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JP4210060B2 - 熱処理装置 - Google Patents

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JP4210060B2
JP4210060B2 JP2002000126A JP2002000126A JP4210060B2 JP 4210060 B2 JP4210060 B2 JP 4210060B2 JP 2002000126 A JP2002000126 A JP 2002000126A JP 2002000126 A JP2002000126 A JP 2002000126A JP 4210060 B2 JP4210060 B2 JP 4210060B2
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JP2002000126A
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達也 半田
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Tokyo Electron Ltd
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Tokyo Electron Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,半導体ウエハ等の被処理体を加熱し,成膜処理等を施す熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に,半導体集積回路の製造工程においては,半導体ウエハなどの被処理体の表面に配線パターンや電極等を形成するためにW(タングステン),WSi(タングステンシリサイド),Ti(チタン),TiN(チタンナイトライド),TiSi(チタンシリサイド)等の金属或いは金属化合物を堆積させて薄膜を形成することが行なわれている。この種の薄膜を形成する装置としては,例えばランプ加熱型の熱処理装置が使用される。
【0003】
このような熱CVD装置で成膜処理を行う場合,図11に示すように装置中央に設置されたサセプタ201上に半導体ウエハWが載置され,この半導体ウエハはクランプリング202で保持される。
【0004】
上記サセプタ201には,半導体ウエハ用のリフタピン203が昇降可能なピン孔(逃げ孔)204がリフタピン203の数(例えば図12に示すように3つ)だけ形成されている。このリフタピン203は図示しないアクチュエータにより昇降自在に構成された昇降軸に支持されたアーム上に取り付けられており,上記リフタピン孔204内を昇降するようになっている。
【0005】
上記サセプタ201は,下方に配置したハロゲンランプなどで構成された加熱ランプ205により所定の温度に保持され,サセプタ201を介して半導体ウエハの面に熱が均一に伝わるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,従来,実際には種々の要因で半導体ウエハの温度分布が不均一になる場合があった。半導体ウエハの温度分布が不均一になると,半導体ウエハに均一な薄膜を形成することが困難となるので,種々の要因を解消して極力温度分布が均一となるようにすることが課題となる。
【0007】
上述したように温度分布が不均一となる原因としては,以下のようなことが考えられる。
第1に,サセプタ201には,例えばシース熱電対で構成された温度センサ(TC)などサセプタとは異なる材質の異種部材を内蔵する場合があり,このような異種部材を内蔵した場合にサセプタ201と異種部材との熱線透過率の相違に基づいて温度分布が不均一になることが考えられる。
【0008】
上記サセプタ201は加熱ランプ205からのランプ光,特に赤外線等の波長(熱線)を吸収することにより熱を発生するため,サセプタ201における熱線透過率が高いと赤外線等の波長が吸収され難くサセプタ201の温度は低くなる。通常は上記サセプタ201全体の熱線透過率は均一であるため全体の温度分布も均一となる。
しかしながら,サセプタ201に熱線透過率の異なる温度センサなど異種部材が内蔵されると,その熱線透過率の差が大きいほどサセプタ201内で温度が異なる部位が生じ,サセプタ201において温度分布が不均一になると考えられる。
【0009】
例えば,直径200mmの半導体ウエハを扱う熱CVD装置では,半導体ウエハの温度制御を行うため,サセプタ201の端部から比較的浅い位置まで温度センサ(TC)を挿入することがある。
また,より大きな直径300mmの半導体ウエハを扱う熱CVD装置では,サセプタ201の端部の温度センサだけでは温度制御が不十分となるため,2本目の温度センサ(TC)をサセプタ201の端部からより深い中央付近まで挿入することがある。具体的には,図13に示すように棒状の温度センサ206をサセプタ201の端部から15mm程度の位置まで挿入するとともに,2本目の棒状の温度センサ207をサセプタ201の端部から120mm程度の中央付近まで挿入し,2本の温度センサ206,207に基づいて半導体ウエハの温度制御を行う。
【0010】
