JP4026361B2 - 内燃機関の可変バルブタイミング制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の気筒群(複数のバンク)から成る内燃機関の各気筒群のバルブタイミングを制御する内燃機関の可変バルブタイミング制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在実用化されている車両用の内燃機関(以下「エンジン」という)の気筒配列の種類は、直列型、V型、水平対向型(H型)に分類される。全気筒を一列に配列した直列型エンジンは、エンジン全長が長くなるため、6気筒以上の多気筒エンジンでは、エンジン全長を短くして車両への搭載性を向上させるために、全気筒を左右2つのバンク(気筒群)に分けてV字型に配列したV型エンジンを採用する場合が多くなってきている。V型や水平対向型のDOHCエンジンは、左右のバンクにそれぞれ吸気/排気のカム軸を設けた構成となっているため、例えば吸気バルブのバルブタイミング制御を行う場合は、各バンク毎にそれぞれ可変バルブタイミング機構を吸気側のカム軸に搭載し、各バンク毎に吸気バルブのバルブタイミングを制御するようにしている。
【0003】
このような可変バルブタイミング機構付きのエンジンは、可変バルブタイミング機構でカム軸の回転位相を進角/遅角させることで、バルブタイミングを進角/遅角させるようにしているが、可変バルブタイミング機構で回転位相が調整されるカム軸は、吸気バルブ(又は排気バルブ)を駆動する他、筒内噴射式エンジンの場合は、燃料タンク内の燃料を燃料噴射弁側へ高圧で圧送する高圧燃料ポンプも駆動するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、可変バルブタイミング機構付きのV型又は水平対向型の筒内噴射式のエンジンでは、一方のバンクのみで高圧燃料ポンプ等の補機類の負荷がカム軸にかかり、他方のバンクのカム軸には、そのような補機類の負荷がかからないため、左右のバンクのカム軸の負荷トルクが補機類の負荷分だけアンバランスとなる。特に、筒内噴射式のエンジンでは、吸気ポート噴射式エンジンに比べて燃料噴射圧力が30倍以上要求されるため、高圧燃料ポンプを駆動するのに大きなカム軸トルクが必要となり、その結果、左右のバンクのカム軸の負荷トルクに大きな違いが生じてくる。
【0005】
一般に、目標バルブタイミング(目標カム軸変位角)の変化に対する実バルブタイミング(実カム軸変位角)の変化の応答性、つまりバルブタイミング制御の応答性は、カム軸の負荷トルクが大きくなるほど遅くなるため、左右のバンクのカム軸の負荷トルクが大きく異なると、左右のバンクでバルブタイミング制御の応答性が大きく異なり、その結果、目標バルブタイミングが急変する過渡運転時に、左右のバンクで内部EGR量や新気の充填効率がアンバランスとなって、トルク変動やドライバビリティの悪化等を招くという問題があった。
【0006】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、複数の気筒群(複数のバンク)間でカム軸の負荷トルクが補機類の負荷によってアンバランスになっている場合でも、複数の気筒群間でバルブタイミング制御の応答性を合わせることができて、過渡運転時のトルク変動やドライバビリティ悪化等の問題を解消することができる内燃機関の可変バルブタイミング制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1の内燃機関の可変バルブタイミング制御装置は、特定の気筒群のカム軸の負荷トルクが補機類の負荷によって他の気筒群のカム軸の負荷トルクよりも大きくなっているシステムにおいて、補機類の負荷によって生じる特定の気筒群のバルブタイミング制御の応答遅れを考慮して特定の気筒群のバルブタイミング制御の応答性と他の気筒群のバルブタイミング制御の応答性とを一致させるように前記他の気筒群のバルブタイミング調整手段の制御量を補正手段により見込みで補正するようにしたものである。このようにすれば、複数の気筒群間でカム軸の負荷トルクが補機類の負荷によってアンバランスになっている場合でも、補正手段によって複数の気筒群間でバルブタイミング制御の応答性を合わせることができて、過渡運転時のトルク変動やドライバビリティ悪化等の問題を解消することができる。
【0009】
更に、請求項1に係る発明は、バルブタイミング調整手段をその性能の限界付近で作動させてバルブタイミング制御を行うシステムでは、遅い側の応答性を速い側の応答性に合わせるだけの性能上の余裕がない場合があることを考慮して、他の気筒群のバルブタイミング調整手段の制御量を補機類の負荷による応答遅れに相当する分だけ当該他の気筒群のバルブタイミング制御の応答性を低下させるように補正するようにしている。このようにすれば、バルブタイミング調整手段をその性能の限界付近で作動させてバルブタイミング制御を行うシステムでも、複数の気筒群間でバルブタイミング制御の応答性を余裕を持って合わせることができ、過渡運転時のトルク変動やドライバビリティ悪化等の問題を解消することができる。
【0014】
ところで、システムの製造ばらつきや経年的な動作特性変化によってもバルブタイミング制御の応答性は変化するが、これよによる応答性の変化は、運転条件(機関回転速度、機関負荷状態、バルブタイミング調整手段の動力源の状態等)からは推定できないため、システムの製造ばらつきや経年的な動作特性変化が無視できなくなると、それによる応答性のずれが無視できなくなる。
【0016】
【発明の実施の形態】
〔実施形態(1)〕
以下、本発明を筒内噴射式のV型DOHCエンジンに適用した実施形態(1)を図1乃至図16に基づいて説明する。
【0017】
まず、図1に基づいてシステム全体の概略構成を説明する。V型のエンジン1は、全気筒を左右2つのバンク(気筒群)に分けてV字型に配列したエンジンであり、以下の説明では、一方のバンクを「Aバンク」、他方のバンクを「Bバンク」と呼ぶ。各バンクの上部には、それぞれ吸気側カム軸4と排気側カム軸5とが設けられ、エンジン1のクランク軸2からの動力がタイミングチェーン3aにより各バンクのスプロケット13aを介して各バンクの吸気側カム軸4に伝達され、更に、各バンクの吸気側カム軸4の回転がそれぞれタイミングチェーン3bにより各バンクの排気側カム軸5に伝達されるようになっている。そして、特定のバンクである例えばBバンクには、吸気側カム軸4によって駆動される高圧燃料ポンプ100等の補機類が組み付けられている。この高圧燃料ポンプ100は、エンジン1の運転中に燃料タンク(図示せず)内の燃料を各バンクの燃料噴射弁(図示せず)へ高圧で圧送する。
