JP4270621B2 - レトルト用射出成形容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レトルト用射出成形容器に関し、更に詳しくは、容器としての強度、特に、落下強度等に優れ、更に、耐レトルト処理あるいはボイル処理適性を有し、また、酸素ガス、水蒸気等に対する優れたバリア−性を有し、かつ、装飾性等に優れ、種々の物品の充填包装に適するレトルト用射出成形容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、射出成形容器としては、例えば、飲食品、化粧品、薬品、雑貨品、その他等の内容物を充填包装するために、種々の形態からなるものが開発され、提案されている。
而して、近年、上記の射出成形容器内に、内容物として、種々の飲食品等を充填し、次いで、その開口部に蓋材を固着して密閉包装体を製造し、しかる後、該密閉包装体を、例えば、通常のレトルト釜等を使用し、120℃前後、圧力1〜3Kgf/cm2 位で20〜60分間位加熱加圧処理し、あるいは、90℃前後位で10分間位ボイル処理して、レトルトないしボイル処理した包装製品が提案されている。
このものは、内容物が、加熱殺菌処理、あるいは、加熱殺菌調理処理等が行われていることから、保存適性等を有し、極めて有用なものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のレトルトないしボイル処理した包装製品については、射出成形容器が、レトルトないしボイル処理時に、過酷な条件に晒されることから、しばしば、容器本体が変形し、著しくその商品価値を損い、もはや、正常な包装製品として取り扱うことができないという問題点がある。
更に、上記のようにレトルトないしボイル処理時に、容器本体が変形すると、その変形により蓋材等が剥離する場合、更に、容器本体が変形を通り越して、容器本体自身が、破損ないし破壊する場合もあり、このような場合には、もはや、包装製品そのものを製造することができないという問題点もある。
また、正常なレトルトないしボイル処理した包装製品を製造することができたとしても、包装製品を誤って落下した場合に、容器本体の底部等が破壊し、内容物が飛び散り、場合によっては、衣服等を汚すという問題点を引き起し、依然として、充分に満足し得るものではないと言うのが実情である。
更に、上記のように、容器の底部等が破壊すると、その鋭利な破壊箇所により、手等に傷等を負い兼ねないものである。
また、上記の射出成形容器においては、金型内に装飾用ラベル等を装着し、射出成形を行うと同時に金型内で成形品表面にラベルの張り付けを行うインモ−ルドラベリング射出成形容器も知られているが、その装飾性等については、ある程度に満足し得るものを成形加工することは可能であるが、更に、装飾性に付加して、例えば、酸素ガス等の透過を防止するバリア−性、あるいは、太陽光に対する遮光性等の機能を付加したインモ−ルドラベリング射出成形容器を製造するに至っては、未だ充分に満足し得る射出成形容器を製造することは困難であるというのが実情である。
そこで本発明は、容器としての強度、特に、落下強度等に優れ、更に、耐レトルト処理あるいはボイル処理適性を有し、また、酸素、水蒸気等に対する優れたバリア−性を有し、かつ、装飾性等に優れ、種々の物品の充填包装に適するレトルト用射出成形容器を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記のような問題点を解決すべく種々研究の結果、成形容器本体の強度を向上させることに着目し、まず、容器の胴部を構成する周側壁部と、該周側壁部の上端から外方に連設するフランジ部と、該周側壁部の下端部から横方向に連接する底壁部と、該周側壁部の下端部から垂直方向に連設する糸尻部とから容器本体を構成し、更に、その際に、容器本体を構成する周側壁部の肉厚を、0.6〜1.2mmの範囲、同じく、底壁部の肉厚を、0.7〜1.3mmの範囲、同じく、フランジ部の肉厚を、0.9〜1.5mmの範囲内に調整し、また、容器本体を構成するフランジ部を、周側壁部の上端から下方に傾斜して外方に連設し、かつ、そのフランジ部の天面にシ−ル突起部を設けると共にフランジ部の外側先端から垂下する補強突起部を設けて射出成形容器を成形し、而して、該射出成形容器内に、飲食品等の内容物を充填し、次いで、その開口部に蓋材を固着して密閉包装体を製造し、しかる後、該密閉包装体を、例えば、通常のレトルト釜等を使用し、120℃前後、圧力1〜3Kgf/cm2 位で20〜60分間位加熱加圧処理し、あるいは、90℃前後位で10分間位ボイル処理して、レトルトないしボイル処理した包装製品を製造したところ、射出成形容器本体が、レトルト処理あるいはボイル処理時に、容器本体の変形、あるいは、破損等は認められず、耐レトルト処理あるいはボイル処理適性を有し、また、容器としての強度、特に、落下強度等に優れ、種々の物品の充填包装に適し、充分に満足し得る包装製品を製造するに有用なレトルト用射出成形容器を製造し得ることを見出して本発明を完成したものである。
【0005】
すなわち、本発明は、容器の胴部を構成する周側壁部と、該周側壁部の上端から外方に連設するフランジ部と、該周側壁部の下端部から横方向に連接する底壁部と、該周側壁部の下端部から垂直方向に連設する糸尻部とから容器本体を構成し、更に、該容器本体を構成するフランジ部が、周側壁部の上端から下方に傾斜して外方に連設した構成からなることを特徴とするレトルト用射出成形容器に関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
上記の本発明について以下に更に詳しく説明する。
