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JP4184581B2 - 穀類又は澱粉加工食品の穀物臭味又は糊臭味を改善する方法 - Google Patents

穀類又は澱粉加工食品の穀物臭味又は糊臭味を改善する方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飲食品の呈味改善する方法に関し、詳しくは、穀類又は澱粉加工食品の穀物臭味又は糊臭味好ましい方向に改善する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
酸味料を含有する飲食品、例えば、ドレッシング、マヨネーズ、バーモントドリンクのような食酢を含有する飲食品は、その酸味を特徴とする飲食品ではあるが、食酢に起因する独特の刺激的酸味は必ずしも万人に好まれているものではない。その刺激的酸味がマイルドになればより高級感を増し、老若男女が好む嗜好性に富んだ商品になることは明らかである。
【0003】
また、クエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸等が含有される果汁乃至果汁配合飲料はその強烈な酸味が好まれることもあるが、より好ましい飲料としては酸味が緩和された飲料であると言える。
【0004】
また、酸味料は、酸味付与を目的とせず、「pH調整剤」として日持ち向上剤の効果を期待して用いられることもあり、その際の酸味は、全く不要どころか排除されるべき酸味である。
【0005】
上記のように、酸味料は飲食品には必要なものではあるが、必ずしも望まれる呈味に調整されているわけではない。そこで、例えば、食酢に脂肪酸エチルエステルを含有させて刺激臭及び酸味を低減し、香味の良好な食酢を提供する食酢の製造法(特開平5−137561号公報)、食酢に、穀物または乳タンパク等の食品原料を発酵させた物質を混合させて酸味を低減させた食品用加工酢(特開平7−203942号公報)、酸味を呈する製品に高甘味度甘味剤を甘味の閾値以下の量で用いる酸味のマスキング方法(特開平10−215793号公報)などが提案されている。
【0006】
苦味を有する飲食品に関しては、例えば、苦味物質であるナリンギンを含有するグレープフルーツのような果実、或いは、にがうりのような野菜、コーヒーのような焙煎抽出物、或いはまた、香料物質、ペプチドなどの化学物質や蛋白加水分解物などが苦味を有するものとして知られている。
【0007】
そして、グレープフルーツ果汁含有飲料やコーヒーの場合の苦味低減は、通常、各種甘味料を添加するなどして対処し、また、蛋白加水分解物の苦味除去は、イカ肝臓由来の酵素で処理する蛋白加水分解物の呈味改善法(特開平5−291538号公報)などが提案されている。
【0008】
一方、ビール、サイダー、ラムネ、炭酸水などの炭酸入り飲料は、炭酸由来のチリチリとした刺激のある喉越し感が堪らない魅力の飲料である。従って、そのチリチリ感を求める消費者のニーズに合わせた多くの炭酸入り製品が上市されている。しかしながら、その喉越し感に隠されて、本来なら忌避されるはずの炭酸に起因する苦味が看過され、それを解決しようとする努力はなされていない。
【0009】
また、甘味料も飲食品には不可欠の食品乃至添加物であるが、特に、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファームK、スクラロース、ステビア等のいわゆる高甘味度甘味料と一般的に総称される甘味料は、少量で甘味を呈する反面、苦味を伴った甘味があるので、その苦味を伴った甘味が緩和乃至除去され得る呈味改善方法が求められている。
【0010】
上記の呈味改善に関しては、今までに多数の方法が提案されており、例えば、サッカリンとアスパルテームを併用する人工甘味料の呈味改善法(特公昭47−23389号公報)、高甘味度甘味料を含有し、且つ、ギムネマ酸を含有することを特徴とする高甘味度甘味料含有飲料(特開平4−104778号公報)などがある。
【0011】
また、タンニンに代表される渋味成分が含有される飲食品、例えば、茶類飲料は、ポリフェノール類が多量に含有され、そのポリフェノール類が抗酸化能、活性酸素消去能を有するので健康飲食品として注目を浴びている。しかしながら、ポリフェノール類を多く含有させようとすると渋味が増し、香味的に満足されない場合があり、その渋味が緩和乃至除去され得る呈味改善が求められているが、有効な手段は何ら見出されていない。
【0012】
また、ピリピリ辛い香辛料は、防腐効果、食欲増進効果を有し、或いは、唐辛子のカプサイシンには肥満防止効果があるなど、香辛料の重要性は高い。一時ヒット商品にもなった激辛ラーメンなどもあり、香辛料含有飲食品には根強い需要がある。しかしながら、健康飲食品として辛味成分を含有させようとする場合、そのピリピリした辛味感は必ずしも必要とはされない。そこで、その辛味が緩和乃至除去され得る呈味改善方法が求められているが、有効な手段は何ら見出されていない。