従来,このような温度センサなどの異種部材が内蔵されたサセプタ201を例えば白色を呈するAlN(窒化アルミニウム)系セラミックスのように熱線透過率の高い材料で構成していたため,熱線透過率の低い温度センサ206をサセプタ201に内蔵すると,その熱線透過率の差が大きく,半導体ウエハの温度分布が不均一となる原因の1つとなっていた。特に,直径300mmの半導体ウエハを扱う熱CVD装置では,2本の温度センサ206,207を内蔵すること,そのうちの1本はサセプタ201の中央付近まで位置することなどから,半導体ウエハの温度分布に与える影響が大きい。
【0011】
また,上記サセプタ201に内臓される異種部材としては,上述した温度センサ206,207の他に,図14に示すような半導体ウエハ静電吸着用の電極208がある。図11に示すように半導体ウエハをクランプリング202によりクランプで固定する代りに,静電気によってサセプタ201に吸着させることによって固定させる場合である。この場合も上記と同様な問題を生じる。すなわち,従来,サセプタ201を白色を呈するAlN系セラミックスのように熱線透過率の高い材料で構成していたため,サセプタ201と電極208との熱線透過率の差が大きく,半導体ウエハの温度分布が不均一となる原因の1つとなっていた。
【0012】
第2に,サセプタ201とクランプリング202との熱線透過率の相違に基づいて温度分布が不均一になることが考えられる。この場合,クランプリング202はリング上であるため,サセプタ201よりも面積が狭いことから,同じ熱源である熱線を受けても,クランプリング202の温度の方がサセプタ201の温度よりも低くなる。しかも,クランプリング202は半導体ウエハの周縁部とのみ接触するため,半導体ウエハ周縁部の熱がクランプリング202に吸熱されて温度分布が不均一になる。
【0013】
図15にクランプリング202とサセプタ201とをともに熱線透過率の高い白色を呈するAlN系セラミックスで構成して加熱ランプ205からの熱線によりサセプタ201を介して半導体ウエハを加熱した場合における半導体ウエハの面内温度を測定した実験結果を示す。この場合,成膜ガス以外の処理ガスAr,H2,N2などを処理容器内に導入して,圧力略10600Paに設定し,半導体ウエハWが445℃になるように制御している。また,半導体ウエハ上にはウエハ上の温度を測定するための熱電対が設けられている。同図中,横軸には直径300mmの半導体ウエハについて中央位置を0とした場合の測定位置をとり,縦軸にはその測定位置における温度をとっている。また,黒三角形のグラフは半導体ウエハの面内温度を示し,白三角形で示した点はクランプリング202の温度を示している。
【0014】
この実験結果を見ると,クランプリング202の温度(白三角形)が半導体ウエハの中央部ないしその周辺部(−100mm〜100mm)の温度よりも低くなり,半導体ウエハの周縁部(100mm〜150mm,−100mm〜−150mm)の温度も中央部ないしその周辺部よりも低下しており,面内温度分布が不均一となっていることがわかる。このように,従来はクランプリング202についてもサセプタ201と同じ熱線透過率の高い材料で構成していたことから熱線を受ける面積の相違に基づいて温度差が生じており,これが面内温度分布が不均一となる要因の1つになっていた。
【0015】
第3に,サセプタ201に設けたピン孔に基づいて温度分布が不均一になることが考えられる。例えば図12に示すようにサセプタ201の周縁部にはリフタピン203のリフタピン孔204が同心円上に同間隔で3つ設けられているが,このリフタピン孔204から加熱ランプ205からの熱線が透過する可能性がある。このため,リフタピン孔204の間隔が大きいと,サセプタ201の周縁部において温度分布が不均一になることも考えられる。
【0016】
そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的とするところは,半導体ウエハの温度分布の均一性を向上させることができ,これにより半導体ウエハなどの被処理体に形成する薄膜の膜厚分布の均一性を向上させることができる熱処理装置を提供しようとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために,本発明は,請求項1に記載のように,処理ガスが供給される処理容器内の受光発熱体上に被処理体を載置し,熱源からの熱線により前記受光発熱体を介して前記被処理体を加熱する熱処理装置において,前記被処理体が載置される面に対して不均一に前記受光発熱体の一部に内蔵される,耐熱金属材料で形成された温度センサよりも低い熱線透過率を有して黒色を呈するAlN系セラミックス,前記受光発熱体を構成したことを特徴とする熱処理装置を提供する。受光発熱体として例えばサセプタに温度センサなどの熱線透過率の低い異種部材を内蔵することがあり,本発明によればこのような場合に該温度センサよりも低い熱線透過率を有する材料,つまり,黒色を呈するAlN系部材で構成することにより,透過率の低い異種部材とサセプタとの温度差を少なくすることができるので,異種部材が内蔵されることによるサセプタの温度分布への影響を軽減することができ,半導体ウエハの面内温度分布の均一性を向上させることができる。
【0018】
