JP4008605B2 - 金属表面用ノンクロムコーティング剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は金属の表面処理剤、特にアルミニウムおよび合金化アルミニウムの塗装下地処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、アルミニウムの塗装下地処理剤にはクロメート処理やリン酸クロメート処理等のクロム系表面処理剤が適用されてきており、現在でも広く使用されている。しかし、近年の環境規制の動向からすると、クロムの有する毒性、特に発癌性のために将来的に使用が制限される可能性がある。すでにクロムを含まない処理剤として、特開昭50-3932号公報のようにジルコニウム化合物と重合体からなる水性組成物で、金属、特にアルミニウムを表面処理する方法があるが、この組成物では必ずしも十分な塗装後耐食性が得られない。また、特開昭55-38997号公報のようにポリアクリル酸およびそのエステルから選ばれる重合体とH2ZrF6、H2TiF6、H2SiF6から選ばれる化合物からなるアルミニウム用コーティング剤が開示されているが、この組成物でも十分な塗装後耐食性が得られない。更に特開平10-102264号公報にはHTiFまたはTi、Tiの酸化物から選ばれる成分と重合体を含むアルミニウム用表面処理剤が開示されているが、塗装後耐食性や密着性は必ずしも十分ではなく改善が必要であった。特開平9-20984号公報には、リン酸イオンとTi化合物、フッ素化合物からなりpH1.0〜4.5のアルミニウム用表面処理剤が公開されているが、この系はpHが強酸性で更に有害なフッ素イオンを含むことから取り扱いが不便であり、更に耐食性や塗装後密着性は必ずしも十分ではない。したがって、更に耐食性や塗装密着性を向上させる表面処理剤が望まれていた。
特にアルミニウムブラインドでは塗装下地処理剤として酸性のチタン系処理剤が一般に使用されているが、塗装したアルミニウムブラインドを浴室のような高温多湿や湿潤乾燥が繰り返されるような環境に曝すと、塗膜の剥離が生じるという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、過酷な環境においてもその上に塗装された塗膜の剥離を生じないような高耐食性および高密着性を有する金属用表面処理剤を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、0.5g/l〜200g/lの量の樹脂を含む水溶液または水性分散体にイミダゾール類、トリアジン類、トリアゾール類、グアニン類、グアニジン類等の孤立電子対を持つ窒素原子を含有する化合物の1種または2種以上を0.1g/l〜20g/l含有する金属用表面処理剤に関する。
更に本発明は、樹脂を含む水溶液または水性分散体を樹脂の量で0 . 5g/l〜200g/l、イミダゾール類、トリアジン類、トリアゾール類、グアニン類、グアニジン類等の孤立電子対を持つ窒素原子を含有する化合物の1種または2種以上を0.1g/l〜20g/lおよびジルコニウム化合物をジルコニウムイオンとして0.1g/l〜50g/l配合した金属用表面処理剤に関する。
また本発明は、上記の金属用表面処理剤により金属を表面処理する方法に関する。
更にまた、本発明は、上記の金属用表面処理剤により表面処理された金属材料に関する。
【0005】
このようにして得られる本発明の表面処理剤を金属表面に塗装下地処理剤として塗布することにより、金属に高耐食性を付与するとともに、その上に塗布された塗膜との優れた密着性を付与することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明は、樹脂の水溶液または水性分散体に、イミダゾール類、トリアジン類、トリアゾール類、グアニン類、グアニジン類等の孤立電子対を持つ窒素原子を含有する化合物(以下、トリアゾール類等の孤立電子対を持つ窒素原子を含有する化合物と略記することもある)の1種または2種以上またはこれらに更にジルコニウム化合物を含むことを特徴とする水性の金属用表面処理剤に関する。