【0013】
更にまた、小麦粉やコーンスターチ、ふすま(小麦外皮)、糠などは、穀類特有の香味を有し、時には香ばしい風味を飲食品に付与して好まれる場合もあるが、一般的には、食した時に「粉っぽい」、「糊っぽい」などの表現やその穀類由来の特有の不快な臭いを示す表現で表されるような、概して品質的に劣る評価が下されている。そのような香味を改善するために、香料を賦与してより好ましい商品にしているが、素材の風味を活かそうとする商品の場合は、香料の添加は必ずしも喜ばれない。そこで、本来穀物臭味又は糊臭味を有する素材である、例えば、小麦粉、コーンスターチ等を用いて製造される穀類又は澱粉加工食品において、上記のような「粉っぽさ」に関する呈味改善方法が求められているが、有効な手段は何ら見出されていない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
酸味の緩和に関する上記のような提案では、満足できるほどに食酢の刺激的酸味感を緩和すること、或いは、不要な酸味を緩和乃至除去することはできない。そこで、食品本来の成分であって、添加することにより何ら異味異臭を生じることなく効果的に刺激的酸味感等を緩和する方法が求められている。
また、上記のように、炭酸水、低甘味のノンフレーバー炭酸入り飲料或いはアップルフレーバーのような甘い香味を有するフレーバーが添加されている炭酸入り飲料は、炭酸に起因する苦味感を特に強く感じる飲料である。従来、そのような苦味感は、例えば、レモンフレーバーのような爽快感のあるフレーバーが添加されていることにより、意図せずにマスキングされている。近来、消費者の嗜好性が多様化し、低甘味のいわゆるニアウオーターと称される飲料も好まれる傾向にあり、微妙な香気香味の差別化も進んでいる。そこで、香気香味に多大な影響を与える本来望ましくない炭酸の苦味感を、炭酸含有飲食品或いは炭酸含有口腔用組成物から、実質的に感知しない程度までに除去乃至低減化することによって、その呈味を大いに改善することが望まれている。
高甘味度甘味料の苦味を伴った甘味の改善については、上記のように多数の提案があり、それらによっていくらかマスキングされることもあるが、十分ではない。
また、渋味、辛味及び穀物臭味又は糊臭味を緩和乃至除去しようとする試みは、従来、積極的に取り組まれることが無かったが、上記理由により、改善が求められている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、▲1▼酸味料含有飲食品に甘蔗由来の抽出物を配合することにより、食酢由来の独特の刺激的酸味感、果汁の酸味或いはpH調整剤としての不要な酸味を実質的に緩和乃至除去することができること、▲2▼苦味含有組成物、例えば、炭酸或いは炭酸発生剤入り飲食品及び口腔用組成物に甘蔗由来の抽出物を含有させることにより、炭酸の苦味感が実質的に除去されること、▲3▼高甘味度甘味料などを含有する甘味料含有飲食品又は口腔用組成物に甘蔗由来の抽出物を含有させることにより、苦味を伴った甘味を改善乃至除去することができること、▲4▼茶類飲料などの渋味含有飲食品に甘蔗由来の抽出物を含有させることにより、渋味が実質的に低減乃至除去されること、▲5▼香辛料含有飲食品に甘蔗由来の抽出物を含有させることにより、辛味が緩和されること、▲6▼穀類又は澱粉加工食品に甘蔗由来の抽出物を含有させることにより、穀物臭味又は糊臭味を改善乃至除去することができること、を見出し本発明を完成した。
【0016】
本発明で用いられる甘蔗由来の抽出物は、甘蔗汁、甘蔗の溶媒抽出液、及び甘蔗由来の製糖蜜より選ばれた原料を、固定担体としての合成吸着剤を充填したカラムに通し、該合成吸着剤に吸着した成分を、水、メタノール及びエタノールから選ばれる1種又は2種以上の溶媒で溶出させて得られる画分である。その具体的な製造方法については、本出願人の一人による特開平10−151182号公報に開示されており、その製造方法と同じであれば特に制約されるものではないが、好ましくは、合成吸着剤として有機系樹脂が使用され、溶出溶媒としてエタノール−水混合溶媒が使用される。より好ましくは、合成吸着剤が芳香族系樹脂、特に無置換基型の芳香族系樹脂であり、溶出溶媒が50/50〜60/40(体積/体積)エタノール−水混合溶媒である。本発明で用いられる甘蔗由来の抽出物は、前記特許公報に開示されたもの(すなわち消臭物質)と同じであるが、好ましくは、原料の固形分に対して0.01〜5倍湿潤体積量の無置換基型の芳香族系樹脂を充填したカラムに、カラム温度60〜97℃にて原料を通液した後、カラムに吸着された成分を、カラム温度20〜40℃にて50/50〜60/40(体積/体積)エタノール−水混合溶媒で溶出させて得られる画分であり、かつ該エタノール−水混合溶媒での溶出開始時点から集めた溶出液の量が前記樹脂の4倍湿潤体積量以内である画分である。より好ましくは、スクロース、グルコースおよびフルクトースの合計の含有量が、固形分量に対して50重量%以下、好ましくは20重量%以下、より好ましくは5重量%以下である画分である。