また処理ガスが供給される処理容器内の受光発熱体上に被処理体を載置し,この被処理体の周縁部をリング状の被処理体押さえ部材により保持した状態で,熱源からの熱線により前記受光発熱体を介して前記被処理体を加熱する熱処理装置において,前記受光発熱体よりも熱線透過率の低い材料で前記被処理体押さえ部材を構成することにより,受光発熱体と被処理体押さえ部材との温度差を少なくすることができ,半導体ウエハ周縁部の熱が被処理体押さえ部材に吸熱されることを防止できる。これにより,例えばサセプタなどの受光発熱体と被処理体押さえ部材の熱線を受ける面積の相違に基づいて生じる半導体ウエハの面内温度の差を少なくすることができるため,半導体ウエハの面内温度分布の均一性を向上させることができる。また受光発熱体に対して相対的に温度が低くなりやすい被処理体押さえ部材を熱線透過率の低い黒色を呈するAlN系部材で構成することにより,例えばサセプタなどの受光発熱体と被処理体押さえ部材との温度差を少なくすることができ,半導体ウエハの面内温度分布の均一性を向上させることができる。この場合,サセプタの厚みを薄くすればするほど熱線透過率は高くなってしまうが,サセプタも熱線透過率の低い黒色を呈するAlN系部材で構成すれば,サセプタの厚みを薄くしても熱線透過率を低くすることができるので,サセプタの熱効率が高くなり,サセプタと被処理体押さえ部材との温度差を少なくすることができる。これにより,半導体ウエハの面内全体の温度分布の均一性をより向上させることができる。
【0019】
また,請求項2に記載のように,前記被処理体を保持して前記受光発熱体上に載置させるための複数の支持部材を出し入れ可能な逃げ孔とこれらの逃げ孔と同形状の孔とを,各孔が同心円上に等間隔に並ぶように前記受光発熱体に設けることにより,各孔の間隔が狭くなり,しかも各孔が等間隔に並ぶので,熱源からの熱線が各孔から均等に透過する。このため,熱線が逃げ孔のみから透過する場合に比して,サセプタなどの受光発熱体の周縁部における温度分布の均一性を向上させることができる。これにより,半導体ウエハの面内温度分布の均一性を向上させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下,本発明に係る熱処理装置の第1の実施の形態を図1ないし図7を参照しながら説明する。図1は本発明に係る熱処理装置の一例を示す断面図,図2は図1に示す載置台を兼ねる受光発熱体としてのサセプタの周縁部を示す拡大断面図である。本実施例では熱処理装置として加熱ランプを用いた高速昇温が可能な枚葉式の成膜装置を例に取って説明する。
【0021】
この成膜装置22は,例えばアルミニウム等により円筒状或いは箱状に成形された処理容器24を有しており,この処理容器24内には,容器底部より起立させたリング状の反射支柱26上に,例えば載置台を兼ねたサセプタ30の周方向に適宜配置された断面L字状の3つの保持部材28を介して被処理体としての半導体ウエハWを載置するための載置台を兼ねたサセプタ30が設けられている。サセプタ30の直径は,処理すべきウエハWの直径と略同一となるように設定されている。また,反射支柱26及び保持部材28は,後述する加熱ランプ52からの熱線,主に赤外線の波長(熱線)を透過する材料,例えば石英により構成されている。
【0022】
このサセプタ30の下方には,支持部材として複数本(例えば3本)のL字状のリフタピン32が設けられており,各リフタピン32は図示しないリングにより互いに連結されている。このリフタピン32を容器底部に貫通して設けられた押し上げ棒34により上下動させることにより,上記リフタピン32をサセプタ30に貫通させて設けた逃げ孔としてのリフタピン孔36に挿通させてサセプタ30からウエハWを持ち上げたり,サセプタ30に支持し得るようになっている。
上記押し上げ棒34の下端は,処理容器24内の気密状態を保持するために伸縮可能なベローズ38を介してアクチュエータ40に接続されている。上記サセプタ30の周縁部には,ウエハWの固定手段,例えばウエハWの周縁部を押し付けてこれをサセプタ30側へ固定するためのリング状のセラミックス製のクランプリング42が設けられており,このクランプリング42は,上記保持部材28を遊嵌状態で貫通した石英製のリングアーム44を介して上記リフタピン32に連結されており,リフタピン32と一体的に昇降するようになっている。ここで保持部材28とリフタピン32の水平部分との間のリングアーム44にはコイルバネ46が介設されており,クランプリング42等を下方向へ付勢し,且つウエハWのクランプを確実ならしめている。これらのリフタピン32及び保持部材28も石英等の熱線透過部材により構成されている。
【0023】
また,サセプタ30の直下の処理容器24の底部には,石英等の熱線透過材料よりなる透過窓48が気密に設けられており,この下方には,透過窓48を囲むように箱状の加熱室50が設けられている。この加熱室50内には加熱手段としてハロゲンランプなどで構成された複数の加熱ランプ52が反射鏡も兼ねる回転台54に取り付けられており,この回転台54は,回転軸を介して加熱室50の底部に設けた回転モータ56により回転される。従って,この加熱ランプ52より放出された熱線は,透過窓48を透過してサセプタ30の下面を照射してこれを加熱し,これからの熱伝導によってウエハWを加熱し得るようになっている。透過窓48の上方には,透過窓48の外周に沿うようにして筒状のリフレクター(反射支柱)26が設けられ,その内周面は鏡面加工され,ランプ52からの熱線を効率よくサセプタ30へ反射して導くようになっている。
【0024】
