JP4139171B2 - スローアウェイチップ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋳鉄や鉄鋼の切削に用いるスローアウェイタイプの切削チップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、鋳鉄や鉄鋼の切削ではスローアウェイタイプの切削チップが用いられており、中には、切り屑によるすくい面の損傷を防止する目的でチップのすくい面にチップブレーカを形成したものや、切削抵抗による損傷等を防ぐためにすくい面外周部の切刃近傍にランドを設けたもの等、チップのすくい面形状に変化を持たせたチップが知られている。
【0003】
チップブレーカおよびランドを形成した両面使いのスローアウェイチップでは、一般的にチップをひっくり返して用いる際に切刃部がホルダと接触して欠損することを防止するため、図5のようにランド25の高さをすわり面27(すくい面中央部)の高さよりも低くなる(h<0)ように設計される(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のスローアウェイチップでは、特に衝撃が大きい切削条件で加工すると、チップ21の固定(すわり)に最も影響するチップコーナー部33の高さが低くなってしまうことからチップ21の下面(すわり面)に位置する切刃部24にうきが生じてしまう結果、チップ21のすわりが悪く、切削時に特にチップコーナー部33が振動し、チップ21の下面に位置する切刃部24がホルダの着座面に断続的に衝突して欠損(裏欠け)したり、切削時のチップのビビリ振動によって切削に関与する切刃24にチッピングが発生する恐れがあった。
【0005】
そこで、ランド25と、このランド25と相似形状からなる中央面27とを設けた、いわゆる全周ブレーカにおいて、ランド27と中央面27の高さを同じにしてチップ21のすわりを安定させ、裏欠け防止や切削抵抗を低減させるスローアウェイチップも提案されている(例えば特許文献2参照)。
【0006】
しかしながら、この全周ブレーカタイプのチップ21においても、片面の切削に刃先24の欠損やクレータ摩耗によってすくい面のランド25が損傷してしまうと、チップ21を裏返して使用した際にチップ21のすわりに最も影響するコーナー部33のランド25が損傷して設置面とならなくなる結果、すわりの安定性が落ちてしまい、チップ21のうきやびびり等を抑制できずに工具損傷や加工面が粗くなる等の問題点があった。
【0007】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、その目的はチップのすわりを安定させて切削時のチップの振動を防止し、裏欠けや切刃のチッピングを防止でき、使用した面を裏返してすわり面とした場合でもすわりの安定性を高いままに保持できるとともに平滑な仕上げ面が得られるスローアウェイチップを提供することにある。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−39306号公報
【0009】
【特許文献2】
特開平11−277307号公報
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の問題について検討した結果、略平板状をなし、2つの主面がすくい面と着座面を、側面が逃げ面をなし、前記両主面と前記逃げ面の交点に切刃を有する両面使用可能なスローアウェイチップにおいて、前記両主面の周縁部にランド面を、該ランド面から内側に凹部をはさんで中央面を設けるとともに、前記中央面に前記ランド面に向かって伸びる少なくとも1つ以上の突起部を設け、かつ、前記中央面の少なくとも前記突起部頂面および前記ランド面がともに設置面となるるよう形成され、前記凹部は、前記ランド面側のR 1 面と、該R 1 面に連続するR 2 面と、該R 2 面に連続するとともに中央面側のR 3 面との3つのR面にて形成されるとともに、前記R 1 面の曲率半径:r 1 および前記R 2 面の曲率半径:r 2 および前記R 3 面の曲率半径:r 3 が、r 3 >r 1 >r 2 となるよう形成されることによって、チップのすわりに最も影響を与えるコーナー部近傍までを設置面とでき、例え片面の切刃が切削によって欠損した場合であっても、この欠損した切刃近傍がホルダから浮いた状態となることを防止して切削時の振動による裏欠けが発生することを抑制できるとともに、ビビリの発生を防止して切削に関与する切刃の欠損を防止でき、平滑な仕上げ面が得られることを知見した。
【0011】