【0017】
本発明で用いられる甘蔗由来の抽出物は、上記したように、本出願人の一人が、甘蔗汁、甘蔗の溶媒抽出液、及び甘蔗由来の製糖蜜より選ばれる原料を処理して得た物質であり、該抽出物は、消臭効果が極めて優れ、各種素材の消臭剤として有効であることがすでに確認されている。該出願人は、該抽出物に関して、各種の悪臭物質に有効な消臭物質(特開平10−151182号公報)、野菜類および豆類のための消臭方法および消臭剤(特開平11−155516号公報)、家畜の排泄物の消臭方法、動物の排泄物を消臭する食料および消臭剤(特開平11−155497号公報)、魚介類および肉類のための消臭剤、消臭方法及び消臭物質(特開平11−187825号公報)、エチケット消臭剤および体臭の消臭方法(特開平11−189519号公報)などの出願を先に行っている。
【0018】
本発明は、該抽出物に、上記のような消臭効果とは別に、上記▲1▼〜▲6▼記載の効果を見出し、それを用いることにより、従来の酸味料含有飲食品、苦味含有組成物、甘味料含有飲食品又は口腔用組成物、渋味含有飲食品、辛味含有飲食品及び穀類又は澱粉加工食品の呈味を改善することができたものである。
【0019】
すなわち、本発明は、穀類又は澱粉加工食品の穀物臭味又は糊臭味を改善する方法において、甘蔗汁、甘蔗の溶媒抽出液、及び、甘蔗由来の製糖蜜より選ばれた原料を、固定担体としての合成吸着剤を充填したカラムに通し、該合成吸着剤に吸着した成分を、水、メタノール及びエタノールから選ばれる1種又は2種以上の溶媒で溶出させて得られる画分を上記穀類又は澱粉加工食品に添加することを特徴とする方法を提供する。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明は、甘蔗由来の抽出物を含有することを特徴とする、呈味が改善された飲食品又は口腔用組成物に関し、具体的には、甘蔗由来の抽出物を含有することによって、食酢等の酸味が緩和乃至除去された酸味料含有飲食品;ナリンギンやペプチド或いは炭酸の苦味感が除去乃至低減された苦味含有組成物、例えば、炭酸入り飲食品や炭酸入り口腔用組成物;苦味感の伴った甘味が改善された、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファームK、スクラロース、ステビアなどの高甘味度甘味料含有飲食品又は口腔用組成物;渋味の緩和された茶類飲料;辛味が緩和された香辛料含有飲食品;穀物臭味又は糊臭味が改善された穀類又は澱粉加工食品に関する。
【0021】
以下に、本発明の個々の態様について例示しながら説明する。
1つの実施態様では、本発明は、酸味が緩和された酸味料含有飲食品である。通常、食品に用いられる酸味を感じさせる化合物としては、酢酸、プロピオン酸などの低級脂肪酸;アジピン酸、クエン酸、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、酒石酸、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、コハク酸、リンゴ酸、乳酸などの有機酸;リン酸などの無機酸があり、それぞれ特徴的な酸味を有する化合物である。低級脂肪酸は他の有機酸と異なり香気を有しており、特に酢酸は刺激臭を有する酸味料である。
【0022】
上記酸味料含有飲食品としては、例えば、食酢、ドレッシング、ノンオイルドレッシング、マヨネーズ、ソース、ケチャップ、チリソースなどの食酢含有調味料;酢の物、たで酢などの食酢配合調理食品;蜂蜜とりんご酢が混合されたバーモントドリンクなどの食酢含有飲料;レモンジュース、オレンジジュース、グレープジュース、グレープフルーツジュースなどの果汁及び果汁配合飲料;グルコノデルタラクトン、グルコン酸等の食品衛生法上「pH調整剤」と表示して配合されているインスタント食品などの加工食品;などを挙げることができる。
【0023】
なお、本発明で言うところの食酢は、穀物酢、麦芽酢、米酢、ぶどう酢、りんご酢、黒酢などの発酵醸造法および合成法で得られた酢酸を含有する食用酢を意味し、これら食用酢を含有する飲食品を食酢含有飲食品と称する。
【0024】
本発明の食酢含有飲食品のうち、上記ドレッシング、マヨネーズ、ソース、ケチャップなどの食酢含有調味料は、通常、酢酸を0.5%〜1.5%含有している食品である。これら食品に対して、上記甘蔗由来の抽出物を0.5ppm〜500ppm、好ましくは、1ppm〜200ppmを配合することにより、刺激的酸味は緩和され、マイルドな酸味を持った食酢配合調味料とすることができる。
【0025】
