[go: up one dir, main page]

JP4262141B2 - 積層型チップバリスタ及びその製造方法 - Google Patents

積層型チップバリスタ及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4262141B2
JP4262141B2 JP2004173050A JP2004173050A JP4262141B2 JP 4262141 B2 JP4262141 B2 JP 4262141B2 JP 2004173050 A JP2004173050 A JP 2004173050A JP 2004173050 A JP2004173050 A JP 2004173050A JP 4262141 B2 JP4262141 B2 JP 4262141B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
varistor
pair
internal electrodes
outer layer
mol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004173050A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005353844A (ja
Inventor
大 松岡
克成 森合
毅彦 阿部
浩一 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2004173050A priority Critical patent/JP4262141B2/ja
Priority to US11/137,584 priority patent/US7167352B2/en
Priority to KR1020050045463A priority patent/KR100674385B1/ko
Priority to TW094119093A priority patent/TWI297504B/zh
Priority to DE102005026731.9A priority patent/DE102005026731B4/de
Priority to CNB2005100767457A priority patent/CN100472673C/zh
Publication of JP2005353844A publication Critical patent/JP2005353844A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4262141B2 publication Critical patent/JP4262141B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Thermistors And Varistors (AREA)

Description

本発明は、積層型チップバリスタ及びその製造方法に関する。
この種の積層型チップバリスタとして、電圧非直線特性(以下、「バリスタ特性」と称する)を発現するバリスタ層と当該バリスタ層を挟むように配置される一対の内部電極とを含むバリスタ部と、当該バリスタ部を挟むように配置される一対の外層部とを有する積層体と、積層体に形成され、一対の内部電極にそれぞれ接続される一対の外部電極と、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載された積層型チップバリスタでは、外層部は、バリスタ層と同じ材料からなる。
特開平11−265805号公報
本発明は、ESD(Electrostatic Discharge:静電気放電)に対する耐量(以下、「ESD耐量」と称する)を良好に維持しつつ、低静電容量化を図ることが可能な積層型チップバリスタ及びその製造方法を提供することを課題とする。
最近の高速インターフェイスでは、高速化を実現するために、IC自体の構造がESDに対して脆弱になってきている。このため、高速伝送系ICにおけるESD対策の要求が高まっており、ESD対策部品として積層型チップバリスタが用いられている。高速伝送系用のESD対策部品としての積層型チップバリスタに要求される特性として、静電容量の低減は必須である。発現する静電容量が大きいと、信号品位に問題を生じ、最悪の場合は通信不可となる懼れがある。
積層型チップバリスタの静電容量を低減させる手法としては、内部電極が互いに重なり合う部分の面積を少なくする手法が考えられる。内部電極が互いに重なり合う部分の面積を少なくすることにより、静電容量が発現する領域が減少して、静電容量が低減することとなる。しかしながら、内部電極が互いに重なり合う部分の面積を少なくすると、ESD耐量が低下するという新たな問題点が生じてしまう。ESDのようなサージ電圧を印加した場合、内部電極が互いに重なり合う部分での電界分布は、内部電極が互いに重なり合う部分の端部に集中する。内部電極が互いに重なり合う部分の電界分布が端部に集中すると、内部電極が互いに重なり合う部分の面積が少なくなればなるほど、ESD耐量は急激に低下していく。
そこで、本発明者等は、ESD耐量を良好に維持しつつ、低静電容量化を図り得る積層型チップバリスタ及びその製造方法について鋭意研究を行った結果、以下のような事実を新たに見出した。
バリスタの静電容量Ctotalには、下記(1)式にて示されるように、バリスタ特性発現領域での静電容量Cだけでなく、バリスタ特性発現領域以外の領域での静電容量Cも含まれている。
total=C+C … (1)
:バリスタ層における一対の内部電極に重なる領域(以下、「バリスタ特性 発現領域」と称する。)での静電容量
:バリスタ特性発現領域以外の領域での静電容量
バリスタ特性発現領域の比誘電率は、結晶粒界に形成されたポテンシャルがコンデンサ成分として振舞うために生じるものであり、通常、数100のオーダーである。このため、バリスタ特性発現領域以外の領域がバリスタ特性発現領域と同じ材料により構成されている場合、積層型チップバリスタの低静電容量化を図る上で、当該バリスタ特性発現領域以外の領域の比誘電率を無視することはできない。すなわち、バリスタ特性発現領域以外の領域の比誘電率を小さくすることができれば、当該バリスタ特性発現領域以外の領域の静電容量Cが低くなり、バリスタの静電容量Ctotalの低静電容量化を図ることが可能となる。
かかる研究結果を踏まえ、本発明に係る積層型チップバリスタは、電圧非直線特性を発現するバリスタ層と当該バリスタ層を挟むように配置される一対の内部電極とを含むバリスタ部と、当該バリスタ部を挟むように配置される一対の外層部とを有する積層体と、積層体に形成され、一対の内部電極にそれぞれ接続される一対の外部電極と、を備え、バリスタ層における一対の内部電極に重なる領域は、ZnOを主成分とすると共にCoを含む第1の素体からなる領域を有し、外層部は、ZnOを主成分とすると共にCoを含み且つ当該Coの含有量が第1の素体よりも少ない第2の素体からなる領域を有することを特徴とする。
