JP4138179B2 - 金属検出機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベルトコンベア等の搬送路上を搬送される例えば食品等の被検査体に金属片が含まれているか否かを検査する金属検出機に関する。
【0002】
【従来の技術】
食品の安全を確保するためのシステムとして、近年、HACCP(Hazard Analysis Critical Control Point 危険分析重要管理点)が提唱されている。このHACCPの一環として、食品に金属片が含まれていないことを検査することが義務付けられている。
【0003】
この食品等の被検査体に金属片が含まれているか否かを検査するために種々の手法が提唱されているが、磁界中に金属が入ることにより、磁界が乱れることを利用した金属検出手法が一般的である。
【0004】
この検出手法を採用した金属検出機は例えば図5に示すように構成されている。食品等の被検査体1を一定方向に搬送する搬送路としてのベルトコンベア2を囲むようにフレーム3が設置されている。このフレーム3の正面に操作パネル4が設けられている。
【0005】
図6は、フレーム3内に組込まれている金属検出機の概略構成を示すブロック図である。
【0006】
交流電源5から出力された励磁電流aは、ベルトコンベア2の搬送方向に配設された送信コイル6に印加される。したがって、この送信コイル6によって、被検査体1の搬送路内に一定磁界が形成される。この送信コイル6の対向位置に一対のコイル7a、7bが互いに巻回方向が逆になるように差動接続された受信コイル7が配設されている。この受信コイル7の出力端子相互間に接続された可変抵抗8の可変端子からこの受信コイル7の出力信号bが取出されて第1の同期検波器9a及び第2の同期検波器9bへ入力される。
【0007】
受信コイル7の各コイル7a、7bは送信コイル6にて生起された磁界を検出して誘起電圧を生成するが、各コイル7a、7bは巻回方向が互いに逆方向であるので、誘起電圧は互いに相殺され、出力信号bの信号レベルは0である。具体的には、出力信号bの信号レベルが0となるように可変抵抗8の可変端子の摺動位置が調整されている。
【0008】
したがって、このベルトコンベア2上を搬送される被検査体1に金属片が含まれない状態においては、受信コイル7の出力信号bは0レベルである。しかし、被検査体1に金属片が含まれると、一方のコイル7aの誘起電圧に金属片の大きさに対応した変化分+ΔEが生じる。巻回方向が異なる他方のコイル7bの誘起電圧にも金属片の大きさに対応した変化分―ΔEが生じる。その結果、受信コイル7の出力信号bには(+2ΔE)の信号レベルが現れる。
【0009】
交流電源5から出力された励磁電流aは送信コイル6に印加されるとともに第1の同期検波器9aへ印加される。さらに励磁信号aは90°移相回路10で90°だけ移相されて新たな励磁信号a1 として第2の同期検波器9bへ印加される。
【0010】
第1の同期検波器9aは受信コイル7の出力信号bを励磁信号aで同期検波する。この第1の同期検波器9aの出力信号c1 はBPF11aで雑音成分が除去され増幅器12aで増幅された後、オシロスコープが組込まれた判定装置13のX軸端子へ入力される。
【0011】
また、第2の同期検波器9bは受信コイル7の出力信号bを90°だけ移相された励磁信号a1で同期検波する。この第2の同期検波器9aの出力信号c2 はBPF11bで雑音成分が除去され増幅器12bで増幅された後、前述したオシロスコープが組込まれた判定装置13のY軸端子へ入力される。
【0012】
判定装置13は、X軸端子から入力された出力信号c1 と、Y軸端子から入力された出力信号c2とをベクトル合成して、その合成したベクトルの先端の点Pを表示画面14のXY直交座標面上に表示する。
【0013】
次に、第1及び第2の同期検波器9a、9bを用いる理由を説明する。被検査体1に含まれる金属片が鉄等の磁性体の場合、前述したように、各コイル7a、7bに互いに逆方向の誘起電圧の変化分ΔEが生じるので、出力信号bには(+2ΔE)の信号が現れる。この場合、出力信号bの位相は励磁信号aの位相に対して変化しない。したがって、この出力信号bを励磁信号aで同期検波すればよい。
【0014】