まず、本発明にかかるレトルト用射出成形容器について図面を用いて更に詳しく説明すると、図1は、本発明にかかるレトルト用射出成形容器の構成についてその一例を示す概略的断面図であり、図2は、図1に示す本発明にかかるレトルト用射出成形容器におけるフランジ部の部分に相当する構成について拡大して示す概略的拡大断面図であり、図3は、図1に示す本発明にかかるレトルト用射出成形容器における底壁部と周側壁部との部分に相当する構成について拡大して示す概略的拡大断面図であり、図4は、本発明にかかるレトルト用射出成形容器について、その周側壁部と底壁部との外側壁面に、その層構造中に、少なくとも、バリア−性基材層が積層されているラベルを密接着させてなるレトルト用インモ−ルドラベリング射出成形容器の構成を示す概略的断面図であり、図5は、図4に示す本発明にかかるレトルト用インモ−ルドラベリング射出成形容器の成形法についてその構成を示す概略的断面図である。
【0007】
まず、本発明にかかるレトルト用射出成形容器Aは、図1に示すように、容器の胴部を構成する周側壁部1と、該周側壁部1の上端から外方に連設するフランジ部2と、該周側壁部1の下端部から横方向に連接する底壁部3と、該周側壁部1の下端部から垂直方向に連設する糸尻部4とから容器本体A1 を構成し、更に、上記の容器本体A1 を構成するフランジ部2が、周側壁部1の上端から点線lで示す水平線から下方に傾斜して外方に連設した構成からなることを基本構造とするものである。
なお、本発明にかかるレトルト用射出成形容器Aは、上記の図1に示すように、容器本体A1 を構成する周側壁部1の内周面には、環状スタッキングリブ5を設けることができるものである。
而して、本発明において、上記のように環状スタッキングリブ5を設けることにより、本発明にかかるレトルト用射出成形容器Aを積み重ねることができると共にその胴部の強度を高めることができるという補強効果を奏するものである。
また、本発明において、本発明にかかるレトルト用射出成形容器Aとしては、その強度、特に、レトルトないしボイル処理等に耐え、更に、落下強度等の容器としての強度等を保持する観点から、容器本体A1 を構成する周側壁部1、フランジ部2、底壁部3等の肉厚としては、例えば、周側壁部1の肉厚T1 が、0.6〜1.2mm、底壁部3の肉厚T2 が、0.7〜1.3mm、フランジ部2の肉厚T3 が、0.9〜1.5mmの範囲内に調整されて射出成形された容器であることが望ましいものである。
【0008】
次にまた、本発明において、上記の本発明にかかるレトルト用射出成形容器Aにおいて、フランジ部2の構成について更に詳しく説明すると、図2に示すように、フランジ部2は、周側壁部1の上端、すなわち、開口部を結ぶ水平線を延長した点線で示す水平線lに対し、一定の角度α°をもって下方に傾斜して、その周側壁部1の上端から外方に連設し、かつ、そのフランジ部2の天面にシ−ル突起部6を設けると共にフランジ部2の外側先端から垂下する補強突起部7を設けた構成からなるものである。
上記において、一定の角度α°としては、約1°〜10°位、好ましくは、2〜5°位が望ましいものである。
而して、本発明において、上記のようにフランジ部2を下方に傾斜させることにより、後述するように蓋材をヒ−トシ−ル等により固着させて密閉包装体を製造し、該密閉包装体をレトルト処理あるいはボイル処理する際に、蓋材とフランジ部とが固着している部分の一点に内圧が集中してかかることを防止し、内圧を分散させて、それに耐える機能を奏させると共に開封時に蓋材の開封性を改善し、容易に開封することができるという利点があるものである。
また、本発明において、フランジ部の外側先端から垂下する補強突起部を設けることにより、フランジ部そのものの強度を向上させることができ、更に、開蓋時にフランジ部の変形を防止し、スム−ズな開蓋が実現でき、更にまた、包装製品が、フランジ部面から落下した場合でも、フランジ部に剛性があり、蓋材の剥がれ防止が可能になるという利点を有するものである。
【0009】
次にまた、本発明において、上記の本発明にかかるレトルト用射出成形容器Aにおいて、周側壁部1と底壁部3との隅角部分の構成について更に詳しく説明すると、図3に示すように、容器本体を構成する周側壁部1の内周面に、環状スタッキングリブ5を設けることができるものである。
而して、本発明においては、上記の環状スタッキングリブ5の上部近傍の周側壁部1の厚さをTaとし、底壁部3と環状スタッキングリブ5との間の周側壁部1の厚さをTbとし、更に、底壁部3の厚さをTcとする場合、Tc>Tb>Taの関係を有する構成からなるレトルト用射出成形容器であることが好ましいものである。
更に、本発明において、上記のTa、Tb、および、Tcの関係は、最も望ましい態様としては、Tc=Ta+0.4mm、Tb=Ta+0.2mmの関係を有することが好ましいものである。
【0010】
また、本発明において、上記の本発明にかかるレトルト用射出成形容器Aにおいて、図3に示すように、容器本体を構成する底壁部3と周側壁部1との交叉部の内面Pを曲面Rに構成してなるレトルト用射出成形容器であることが好ましく、而して、本発明においては、更に、底壁部3と周側壁部1との交叉部の内面Pの曲面Rが、その半径R1 を0.5Ta〜3Taからなる曲面に構成してなるレトルト用射出成形容器であることが望ましいものである。
更に、本発明においては、具体的に、最も望ましい態様としては、底壁部3と周側壁部1との交叉部の内面Pの曲面Rが、その半径R1 を2.0Taを前後する1.7Ta〜2.3Taの範囲からなる曲面に構成することが好ましいものである。
上記において、Ta、Tb、Tcは、mmの単位である。
【0011】
上記において、環状スタッキングリブ5の上部近傍の周側壁部1の厚さTa、底壁部3と環状スタッキングリブ5との間の周側壁部2の厚さTb、更に、底壁部3の厚さTcを上記のように調整することにより、すなわち、周側壁部1の厚さを底壁部3に向かって厚くすることにより、また、底壁部3の厚さを周側壁部1の厚さより厚くすることにより、本発明にかかるレトルト用射出成形容器の落下強度を向上させるものである。
更に、本発明において、底壁部3と周側壁部1との交叉部の内面Pの曲面の半径R1 を上記のように調整することにより、すなわち、底壁部3と周側壁部1との交叉部の内面Pを曲面にし、かつ、底壁部3と周側壁部1との交叉部の内面Pの曲面の半径R1 を小さくすることで内面P部分の厚さを厚くすることにより、上記の環状スタッキングリブ5の上部近傍の周側壁部1の厚さTa、底壁部3と環状スタッキングリブ5との間の周側壁部1の厚さTb、更に、底壁部3の厚さTcの調整とあいまって、本発明にかかるレトルト用射出成形容器の落下強度を更に向上させるものである。
