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JP4027021B2 - 後処理可能なパンツ型おむつ - Google Patents

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英記 齋賀
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パンツ型紙おむつ、具体的には、前身頃と後身頃との両脇縁部を接合することなどにより形成された胴開口部および左右一対の脚開口部を有する後処理可能なパンツ型おむつに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のパンツ型おむつの標準的な形態は、前身頃と後身頃との両脇縁部を接合し、胴開口部および左右一対の脚開口部を有する。
【0003】
近年の多くのパンツ型おむつにおいては、その廃棄時において処理が容易なように、いわゆる後処理テープを設けてある。
【0004】
この後処理テープは、一般的には後身頃に設け、そのテープファスナーの自由端部をおむつの廃棄時に用いる止着部となし、パンツ型おむつを小さく丸めた後、予め折り畳んでおいたテープファスナーを伸展させ、その止着部を前記胴開口部を越えて位置して前身頃に止着して、丸めた状態が解放されないようにしてある。
【0005】
この代表的な例が3層構造の後処理テープを有する実公平8−10305号公報に係るものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この種の後処理テープは、製品のコストに占める割合は無視できる程度のものではなく、しかも環境保護の高まりから可能な限り紙おむつ本体の素材を有効に活用したいとの要請がある。
【0007】
また、後処理テープを使用する場合、これが非伸縮性であるために、テープファスナーの先端部を前身頃に止着して丸めた状態にするとき、しっかり締め付けることができない。
【0008】
さらに、テープファスナーの先端部の粘着剤が外れたり、その後に再度止着を試みると、粘着剤の接着強度が低下し、止着ができないことがある。
【0009】
しかも、後処理の際に左右一対の脚開口部から排泄物が漏れやすいために、両側部をそれぞれ内側に畳み込み、その後前後方向に丸め込む後処理形態がある。しかし、後処理テープを使用する場合には、締め付け力を大きくできないので、前記の後処理形態を採ることができない。
【0010】
したがって、本発明の主たる課題は、コストの削減が可能であるとともに、紙おむつ本体の素材を有効に活用でき、特に大きい締め付け力を発揮する構造を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
【0012】
【0013】
<請求項記載の発明>
本体バックシートと、この本体バックシート内面に固定され、股間部を中心として前後方向に延在する吸収体要素とで構成され、本体バックシートにおける前身頃及び後身頃の両脇縁部が接合部で接合されることにより、胴開口部および左右一対の脚開口部が形成されたパンツ型おむつであって、
前記本体バックシートは複数枚の不織布を積層固定してなるとともに、これら不織布間における腰回り位置に腰回りのフィット性を高めるための複数本の腰回り伸縮部材が固定されて伸縮シート部が形成されており、
前記吸収体要素は、透液性トップシートと、不透液性バックシートとの間に、綿状パルプを主体とする吸収コアを設けたものであり、
前記吸収体要素の裏面は、前後端部及び股間部において前記本体バックシートに対して固定されるとともに、この固定領域以外の部分においては、前記本体バックシートは対向する不透液性バックシートに対して離間可能とされており、
前身頃または後身頃の外面において、前記伸縮シート部は、その前後の少なくとも一方を分離位置として、この分離位置から前記固定領域までの部分が前記吸収体要素の不透液性バックシートに対して離間可能とされていることを特徴とする後処理可能なパンツ型おむつ。
【0014】
(作用効果)
おむつの廃棄時には、たとえば伸縮シート部の分離位置において胴周り方向の破断口を形成しておく。次いで、同伸縮シート部の反対側において、股間部中央部から丸めながら胴開口部近傍まで巻き上げたならば、伸縮シート部を吸収体要素から離間させることにより生成させたポケットを、反対の身頃にそり返し、巻き上げた部分をポケットにより包み込むことができる。これにより汚すことなくおむつを廃棄することができる。
伸縮シート部は身頃の胴周り方向の締め付け機能を有し製品の外面を形成するものであるために、廃棄用の別部材は不要であり、資材費の高まりはない。
