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JP4295311B2 - 配線回路基板およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、配線回路基板およびその製造方法、詳しくは、フレキシブル配線回路基板や回路付サスペンション基板などの配線回路基板およびその製造方法に関する。
フレキシブル配線回路基板や回路付サスペンション基板などの配線回路基板では、例えば、ポリイミド樹脂などからなるベース絶縁層と、そのベース絶縁層上に形成される、銅箔などからなる導体層と、ベース絶縁層の上に、その導体層を被覆するポリイミド樹脂などからなるカバー絶縁層とを備えている。そして、このような配線回路基板は、各種の電気機器や電子機器の分野において、広く用いられている。
このような配線回路基板において、実装された電子部品の静電破壊を防止するために、カバー層の上に、導電ポリマー層を形成して、その導電ポリマー層によって、静電気の帯電を除去することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−158480号公報
しかし、特許文献1に記載されるカバー層の上に形成される導電ポリマー層のみでは、静電気の帯電の除去が不十分であり、実装される電子部品の静電破壊を確実に防止することができないことがある。
本発明の目的は、静電気の帯電を効率的に除去して、実装される電子部品の静電破壊を確実に防止することのできる、配線回路基板およびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の配線回路基板は、金属支持基板と、前記金属支持基板の上に形成されるベース絶縁層と、前記ベース絶縁層の上に形成される導体パターンと、前記導体パターンの上面および下面に形成されず、前記導体パターンから露出する前記ベース絶縁層の表面に形成され、導電性ポリマーからなる第1半導電性層と、前記導体パターンおよび前記第1半導電性層の上に形成されるカバー絶縁層と、前記カバー絶縁層の表面に形成される第2半導電性層とを備え、前記第1半導電性層が、前記導体パターンおよび前記金属支持基板と電気的に接続され、前記第2半導電性層が、前記金属支持基板と電気的に接続されていることを特徴としている。
また、本発明の配線回路基板では、前記第2半導電性層が、導電性ポリマーからなることが好適である。
また、本発明の配線回路基板では、前記導体パターンは、前記カバー絶縁層が開口されることにより露出する端子部を含み、前記第2半導電性層は、少なくとも一端が前記端子部と電気的に接続され、少なくとも他端が前記金属支持基板と電気的に接続されていることが好適である。
また、本発明の配線回路基板では、前記第1半導電性層と前記第2半導電性層とが、互いに接触していることが好適である。
また、本発明の配線回路基板では、前記第1半導電性層の表面抵抗値が、104〜1012Ω/□であることが好適である。
また、本発明の配線回路基板では、前記第2半導電性層の表面抵抗値が、104〜1012Ω/□であることが好適である。
また、本発明の配線回路基板の製造方法は、金属支持基板を用意して、前記金属支持基板の上に形成されるベース絶縁層と、前記ベース絶縁層の上に形成される導体パターンとを形成する工程、前記導体パターンを形成する工程後、第1半導電性層を、前記導体パターンから露出する前記ベース絶縁層の表面に、前記導体パターンおよび前記金属支持基板と電気的に接続されるように、前記導体パターンの上面および下面に形成されないように、形成する工程、カバー絶縁層を、前記導体パターンおよび前記第1半導電性層の上に形成する工程、および、第2半導電性層を、前記カバー絶縁層の表面に、前記金属支持基板と電気的に接続されるように形成する工程を備えることを特徴としている。
また、本発明の配線回路基板の製造方法では、前記第2半導電性層を形成する工程において、前記第2半導電性層を、導電性ポリマーから形成することが好適である。
本発明の配線回路基板では、ベース絶縁層の表面に形成される第1半導電性層と、カバー絶縁層の表面に形成される第2半導電性層とを備え、第1半導電性層は、導体パターンおよび金属支持基板と電気的に接続されており、第2半導電性層は、金属支持基板と電気的に接続されている。そのため、第1半導電性層と第2半導電性層とによって、導体パターン、ベース絶縁層およびカバー絶縁層に帯電する静電気を、効率的に除去することができ、実装される電子部品の静電破壊を確実に防止することができる。
また、本発明の配線回路基板の製造方法によれば、第1半導電性層を、導体パターンから露出するベース絶縁層の表面に、導体パターンおよび金属支持基板と電気的に接続されるように、形成する工程、および、第2半導電性層を、カバー絶縁層の表面に、金属支持基板と電気的に接続されるように、形成する工程を備えている。そのため、この製造方法により得られる配線回路基板では、第1半導電性層と第2半導電性層とによって、導体パターン、ベース絶縁層およびカバー絶縁層に帯電する静電気を、効率的に除去することができ、実装される電子部品の静電破壊を確実に防止することができる。
図1は、本発明の配線回路基板の一実施形態である回路付サスペンション基板を示す概略平面図、図2は、図1に示す回路付サスペンション基板の幅方向における断面図、図3は、図1に示す回路付サスペンション基板の長手方向における部分断面図である。なお、図1において、金属支持基板2に対する導体パターン4の相対配置を明確に示すために、後述するベース絶縁層3、第1半導電性層5、カバー絶縁層6および第2半導電性層7は省略されている。
図1において、この回路付サスペンション基板1は、ハードディスクドライブに搭載され、磁気ヘッド(図示せず)を実装して、その磁気ヘッドを、磁気ディスクとの間で相対的に走行させるときの空気流に抗して、磁気ディスクとの間に微小間隔を保持しながら支持する金属支持基板2に、磁気ヘッドとリード・ライト基板(外部)とを接続するための導体パターン4が一体的に形成されている。
導体パターン4は、磁気ヘッド側接続端子部8Aと、外部側接続端子部8Bと、これら磁気ヘッド側接続端子部8Aおよび外部側接続端子部8Bを接続するための配線9とを、一体的に連続して備えている。
配線9は、金属支持基板2の長手方向に沿って複数設けられ、幅方向(長手方向に直交する方向、以下同じ。)において互いに間隔を隔てて並列配置されている。
磁気ヘッド側接続端子部8Aは、金属支持基板2の先端部に配置され、各配線9の先端部がそれぞれ接続されるように、幅広のランドとして複数並列して設けられている。この磁気ヘッド側接続端子部8Aには、磁気ヘッドの端子部(図示せず)が接続される。