上記において、底壁部3と周側壁部1との交叉部の内面Pの曲面Rの半径R1 が、3Taを越えると、底壁部の成形樹脂のヒケが大きくなり好ましくないものであり、また、0.5Ta未満であるとその強度を保持することが困難になり好ましくないものである。
上記において、R1 、R2 は、mmの単位である。
【0012】
次に、本発明において、本発明にかかるレトルト用射出成形容器については、図4に示すように、容器本体を構成する周側壁部1と底壁部3との外側壁面に、その層構造中に、少なくとも、バリア−性基材層が積層されているラベル8a、8bを密接着させてなるレトルト用射出成形容器を製造することもできるものである。
なお、図中、1、2、3、4、5、6、および、7等の符号は、前述と同じ意味である。
上記において、バリア−性基材層としては、後述するように、無機酸化物の蒸着薄膜を有する樹脂フィルムからなるものを使用するすることができる。
本発明において、上記のようにバリア−性基材層が積層されているラベルを密接着させることにより、レトルト用射出成形容器の酸素ガス、水蒸気ガス等に対するガスバリア性を向上させることができるという利点を奏するものである。
なお、本発明においては、図示しないが、容器本体を構成する周側壁部の外側壁面だけに、その層構造中に、少なくとも、バリア−性基材層が積層されているラベルを密接着させてなるレトルト用射出成形容器を製造することもできるものである。
而して、本発明において、上記のようなレトルト用射出成形容器について、その成形法を説明すると、その成形法としては、種々の成形法があるが、一例として、本発明にかかるインモ−ルドラベリング射出成形容器の成形法を挙げて説明すると、図5に示すように、コア金型11、キャビティ−金型12、ランナ−13、ゲ−ト口14、上記のキャビティ−金型12に取り付けた真空吸引装置15、16、17等からなる射出成形金型Mを使用し、まず、その層構造中に、少なくとも、バリア−性基材層が積層されているラベル8aを、容器本体の胴部を構成する周側壁部1の外側壁面の全面に相当する位置に密接着するように、キャビティ−金型12の内壁面に、真空吸引装置15、16等を利用して真空吸引して固定しながら装着し、更に、同様に、その層構造中に、少なくとも、バリア−性基材層が積層されているラベル8bを、容器本体の底部を構成する底壁部3の外側壁面の全面に相当する位置に密接着するように、コア金型11の内壁面に、真空吸引装置17等を利用して真空吸引して固定しなが装着し、次いで、キャビティ−金型12にコア金型11を固定し、しかる後、該キャビティ−金型12とコア金型11とから形成した空間部内に、加熱シリンダ−(図示してない)で溶融した成形樹脂18をランナ−13を通してゲ−ト口14から射出し、上記の空間部の形状にあった射出成形容器19を成形すると共にその射出成形容器19を構成する周側壁部1の外側壁面の全面に前述のラベル8aを溶融一体化して密接着させ、更に、同様に、射出成形容器19を構成する底壁部3の外側壁面の全面に前述のラベル8bを溶融一体化して密接着させ、しかる後冷却固化して成形品を取り出して、本発明にかかるレトルト用インモ−ルドラベリング射出成形容器を製造することができるものである。
上記の射出成形において、ラベル8bが、当初においては、コア金型11の内壁面に、真空吸引装置17等を利用して真空吸引により装着し、次いで、射出成形により、射出成形容器19を構成する底壁部3の外側壁面の全面にラベル8bを溶融一体化して密接着させることができるのは、図示しないが、ラベル8bの中央が、開口しており、而して、溶融樹脂を射出すると、その開口部分から樹脂が流入し、この流入した樹脂が、ラベル8bを下方に押し出し、これにより、射出成形容器19を構成する底壁部3の外側壁面の全面にラベル8bを溶融一体化して密接着させることができるものである。
なお、図中、1、2、3、4、5、6および7等の符号は、前述と同じ意味を表すものである。
【0013】
上記の成形法において、コア金型およびキャビティ−金型には、本発明にかかるレトルト用射出成形容器において底壁部と周側壁部との交叉部の内面を曲面に構成するために、その部分に対応する金型の隅角部を曲面に形成されているものである。
また、上記の成形法において、ラベルを金型内に装着しない場合には、ラベルなしのレトルト用射出成形容器を製造することができる。
なお、上記の例示は、本発明にかかるレトルト用射出成形容器、レトルト用インモ−ルドラベリング射出成形容器、および、その成形法等の一例を例示するものであり、本発明は、これによって限定されるものではなく、図示しないが、例えば、容器の形状としては、丸形形状、四角形形状、その他等のいずれの形状でもよいものである。
【0014】
而して、本発明にかかるレトルト用射出成形容器は、その開口部から、お粥等の流動食品、ゼリ−状食品、液体ス−プ、調味料、カレ−、シチュ−、パスタソ−ス、その他等の種々の飲食品、化粧品、医薬品、化学品、雑貨品、その他等の内容物を充填し、しかる後、その開口部を蓋材等を使用し、ヒ−トシ−ル等により強固に固着し、密閉して密閉包装体を製造し、次いで、該密閉包装体を、例えば、通常のレトルト釜を使用し、例えば、温度、110℃〜130℃位、好ましくは、120℃前後位、圧力、1〜3Kgf/cm2 位、好ましくは、2.1Kgf/cm2 前後位、時間、20〜60分間位、好ましくは、30分間前後位で加熱加圧処理する方法、あるいは、温度、90〜100℃位、好ましくは、90℃前後位、時間、5〜20分間位、好ましくは、10分間前後位でボイル処理する方法等により、レトルト処理あるいはボイル処理して、レトルトないしボイル処理した包装製品を製造することができるものである。
而して、本発明においては、上記のようなレトルト処理ないしボイル処理により、内容物を加熱殺菌、あるいは、加熱殺菌調理等を行うことができるものである。
【0015】