本発明に係る積層型チップバリスタでは、外層部はバリスタ特性を発現させるための材料としてのCoの含有量が第1の素体よりも少ない第2の素体からなる領域を有するので、当該外層部における結晶粒界に形成されるポテンシャルが小さくなる。これにより、外層部の比誘電率がバリスタ層における一対の内部電極に重なる領域の比誘電率よりも小さくなり、当該外層部の静電容量が低くなる。この結果、積層型チップバリスタの低静電容量化を図ることができる。また、内部電極が互いに重なり合う部分の面積はESD耐量を考慮して設定することが可能となるため、ESD耐量を良好に維持することができる。
また、本発明に係る積層型チップバリスタは、電圧非直線特性を発現するバリスタ層と当該バリスタ層を挟むように配置される一対の内部電極とを含むバリスタ部と、当該バリスタ部を挟むように配置される一対の外層部とを有する積層体と、積層体に形成され、一対の内部電極にそれぞれ接続される一対の外部電極と、を備え、バリスタ層における一対の内部電極に重なる領域は、ZnOを主成分とすると共にCo及び希土類金属を含む第1の素体からなる領域を有し、外層部は、ZnOを主成分とすると共にCo及び希土類金属を含み当該Coの含有量及び当該希土類金属の含有量がそれぞれ第1の素体よりも少ない第2の素体からなる領域を有することを特徴とする。
本発明に係る積層型チップバリスタでは、外層部はバリスタ特性を発現させるための材料としてのCo及び希土類金属の含有率がそれぞれ第1の素体よりも少ない第2の素体からなる領域を有するので、当該外層部における結晶粒界に形成されるポテンシャルが小さくなる。これにより、外層部の比誘電率がバリスタ層における一対の内部電極に重なる領域の比誘電率よりも小さくなり、当該外層部の静電容量が低くなる。この結果、積層型チップバリスタの低静電容量化を図ることができる。また、内部電極が互いに重なり合う部分の面積はESD耐量を考慮して設定することが可能となるため、ESD耐量を良好に維持することができる。
また、本発明に係る積層型チップバリスタは、電圧非直線特性を発現するバリスタ層と当該バリスタ層を挟むように配置される一対の内部電極とを含むバリスタ部と、当該バリスタ部を挟むように配置される一対の外層部とを有する積層体と、積層体に形成され、一対の内部電極にそれぞれ接続される一対の外部電極と、を備え、バリスタ層における一対の内部電極に重なる領域は、ZnOを主成分とすると共にCoを含む第1の素体からなる領域を有し、外層部は、ZnOを主成分とすると共にCoを含まない第2の素体からなる領域を有することを特徴とする。
本発明に係る積層型チップバリスタでは、外層部はバリスタ特性を発現させるための材料としてのCoを含まないので、当該外層部における結晶粒界に形成されるポテンシャルが極めて小さくなる。これにより、外層部の比誘電率がバリスタ層における一対の内部電極に重なる領域の比誘電率よりも極めて小さくなり、当該外層部の静電容量が大幅に低くなる。この結果、積層型チップバリスタの低静電容量化を図ることができる。また、内部電極が互いに重なり合う部分の面積はESD耐量を考慮して設定することが可能となるため、ESD耐量を良好に維持することができる。
また、本発明に係る積層型チップバリスタは、電圧非直線特性を発現するバリスタ層と当該バリスタ層を挟むように配置される一対の内部電極とを含むバリスタ部と、当該バリスタ部を挟むように配置される一対の外層部とを有する積層体と、積層体に形成され、一対の内部電極にそれぞれ接続される一対の外部電極と、を備え、バリスタ層における一対の内部電極に重なる領域は、ZnOを主成分とすると共にCo及び希土類金属を含む第1の素体からなる領域を有し、外層部は、ZnOを主成分とすると共にCo及び希土類金属を含まない第2の素体からなる領域を有することを特徴とする。
本発明に係る積層型チップバリスタでは、外層部はバリスタ特性を発現させるための材料としてのCo及び希土類金属を含まないので、当該外層部における結晶粒界に形成されるポテンシャルが極めて小さくなる。これにより、外層部の比誘電率がバリスタ層における一対の内部電極に重なる領域の比誘電率よりも極めて小さくなり、当該外層部の静電容量が大幅に低くなる。この結果、積層型チップバリスタの低静電容量化を図ることができる。また、内部電極が互いに重なり合う部分の面積はESD耐量を考慮して設定することが可能となるため、ESD耐量を良好に維持することができる。
一方、本発明に係る積層型チップバリスタの製造方法は、電圧非直線特性を発現するバリスタ層と当該バリスタ層を挟むように配置される一対の内部電極とを含むバリスタ部と、当該バリスタ部を挟むように配置される一対の外層部とを有する積層体を形成する工程と、積層体に、一対の内部電極にそれぞれ接続される一対の外部電極を形成する工程と、を備え、バリスタ層を、ZnOを主成分とすると共にCoを含む第1のシートで形成し、外層部を、ZnOを主成分とすると共にCoを含み且つ当該Coの含有量が第1のシートよりも少ない第2のシートで形成することを特徴とする。
本発明に係る積層型チップバリスタの製造方法では、外層部がバリスタ特性を発現させるための材料としてのCoの含有量が第1のシートよりも少ない第2のシートで形成されるので、結晶粒界に形成されるポテンシャルが小さくされた外層部が得られることとなる。これにより、外層部の比誘電率がバリスタ層の比誘電率よりも小さくなり、当該外層部の静電容量が低くなる。この結果、積層型チップバリスタの低静電容量化を図ることができる。また、内部電極が互いに重なり合う部分の面積はESD耐量を考慮して設定することが可能となるため、ESD耐量を良好に維持することができる。
また、本発明に係る積層型チップバリスタの製造方法は、電圧非直線特性を発現するバリスタ層と当該バリスタ層を挟むように配置される一対の内部電極とを含むバリスタ部と、当該バリスタ部を挟むように配置される一対の外層部とを有する積層体を形成する工程と、積層体に、一対の内部電極にそれぞれ接続される一対の外部電極を形成する工程と、を備え、バリスタ層を、ZnOを主成分とすると共にCo及び希土類金属を含む第1のシートで形成し、外層部を、ZnOを主成分とすると共にCo及び希土類金属を含み且つ当該Coの含有量及び当該希土類金属の含有量がそれぞれ第1のシートよりも少ない第2のシートで形成することを特徴とする。
本発明に係る積層型チップバリスタの製造方法では、外層部がバリスタ特性を発現させるための材料としてのCo及び希土類金属の含有率がそれぞれ第1のシートよりも少ない第2のシートで形成されるので、結晶粒界に形成されるポテンシャルが小さくされた外層部が得られることとなる。これにより、外層部の比誘電率がバリスタ層の比誘電率よりも小さくなり、当該外層部の静電容量が低くなる。この結果、積層型チップバリスタの低静電容量化を図ることができる。また、内部電極が互いに重なり合う部分の面積はESD耐量を考慮して設定することが可能となるため、ESD耐量を良好に維持することができる。