外部側接続端子部8Bは、金属支持基板2の後端部に配置され、各配線9の後端部がそれぞれ接続されるように、幅広のランドとして複数並列して設けられている。この外部側接続端子部8Bには、リード・ライト基板の端子部(図示せず)が接続される。
また、金属支持基板2の先端部には、磁気ヘッドを実装するためのジンバル10が設けられている。ジンバル10は、磁気ヘッド側接続端子部8Aを長手方向において挟むように、金属支持基板2を切り抜くことによって形成されている。
そして、この回路付サスペンション基板1は、図2および図3に示すように、金属支持基板2と、金属支持基板2の上に形成されるベース絶縁層3と、ベース絶縁層3の上に形成される導体パターン4とを備えている。また、この回路付サスペンション基板1は、導体パターン4から露出するベース絶縁層3の表面に形成される第1半導電性層5と、導体パターン4および第1半導電性層5の上に形成されるカバー絶縁層6と、カバー絶縁層6の表面に形成される第2半導電性層7とを備えている。
金属支持基板2は、上記した回路付サスペンション基板1の外形形状に対応する長手方向に延びる平板状の薄板から形成されている。
金属支持基板2の長さ(長手方向長さ)および幅(幅方向長さ)は、目的および用途により、適宜選択される。
ベース絶縁層3は、金属支持基板2の上に、導体パターン4が形成される部分に対応するパターンとして形成されている。より具体的には、ベース絶縁層3は、金属支持基板2の幅方向一端部11と、金属支持基板2の幅方向他端部12とが露出するように、金属支持基板2の幅方向途中に形成されている。また、ベース絶縁層3は、金属支持基板2の長手方向一端部22と、金属支持基板2の長手方向他端部23とが露出するように、金属支持基板2の長手方向途中に形成されている。
ベース絶縁層3の長さおよび幅は、目的および用途により、上記形状となるように、適宜選択される。
導体パターン4は、ベース絶縁層3の上で、第1半導電性層5から露出するように、上記し図1が参照されるように、互いに間隔を隔てて並列配置される複数の配線9と、各配線9の先端部および後端部にそれぞれ接続される磁気ヘッド側接続端子部8Aおよび外部側接続端子部8Bとを一体的に備える配線回路パターンとして形成されている。なお、以下、磁気ヘッド側接続端子部8Aおよび外部側接続端子部8Bは、特に区別が必要でない場合は、単に端子部8として説明する。
各配線9の幅は、例えば、10〜100μm、好ましくは、15〜50μm、各配線9間の間隔は、例えば、10〜100μm、好ましくは、15〜50μmである。
また、各端子部8の幅は、例えば、50〜1000μm、好ましくは、80〜500μm、各端子部8間の間隔は、例えば、50〜1000μm、好ましくは、80〜500μmである。
第1半導電性層5は、導体パターン4から露出するベース絶縁層3を被覆するように形成され、より具体的には、導体パターン4から露出し、かつ、カバー絶縁層6に被覆されるベース絶縁層3の表面に形成されている。すなわち、第1半導電性層5は、ベース絶縁層3と、カバー絶縁層6との間に介在されるように形成されている。
また、第1半導電性層5は、図2に示すように、幅方向において、ベース絶縁層3の幅方向一端部13および金属支持基板2の幅方向他端部12が露出するように、形成されている。また、第1半導電性層5は、図3に示すように、長手方向において、ベース絶縁層3の長手方向一端部24および金属支持基板2の長手方向他端部23が露出するように、形成されている。
より具体的には、第1半導電性層5は、図2および図3に示すように、導体パターン4の側面(導体パターン4と幅方向および長手方向において隣接し、導体パターン4を露出させている部分)と、導体パターン4から露出するベース絶縁層3の上面(ベース絶縁層3の幅方向一端部13および長手方向一端部24の上面を除く。)および側面(ベース絶縁層3の幅方向一端部13および長手方向一端部24の側面を除く。)とに、幅方向および長手方向に沿って連続して形成されている。また、第1半導電性層5は、ベース絶縁層3から露出する金属支持基板2の上面に形成され、より具体的には、ベース絶縁層3の幅方向他端部14の側面に形成され、金属支持基板2の幅方向他端部12の上面に積層される部分が第1下端部19とされ、ベース絶縁層3の長手方向他端部25の側面に形成され、金属支持基板2の長手方向他端部23の上面に積層される部分が第2下端部21とされている。
これにより、第1半導電性層5は、その厚み方向下側において、ベース絶縁層3と接触し、その厚み方向上側において、カバー絶縁層6と接触している。また、第1半導電性層5は、幅方向および長手方向において、導体パターン4と接触して電気的に接続され、厚み方向下側において、第1下端部19および第2下端部21が金属支持基板2と接触して電気的に接続されている。
カバー絶縁層6は、金属支持基板2、導体パターン4および第1半導電性層5の上に形成されている。より具体的には、カバー絶縁層6は、平面視において、幅方向一方側および長手方向一方側で、幅方向一端部15および長手方向一端部26が、第1半導電性層5の幅方向一端部18および長手方向一端部20とそれぞれ同一位置となるように、形成されている。また、カバー絶縁層6は、平面視において、幅方向他方側および長手方向他方側で、金属支持基板2の幅方向他端部12の他端縁および長手方向他端部23が露出するように、形成されている。
すなわち、カバー絶縁層6は、導体パターン4の上面および側面(第1半導電性層5と幅方向および長手方向において接触する部分を除く。)と、第1半導電性層5の上面および側面(ベース絶縁層3の幅方向他端部14の側面に形成される第1半導電性層5の側面およびベース絶縁層3の長手方向他端部25の側面に形成される第1半導電性層5の側面)とに、幅方向および長手方向に沿って連続して形成されている。また、カバー絶縁層6は、第1半導電性層5の第1下端部19から露出する金属支持基板2の幅方向他端部12の上面(幅方向他端部12の他端縁の上面を除く。)と、第1半導電性層5の第2下端部21から露出する金属支持基板2の長手方向他端部23の上面とに、幅方向および長手方向に沿って連続して形成されている。
また、カバー絶縁層6には、図3に示すように、平面視における端子部8に対応する位置が開口されることにより、開口部17が形成され、この開口部17から端子部8が露出するように、形成されている。
カバー絶縁層6の長さおよび幅は、目的および用途により、上記形状となるように、適宜選択される。
第2半導電性層7は、図2および図3に示すように、カバー絶縁層6の表面およびカバー絶縁層6から露出するベース絶縁層3の表面に形成されている。すなわち、第2半導電性層7は、図2に示すように、幅方向において、金属支持基板2の幅方向一端部11が露出するように、かつ、金属支持基板2の幅方向他端部12の他端縁を被覆するように、形成されている。また、第2半導電性層7は、図3に示すように、長手方向において、金属支持基板2の長手方向一端部22および金属支持基板2の長手方向他端部23が露出するように、形成されている。