すなわち、本発明のスローアウェイチップは、略平板状をなし、2つの主面がすくい面と着座面を、側面が逃げ面をなし、前記両主面と前記逃げ面の交点に切刃を有する両面使用可能なスローアウェイチップにおいて、前記両主面の周縁部にランド面を、該ランド面から内側に凹部をはさんで中央面を設けるとともに、前記中央面に前記ランド面に向かって伸びる少なくとも1つ以上の突起部を設け、かつ、前記中央面の少なくとも前記突起部頂面および前記ランド面がともに設置面となるよう形成され、前記凹部は、前記ランド面側のR1面と、該R1面に連続するR2面と、該R2面に連続するとともに中央面側のR3面との3つのR面にて形成されるとともに、前記R1面の曲率半径:r1および前記R2面の曲率半径:r2および前記R3面の曲率半径:r3が、r3>r1>r2となるスローアウェイチップである。
【0012】
また、前記突起部の先端の角度を鋭角とすることが望ましい。
【0014】
また、前記スローアウェイチップの中心からチップ周縁部までの長さL1に対する前記スローアウェイチップの中心から前記突起部先端までの長さL2の比(L2/L1)が0.7〜0.95であること、また前記ランド面の幅が0.2〜0.5mmであることが望ましい。
【0015】
また、前記凹部が前記ランド面側のR1面と、該R1面に連続するR2面と、該R2面に連続するとともに中央面側のR3面との3つのR面にて形成することが望ましい。
【0016】
前記主面における前記中央面および前記ランド面の面積比率が50〜90%であることが望ましい。
【0017】
前記突起部の前記中央面と同じ高さに位置する先端と前記ランド面との距離が0.5mm以下であり、かつ前記突起部先端の高さが前記ランド面に向かって10〜60度の角度で傾斜しつつ減じていることが望ましい。
また、本発明のスローアウェイチップの製造方法は、略平板状をなし、2つの主面がすくい面と着座面を、側面が逃げ面をなし、前記両主面と前記逃げ面の交点に切刃を有する両面使用可能なスローアウェイチップの製造方法において、前記両主面の周縁部にランド面を、該ランド面から内側に凹部をはさんで中央面を設けるとともに、前記中央面に前記ランド面に向かって伸びる少なくとも1つ以上の突起部を設けたスローアウェイチップの焼結体を作製する工程と、前記焼結体において、前記突起部頂面および前記ランド面がともに設置面となるよう同じ高さになるまで、前記突起部頂面および前記ランド面を共に研削加工する工程と、を備えたスローアウェイチップの製造方法である。
このとき、前記突起部は、突起部先端の高さがランド面に向かってチップの厚み方向に傾斜しつつ減じている傾斜面を有して形成されるとともに、前記研削工程において、前記ランド面と前記突起部先端との間隔を目視で確認して、前記研削加工を終了することが望ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の切削スローアウェイチップ(以下単にチップと呼ぶ)について、図1の平面図(a)と、側面図(b)を用いて説明する。図1によれば、チップ1は略平板状の多角形からなり、すくい面および着座面を形成する主面2と側面に逃げ面3を有し、逃げ面3と主面2との交点に切刃4(切削に関与する切刃4a、着座面に位置する切刃4b)を有する。さらに、主面2の周縁部に着座面と厚み方向に平行で、かつ平坦なランド面5を有し、また、チップ1の主面2の中央部に着座面と厚み方向に平行で、かつ平坦な中央面7を有するとともに、ランド面5と中央面7の間にブレーカとして機能する凹部6を設けている。
【0019】
本発明によれば、中央面7にランド面5に向かって伸びる1つ以上の突起部8を設けるとともに、ランド面5の高さと、中央面7の少なくとも突起部8の頂面の高さとを同じとして、スローアウェイチップ1のコーナー13、すなわち、すくい面のコーナー13に向かって伸びる1つ以上の突起部8と、2つのコーナー13の間に向かって伸びる1つ以上の突起部8とを有し、前記コーナー13に向かって伸びる突起部8の中央面7と同じ高さに位置する先端とランド面5との距離が、前記2つのコーナー13の間に向かって伸びる突起部8の中央面7と同じ高さに位置する先端とランド面5との距離よりも大きくするとともに、一方のコーナーに位置する切刃が切削に関与する場合に、前記一方のコーナーの裏側に位置する他方のコーナーに位置するランド面が、該ランド面と同じ高さに位置する突起部の頂面とともにホルダへの設置面となるよう形成することが大きな特徴であり、このようにすることでランド面5が設置面(すわり面)となり、チップ1の特にホルダと接する(着座面)切刃4b部のすわりの安定性が向上し、切削時に切刃4b部分にうきによるびびりや裏欠けが発生することを防ぐことができる。また、ランド面5のみでチップ1を支えてしまうと、ランド面5が切削による負荷でかけた場合、チップ1のすわりが不安定になるが、ランド面5とともに中央面7の中ですくなくとも突起部8の頂面もすわり面とすることでランド面5にかかる切削の負荷を低減でき、かつ、よりチップ1の外側ですわりを得ることができるため、チップ1のすわりが安定し、チップ1のうきを抑制することができる。