本発明で用いることのできる樹脂は、水に溶解または安定した水性分散体、例えばエマルジョンやサスペンジョンを形成し塗膜を形成することのできる樹脂であればどのようなものでもよく、例えばポリアクリル酸およびポリアクリル酸の少なくとも一部がエステル化されたポリアクリル酸のエステル類、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂の水溶液または水性分散体が例示できる。好ましい樹脂はポリアクリル酸およびポリアクリル酸の少なくとも一部がエステル化されたポリアクリル酸のエステル類である。
【0007】
本発明の金属用表面処理剤中、樹脂は0.5g/l〜200g/l、好ましくは2g/l〜50g/l含まれる。樹脂の含有量が0.5g/lより少ないと塗布したときの皮膜厚が薄くなり、十分な耐食性が得られない。樹脂の含有量が200g/lを越えると、ゲル化を生じるなどして溶液または水性分散体としての貯蔵安定性が低下する。
【0008】
本発明に使用できるイミダゾール類は水に可溶のものが好ましく、以下のものをいずれも使用することができる:イミダゾール、2-メチルイミダゾール、4-メチルイミダゾール、4-メチル-5-(ヒドロキシメチル)メチルイミダゾール、2-アミノ-4,5-ジシアノイミダゾール、イミダゾール-4,5-ジカルボン酸、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチル-イミダゾール、2-フェニル-4-メチル-イミダゾール、1-シアノエチル-2-メチル-イミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニル-イミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチル-イミダゾール、1-アミノエチル-2-メチル-イミダゾール、1-(シアノエチルアミノエチル)-2-メチル-イミダゾール、N-〔2-(2-メチル-1-イミダゾリル)エチル〕尿素、1-シアノエチル-2-ウンデシル-イミダゾール、1-シアノエチル-2-メチル-イミダゾールトリメリテート、1-シアノエチル-2-フェニル-イミダゾールトリメリテート、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチル-イミダゾールトリメリテート、1-シアノエチル-2-ウンデシル-イミダゾールトリメリテート、2,4-ジアミノ-6-(2-メチル-イミダゾリル)-エチル-1,3,5-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-(2-ウンデシル-1-イミダゾリルエチル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-(2-エチル-4-メチル-1-イミダゾリルエチル)-1,3,5-トリアジン、1-ドデシル-2-メチル-3-ベンジルイミダゾリウムクロライド、N,N'-ビス(2-メチル-1-イミダゾリルエチル)尿素、N,N'-(2-メチル-1-イミダゾリルエチル)アジパミド、2,4-ジアルキルイミダゾール-5-ジチオカルボン酸、1,3-ジベンジル-2-メチルイミダゾリウムクロライド、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4,5-ビス(ヒドロキシメチル)イミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニル-4,5-ビス(シアノエトキシメチル)イミダゾール、2-メチルイミダゾール・イソシアヌル酸付加物、2-フェニルイミダゾール・イソシアヌル酸付加物、2,4-ジアミノ-6-(2-メチル-1-イミダゾリルエチル)-1,3,5-トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2-アルキル-4-フォルミルイミダゾール、2,4-ジアルキル-5-フォルミルイミダゾール。
【0009】
本発明に使用できるトリアジン類は水に可溶のものが好ましく、以下のものをいずれも使用することができる:1,2,3-トリアジン、1,2,4-トリアジン、1,3,5-トリアジン、1,3,5-トリアジントリカルボン酸。
【0010】