上記において、蓋材としては、その内面層は、本発明にかかるレトルト用射出成形容器を構成するフランジ部の天面に設けたシ−ル突起部とヒ−トシ−ル性を有する樹脂層であることが好ましく、更に、充填包装する内容物が、乳および乳製品等の場合には、乳および乳製品の成分規格などに関する省令(略称、乳等省令)の衛生基準に合致する材料であることが望ましい。
すなわち、その内面層は、後述するような、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状(直鎖状)低密度ポリエチレン、その他等の各種のポリエチレン系樹脂のフィルムないしシ−トで構成することが好ましい。
更に、上記の蓋材としては、少なくとも、太陽光等の光を遮光する性質、あるいは水蒸気、水、酸素ガス等を透過しない性質等を有する材料を使用することが望ましく、これは、単体の基材でもよく、あるいは二種以上の基材を組み合わせてなる複合基材等であってもよい。
具体的には、例えば、遮光性とバリア−性を有するアルミニュウム箔またはその蒸着膜を有する樹脂のフィルム、バリア−性を有する酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂フィルム、水蒸気、水等のバリア−性を有する低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等の樹脂のフィルムないしシ−ト、ガスバリア−性を有するポリエステル系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ナイロン系樹脂(ポリアミド系樹脂)、アクリルニトリル系樹脂、ポリビニルアルコ−ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、その他等の樹脂のフィルムないしシ−ト、樹脂に顔料等の着色剤を、その他、所望の添加剤を加えて混練してフィルム化してなる遮光性を有する各種の着色樹脂のフィルムないしシ−ト等を使用することができる。
上記のフィルムないしシ−トの厚さとしては、任意であるが、通常、5μmないし300μm位、更には、10μmないし100μm位が望ましい。
また、上記において、アルミニウム箔としては、6μmないし50μm位の厚さのもの、また、アルミニウムまたは無機酸化物の蒸着膜としては、厚さ50Åないし1000Å位のものを使用することができる。
なお、本発明においては、上記のようなバリア−性基材に、前述のヒ−トシ−ル性を有する樹脂を押し出しラミネ−トするか、あるいは、それらの樹脂のフィルムをドライラミネ−トして貼り合わせて使用することができる。
また、上記の蓋材において、蓋材としての基本機能を奏する基材フィルムとして、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、フッ素系樹脂、その他等の強靱な樹脂のフィルムないしシ−ト、あるいは、各種の紙基材等を使用することができる。
上記の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、未延伸フィルム、あるいは一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。
本発明においては、上記のような材料を使用し、後述するラミネ−ト法等を利用して蓋材を製造することができる。
【0016】
次に、本発明において、上記のような本発明にかかるレトルト用射出成形容器、レトルト用インモ−ルドラベリング射出成形容器、およびその成形法において使用する材料等について説明すると、まず、本発明において、本発明にかかるレトルト用射出成形容器を構成する成形樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状(直鎖状)低密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン、その共重合体等のポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、その他等の各種の成形用樹脂を使用することができる。
而して、本発明においては、乳および乳製品を充填包装に適し、乳および乳製品の成分規格などに関する省令(略称、乳等省令)の衛生基準に適合するために、上記のような成形用樹脂としてのポリエチレン系樹脂には、添加物は無添加であることが望ましいものである。
しかし、例外として、上記の乳等省令で認められているステアリン酸カルシウム2.5g/Kg以下、又は、グリセリン脂肪エステル0.3Kg/Kg以下を使用することは可能である。
更に、本発明においては、包装用容器としての機能、強度等を充足するために、上記のようなポリエチレン系樹脂の中でも、特に、添加物無添加の射出成形用高密度ポリエチレン樹脂を使用することが最も好ましいものである。
また、本発明においては、包装用容器としの機能、強度等を充足するポリプロピレン系樹脂を使用することも好ましいものである。
【0017】
次に、本発明において、その層構造中に、少なくとも、バリア−性基材層が積層されているラベルについて説明すると、まず、ラベルの最内層を構成する材料としては、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状(直鎖状)低密度ポリエチレン、その他等の各種のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、その他等の樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
なお、上記のポリエチレン系樹脂においては、こられの共押し出しされたフィルムないしシ−トも使用することができる。
上記のような樹脂のフィルムないしシ−トとしては、未延伸、あるいは、一軸若しくは二軸方向に延伸した延伸フィルムないしシ−トを使用することができ、その厚さとしては、6〜100μm位、好ましくは、12〜50μm位の範囲内のものを使用することが望ましい。