本発明の食酢含有飲料、例えば、バーモントドリンクは、消費者の要望に応えて食酢含有量は広範囲であるが、酢酸を0.02%〜0.5%含有している飲料である。これら飲料に対して、上記甘蔗由来の抽出物を0.2ppm〜500ppm、好ましくは、0.5ppm〜100ppmを配合することにより、刺激的酸味は緩和され、マイルドな酸味を持った食酢含有飲料とすることができる。
【0026】
上記の配合割合により、食酢の刺激的酸味は完全に緩和されるので、上記範囲以上に甘蔗由来の抽出物を添加する必要はない。ただし、所望により、例えば甘蔗風味を付与するために、甘蔗由来の抽出物を上記範囲より多く添加することにはなんら問題は無い。上記範囲以下の添加では、酸味の緩和が不満足な場合もある。
【0027】
なお、上記食酢そのものに甘蔗由来の抽出物を配合することにより、刺激的酸味を緩和することができることは言うまでもない。
【0028】
本発明の酸味料含有飲食品であるpH調整剤含有食品としては、例えば、スープ、カレー具、中華料理などのレトルト食品;包装米飯、包装麺類などのインスタント食品などであって、食品のpHを低下させることにより食品の保存性を良くすることを目的として酸味料が添加されている食品が挙げられる。
【0029】
上記pH調整剤含有食品中のpH調整剤(酸味料)は、通常、食品のpHを4.5近辺に調整するように添加されている。不要な酸味を除去乃至緩和するために、甘蔗由来の抽出物を製品に対して0.5ppm〜500ppm、好ましくは、1ppm〜200ppm配合すると、酸味は実質的に感知しない程度に緩和される。
【0030】
別の実施態様では、本発明は、苦味感が除去乃至低減された苦味含有組成物、例えば、炭酸入り飲食品や炭酸入り口腔用組成物のように、炭酸に起因する苦味感が除去乃至低減された炭酸含有組成物である。具体的には、炭酸または炭酸発生剤と甘蔗由来の抽出物を含有する炭酸入り飲食品および口腔用組成物である。
【0031】
本明細書で用いている炭酸とは、炭酸ガスの略称であり、炭酸ガスは二酸化炭素の気体状のものを言い、水に溶解して炭酸となり、水溶液中では二酸化炭素と炭酸が化学平衡状態となっている。通常、炭酸水の製造は、低温の水に高圧炭酸ガスを吸収させることにより行われるが、ガスの吸収は水中の空気と炭酸ガスに含まれる空気をあらかじめ除かないと完全に行われないので、十分に脱気して炭酸ガスを封入する。
【0032】
本発明で用いられる炭酸発生剤は、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウムなどのような、加温或いは有機酸との反応により炭酸を発生する、食品に通常用いられる食品添加物である。
【0033】
上記炭酸入り飲食品のうち飲料としては、炭酸飲料を挙げることができる。これは炭酸を含む飲料であって、純粋な水に炭酸を含ませたもの;炭酸をもともと含んでいる天然鉱泉のようなもの;純良な飲料水に天然又は人工の香料、甘味料などを加え有機酸で調味してこれに炭酸を含ませたもの;天然果汁を用い、炭酸を含ませたものなどである。具体的には、商品形態として、炭酸水、サイダー、ラムネ、コーラ、果汁入り炭酸飲料、瓶・缶入りハイボール、ビールなどを挙げることができる。
【0034】
これら炭酸飲料の瓶内圧力は、製品にもよるが、通常、78.4KPa〜392KPa、好ましくは、98KPa〜294KPaである。
【0035】
上記炭酸入り飲食品のうち食品としては、炭酸入り菓子類(ハードキャンディ、ソフトキャンディ、錠菓、チューインガム、チョコレートなど)や炭酸を含有したゼリー類などが挙げられる。
【0036】
これら菓子類やゼリー類中の炭酸の含有量は、炭酸が封入される場合と炭酸発生剤を添加する場合とがあるが、炭酸量に換算すると、製品にもよるが、通常、製品1g中0.5ml〜15ml、好ましくは、2ml〜8mlである。なお、炭酸発生剤としては、炭酸水素ナトリウムを用いることが望ましい。
【0037】
上記炭酸入り口腔用組成物としては、口腔内の悪臭を除去し、虫歯予防などに用いられる、例えば、マウスウオッシュ、口中清涼剤などを挙げることができる。これら口腔用組成物中の炭酸の含有量は、炭酸飲料の場合とほぼ同じ程度である。
【0038】
本発明の、炭酸または炭酸発生剤と甘蔗由来の抽出物を含有する炭酸含有組成物において、甘蔗由来の抽出物の配合割合は、最終製品に対して1ppm〜100ppm、より好ましくは、5ppm〜50ppmである。上記の配合割合により、本発明の炭酸含有組成物は炭酸に起因する苦味が感知されないほどに除去乃至低減されるので、上記範囲以上に甘蔗由来の抽出物を添加する必要はない。ただし、所望により、例えば甘蔗風味を付与するために、甘蔗由来の抽出物を上記範囲より多く添加することにはなんら問題は無い。上記範囲以下の添加では、苦味の低減に不満足な場合もある。
【0039】
さらに別の実施態様では、本発明は、甘味が改善された甘味料含有飲食品又は口腔用組成物、特に高甘味度甘味料含有飲食品又は口腔用組成物である。