より具体的には、第2半導電性層7は、カバー絶縁層6の上面および側面(幅方向一端部15の側面、幅方向他端部16の側面、長手方向一端部26の側面および長手方向他端部27の側面)と、第1半導電性層5から露出するベース絶縁層3の幅方向一端部13の上面および側面と、第1半導電性層5から露出するベース絶縁層3の長手方向一端部24の上面および側面とに、幅方向および長手方向に沿って連続して形成されている。
また、第2半導電性層7は、端子部8が露出するように、形成されている。より具体的には、第2半導電性層7は、端子部8の開口部17において、カバー絶縁層6の内側面に形成されており、このカバー絶縁層6の内側面に形成される第2半導電性層7の下端部(後述する第7下端部32)が、端子部8の周端縁の上面に積層されている。
これにより、第2半導電性層7は、図2に示すように、幅方向において、金属支持基板2の幅方向一端部11の上面における他端としての第3下端部28と、金属支持基板2の幅方向他端部12の上面における他端としての第4下端部29とが、金属支持基板2と接触して電気的に接続されている。また、第2半導電性層7は、図3に示すように、長手方向において、金属支持基板2の長手方向一端部22の上面における他端としての第5下端部30と、金属支持基板2の長手方向他端部23の上面における他端としての第6下端部31とが、金属支持基板2と接触して電気的に接続されている。また、第2半導電性層7は、端子部8の周端縁の上面における一端としての第7下端部32が、端子部8と接触して電気的に接続されている。
さらに、第2半導電性層7は、図2に示すように、幅方向において、ベース絶縁層3の幅方向一端部13の上面に形成される第2半導電性層7と、カバー絶縁層6の幅方向一端部15の側面に形成される第2半導電性層7との第1連続部分33が、第1半導電性層5の幅方向一端部18と接触して電気的に接続されている。また、第2半導電性層7は、図3に示すように、長手方向において、ベース絶縁層3の長手方向一端部24の上面に形成される第2半導電性層7と、カバー絶縁層6の長手方向一端部26の側面に形成される第2半導電性層7との第2連続部分34が、第1半導電性層5の長手方向一端部20と接触して電気的に接続されている。
すなわち、この第2半導電性層7は、金属支持基板2と、ベース絶縁層3と、導体パターン4の端子部8と、第1半導電性層5と、カバー絶縁層6とに接触している。また、第2半導電性層7は、金属支持基板2および導体パターン4の端子部8と電気的に接続されている。
また、この回路付サスペンション基板1において、端子部8の上面(第2半導電性層7の第7下端部32が積層される上面を除く。)には、図示しない金属めっき層が形成されている。
図4および図5は、図1に示す回路付サスペンション基板の製造工程を示す幅方向における断面図である。
次に、この回路付サスペンション基板の製造方法について、図4および図5を参照して、説明する。
まず、この方法では、図4(a)に示すように、金属支持基板2を用意する。
金属支持基板2としては、例えば、ステンレス、42アロイ、アルミニウム、銅−ベリリウム、りん青銅などの金属箔が用いられる。好ましくは、ステンレス箔が用いられる。金属支持基板2の厚みは、例えば、10〜50μm、好ましくは、15〜30μmである。
次いで、この方法では、図4(b)に示すように、ベース絶縁層3を、金属支持基板2の上に形成する。ベース絶縁層3は、導体パターン4が形成される部分に対応する上記したパターンとして形成される。
ベース絶縁層3は、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などの樹脂からなる。耐熱性の観点からは、好ましくは、ポリイミド樹脂からなる。
ベース絶縁層3を上記したパターンとして形成するには、特に制限されず、公知の方法が用いられる。例えば、感光性樹脂(感光性ポリアミック酸樹脂)のワニスを、金属支持基板2の表面に塗布し、塗布されたワニスを乾燥して、ベース皮膜を形成する。次いで、ベース皮膜を、フォトマスクを介して露光した後、必要により加熱後、現像によりパターンを形成させ、その後、例えば、減圧下、250℃以上で加熱することにより、硬化(イミド化)させる。
このようにして形成されるベース絶縁層3の厚みは、例えば、1〜35μm、好ましくは、8〜15μmである。
次いで、この方法では、図4(c)に示すように、導体パターン4を、ベース絶縁層3の上に形成する。導体パターン4は、上記した端子部8および配線9を一体的に備える配線回路パターンとして形成する。
導体パターン4は、例えば、銅、ニッケル、金、はんだ、またはこれらの合金などの導体からなり、好ましくは、銅からなる。また、導体パターン4を形成するには、ベース絶縁層3の上面に、例えば、サブトラクティブ法、アディティブ法などの公知のパターンニング法、好ましくは、アディティブ法によって、導体パターン4を、上記した配線回路パターンとして形成する。
サブトラクティブ法では、まず、ベース絶縁層3の上面に、必要により接着剤層を介して導体層を積層し、次いで、この導体層の上に、配線回路パターンと同一パターンのエッチングレジストを形成し、このエッチングレジストをレジストとして、導体層をエッチングして、その後に、エッチングレジストを除去する。
また、アディティブ法では、まず、ベース絶縁層3の全面(上面および側面)に、導体薄膜を形成する。導体薄膜は、スパッタリング、好ましくは、クロムスパッタリングおよび銅スパッタリングにより、クロム薄膜と銅薄膜とを積層する。
次いで、この導体薄膜の上面に、配線回路パターンと逆パターンでめっきレジストを形成した後、めっきレジストから露出する導体薄膜の上面に、電解めっきにより、配線回路パターンとして導体パターン4を形成し、その後に、めっきレジストおよびそのめっきレジストが積層されていた部分の導体薄膜を除去する。
このようにして形成される導体パターン4では、その厚みが、例えば、3〜20μm、好ましくは、5〜20μmである。
次いで、この方法では、図4(d)に示すように、第1半導電性層5を、導体パターン4から露出するベース絶縁層3の表面に、導体パターン4および金属支持基板2と接触して電気的に接続されるように、形成する。
第1半導電性層5を形成する半導電性材料としては、導電性ポリマーが用いられ、好ましくは、導電性粒子が分散される半導電性樹脂組成物などが用いられる。
導電性ポリマーとしては、例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、またはこれらの誘導体などが用いられる。好ましくは、ポリアニリンが用いられる。これら導電性ポリマーは、単独使用または2種以上併用することができる。