また、本発明に係る積層型チップバリスタの製造方法は、電圧非直線特性を発現するバリスタ層と当該バリスタ層を挟むように配置される一対の内部電極とを含むバリスタ部と、当該バリスタ部を挟むように配置される一対の外層部とを有する積層体を形成する工程と、積層体に、一対の内部電極にそれぞれ接続される一対の外部電極を形成する工程と、を備え、バリスタ層を、ZnOを主成分とすると共にCoを含む第1のシートで形成し、外層部を、ZnOを主成分とすると共にCoを含まない第2のシートで形成することを特徴とする。
本発明に係る積層型チップバリスタの製造方法では、外層部がバリスタ特性を発現させるための材料としてのCoを含まない第2のシートで形成されるので、結晶粒界に形成されるポテンシャルが極めて小さくされた外層部が得られることとなる。これにより、外層部の比誘電率がバリスタ層の比誘電率よりも極めて小さくなり、当該外層部の静電容量が大幅に低くなる。この結果、積層型チップバリスタの低静電容量化を図ることができる。また、内部電極が互いに重なり合う部分の面積はESD耐量を考慮して設定することが可能となるため、ESD耐量を良好に維持することができる。
また、本発明に係る積層型チップバリスタの製造方法は、電圧非直線特性を発現するバリスタ層と当該バリスタ層を挟むように配置される一対の内部電極とを含むバリスタ部と、当該バリスタ部を挟むように配置される一対の外層部とを有する積層体を形成する工程と、積層体に、一対の内部電極にそれぞれ接続される一対の外部電極を形成する工程と、を備え、バリスタ層を、ZnOを主成分とすると共にCo及び希土類金属を含む第1のシートで形成し、外層部を、ZnOを主成分とすると共にCo及び希土類金属を含まない第2のシートで形成することを特徴とする。
本発明に係る積層型チップバリスタの製造方法では、外層部がバリスタ特性を発現させるための材料としてのCo及び希土類金属を含まない第2のシートで形成されるので、結晶粒界に形成されるポテンシャルが極めて小さくされた外層部が得られることとなる。これにより、外層部の比誘電率がバリスタ層の比誘電率よりも極めて小さくなり、当該外層部の静電容量が大幅に低くなる。この結果、積層型チップバリスタの低静電容量化を図ることができる。また、内部電極が互いに重なり合う部分の面積はESD耐量を考慮して設定することが可能となるため、ESD耐量を良好に維持することができる。
本発明によれば、ESD耐量を良好に維持しつつ、低静電容量化を図ることが可能な積層型チップバリスタ及びその製造方法を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る積層型チップバリスタ及びその製造方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
まず、図1を参照して、本実施形態に係る積層型チップバリスタ1の構成を説明する。図1は、本実施形態に係る積層型チップバリスタの断面構成を説明する図である。
積層型チップバリスタ1は、図1に示されるように、積層体3と、当該積層体3において対向する端面にそれぞれ形成される一対の外部電極5とを備えている。積層体3は、バリスタ部7と、当該バリスタ部7を挟むように配置される一対の外層部9とを有し、バリスタ部7と一対の外層部9とが積層されることにより構成されている。積層体3は、直方体形状を呈しており、例えば、長さが1.6mmに設定され、幅が0.8mmに設定され、高さが0.8mmに設定されている。本実施形態に係る積層型チップバリスタ1は、いわゆる1608タイプの積層型チップバリスタである。
バリスタ部7は、バリスタ特性を発現するバリスタ層11と、当該バリスタ層11を挟むように配置される一対の内部電極13とを含んでいる。バリスタ部7では、バリスタ層11と内部電極13とが交互に積層されている。バリスタ層11における一対の内部電極13に重なる領域11aがバリスタ特性を発現する領域として機能する。
バリスタ層11は、ZnO(酸化亜鉛)を主成分として含むと共に、副成分として希土類金属元素、Co、IIIb族元素(B、Al、Ga、In)、Si、Cr、Mo、アルカリ金属元素(K、Rb、Cs)及びアルカリ土類金属元素(Mg、Ca、Sr、Ba)等の金属単体やこれらの酸化物を含む第1の素体からなる。本実施形態において、バリスタ層11は、副成分としてPr、Co、Cr、Ca、Si、K、Al等を含んでいる。これにより、バリスタ層11における一対の内部電極13に重なる領域11aが、ZnOを主成分とすると共にCo及びPrを含む第1の素体からなる領域を有することとなる。
Pr及びCoは、バリスタ特性を発現させるための材料となる。Prを用いる理由は、電圧非直線性に優れ、また、量産時での特性ばらつきが少ないためである。バリスタ層11におけるZnOの含有量は、特に限定されないが、バリスタ層11を構成する全体の材料を100質量%とした場合に、通常、99.8〜69.0質量%である。バリスタ層11の厚みは、例えば5〜60μm程度である。
一対の内部電極13は、それぞれの一端部が積層体3において対向する端面に交互に露出するように略平行に設けられている。各内部電極13は、上記各一端部において外部電極5と電気的に接続されている。この内部電極13は、導電材を含んでいる。内部電極13に含まれる導電材としては、特に限定されないが、PdまたはAg−Pd合金からなることが好ましい。内部電極13の厚みは、例えば0.5〜5μm程度である。積層型チップバリスタ1を低静電容量とする場合、内部電極13の重なり部分13aの面積は、積層体3の積層方向から見て、通常0.001〜0.5mm、好ましくは0.002〜0.1mm程度である。
外部電極5は、積層体3の両端面を覆うように設けられている。この外部電極5は、内部電極13を構成しているPd等の金属と電気的に良好に接続できる金属材料からなるものであると好ましい。例えば、Agは、Pdからなる内部電極13との電気的な接続性が良好であり、しかも積層体3の端面に対する接着性が良好であることから、外部電極用の材料として好適である。このような外部電極5は、通常10〜50μm程度の厚さとされる。
外部電極5の表面には、当該外部電極5を覆うように、厚みが0.5〜2μm程度であるNiめっき層(図示省略)及び厚みが2〜6μm程度のSnめっき層(図示省略)等が順に形成されている。これらのめっき層は、主として積層型チップバリスタ1をはんだリフローにより基板等に搭載する際の、はんだ耐熱性やはんだ濡れ性を向上することを目的として形成されるものである。