【0020】
すなわち、ランド面5が突起部8よりも低い位置にあると切削時にチップ1のうきが発生してしまい、チップ1の設置面側の切刃や中央面が断続的な衝撃を受けて裏欠けや欠損の原因となってしまう。他方、ランド面5が突起部8よりも高い位置にあると、すわりは安定し、うきの発生を抑えることができる反面、切削時の負荷がランド面5に集中してしまい、裏欠けや欠損を引き起こしてしまう。
【0021】
また、切削時の摩耗や欠損等によってランド面5が損傷してしまうため、チップ1を裏返して使用した際に刃先4のランド面5が設置面とならなくなる。そのため、切削によって刃先4に荷重がかかると、刃先4の下の設置面が無いためすわりが安定せずにうきやびびりが発生してしまう。そこで、突起部8を設けるとすわり面がランド面5により近い位置にあるため、ランド面5が損傷した場合でもすわりの安定性を保持することができる効果もある。
【0022】
なお、ランド面5と突起部8の高さを同じにするには、あらかじめランド面5と突起部8をともに設定値よりも高くなるように調整した焼結体を作製し、ランド面5と突起部8に同時に研削加工を施すことによってランド面5と突起部8の高さを調整可能である。また、ランド面5の高さと突起部8の高さが加工ばらつきによって0.05mm以下の差が生じた場合であっても本発明の効果は失われない。
【0023】
さらに、切削に影響しない程度にチップ1の外側に突起部8を複数配置することでチップ1のすわりをより向上することができる。そこで、突起部8の先端を図2に示すように、チップ1を平面視したときの角度αを鋭角、特に60°以下とすることが、より多くの突起部8をチップ1のランド面5付近に配置できるため望ましい。
【0024】
また、本発明のスローアウェイチップは、突起部8として、スローアウェイチップ1のコーナー13に向かって伸びる1つ以上の突起部と、2つのコーナー13の間に向かって伸びる1つ以上の突起部8とを有することを特徴とする。これにより、コーナー13に向かう突起部8がすわりとなるとともにブレーカの効果をもつため、切り屑の排出方向を一定にすることができ、切削抵抗の低減することができる。さらに、コーナー13とコーナー13の間にもひとつ以上の突起部8を設けることですわりの安定性がより向上する。
【0025】
なお、チップ1の中心からチップ周縁部までの長さL1に対するチップ1の中心から突起部8の先端までの長さL2の比(L2/L1)が0.7〜0.95であることが、チップ1の着座面においてランド面5に欠損や加工ばらつきによるランド面5と中央面7との高さずれが発生した場合においても、チップ1、特に着座面の座り安定性を維持できる点で望ましい。すなわち、0.7以下であれば、ランド面5に欠損が発生したときに不安定となり、0.95以上であれば加工ばらつきでランド面5と中央面7との高さのずれが発生したときに不安定となる。
【0026】
なお、図1によれば、チップ1の中央には取付孔9が形成され、この取付孔9にボルト等(不図示)を螺合してネジ止め固定する構造となっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ネジを用いない、いわゆるクランプオン方式の固定であってもよい。
【0027】
さらに、ランド面5の幅を0.2〜0.5mmとすることが切刃の強度、およびチップ1の着座面(設置面)におけるすわりの安定性を高めて裏欠けに対する強度を高めるとともに、切り屑の排出性の向上や切削抵抗の増大防止により欠損およびチッピングを防止する点で望ましい。
【0028】
また、チップ1の要部拡大断面図である図2に示すように、本発明によればランド面5と中央面7の間にある凹部8を、ランド面5側のR1面10と、R1面10に連続し、図3では凹部6の底面に位置するR2面11と、R2面に連続する中央面側のR3面12との3つのR面からなるとともに、R 1 面10の曲率半径:r 1 およびR 2 面11の曲率半径:r 2 およびR 3 面12の曲率半径:r 3 がr 3 >r 1 >r 2 となるよう形成されることで切削抵抗を低減し、耐欠損性を向上させ、切り屑の排出をスムーズにし、切り屑のつまり等による損傷を防ぐブレーカとしての効果に加えて、すわりとなる中央面7および突起部8の面積を確保することができる。
【0029】