【0018】
各バンクの吸気側カム軸4には、それぞれバルブタイミング調整手段である位相差調整装置40(図1に斜線で示す部分)が設けられている。オイルパン28内の作動油(エンジンオイル)がオイルポンプ29により各バンクの油圧制御弁30へ供給され、各バンクの油圧制御弁30から吐出される油圧が各バンクの位相差調整装置40に供給される。そして、各バンクの位相差調整装置40に供給する油圧を油圧制御弁30で制御することで、各バンクの吸気弁(図示せず)の実バルブタイミング(実カム軸変位角)が制御される。この場合、油圧制御弁30とオイルポンプ29等によって位相差調整装置40を駆動する油圧アクチュエータが構成されている。
【0019】
一方、各バンクの吸気側カム軸4には、それぞれカム軸位置センサ44が取り付けられており、クランク軸2には、クランク位置センサ42が取り付けられている。このクランク位置センサ42がクランク軸2の1回転に伴いN個の検出パルス信号を発生するとき、各バンクのカム軸位置センサ44が吸気側カム軸4の1回転に伴い2N個の検出パルス信号を発生するようになっている。また、各バンクの吸気側カム軸4のタイミング変換角最大値をθmaxクランク角とした場合に、N<360度/θmaxとなるように検出パルス信号数Nが設定されている。これによって、クランク位置センサ42からの検出パルス信号と、この検出パルス信号に続いて発生する各バンクのカム軸位置センサ44からの検出パルス信号との間の相対回転角θにより各バンクの吸気弁(図示せず)の実バルブタイミング(実カム軸変位角)が算出される。
【0020】
具体的には、クランク位置センサ42及びカム軸位置センサ44からの各検出パルス信号が、エンジン制御装置46のマイクロコンピュータ48に入力され、これに基づいて実バルブタイミング(実カム軸変位角)が演算される。また、図示はしないが、吸入空気量センサ、水温センサ、スロットル開度センサ等のエンジン運転状態を検出する各種センサから出力される各種検出信号もマイクロコンピュータ48に入力され、これら各種のセンサデータに基づいて吸気弁の目標バルブタイミング(目標カム軸変位角)が演算される。
【0021】
更に、マイクロコンピュータ48は、後述する各ルーチンによって、各バンクの吸気弁の実バルブタイミング(実カム軸変位角)を目標バルブタイミング(目標カム軸変位角)に一致させるように、各バンクの位相差調整装置40の油圧制御弁30の駆動源であるリニアソレノイド64に流す電流(制御電流)を後述するPD制御で演算し、その制御電流の信号をエンジン制御装置46内の出力回路49から各バンクのリニアソレノイド64に出力することで、各バンクの油圧制御弁30の吐出油圧を制御して各バンクの吸気弁(図示せず)の実バルブタイミング(実カム軸変位角)を目標バルブタイミング(目標カム軸変位角)に一致させる。
【0022】
次に、各バンクの位相差調整装置40の構成を図2を用いて詳細に説明する。尚、各バンクの位相差調整装置40は全く同じ構成である。
【0023】
位相差調整装置40は、エンジン1のシリンダヘッド25に取り付けられている。この位相差調整装置40は略円筒形状のカム軸スリーブ11を備えており、このカム軸スリーブ11は、その大径円筒部にて吸気側カム軸4の図2にて左端部と同軸的に嵌め合わされている。そして、このカム軸スリーブ11の中空部隔壁11cはピン12の圧入及びボルト10の締め付けにより吸気側カム軸4の端部に連結されている。これにより、カム軸スリーブ11は吸気側カム軸4と一体的に回転する。また、このカム軸スリーブ11の大径円筒部外周面には、外歯ヘリカルスプライン11aが形成されている。
【0024】
更に、カム軸スリーブ11は、小径円筒部11bを備えており、この小径円筒部11bは、ハウジング23の略円筒形状中空部内に同軸的に延出している。尚、ハウジング23は、そのフランジ部23aにて、ボルト24の締着によりシリンダヘッド25に取付けられている。
【0025】
スプロケット13aは、吸気側カム軸4の環状リブ4aとカム軸スリーブ11の大径円筒部の開口端部との間に挟まれた状態にて、吸気側カム軸4に相対回転可能に同軸的に軸支されている。このスプロケット13aの図2にて左側面には、略円筒形状のスプロケットスリーブ15が、その各フランジ部を介するピン14の圧入及びボルト16の締着により、同軸的に取付けられている。これにより、スプロケットスリーブ15はスプロケット13aと一体的に回転するようになっている。このスプロケットスリーブ15は円筒部15bを備えており、この円筒部15bは、カム軸スリーブ11を包囲するようにハウジング23の中空部内に同軸的に延出している。
【0026】
この円筒部15bの内周面中間部位には、内歯ヘリカルスプライン15aが形成されており、この内歯ヘリカルスプライン15aは、カム軸スリーブ11の外歯ヘリカルスプライン11aとは逆方向のねじれを有するように形成されている。尚、外歯ヘリカルスプライン11a及び内歯ヘリカルスプライン15aのいずれか一方は、ねじれ角を零とする軸方向に平行な直線歯を有するスプラインにより構成しても良い。
【0027】
上述したカム軸スリーブ11の小径円筒部11bとスプロケットスリーブ15の円筒部15bとの間には、軸方向に略一様な断面を有する環状空間90が形成されており、この環状空間90内においては、略円筒形の油圧ピストン17が軸方向にかつ液密的に摺動可能にカム軸スリーブ11に同軸的に軸支されている。
【0028】
この油圧ピストン17の内周面右側部には、カム軸スリーブ11の外歯ヘリカルスプライン11aと噛合する内歯ヘリカルスプライン17aが形成されている。一方、油圧ピストン17の外周面右側部には、スプロケットスリーブ15の内歯ヘリカルスプライン15aと噛合する外歯ヘリカルスプライン17bが形成されている。これにより、これら各両スプライン17a,17b同士の噛合のもとに、タイミングチェーン3a(図1参照)を介してスプロケット13aに伝達されるクランク軸2の回転が、スプロケットスリーブ15、油圧ピストン17及びカム軸スリーブ11を経て吸気側カム軸4に伝達される。