【0015】
<請求項記載の発明>
前記伸縮シート部は、股間側のみを分離位置として、この分離位置から前記固定領域までの部分が前記吸収体要素の不透液性バックシートに対して離間可能とされている請求項2記載の後処理可能なパンツ型おむつ。
【0016】
(作用効果)
破断口などの分離位置は伸縮シート部の前後両者とすることができるほか、股間側のみを分離位置とすることもできる。
【0017】
<請求項記載の発明>
前記伸縮シート部は、その前後両方を分離位置として、この分離位置から前記固定領域までの部分が前記吸収体要素の不透液性バックシートに対して離間可能とされている、請求項2記載の後処理可能なパンツ型おむつ。
【0018】
【0019】
<請求項記載の発明>
前記伸縮シート部は、その区域内に分離位置を有し、この分離位置から前記固定領域までの部分が前記吸収体要素の不透液性バックシートに対して離間可能とされている、請求項2記載の後処理可能なパンツ型おむつ。
【0020】
【0021】
<請求項記載の発明>
前記分離位置に、破断のためのミシン目が形成されている、請求項1〜のいずれか1項に記載の後処理可能なパンツ型おむつ。
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図面に示す実施の形態によってさらに詳説する。
(全体構造例)
図1はパンツ型おむつ例Pの展開状態を示し、図2は図1のX−X線矢視図、図3は製品の斜視図である。すなわち、本例の紙おむつは、本体バックシート5と、この本体バックシート5内面に固定され、股間部を中心として前後方向に延在する吸収体要素ABとで構成されている。
【0028】
図面相互の関係から判るように、前身頃Fと後身頃Bとの両脇縁部を接合部30にて接合することにより、胴開口部WOおよび左右一対の脚開口部LOを形成してある。本体バックシート5は複数枚の不織布を積層固定してなり、それらの間の腰回り位置に腰回りのフィット性を高めるための複数本の腰回り伸縮部材7が、胴回り位置に胴回りのフィット性を高め、尿の前後漏れを防止するための複数本の胴回り伸縮部材8がそれぞれ固定されている。この伸縮部材7,8を有する前後方向の区域は胴・腰部領域を構成している。伸縮部材7及び8は、たとえば適宜の太さおよび断面形状を有する天然ゴム糸や合成ゴム糸を使用できる。
【0029】
吸収体要素ABは、図2に明示されているように、たとえば、不織布などからなり着用者の肌に直接触れる透液性トップシート1と、ポリエチレンなどのプラスチックフィルムや撥水処理を施した不織布などからなる不透液性バックシート2との間に、綿状パルプを主体とする吸収コア3を必要によりこれを吸収紙3A,3Bで包み、周縁部分を例えばホットメルト接着剤等により接着して一体化したものとして形成することができる。図示の例においては、透液性トップシート1の下に不織布などからなるセカンドシート6が設けられている。
【0030】
他方、吸収体要素ABの両側部には脚周りバリヤーカフス20が設けられている。このバリヤーカフス20は、折り返して二重にしたバリヤーシート21を構成要素としており、バリヤーシート21の内側面の基端部が不透液性バックシート2にホットメルト接着剤により固定されているとともに、バリヤーシート21の外側面の延在部が本体バックシート5にホットメルト接着剤などにより固定されている。
【0031】
バリヤーシート21の折り返し自由縁部の近傍には、帯状ゴムや糸状ゴムなどからなる単数または複数の先端部伸縮部材22が伸長下でホットメルト接着剤などにより固定されている。また、図示のようにバリヤーカフス20は起立する自由部のほぼ中央において先端側が外側に折り返されて外向き部が形成されており、この折り返しがなされていない内向きの基端部側(根元側)に単数または複数の基端部伸縮部材22Aが伸長下でホットメルト接着剤などにより固定されている。
【0032】
他方、吸収体要素ABの裏面は、本体バックシート5に対して、たとえば図1の領域Zにおいて、すなわち前後端部及び股間部においてホットメルト接着剤などにより固定されている。したがって、固定領域Z以外の部分においては、吸収体要素ABの裏面は本体バックシート5に対して非固定であり、本体バックシート5は、対向する不透液性バックシート2に対して離間可能な状態になっている。この「離間可能」の意義は、もともと固定手段がないため単に重なっている状態と、弱く固定されているもしくは散点状に固定されており、本体バックシート5を不透液性バックシート2から容易に剥がすことにより離間させることができる態様の両者を含むものと解釈されるべきである。