トリアゾール類は以下のものをいずれも使用することができる:1,2,3-トリアゾール、1,2,5-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、1,3,4-トリアゾール。
【0011】
グアニン類は以下のものをいずれも使用することができる:グアニン(2-アミノ-6-オキシプリン)、グアニンデオキシリボシド、グアニンデオキシリボシドリン酸、グアニンリボシド。
【0012】
グアニジン類は以下のものをいずれも使用することができる:グアニジン、グアニジノ酢酸、グアニジノ炭酸エチルエステル、dl-2-グアニジノプロピオン酸、アミノグアニジン、グアニルチオ尿素、グアニル尿素、グアニルトルエン。
上記イミダゾール類等の孤立電子対を持つ窒素原子を含有する化合物は、本発明の金属用表面処理剤中、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
【0013】
本発明の金属用表面処理剤中、イミダゾール類等の孤立電子対を持つ窒素原子を含有する化合物は0.1g/l〜20g/l、好ましくは1g/l〜10g/l含まれる。イミダゾール類等の孤立電子対を持つ窒素原子を含有する化合物の配合量が0.1g/lより少なくなると耐食性向上の効果がなくなり、20g/lを越えると耐食性や塗装密着性効果が飽和し不経済となる。
【0014】
ジルコニウム化合物は水に可溶のものが好ましく、本発明で使用できるジルコニウム化合物として、炭酸ジルコニルアンモニウム、ジルコンフッ化アンモニウム、ジルコンフッ化カリウム、ジルコンフッ化ナトリウム、ジルコンフッ酸等が例示できる。
ジルコニウム化合物は金属用表面処理剤中、ジルコニウムイオンとして0.1g/l〜50g/l、好ましくは2g/l〜10g/l含まれる。ジルコニウムイオンが0.1g/lより少ないと耐食性が不十分となり、50g/lを越えると溶液または分散体をゲル化させたりして貯蔵安定性を低下する。
【0015】
本発明の表面処理剤による金属の耐食性向上機構は次のように考えられる。本発明の表面処理剤を、金属、特にアルミニウムまたはその合金表面に塗布することにより、酸化ジルコニウムまたは水酸化ジルコニウムの層が金属表面に形成され、更にその上に樹脂皮膜が形成されると考えられる。このジルコニウム層と樹脂皮膜が明瞭に分離しているのではなく、ジルコニウムは樹脂の架橋剤となり、樹脂皮膜の硬化を促進して耐食性を向上させていると考えられる。ここでイミダゾール類等の化合物が存在すると、それらの化合物の窒素原子は孤立電子対を有しているために、金属、特にアルミニウムまたはその合金表面に容易に吸着すると考えれる。したがって、ジルコニウム層の欠陥部に露出している金属素地にイミダゾール類等が吸着することで耐食性が更に向上するものと考えられる。また、有機物であるイミダゾール類等の孤立電子対を持つ窒素原子を含有する化合物が金属/塗膜界面に存在することで塗膜の密着性を向上させているとも考えられる。そのために耐食性と密着性がともに向上するものと思われる。
【0016】
また、本発明に係る表面処理剤には、更に他の成分が配合されていてもよい。例えば、顔料、界面活性剤、シランカップリング剤等を挙げることができる。
上記顔料としては、例えば酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、炭酸カルシウム(CaCO3)、硫酸バリウム(BaSO4)、アルミナ(Al2O3)、カオリンクレー、カーボンブラック、酸化鉄(Fe2O3、Fe3O4)等の無機顔料や、有機顔料等の各種着色顔料等を用いることができる。
【0017】
上記シランカップリング剤としては、例えばγ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N-〔2-(ビニルベンジルアミノ)エチル〕-3-アミノプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
【0018】
本発明の表面処理剤には、樹脂の造膜性を向上させ、より均一で平滑な塗膜を形成するために、溶剤を用いてもよい。溶剤としては、塗料に一般的に用いられるものであれば、特に限定されず、例えばアルコール系、ケトン系、エステル系、エーテル系のもの等を挙げることができる。