外部電極5の表面に形成させるめっき層は、はんだ耐熱性やはんだ濡れ性を向上する目的が達成される限り、必ずしも上述した材料の組み合わせに限定されない。めっき層を構成し得るその他の材料としては、例えば、Sn−Pb合金等が挙げられ、上述のNiやSnと組み合わせて用いても好適である。また、めっき層は、必ずしも2層構造に限定されるものではなく、1層又は3層以上の構造を有するものであってもよい。
外層部9は、ZnOを主成分として含むと共に、副成分として希土類金属元素、Co、IIIb族元素(B、Al、Ga、In)、Si、Cr、Mo、アルカリ金属元素(K、Rb、Cs)及びアルカリ土類金属元素(Mg、Ca、Sr、Ba)等の金属単体やこれらの酸化物を含む第2の素体からなる。本実施形態において、外層部9は、副成分としてPr、Co、Cr、Ca、Si、K、Al等を含んでいる。第2の素体におけるCoの含有量は、第1の素体におけるCoの含有量よりも少なく設定されている。これにより、外層部9が、ZnOを主成分とすると共にCoの含有量が第1の素体よりも少ない第2の素体からなる領域を有することとなる。外層部9の厚みは、例えば0.30〜0.38μm程度である。
第1の素体におけるCoの含有量は、バリスタ層11(領域11a)におけるバリスタ特性の発現を考慮すると、酸化亜鉛及び他の金属原子の全体量100モル%に対して0.1モル%以上であることが好ましい。したがって、第2の素体におけるCoの含有量は、酸化亜鉛及び他の金属原子の全体量100モル%に対して0.1モル%未満であることが好ましい。なお、第2の素体におけるCoの含有量はゼロである、すなわち第2の素体がCoを含まなくてもよい。
以上のように、本実施形態の積層型チップバリスタ1によれば、外層部9はバリスタ特性を発現させるための材料としてのCoの含有量が第1の素体よりも少ない第2の素体からなる領域を有するので、当該外層部9における結晶粒界に形成されるポテンシャルが小さくなる。これにより、外層部9の比誘電率がバリスタ層11における一対の内部電極13に重なる領域11aの比誘電率よりも小さくなり、当該外層部9の静電容量が低くなる。この結果、積層型チップバリスタ1全体での低静電容量化を図ることができる。また、内部電極13が互いに重なり合う部分の面積はESD耐量を考慮して設定することが可能となるため、積層型チップバリスタ1ではESD耐量を良好に維持することができる。
第2の素体がCoを含まない場合には、外層部9における結晶粒界に形成されるポテンシャルが極めて小さくなる。これにより、外層部9の比誘電率が領域11aの比誘電率よりも極めて小さくなり、当該外層部9の静電容量が大幅に低くなる。この結果、積層型チップバリスタ1の更なる低静電容量化が図られることとなる。
本実施形態の変形例として、第2の素体におけるCoの含有量を第1の素体におけるCoの含有量よりも少なく設定するとともに、第2の素体における希土類金属(本実施形態においては、Pr)の含有量を第1の素体における希土類金属の含有量よりも少なく設定してもよい。この場合、外層部9が、ZnOを主成分とすると共にCoの含有量及び希土類金属の含有量が第1の素体よりもそれぞれ少ない第2の素体からなる領域を有することとなる。なお、第2の素体における希土類金属の含有量はゼロである、すなわち第2の素体が希土類金属を含まなくてもよい。
第1の素体におけるPrの含有量は、バリスタ層11(領域11a)におけるバリスタ特性の発現を考慮すると、酸化亜鉛及び他の金属原子の全体量100モル%に対して0.05モル%以上であることが好ましい。したがって、第2の素体におけるPrの含有量は、酸化亜鉛及び他の金属原子の全体量100モル%に対して0.05モル%未満であることが好ましい。なお、Prの含有量は、Coの含有量と関連するため、必ずしも上記数値範囲に限られるものではない。
上記変形例においては、外層部9がCo及び希土類金属の含有率がそれぞれ第1の素体よりも少ない第2の素体からなる領域を有するので、上記実施形態のようにCoの含有率のみを少なくした場合に比べて、外層部9における結晶粒界に形成されるポテンシャルが小さくなる。この結果、外層部9の静電容量が更に低くなり、積層型チップバリスタ1全体のより一層の低静電容量化を図ることができる。
第2の素体がCo及び希土類金属を含まない場合には、Coのみを含まない場合に比べて、外層部9における結晶粒界に形成されるポテンシャルが小さくなる。この結果、外層部9の静電容量が大幅に低くなり、積層型チップバリスタ1の更なる低静電容量化が図られることとなる。
第2の素体がCoを含む、あるいは、第2の素体がCo及び希土類金属を含む場合は、第2の素体がCoを含まない、あるいは、第2の素体がCo及び希土類金属を含まない場合に比して、第2の素体と第1の素体との縮率の差が少なくなる。このため、第2の素体がCoを含む、あるいは、第2の素体がCo及び希土類金属を含む場合、第2の素体と第1の素体との縮率の差を要因とする境界面の残留応力による特性の変化や、内部電極の剥離等の発生を抑制することができる。
続いて、図1〜図3を参照して、上述した構成を有する積層型チップバリスタ1の製造過程について説明する。図2は、本実施形態に係る積層型チップバリスタの製造過程を説明するためのフロー図である。図3は、本実施形態に係る積層型チップバリスタの製造過程を説明するための図である。
まず、バリスタ層11を構成する主成分であるZnO、及びPr、Co、Cr、Ca、Si、K及びAlの金属又は酸化物等の微量添加物を所定の割合となるように各々秤量した後、各成分を混合してバリスタ材料を調整する(ステップS101)。その後、このバリスタ材料に有機バインダ、有機溶剤、有機可塑剤等を加えて、ボールミル等を用いて20時間程度混合・粉砕を行ってスラリーを得る。
このスラリーを、ドクターブレード法等の公知の方法により、例えばポリエチレンテレフタレートからなるフィルム上に塗布した後、乾燥して厚さ30μm程度の膜を形成する。こうして得られた膜をフィルムから剥離して第1のグリーンシートを得る(ステップS102)。
次に、この第1のグリーンシートS1上に、内部電極13用の材料であるペースト状のPdをスクリーン印刷等の印刷法等により所定のパターンで塗布した後、この導電性ペーストを乾燥させて所定のパターンを有する電極層を形成する(ステップS103)。
一方、外層部9を構成する主成分であるZnO、及びPr、Co、Cr、Ca、Si、K及びAlの金属又は酸化物等の微量添加物を所定の割合となるように各々秤量した後、各成分を混合してバリスタ材料を調整する(ステップS104)。このとき、Coの含有量を、第1のグリーンシートを製作する場合におけるCoの含有量よりも少なく設定する。また、Coの含有量をゼロとしてもよい。その後、このバリスタ材料に有機バインダ、有機溶剤、有機可塑剤等を加えて、ボールミル等を用いて20時間程度混合・粉砕を行ってスラリーを得る。
このスラリーを、ドクターブレード法等の公知の方法により、例えばポリエチレンテレフタレートからなるフィルム上に塗布した後、乾燥して厚さ30μm程度の膜を形成する。こうして得られた膜をフィルムから剥離して第2のグリーンシートを得る(ステップS105)。