【0029】
また、油圧ピストン17の左端部に形成した環状鍔部の外周縁には、オイルシール70が、環状空間90内にてスプロケットスリーブ15の円筒部15bの内周面と液密的に接触するように装着されている。尚、油圧ピストン17の内周面左側部内に断面L字状に延出するように形成された環状脚部17cは、カム軸スリーブ11の中央段部(以下「右側ストッパ」という)に衝突して油圧ピストン17への右方向の移動を停止する。
【0030】
上述のようにして、環状空間90内に油圧ピストン17が設けられることによって、環状空間90が二つの室に分割される。これにより、進角側油圧室22が油圧ピストン17の左側に形成され、一方、遅角側油圧室32が油圧ピストン17の鍔部の右側に形成される。また、これら両油圧室22,32間のシールは、上述したオイルシール70によって確保される。
【0031】
スプロケットスリーブ15の左端開口部には、エンドプレート50が同軸的に取り付けられている。このエンドプレート50は、円筒部と環状鍔部により断面逆L字状に形成されており、このエンドプレート50の環状鍔部は、スプロケットスリーブ15の左端開口部に同軸的に固着されている。エンドプレート50の円筒部の外周面には環状溝が形成されており、この環状溝内にはオイルシール71が装着されている。尚、エンドプレート50の環状鍔部は、油圧ピストン17の環状鍔部に突き当たることで、該油圧ピストン17の左方向への移動を停止させるストッパ(以下「左側ストッパ」という)としての役割をも果たす。
【0032】
エンドプレート50及びカム軸スリーブ11の左側においては、断面コ字状にて環状に形成したリングプレート51が、ノックピン53の圧入によりハウジング23の環状左側壁内面にカム軸スリーブ11と同軸的に装着されている。このリングプレート51のコ字状右側面内には、エンドプレート50の円筒部及びカム軸スリーブ11の小径円筒部11bが回転可能に支持されている。
【0033】
また、リングプレート51の小径側円筒部の外周面に形成した環状溝内には、オイルシール72が装着されており、このオイルシール72はリングプレート51とカム軸スリーブ11との間のシール性を確保する。一方、上述したオイルシール71は、エンドプレート50とリングプレート51との間のシール性を確保する。これによって、進角側油圧室22内のシール性が確保される。
【0034】
リングプレート51の小径円筒部及びハウジング23の環状左側壁中空部内には、ボルト52が同軸的に嵌装されており、このボルト52は、その右端面にてカム軸スリーブ11の小径円筒部内周面及び中空部隔壁11cとの間に円筒状空間91が形成されている。また、ボルト52の内部には、油圧通路61bが断面T字状に形成されており、この油圧通路61bは、その軸方向通路部にて円筒状空間91内に連通している。また、油圧通路61bは、その半径方向通路部の両端にて、ボルト52の外周面に形成した環状溝内に連通している。
【0035】
また、ハウジング23の左壁部内には、油圧通路61aが形成されており、この油圧通路61aは、ボルト52の環状溝及び油圧通路61bを介して円筒状空間91内に連通し、更に、この円筒状空間91内に開口するようにカム軸スリーブ11に形成した油圧通路61cを通り遅角側油圧室32内に連通している。ハウジング23の左壁部内には、進角側油圧室22に連通する油圧通路60が形成されている。これら油圧通路61a,60は、ハウジング23の左壁部内に形成されて後述する油圧制御弁30を収容する円筒状中空部95内に開口している。また、この円筒状中空部95内には、油圧供給路65がその先端部にて開口しており、この油圧供給路65はエンジン1のオイルパン28からオイルポンプ29によって圧送される作動油を円筒状中空部95内に供給する。尚、油圧解放路66は、オイルパン28内に開口されて、オイルパン28内に作動油を戻す。
【0036】
次に、図3を参照して油圧制御弁30の構成について説明する。油圧制御弁30は、円筒状中空部95の内壁により構成されるシリンダ30aと、このシリンダ30a内に軸方向へ摺動可能に嵌め合わされた左右一対のランドを有するスプール31とから構成されたスプール弁である。上記シリンダ30aには、油圧通路61aに連通する油圧ポート30bと、油圧ポート60に連通する油圧ポート30cとが形成されている。
【0037】
更に、このシリンダ30aには、油圧供給路65に連通する吸入ポート30dと、油圧解放路66に連通する両吐出ポート30e,30fとが形成されている。そして、これら各油圧ポート30b,30c、吸入ポート30d及び両吐出ポート30e,30fの連通の切り替え及び連通度(油圧制御弁30の開度)の制御は、スプール31のシリンダ30a内における摺動によりなされる。また、シリンダ30aの図3にて右端部内には、コイルスプリング31aが、スプール31の右端側にて介装されており、このコイルスプリング31aは、常時、スプール31を図示左方へ付勢している。
【0038】
一方、シリンダ30aの図示左端部内には、リニアソレノイド64がスプール31の図示左端側に設けられている。このリニアソレノイド64に流れる通電電流値に応じて該リニアソレノイド64に電磁力が誘導されると、この電磁力によりスプール31がコイルスプリング31aの付勢力に抗して右方へ摺動するようになっている。
【0039】
以下、このように構成した油圧制御弁30のスプール31の摺動による各油圧通路の連通の切り替え及び開度制御について説明する。
図3(a)に示すように、スプール31が、リニアソレノイド64から電磁力を受け、コイルスプリング31aの付勢力に抗して右方へ摺動すると、吸入ポート30d及び油圧ポート30cがスプール31の右側ランドの右動により互いに連通して油圧供給路65と油圧通路60とを連通させる。このため、オイルポンプ29からの油圧は進角側油圧室22内に圧送される。同時に、吐出ポート30e及び油圧ポート30bが、スプール31の左側ランドの右方向への移動により連通されて、油圧通路61a及び油圧開放路66を連通させる。このため、遅角側油圧室32の油圧が解放される。これによって、油圧ピストン17が、環状空間90(図2参照)内にて右方へ押されるため、吸気側カム軸4が回転してスプロケット13aひいてはクランク軸2に対し相対的に進角する。