上記加熱ランプ52は,中央から放射線状に多数配置されている。中央部に配置された加熱ランプ52はサセプタ30の主として中央部を加熱し,その外側に配置された加熱ランプ52はサセプタ30の主として中央から端部までを加熱し,最も外側に配置された加熱ランプ52は主としてクランプリング42を加熱するように3ゾーンのランプ配置になっている。
【0025】
この加熱室50の側壁には,この加熱室50内や透過窓48を冷却するための冷却エアを導入する冷却エア導入口58及びこのエアを排出する冷却エア排出口60が設けられている。そして,透過窓48の外周に沿うように設けられたリフレクター(反射支柱)26の下部には環状の位置に均等に配置するように不活性ガスを供給するガス導入穴71が複数(例えば8つ)設けられており,サセプタ30の下方の室70内に不活性ガス(N2 ,Ar等),例えばArを貯留する図示しないArガス源から流量制御されたArガスをバックサイドガスとして室70内に流すことにより,この室70内に処理ガスが侵入して熱線に対して不透明化の原因となる成膜が透過窓48の内面等に付着することを防止している。
【0026】
また,サセプタ30の外周側には,多数の整流孔62を有するリング状の整流板64が,上下方向に環状に成形された支持コラム66と処理容器24の内壁との間で支持させて設けられている。支持コラム66の上端内周側には,この内周端に支持させてリング状の石英製アタッチメント部材68が設けられており,サセプタ30より下方側の室内へ処理ガスができるだけ流れ込まないように処理容器24内を上下の室に区画している。支持コラム66の上部には,水冷ジャケット80が設けられ,整流板64側を主に冷却するようになっている。整流板64の下方の底部には排気口74が設けられ,この排気口74には図示しない真空ポンプに接続された排気路76が接続されており,処理容器24内を真空引きして所定の真空度(例えば0.5Torr〜100Torr)に維持し得るようになっている。そして,上記支持コラム66には,圧力逃し弁78が設けられており,サセプタ30の下方の室70内が過度に陽圧状態になることを防止している。
【0027】
一方,上記サセプタ30と対向する処理容器24の天井部には,処理ガスやクリーニングガス等の必要ガスを反応室82内へ導入するためのガス供給部84が設けられている。具体的には,このガス供給部(シャワーヘッド)84は,シャワーヘッド構造になされており,例えばアルミニウム等により円形箱状に成形されたヘッド本体86を有し,この天井部にはガス導入口88が設けられている。このガス導入口88は,ガス通路や複数の分岐路を介して図示しないガス源に接続しており,各ガス源からN2 ,H2,WF6 ,Ar,SiH4,ClF3等がそれぞれ供給されるようになっている。
【0028】
ヘッド本体86の下面であるサセプタ対向面には,ヘッド本体86内へ供給されたガスを放出するための多数のガス孔100が面内に均等に配置されており,ウエハ表面に亘って均等にガスを放出するようになっている。また,ヘッド本体86内には,多数のガス分散孔102を有する2枚の拡散板104が上下2段に配設されており,ウエハ面に,より均等にガスを供給するようになっている。
【0029】
ここで,本実施の形態におけるサセプタ30についてさらに詳述する。サセプタ30には,このサセプタ30とは異なる材質で構成された異種部材としてサセプタ温度制御のための温度センサ(TC)が内蔵されている。第1の実施の形態に係る成膜装置22は,直径300mmの半導体ウエハWを扱うため,サセプタ30の端部の温度センサだけでは温度制御が不十分となることから,2本目の温度センサ(TC)をサセプタの端部からより深い中央付近まで挿入し,これらにより温度制御を行うようにしている。具体的には,図3及び図4に示すように棒状の温度センサ91をサセプタ30の端部から15mm程度の位置まで挿入するとともに,2本目の棒状の温度センサ92をサセプタ30の端部から120mm程度の中央付近まで挿入する。例えば,温度センサ91,92は,シース熱電対で構成される。このシース材質は例えばハステロイ,インコネル,純ニッケルなどの耐熱金属である。
【0030】
これら温度センサ91,92は熱線透過率が低いので,従来のように上記サセプタ30を白色を呈するAlN系セラミックスのような熱線透過率の高い材質で構成したのでは,透過率の差が大きくなってしまう。透過率の差が大きいと熱線吸収率の差も大きくなるので,サセプタ30内において温度分布の不均一が生じてしまう。
【0031】
このため,第1の実施の形態に係る成膜装置22におけるサセプタ30は,熱線透過率が低い黒色を呈するAlN系セラミックスで構成する。
上記AlN系セラミックスは,一般に,優れた熱伝導性や機械的特性があるため,サセプタなどの受光発熱体に使用される。このAlN系セラミックスの色は,不純物や焼結助剤の種類・量によって変化する。例えば白色又は灰色を呈するAlN系セラミックスは,遷移金属不純物が少ない高純度AlN原料を使用して焼成形成される。また,黒色を呈するAlN系セラミックスは,AlN原料にチタニウム,コバルト等を含ませたり,AlON又はカーボン等を含ませたりすることにより形成される。特にAlONを含むものは色むらが少なく機械的特性にも優れるので有効である。
【0032】
図5にAlN系セラミックスを透過させた光の波長とその透過率との関係を示す。同図は,対数グラフであり,横軸にAlN系セラミックスを透過させた光の波長をとり,縦軸に透過率(対数で表示)をとっている。白色を呈するAlN系セラミックスについてはグラフ1で示し,黒色を呈するAlN系セラミックスについてはグラフ2に示している。AlN系セラミックスは白色,黒色ともに3.5mmの厚さのものを使用した。