次に、電極層が形成された第1のグリーンシート、電極層が形成されていない第1のグリーンシート及び第2のグリーンシートを所定の順序で重ねてシート積層体を形成する(ステップS106)。こうして得られたシート積層体を所望のサイズに切断してグリーンチップを得る(ステップS107)。得られたグリーンチップでは、図3に示されるように、複数枚の第2のグリーンシートS2、第1のグリーンシートS1、電極層ELが形成された2枚の第1のグリーンシートS1、第1のグリーンシートS1、電極層ELが形成された2枚の第1のグリーンシートS1、複数枚の第1のグリーンシートS1、複数枚の第2のグリーンシートS2の順に、これらのシートS1,S2が積層されている。なお、必ずしも電極層ELが形成されていない第1のグリーンシートS1を積層する必要はない。
次に、このグリーンチップに、180〜400℃、0.5〜24時間程度の加熱処理を実施して脱バインダを行った後、さらに、1000〜1400℃、0.5〜8時間程度の焼成を行い(ステップS108)、積層体3を得る。この焼成によって、グリーンチップにおける電極層ELの間の第1グリーンシートS1はバリスタ層11となり、第2のグリーンシートS2は外層部9となる。電極層ELは、内部電極13となる。こうして得られた積層体3には、次の工程を実施する前に、研磨材等とともに研磨容器に入れるなどして素子表面の平滑処理を施してもよい。
次に、積層体3の表面からアルカリ金属(例えば、Li、Na等)を拡散させる(ステップS109)。ここでは、まず、得られた積層体3の表面にアルカリ金属化合物を付着させる。アルカリ金属化合物の付着には、密閉回転ポットを用いることができる。アルカリ金属化合物としては、特に限定されないが、熱処理することにより、アルカリ金属が積層体3の表面から内部電極13の近傍にまで拡散できる化合物であり、アルカリ金属の酸化物、水酸化物、塩化物、硝酸塩、硼酸塩、炭酸塩及び蓚酸塩等が用いられる。
そして、このアルカリ金属化合物が付着している積層体3を電気炉で、所定の温度及び時間で熱処理する。この結果、アルカリ金属化合物からアルカリ金属が積層体3の表面から内部電極13の近傍にまで拡散する。好ましい熱処理温度は、700〜1000℃であり、熱処理雰囲気は大気である。また、熱処理時間(保持時間)は、好ましくは10分〜4時間である。
次に、積層体3の両端部に、一対の内部電極13のそれぞれに接するように、主としてAgを含む外部電極用ペーストを塗布した後、このペーストに対して550〜850℃程度の加熱(焼き付け)処理を行い、Agからなる一対の外部電極5を形成する(ステップS110)。そして、外部電極5の外側表面に、電解めっき等によりNiめっき層及びSnめっき層を順次積層する。こうして積層型チップバリスタ1が得られる。
以上のように、本実施形態の製造方法によれば、外層部9はCoの含有量が第1のグリーンシートS1よりも少ない第2のグリーンシートS2で形成されるので、結晶粒界に形成されるポテンシャルが小さくされた外層部9が得られることとなる。この結果、低静電容量化が図られた積層型チップバリスタ1を得ることができる。もちろん、内部電極13が互いに重なり合う部分の面積はESD耐量を考慮して設定することが可能となるため、得られた積層型チップバリスタ1は、ESD耐量を良好に維持している。
第2のグリーンシートS2がCoを含まない場合には、外層部9における結晶粒界に形成されるポテンシャルが極めて小さくなり、更に低静電容量化が図られた積層型チップバリスタ1を得ることができる。
本実施形態に係る製造方法の変形例として、第2のグリーンシートS2におけるCoの含有量を第1のグリーンシートS1におけるCoの含有量よりも少なく設定するとともに、第2のグリーンシートS2における希土類金属(本実施形態においては、Pr)の含有量を第1のグリーンシートS1における希土類金属の含有量よりも少なく設定してもよい。なお、第2のグリーンシートS2における希土類金属の含有量はゼロである、すなわち第2のグリーンシートS2が希土類金属を含まなくてもよい。
上記変形例においては、外層部9がCo及び希土類金属の含有率がそれぞれ第1のグリーンシートS1よりも少ない第2のグリーンシートS2で形成されるので、上記実施形態の製造方法のようにCoの含有率のみを少なくした場合に比べて、外層部9における結晶粒界に形成されるポテンシャルが小さくなる。この結果、低静電容量化がより一層図られた積層型チップバリスタ1を得ることができる。
第2のグリーンシートS2がCo及び希土類金属を含まない場合には、Coのみを含まない場合に比べて、外層部9における結晶粒界に形成されるポテンシャルが小さくなる。この結果、静電容量が極めて小さい積層型チップバリスタ1を得ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしもこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、上述した積層型チップバリスタ1は、一対の内部電極13がバリスタ層11を挟んだ構造を有していたが、本発明のバリスタは、このような構造が複数積層された積層型チップバリスタであってもよい。このような積層型のバリスタによれば、更なる静電気耐量の向上や更なる低電圧駆動等を図れるようになる。
上述した積層型チップバリスタ1では、バリスタ層11全体が、ZnOを主成分とすると共にCo及びPrを含む第1の素体からなるものの、これに限られることなく、バリスタ層11における一対の内部電極13に重なる領域11aが、上記第1の素体からなる領域を一部に有していればよい。また、外層部9全体が、ZnOを主成分とすると共にCoの含有量が第1の素体よりも少ない第2の素体なるものの、これに限られることなく、上記第2の素体からなる領域を一部に有していればよい。
上述した製造方法では、2層の電極層ELを第1のグリーンシートS1に形成しているが、これに限られることなく、一方の電極層ELを第2のグリーンシートS2に形成するようにしてもよい。また、2層の電極層ELを第2のグリーンシートS2に形成し、これらの第2のグリーンシートS2で第1のグリーンシートS1を挟むようにこれらのシートS1,S2を積層してもよい。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
バリスタ層(第1のグリーンシート)に用いるバリスタ材料に関しては、純度99.9%のZnO(97.725モル%)に、Pr(0.5モル%)、Co(1.5モル%)、Al(0.005モル%)、K(0.05モル%)、Cr(0.1モル%)、Ca(0.1モル%)及びSi(0.02モル%)を添加して調製した。外層部(第2のグリーンシート)に用いるバリスタ材料に関しては、純度99.9%のZnO(99.175モル%)に、Pr(0.5モル%)、Co(0.05モル%)、Al(0.005モル%)、K(0.05モル%)、Cr(0.1モル%)、Ca(0.1モル%)及びSi(0.02モル%)を添加して調製した。また、これと並行して、Pd粒子からなる金属粉末、有機バインダ及び有機溶剤を混合することにより内部電極形成用の導電性ペーストを調製した。