一方、被検査体1に含まれる金属片がステンレスやアルミ等の非磁性体の場合、磁界の存在により、非磁性体内に渦電流が生じる。磁束がこの渦電流のジュール熱に消費されることに起因して受信コイル7の出力信号bに(―ΔE)の信号が現れる。さらに、この場合、渦電流に起因して、出力信号bの位相は励磁信号aの位相に対して90°変化する。したがって、この出力信号bを元の励磁信号aに対して90°移相した励磁信号a1 で同期検波すればよい。
【0015】
しかしながら、食品等の被検査体1に含まれる金属片の材質は磁性体と非磁性体とに完全に分離されずに、磁性体と非磁性体との両方の特性を有する。したがって、金属片が含まれる被検査体1をベルトコンベア2で送信コイル6と受信コイル7の設置位置を通過させると、受信コイル7の出力信号bは、信号レベルが変化するとともに、位相も変化する。その結果、被検査体1に金属片が含まれると、第1、第2の同期検波器9a,9bの各出力信号c1 、c2 は共に変化する。
【0016】
さらに、被検査体1が食品の場合は、その食品の材質(食材)によっては、この食品に元々微小の鉄等の金属成分が含まれる場合が多々ある。さらに、一般に、食品は衛生上包装されて搬送される。したがって、この包装材料にアルミ蒸着等の金属材が採用されていた場合等においてはこの影響を大きく受ける。
【0017】
このような被検査体1においては、たとえ、除去すべき有害な金属片が含まれていなかったとしても、受信コイル7の出力信号bには、この被検査体1自体が元来有する磁性特性や非磁性特性に対応した信号レベルや励磁信号に対する位相変化が生じる。
【0018】
そこで、被検査体1に含まれる微小な金属片を高い精度で検出するためには、出力信号bに元々含まれる信号レベルや位相変化から、有害な金属片に起因する信号レベルや位相変化を区別して抽出する必要がある。
【0019】
次に、金属片は含まれていないが、包装を含めた食品自体の磁性特性や非磁性特性を有する正常な基準となる被検査体1をベルトコンベア2上に載置して、この被検査体1を送信コイル6と受信コイル7との間を移動させた場合における判定装置13の表示画面14のXY直交座標面上に表示された合成ベクトルの先端の点Pの軌跡を図7(a)(b)を用いて説明する。
【0020】
被検査体1がコイル6,7に到達していない状態(a状態)においては、出力信号bの信号レベルは0であるので、合成ベクトルは現れず、点PはXY直交座標の原点に位置している。そして、被検査体1がコイル6,7に到達すると、受信コイル7の出力信号bの信号レベルが大きくなると共に、励磁信号aに対する位相も大きくなる。その結果、点Pも原点から離れる(b状態)。
【0021】
被検査体1がコイル6,7の中央位置へ移動するに伴って、出力信号bの信号レベルと位相は大きくなる。その結果、点Pも座標原点から離れる(c状態)。被検査体1がコイル6,7のほぼ中央位置へ達すると、出力信号bの信号レベルは殆んど変化せずに、位相のみが大きく変化する。したがって、点PはXY直交座標面上で左方へ回転する(c状態)。
【0022】
さらに、被検査体1が受信コイル7の下方のコイル7b位置に達すると、出力信号bの信号レベルは殆んど変化せずに、位相のみがさらに大きく変化して、逆位相となる(d状態)。さらに、被検査体1が受信コイル7の下方のコイル7bの下端位置に達すると、出力信号bの信号レベルは小さくなり、位相も小さくなる(e状態)。そして、被検査体1がコイル6,7の位置から外れると、出力信号bの信号レベルは0となるので、合成ベクトルは現れず、点PはXY直交座標の原点に戻る(f状態)。
【0023】
このように、磁性特性及び非磁性特性を有する被検査体1を送信コイル6と受信コイル7の設置位置を通過させると、判定装置13の表示画面14のXY直交座標面上に、図7(b)に示すリサージュ波形15が描かれる。
【0024】
なお、このリサージュ波形15の形状は、図7(b)に示した端正な楕円形状のみならず、被検査体1が有する磁性特性及び非磁性特性に応じて大きく変化する。したがって、被検査体1毎に個別のリサージュ波形15を有する。
【0025】
そして、被検査体1に金属片が含まれると、たとえ、その金属片の有する磁性特性及び非磁性特性が、被検査体1が元々有する磁性特性及び非磁性特性に比較して小さいものであったとしても、図8(b)に示すように、被検査体1が有する磁性特性及び非磁性特性で作成されるリサージュ波形15に影響を与え、変形部分17が現われる。
【0026】
したがつて、被検査体1に含まれる微細な金属片を確実に検出するために、図8(a)に示すように、金属片を含まない被検査体1を測定して得られる基準となるリサージュ波形15に対して、このリサージュ波形15を所定の許容範囲を有して囲む許容枠16を設定しておく。