【0033】
図5に示すように1μm程度以上の波長では,黒色のものの透過率は白色のものに対して1/40程度低くなる。いわゆる熱線とされる波長は赤外光(0.78μm〜1000μm)であり,黒色のものは特にこの熱線の透過率が低くなることがわかる。熱源である加熱ランプ52として熱線とされる0.6μm〜3μmの波長を出力することができるハロゲンランプを使用すれば,黒色を呈するAlN系セラミックスはこの熱線の透過率を1/40程度低くすることができる。
【0034】
第1の実施の形態におけるサセプタ30はこのような熱線の透過率が低い黒色を呈するAlN系セラミックスで構成するため,サセプタ30と内蔵された温度センサ91,92との間の熱線透過率の差を小さくすることができ,サセプタ30内の温度差を小さくすることができる。このため,温度分布の均一性を向上させることができる。
【0035】
なお,サセプタ30を構成するAlN系セラミックスの色は,不純物や焼結助剤の種類・量によって変るため,サセプタ30に内蔵する異種部材の熱線透過率と同程度又はそれ以下の熱線透過率となるAlN系セラミックスであれば,異種部材が内蔵されることによるサセプタ30の温度分布への影響を軽減することができ,温度分布の均一性を向上させることができる。
【0036】
このように構成された成膜装置22に基づいて行なわれる成膜処理について説明する。ここでは,Siウエハ表面にスパッタ装置で予めTiNバリアメタル層を形成してある表面に,タングステン膜をCVD成膜する場合を例に取って説明する。まず,ロードロック室118内に収容されているTiNバリアメタル層付きの半導体ウエハWを図示しない搬送アームにより予め真空状態になされている処理容器24内にゲートバルブ116を介して搬入し,リフタピン32を押し上げることによりウエハWをリフタピン32側に受け渡す。そして,アクチュエータ40を作動して押し上げ棒34を下げることによってリフタピン32を降下させ,ウエハWをサセプタ30上に載置すると共に更に押し上げ棒34を下げることによってウエハWの周縁部をリング状のクランプリング42の内側端面と接触させて押し下げて,これを固定する。そして,処理容器24内をベース圧力まで真空引きした後,加熱室50内の加熱ランプ52を点灯しながら回転させ,熱線を放射する。
【0037】
加熱ランプ52から放射された熱線は,透過窓48を透過した後,サセプタ30の裏面を照射してこれを加熱する。そして,温度センサ91,92からの測定温度に基づいて加熱ランプ52の出力を調整することにより,温度制御を行う。このとき,サセプタ30は加熱ランプ52からの熱線の透過率が低い黒色を呈するAlN系セラミックスで構成するため,サセプタ30と内蔵された温度センサ91,92との間の熱線透過率の差が小さくなることから,サセプタ30内の温度差も小さくなり,サセプタ30の温度分布の均一性が向上する。従って,このようなサセプタ30からの熱伝導により熱が伝わるサセプタ30上の半導体ウエハWの温度分布の均一性も向上し,成膜を均一に行うことができる。
【0038】
そして,半導体ウエハWがプロセス温度に達したならば,図示しないガス源からそれぞれキャリアガスとしてN2 ガス,処理ガスとしてWF6 ガス,還元ガスとしてH2 ガス及びArガスを,処理容器24内の反応室82内へ供給する。なお,N2 ガス又はArガスに替えてヘリウム(He)ガスも用いることができる。こうして,供給された混合ガスは,所定の化学反応を生じ,タングステン膜がTiN膜上に形成される。この成膜処理は,所定の膜厚を得るまで行なわれる。
【0039】
このように成膜処理が行なわれている間,サセプタ30の下方の室70内に処理ガスが侵入してくることを防止するため,例えばNガス源に接続されている不活性ガスのガス導入穴71よりNガスをバックサイドガスとして供給してこの室70内を上方の反応室82に対して僅かに陽圧となるように設定する。また,図2に示すようにサセプタ30の下方の室70内に供給されたバックサイドガスが,サセプタ30の外側端面とアタッチメント部材68の内側端面との間に形成される幅L1(例えば0.5〜10mm,好ましくは1〜5mm)の入口及びクランプリング42のリフトピン穴から矢印に示すようにガスパージ通路108内を流れ,クランプリング42の外側端部より反応室82内に抜けて行く。このように,クランプリング42のクランプ状態において,この下面とアタッチメント部材68の内周側段部部分110の上面とで区画するように僅かな幅L2(例えば,0.5〜10mm,好ましくは1〜10mm)のガスパージ通路108を形成して,下方へ侵入した処理ガスを完全にパージするようになっている。
【0040】