而して、本発明において、最内層を構成する材料としては、上記の射出成形容器を構成する成形用樹脂が射出されて押し出されてラベルと接触した時に、ヒ−トシ−ル性等を有して、相互に溶融し、密接着する性質を有する樹脂のフィルムないしシ−トを使用することが望ましいものである。
なお、本発明においては、上記の最内層を構成する最内層面には、例えば、ラベルを積み重ねて保存し、それを使用する時に、そのブロッキングを防止するために、例えば、最内層面に微細な凹凸等を形成して、そのブロッキング防止を行うこともできる。
【0018】
次にまた、本発明にかかるラベルおいては、ラベルを構成する基本素材として、剛性を有し、機械的、物理的、化学的、その他等において優れた性質を有するものを使用することが望ましく、具体的には、例えば、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレ−ト系樹脂)、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、その他等の強靱な樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
上記の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、二軸方向に延伸した延伸フィルムを使用することが望ましい。
また、本発明において、その樹脂のフィルムないしシ−トの厚さとしては、強度、剛性等について必要最低限に保持され得る厚さであればよく、厚すぎると、ラベルコストを上昇するとい欠点があり、逆に、薄すぎると、強度、剛性等が低下して好ましくないものである。
本発明においては、上記のような理由から、約10μmないし50μm位、好ましくは、約12μmないし30μm位が最も望ましい。
而して、本発明において、その層構造中に、対称型の、同材質からなる2層の構成とすることができ、これにより、ラベルを製造したときに、該ラベルのカ−ルを防止することを目的とするものである。
本発明において、上記の2層を構成する素材は、ラベルとしての腰、強度等を保持することができる材料を使用することが望ましいものであり、更に、ヤング率5.000Kg/cm2 以上の剛性を有するものを使用することが望ましい。
なお、本発明においては、上記のその層構造中に対称型であって、同材質からなる2層を構成する一方の素材としては、前述のラベルの最内層を構成する樹脂のフィルムないしシ−トであってもよいものである。
【0019】
次にまた、本発明において、少なくとも、ラベルを構成する素材として使用されるバリア−性基材層としては、太陽光等の光を遮光する性質、あるいは水蒸気、水、酸素ガス等を透過しない性質等を有する材料を使用することができ、これは、単体の基材でもよく、あるいは二種以上の基材を組み合わせてなる複合基材等であってもよい。
具体的には、例えば、遮光性とバリア−性を有するアルミニュウム箔またはその蒸着膜を有する樹脂のフィルム、バリア−性を有する酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム、水蒸気、水等のバリア−性を有する低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等の樹脂のフィルムないしシ−ト、ガスバリア−性を有するポリエステル系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ナイロン系樹脂(ポリアミド系樹脂)、アクリルニトリル系樹脂、ポリビニルアルコ−ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、その他等の樹脂のフィルムないしシ−ト、樹脂に顔料等の着色剤を、その他、所望の添加剤を加えて混練してフィルム化してなる遮光性を有する各種の着色樹脂のフィルムないしシ−ト等を使用することができる。
これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。
上記のフィルムないしシ−トの厚さとしては、任意であるが、通常、6μmないし100μm位、更には、7μmないし30μm位が望ましい。
更に、上記において、アルミニウム箔としては、6μmないし50μm位の厚さのもの、また、アルミニウムまたは無機酸化物の蒸着膜としては、厚さ50Åないし1000Å位のものを使用することができる。
また、上記の蒸着膜を支持する樹脂のフィルムとしては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリカ−ボネ−トフィルム、ポリビニルアルコ−ルフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルム、その他等を使用することができる。
【0020】
ところで、通常、ラベルは、物理的にも化学的にも過酷な条件におかれることから、ラベルを構成する積層材には、厳しい条件が要求され、変形防止強度、落下衝撃強度、耐ピンホ−ル性、耐熱性、密封性、品質保全性、作業性、衛生性、その他等の種々の条件が要求され、このために、本発明においては、上記のような材料の他に、上記のような諸条件を充足するその他の材料を任意に使用することができ、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロ−ス、その他等の公知の樹脂のフィルムないしシ−トから任意に選択して使用することができる。
その他、例えば、セロハン等のフィルム、合成紙等も使用することができる。
本発明において、上記のフィルムないしシ−トは、未延伸、一軸ないし二軸方向に延伸されたもの等のいずれのものでも使用することができる。
また、その厚さは、任意であるが、数μmから300μm位の範囲から選択して使用することができる。
更に、本発明においては、フィルムないしシ−トとしては、押し出し成膜、インフレ−ション成膜、コ−ティング膜等のいずれの性状の膜でもよい。
【0021】
次に、本発明において、上記のような材料を積層してラベルを製造する積層材の製造法について説明すると、かかる方法としては、通常の包装材料を製造するときに使用するラミネ−ト方法、例えば、押し出しラミネ−ト法、サンドラミネ−ト法、共押し出しラミネ−ト法、ドライラミネ−ト法、無溶剤型ドライラミネ−ション法、その他等で行うことができる。