【0027】
そして、通常の測定モード時に、被検査体1を測定して得られたリサージュ波形15が、図8(b)に示すように、変形部分17が生じて許容枠16を外れた場合は、判定装置13は、この測定された被検査体1に金属片が含まれると判断して、警告出力する。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図5、図6に示すように構成された金属検出機においてもまだ解消すべき次のような課題があった。
【0029】
すなわち、被検査体1に金属片が含まれると、被検査体1が有する磁性特性及び非磁性特性で作成されるリサージュ波形15に影響を与え、変形部分17が現われると説明した。しかし、金属片に起因する変形部分17が、図8(b)に示すように、基準のリサ−ジュ波形15の外側に現れるとは限らず、図9(a)に示すように、基準のリサ−ジュ波形15の内側に現れたり、図9(b)に示すように、リサ−ジュ波形15自体が大きく変化してしまう場合もある。
【0030】
このような場合においては、たとえ被検査体1に金属片が含まれていたとしても、リサージュ波形15が許容枠16を外れることはないので、「金属片なし」と誤って判定される。
【0031】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、測定されたリサ−ジュ波形と基準のリサージュ波形とを面積比較することによって、たとえ、その金属片の有する磁性特性及び非磁性特性が、被検査体が元々有する磁性特性及び非磁性特性に比較して小さいものであったとしても、簡単な構成で確実にその金属片の存在を検出でき、信頼性を大幅に向上できる金属検出機を提供することを目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】
本発明は、被検査体の搬送路に沿って、交流の励磁信号が印加される送信コイルと差動接続された受信コイルとを配設し、第1の同期検波器で受信コイルの出力信号を励磁信号で同期検波し、第2の同期検波器で受信コイルの出力信号を励磁信号を90°移相した信号で同期検波し、第1の同期検波器の出力信号と第2の同期検波器の出力信号とで直交座標面上にリサージュ波形を描き、この描かれたリサージュ波形に基づいて被検査体に含まれる金属片を検出する金属検出機に適用される。
【0033】
そして、上記課題を解消するために本発明の金属検出機においては、直交座標面を、座標軸を境界線とする4つの領域に分割する座標面区分け手段と、直交座標面上に描かれたリサージュ波形の各領域に所属する各区分の面積を算出する面積算出手段と、記搬送路に金属片を含まない基準被検査体が搬送されたときに、面積算出手段で算出された各区分の面積をそれぞれ基準面積として記憶する基準区分面積メモリと、搬送路に被検査体が搬送されたときに、面積算出手段で算出された各区分の面積をそれぞれ測定面積として記憶する区分面積メモリと、この区分面積メモリに記憶された各測定面積と基準区分面積メモリに記憶された各基準面積とをそれぞれ比較する面積比較手段と、この面積比較手段の4つの比較結果のうちで、少なくとも1つの比較結果において測定面積が基準面積としきい値以上相異したとき、被検査体に金属片が含まれると判定する判定手段とを備えている。
【0034】
このように構成された金属検出機においては、リサージュ波形が描かれる直交座標面が複数の領域に区分されている。先ず、予め金属片が含まれない被検査体を測定して、リサージュ波形を得て、この基準となるリサージュ波形の各領域に所属する各面積を各区分面積として算出して、基準の各区分面積として記憶保持する。
【0035】
そして、金属片が含まれている可能性がある実際の被検査体を測定してリサージュ波形を得て、このリサージュ波形の各領域に所属する各面積を各区分面積として算出して、算出された各区分面積と記憶保持されている基準の各区分面積とが比較される。算出された各区分面積が基準の各区分面積と大きく異なる場合は、リサージュ波形に金属片に起因する変形部が存在するとして、金属片検出を警告出力する。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明の実施形態に係わる金属検出機の概略構成を示すブロック図である。図6に示す従来の金属検出機と同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略している。また、この金属検出機の外観図は図5に示す外観図と同じである。