【0040】
高甘味度甘味料としては、人工甘味料または合成甘味料と表示される、例えば、サッカリン、サッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二ナトリウム、アスパルテーム、アセスルファームK、スクラロースなどの合成品、およびソーマチン、ステビア、ミラクリンなどの天然甘味料が挙げられる。本発明は、上記のような高甘味度甘味料を含有する飲食品又は口腔用組成物の苦味を伴った甘味を改善して、マイルドな甘味にするのに顕著な効果がある。
【0041】
高甘味度甘味料含有口腔用組成物の例としては、練り歯磨きなどが挙げられる。
【0042】
本発明の、高甘味度甘味料と甘蔗由来の抽出物を含有する高甘味度甘味料含有飲食品又は口腔用組成物において、甘蔗由来の抽出物の配合割合は、最終製品に対して1ppm〜100ppm、より好ましくは、5ppm〜50ppmである。上記の配合割合により、本発明の高甘味度甘味料含有飲食品又は口腔用組成物は、高甘味度甘味料に起因する苦味を伴った甘味がマイルドな甘味に改善されるので、上記範囲以上に甘蔗由来の抽出物を添加する必要はない。ただし、所望により、例えば甘蔗風味を付与するために、甘蔗由来の抽出物を上記範囲より多く添加することにはなんら問題は無い。
【0043】
さらに別の実施態様では、本発明は、渋味が緩和された渋味含有飲食品、特に茶類飲料である。具体的には、緑茶、紅茶、ウーロン茶等の茶葉、茶葉抽出物を用いて製造された飲料を挙げることができる。上記茶類飲料は、その製造方法によってポリフェノール類の含有量まちまちであり、従って、その渋味もまちまちであるが、甘蔗由来の抽出物を、最終製品に対して1ppm〜100ppm、より好ましくは、5ppm〜50ppm添加することにより、茶類飲料の渋味は緩和され、通常の茶飲料或いは健康飲料茶としても飲みやすく、また、嗜好性も良くなって更に価値ある製品とすることができる。
【0044】
さらに別の実施態様では、本発明は、辛味の緩和された辛味含有飲食品、特に香辛料含有飲食品である。具体的には、カレールー、スープ、パスタソース、練りカラシ・マスタード、おろしニンニク、タバスコソース、カプシカムなどを含有する飲食品を挙げることができる。上記のような辛味含有飲食品では、甘蔗由来の抽出物を最終製品に対して1ppm〜500ppm、より好ましくは、5ppm〜200ppm添加することにより、辛味含有飲食品の辛味をよりマイルドな好ましい辛味とすることができる。
【0045】
さらに別の実施態様では、本発明は、穀物臭味又は糊臭味が改善された飲食品である。具体的には、穀類又は澱粉加工食品である。穀物臭味又は糊臭味を本来有する素材としては、例えば、小麦、大麦、ライ麦、エン麦、米、ふすま、糠、などの穀類;コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、米粉などの澱粉類があり、それらを用いて製造される穀類又は澱粉加工食品としては、例えば、小麦外皮食品、小麦全粒パン、大麦パン、ライ麦パン、小麦胚芽パン、玄米ご飯、オートミールなどの主食類;ういろう、ぎゅうひなどの和菓子類など;お麩、ビーフンなどの二次加工品などを挙げることができる。また、小麦粉は、1等粉、2等粉、3等粉、末粉という等級に分かれており、作ろうとする製品に最も適した等級の製品が選ばれるが、等級によっては、小麦粉特有の「粉っぽい」、「糊っぽい」などのにおいが最終製品において問題になることがある。上記のような穀類又は澱粉加工食品では、甘蔗由来の抽出物を最終製品に対して10ppm〜2000ppm、より好ましくは20ppm〜1000ppm添加することにより、穀物臭味又は糊臭味が改善され、より食べやすく、更においしくすることができる。
【0046】
本発明で用いられる甘蔗由来の抽出物を、上記したような飲食品又は口腔用組成物に配合する方法は、特に制約されることはなく、所望により、種々の形態(例えば固体、液体、エアゾールなど)で、飲食品又は口腔用組成物の製造時或いは製造後に添加することができる。
【0047】
【実施例】
本発明を以下の製造例および実施例により更に具体的に述べるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0048】
製造例1(甘蔗由来の抽出物)
原糖製造工場の製糖工程にて得られた甘蔗汁(固形分12.1%)1800リットルをジュースヒーターで80℃に加温し、円型振動ふるい機(株式会社興和工業所製、KFO−800−2D、100メッシュ、300メッシュ2段)に通し、その後カートリッジフィルター(アドバンテック東洋株式会社製、コットンワインドカートリッジフィルター、TCW−100−CSD型)3本で濾過処理した。合成吸着剤(セパビーズSP−850;商品名、三菱化学株式会社製)45リットルを、ウォータージャケット付きのカラム(カラムサイズ;内径26.cm、高さ120cm)に充填し、これに前記の甘庶汁濾過処理物を、流速90リットル/時間(SV=2.0hr-1)の速度で通液した。なお、甘蔗汁通過中はウォータージャケットには65℃の水を常に循環させた。次に135リットルのイオン交換水を、流速90リットル/時間(SV=2.0hr-1)でカラムに通液して洗浄した。