而して、本発明においては、上記のラミネ−トを行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理、フレ−ム処理等の前処理をフィルムに施すことができ、また、例えば、イソシアネ−ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、有機チタン系等のアンカ−コ−ティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロ−ス系、その他等のラミネ−ト用接着剤等の公知のアンカ−コ−ト剤、接着剤等を使用することができる。
【0022】
ところで、本発明において、上記のようなラベルを構成する積層材の製造法において、押し出しラミネ−トする際の接着剤層を構成する接着性押し出し樹脂としては、例えば、ポリエチレン、エチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブテン、ポエイソブチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−メタクリル酸共重合体、あるいはエチレン−アクリル酸共重合体等のエチレンと不飽和カルボン酸との共重合体、あるいはそれらを変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、その他等を使用することができる。
また、本発明において、ドライラミネ−トする際の接着剤層を構成する接着剤としては、具体的には、ドライラミネ−ト等において使用される2液硬化型ウレタン系接着剤、ポリエステルウレタン系接着剤、ポリエ−テルウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリ酢酸ビニル系接着剤、エポキシ系接着剤、ゴム系接着剤、その他等を使用することができる。
【0023】
本発明においては、上記のような材料を積層して製造したラベル形成用積層材を使用して、インモ−ルドラベリング射出成形容器を構成する周側壁部と底壁部の外側壁面の全面に密接着させるラベルを製造するものである。
すなわち、上記のような積層材を使用し、インモ−ルドラベリング射出成形容器の大きさ等に応じて、それぞれインモ−ルドラベリング射出成形容器を構成する周側壁部と底壁部の外側壁面の全面に密接着させる外側壁面用ラベルを打ち抜いて製造するものである。
上記において、ラベルとしては、容器本体を構成する周側壁部に密接着させるラベルと、容器本体を構成する底壁部に密接着させるラベルとは、各々別々に製造してもよく、また、その両者が連設して製造してもよいものである。
而して、本発明においては、上記のような外側壁面用ラベルを射出成形金型内に、真空吸引装置等を利用して装着し、しかる後射出成形樹脂を射出して、本発明にかかるインモ−ルドラベリング射出成形容器を製造することができるものである。
【0024】
【実施例】
次に本発明について実施例を挙げて更に詳しく本発明を説明する。
実施例1
厚さ30μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムの面に、ポリウレタン系接着剤を厚さ4g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングして接着剤層を形成し、更に、該接着剤層の面に、その一方の面に所定の印刷模様を印刷して印刷層を形成した厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムをドライラミネ−トした。
次に、上記の二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム面に、上記と同様に、ポリウレタン系接着剤を厚さ4g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングして接着剤層を形成し、更に、該接着剤層の面に、厚さ7μmのアルミニウム箔をドライラミネ−トした。
しかる後、上記のアルミニウム箔面に、更に、上記と同様に、ポリウレタン系接着剤を厚さ4g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングして接着剤層を形成し、次いで、該接着剤層の面に、ポリプロピレンを主成分とし、ヒ−トシ−ル性を有する厚さ30μmの2軸延伸フィルムをドライラミネ−トして、ラベル形成用積層材を製造した。
上記のラベル形成用積層材を使用し、これから所定寸法の射出成形容器を構成する周側壁部の外側壁面の全面に密接着させる外周面用ラベルと、同じく、射出成形容器を構成する底壁部の外側壁面の全面に密接着させる底面用ラベル(穴開きラベル)とを打ち抜いて製造した。
次に、上記で製造した外周面用ラベルと底面用ラベルを、そのヒ−トシ−ル性を有する二軸延伸フィルム面が成形樹脂と接するように、金型の内壁面に、真空吸引装置等を利用して真空吸引して固定しながら装着した。
次いで、上記のキャビティ−金型にコア金型を固定し、しかる後、該キャビティ−金型とコア金型とから形成した空間部内に、加熱シリンダ−で溶融したポリプロピレン樹脂をランナ−を通してゲ−ト口から射出し、上記の金型の空間部の形状にあった容器を成形すると共にその容器を構成する胴部の周側壁部の外側壁面と、底壁部の外側壁面とにラベルを溶融一体化して密接着させ、しかる後冷却固化して成形品を取り出して、本発明にかかるレトルト用インモ−ルドラベリング射出成形容器を製造した(図4参照)。
なお、上記の射出成形容器を構成するフランジ部は、その開口部の水平線に対し、3°下方に傾斜して設けた。
上記で製造したレトルト用インモ−ルドラベリング射出成形容器に、その開口部から充填包装する内容物として、カレ−ル−を充填し、しかる後、その開口部に、内面がヒ−トシ−ル性を有する無延伸ポリプロピレン樹脂フィルム層からなり、更に、その上に、バリア−性基材としてアルミニウム箔(厚さ7μm)を積層させ、更にまた、基材フィルムとして、厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを積層させてなる蓋材で密閉して、密閉包装体を製造した。