【0037】
この実施形態の金属検出機においては、フレーム3に設けられた操作パネル4を操作することによって、動作モードを通常の「測定モード」と基準のリサージュ波形を設定する「設定モード」とを実現できる。
【0038】
図5におけるフレーム3上における送信コイル6と受信コイル7の両端近傍位置に、ベルトコンベア2上を搬送される被検査体1を検出する一対の位置検出器18a、18bが配設されている。入口側の位置検出器18aは被検査体1が送信コイル6と受信コイル7とに接近したことを示す被検査体検出信号e1をマイクロコンピユータからなる制御部19へ送出する。また、出口側の位置検出器18bは被検査体1が送信コイル6と受信コイル7とから離れたことを示す被検査体検出信号e2をマイクロコンピユータからなる制御部19へ送出する。
【0039】
図6に示した従来の金属検出機と同様に、交流電源5から出力された励磁電流aは送信コイル6に印加される。一対のコイル7a、7bが互いに巻回方向が逆になるように差動接続された受信コイル7の出力端子相互間に接続された可変抵抗8の可変端子からこの受信コイル7の出力信号bが取出されて第1の同期検波器9a及び第2の同期検波器9bへ入力される。
【0040】
交流電源5から出力された励磁電流aは送信コイル6に印加されるとともに第1の同期検波器9aへ印加される。さらに交流電源5から出力された励磁電流aは90°移相回路10で90°だけ移相されて新たな励磁信号a1 として第2の同期検波器9bへ印加される。
【0041】
第1の同期検波器9aは受信コイル7の出力信号bを励磁信号aで同期検波する。この第1の同期検波器9aの出力信号c1 はBPF11aで雑音成分が除去され増幅器12aで増幅された後、A/D変換器20aでデジタルデータに変換され、制御部19へ入力される。
【0042】
また、第2の同期検波器9bは受信コイル7の出力信号bを90°だけ移相された励磁信号a1で同期検波する。この第2の同期検波器9aの出力信号c2 はBPF11bで雑音成分が除去され増幅器12bで増幅され、A/D変換器20bでデジタルデータに変換され、制御部19へ入力される。
【0043】
図5に示すフレーム3の外面に露出した操作パネル4、表示部20及びプリンタ21が組込まれたマイクロコンピユータからなる制御部19は例えば図2に示すように構成されている。
【0044】
データ取込タイミング発生部23は、位置検出器18aから被検査体検出信号e1が入力されると、データ取込部24へデータの取込開始指令を送出する。さらに、データ取込タイミング発生部23は、位置検出器18bから被検査体検出信号e2が入力されると、データ取込部24へデータの取込終了指令を送出する。
【0045】
データ取込部24は、データ取込タイミング発生部23からデータの取込開始指令が出力されてからデータの取込終了指令が出力されるまでの期間、各A/D変換器20a、20bでA/D変換されたデジタルの各出力信号c1 、c2 を取込んでリサージュ波形作成部25へ送出する。
【0046】
リサージュ波形作成部25は、入力された出力信号c1 と出力信号c2とをベクトル合成して、その合成したベクトルの先端の点Pを図3に示すようにXY直交座標面上にプロットする。そして、データの取込開始指令が出力されてからデータの取込終了指令が出力される期間、すなわち、磁性特性及び非磁性特性を有する被検査体1を送信コイル6と受信コイル7の設置位置を通過させると、前述したように、XY直交座標面上に、図3(a)に示すリサージュ波形15が描かれる。
【0047】
そして、操作パネル4から、操作者がモード設定部22に対して、「設定モード」を設定している状態においては、リサージュ波形作成部25で作成されたリサージュ波形15は、金属片が含まれない基準の被検査体1のリサージュ波形15として、基準リサージュ波形メモリ26へ書込まれる。基準リサージュ波形メモリ26にき込まれ基準のリサージュ波形15は次の波形分割部27へ送出される。
【0048】
領域メモリ35内には、前述したXY直交座標面を複数の領域に区分した場合における各領域が記憶されている。この実施形態においては、XY直交座標面をX軸及びY軸を境界線とする第1象限から第4象限までの4個の領域に区分して、第1象限から第4象限までの各領域が記憶されている。
【0049】
