金属塩になり、水に溶解するので、水に不溶の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジエーテル又はその誘導体を分離する。上記の混合物を分散又は溶解して水性液とする溶媒としては、水又は低級アルコールやグリコール類が適量含まれた水を用いることができる。これらの溶媒の使用量は、上記の混合物100重量部に対して500重量部以上であることが好ましく、700重量部以上であることがより好ましく、1,000重量部以上であることがさらに好ましい。
本発明方法の第一工程でpH調整に使用するアルカリ又は酸に特に制限はなく、アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの炭酸塩、燐酸三ナトリウム、燐酸三カリウム、ポリ燐酸ナトリウムなどの燐酸塩やポリ燐酸塩などを、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。酸としては、例えば、硫酸、塩酸、燐酸、硝酸などの無機酸、蟻酸、酢酸、蓚酸、クエン酸などの有機酸、トリエチルアミン塩酸塩、モノエタノールアミン塩酸塩などのアミン化合物の無機酸塩などを、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。pH調整を行う温度は、水性液の凝固点以上、65℃以下であることが好ましく、その温度で30分以上保つことが好ましく、1時間以上保つことがより好ましい。
本発明方法の第一工程において、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジエーテル又はその誘導体を分離する方法に特に制限はなく、例えば、減圧ろ過、加圧ろ過、遠心ろ過などを挙げることができる。また、分離する際の温度にも特に制限はないが、水性液の凝固点以上、65℃以下であることが好ましい。
【0008】
本発明方法の第二工程においては、第一工程でジエーテル体を分離した水性液のpHを9〜9.5に調整し、70℃以上、より好ましくは80℃以上、溶媒の沸点以下に加熱して、好ましくは30分間以上、より好ましくは1時間以上保つ。その結果、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン又はその誘導体はモノアルカリ金属塩になって溶媒に溶解し、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体は析出するので、これを分離する。pHを調整する酸としては、例えば、硫酸、塩酸、燐酸、硝酸などの無機酸、蟻酸、酢酸、蓚酸、クエン酸などの有機酸、トリエチルアミン塩酸塩、モノエタノールアミン塩酸塩などのアミン化合物の無機酸塩などを、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。pH調整を行う温度は、水性液の凝固点以上、65℃以下であることが好ましく、その温度で30分以上保つことが好ましく、1時間以上保つことがより好ましい。
本発明の第二工程において、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体を分離する方法に特に制限はなく、例えば、減圧ろ過、加圧ろ過、遠心ろ過などを挙げることができる。分離する際の温度にも特に制限はないが、水性液の凝固点以上、65℃以下であることが好ましい。
本発明の高純度4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体の製造方法によれば、90重量%以上の純度の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体を高収率で得ることができる。
本発明方法により、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体を分離して残されたろ液は、酸析処理を行うことにより原料として用いた未反応の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン又はその誘導体を回収することができる。酸析処理は、pHを6以下に調整し、加熱することにより、析出する4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン又はその誘導体を分離する。回収された4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン又はその誘導体は、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体の合成原料として使用が可能な純度を有する。
【0009】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
実施例1
反応容器に、水100g、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン100g(0.4モル)、水酸化ナトリウム32g(0.8モル)及び塩化ナトリウム11.7g(0.2モル)を仕込み、加熱して均一な溶液とし、2−ブロモプロパン49.2g(0.4モル)を60℃で6時間かけて滴下し、60℃で9時間撹拌、反応して、ジヒドロキシ体/モノエーテル体/ジエーテル体の重量比が29/68/3の溶液を得た。この溶液に水800gを加え、60℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH11.0に調整し、80℃で1時間加熱し、さらに65℃で1時間保持したのち減圧ろ過し、純度92重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジイソプロピルエーテル2gを分離した。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH9.3に調整し、80℃で1時間加熱した。次いで、30℃で1時間保持した液を減圧ろ過して、純度98重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノイソプロピルエーテル60gを得た。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、80℃で1時間加熱し、さらに30℃で1時間保持したのち減圧ろ過して、純度95重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン27gを回収した。
実施例2