【0019】
金属表面に本発明の金属用表面処理剤を塗布する方法は、脱脂した金属に本発明の表面処理剤を塗布し、塗布後に被塗物を熱風で加熱し乾燥させる方法であってもよく、予め被塗物を加熱し、その後本発明の表面処理剤を熱時塗布し、余熱を利用して乾燥させる方法であってもよい。
上記加熱の温度は、上記いずれの方法であっても、50〜250℃である。50℃未満であると水分の蒸発速度が遅く十分な成膜性が得られず耐食性や塗装密着性が不足し、耐食性や塗装密着性を低下させる。一方250℃を超えると、樹脂の熱分解等が生じるので、耐食性や塗装密着性が低下する。
【0020】
表面処理剤の付着量は、乾燥後1mg/m2以上となるようにするのが好ましい。付着量が1mg/m2未満であると耐食性や塗装密着性が低下する。しかし、乾燥後の付着量が5g/m2を超えると塗装下地処理剤としては不経済である。好ましくは5mg/m2〜2g/m2である。
上記処理剤においては、塗布方法は、特に限定されず、一般に使用されるロールコート、エアースプレー、エアーレススプレー、流し塗り、浸漬等によって塗布することができる。
【0021】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより具体的、詳細に説明する。
参考例1
ポリアクリル酸樹脂として「ジュリマーAC-10L」(日本純薬社製)を5.0g/lおよびイミダゾールを2.5g/lの濃度となるように純水に溶解して本発明の表面処理剤を得た。
この表面処理剤を、洗浄剤「サーフクリーナー53」(日本ペイント社製)で脱脂洗浄(50℃で2分間)したアルミニウム板(5082材)に、80℃で2分間乾燥した後の乾燥後付着量が25mg/m2となるようにバーコーター#5を用いて塗布し、乾燥した。
表面処理剤で下地処理した上記アルミニウム板にアクリル系塗料(「A-55」;日本ペイント社製)を膜圧5μmとなるようにバーコーター#28で塗布し、240℃で40秒焼付け乾燥した。
【0022】
上塗り塗装した上記アルミニウム板に、カッターで1mm間隔で縦および横それぞれ10個の碁盤目を入れ、48時間キャス試験にかけた(JIS H8681、5.1〜5.7に準拠)。キャス試験後碁盤目部分をテープ剥離し、耐食性および密着性を非剥離部の残存率(%)で評価した。
別に上記で調製した表面処理剤の貯蔵安定性は、表面処理剤を40℃のインキュベータに3ヶ月間保存した後に処理剤がゲル化しているか否かを手で振って確認した。
耐食性および密着性と貯蔵安定性の評価結果を表1に示した。
【0023】
参考例2〜14
樹脂の種類と含有量およびイミダゾール類等の孤立電子対を持つ窒素原子を含有する化合物の種類と含有量、およびアルミニウム表面への皮膜付着量を表1に記載したように変更した(ただし、参考例4の表面処理剤には更にγ-アミノプロピルメトキシシランを表面処理剤中3000ppm添加した)以外は参考例1と同様にして、表面処理剤を調製し、塗装下地処理した。
下地処理剤したアルミニウムに、参考例1と同様にして上塗り塗料を施し、同様にして耐食性および密着性を評価した(ただし、参考例4のみキャス試験を72時間実施した)。その結果を表面処理剤の貯蔵安定性とともに表1に示した。
【0024】
比較例1
イミダゾールの配合量を表1に記載のように変更した以外は参考例1と同様にして表面処理剤を調製した。これを参考例1と同様にアルミニウム板に塗装し、焼き付け乾燥した後、参考例1と同様にして評価を行った。
【0025】
比較例2
アクリル系樹脂およびイミダゾールの配合量、および皮膜付着量を表1に記載のように変更した以外は参考例5と同様にして表面処理剤を調製した。これを参考例1と同様にアルミニウム板に塗装し、焼き付け乾燥した後、参考例1と同様にして評価を行った。
比較例1および2の配合組成および評価結果を表1に示した。
【0026】
実施例1
ポリアクリル酸樹脂として「ジュリマーAC-10L」(日本純薬社製)を5.0g/l、炭酸ジルコニルアンモニウムとして「ジルコゾールAC-7」(第1稀元素社製)ジルコニウムイオンとして5.0g/l、更にイミダゾールを2.5g/lの濃度となるように純水に溶解して本発明の表面処理剤を得た。