このように,第1の実施の形態においては,サセプタ30を加熱ランプ52からの熱線透過率が低い黒色を呈するAlN系セラミックスで構成することにより,サセプタ30と内蔵された温度センサ91,92との間の熱線透過率の差が小さくすることができ,サセプタ30内の温度差も小さくすることができる。これにより,サセプタ30の温度分布の均一性が向上する。従って,サセプタ30上の半導体ウエハWの温度分布の均一性も向上し,半導体ウエハWに形成する膜厚の均一性も向上させることができる。この場合,温度センサ等の異種部材と同程度又はそれ以下の熱線透過率を有する材料(上記黒色を呈するAlN系セラミックスを含む)でサセプタ30を構成することにより,サセプタ30と内蔵された温度センサ等の異種部材との間の熱線透過率の差をより小さくすることができ,サセプタ30内の温度差もより小さくすることができる。これにより,サセプタ30の温度分布の均一性もより向上する。従って,サセプタ30上の半導体ウエハWの温度分布の均一性もより向上し,半導体ウエハWに形成する膜厚の均一性もより向上させることができる。例えば,AlN系セラミックスの黒色は,AlONなどの不純物や焼結助剤の種類・量によって変り,それによって熱線透過率も変るため,異種部材と同程度又はそれ以下の熱線透過率を有する程度の色の黒いAlN系セラミックスでサセプタ30を構成してもよい。
【0041】
なお,第1の実施の形態においては,サセプタ30内に異種部材として温度センサ(TC)91,92を内蔵した場合について説明したが,必ずしもこれに限定されるものではなく,他の異種部材をサセプタに内蔵する場合に適用してもよい。例えば,図6に示すようにサセプタ30内に異種部材として半導体ウエハ静電吸着用の電極93を内蔵する場合に,サセプタ30を黒色を呈するAlN系セラミックスで構成してもよい。これにより,サセプタ30と内蔵された電極93との間の熱線透過率の差が小さくすることができ,サセプタ30内の温度差も小さくすることができる。これにより,サセプタ30の温度分布の均一性が向上する。従って,サセプタ30上の半導体ウエハWの温度分布の均一性も向上し,半導体ウエハWに形成する膜厚の均一性も向上させることができる。
【0042】
また,サセプタ30に内蔵する温度センサによっては,温度センサ自体の各部位によって,熱線透過率が異なることがある。このような場合に,サセプタ30を従来のように熱線透過率の高い白色を呈するAlN系セラミックスで構成すると,温度センサが内蔵されている部分でも温度分布が不均一が生じる。このため,サセプタ30を介して加熱する半導体ウエハWの面内温度分布も温度センサの部分内に不均一が生じ,成膜を行った場合に膜厚が不均一になる。
【0043】
ところが,第1の実施の形態のように,サセプタ30を熱線透過率の低い黒色を呈するAlN系セラミックスで構成することにより,この温度センサ部分の温度分布の均一性も向上することができる。
【0044】
図7に半導体ウエハに成膜処理を施し,温度センサ部分上に形成された膜厚を測定した実験結果を示す。処理ガスWF6,Ar,SiH4,H2,N2などを使用して,圧力略500Paの下で核を形成し,圧力略10666Paの下でタングステンを成膜し,半導体ウエハ上に形成された膜厚の中央側から縁部側へポイント(1〜5)をとってそのポイントの抵抗値を測定し,各抵抗値に基づいて膜厚を算出した。ここでは半導体ウエハWが445℃になるように制御している。
【0045】
また,図7では横軸に各ポイントをとり,縦軸にそのポイントにおける膜厚の値をとっている。各ポイント1〜5は,それぞれ半導体ウエハWの中央から4mm,15mm,34mm,60mm,95mmである。また,同図中,黒四角形のグラフは従来のようにサセプタを熱線透過率の高い白色を呈するAlN系セラミックスで構成して成膜処理を施した場合のそれぞれの膜厚値を示し,黒丸のグラフは第1の実施の形態におけるようにサセプタを熱線透過率の低い黒色を呈するAlN系セラミックスで構成して成膜処理を施した場合の膜厚値を示す。
【0046】
この図7の実験結果を見ると,黒丸のグラフのように第1の実施の形態にかかる熱線透過率の低いサセプタによる場合は,黒四角形のグラフのような熱線透過率の高いサセプタの場合に比して,膜厚値の最大・最小の差が小さくなっており,温度センサ部分上の膜厚は均一に向上していることがわかる。
【0047】
このように,サセプタ30を熱線透過率の低い黒色を呈するAlN系セラミックスで構成したことにより,サセプタ30内における温度センサ部分の温度分布の均一性をも向上させることができる。これにより,温度センサ部分上における半導体ウエハW上にも形成された膜厚を均一に向上させることができる。
【0048】
次に,本発明に係る熱処理装置の第2の実施の形態を図8及び図9を参照しながら説明する。なお,本実施の形態についても,上記第1の実施の形態と同様に熱処理装置として加熱ランプを用いた高速昇温が可能な枚葉式の成膜装置を例に取って説明する。この成膜装置の全体構成の断面図,サセプタの周縁部を示す拡大断面図は,それぞれ図1,図2と同様であるため,その詳細な説明を省略する。図8はサセプタ30とクランプリング42の周縁部を拡大した概略図である。
【0049】
本実施の形態においては,図8に示すようにサセプタ30を白色を呈するAlN系セラミックスで構成するとともに,被処理体押さえ部材としてのクランプリング42を黒色を呈するAlN系セラミックスで構成する。
【0050】
この場合,もしも上記サセプタ30とクランプリング42とを同じ白色を呈するAlN系セラミックスで構成すれば,クランプリング42はリング形状でありサセプタ30よりも熱放出面が広いため熱の逃げも大きいので,同じ環状の熱源である加熱ランプ52から熱線を受けても,図15に示す場合と同様にクランプリング42の温度の方がサセプタ30の温度よりも低くなる。しかも,クランプリング42は半導体ウエハWの周縁部とのみ接触するため,半導体ウエハ周縁部(100mm〜150mm,−100mm〜−150mm)の熱がクランプリング42に吸熱されて半導体ウエハWの周縁部の温度が中央部ないしその周辺部(−100mm〜100mm)の温度よりも低くなる。このため,温度分布が不均一になると考えられる。