第1半導電性層5を導電性ポリマーから形成するには、例えば、回路付サスペンション基板1を、導電性ポリマーの重合液に浸漬することにより、ポリマーが析出するように重合させる方法、例えば、回路付サスペンション基板1に、導電性ポリマーの溶液を塗布し、溶媒を乾燥させる方法などが用いられる。
回路付サスペンション基板1を、導電性ポリマーの重合液に浸漬することにより、ポリマーが析出するように重合させる方法では、例えば、まず、図4(c)に示す製造途中の回路付サスペンション基板1を、導電性ポリマーの重合液に浸漬するとともに、その重合液に重合開始剤を配合する。
導電性ポリマーの重合液は、例えば、導電性ポリマーを重合するためのモノマーおよび溶媒を配合することにより調製される。
モノマーとしては、例えば、アニリン、ピロール、チオフェンなどが用いられ、好ましくは、アニリンが用いられる。これらモノマーは、単独使用または2種以上併用することができる。
溶媒としては、例えば、水、酸性水溶液などが用いられ、好ましくは、酸性水溶液が用いられる。酸性水溶液を形成する酸性成分としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸などの無機酸、例えば、ギ酸、酢酸、シュウ酸などの有機酸などが用いられる。これら溶媒は、単独使用または2種以上併用することができる。
重合開始剤としては、例えば、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩などのアゾ系開始剤、例えば、過硫酸カリウム(ペルオキソ二硫酸カリウム)、過硫酸アンモニウム(ペルオキソ二硫酸アンモニウム)などの過硫酸塩系開始剤、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素などの過酸化物系開始剤、例えば、フェニル置換エタンなどの置換エタン系開始剤、例えば、芳香族カルボニル化合物などのカルボニル系開始剤、例えば、過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムとの組合せ、過酸化物とアスコルビン酸ナトリウムとの組合せなどのレドックス系開始剤などが用いられる。これら重合開始剤は、単独使用または2種以上併用することができる。
また、重合開始剤を導電性ポリマーの重合液に配合するには、必要により、重合開始剤を溶媒に溶解させた重合開始剤溶液を調製し、この重合開始剤溶液を配合することもできる。なお、重合開始剤溶液の調製において用いられる溶媒は、重合液の調製に用いられる溶媒と同様のものが用いられる。
導電性ポリマーの重合液において、モノマーの濃度は、例えば、0.005〜0.5mol/L、好ましくは、0.01〜0.1mol/Lであり、溶媒が酸性水溶液である場合における酸性成分の濃度は、例えば、0.002〜0.1mol/L、好ましくは、0.005〜0.05mol/Lである。また、重合開始剤(または重合開始剤溶液)が配合されたときの、重合液においては、重合開始剤の濃度が、例えば、0.002〜0.2mol/L、好ましくは、0.005〜0.1mol/Lである。
そして、上記した回路付サスペンション基板1を導電性ポリマーの重合液に浸漬して、重合開始剤を配合した後、例えば、5〜180分間、好ましくは、10〜100分間、回路付サスペンション基板1を導電性ポリマーの重合液に浸漬する。この浸漬において、導電性ポリマーの重合液は、その浸漬温度が、例えば、1〜40℃、好ましくは、5〜25℃に設定される。
これにより、導電性ポリマーからなる第1半導電性層5が、導体パターン4から露出するベース絶縁層3の表面において析出するように重合され形成される。
その後、第1半導電性層5が形成された製造途中の回路付サスペンション基板1を水洗する。
次いで、この方法では、必要により、第1半導電性層5の導電性ポリマーをドーピングする。
第1半導電性層5の導電性ポリマーをドーピングするには、上記した第1半導電性層5が形成された回路付サスペンション基板1を、ドーピング剤を溶解した溶液(ドーピング剤溶液)に浸漬する。
ドーピング剤は、導電性ポリマーに導電性を付与するものであって、例えば、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ノボラック樹脂、p−フェノールスルホン酸ノボラック樹脂、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物などが用いられる。これらドーピング剤は、単独使用または2種以上併用することができる。
ドーピング剤を溶解するための溶媒としては、例えば、水、メタノールなどが用いられる。
ドーピング剤溶液の調製においては、ドーピング剤の濃度が、例えば、5〜100重量%、好ましくは、10〜50重量%となるように、溶媒を配合する。
第1半導電性層5が形成された回路付サスペンション基板1のドーピング剤溶液への浸漬時間は、例えば、30秒〜30分、好ましくは、1〜10分に設定される。また、ドーピング剤溶液の浸漬温度は、例えば、10〜70℃、好ましくは、20〜60℃に設定される。
上記した第1半導電性層5の導電性ポリマーのドーピングにより、導電性ポリマーに導電性が付与される。
その後、この方法では、導電性ポリマーがドーピングされた第1半導電性層5が形成された製造途中の回路付サスペンション基板1をさらに水洗する。
なお、上記した導電性ポリマーからなる第1半導電性層5を、例えば、特開平5−331431号公報、特開平9−207259号公報、特開2003−124581号公報、特開2003−203436号公報、特開2003−204130号公報、特開2004−158480号公報の記載などに準拠して形成することもできる。
また、回路付サスペンション基板1に、導電性ポリマーの溶液を塗布し、溶媒を乾燥させる方法では、例えば、まず、導電性ポリマーの溶液を調製する。
導電性ポリマーの溶液を調製するには、例えば、モノマー溶液に、重合開始剤溶液を配合することにより、モノマーを重合させて、導電性ポリマーを得る。次いで、得られた導電性ポリマーを、溶媒に溶解することにより、導電性ポリマーの溶液を調製する。
モノマー溶液は、例えば、モノマーおよび溶媒を配合することにより調製される。また、モノマーとしては、上記と同様のものが用いられる。溶媒としては、上記した導電性ポリマーの重合液の調製に用いた溶媒と同様の溶媒が用いられる。重合開始剤溶液は、上記と同様のものが用いられる。