【0040】
また、図3(b)に示すように、スプール31が中央に位置するときは、油圧ポート30bの吐出ポート30eとの連通及び油圧ポート30cの吸入ポート30dとの連通がスプール31の左右両側のランドによりそれぞれ遮断される。このため、進角側及び遅角側の各油圧室22,32からの作動油の漏れがない場合、油圧ピストン17の位置がそのまま保持される。従って、スプロケット13aと吸気側カム軸4との回転位相差、即ち実バルブタイミングは変化しない。
【0041】
一方、図3(c)に示すように、スプール31がリニアソレノイド64からの電磁力の発生停止のもとにコイルスプリング31aにより付勢されて左方へ摺動すると、吸入ポート30b及び油圧ポート30dがスプール31の左側ランドの左方向への移動により連通して、油圧供給路65と油圧通路61aとを連通させる。このため、オイルポンプ29からの油圧は遅角側油圧室32に供給される。一方、吐出ポート30fと油圧ポート30cとがスプール31の右側ランドの左方向への移動により連通して、油圧通路60と油圧解放路66とを連通させる。このため、進角側油圧室22の油圧が解放される。これによって、油圧ピストン17が、環状空間90内にて左方へ押されるため、吸気側カム軸4が上述とは逆方向へ回転して、スプロケット13aひいてはクランク軸2に対し相対的に遅角する。
【0042】
また、図3(a)、(b)及び(c)において、ポート30bとポート30e(又はポート30d)との間の連通度及びポート30cとポート30d(又はポート30f)との間の連通度は、スプール31の右方向への移動(又は左方向への移動)に伴う左右両側の各ランドの各ポート30b及び30cに対する開度により制御される。
【0043】
図4は、エンジン1のある運転条件での油圧制御弁30内におけるスプール31の位置(以下「スプール位置」という)と、実バルブタイミング変化速度との関係を表す特性図である。この特性図において、実バルブタイミング変化速度が正(+)となる領域が、進角方向へ移動している領域に相当し、一方、実バルブタイミング変化速度が負(−)となる領域が、遅角方向へ移動している領域に相当する。尚、この特性図における横軸のスプール位置はリニアソレノイド電流と比例関係にある。
【0044】
この特性図において、各符号(a)、(b)、(c)は、図3(a)、(b)、(c)のスプール31の各位置に対応するスプール位置をそれぞれ示す。符号(b)で示すような実バルブタイミングが変化しない点のリニアソレノイド電流を「保持電流」と呼ぶ。この保持電流を基準にしてバルブタイミングを進角させたいときはリニアソレノイド電流を大きくし、逆に遅角させたいときはリニアソレノイド電流を小さくすることで、位相差調整装置40を制御することができる。尚、保持電流は、エンジン運転中に学習される。
【0045】
ところで、本実施形態(1)では、V型エンジン1の一方のバンク(Bバンク)のみで高圧燃料ポンプ100の負荷が吸気側カム軸4にかかり、他方のバンク(Aバンク)の吸気側カム軸4には、そのような高圧燃料ポンプ100の負荷がかからないため、2つのバンクの吸気側カム軸4の負荷トルクが高圧燃料ポンプ100の負荷分だけアンバランスとなる。特に、筒内噴射式のエンジン1では、吸気ポート噴射式エンジンに比べて燃料噴射圧力が30倍以上要求されるため、高圧燃料ポンプ100を駆動するのに大きなカム軸トルクが必要となり、その結果、2つのバンクの吸気側カム軸4の負荷トルクに大きな違いが生じてくる。
【0046】
一般に、目標バルブタイミング(目標カム軸変位角)の変化に対する実バルブタイミング(実カム軸変位角)の変化の応答性、つまりバルブタイミング制御の応答性は、吸気側カム軸4の負荷トルクが大きくなるほど遅くなるため、2つのバンクの吸気側カム軸4の負荷トルクが大きく異なると、図4及び図5(a)に示すように、2つのバンクでバルブタイミング制御の応答性(カム軸変位速度)が大きく異なり、その結果、目標バルブタイミングが急変する過渡運転時に、2つのバンクで内部EGR量や新気の充填効率がアンバランスとなって、トルク変動やドライバビリティの悪化等を招くという問題がある。
【0047】
そこで、本実施形態(1)では、マイクロコンピュータ48は、図6に示すような制御方法で、高圧燃料ポンプ100の負荷がかかるBバンクの油圧制御弁30のリニアソレノイド64の制御電流を、高圧燃料ポンプ100の負荷による応答遅れに相当する分だけ当該Bバンクのバルブタイミング制御の応答性(カム軸変位速度)を速めるように補正する。
【0048】
図6は、マイクロコンピュータ48が実行する後述する各ルーチンによって実現される機能を表すブロック図である。以下、この図6を用いてバルブタイミング制御の概要を説明する。
【0049】
吸気側カム軸4に高圧燃料ポンプ100の負荷がかかるBバンクについては、高圧燃料ポンプ100の負荷による応答遅れを補正するポンプ負荷補正ゲインを算出する機能(特許請求の範囲でいう補正手段に相当)が追加されているが、それ以外の機能は、高圧燃料ポンプ100の負荷がかからないAバンクと同じである。
【0050】
目標変位角(目標バルブタイミング)は、吸入空気量センサ、水温センサ、スロットル開度センサ等のエンジン運転状態を検出する各種センサから出力される信号に基づいて演算され、AバンクもBバンクも同じ目標変位角が用いられる。AバンクもBバンクも、バルブタイミング制御(リニアソレノイド64の電流制御)は、PD制御によって実行される。PD制御の比例項(P)ゲインは、エンジン回転速度Neと作動油(エンジンオイル)の油温とに基づいてマップ等により算出され、同様に、微分項(D)ゲインも、エンジン回転速度Neと油温とに基づいてマップ等により算出される。
【0051】
高圧燃料ポンプ100の負荷がかからないAバンクでは、目標変位角と実変位角との偏差に比例項(P)ゲインを掛け合わせたP項補正量と、カム軸変位速度(de/dt)に微分項(D)ゲインを掛け合わせたD項補正量とを加算して、フィードバック補正量を求め、これを電流値に変換して補正電流を求める。そして、この補正電流を保持電流に加算して、Aバンクの制御電流を求める。