このバリスタ材料及び導電性ペーストを用い、図2に示される製造過程に従って、1608タイプの積層型チップバリスタを製造した。内部電極の重なり部分の面積は、0.05mmとした。
アルカリ金属拡散処理に関しては、得られた積層体(焼結体)を、アルカリ金属化合物としてのLiCO粉末(平均粒径:3μm)とともに、密閉回転ポットに入れて混合し、積層体1個あたり1μgのLiCOの粉末を付着させた。なお、密閉回転ポットへのLiCO粉末の投入量は、積層体1個当り、0.01μg〜10mgの範囲とした。熱処理温度は900℃とし、熱処理時間は10分とした。
(実施例2、3)
外層部(第2のグリーンシート)に用いるバリスタ材料におけるCoの添加量を0.01モル%、ゼロに設定する以外は、実施例1と同様にして実施例2、3の積層型チップバリスタを得た。なお、実施例1に対してCoの添加量の変更するため、実施例2、3ではZnOの量を調整して、ZnO及び他の金属原子の全体量を100モル%としている。
(実施例4〜7)
外層部(第2のグリーンシート)に用いるバリスタ材料におけるPrの添加量を0.05モル%、0.01モル%、0.005モル%、ゼロに設定する以外は、実施例1と同様にして実施例4〜7の積層型チップバリスタを得た。なお、実施例1に対してPrの添加量の変更するため、実施例4〜7ではZnOの量を調整して、ZnO及び他の金属原子の全体量を100モル%としている。
(実施例8)
外層部(第2のグリーンシート)に用いるバリスタ材料におけるCoの添加量及びPrの添加量をゼロに設定する以外は、実施例1と同様にして実施例8の積層型チップバリスタを得た。なお、実施例1に対してCo及びPrの添加量の変更するため、実施例8ではZnOの量を調整して、ZnO及び他の金属原子の全体量を100モル%としている。
(比較例1)
下記以外は、実施例1と同様にして比較例1の積層型チップバリスタを得た。外層部(第2のグリーンシート)に用いるバリスタ材料におけるCoの添加量を1.5モル%に設定する、すなわち外層部(第2のグリーンシート)に用いるバリスタ材料とバリスタ層(第1のグリーンシート)に用いるバリスタ材料とを同一とする。LiCOの粉末を付着させない、すなわち積層体にLiを拡散させない。
(比較例2)
下記以外は、実施例1と同様にして比較例2の積層型チップバリスタを得た。外層部(第2のグリーンシート)に用いるバリスタ材料におけるCoの添加量を1.5モル%に設定する、すなわち外層部(第2のグリーンシート)に用いるバリスタ材料とバリスタ層(第1のグリーンシート)に用いるバリスタ材料とを同一とする。LiCOの粉末を付着させない、すなわち積層体にLiを拡散させない。内部電極の重なり部分の面積は、0.025mmに設定する。
(比較例3)
外層部(第2のグリーンシート)に用いるバリスタ材料におけるCoの添加量を1.5モル%に設定する、すなわち外層部(第2のグリーンシート)に用いるバリスタ材料とバリスタ層(第1のグリーンシート)に用いるバリスタ材料とを同一とする以外は、実施例1と同様にして比較例3の積層型チップバリスタを得た。なお、実施例1に対してCoの添加量の変更するため、比較例1〜3ではZnOの量を調整して、ZnO及び他の金属原子の全体量を100モル%としている。
このようにして得られた積層型チップバリスタを用いて、バリスタ層における一対の内部電極に重なる領域の比誘電率εA、外層部の比誘電率εB、非直線係数αと、静電容量C、ESD耐量を各々測定した。また、比誘電率εAと比誘電率εBとの比(εA/εB)を算出した。結果を、図4に示す。
比誘電率εBの求め方は、次の通りである。まず、面積S、内部電極との間隔dとなる外部電極を形成し、静電容量Cを測定する。次に、下記(2)式から比誘電率εBを求める。
εB=C*d/ε*S … (2)
比誘電率εAの求め方は、次の通りである。まず、作製した積層型チップバリスタの静電容量Cを測定する。次に、下記(3)式から比誘電率εAを求める。
εA=(C−C)*d/ε*S … (3)
:内部電極の間隔
:内部電極の重なり部分の面積
非直線係数αは、積層型チップバリスタに流れる電流が1mAから10mAまで変化した際に、積層型チップバリスタの電極間にかかる電圧と電流の関係を示しており、下記(4)式から求めた。
α=log(I10/I)/log(V10/V) … (4)
ここで、V10は、積層型チップバリスタにI10=10mAの電流を流した場合のバリスタ電圧を意味し、Vは、積層型チップバリスタにI=1mAの電流を流した場合のバリスタ電圧を意味する。この非直線係数αが大きいほど、バリスタ特性に優れている。
静電容量Cは、1MHzでの静電容量であって、HP製の4284A装置により測定した。本実施例では、静電容量Cが2.0pF以下である場合、積層型チップバリスタの静電容量が十分に低いと判断し、「良(○)」と判定した。判断基準を2.0pF以下とした理由は、積層型チップバリスタの静電容量が2.0pF以下であると、100MHz以上の高周波に対応可能となるからである。
ESD耐量は、IEC(International Electrotechnical Commission)の規格IEC61000−4−2に定められている静電気放電イミュニティ試験によって測定した。本実施例では、ESD耐量が8kV以上である場合に、ESD耐量が十分であると判断し、「良(○)」と判定した。判断基準を8kV以上とした理由は、IEC61000−4−2のレベル4を満たすからである。
実施例1〜8の積層型チップバリスタは、静電容量Cが2.0pF以下であると共に、ESD耐量が8kV以上である。これに対して、比較例1,3の積層型チップバリスタは、ESD耐量が8kV以上であるものの、静電容量Cが2.0pFよりも大きくなる。また、比較例1,3の積層型チップバリスタは、静電容量Cが2.0pF以下であるものの、ESD耐量が8kVより低くなってしまう。以上のことから、本発明の有効性が確認された。
本実施形態に係る積層型チップバリスタの断面構成を説明する図である。 本実施形態に係る積層型チップバリスタの製造過程を説明するためのフロー図である。 本実施形態に係る積層型チップバリスタの製造過程を説明するための図である。 本発明に係る積層型チップバリスタによる実施例1〜8と比較例1〜3とを示す図表である。
符号の説明
1…積層型チップバリスタ、3…積層体、5…外部電極、7…バリスタ部、9…外層部、11…バリスタ層、11a…バリスタ層における一対の内部電極に重なる領域、13…内部電極、13a…内部電極の重なり部分、EL…電極層、S1…第1のグリーンシート、S2…第2のグリーンシート。