モノマー溶液において、モノマーの濃度は、例えば、0.001〜1mol/L、好ましくは、0.01〜0.1mol/Lであり、溶媒が酸性水溶液である場合における酸性成分の濃度は、例えば、0.001〜1mol/L、好ましくは、0.01〜0.1mol/Lである。また、重合開始剤が配合されたときの、モノマー溶液においては、重合開始剤の濃度が、例えば、0.001〜1mol/L、好ましくは、0.01〜0.1mol/Lである。
上記したモノマーの重合により、導電性ポリマーが得られ、例えば、得られた粉末を濾別して十分に洗浄することにより、導電性ポリマーの粉末を得ることができる。
導電性ポリマーの溶液を調製するための溶媒としては、導電性ポリマーを溶解できれば特に限定されず、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホランなどの有機溶媒が用いられる。
導電性ポリマーの溶液の調製においては、導電性ポリマーの濃度が、例えば、0.1〜100g/Lとなるように、溶媒を配合する。
次いで、調製した導電性ポリマーの溶液を、図4(c)で示す製造途中の回路付サスペンション基板1に、例えば、キャスティングなどの公知の塗布方法により塗布し、その後、溶媒を、例えば、50〜200℃、好ましくは、70〜120℃で、例えば、1〜60分間、好ましくは、1〜10分間、加熱することにより、乾燥させる。
これにより、導電性ポリマーからなる第1半導電性層5が、導体パターン4から露出するベース絶縁層3の表面において析出するように形成される。
その後、第1半導電性層5が形成された製造途中の回路付サスペンション基板1を水洗する。
次いで、この方法では、必要により、第1半導電性層5の導電性ポリマーをドーピングする。第1半導電性層5の導電性ポリマーをドーピングするには、上記と同様の方法が用いられる。上記した第1半導電性層5の導電性ポリマーのドーピングにより、導電性ポリマーに導電性が付与される。
その後、この方法では、導電性ポリマーがドーピングされた第1半導電性層5が形成された製造途中の回路付サスペンション基板1をさらに水洗する。
なお、上記した導電性ポリマーからなる第1半導電性層5を、例えば、特開2002−275261号公報の記載などに準拠して形成することもできる。
半導電性樹脂組成物は、例えば、イミド樹脂またはイミド樹脂前駆体、導電性粒子および溶媒を含有している。
イミド樹脂としては、公知のイミド樹脂を用いることができ、例えば、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミドなどが用いられる。
イミド樹脂前駆体としては、例えば、特開2004−35825号公報に記載されるイミド樹脂前駆体を用いることができ、例えば、ポリアミック酸樹脂が用いられる。
導電性粒子としては、例えば、導電性ポリマー粒子、カーボン粒子、金属粒子、酸化金属粒子などが用いられる。
導電性ポリマー粒子としては、例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの粒子、またはこれらの誘導体の粒子が用いられる。好ましくは、ポリアニリン粒子が用いられる。なお、導電性ポリマー粒子は、ドーピング剤によるドーピングによって、導電性が付与される。
ドーピング剤としては、上記と同様のものが用いられる。ドーピングは、予め導電性ポリマー粒子を分散(溶解)する溶媒中に配合させておいてもよく、また、第1半導電性層5を形成した後、第1半導電性層5が形成された製造途中の回路付サスペンション基板1をドーピング剤の溶液に浸漬してもよい。
カーボン粒子としては、例えば、カーボンブラック粒子、例えば、カーボンナノファイバーなどが用いられる。
金属粒子としては、例えば、クロム、ニッケル、銅、チタン、ジルコニウム、インジウム、アルミニウム、亜鉛などの粒子が用いられる。
酸化金属粒子としては、例えば、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化銅、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛などの粒子、または、これらの複合酸化物の粒子、より具体的には、酸化インジウムと酸化スズとの複合酸化物の粒子(ITO粒子)、酸化スズと酸化リンとの複合酸化物の粒子(PTO粒子)などの粒子が用いられる。
これら導電性粒子は、単独使用または2種以上併用することができる。好ましくは、ITO粒子が用いられる。
導電性粒子は、その平均粒子径が、例えば、10nm〜1μm、好ましくは、10nm〜400nm、さらに好ましくは、10nm〜100nmである。なお、導電性粒子がカーボンナノファイバーである場合には、例えば、その直径が100〜200nmであり、その長さが、5〜20μmである。平均粒子径(直径)がこれより小さいと、平均粒子径(直径)の調整が困難となる場合があり、また、これより大きいと、塗布に不向きとなる場合がある。
溶媒は、イミド樹脂またはイミド樹脂前駆体、および、導電性粒子を分散(溶解)できれば、特に制限されないが、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒が用いられる。また、これら溶媒は、単独使用または2種以上併用することができる。
そして、半導電性樹脂組成物は、上記したイミド樹脂またはイミド樹脂前駆体、導電性粒子、および、溶媒を配合することによって、調製することができる。
導電性粒子の配合割合は、イミド樹脂またはイミド樹脂前駆体100重量部に対して、例えば、1〜300重量部、好ましくは、5〜100重量部である。導電性粒子の配合割合が、これより少ないと、導電性が十分でない場合がある。また、これより多いと、イミド樹脂またはイミド樹脂前駆体の良好な膜特性が損なわれる場合がある。
また、溶媒は、これらイミド樹脂またはイミド樹脂前駆体、および、導電性粒子の総量が、半導電性樹脂組成物に対して、例えば、1〜40重量%(固形分濃度)、好ましくは、5〜30重量%(固形分濃度)となるように、配合する。固形分濃度がこれより少なくても多くても、目的の膜厚に制御することが困難となる場合がある。
上記調製した半導電性樹脂組成物を、導体パターン4の表面と、導体パターン4から露出するベース絶縁層3の表面と、ベース絶縁層3から露出する金属支持基板2の表面との全面に、例えば、ロールコート法、グラビアコート法、スピンコート法、バーコート法など公知の塗布方法により、均一に塗布する。その後、例えば、60〜250℃、好ましくは、80〜200℃で、例えば、1〜30分間、好ましくは、3〜15分間加熱して乾燥する。
また、半導電性樹脂組成物が、イミド樹脂前駆体を含有する場合には、乾燥後、そのイミド樹脂前駆体を、例えば、減圧下、250℃以上で加熱することにより、硬化(イミド化)させる。
その後、導体パターン4の表面および金属支持基板2の表面に形成された第1半導電性層5をエッチングなどで除去することより、第1半導電性層5を上記したパターンで形成する。