反応容器に、水100g、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン100g(0.4モル)及び水酸化カリウム44.8g(0.8モル)を仕込み、加熱して均一な溶液とし、2−ブロモプロパン49.2g(0.4モル)を60℃で3時間かけて滴下し、60℃で11時間撹拌、反応して、ジヒドロキシ体/モノエーテル体/ジエーテル体の重量比が27/71/2の溶液を得た。この溶液に水800gを加え、60℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH11.0に調整し、80℃で1時間加熱し、さらに65℃で1時間保持したのち減圧ろ過し、純度91重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジイソプロピルエーテル1gを分離した。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH9.3に調整し、80℃で1時間加熱した。次いで、30℃で1時間保持した液を減圧ろ過し、純度97重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノイソプロピルエーテル65gを得た。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、80℃で1時間加熱し、さらに30℃で1時間保持したのち減圧ろ過して、純度95重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン24gを回収した。
【0010】
実施例3
反応容器に、水400g、2−プロパノール40g、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン40g(0.16モル)及び48重量%水酸化ナトリウム水溶液13.3g(0.16モル)を仕込み、加熱して均一な溶液とし、アリルクロリド12.8g(0.17モル)を60℃で2時間かけて滴下し、60℃で6時間撹拌、反応して、ジヒドロキシ体/モノエーテル体/ジエーテル体の重量比が44/54/2の溶液を得た。この溶液を60℃で48重量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH12.0に調整し、80℃で1時間加熱し、さらに65℃で1時間保持したのち減圧ろ過し、純度94重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジアリルエーテル0.9gを分離した。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH9.0に調整し、80℃で1時間加熱し、30℃で1時間保持した液を減圧ろ過し、純度99重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノアリルエーテル23gを得た。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、80℃で1時間加熱し、さらに30℃で1時間保持したのち減圧ろ過して、純度97重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン17gを回収した。
実施例4
反応容器に、水250g、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン25g(0.1モル)及び48重量%水酸化ナトリウム水溶液10.4g(0.125モル)を仕込み、硫酸ジエチル15.4g(0.1モル)を35℃で3.5時間かけて滴下し、35℃で1時間撹拌、反応し、さらに100℃で1時間撹拌して反応させ、ジヒドロキシ体/モノエーテル体/ジエーテル体の重量比が37/62/1の溶液を得た。この溶液を60℃で48重量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH12.0に調整し、100℃で1時間加熱し、さらに65℃で1時間保持したのち減圧ろ過し、純度92重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジエチルエーテル1gを分離した。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH9.3に調整し、80℃で1時間加熱し、30℃で1時間保持した液を減圧ろ過し、純度99重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエチルエーテル15gを得た。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、80℃で1時間加熱し、さらに30℃で1時間保持したのち減圧ろ過して、純度97重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン8gを回収した。
【0011】
実施例5
反応容器に、水250g、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン25g(0.1モル)及び炭酸ナトリウム13.3g(0.125モル)を仕込み、硫酸ジエチル15.4g(0.1モル)を65℃で3時間かけて滴下し、65℃で1時間撹拌、反応し、さらに100℃で1時間撹拌、反応して、ジヒドロキシ体/モノエーテル体/ジエーテル体の重量比が46/46/8の溶液を得た。この溶液を60℃で48重量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH12.0に調整し、80℃で1時間加熱し、さらに65℃で1時間保持したのち減圧ろ過して、純度92重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジエチルエーテル2gを分離した。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH9.3に調整し、80℃で1時間加熱し、30℃で1時間保持した液を減圧ろ過して、純度98重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエチルエーテル11gを得た。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、80℃で1時間加熱し、さらに30℃で1時間保持した液を減圧ろ過して、純度97重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン10gを回収した。
実施例6
反応容器に、水250g、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン50g(0.2モル)及び48重量%水酸化ナトリウム水溶液16.7g(0.2モル)を仕込み、硫酸ジエチル15.4g(0.1モル)を35℃で3時間かけて滴下し、35℃で0.5時間撹拌、反応し、さらに100℃で1時間撹拌して反応させ、ジヒドロキシ体/モノエーテル体/ジエーテル体の重量比が65/32/3の溶液を得た。この溶液を60℃で48重量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH11.5に調整し、80℃で1時間加熱し、さらに65℃で1時間保持した液を減圧ろ過し、純度91重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジエチルエーテル2gを分離した。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH9.3に調整し、80℃で1時間加熱し、さらに30℃で1時間保持したのち減圧ろ過して、純度98重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエチルエーテル16gを得た。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、80℃で1時間加熱し、さらに30℃で1時間保持した液を減圧ろ過して、純度96重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン32gを回収した。