イオン交換水で洗浄後、カラムから溶出した画分についての糖類の検出を行ったところ、ハンドレフブリックス(Bx.)計(アタゴ株式会社製、N−1E型〕において、Bx.が約0になっているのを確認した。その後、溶出溶媒として55/45(体積/体積)エタノール−水混合溶媒を流速90リットル/時間(SV=2.0hr-1)にてカラムに通液して、合成吸着剤に吸着した成分を溶出させた。溶出溶媒は、樹脂容量の4倍を通液した。なお溶出溶媒通過中はウォータージャケットに25℃の水を常に循環させ、エタノール水溶液にて溶出させた画分を濃縮機にて減圧濃縮した後、一晩凍結乾燥して、茶褐色の粉末460gを得た。
【0049】
実施例1 (ドレッシング)
食酢20g、植物油脂35g、香辛料及びエキス類含有水溶性部45gを混合した分離型ドレッシング100gとした中に、製造例1で得た甘蔗由来の抽出物を下記表1に示す濃度で添加して本発明のドレッシングを得た。
香味比較
下記表1に、パネラー10名による本発明品と甘蔗由来の抽出物無添加品の香味比較評価を示した。
【表1】
Figure 0004184581
表1に示した評価結果より、本発明のドレッシングには刺激的酸味感が無く、若しくは低減され、パネラー全員が、甘蔗由来の抽出物を添加することにより、香味がよりマイルドな酸味に改善されていると判定した。
【0050】
実施例2 (マヨネーズ)
食酢12g、植物油脂75g、卵黄及び香辛料含有水溶性部13gを混合したマヨネーズ100g中に、製造例1で得た甘蔗由来の抽出物を下記表2に示す濃度で添加したのち、本発明のマヨネーズを得た。
香味比較
下記表2に、パネラー10名による本発明品と甘蔗由来の抽出物無添加品の香味比較評価を示した。
【表2】
Figure 0004184581
表2に示した評価結果より、本発明のマヨネーズには刺激的酸味感が無く、若しくは、低減され、パネラー全員が、甘蔗由来の抽出物を添加することにより、香味がよりマイルドな酸味に改善されていると判定した。
【0051】
実施例3 (バーモントドリンク)
リンゴ酢を含む食酢10g、蜂蜜を含む糖類10g、その他の水溶性部80gを混合したバーモントドリンク100g中に、製造例1で得た甘蔗由来の抽出物を下記表3に示す濃度で添加して本発明のバーモントドリンクを得た。
香味比較
下記表3に、パネラー10名による本発明品と甘蔗由来の抽出物無添加品の香味比較評価を示した。
【表3】
Figure 0004184581
表3に示した評価結果より、本発明のバーモントドリンクには刺激的酸味感が無く、若しくは、低減され、パネラー全員が、甘蔗由来の抽出物を添加することにより、香味がよりマイルドな酸味に改善されていると判定した。
【0052】
実施例4 (パックドライス)
米(魚沼産コシヒカリ)100g、水110gの中に、グルコン酸0.5gと共に、製造例1で得た甘蔗由来の抽出物を下記表4に示す濃度(米に対して)で添加して炊飯し、本発明のパックドライスを得た。
香味比較
下記表4に、パネラー10名による本発明品と甘蔗由来の抽出物無添加品の香味比較評価を示した。
【表4】
Figure 0004184581
表4に示した評価結果より、本発明のパックドライスには酸味感が無く、パネラー全員が、甘蔗由来の抽出物を添加することにより、pH調整剤として添加された酸味料の酸味がマスキングされ香味も問題ないと判定した。
【0053】
実施例5 (炭酸水)
十分脱気された純水に、製造例1で得た甘蔗由来の抽出物を下記表5に示す濃度で添加したのち、瓶内圧力294KPaで炭酸ガスを封入して本発明の炭酸水を得た。
香味比較
下記表5に、パネラー10名による本発明品と甘蔗由来の抽出物無添加品の香味比較評価を示した。
【表5】
Figure 0004184581
表5に示した評価結果のように、ほとんどのパネラーが本発明の炭酸水には苦味感を感じることなく、若しくは低減され、すっきりした炭酸水に改善されていると判定した。
【0054】
実施例6 (炭酸入りアップルサイダー)
グラニュ糖GM(三井製糖(株)製)10g、クエン酸0.15g、アップルフレーバー(長谷川香料社製)0.1gに水を加えて100mlとした中に、製造例1で得た甘蔗由来の抽出物を下記表6に示す濃度で添加したのち、瓶内圧力147KPaで炭酸ガスを封入して本発明の炭酸入りアップルサイダーを得た。
香味比較
下記表6に、パネラー10名による本発明品と甘蔗由来の抽出物無添加品の香味比較評価を示した。
【表6】
Figure 0004184581