【0033】
以下、先ず本発明に含まれない比較形態について説明し、次に本発明の形態について説明する。
比較形態>
図4に示すように、後身頃Bの外面の外側に、胴周り方向に沿って伸縮するバンド部材40が配され、その両端部が後身頃Bの外面に固定されているものである。この場合、バンド部材40の両端部は、前身頃Fと後身頃Bとの両脇縁部を接合部30にてヒートシール接合する際に、同時にヒートシール接合することができる。
【0034】
この形態において、おむつの廃棄時には、図5に示すように、バンド部材40と反対側の前身頃Fにおいて股間部を丸めながら胴開口部WO近傍まで巻き上げた後、図6及び図7に示すように、バンド部材40を伸長させ、反対側の後身頃Bにそり返し、巻き上げた部分を図8に示すように、バンド部材40により止め付けることができる。これにより汚すことなくおむつを廃棄することができる。
【0035】
ここで、バンド部材40は後身頃Bにおける胴周り方向に沿うものであるから、製品の胴周りの締め付け用伸縮部材として利用できる。したがって、図1〜図3に図示された伸縮部材7及び8は不要である。
【0036】
バンド部材40は前身頃Fの外側に設けるようにしてもよい。バンド部材40はその長手方向全体が伸縮するもののほか、中央部は伸縮するものであってもよい。
【0037】
本発明の形態
この本発明の形態は、前身頃及びまたは後身頃の外面に胴周り方向に沿って伸縮する伸縮シート部を有する。実施の形態では、図1〜図3に図示されている形態と同様に伸縮部材7及び8により前身頃F及び後身頃Bに伸縮部材7,8が配され、後身頃Bの外面において、本体バックシート5と伸縮部材7による伸縮シート部41が構成されている。
【0038】
本発明の形態として3つの具体例を挙げるが、その第1の具体例は、図9に示すように、伸縮シート部41の股間側のみを分離位置41aとしてあるものである。この分離位置41aから前記固定領域Zまでの部分は、伸縮シート部41(本体バックシート5と伸縮部材7とにより構成される)は、これと対向する不透液性バックシート2に対して離間可能とされている。
【0039】
おむつの廃棄時には、後身頃Bの分離位置41aにおいて胴周り方向の破断口を形成しておく。この破断口は、手で強引に本体バックシート5を破るほか、予め分離位置41aにミシン目の形成など破断に対して弱い線を形成しておくことができる。
【0040】
次いで、同伸縮シート部41の反対側において、すなわち図10に示すように、前身頃F側において股間部中央部から丸めながら胴開口部WO近傍まで巻き上げたならば、伸縮シート部41を不透液性バックシート2から離間させることにより生成させたポケットを、図11及び図12に示すように、このポケットの底(後身頃Bの固定領域Zの前後方向縁である)を境にして前身頃F側にそり返し、巻き上げた部分を、図13に示すように伸縮シート部41によるポケットにより包み込むことができる。これにより汚すことなくおむつを廃棄することができる。この形態では、巻き上げた部分を伸縮シート部41により包み込む形態となるので、排泄物の漏れ出しがない。
【0041】
伸縮シート部41は身頃の胴周り方向の締め付け機能を有し製品の外面を形成するものであるために、廃棄用の別部材は不要であり、資材費の高まりはない。
【0042】
他方、第2の具体例は、図14に示すように、後身頃Bにおいて分離位置41aのほか、後身頃Bの固定領域Zの前後方向縁より股間側においても他の分離位置41bを有するものである。分離位置41a及び分離位置41bにおいて破断し、これらの破断区域内の伸縮シート部41を不透液性バックシート2から離間させると、伸縮するバンドが形成されるので、この伸縮するバンドを、図5〜図8と同様な形態で後処理することもできる。
【0043】
また、第3の具体例として、図15に示すように、伸縮シート部41区域内に分離位置41cを有するものでもよい。この場合、分離位置41cは、これより前側ゾーンに対しては後になり、他方で分離位置41cは、これより後側ゾーンに対しては前になるから、本発明における「伸縮シート部は、その前後の少なくとも一方を分離位置として」いる条件に合致するものである。
【0044】
おむつの廃棄時には、図16に示すように、伸縮シート部41に胴周り方向の破断口41cOを形成しておく。この場合、破断口41cOの形成を容易とするために、ミシン目などによる強度が弱い線部を形成しておくことができる。次いで、図17に示すように、伸縮シート部41の反対側の前身頃Fにおいて、胴開口部WOから丸めながら股間部中央部まで巻き上げたならば、図17に示すように、巻き上げ部分の幅を狭めつつ、図17に示すように伸縮シート部41をずり下ろし、これにより生成したポケットPを、前身頃F側にそり返し、ポケットPにより巻き上げた部分を、図18に示すように、包み込むことができる。これにより汚すことなくおむつを廃棄することができる。