これにより、第1半導電性層5を、導体パターン4から露出するベース絶縁層3の表面に、導体パターン4および金属支持基板2と接触して電気的に接続されるように、形成することができる。
このようにして形成される第1半導電性層5の厚みは、例えば、5〜50nm、好ましくは、10〜40nmである。
また、この第1半導電性層5の表面抵抗値は、例えば、104〜1012Ω/□、好ましくは、105〜1011Ω/□の範囲に設定される。第1半導電性層5の表面抵抗値がこれより小さいと、実装される電子部品の誤作動を生じる場合がある。また、第1半導電性層5の表面抵抗値がこれより大きいと、静電破壊を防止することができない場合がある。
次いで、この方法では、図5(e)に示すように、カバー絶縁層6を、上記したパターンで、金属支持基板2、導体パターン4および第1半導電性層5の上に形成する。
カバー絶縁層6を形成する絶縁体としては、ベース絶縁層3と同様の絶縁体が用いられ、好ましくは、感光性の合成樹脂が用いられ、さらに好ましくは、感光性ポリイミドが用いられる。
カバー絶縁層6を、上記したパターンで、金属支持基板2、導体パターン4および第1半導電性層5の上に形成するには、例えば、まず、感光性ポリアミック酸樹脂のワニスを、金属支持基板2、導体パターン4および第1半導電性層5の表面に、上記と同様の方法により、均一に塗布する。次いで、塗布されたワニスを、上記と同様に、乾燥して、カバー皮膜を形成する。
その後、上記と同様の方法により、カバー皮膜を、フォトマスクを介して露光した後、必要により所定温度で加熱後、上記と同様の方法により、カバー絶縁層6を形成しない部分を、現像により除去する。その後、カバー皮膜を、例えば、減圧下、250℃以上で加熱することにより、硬化(イミド化)させて、カバー絶縁層6を形成する。
これにより、カバー絶縁層6を、上記したパターンで、金属支持基板2、導体パターン4および第1半導電性層5の上に形成することができる。
このようにして形成されるカバー絶縁層6の厚みは、例えば、1〜40μm、好ましくは、3〜5μmである。
次いで、この方法では、図5(f)に示すように、カバー絶縁層6から露出する第1半導電性層5をエッチングにより除去する。エッチングは、例えば、エッチング液として水酸化カリウム水溶液などのアルカリ水溶液を用いて、浸漬法またはスプレー法によって、カバー絶縁層6をエッチングレジストとして、ウエットエッチングする。
これにより、第1半導電性層5を、その幅方向一端部18および長手方向一端部20(図3参照)が、平面視において、カバー絶縁層6の幅方向一端部15および長手方向一端部26と同一位置となるように、形成することができる。
次いで、この方法では、図5(g)に示すように、第2半導電性層7を、カバー絶縁層6の表面に、金属支持基板2と接触して電気的に接続されるように、上記したパターンで形成する。
第2半導電性層7を形成する半導電性材料としては、例えば、樹脂または金属が用いられる。樹脂としては、上記した第1半導電性層5と同様の導電性ポリマーが用いられる。
また、金属としては、例えば、酸化金属などが用いられ、酸化金属としては、例えば、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化銅、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛などの金属酸化物が用いられる。好ましくは、酸化クロムが用いられる。これら金属は、単独使用または2種以上併用することができる。
第2半導電性層7を形成する半導電性材料としては、好ましくは、導電性ポリマーが用いられ、さらに好ましくは、ポリアニリンが用いられる。
また、第2半導電性層7を導電性ポリマーから形成するには、第1半導電性層5の形成と同様の方法が用いられる。
また、第2半導電性層7を金属から形成するには、例えば、金属をターゲットとしてスパッタリングした後、必要に応じて、加熱により酸化する方法、反応性スパッタリングする方法、酸化金属をターゲットとしてスパッタリングする方法などが用いられる。なお、上記した方法で導電性ポリマーを金属から形成する場合において、スパッタリングまたは加熱酸化の後に、第2半導電性層7がカバー絶縁層6の表面およびカバー絶縁層6から露出するベース絶縁層3の表面に形成されように、導体パターン4の表面に形成された第2半導電性層7を、エッチングなどにより除去する。
これにより、第2半導電性層7を、カバー絶縁層6の表面に、金属支持基板2と接触して電気的に接続されるように、上記したパターンで形成することができる。
このようにして形成される第2半導電性層7の厚みは、例えば、5〜50nm、好ましくは、10〜40nmである。
また、この第2半導電性層7の表面抵抗値は、例えば、104〜1012Ω/□、好ましくは、105〜1011Ω/□の範囲に設定される。第2半導電性層7の表面抵抗値がこれより小さいと、実装される電子部品の誤作動を生じる場合がある。また、第2半導電性層7の表面抵抗値がこれより大きいと、静電破壊を防止することができない場合がある。
その後、この方法では、端子部8の上面に、必要に応じて、図示しない金属めっき層を形成した後、図1に示すように、金属支持基板2を、化学エッチングによって切り抜いて、ジンバル10を形成するとともに、外形加工することにより、回路付サスペンション基板1を得る。
そして、この回路付サスペンション基板1では、ベース絶縁層3の表面に形成される第1半導電性層5と、カバー絶縁層6の表面に形成される第2半導電性層7とを備え、第1半導電性層5は、導体パターン4および金属支持基板2と接触して電気的に接続されており、第2半導電性層7は、金属支持基板2と接触して電気的に接続されている。そのため、第1半導電性層5と第2半導電性層7とによって、導体パターン4、ベース絶縁層3およびカバー絶縁層6に帯電する静電気を、金属支持基板2に移動(接地)させ、効率的に除去することができ、実装される電子部品の静電破壊を確実に防止することができる。
また、この回路付サスペンション基板1では、導体パターン4は、カバー絶縁層6が開口されることにより露出する端子部8を含み、第2半導電性層7は、その第7下端部32が端子部8と接触して電気的に接続され、その第3下端部28、第4下端部29、第5下端部30および第6下端部31が金属支持基板2と接触して電気的に接続されている。そのため、端子部8に帯電する静電気を、第2半導電性層7を介して、金属支持基板2に移動(接地)させ、効率的に除去することができ、実装される電子部品の静電破壊を効率的に防止することができる。