この表面処理剤を、洗浄剤「サーフクリーナー」(日本ペイント社製)で脱脂洗浄(50℃で2分間)したアルミニウム板(5082材)に、80℃で2分間乾燥した後の乾燥後付着量が25mg/m2(ジルコニウム付着量として6.5mg/m2)となるようにバーコーター#5を用いて塗布し、乾燥した。
表面処理剤で下地処理した上記アルミニウム板にアクリル系塗料(「A-55」;日本ペイント社製)を膜厚5μmとなるようにバーコーター#28で塗布し、240℃で40秒焼付け乾燥した。
【0027】
上塗り塗装した上記アルミニウム板に、カッターで1mm間隔で縦および横それぞれ10個の碁盤目を入れ、72時間キャス試験にかけた(JIS H8681、5.1〜5.7に準拠)。キャス試験後碁盤目部分をテープ剥離し、耐食性および密着性を非剥離部の残存率(%)で評価した。
別に表面処理剤の貯蔵安定性を参考例1と同様にして行った。
耐食性および密着性と貯蔵安定性の評価結果を表2に示した。
【0028】
実施例2〜15
樹脂の種類と含有量およびイミダゾール類等の孤立電子対を持つ窒素原子を含有する化合物の種類と含有量、およびアルミニウム表面への皮膜付着量を表2に記載したように変更した(ただし、実施例4の表面処理剤には更にγ-アミノプロピルメトキシシランを表面処理剤中3000ppm添加した)以外は実施例1と同様にして、表面処理剤を調製し、塗装下地処理した。
下地処理剤したアルミニウムに、実施例1と同様にして上塗り塗料を施し、同様にして耐食性および密着性を評価した(ただし、実施例4のみキャス試験を144時間実施した)。その結果を表面処理剤の貯蔵安定性とともに表2に示した。
【0029】
比較例3
ポリアクリル酸およびイミダゾールの配合量を表2のように変更した以外は実施例1と同様にして表面処理剤を調製した。これを実施例1と同様にアルミニウム板に塗装し、焼き付け乾燥した後、実施例1と同様にして評価を行った。
【0030】
比較例 4
アクリル系樹脂、炭酸ジルコニルアンモニウムおよびイミダゾールの配合量を表2のようにして表面処理剤を調製したところ、この配合物は使用前にゲル化した。
【0031】
比較例5および6
ポリアクリル酸および炭酸ジルコニルアンモニウムの配合量、および皮膜付着量を表2のように変更した以外は実施例1と同様にして表面処理剤を調製した。これを実施例1と同様にアルミニウム板に塗装し、焼き付け乾燥した後、実施例1と同様にして評価を行った。
【0032】
比較例7
ジルコニウム化合物およびイミダゾール類等の孤立電子対を持つ窒素原子を含有する化合物を使用せず、チタンフッ化水素のみを表2のようにポリアクリル酸と混合して表面処理剤を調製した。この表面処理剤の場合は、pHを3.5に調整してこれにアルミニウム板を5秒間浸漬したのち、80℃で2分間乾燥した。この上に実施例1と同様に上塗り塗装した。
【0033】
比較例3〜7の配合組成および評価結果を表2に示した。
使用した表中の樹脂は次のものである:
ポリアクリル酸:「ジュリマーAC-10L」(日本純薬社製)
アクリル系樹脂:「EM1220」(日本ペイント社製)
ウレタン系樹脂:「ボンタイターHUX-320」(旭電化社製)
オレフィン系樹脂:「PC-2200」(昭永化学社製)
エポキシ系樹脂:「ポリゾール8500」(昭和高分子社製)
ポリエステル系樹脂:「ペスレジンA-124G」(高松油脂社製)
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】
本発明の金属用表面処理剤は、クロムを全く含有しないものであって、且つ従来のノンクロム処理剤よりも優れた塗装後の金属の耐食性および塗装密着性を有する。特にアルミニウムおよびアルミニウム合金、例えばアルミニウムブラインドの塗装下地処理剤として好適である。
Claims (3)