波形分割部26は、入力された基準のリサージュ波形15を、領域メモリ35内に記憶されている各領域に所属する各区分に分割する。実施形態においては、図3(a)に示したように、リサージュ波形15を第1象限(第1領域)から第4象限(第4領域)に対応する4個の各区分15a、15b、15c、15dに分割する。
【0050】
区分面積算出部28は、波形分割部26で作成された基準のリサージュ波形15の各区分15a、15b、15c、15dの基準の各面積S1、S2、S3、S4 を算出して基準区分面積メモリ29へ書込み保存する。
【0051】
以上の「設定モード」における基準のリサージュ波形15に対応する基準の各面積S1、S2、S3、S4 の基準区分面積メモリ29に対する設定処理が終了すると、この金属検出機の操作者は、操作パネル4から、操作者がモード設定部22に対して、「測定モード」を設定する。
【0052】
そして、「測定モード」状態においては、リサージュ波形作成部25で作成されたリサージュ波形15を、図3(b)に示す、金属片が含まれている可能性がある一般の被検査体1のリサージュ波形15として、測定リサージュ波形メモリ30へ書込まれる。測定リサージュ波形メモリ30に書込まれ測定のリサージュ波形15は次の波形分割部27へ送出される。
【0053】
波形分割部27は、入力された測定のリサージュ波形15を、領域メモリ35内に所属する各区分に分割する。実施形態においては、図3(b)に示すように、測定のリサージュ波形15は第1象限から第4象限に対応する4個の各区分15a、15b、15c、15dに分割する。
【0054】
区分面積算出部28は、波形分割部26で作成された測定のリサージュ波形15の各区分15a、15b、15c、15dの測定の各面積D1、D2、D3、D4 を算出して区分面積メモリ31へ一旦書込む。
【0055】
比較部34は、測定のリサージュ波形15の各区分15a、15b、15c、15dの基準の各面積D1、D2、D3、D4と、基準区分面積メモリ29に記憶されている基準のリサージュ波形15の各区分15a、15b、15c、15dの基準の各面積S1、S2、S3、S4 とをそれぞれ比較対照する。
【0056】
そして、判定部43は、測定の各面積D1、D2、D3、D4 のうち1個でもしきい値メモリ33に記憶されたしきい値以上基準の各面積S1、S2、S3、S4 と相違した場合は、図3(b)に示すようにリサージュ波形15に金属片に起因する変形部17が生じたと判定する。判定部43は、金属片の存在を検出すると、表示部20に警告表示し、かつブザー等で警報音を鳴動させる。さらに、必要に応じて、金属片の検出記録をプリンタ21で記録用紙に印字出力する。
【0057】
このように構成された金属検出機においは、新たな種類の被検査体1に対する金属の検出作業を実施する場合、動作モードを「設定モード」に設定して、金属片が含まれていない基準の被検査体1に対する金属検出を実施させる。すると、この基準の被検査体1に対するリサージュ波形15が作成され、基準のリサージュ波形15の各区分15a、15b、15c、15dの基準の各面積S1、S2、S3、S4 が基準区分面積メモリ29へ書込み保存される。
【0058】
次に、動作モードを「測定モード」に設定して、金属片が含まれている可能性がある実際の被検査体1に対する金属検出を実施させる。すると、この実際の被検査体1に対する測定のリサージュ波形15が作成され、各区分15a、15b、15c、15dの測定の各面積D1、D2、D3、D4 が算出され、基準の各面積S1、S2、S3、S4 とそれぞれ個別に比較され、1個でもしきい値メモリ33に記憶されたしきい値以上外れた場合は、「金属片あり」と判断している。
【0059】
したがって、図3(a)(b)に示すように、金属片に起因するリサージュ波形15の変形部17が内側へ切込む形状に形成されたとしても、この変形部17が検出され、「金属片」を確実に検出できる。
【0060】
さらに、図4(a)(b)に示すように、図4(a)の基準のリサージュ波形15に対して、図4(b)の測定のリサージュ波形15に、凹凸の2個の変形部17が生じ、リサージュ波形15全体の面積が変化しなかったとしても、各領域15c、15dの各面積D3 、D4は、基準の各面積D3 、D4に対してしきい値以上に変化しているので、確実に「金属片」を検出できる。
【0061】