次に、上記の密閉包装体をレトルト釜に入れ、温度、120℃、圧力、2.1Kgf/cm2 、時間、30分間からなるレトルト処理条件でレトルト処理(加熱殺菌処理)を行い、レトルト処理済の包装製品を製造した。
上記のレトルト処理済の包装製品は、容器本体の変形等は認められず、内容物の充填包装適性、レトルト処理適性、流通適性、保存性等に優れていた。
また、上記の包装製品を構成する包装用容器は、50cmの高さから5回落下させても、破壊することなく、また、遮光性に優れ、更に、酸素透過度、透湿度等においても優れていた。
なお、上記の射出成形容器において、T1 (Ta)は、0.95mm、T1 (Tb)は、1.0mm、T2 (Tc)は、1.1mm、T3 は、1.2mm、R1 は、0.5mmであった。
【0025】
実施例2
厚さ30μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムの面に、ポリウレタン系接着剤を厚さ4g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングして接着剤層を形成し、更に、該接着剤層の面に、その一方の面に所定の印刷模様を印刷して印刷層を形成した厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムをドライラミネ−トした。
次に、上記の二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム面に、上記と同様に、ポリウレタン系接着剤を厚さ4g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングして接着剤層を形成し、更に、該接着剤層の面に、厚さ200Åの酸化珪素の蒸着薄膜を有する2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを、その酸化珪素の蒸着薄膜面を対向させて、ドライラミネ−トした。
次に、上記の酸化珪素の蒸着薄膜を有する2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムをドライラミネ−トしたその2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム面に、更に、上記と同様に、ポリウレタン系接着剤を厚さ4g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングして接着剤層を形成し、次いで、該接着剤層の面に、厚さ30μmのヒ−トシ−ル性の2軸延伸ポリプロピレンフィルムをドライラミネ−トして、ラベル形成用積層材を製造した。
上記のラベル形成用積層材を使用し、打ち抜き加工してラベルを製造し、また、ポリプロピレン樹脂を射出成形用樹脂として使用し、以下、上記の実施例1と同様して、インモ−ルドラベリング射出成形して、本発明にかかるレトルト用インモ−ルドラベリング射出成形容器を製造した(図4参照)。
上記で製造したレトルト用インモ−ルドラベリング射出成形容器に、その開口部から、充填包装製品として、ソ−スを充填し、しかる後、その開口部に、内面が厚さ60μmのヒ−トシ−ル性を有する無延伸ポリプロピレン樹脂フィルム層からなり、更に、その上に、厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフィルム、バリア−性基材として、厚さ200Åの酸化珪素の蒸着薄膜を有する厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム、および、厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを順次に積層させてなる蓋材で密閉して、密閉包装体を製造した。
次に、上記の密閉包装体をレトルト釜に入れ、温度、120℃、圧力、2.1Kgf/cm2 、時間、30分間からなるレトルト処理条件でレトルト処理(加熱殺菌処理)を行い、レトルト処理済の包装製品を製造した。
上記のレトルト処理済の包装製品は、容器本体の変形等は認められず、内容物の充填包装適性、レトルト処理適性、流通適性、保存性等に優れていた。
また、上記の包装製品を構成する包装用容器は、50cmの高さから5回落下させても、破壊することなく、また、酸素透過度、透湿度等においても優れていた。
なお、上記の射出成形容器において、T1 (Ta)は、0.95mm、T1 (Tb)は、1.0mm、T2 (Tc)は、1.1mm、T3 は、1.2mm、R1 は、0.5mmであった。
【0026】
実施例3
前述の図5に示す金型を使用し、そのキャビティ−金型にコア金型を固定し、しかる後、該キャビティ−金型とコア金型とから形成した空間部内に、加熱シリンダ−で溶融したポリプロピレン樹脂をランナ−を通してゲ−ト口から射出し、上記の金型の空間部の形状にあった容器を成形し、しかる後、冷却固化して成形品を取り出して、本発明にかかるレトルト用射出成形容器を製造した(図1参照)。
なお、上記の射出成形容器を構成するフランジ部は、その開口部の水平線に対し、3°下方に傾斜して設けた。
上記で製造した射出成形容器に、その開口部から、充填包装する内容物とし、シチュ−ル−を充填し、しかる後、その開口部に、内面がヒ−トシ−ル性を有する添加物無添加の低密度ポリエチレン樹脂フィルム層からなり、更に、その上に、バリア−性基材としてアルミニウム箔(厚差7μm)を積層させ、更にまた、基材フィルムとして、厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを積層させてなる蓋材で密閉して、密閉包装体を製造した。
次に、上記の密閉包装体をレトルト釜に入れ、温度、120℃、圧力、2.1Kgf/cm2 、時間、30分間からなるレトルト処理条件でレトルト処理(加熱殺菌処理)を行い、レトルト処理済の包装製品を製造した。