Claims (2)

  1. 電圧非直線特性を発現するバリスタ層と当該バリスタ層を挟むように配置される一対の内部電極とを含むバリスタ部と、当該バリスタ部を挟むように配置される一対の外層部とを有する積層体と、
    前記積層体に形成され、前記一対の内部電極にそれぞれ接続される一対の外部電極と、を備え、
    前記バリスタ層における前記一対の内部電極に重なる領域は、ZnOを主成分とすると共に副成分としてCoを含む第1の素体からなる領域を有し、
    前記外層部は、ZnOを主成分とすると共に副成分としてCoを含み、前記前記バリスタ層における前記一対の内部電極に重なる前記領域と同じ組成成分であると共に、当該Coの含有量が前記第1の素体よりも少ない第2の素体からなる領域を有し、
    前記バリスタ層における前記一対の内部電極に重なる前記領域におけるCoの含有量は、前記バリスタ層における前記一対の内部電極に重なる前記領域に含まれるZnO及び副成分の金属原子の全体量100モル%に対し0.1モル%以上であり、
    前記外層部におけるCoの含有量は、前記外層部に含まれるZnO及び副成分の金属原子の全体量100モル%に対し0.1モル%未満(但し、0モル%を含まず)であり、
    前記外層部における結晶粒界に形成されるポテンシャルが前記バリスタ層における前記一対の内部電極に重なる前記領域での結晶粒界に形成されるポテンシャルよりも小さく、前記外層部の比誘電率が前記バリスタ層における前記一対の内部電極に重なる前記領域の比誘電率よりも小さいことを特徴とする積層型チップバリスタ。
  2. 電圧非直線特性を発現するバリスタ層と当該バリスタ層を挟むように配置される一対の内部電極とを含むバリスタ部と、当該バリスタ部を挟むように配置される一対の外層部とを有する積層体と、
    前記積層体に形成され、前記一対の内部電極にそれぞれ接続される一対の外部電極と、を備え、
    前記バリスタ層における前記一対の内部電極に重なる領域は、ZnOを主成分とすると共に副成分としてCo及び希土類金属を含む第1の素体からなる領域を有し、
    前記外層部は、ZnOを主成分とすると共に副成分としてCo及び希土類金属を含み、前記前記バリスタ層における前記一対の内部電極に重なる前記領域と同じ組成成分であると共に、当該Coの含有量及び当該希土類金属の含有量がそれぞれ前記第1の素体よりも少ない第2の素体からなる領域を有し、
    前記バリスタ層における前記一対の内部電極に重なる前記領域におけるCoの含有量は、前記バリスタ層における前記一対の内部電極に重なる前記領域に含まれるZnO及び副成分の金属原子の全体量100モル%に対し0.1モル%以上であり、
    前記バリスタ層における前記一対の内部電極に重なる前記領域における希土類金属の含有量は、前記バリスタ層における前記一対の内部電極に重なる前記領域に含まれるZnO及び副成分の金属原子の全体量100モル%に対し0.05モル%以上であり、
    前記外層部におけるCoの含有量は、前記外層部に含まれるZnO及び副成分の金属原子の全体量100モル%に対し0.1モル%未満(但し、0モル%を含まず)であり、
    前記外層部における希土類金属の含有量は、前記外層部に含まれるZnO及び副成分の金属原子の全体量100モル%に対し0.05モル%未満(但し、0モル%を含まず)であり、
    前記外層部における結晶粒界に形成されるポテンシャルが前記バリスタ層における前記一対の内部電極に重なる前記領域での結晶粒界に形成されるポテンシャルよりも小さく、前記外層部の比誘電率が前記バリスタ層における前記一対の内部電極に重なる前記領域の比誘電率よりも小さいことを特徴とする積層型チップバリスタ。
JP2004173050A 2004-06-10 2004-06-10 積層型チップバリスタ及びその製造方法 Expired - Lifetime JP4262141B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004173050A JP4262141B2 (ja) 2004-06-10 2004-06-10 積層型チップバリスタ及びその製造方法
US11/137,584 US7167352B2 (en) 2004-06-10 2005-05-26 Multilayer chip varistor
KR1020050045463A KR100674385B1 (ko) 2004-06-10 2005-05-30 적층형 칩 배리스터
TW094119093A TWI297504B (en) 2004-06-10 2005-06-09 Multilayer chip varistor
DE102005026731.9A DE102005026731B4 (de) 2004-06-10 2005-06-09 Mehrschichtchipvaristor
CNB2005100767457A CN100472673C (zh) 2004-06-10 2005-06-10 积层型片状变阻器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004173050A JP4262141B2 (ja) 2004-06-10 2004-06-10 積層型チップバリスタ及びその製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008110349A Division JP4683068B2 (ja) 2008-04-21 2008-04-21 積層型チップバリスタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005353844A JP2005353844A (ja) 2005-12-22
JP4262141B2 true JP4262141B2 (ja) 2009-05-13