また、この回路付サスペンション基板1では、第1半導電性層5と第2半導電性層7とが、互いに接触している。すなわち、幅方向一方側において、第2半導電性層7の第1連続部分33が、第1半導電性層5の幅方向一端部18と接触しており、長手方向一方側において、第2半導電性層7の第2連続部分34が、第1半導電性層5の長手方向一端部20と接触している。そのため、この接触により、静電気の移動(接地)の効率を向上させて、静電気をより一層効率的に除去することができる。
なお、上記した説明において、第1半導電性層5と第2半導電性層7とは、互いに異なる種類の半導電性材料、例えば、第1半導電性層5を導電性ポリマーから形成し、第2半導電性層7を金属から形成することできる。さらにまた、第1半導電性層5と第2半導電性層7とを、ともに同一の種類の半導電性材料、すなわち、第1半導電性層5と第2半導電性層7とを、ともに導電性ポリマーから形成することもできる。好ましくは、ともに導電性ポリマー、さらに好ましくは、ともにポリアニリンから、第1半導電性層5と第2半導電性層7とを、形成する。
より具体的には、第1半導電性層5および第2半導電性層7を、ともに導電性ポリマーから形成する場合には、第1半導電性層5の導電性ポリマーとベース絶縁層3(樹脂)との密着力が高いことから、第1半導電性層5をベース絶縁層3の表面に確実に形成することができる。また、第2半導電性層7の導電性ポリマーとカバー絶縁層6(樹脂)との密着力が高いことから、第2半導電性層7をカバー絶縁層6の表面に確実に形成することができる。
さらにまた、第1半導電性層5および第2半導電性層7を、ともに導電性ポリマーから形成する場合には、これらの形成においてスパッタリング装置などが不要であるため、第1半導電性層5および第2半導電性層7を簡単に形成することができる。そのため、回路付サスペンション基板1の製造工程を容易にすることができる。
なお、上記した説明では、第1半導電性層5を、金属支持基板2と接触するように形成したが、例えば、第1半導電性層5は、金属支持基板2と直接接触しないように、金属支持基板2と電気的に接続するように形成することができる。
より具体的には、図示しないが、第1半導電性層5を、幅方向において、ベース絶縁層3の幅方向他端部14の側面に形成せず、第2半導電性層7(第1連続部分33)を介して、金属支持基板2と電気的に接続させる。また、第1半導電性層5を、長手方向において、ベース絶縁層3の長手方向他端部25の側面に形成せず、第2半導電性層7(第2連続部分34)を介して、金属支持基板2と電気的に接続させる。
また、上記した説明では、第2半導電性層7を、金属支持基板2と接触するように形成したが、例えば、第2半導電性層7は、金属支持基板2と直接接触しないように、金属支持基板2と電気的に接続するように形成することができる。
より具体的には、図示しないが、第2半導電性層7を、幅方向において、ベース絶縁層3の幅方向一端部13の側面と、カバー絶縁層6の幅方向他端部16の側面とに形成せず、第1半導電性層5(第1半導電性層5の幅方向一端部18)を介して、金属支持基板2と電気的に接続させる。また、第2半導電性層7を、長手方向において、ベース絶縁層3の長手方向一端部24の側面と、カバー絶縁層6の長手方向他端部27の側面とに形成せず、第1半導電性層5(第1半導電性層5の長手方向一端部20)を介して、金属支持基板2と電気的に接続させる。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、何ら実施例に限定されることはない。
実施例1
厚み20μmのステンレス箔からなる金属支持基板を用意した(図4(a)参照)。
次いで、その金属支持基板の表面に、感光性ポリアミック酸樹脂のワニスを、スピンコーターを用いて均一に塗布し、次いで、塗布されたワニスを、90℃で15分加熱することにより、ベース皮膜を形成した。その後、そのベース皮膜を、フォトマスクを介して、700mJ/cm2で露光させ、190℃で10分加熱した後、アルカリ現像液を用いて現像した。その後、1.33Paに減圧した状態で、385℃で硬化させることにより、ポリイミドからなるベース絶縁層を、金属支持基板の上に、導体パターンが形成される部分に対応するパターンとして形成した(図4(b)参照)。このベース絶縁層の厚みは、10μmであった。
次いで、銅箔からなる厚み10μmの導体パターンを、アディティブ法により、ベース絶縁層の上面に、端子部および配線を一体的に備える配線回路パターンとして形成した(図4(c)参照)。
次いで、第1半導電性層を、導体パターンから露出するベース絶縁層の表面に、導体パターンおよび金属支持基板と接触して電気的に接続されるように形成した。
第1半導電性層の形成では、まず、ポリアニリン粉末を調製した。
ポリアニリン粉末の調製では、攪拌装置、温度計および直管アダプターを備えた10L容量セパラブルフラスコに、蒸留水6000g、36%塩酸360mLおよびアニリン400g(4.295モル)を配合して攪拌することにより、アニリンのモノマー溶液を調製した。このアニリンのモノマー溶液に、28%硫酸水溶液1927g(硫酸:4.295モル)を冷却しながら配合し、次いで、30%重合開始剤溶液3273g(ペルオキソ二硫酸アンモニウム:4.295モル)を、アニリンのモノマー溶液が−3℃以下に保持されるように、冷却しながら、攪拌下で徐々に滴下した。その後、反応溶液が−3℃以下に保持されるように、さらに1時間攪拌した。これにより、ポリアニリン粉末が析出された。
その後、ポリアニリン粉末を濾別し、水洗およびアセトン洗浄した後、これを、2Nアンモニア水4L中に投入して、オートホモミキサーにて回転数5000rpmで5時間攪拌した。その後、ポリアニリン粉末を濾別し、さらに、十分に水洗およびアセトン洗浄することにより、ポリアニリン粉末を調製した。
次いで、調製されたポリアニリン粉末のうちの10gを、NMP90gに溶解することにより、ポリアニリンのNMP溶液を調製した。
次いで、上記した回路付サスペンション基板に、このポリアニリンのNMP溶液を、キャスティングにより塗布した。
その後、80℃で、10分間、乾燥して、ポリアニリンからなる第1半導電性層を形成した。次いで、第1半導電性層が形成された回路付サスペンション基板を、20重量%p−フェノールスルホン酸ノボラック樹脂水溶液に、80℃で、10分間、浸漬することにより、第1半導電性層をドーピングした。その後、これを水洗した(図4(d)参照)。なお、このドーピングされたポリアニリンからなる第1半導電性層の厚みは30nmであった。また、ドーピングされたポリアニリンからなる第1半導電性層の表面抵抗値を、表面抵抗測定装置(三菱化学(株)製、Hiresta−up MCP−HT450)を用いて、温度25℃、湿度15%で測定したところ、1×107Ω/□であった。