上記のレトルト処理済の包装製品は、容器本体の変形等は認められず、内容物の充填包装適性、レトルト処理適性、流通適性、保存性等に優れていた。
また、上記の包装製品を構成する包装用容器は、50cmの高さから5回落下させても、破壊することなく、また、遮光性に優れ、また、酸素透過度、透湿度等においても優れていた。
なお、上記の射出成形容器において、T1 (Ta)は、0.95mm、T1 (Tb)は、1.0mm、T2 (Tc)は、1.1mm、T3 は、1.2mm、R1 は、0.5mmであった。
【0027】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明は、成形容器本体の強度を向上させることに着目し、まず、容器の胴部を構成する周側壁部と、該周側壁部の上端から外方に連設するフランジ部と、該周側壁部の下端部から横方向に連接する底壁部と、該周側壁部の下端部から垂直方向に連設する糸尻部とから容器本体を構成し、更に、その際に、容器本体を構成する周側壁部の肉厚を、0.6〜1.2mmの範囲、同じく、底壁部の肉厚を、0.7〜1.3mmの範囲、同じく、フランジ部の肉厚を、0.9〜1.5mmの範囲内に調整し、また、容器本体を構成するフランジ部を、周側壁部の上端から下方に傾斜して外方に連設し、かつ、そのフランジ部の天面にシ−ル突起部を設けると共にフランジ部の外側先端から垂下する補強突起部を設けて射出成形容器を成形し、而して、該射出成形容器内に、飲食品等の内容物を充填し、次いで、その開口部に蓋材を固着して密閉包装体を製造し、しかる後、該密閉包装体を、例えば、通常のレトルト釜等を使用し、120℃前後、圧力1〜3Kgf/cm2 位で20〜60分間位加熱加圧処理し、あるいは、90℃前後位で10分間位ボイル処理して、レトルトないしボイル処理した包装製品を製造して、射出成形容器本体が、レトルト処理あるいはボイル処理時に、容器本体の変形、あるいは、破損等は認められず、耐レトルト処理あるいはボイル処理適性を有し、また、容器としての強度、特に、落下強度等に優れ、種々の物品の充填包装に適し、充分に満足し得る包装製品を製造するに有用なレトルト用射出成形容器を製造し得ることができるというものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるレトルト用射出成形容器の構成についてその一例を示す概略的断面図である。
【図2】図1に示す本発明にかかるレトルト用射出成形容器におけるフランジ部の部分に相当する構成について拡大して示す概略的拡大断面図である。
【図3】図1に示す本発明にかかるレトルト用射出成形容器における底壁部と周側壁部との部分に相当する構成について拡大して示す概略的拡大断面図である。
【図4】本発明にかかるレトルト用射出成形容器について、その周側壁部と底壁部との外側壁面に、その層構造中に、少なくとも、バリア−性基材層が積層されているラベルを密接着させてなるレトルト用インモ−ルドラベリング射出成形容器の構成を示す概略的断面図である。
【図5】図4に示す本発明にかかるレトルト用インモ−ルドラベリング射出成形容器の成形法についてその構成を示す概略的断面図である。
【符号の説明】
A 本発明にかかるレトルト用射出成形容器
A1 容器本体
1 周側壁部
2 フランジ部
3 底壁部
4 糸尻部
5 環状スタッキングリブ
6 シ−ル突起部
7 補強突起部
T1 周側壁部の厚さ
T2 底壁部の厚さ
T3 フランジ部の厚さ
Ta 環状スタッキングリブ5の上部近傍の周側壁部1の厚さ
Tb 底壁部3と環状スタッキングリブ5との間の周側壁部1の厚さ
Tc 底壁部3の厚さ
P 底壁部3と周側壁部1との交叉部の内面
R 曲面
R1 底壁部3と周側壁部1との交叉部の内面Pの半径
8a、8b ラベル
11 コア金型
12 キャビティ−金型
13 ランナ−
14 ゲ−ト口
15 真空吸引装置
16 真空吸引装置
17 真空吸引装置
18 溶融した成形樹脂
19 射出成形容器
M 射出成形金型
l 点線
Claims (5)
- 容器の胴部を構成する周側壁部と、該周側壁部の上端から外方に連設するフランジ部と、該周側壁部の下端部から横方向に連設する底壁部と、該周側壁部の下端部から垂直方向に連設する糸尻部とから容器本体が構成され、該容器本体の周側壁部の肉厚(T 1 )が、0.6〜1.2mm、底壁部の肉厚(T 2 )が、0.7〜1.3mm、フランジ部の肉厚(T 3 )が、0.9〜1.5mmであり、該周側壁部の内周面に、環状スタッキングリブが設けられ、該環状スタッキングリブの上部近傍の周側壁部の厚さをTaとし、底壁部と環状スタッキングリブとの間の周側壁部の厚さをTbとし、底壁部の厚さをTcとする場合、Tc>Tb>Taの関係を有し、また、該底壁部と周側壁部との交叉部の内面が、その半径(R 1 )が0.5Ta〜3Taの曲面に形成され、更に、前記フランジ部が、周側壁部の上端から下方に1°〜10°の角度で傾斜して外方に連設されると共に、該フランジ部の天面にシール突起部が設けられ、また、該フランジ部の外側先端から垂下し、その下端が内側に鉤状に折れ曲がった形状の補強突起部が設けられた構成からなることを特徴とするレトルト用射出成形容器。
- 前記周側壁部と底壁部との外側壁面に、その層構造中に、少なくとも、バリアー性基材層が積層されているラベルを密接着させてなることを特徴とする請求項1記載のレトルト用射出成形容器。
- 前記バリアー性基材層が、無機酸化物の蒸着薄膜を有する樹脂フィルムからなることを特徴とする請求項2に記載のレトルト用射出成形容器。
- 前記容器本体が、ポリプロピレン樹脂からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のレトルト用射出成形容器。
- 前記周側壁部の下端部から垂直方向に連設する糸尻部を除去したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のレトルト用射出成形容器。
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