ここで、上記凹部6の望ましい寸法は、切削抵抗を低減する点でR1面10の曲率半径を15〜17mm、切屑の流れを損なわず、凹部6(ブレーカ)の長さを短くしてすわりを確保する点でR2面11の曲率半径を1〜2mm、望ましくは1〜1.5mmとし、さらには切り屑をスムーズに排出し、切り屑のつまりによる工具損傷を防ぐ点でR3面12の曲率半径を22〜24mmとすることが望ましい。
【0030】
また、切刃4はシャープエッジでもよいが、切刃4の刃先強度が増し、さらに切削抵抗を低減することができるため、刃先4のチッピングおよび欠損を防ぐことができる点で切刃4にC面またはR面加工を施すことが望ましい。
【0031】
さらに、本発明によれば、図1に示すように、主面2における中央面7およびランド面5、すなわち設置面の面積比率が50〜90%であることが、すわりを安定させ、うきやびびりの発生を抑えて裏欠けやチッピングを防ぐ点で望ましい。
【0032】
また、突出部8の中央面7と同じ高さに位置する先端8aとランド面5との距離を0.5mm以下とし、かつ図4に示すように突起部先端8aの高さがランド面5に向かって10〜60度の角度でチップ1の厚み方向に傾斜しつつ減じていることが望ましく、これによって、主面を研磨加工するにつれてランド面5と突起部8の先端との間隔が狭まることを目視で確認できることから、作業者がランド面5と突起部先端8aとの間隔を目視で確認することによって研磨加工状態を容易に確認でき、加工時の並行度のばらつきを防止することができる。
【0033】
【実施例】
(実施例)
WC粉末に対してCoを11重量%添加した混合粉末を、プレス成形で図1および表1に示す型式、平面形状で刃先を1面に2つの計4つになるように成形し、真空焼成した後、試料No.1〜6については焼結体の両主面の中央面およびランド面を研磨して同じ高さに調整した。なお、試料No.1〜6、8〜11については、対向するコーナー部同士で中央面の突起形状を対称な形状にするとともに、先端に45度の傾斜を設け、中央面の突起部先端とランド面との隙間(w)を0.2mmに設定することによって、目視によって研磨加工の平行度のバラツキを確認することができた。なお、試料No.7はブレーカを設けない従来の形状であり、試料No.8、9はランド面が突起部の高さより低い従来の形状であり、試料No.10、11はランド面が突起部の高さより高い従来の形状であり、試料No.12はランド部と中央面の高さが同じで中央面に突起部がない従来の形状である。
【0034】
また、すべての試料にはランド面の周縁部にホーニング処理(刃先処理)を施した後、CVD法によって焼結体表面にTiCN−Al2O3−TiNからなる硬質膜を順にコーティングして試料No.1〜11のスローアウェイチップを作製した。
【0035】
得られたチップについて、チップを平板の上に置いたときの周縁部(ランド面の周縁端)と平板との隙間の最大値(h)、中央面の突起部先端の位置(L2/L1の平均値)を測定し表1に示した。
【0036】
また、得られたチップを用いて以下の条件での切削試験を行い、測定器を用いて切削時のうきの測定を行い、チップが欠損に至るまでの切削時間、被削材の加工面状態の観察を行った。また、切削試験は1つの試料につき、図1(b)の刃先4a1、4a2で行った後、裏返して刃先4b1、4b2で行った。結果は表2に示した。
切削条件
切削速度:250m/min
切込み :4mm
送り :0.35mm/rev
被削材 :FC250 4本溝つき
切削状態:乾式
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
表2より、ランド面と中央面のすくなくとも突起部を同じ高さ(h≦0.05mm)とした試料No.1〜6では、刃先4a1、4a2、4b1、4b2すべての切刃において切削時におけるチップ周縁部のうきが10μm以下であり、切削寿命が300秒以上と長く、また、切刃以外の部位での欠損等の裏欠けおよび切削している切刃部分のチッピングも無く、優れた耐欠損性を示した。また、被削材の加工面を観察した結果、一様に滑らかな加工面となっていた。
【0040】
これに対して、ブレーカを設けなかった試料No.7では、被削材の加工面が粗雑であった。
【0041】
また、ランド面が突起部の高さより低い試料No.8、9では、うきが50μm以上と大きく発生し、裏欠けが発生してしまい、かつ早期に切刃の欠損が発生して耐欠損性が悪かった。また、びびりによって加工面の面状態も悪くなった。
【0042】
さらに、ランド面が突起部の高さより高い試料No.10、11では、うきの発生が小さいながらも発生し、ランド面に裏欠けが発生してしまった。そのため、びびりが発生し、切刃の欠損が早期に発生してしまい、被削材の加工面も悪かった。
【0043】