次いで、上記した感光性ポリアミック酸樹脂のワニスを、金属支持基板、導体パターンおよび第1半導電性層の全面に、スピンコーターを用いて均一に塗布し、90℃で10分加熱することにより、厚み7μmのカバー皮膜を形成した。その後、そのカバー皮膜を、フォトマスクを介して、700mJ/cm2で露光させ、180℃で10分加熱した後、アルカリ現像液を用いて現像することにより、カバー皮膜をパターンニングした。その後、1.33Paに減圧した状態で、385℃で硬化させた。これにより、ポリイミドからなるカバー絶縁層を、上記したパターンで、金属支持基板、導体パターンおよび第1半導電性層の上に、形成した(図5(e)参照。)。カバー絶縁層の厚みは、5μmであった。
次いで、カバー絶縁層から露出する第1半導電性層を、カバー絶縁層をエッチングレジストとして、水酸化カリウム水溶液を用いたウエットエッチングにより、除去した(図5(f)参照)。
次いで、第2半導電性層を、カバー絶縁層の表面に、金属支持基板と接触して電気的に接続されるように形成した。
第2半導電性層の形成では、第1半導電性層の形成に用いたポリアニリンのNMP溶液と同様のポリアニリンのNMP溶液を調製し、これを回路付サスペンション基板にキャスティングにより塗布した。その後、上記と同様にして、乾燥した後、ドーピングおよび水洗した。これにより、第2半導電性層を形成し、ドーピングした(図5(g)参照)。なお、このドーピングされたポリアニリンからなる第2半導電性層の厚みは35nmであった。また、ドーピングされたポリアニリンからなる第2半導電性層の表面抵抗値を、表面抵抗測定装置(三菱化学(株)製、Hiresta−up MCP−HT450)を用いて、温度25℃、湿度15%で測定したところ、1×106Ω/□であった。
その後、端子部の表面に、金属めっき層を形成した後、化学エッチングによって切り抜いて、ジンバルを形成するとともに、外形加工することにより、回路付サスペンション基板を得た(図1参照)。
(評価)
帯電減衰性能
実施例1により得られた回路付サスペンション基板を、ナノクーロンメータ(春日電機(株)製)により、帯電減衰性能を評価した。その結果、カバー絶縁層において、0.1nC(ナノクーロン)の電荷が減衰するのに、減衰時間が0.10秒で、その標準偏差が0.01であり、ベース絶縁層において、0.1nC(ナノクーロン)の電荷が減衰するのに、減衰時間が2.00秒で、その標準偏差が0.50であった。
実施例1の回路付サスペンション基板は、静電気の帯電を効率的に除去できることが確認された。
本発明の配線回路基板の一実施形態である回路付サスペンション基板を示す概略平面図である。 図1に示す回路付サスペンション基板の幅方向における断面図である。 図1に示す回路付サスペンション基板の長手方向における部分断面図である。 図1に示す回路付サスペンション基板の製造工程を示す幅方向における断面図であって、(a)は、金属支持基板を用意する工程、(b)は、ベース絶縁層を、金属支持基板の上に形成する工程、(c)は、導体パターンを、ベース絶縁層の上に形成する工程、(d)は、第1半導電性層を、導体パターンから露出するベース絶縁層の表面に形成する工程を示す。 図4に続いて、図1に示す回路付サスペンション基板の製造工程を示す幅方向における断面図であって、(e)は、カバー絶縁層を、金属支持基板、導体パターンおよび第1半導電性層の上に、形成する工程、(f)は、カバー絶縁層から露出する第1半導電性層をエッチングにより除去する工程、(g)は、第2半導電性層を、カバー絶縁層の表面に形成する工程を示す。
符号の説明
1 回路付サスペンション基板
2 金属支持基板
3 ベース絶縁層
4 導体パターン
5 第1半導電性層
6 カバー絶縁層
7 第2半導電性層
8 端子部
28 第3下端部(他端)
29 第4下端部(他端)
30 第5下端部(他端)
31 第6下端部(他端)
32 第7下端部(一端)

Claims (8)

  1. 金属支持基板と、
    前記金属支持基板の上に形成されるベース絶縁層と、
    前記ベース絶縁層の上に形成される導体パターンと、
    前記導体パターンの上面および下面に形成されず、前記導体パターンから露出する前記ベース絶縁層の表面に形成され、導電性ポリマーからなる第1半導電性層と、
    前記導体パターンおよび前記第1半導電性層の上に形成されるカバー絶縁層と、
    前記カバー絶縁層の表面に形成される第2半導電性層とを備え、
    前記第1半導電性層が、前記導体パターンおよび前記金属支持基板と電気的に接続され、
    前記第2半導電性層が、前記金属支持基板と電気的に接続されていることを特徴とする、配線回路基板。
  2. 記第2半導電性層が、導電性ポリマーからなることを特徴とする、請求項1に記載の配線回路基板。
  3. 前記導体パターンは、前記カバー絶縁層が開口されることにより露出する端子部を含み、
    前記第2半導電性層は、少なくとも一端が前記端子部と電気的に接続され、少なくとも他端が前記金属支持基板と電気的に接続されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の配線回路基板。
  4. 前記第1半導電性層と前記第2半導電性層とが、互いに接触していることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の配線回路基板。
  5. 前記第1半導電性層の表面抵抗値が、10〜1012Ω/□であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の配線回路基板。
  6. 前記第2半導電性層の表面抵抗値が、10〜1012Ω/□であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の配線回路基板。
  7. 金属支持基板を用意して、前記金属支持基板の上に形成されるベース絶縁層と、前記ベース絶縁層の上に形成される導体パターンとを形成する工程、
    前記導体パターンを形成する工程後、第1半導電性層を、前記導体パターンから露出する前記ベース絶縁層の表面に、前記導体パターンおよび前記金属支持基板と電気的に接続されるように、前記導体パターンの上面および下面に形成されないように、形成する工程、
    カバー絶縁層を、前記導体パターンおよび前記第1半導電性層の上に形成する工程、および、
    第2半導電性層を、前記カバー絶縁層の表面に、前記金属支持基板と電気的に接続されるように形成する工程を備えることを特徴とする、配線回路基板の製造方法。
  8. 前記第2半導電性層を形成する工程において、前記第2半導電性層を、導電性ポリマーから形成することを特徴とする、請求項7に記載の配線回路基板の製造方法。
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