【0051】
そこで,本実施の形態においては,クランプリング42をサセプタ30よりも熱線透過率の低い黒色を呈するAlN系セラミックスで構成する。これにより,同じ熱源である加熱ランプ52から熱線を受けても,クランプリング42の温度の方がサセプタ30の温度よりも高くなるので,半導体ウエハ周縁部の熱がクランプリング42に吸熱されて温度分布が不均一になることを防止できる。
【0052】
図9にクランプリング42をサセプタ30よりも熱線透過率の低い黒色を呈するAlN系セラミックスで構成して加熱ランプ52からの熱線によりサセプタ30を介して半導体ウエハWを加熱した場合における半導体ウエハWの面内温度を測定した実験結果を示す。この場合,成膜ガス以外の処理ガスAr,H2,N2,Ar,SiH4などを処理容器24内に導入して,圧力略10666Paに設定し,半導体ウエハWが445℃になるように制御している。同図中,横軸には直径300mmの半導体ウエハWについて中央位置を0とした場合の測定位置をとり,縦軸にはその測定位置における温度をとっている。また,黒丸のグラフは半導体ウエハWの面内温度を示し,白丸で示した点はクランプリング42の温度を示している。図9に示す実験結果をクランプリング42とサセプタ30を同じ白色を呈するAlN系セラミックスで構成した場合の図15に示す実験結果と比較すると,クランプリング42の温度(白丸)が半導体ウエハWの中央部ないしその周辺部(−100mm〜100mm)の温度よりも高くなり,半導体ウエハWの周縁部(100mm〜150mm,−100mm〜−150mm)の温度も図15に示す場合に比して低下していないことがわかる。すなわち,クランプリング42が熱線透過率の低い分だけ加熱されることにより,半導体ウエハWの周縁部からの熱の逃げ分を補っていることがわかる。これにより,半導体ウエハWの周縁部の温度が,中央部ないしその周辺部の温度に比して低下することを防止し,半導体ウエハWの面内温度分布の均一性を向上させることができる。
【0053】
このように,クランプリング42をサセプタ30よりも熱線透過率の低い黒色を呈するAlN系セラミックスで構成することにより,半導体ウエハ周縁部の熱がクランプリング42に吸熱されることを防止できる。これにより,熱線を受ける面積の相違に基づいて生じる半導体ウエハWの面内温度の差を少なくすることができるため,半導体ウエハWに形成する膜厚の均一性も向上させることができる。
【0054】
特に,半導体ウエハWの直径が大きくなると,半導体ウエハWの周縁部からの熱の逃げが大きくなるので,中央部と周縁部との温度差が生じやすく,半導体ウエハWの温度分布の不均一も生じやすくなり,本発明を適用する場合の効果は大きい。
【0055】
また,半導体ウエハWへの熱伝導効率を高めるためにサセプタ30として厚みが薄いものを使用することがある。サセプタ30の厚みとして,例えば7mm〜10mmのものを1mm〜7mmくらいまで薄くする。このような場合には,サセプタ30の厚みを薄くすればするほど,サセプタ30の熱伝導効率は向上するが,熱線透過率がより高くなるので熱線吸収率が低くなり,さらに周縁部からの熱の逃げが大きくなるのでサセプタ30の温度がクランプリング42の温度に対して相対的に低くなってしまう。
【0056】
従って,サセプタ30の厚みを例えば1mm〜7mm(好ましくは3.5mm〜5mm)くらいまで薄くする場合はクランプリング42のみならずサセプタ30をも熱線透過率が低い黒色を呈するAlN系セラミックスで構成するのが効果的である。これにより,サセプタ30の厚みを薄くしたことに基づいて生じる半導体ウエハWの面内温度の差も少なくすることができるため,半導体ウエハWに形成する膜厚の均一性をより向上させることができる。しかも,このようにした場合は,第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。すなわち,第2の実施の形態におけるサセプタ30内に温度センサ(TC)91,92などの異種部材を内蔵した場合でも,半導体ウエハWの面内温度分布の均一性を向上させることができて,膜圧の均一性が向上し,抵抗値も均一性も向上する。
【0057】
なお,上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態において,図10に示すように,サセプタ30に,リフタピン32を出し入れ可能な逃げ孔としての複数のリフタピン孔36の他に,このリフタピン孔36と同形状の温度調整孔94を,各孔36,94が同心円上に等間隔に並ぶように形成してもよい。これにより,各孔36,94の間隔が狭くなり,しかも各孔36,94が等間隔に並ぶので,加熱ランプ205からの熱線が各孔36,94から均等に透過する。このため,熱線がリフタピン孔204のみから透過する図12に示す場合に比して,サセプタ30の周縁部における温度分布の均一性を向上させることができる。
【0058】
また,上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態においては,スパッタ成膜又はCVD成膜されたTiNのバリアメタル上にタングステンCVD成膜を行なう場合について説明したが,バリアメタルやその上の金属成膜としてこの種類に限定されず,例えばバリアメタルとして,Ti,Ta,W,Moなどのシリサイド或いはその窒化物も用いることができ,金属成膜として例えばアルミニウム成膜を行なう場合にも適用することができる。また,このようなバリアメタルを介した成膜のみならず,通常の成膜処理時にもこの熱処理装置を適用できる。