【0052】
これに対し、高圧燃料ポンプ100の負荷がかかるBバンクでは、図7に示すように、高圧燃料ポンプ100の負荷によってバルブタイミング制御の応答性(カム軸変位速度)に遅れが生じ、高圧燃料ポンプ100の負荷が大きくなるほど、バルブタイミング制御の応答遅れが大きくなる。高圧燃料ポンプ100の負荷は、高圧燃料ポンプ100の吸入燃料量(燃料噴射量に対応)やエンジン回転速度に応じて変化し、また、作動油の油温によって作動油の粘度が変化して位相差調整装置40の応答性が変化し、また、作動油の油温と高圧燃料ポンプ100の温度との間に相関関係があり、高圧燃料ポンプ100の温度(作動油の油温)によって高圧燃料ポンプ100の摩擦損失等が変化して高圧燃料ポンプ100の負荷が変化する。
【0053】
そこで、高圧燃料ポンプ100の負荷がかかるBバンクでは、高圧燃料ポンプ100の負荷に応じたP項補正ゲインを燃料噴射量と油温とエンジン回転速度Neを用いてマップ等により算出し、同様に、高圧燃料ポンプ100の負荷に応じたD項補正ゲインを燃料噴射量と油温とエンジン回転速度Neを用いてマップ等により算出する。
【0054】
その後、Bバンクでは、エンジン回転速度Neと油温とに基づいて算出された基本となる比例項(P)ゲインにP項補正ゲインを掛け合わせて比例項(P)ゲインを補正し、同様に、エンジン回転速度Neと油温とに基づいて算出された基本となる微分項(D)ゲインにD項補正ゲインを掛け合わせて微分項(D)ゲインを補正する。
【0055】
そして、目標変位角と実変位角との偏差に補正後の比例項(P)ゲインを掛け合わせたP項補正量と、カム軸変位速度(de/dt)に補正後の微分項(D)ゲインを掛け合わせたD項補正量とを加算して、フィードバック補正量を求め、これを電流値に変換して補正電流を求め、この補正電流を保持電流に加算して、Bバンクの制御電流を求める。このようにして求められたBバンクの制御電流は、高圧燃料ポンプ100の負荷による応答遅れに相当する分だけ当該Bバンクのバルブタイミング制御の応答性(カム軸変位速度)を速めるように補正された制御電流となり、図5(b)に示すように、Bバンクのバルブタイミング制御の応答性がAバンクのバルブタイミング制御の応答性とほぼ一致するようになる。
【0056】
次に、上述した2つのバンクのバルブタイミング制御を実行する各ルーチンの処理内容を説明する。マイクロコンピュータ48は、これら各ルーチンを実行することで、特許請求の範囲でいう制御手段としての役割を果たす。
【0057】
《Aバンクのバルブタイミング制御》
[Aバンク制御電流算出ルーチン]
図8に示すAバンク制御電流算出ルーチンは、エンジン運転中に所定クランク角毎(例えば6気筒エンジンでは120℃A毎)に繰り返し実行され、次のようにして、高圧燃料ポンプ100の負荷がかからないAバンクの制御電流Idを算出する。まず、ステップ110、111で、目標変位角VTTと実変位角VTを読み込み、次のステップ112で、両者の偏差PTを算出する。
PT=VTT−VT
【0058】
この後、ステップ113に進み、所定クランク角(サンプリング間隔)当たりの実変位角変化量DT(カム軸変位速度に比例する情報)を算出する。
DT=VT−VT(i-1)
ここで、VT(i-1) は、前回サンプリングした実変位角である。
【0059】
そして、次のステップ114で、後述する図10のPゲイン算出サブルーチンを実行することで、PゲインPGを算出した後、ステップ115に進み、後述する図11のDゲイン算出サブルーチンを実行することで、DゲインDGを算出する。
【0060】
この後、ステップ116に進み、変位角偏差PTにPゲインPGを掛け合わせたP項補正量(PT×PG)と、実変位角変化量DTにDゲインDGを掛け合わせたD項補正量(DT×DG)とを加算して、フィードバック補正量FDを求め、これを図9のフィードバック補正量−電流値変換テーブルを用いて電流値に変換して補正電流Ifを求める。
FD=PT×PG+DT×DG
If←FD(電流変換)
【0061】
尚、図9のフィードバック補正量−電流値変換テーブルは、予めリニアソレノイド64の電流値と実バルブタイミング変化速度(実カム軸変位速度)との関係を測定し、そのデータから設定されている。
【0062】
この後、ステップ117に進み、補正電流Ifを保持電流Ihに加算して、Aバンクの制御電流Idを求める。
Id=If+Ih
【0063】
[Pゲイン算出サブルーチン]
図8のステップ114で図10のPゲイン算出サブルーチンが起動されると、まずステップ120で、変位角偏差PTとエンジン回転速度NeとをパラメータとするベースPゲインPBASのマップを検索して、現在の変位角偏差PTとエンジン回転速度Neに応じたベースPゲインPBASを算出する。このベースPゲインPBASのマップは、予め実験又はシミュレーション等によって作成され、マイクロコンピュータ48のROMに記憶されている。
【0064】
この後、ステップ121に進み、油温をパラメータとする油温補正係数PCMPのテーブルを検索して、現在の油温に応じた油温補正係数PCMPを算出する。この油温補正係数PCMPを用いる理由は、位相差調整装置40の駆動力が油圧であり、油温によって作動油の粘性が変化して位相差調整装置40自体の応答性が変化したり、油圧リーク量が変化したりするためであり、また、油温に応じて変化する位相差調整装置40の温度によって摩擦損失が変化するためである。尚、油温補正係数PCMPのテーブルも、予め実験又はシミュレーション等によって作成され、マイクロコンピュータ48のROMに記憶されている。
【0065】
そして、次のステップ122で、ベースPゲインPBASに油温補正係数PCMPを掛け合わせて、最終的なPゲインPGを求める。
PG=PBAS×PCMP
【0066】
[Dゲイン算出サブルーチン]
図8のステップ115で図11のDゲイン算出サブルーチンが起動されると、まずステップ130で、実変位角変化量DTとエンジン回転速度NeとをパラメータとするベースDゲインDBASのマップを検索して、現在の実変位角変化量DTとエンジン回転速度Neに応じたベースDゲインDBASを算出する。このベースDゲインDBASのマップは、予め実験又はシミュレーション等によって作成され、マイクロコンピュータ48のROMに記憶されている。