また、中央面に突起部を設けず、ランド部と中央面の高さを同じとした試料No.12では、刃先4a1、4a2の切削試験においてはうきも発生せず、切削時間も300秒程度と長かった。しかしながら、刃先4a1、4a2での切削試験後に行う刃先4b1、4b2での切削試験は、先に行った切削試験によって刃先4a1、4a2のランド部が損傷し、設置面とならなかったため、うきが発生してしまい、切削時間も刃先4a1、4a2よりも短くなり、加工面もやや粗雑なものとなった。
【0044】
【発明の効果】
以上詳述したとおり、本発明に係るスローアウェイチップでは、スローアウェイチップの主面の周縁部にランドを設けるとともに、該ランド面から内側に凹部をはさんで中央面を設けるとともに、中央面にランド面に向かって伸びる少なくとも1つ以上の突起部を設け、かつ、中央面の少なくとも突起部頂面およびランド面がともに設置面となるよう形成され、凹部は、ランド面側のR 1 面と、該R 1 面に連続するR 2 面と、該R 2 面に連続するとともに中央面側のR 3 面との3つのR面にて形成されるとともに、R 1 面の曲率半径:r 1 およびR 2 面の曲率半径:r 2 およびR 3 面の曲率半径:r 3 が、r 3 >r 1 >r 2 となることで、チップのすわり面が端部まで安定し、切削に関与する切刃の裏側に位置する切刃がホルダから浮いた状態となることを防止して切削時の振動による裏欠けが発生することを抑制できるとともに、すわり面の拘束力を高めてビビリの発生を防止して切削に関与する切刃の欠損を防止でき、かつ、使用した面を裏返してすわり面とした場合でもすわりの安定性を高いままに保持できるとともに平滑な仕上げ面が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスローアウェイチップの例を示した概略図であり、(a)は概略平面図、(b)は概略側面図である。
【図2】図1のスローアウェイチップの部分拡大平面図である。
【図3】図1(b)中のA部の拡大断面概略図である。
【図4】図1(a)中のB−B拡大断面概略図である。
【図5】従来のスローアウェイチップの要部拡大断面図であり、(a)は要部拡大断面図、(b)は平面図である。
【符号の説明】
1:スローアウェイチップ
2:主面
3:逃げ面
4:切刃
4a1、a2:切削に関与する切刃
4b1、b2:ホルダと接する(着座面)切刃
5:ランド面
6:凹部
7:中央面
8:突起部
8a:突起部先端
9:取付け孔
10:先端側のR面(R1)
11:R底面(R2)
12:中央面側のR面(R3)
h:ランド面と中央面の高さの差
Claims (6)
- 略平板状をなし、2つの主面がすくい面と着座面を、側面が逃げ面をなし、前記両主面と前記逃げ面の交点に切刃を有する両面使用可能なスローアウェイチップにおいて、前記両主面の周縁部にランド面を、該ランド面から内側に凹部をはさんで中央面を設けるとともに、前記中央面に前記ランド面に向かって伸びる少なくとも1つ以上の突起部を設け、かつ、前記中央面の少なくとも前記突起部頂面および前記ランド面がともに設置面となるよう形成され、前記凹部は、前記ランド面側のR1面と、該R1面に連続するR2面と、該R2面に連続するとともに中央面側のR3面との3つのR面にて形成されるとともに、前記R1面の曲率半径:r1および前記R2面の曲率半径:r2および前記R3面の曲率半径:r3が、r3>r1>r2となるよう形成されたことを特徴とするスローアウェイチップ。
- 前記突起部頂面の先端の角度を鋭角としたことを特徴とする請求項1記載のスローアウェイチップ。
- 前記スローアウェイチップの中心からチップ周縁部までの長さL1に対する前記スローアウェイチップの中心から前記突起部先端までの長さL2の比(L2/L1)が0.7〜0.95であることを特徴とする請求項1または2記載のスローアウェイチップ。
- 前記ランド面の幅が0.2〜0.5mmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載のスローアウェイチップ。
- 前記主面における前記中央面および前記ランド面の面積比率が50〜90%であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載のスローアウェイチップ。
- 前記突出部の前記中央面と同じ高さに位置する先端と前記ランド面との距離が0.5mm以下であり、かつ前記突起部先端の高さが前記ランド面に向かって10〜60度の角度で傾斜しつつ減じていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載のスローアウェイチップ。
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