【0059】
以上,添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0060】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば,半導体ウエハの温度分布の均一性を向上させることができ,これにより半導体ウエハなどの被処理体に形成する薄膜の膜厚分布の均一性を向上させることができる熱処理装置を提供できるものである。
【0061】
具体的には,請求項1に記載のように受光発熱体を熱線透過率の低い黒色を呈するAlN系部材で構成することにより,異種部材が内蔵されることによるサセプタなどの受光発熱体の温度分布への影響を軽減することができ,半導体ウエハの面内温度分布の均一性を向上させることができる。
【0062】
また受光発熱体よりも熱線透過率の低い材料で被処理体押さえ部材を構成することにより,受光発熱体と被処理体押さえ部材との温度差を少なくすることができ,半導体ウエハ周縁部の熱が被処理体押さえ部材に吸熱されることを防止できるため,半導体ウエハの面内温度分布の均一性を向上させることができる。また受光発熱体に対して相対的に温度が低くなりやすい被処理体押さえ部材を熱線透過率の低い黒色を呈するAlN系部材で構成することにより,サセプタなどの受光発熱体と被処理体押さえ部材との温度差を少なくすることができ,半導体ウエハの面内温度分布の均一性を向上させることができる。
【0063】
また,請求項2に記載のように,被処理体を保持して受光発熱体上に載置させるための複数の支持部材を出し入れ可能な逃げ孔とこれらの逃げ孔と同形状の孔とを,各孔が同心円上に等間隔に並ぶように受光発熱体に設けることにより,熱源からの熱線が各孔から均等に透過するため,サセプタなどの受光発熱体の周縁部における温度分布の均一性を向上させることができるので,半導体ウエハの面内温度分布の均一性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る熱処理装置の構成を示す断面図。
【図2】図1に示すサセプタの周縁部を示す拡大断面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態における黒色を呈するAlN系セラミックスで構成したサセプタとこれに内蔵された温度センサとを説明する図。
【図4】本発明の第1の実施の形態における黒色を呈するAlN系セラミックスで構成したサセプタとこれに内蔵された温度センサとを説明する図。
【図5】白色を呈するAlN系セラミックスと黒色を呈するAlN系セラミックスにおける透過させる波長とその波長の透過率との関係を示す図。
【図6】本発明の第1の実施の形態における黒色を呈するAlN系セラミックスで構成したサセプタとこれに内蔵された電極とを説明する図。
【図7】半導体ウエハの温度センサ部位上に成膜処理を施した膜厚分布を示すグラフであり,黒四角形のグラフは白色を呈するAlN系セラミックスでサセプタを構成した場合の膜厚分布を示し,黒丸のグラフは黒色を呈するAlN系セラミックスでサセプタを構成した場合の膜厚分布を示す。
【図8】本発明の第2の実施の形態における白色を呈するAlN系セラミックスで構成したサセプタと黒色を呈するAlN系セラミックスで構成したクランプリングについて説明する図。
【図9】本発明の第2の実施の形態における熱処理装置で成膜処理を行った場合の半導体ウエハの面内温度とその測定位置の関係を示す図。
【図10】リフタピン孔とこのリフタピン孔と同形状の孔を形成したサセプタを説明する図。
【図11】従来の熱処理装置におけるサセプタ周辺を簡略化した構成図。
【図12】従来の熱処理装置においてリフタピン孔を形成したサセプタを示す図。
【図13】従来の熱処理装置において2つの温度センサを内蔵したサセプタを示す図。
【図14】従来の熱処理装置において半導体ウエハ静電吸着用の電極を内蔵したサセプタを示す図。
【図15】従来の熱処理装置で成膜処理を行った場合の半導体ウエハの面内温度とその測定位置の関係を示す図。
【符号の説明】
22…成膜装置
24…処理容器
30…サセプタ
32…リフタピン
36…リフタピン孔
42…クランプリング
50…加熱室
71…ガス導入穴
91…温度センサ
92…温度センサ
93…電極
94…温度調整孔

Claims (2)

  1. 処理ガスが供給される処理容器内の受光発熱体上に被処理体を載置し、熱源からの熱線により前記受光発熱体を介して前記被処理体を加熱する熱処理装置において,前記被処理体が載置される面に対して不均一に前記受光発熱体の一部に内蔵される,耐熱金属材料で形成された温度センサよりも低い熱線透過率を有して黒色を呈するAlN系セラミックス,前記受光発熱体を構成したことを特徴とする熱処理装置。
  2. 前記被処理体を支持して前記受光発熱体上に載置させるための複数の支持部材を出し入れ可能な逃げ孔とこれらの逃げ孔と同形状の孔とを,各孔が同心円上に等間隔に並ぶように前記受光発熱体に設けたことを特徴とする,請求項1に記載の熱処理装置。
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