【0067】
この後、ステップ131に進み、油温をパラメータとする油温補正係数DCMPのテーブルを検索して、現在の油温に応じた油温補正係数DCMPを算出する。この油温補正係数DCMPのテーブルも、予め実験又はシミュレーション等によって作成され、マイクロコンピュータ48のROMに記憶されている。
【0068】
そして、次のステップ132で、ベースDゲインDBASに油温補正係数DCMPを掛け合わせて、最終的なDゲインDGを求める。
PG=DBAS×DCMP
【0069】
《Bバンクのバルブタイミング制御》
[Bバンク制御電流算出ルーチン]
図12に示すBバンク制御電流算出ルーチンは、エンジン運転中に所定クランク角毎(例えば6気筒エンジンでは120℃A毎)に繰り返し実行され、次のようにして、高圧燃料ポンプ100の負荷がかかるBバンクの制御電流Idを算出する。ステップ210〜215の処理は、図8のAバンク制御電流算出ルーチンのステップ110〜115の処理と全く同じであり、Aバンクと同様の方法で、BバンクのPゲインPGとDゲインDGを算出する。
【0070】
この後、ステップ216に進み、図13のPゲイン負荷補正係数算出サブルーチンを実行して、PゲインPGを高圧燃料ポンプ100の負荷(該負荷による応答遅れ)に応じて補正するためのPゲイン負荷補正係数FPMPPを算出する。この際、高圧燃料ポンプ100の負荷を推定する情報として、燃料噴射量(高圧燃料ポンプ100の燃料吸入量に比例する情報)、油温、エンジン回転速度Neを用い、これらに応じてマップ等からPゲイン負荷補正係数FPMPPを算出する。
【0071】
本実施形態(1)では、予め、燃料噴射量と油温をパラメータとするPゲイン負荷補正係数FPMPPの二次元マップを、エンジン回転速度Ne毎に複数枚作成して、マイクロコンピュータ48のROMに記憶しておき、現在のエンジン回転速度Neに近い2枚のマップを検索して現在の燃料噴射量と油温に応じたPゲイン負荷補正係数FPMPPを算出し、それを線形補間して最終的なPゲイン負荷補正係数FPMPPを求める。尚、燃料噴射量、油温、エンジン回転速度Neをパラメータとする三次元マップを用いるようにしても良い。また、油温の代わりに冷却水温を用いても良い。更には、燃料噴射量、油温(又は冷却水温)、エンジン回転速度Neのうちの2つ又は1つの情報のみに基づいてPゲイン負荷補正係数FPMPPを算出するようにしても良い。
【0072】
Pゲイン負荷補正係数FPMPPの算出後、図12のステップ217に進み、図14のDゲイン負荷補正係数算出サブルーチンを実行して、DゲインDGを高圧燃料ポンプ100の負荷(該負荷による応答遅れ)に応じて補正するためのDゲイン負荷補正係数FPMPDを算出する。この際、高圧燃料ポンプ100の負荷を推定する情報として、燃料噴射量、油温、エンジン回転速度Neを用い、これらに応じてマップ等からDゲイン負荷補正係数FPMPDを算出する。
【0073】
本実施形態(1)では、予め、燃料噴射量と油温をパラメータとするDゲイン負荷補正係数FPMPDの二次元マップを、エンジン回転速度Ne毎に複数枚作成して、マイクロコンピュータ48のROMに記憶しておき、現在のエンジン回転速度Neに近い2枚のマップを検索して現在の燃料噴射量と油温に応じたDゲイン負荷補正係数FPMPDを算出し、それを線形補間して最終的なDゲイン負荷補正係数FPMPDを求める。尚、燃料噴射量、油温、エンジン回転速度Neをパラメータとする三次元マップを用いるようにしても良い。また、油温の代わりに冷却水温を用いても良い。更には、燃料噴射量、油温(又は冷却水温)、エンジン回転速度Neのうちの2つ又は1つの情報のみに基づいてDゲイン負荷補正係数FPMPDを算出するようにしても良い。
【0074】
Dゲイン負荷補正係数FPMPDの算出後、図12のステップ218に進み、変位角偏差PTにPゲインPGとPゲイン負荷補正係数FPMPPを掛け合わせたP項補正量(PT×PG×FPMPP)と、実変位角変化量DTにDゲインDGとDゲイン負荷補正係数FPMPDを掛け合わせたD項補正量(DT×DG×FPMPD)とを加算して、フィードバック補正量FDを求め、これを図9のフィードバック補正量−電流値変換テーブルを用いて電流値に変換して補正電流Ifを求める。
FD=PT×PG×FPMPP+DT×DG×FPMPD
If←FD(電流変換)
【0075】
この後、ステップ219に進み、補正電流Ifを保持電流Ihに加算して、Bバンクの制御電流Idを求める。
Id=If+Ih
【0076】
次に、高圧燃料ポンプ100の負荷によるバルブタイミング制御の応答遅れを補正する方法について、図15及び図16を用いて、P項補正を例にして説明する。吸気側カム軸4に高圧燃料ポンプ100が装備されたBバンクにおいては、高圧燃料ポンプ100の負荷(燃料噴射量)が大きくなるほど、カム軸変位の応答性が遅くなる。例えば、高圧燃料ポンプ100の負荷(燃料噴射量)が0のときには、カム軸変位90%応答性(現在のカム軸変位角から目標カム軸変位角の90%点まで到達するまでの時間)が0.7sec程度であるが、高圧燃料ポンプ100の負荷(燃料噴射量)が大きくなると、それに対する補正を行わない場合(従来)は、カム軸変位90%応答性が1.2sec程度まで遅くなってしまう。このため、従来は、図16に破線で示すように、高圧燃料ポンプ100の負荷がかかるBバンクのカム軸変位の応答性(バルブタイミング制御の応答性)がAバンクと比べてかなり遅くなり、目標変位角が急変する過渡運転時に、AバンクとBバンクとで内部EGR量や新気の充填効率がアンバランスとなって、トルク変動やドライバビリティの悪化等を招くという問題があった。
【0077】
そこで、本実施形態(1)では、Bバンクの高圧燃料ポンプ100の負荷による応答遅れを解消するため、高圧燃料ポンプ100の負荷が大きくなるほど、その負荷による応答遅れを補正するためのPゲイン負荷補正係数FPMPPを大きくするように設定し(FPMPP≧1)、図16に示すように、このPゲイン負荷補正係数FPMPPに応じてBバンクの制御電流を増加補正する。これにより、バンクのバルブタイミング応答性を速めることができるため、Bバンクに高圧燃料ポンプ100の大きな負荷がかかっても、その負荷が0のときと同程度の応答性を確保することができる。その結果、AバンクとBバンクとの間で吸気側カム軸4の負荷トルクが大きく異なる場合でも、遅い側の応答性(Bバンクの応答性)を速い側の応答性(Aバンクの応答性)に合わせて両バンクの応答性を一致させることができ、過渡運転時のトルク変動やドライバビリティ悪化等の問題を解消することができる。