【0012】
実施例7
反応容器に、水250g、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン50g(0.2モル)及び48重量%水酸化ナトリウム水溶液33.3g(0.4モル)を仕込み、硫酸ジエチル30.8g(0.2モル)を70℃で1.5時間かけて滴下し、70℃で2時間撹拌、反応し、さらに100℃で1時間撹拌して反応させ、ジヒドロキシ体/モノエーテル体/ジエーテル体の重量比が30/47/23の溶液を得た。この溶液を60℃で48重量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH11.0に調整し、80℃で1時間加熱し、さらに65℃で1時間保持したのち減圧ろ過し、純度92重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジエチルエーテル15gを分離した。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH9.3に調整し、80℃で1時間加熱し、30℃で1時間保持したのち減圧ろ過して、純度98重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエチルエーテル26gを得た。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、80℃で1時間加熱し、さらに30℃で1時間保持した液を減圧ろ過して、純度97重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン14gを回収した。
実施例8
反応容器に、水250g、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン50g(0.2モル)及び水酸化ナトリウム8g(0.2モル)を仕込み、硫酸ジメチル25.2g(0.2モル)を70℃で1時間かけて滴下し、70℃で2時間撹拌、反応し、さらに100℃で2時間撹拌して反応させ、ジヒドロキシ体/モノエーテル体/ジエーテル体の重量比が28/59/13の溶液を得た。この溶液を60℃で48重量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH13.0に調整し、80℃で1時間加熱し、さらに65℃で1時間保持したのち減圧ろ過し、純度99重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジメチルエーテル7gを分離した。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH9.3に調整し、80℃で1時間加熱し、30℃で1時間保持したのち減圧ろ過して、純度94重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノメチルエーテル30gを得た。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、80℃で1時間加熱しさらに30℃で1時間保持した液を減圧ろ過し、純度95重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン11gを回収した。
【0013】
実施例9
反応容器に、水250g、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン50g(0.2モル)及び水酸化ナトリウム8g(0.2モル)を仕込み、硫酸ジエチル30.8g(0.2モル)を70℃で5時間かけて滴下し、70℃で2時間撹拌、反応して、ジヒドロキシ体/モノエーテル体/ジエーテル体の重量比が42/52/6の溶液を得た。この溶液を60℃で48重量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHl0.0に調整し、80℃で1時間加熱し、さらに65℃で1時間保持したのち減圧ろ過し、80重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエチルエーテルと20重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジエチルエーテルの混合物19gを分離した。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH9.3に調整し、80℃で1時間加熱し、30℃で1時間保持したのち減圧ろ過して、純度97重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエチルエーテル13gを得た。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、80℃で1時間加熱し、さらに30℃で1時間保持した液を減圧ろ過して、純度97重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン20gを回収した。
実施例10
反応容器に、水800g、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエチルエーテル/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジエチルエーテルの重量比が0.5/92/7.5の粗生成物112gを仕込み、60℃で水酸化ナトリウムを用いてpH10.5に調整し、100℃で1時間加熱し、さらに65℃で1時間保持したのち減圧ろ過して、純度95重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジエチルエーテル8gを分離した。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH9.3に調整し、80℃で1時間加熱し、さらに30℃で1時間保持したのち減圧ろ過して、純度99重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエチルエーテル93gを得た。
【0014】
比較例1