この形態においても、伸縮シート部41は身頃の外面の伸縮部分を形成するものであるために、廃棄用の別部材は不要であり、資材費の高まりはない。
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、後処理を確実に行うことができるとともに、コストの削減が可能であるなどの利点がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の対象となるパンツ型おむつの展開図である。
【図2】 図1のX−X線矢視図である。
【図3】 本発明の対象となるパンツ型おむつの斜視図である。
【図4】 比較形態の斜視図である。
【図5】 比較形態における、後処理の第1段階の斜視図である。
【図6】 比較形態における、後処理の第2段階の斜視図である。
【図7】 比較形態における、後処理の第2段階の反対の身頃側からの斜視図である。
【図8】 比較形態における、後処理の完了状態の斜視図である。
【図9】 本発明の形態における、第1具体例の斜視図である。
【図10】 第1具体例における、後処理の第1段階の斜視図である。
【図11】 第1具体例における、後処理の第2段階の斜視図である。
【図12】 第1具体例における、後処理の第2段階の反対の身頃側からの斜視図である。
【図13】 第1具体例における、後処理の完了状態の斜視図である。
【図14】 本発明の形態における、第2具体例の斜視図である。
【図15】 本発明の形態における、第3具体例の斜視図である。
【図16】 第3具体例における、後処理の第1段階の斜視図である。
【図17】 第3具体例における、後処理の第2段階の斜視図である。
【図18】 第3具体例における、後処理の完了状態の斜視図である。
【符号の説明】
AB…吸収体要素、F…前身頃、B…後身頃、WO…胴開口部、P…ポケット、1…透液性トップシート、2…不透液性バックシート、3…吸収コア、5…本体バックシート、7,8…伸縮部材、20…バリヤーカフス、30…接合部、40…バンド部材、41…伸縮シート部、41a〜41c…分離位置、41cO…破断口。

Claims (5)

  1. 本体バックシートと、この本体バックシート内面に固定され、股間部を中心として前後方向に延在する吸収体要素とで構成され、本体バックシートにおける前身頃及び後身頃の両脇縁部が接合部で接合されることにより、胴開口部および左右一対の脚開口部が形成されたパンツ型おむつであって、
    前記本体バックシートは複数枚の不織布を積層固定してなるとともに、これら不織布間における腰回り位置に腰回りのフィット性を高めるための複数本の腰回り伸縮部材が固定されて伸縮シート部が形成されており、
    前記吸収体要素は、透液性トップシートと、不透液性バックシートとの間に、綿状パルプを主体とする吸収コアを設けたものであり、
    前記吸収体要素の裏面は、前後端部及び股間部において前記本体バックシートに対して固定されるとともに、この固定領域以外の部分においては、前記本体バックシートは対向する不透液性バックシートに対して離間可能とされており、
    前身頃または後身頃の外面において、前記伸縮シート部は、その前後の少なくとも一方を分離位置として、この分離位置から前記固定領域までの部分が前記吸収体要素の不透液性バックシートに対して離間可能とされていることを特徴とする後処理可能なパンツ型おむつ。
  2. 前記伸縮シート部は、股間側のみを分離位置として、この分離位置から前記固定領域までの部分が前記吸収体要素の不透液性バックシートに対して離間可能とされている請求項2記載の後処理可能なパンツ型おむつ。
  3. 前記伸縮シート部は、その前後両方を分離位置として、この分離位置から前記固定領域までの部分が前記吸収体要素の不透液性バックシートに対して離間可能とされている、請求項2記載の後処理可能なパンツ型おむつ。
  4. 前記伸縮シート部は、その区域内に分離位置を有し、この分離位置から前記固定領域までの部分が前記吸収体要素の不透液性バックシートに対して離間可能とされている、請求項2記載の後処理可能なパンツ型おむつ。
  5. 前記分離位置に、破断のためのミシン目が形成されている、請求項1〜のいずれか1項に記載の後処理可能なパンツ型おむつ。
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