【0078】
〔実施形態(2)〕
上記実施形態(1)では、遅い側の応答性(Bバンクの応答性)を速い側の応答性(Aバンクの応答性)に合わせるようにしたが、位相差調整装置40をその性能の限界付近で作動させてバルブタイミング制御を行うシステムでは、遅い側の応答性を速い側の応答性に合わせるだけの性能上の余裕がない場合がある。
【0079】
そこで、図17及び図18に示す本発明の実施形態(2)では、速い側の応答性(Aバンクの応答性)を遅い側の応答性(Bバンクの応答性)に合わせるように補正する。これを実現するために、本実施形態(2)では、図18に示すように、高圧燃料ポンプ100の負荷がかからないAバンクの方に、Bバンクの高圧燃料ポンプ100の負荷による応答遅れを補正するポンプ負荷補正ゲインを算出する機能を追加し、Bバンクについては、ポンプ負荷補正ゲインを算出しない。
【0080】
この場合、Bバンクの高圧燃料ポンプ100の負荷が大きくなるほど、その負荷による応答遅れを補正するためのAバンクのPゲイン負荷補正係数FPMPPを小さくするように設定し(FPMPP≦1)、このPゲイン負荷補正係数FPMPPに応じてAバンクの制御電流を減量補正する。これにより、速い側の応答性(Aバンクの応答性)を遅い側の応答性(Bバンクの応答性)に合わせて、両バンクの応答性を一致させることができる。その結果、位相差調整装置40をその性能の限界付近で作動させてバルブタイミング制御を行うシステムのように、遅い側の応答性を速い側の応答性に合わせるだけの性能上の余裕がない場合でも、両バンクの応答性を余裕を持って一致させることができ、過渡運転時のトルク変動やドライバビリティ悪化等の問題を解消することができる。
【0081】
〔実施形態(3)〕
次に、本発明の実施形態(3)を図19に基づいて説明する。本実施形態(3)は、前記実施形態(1)と同じく、遅い側の応答性(Bバンクの応答性)を速い側の応答性(Aバンクの応答性)に合わせる発明の具体例であるが、その手法が前記実施形態(1)と異なる。
【0082】
前記実施形態(1)では、速い側の応答性(Aバンクの応答性)が既知であると仮定して、遅い側の応答性(Bバンクの応答性)を既知の速い側の応答性(Aバンクの応答性)に合わせるようにしたが、実際には、システムの製造ばらつき、経年的な動作特性変化、運転条件によって、速い側の応答性(Aバンクの応答性)も変化するものと思われる。これらの中で、運転条件による応答性の変化は、ポンプ負荷補正ゲインに反映させることができるが、システムの製造ばらつきや経年的な動作特性変化については、ポンプ負荷補正ゲインに反映させることができないため、両バンクの応答性がずれる要因となる。
【0083】
そこで、本実施形態(3)では、速い側の応答性(Aバンクの応答性)と遅い側の応答性(Bバンクの応答性)との差をBバンクの高圧燃料ポンプ100の負荷による応答遅れとして検出し、遅い側の応答性(Bバンクの応答性)を該応答遅れ分だけ速めるように補正することで、遅い側の応答性(Bバンクの応答性)を速い側の応答性(Aバンクの応答性)に合わせるようにしている。
【0084】
具体的には、高圧燃料ポンプ100の負荷がかかるBバンクの方に、高圧燃料ポンプ100の負荷による応答遅れを補正するポンプ負荷補正ゲインを算出する機能を追加し、Aバンクの実変位角とBバンクの実変位角との偏差をP項偏差として算出し、このP項偏差に基づいてP項補正ゲイン算出する。更に、Aバンクのカム軸変位速度(de/dt)とBバンクのカム軸変位速度(de/dt)との偏差をD項偏差として算出し、このD項偏差に基づいてD項補正ゲイン算出する。これ以外の機能は、前記実施形態(1)と同じである。
【0085】
以上説明した本実施形態(3)では、Bバンクの高圧燃料ポンプ100の負荷による応答遅れ(P項偏差とD項偏差)を検出して、その応答遅れ分だけ遅い側の応答性(Bバンクの応答性)を速めるように補正することで、遅い側の応答性(Bバンクの応答性)を速い側の応答性(Aバンクの応答性)に合わせるようにしたので、システムの製造ばらつきや経年的な動作特性変化があっても、それらの影響を含めた応答遅れを検出して、その応答遅れを補正することができ、システムの製造ばらつきや経年的な動作特性変化の影響を受けない安定した応答性の補正制御が可能となる。
【0086】
尚、前記実施形態(2)で説明したように、位相差調整装置40をその性能の限界付近で作動させてバルブタイミング制御を行うシステムでは、遅い側の応答性を速い側の応答性に合わせるだけの性能上の余裕がない場合があるため、前記実施形態(2)と同じく、高圧燃料ポンプ100の負荷がかからないAバンクの方に、Bバンクの高圧燃料ポンプ100の負荷による応答遅れを補正するポンプ負荷補正ゲインを算出する機能を追加し、速い側の応答性(Aバンクの応答性)を遅い側の応答性(Bバンクの応答性)に合わせるように補正するようにすると良い。
【0087】
〔実施形態(4)〕
前記実施形態(1)〜(3)では、一方のバンクの応答性を他方のバンクの応答性に合わせるようにしたが、図20及び図21に示す本発明の実施形態(4)では、Aバンクの応答性とBバンクの応答性との間に両者の中間的な応答性を想定し、応答性が遅い方のBバンクの制御電流を前記中間的な応答性からの位相遅れ分だけ当該Bバンクの応答性を速めるように増量補正し、且つ、応答性が速い方のAバンクの制御電流を前記中間的な応答性からの位相進み分だけ当該Aバンクの応答性を低下させるように減量補正するようにしている。これを実現するために、本実施形態(4)では、図21に示すように、AバンクとBバンクの両方に、ポンプ負荷補正ゲインを算出する機能を追加した構成としている。
【0088】
この構成では、制御電流の補正量を前記実施形態(1)〜(3)の場合よりも少なくしながら、AバンクとBバンクとの間でバルブタイミング制御の応答性を合わせることができる利点がある。
【0089】