Family

ID=35581508

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004173050A Expired - Lifetime JP4262141B2 (ja) 2004-06-10 2004-06-10 積層型チップバリスタ及びその製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4262141B2 (ja)
CN (1) CN100472673C (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010122732A1 (ja) 2009-04-23 2010-10-28 パナソニック株式会社 サージ吸収素子
EP2381451B1 (en) 2010-04-22 2018-08-01 Epcos AG Method for producing an electrical multi-layer component and electrical multi-layer component
CN102867822B (zh) * 2012-09-14 2014-11-19 深圳中科系统集成技术有限公司 一种esd保护器件及其制备方法
MX2020008622A (es) * 2018-03-05 2021-01-15 Kyocera Avx Components Corp Varistor en cascada con mejores capacidades de manejo de energia.
DE102018116221B4 (de) * 2018-07-04 2022-03-10 Tdk Electronics Ag Vielschichtvaristor mit feldoptimiertem Mikrogefüge und Modul aufweisend den Vielschichtvaristor
JP7235492B2 (ja) * 2018-12-12 2023-03-08 Tdk株式会社 チップバリスタ
DE102020122299B3 (de) * 2020-08-26 2022-02-03 Tdk Electronics Ag Vielschichtvaristor und Verfahren zur Herstellung eines Vielschichtvaristors

Also Published As

Publication number Publication date
CN1707703A (zh) 2005-12-14
JP2005353844A (ja) 2005-12-22
CN100472673C (zh) 2009-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7262181B2 (ja) 積層セラミックコンデンサおよびその製造方法
KR101952843B1 (ko) 내부전극용 도전성 페이스트 조성물 및 이를 포함하는 적층 세라믹 전자부품
KR100674385B1 (ko) 적층형 칩 배리스터
JP5163097B2 (ja) バリスタ
JP2005353845A (ja) 積層型チップバリスタ
JP4262141B2 (ja) 積層型チップバリスタ及びその製造方法
US9343522B2 (en) Ceramic powder, semiconductor ceramic capacitor, and method for manufacturing same
JP4571164B2 (ja) 電気的過大応力に対する保護のために使用されるセラミック材料、及びそれを使用する低キャパシタンス多層チップバリスタ
JP5696623B2 (ja) チップバリスタ
JP4683068B2 (ja) 積層型チップバリスタ
JP3064659B2 (ja) 積層型セラミック素子の製造方法
KR20130027784A (ko) 외부 전극용 도전성 페이스트, 이를 이용한 적층 세라믹 전자부품 및 이의 제조방법
JP4087359B2 (ja) 積層型チップバリスタ
JP3981125B2 (ja) 積層型チップバリスタ及びその製造方法
JP4710560B2 (ja) 積層型チップバリスタの製造方法
JP4070780B2 (ja) 積層型チップバリスタ
JP4041082B2 (ja) バリスタ及びバリスタの製造方法
JP2006269985A (ja) 積層型チップバリスタ
JP5321570B2 (ja) チップバリスタ
JP5338795B2 (ja) チップバリスタ
KR20190019117A (ko) 내부전극용 도전성 페이스트 조성물 및 이를 포함하는 적층 세라믹 전자부품
JP5799672B2 (ja) チップバリスタ
JP4012915B2 (ja) バリスタシート用ペーストの製造方法、積層型チップバリスタの製造方法、及び積層型チップバリスタ
JP4710654B2 (ja) 積層型チップバリスタの製造方法
KR100834307B1 (ko) 적층형 칩 바리스터의 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070629

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070710

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070910

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080421

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080602

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090203

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090206

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4262141

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140220

Year of fee payment: 5

EXPY Cancellation because of completion of term