表6に示した評価結果のように、ほとんどのパネラーが本発明の炭酸入りアップルサイダーには苦味感が無く、若しくは低減され、香味がより改善されていると判定した。
【0055】
実施例7 (炭酸入りアップルキャンディ)
砂糖600g、水飴(Bx.75)500gに水を加えた後加熱して得られたキヤンディ中に、炭酸水素ナトリウム10g及び酒石酸20gを別々に加え、更に、アップルフレーバー(長谷川香料社製)1gと共に、製造例1で得た甘蔗由来の抽出物を下記表7に示す濃度で添加したのち混練して、本発明の炭酸入りアップルキャンディを得た。(炭酸ガス発生理論量=キャンディ1g当たり2.6ml)
香味比較
下記表7に、パネラー10名による本発明品と甘蔗由来の抽出物無添加品の香味比較評価を示した。
【表7】
Figure 0004184581
表7に示した評価結果より、本発明品の炭酸入りアップルキャンディは苦味感が緩和され、パネラー全員が、甘蔗由来の抽出物を添加することにより、香味が改善されていると判定した。
【0056】
実施例8 (炭酸入りマウスウオッシュ)
エタノール10g、グリセリン8g、サッカリンNa0.02g、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油2g、メントールフレーバー(長谷川香料社製)1gを混合した後、水を加えて全量を100gとした。これに製造例1で得た甘蔗由来の抽出物を下記表8に示す濃度で添加したのち、瓶内圧力294KPaで炭酸ガスを封入して、本発明の炭酸入りマウスウオッシュを得た。
香味比較
下記表8に、パネラー10名による本発明品と甘蔗由来の抽出物無添加品の香味比較評価を示した。
【表8】
Figure 0004184581
表8に示した評価結果より、本発明の炭酸入りマウスウオッシュにはほとんど苦味感が無く、パネラー全員が、甘蔗由来の抽出物を添加することにより、香味が改善されていると判定した。
【0057】
実施例9(ステビア含有飲料)
クエン酸0.15g、クエン酸三ナトリウム0.02g、ステビア甘味料(α−グルコシルレバウディオサイドAを85%含有)0.04g、レモンフレーバー(長谷川香料社製)0.1gを混合した後、水を加えて全量を100mLとした。これに製造例1で得た甘蔗由来の抽出物を下記表9に示す濃度で添加して、本発明の高甘味度甘味料含有飲料を得た。
香味比較
下記表9に、パネラー10名による本発明品と甘蔗由来の抽出物無添加品の香味比較評価を示した。
【表9】
Figure 0004184581
表9に示した評価結果より、本発明の高甘味度甘味料含有飲料は苦味を伴った甘味感がほとんど無く、若しくは低減されており、パネラー全員が、甘蔗由来の抽出物を添加することにより、高甘味度甘味料に起因する苦味を伴った甘味がマイルドな甘味に改善されていると判定した。
【0058】
実施例10(緑茶飲料)
緑茶葉水抽出濃縮物(長谷川香料社製)10gに水を加えて全量を100mLとした。これに製造例1で得た甘蔗由来の抽出物を下記表10に示す濃度で添加して、本発明の渋味含有飲食品である茶類飲料を得た。
香味比較
下記表10に、パネラー10名による本発明品と甘蔗由来の抽出物無添加品の香味比較評価を示した。
【表10】
Figure 0004184581
表10に示した評価結果より、本発明の緑茶飲料にはほとんど渋味感が無く、若しくは低減されており、パネラー全員が、甘蔗由来の抽出物を添加することにより、飲んだ後の渋味によるくせが無くなり、非常に飲みやすくなったと判定した。
【0059】
実施例11(トウガラシフレーバード飲料)
トウガラシフレーバー(長谷川香料社製)0.0001g、グラニュ糖GM(三井製糖(株)製)10g、パプリカ色素製剤(長谷川香料社製)0.01gに水を加えて全量を100mLとした。これに製造例1で得た甘蔗由来の抽出物を下記表11に示す濃度で添加して、本発明の香辛料含有飲食品を得た。
香味比較
下記表11に、パネラー10名による本発明品と甘蔗由来の抽出物無添加品の香味比較評価を示した。
【表11】
Figure 0004184581
表11に示した評価結果より、本発明のトウガラシフレーバード飲料にはほとんど辛味感が無く、若しくは低減されており、パネラー全員が、甘蔗由来の抽出物を添加することにより、辛味が緩和され、非常に飲みやすくなったと判定した。
【0060】
実施例12(シリアル、小麦ふすま臭の呈味改善)
製造例1で得た甘蔗由来の抽出物10重量部に対しデキストリン90重量部を添加した加工製剤を使用し、小麦ふすま臭(穀物臭味)の改善について試験をおこなった。
15mLの蒸留水に上記の加工製剤を各々5、10、20、40mgずつ溶解した。小麦ふすまを使用したシリアル商品[(株)日本ケロッグ社製、商品名オールブラン、原材料:小麦外皮、砂糖、麦芽エキス、食塩、VB1、VB2、Fe]20gを1リットルのビーカーに取り、シリアルを軽く混合攪拌しながら上記の各水溶液を添加して、シリアルの内部に十分浸透させた。その後、70℃の温風循環型乾燥機で充分乾燥し、官能検査をおこなった。対照には、上記水溶液の代わりに同量の蒸留水を添加して同様の処理をおこなったものを使用した。