尚、前記各実施形態(1)〜(4)は、本発明を吸気バルブのバルブタイミング制御に適用したものであるが、排気バルブのバルブタイミング制御にも同様に適用できることは言うまでもない。
【0090】
また、前記各実施形態(1)〜(4)では、位相差調整装置40の動力源として油圧式アクチュエータを用いるようにしたが、電気式アクチュエータを用いても良いことは言うまでもない。この場合は、電気式アクチュエータに電源を供給するバッテリの電圧、冷却水温、これらと相関関係のある物理量の少なくとも1つを高圧燃料ポンプ100の負荷又は該負荷による応答遅れを推定する情報として用いるようにすれば良い。
【0091】
つまり、バッテリ電圧によって電気式アクチュエータの駆動力が変化し、また、冷却水温と電気式アクチュエータの温度との間に相関関係があり、電気式アクチュエータの温度によって巻線等の内部抵抗値が変化して電気式アクチュエータの駆動力が変化する。更に、冷却水温と高圧燃料ポンプ100の温度との間にも相関関係があり、高圧燃料ポンプ100の温度によって高圧燃料ポンプ100の摩擦損失等が変化して高圧燃料ポンプ100の負荷が変化する。従って、電気式アクチュエータを用いるシステムでは、バッテリ電圧、冷却水温、これらと相関関係のある物理量は、いずれも高圧燃料ポンプ100の負荷又は該負荷による応答遅れを推定する情報として用いることができ、その情報からポンプ負荷補正ゲインを精度良く設定することができる。
【0092】
また、バルブタイミング制御の応答性を遅くする負荷は、高圧燃料ポンプ100に限定されず、それ以外の補機類であっても良い。また、本発明は、V型エンジンに限定されず、水平対向型エンジン等、複数のバンク(複数の気筒群)からなる各種のエンジンに適用でき、更には、燃料噴射方式も、筒内噴射方式に限定されず、吸気ポート噴射方式であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1)を示すシステム全体の概略構成図
【図2】位相差調整装置の構成を示す断面図
【図3】油圧制御弁の動作を説明する断面図
【図4】実バルブタイミング変化速度とスプール位置との関係を示す特性図
【図5】(a)は従来のAバンクとBバンクとの応答性の違いを説明する図、(b)は実施形態(1)の応答性補正制御で合わされるAバンクとBバンクとの応答性を説明する図
【図6】実施形態(1)の制御系の機能ブロック図
【図7】高圧燃料ポンプの負荷とバルブタイミング制御の応答性との関係を示す図
【図8】実施形態(1)のAバンク制御電流算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図9】フィードバック補正量FDを補正電流Ifに換算するテーブルの一例を概念的に示す図
【図10】実施形態(1)のPゲイン算出サブルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図11】実施形態(1)のDゲイン算出サブルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図12】実施形態(1)のBバンク制御電流算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図13】実施形態(1)のPゲイン負荷補正係数算出サブルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図14】実施形態(1)のDゲイン負荷補正係数算出サブルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図15】(a)は燃料噴射量とカム軸変位90%応答性とPゲイン負荷補正係数FPMPPとの関係を説明する図、(b)はカム軸変位90%応答性を説明する図
【図16】実施形態(1)の応答性補正制御の一例を説明するタイムチャート
【図17】(a)は従来のAバンクとBバンクとの応答性の違いを説明する図、(b)は実施形態(2)の応答性補正制御で合わされるAバンクとBバンクとの応答性を説明する図
【図18】実施形態(2)の制御系の機能ブロック図
【図19】実施形態(3)の制御系の機能ブロック図
【図20】(a)は従来のAバンクとBバンクとの応答性の違いを説明する図、(b)は実施形態(4)の応答性補正制御で合わされるAバンクとBバンクとの応答性を説明する図
【図21】実施形態(4)の制御系の機能ブロック図
【符号の説明】
1…エンジン(内燃機関)、2…クランク軸、4…吸気側カム軸、5…排気側カム軸、17…油圧ピストン、22…進角側油圧室、28…オイルパン、29…オイルポンプ、30…油圧制御弁、32…遅角側油圧室、40…位相差調整装置(バルブタイミング調整手段)、42…クランク位置センサ、44…カム軸位置センサ、46…エンジン制御装置、48…マイクロコンピュータ(制御手段,補正手段)、64…リニアソレノイド、100…高圧燃料ポンプ(補機類)。
Claims (1)
- 複数の気筒群から成る内燃機関の各気筒群毎に設けられた吸気側及び
排気側のカム軸と、各気筒群の吸気側及び排気側の少なくとも一方のカム軸の回転位相をクランク軸の回転位相に対して進角又は遅角させることで各気筒群の吸気側及び排気側の少なくとも一方のバルブタイミングを進角又は遅角させるバルブタイミング調整手段と、
各気筒群の実バルブタイミングを目標バルブタイミングに一致させるように各気筒群のバルブタイミング調整手段の制御量を制御するバルブタイミング制御を行う制御手段と、特定の気筒群のカム軸によって駆動される補機類とを備えた内燃機関の可変バルブタイミング制御装置において、
前記補機類の負荷によって生じる前記特定の気筒群のバルブタイミング制御の応答遅れを考慮して前記特定の気筒群のバルブタイミング制御の応答性と他の気筒群のバルブタイミング制御の応答性とを一致させるように前記他の気筒群のバルブタイミング調整手段の制御量を補正する補正手段を備え、
前記補正手段は、前記他の気筒群のバルブタイミング調整手段の制御量を前記補機類の負荷による応答遅れに相当する分だけ当該他の気筒群のバルブタイミング制御の応答性を低下させるように見込みで補正することを特徴とする内燃機関の可変バルブタイミング制御装置。
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