このように、金属検出対象の被検査体1が包装された食品等のように、この包装材を含む食品自体が磁性特性や非磁性特性を有し、この磁性特性や非磁性特性が有害な金属片が有する磁性特性や非磁性特性に比較して、無視できない値の場合であっても、確実に被検査体1に含まれる微細な金属片を高い制度で確実に検出できる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の金属検出機においては、測定されたリサ−ジュ波形と基準のリサージュ波形とを区分した各領域毎に面積比較することによって金属片の有無を判定している。
【0063】
したがって、たとえ、その金属片の有する磁性特性及び非磁性特性が、被検査体が元々有する磁性特性及び非磁性特性に比較して小さいものであったとしても、簡単な構成で確実にその金属片の存在を検出でき、金属検出機の信頼性を大幅に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる金属検出機の概略構成を示すブロック図
【図2】同実施形態に係わる金属検出機の制御部の詳細構成を示すブロック図
【図3】同実施形態に係わる金属検出機で測定されたリサージュ波形を示す図
【図4】同じく同実施形態に係わる金属検出機で測定されたリサージュ波形を示す図
【図5】一般的な金属検出機を示す外観図
【図6】従来の金属検出機の概略構成を示すブロック図
【図7】金属検出機においてリサージュ波形が作成される順序を示す図
【図8】従来の金属検出機で測定されたリサージュ波形を示す図
【図9】同じく従来の金属検出機で測定されたリサージュ波形を示す図
【符号の説明】
1…被検査体
2…ベルトコンベア
4…操作パネル
5…交流電源
6…送信コイル
7…受信コイル
8…可変抵抗
9a…第1の同期検波器
9a…第1の同期検波器
10…90°移相器
11a,11b…BPF
12a、12b…増幅器
15…リサージュ波形
17…変形部
18a,18b…位置検出器
19…制御部
20…表示部
21…プリンタ
22…モード設定部
23…データ取込タイミング発生部
24…データ取込部
25…リサージュ波形作成部
26…基準リサージュメモリ
27…波形分割部
28…区分面積算出部
30…測定リサージュメモリ
32…比各部
34…判定部
Claims (1)
- 被検査体(1)の搬送路(2)に沿って、交流の励磁信号が印加される送信コイル(5)と差動接続された受信コイル(7)とを配設し、第1の同期検波器(9a)で前記受信コイルの出力信号を前記励磁信号で同期検波し、第2の同期検波器(9b)で前記受信コイルの出力信号を前記励磁信号を90°移相した信号で同期検波し、前記第1の同期検波器の出力信号と前記第2の同期検波器の出力信号とで直交座標面上にリサージュ波形(15)を描き、この描かれたリサージュ波形に基づいて前記被検査体に含まれる金属片を検出する金属検出機において、
前記直交座標面を、座標軸を境界線とする4つの領域に分割する座標面区分け手段(35)と、
前記直交座標面上に描かれたリサージュ波形の前記各領域に所属する各区分の面積を算出する面積算出手段(28)と、
前記搬送路に金属片を含まない基準被検査体が搬送されたときに、前記面積算出手段で算出された各区分の面積をそれぞれ基準面積として記憶する基準区分面積メモリ(29)と、
前記搬送路に前記被検査体が搬送されたときに、前記面積算出手段で算出された各区分の面積をそれぞれ測定面積として記憶する区分面積メモリ(31)と、
この区分面積メモリに記憶された各測定面積と前記基準区分面積メモリに記憶された各基準面積とをそれぞれ比較する面積比較手段(32)と、
この面積比較手段の4つの比較結果のうちで、少なくとも1つの比較結果において測定面積が基準面積としきい値以上相異したとき、前記被検査体に金属片が含まれると判定する判定手段(34)と
を備えた金属検出機。
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| JP27038799A JP4138179B2 (ja) | 1999-09-24 | 1999-09-24 | 金属検出機 |
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-
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- 1999-09-24 JP JP27038799A patent/JP4138179B2/ja not_active Expired - Lifetime
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