- 樹脂を含む水溶液または水性分散体を樹脂の量で0.5g/l〜200g/l、イミダゾール、2 - メチルイミダゾール、4 - メチルイミダゾール、4 - メチル - 5 - (ヒドロキシメチル)メチルイミダゾール、2 - アミノ - 4 , 5 - ジシアノイミダゾール、イミダゾール - 4 , 5 - ジカルボン酸、2 - エチル - 4 - メチルイミダゾール、2 - フェニルイミダゾール、2 - ウンデシルイミダゾール、2 - ヘプタデシルイミダゾール、1 - ベンジル - 2 - メチル - イミダゾール、2 - フェニル - 4 - メチル - イミダゾール、1 - シアノエチル - 2 - メチル - イミダゾール、1 - シアノエチル - 2 - フェニル - イミダゾール、1 - シアノエチル - 2 - エチル - 4 - メチル - イミダゾール、1 - アミノエチル - 2 - メチル - イミダゾール、1 - (シアノエチルアミノエチル) - 2 - メチル - イミダゾール、N - 〔2 -(2- メチル - 1 - イミダゾリル ) エチル〕尿素、1 - シアノエチル - 2 - ウンデシル - イミダゾール、1 - シアノエチル - 2 - メチル - イミダゾールトリメリテート、1 - シアノエチル - 2 - フェニル - イミダゾールトリメリテート、1 - シアノエチル - 2 - エチル - 4 - メチル - イミダゾールトリメリテート、1 - シアノエチル - 2 - ウンデシル - イミダゾールトリメリテート、2 , 4 - ジアミノ - 6 - (2 - メチル - イミダゾリル) - エチル - 1 , 3 , 5 - トリアジン、2 , 4 - ジアミノ - 6 - (2 - ウンデシル - 1 - イミダゾリルエチル) - 1 , 3 , 5 - トリアジン、2 , 4 - ジアミノ - 6 - (2 - エチル - 4 - メチル - 1 - イミダゾリルエチル) - 1 , 3 , 5 - トリアジン、1 - ドデシル - 2 - メチル - 3 - ベンジルイミダゾリウムクロライド、N , N '- ビス(2 - メチル - 1 - イミダゾリルエチル)尿素、N , N '- (2 - メチル - 1 - イミダゾリルエチル)アジパミド、2 , 4 - ジアルキルイミダゾール - 5 - ジチオカルボン酸、1 , 3 - ジベンジル - 2 - メチルイミダゾリウムクロライド、2 - フェニル - 4 - メチル - 5 - ヒドロキシメチルイミダゾール、2 - フェニル - 4 , 5 - ビス(ヒドロキシメチル)イミダゾール、1 - シアノエチル - 2 - フェニル - 4 , 5 - ビス(シアノエトキシメチル)イミダゾール、2 - メチルイミダゾール・イソシアヌル酸付加物、2 - フェニルイミダゾール・イソシアヌル酸付加物、2 , 4 - ジアミノ - 6 - (2 - メチル - 1 - イミダゾリルエチル) - 1 , 3 , 5 - トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2 - アルキル - 4 - フォルミルイミダゾール、2 , 4 - ジアルキル - 5 - フォルミルイミダゾール、4 - メチル - 5 - (ヒドロキシメチル)イミダゾール、1 - ビニルイミダゾールから選択されるイミダゾール類、1 , 2 , 3 - トリアジン、1 , 2 , 4 - トリアジン、1 , 3 , 5 - トリアジン、1 , 3 , 5 - トリアジントリカルボン酸から選択されるトリアジン類、1 , 2 , 3 - トリアゾール、1 , 2 , 5 - トリアゾール、1 , 2 , 4 - トリアゾール、1 , 3 , 4 - トリアゾールから選択されるトリアゾール類、グアニン(2 - アミノ - 6 - オキシプリン)、グアニンデオキシリボシド、グアニンデオキシリボシドリン酸、グアニンリボシドから選択されるグアニン類、グアニジン、グアニジノ酢酸、グアニジノ炭酸エチルエステル、dl - 2 - グアニジノプロピオン酸、アミノグアニジン、グアニルチオ尿素、グアニル尿素、グアニルトルエンから選択されるグアニジン類から選択される孤立電子対を持つ窒素原子を含有する化合物の1種または2種以上を0.1g/l〜20g/lおよびジルコニウム化合物をジルコニウムイオンとして0.1g/l〜50g/l配合した金属用表面処理剤。
- 請求項1に記載の金属用表面処理剤により金属を表面処理する方法。
- 請求項1に記載の金属用表面処理剤により表面処理された金属材料。
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