官能検査は、専門の検査員(パネラー)10名によっておこない、小麦外皮(ふすま)の持つ独特なにおい(飼料様のにおい)や好ましくない味(穀物臭味)、および総合的な味質の観点から評価をおこなった。
パネラー10名のうち6名が1,000ppmの添加量によりおいしくなったと答え、500ppmが3名、よくわからないと答えたのが1名であった。なお、パネラーによる具体的な評価を下記表12にまとめる。
【表12】
Figure 0004184581
【0061】
実施例13(小麦全粒パン、小麦臭の呈味改善)
製造例1で得た甘蔗由来の抽出物10重量部に対しデキストリン90重量部を添加した加工製剤を使用し、小麦臭の改善について試験をおこなった。
小麦粉(全粉粒)240重量部と乾燥酵母7重量部をよく混合した。これに、別に混合し軽く暖めた牛乳240重量部、砂糖27重量部、食塩13重量部、油15重量部、上記の加工製剤0.3重量部を加え、手でよく撹拌した。滑らかになった後、さらに小麦粉(全粉粒)360重量部を徐々に加え、中位に固い生地を作った(生地中の加工製剤の濃度332ppm)。さらに滑らかになるまで10分間よくこねた後、球状に形を整え表面に油を薄く塗り、約28℃で90分間発酵させた。生地の大きさが2倍程度に膨張したらガス抜きし整形後パン型に入れ、ふたをして30分くらい醗酵させた。さらに、生地の大きさが2倍程度になった後200℃で40分間焼いて小麦全粒パンを調製し、官能検査をおこなった。対照には、上記の加工製剤を添加しないで同様の処理をおこなったものを使用した。
官能検査は、専門の検査員(パネラー)10名によっておこない、小麦粉(全粉粒)の持つ独特なにおいについて評価をおこなった。
パネラー10名のうち5名が、小麦粉(全粉粒)特有の好ましくない穀物臭味が抑えられ、味のバランスがよくなるとともに、まとまりがでておいしくなったと評価し、4名が小麦粉(全粉粒)特有の好ましくない穀物臭味が抑えられたと評価し、1名があまり差が感じられないと評価した。
【0062】
実施例14(ういろう風菓子、コーンスターチ臭味の呈味改善)
製造例1で得た甘蔗由来の抽出物10重量部に対しデキストリン90重量部を添加した加工製剤を使用し、コーンスターチ臭味の改善について試験をおこった。
水90重量部、グラニュ糖GM(三井製糖(株)製)70重量部、コーンスターチ60重量部、上記の加工製剤0.0132重量部(製品中濃度60ppm)を混合し、よく撹拌混合しながら徐々に加熱していった。一部糊化し粘性が出た後、型に流し込み蒸し器で透明感が出るまで蒸した。できたういろう風菓子が常温になった後、官能検査をおこなった。対照には、上記加工製剤を添加しないで同様の処理をおこなったものを使用した。
官能検査は、専門の検査員(パネラー)10名によっておこない、コーンスターチの持つ独特なにおいについて評価をおこなった。
パネラー10名のうち7名が、コーンスターチ特有の好ましくない糊臭味が抑えられ、かつ粉っぽい味が抑えられおいしくなったと評価し、3名がコーンスターチ特有の好ましくない糊臭味が抑えられたと評価し、あまり差が感じられないと評価したものはいなかった。
【0063】
【発明の効果】
本発明により、酸味料含有飲食品の刺激的酸味や、炭酸入り飲食品又は炭酸入り口腔用組成物の炭酸に起因する苦味、高甘味度甘味料含有飲食品又は口腔用組成物の高甘味度甘味料に起因する苦味を伴った甘味、渋味含有飲食品の渋味、香辛料含有飲食品の辛味及び穀類又は澱粉加工食品の穀物臭味又は糊臭味を緩和乃至除去することができる。

Claims (4)

  1. 類又は澱粉加工食品の穀物臭味又は糊臭味を改善する方法において、甘蔗汁、甘蔗の溶媒抽出液、及び、甘蔗由来の製糖蜜より選ばれた原料を、固定担体としての合成吸着剤を充填したカラムに通し、該合成吸着剤に吸着した成分を、水、メタノール及びエタノールから選ばれる1種又は2種以上の溶媒で溶出させて得られる画分を該穀類又は澱粉加工食品に添加することを特徴とする方法
  2. 穀類又は澱粉加工食品が、小麦加工食品又はデンプン加工食品である、請求項記載の方法
  3. 小麦加工食品又はデンプン加工食品が、小麦外皮食品、小麦全粒食品又はコーンスターチ加工食品である、請求項記載の方法
  4. 前記画分が、前記合成吸着剤に吸着した成分を、カラム温度20〜40℃にて50/50〜60/40(体積/体積)エタノール−水混合溶媒で溶出することによって得られる、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
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