反応容器に、水250g、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン50g(0.2モル)、48重量%水酸化ナトリウム水溶液16.6g(0.2モル)及び硫酸ナトリウム25gを仕込み、硫酸ジエチル30.8g(0.2モル)を70℃で1.5時間かけて滴下し、70℃で2時間撹拌、反応し、さらに100℃で1時間撹拌して反応させ、ジヒドロキシ体/モノエーテル体/ジエーテル体の重量比が53/42/5の溶液を得た。この溶液を60℃で48重量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH9.7に調整し、80℃で1時間加熱し、さらに65℃で1時間保持したのち減圧ろ過し、80重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエチルエーテルと20重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジエチルエーテルの混合物19gを分離した。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH9.3に調整し、80℃で1時間加熱し、30℃で1時間保持したのち減圧ろ過して、55重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンと45重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエチルエーテルの混合物23gを得た。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH4.0に調整し、80℃で1時間加熱し、さらに30℃で1時間保持した液を減圧ろ過して、純度96重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン15gを回収した。
比較例2
反応容器に、水250g、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン50g(0.2モル)及び水酸化ナトリウム8g(0.2モル)を仕込み、硫酸ジメチル25.2g(0.2モル)を70℃で1時間かけて滴下し、70℃で2時間撹拌、反応し、さらに100℃で2時間撹拌して反応させ、ジヒドロキシ体/モノエーテル体/ジエーテル体の重量比が29/57/14の溶液を得た。この溶液を60℃で48重量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH12.5に調整し、80℃で1時間加熱し、さらに65℃で1時間保持したのち減圧ろ過し、純度99重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジメチルエーテル6gを分離した。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH8.5に調整し、80℃で1時間加熱し、30℃で1時間保持したのち減圧ろ過して、20重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンと80重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノメチルエーテルの混合物27gを得た。ろ液を30℃で50重量%硫酸水溶液を用いてpH6.0に調整し、80℃で1時間加熱し、さらに30℃で1時間保持した液を減圧ろ過して、純度97重量%の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン11gを回収した。
【0015】
【発明の効果】
本発明方法によれば、有機溶媒や高濃度の塩溶液を使用することなく、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体を含む混合物から高純度のモノエーテル体又はその誘導体を高収率で分離し、併せて、高純度のジエーテル体及び高純度のジヒドロキシ体を回収することができる。

Claims (4)

  1. 一般式[1]で表される4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル若しくはその誘導体、一般式[2]で表される4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジエーテル若しくはその誘導体、一般式[3]で表される4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン若しくはその誘導体及び/又はそれらの塩を含む混合物の水性液を、pH10以上に調整して、70℃以上に加熱し、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル若しくはその誘導体のアルカリ金属塩及び4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン若しくはその誘導体のジアルカリ金属塩を溶解し、水に不溶の4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジエーテル若しくはその誘導体をろ過して分離する第一工程と、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンジエーテル若しくはその誘導体がろ過分離されたろ液の水性液をpH9〜9.5に調整して、70℃以上に加熱し、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン若しくはその誘導体のモノアルカリ金属塩を溶解し、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル若しくはその誘導体を析出させて分離する第二工程を含むことを特徴とする高純度4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体の製造方法。
    Figure 0004212821
    (ただし、式中、R1及びR4は、炭素数1〜4の置換基であり、R2及びR3は、水素原子又はメチル基である。)
  2. 第一工程において、pH10.5以上に調整して、70℃以上に加熱する請求項1記載の高純度4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体の製造方法。
  3. 炭素数1〜4の置換基が、アルキル基、アルケニル基又アルキニル基である請求項1記載の高純度4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテル又はその誘導体の製造方法。
  4. 一般式[1]、[2]又は[3]のR2及びR3が、水素原子である請求項1記載の高純度4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンモノエーテルの製造方法。
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