JP4004678B2 - 複合樹脂エマルジヨンの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリウレタンとエチレン性不飽和モノマー重合体との複合樹脂エマルジヨンの製造方法、それにより得られる複合樹脂エマルジヨンおよび該複合樹脂エマルジヨンに感熱ゲル化剤を添加してなる感熱ゲル化性の複合樹脂エマルジヨンに関する。より詳細には、本発明は、ポリウレタン系エマルジヨンの存在下に、エチレン性不飽和モノマーを特定の二段工程で乳化重合して複合樹脂エマルジヨンを製造する方法に関するものであり、本発明による場合は、分散安定性に優れる複合樹脂エマルジヨンを製造でき、該複合樹脂エマルジヨンを乾燥した際に、ポリウレタンとエチレン性不飽和モノマー重合体との相分離が起こりにくいため、耐溶剤性および耐寒性に優れ、しかも透明性、柔軟性、力学的特性、耐摩耗性、耐候性、耐屈曲性、耐加水分解性などの特性にも優れる皮膜等を得ることができる。また、該複合樹脂エマルジヨンに感熱ゲル化剤を添加することにより感熱ゲル化特性に優れる複合樹脂エマルジヨンを得ることができる。
【0002】
【従来の技術】
ポリウレタンが有する強度、耐摩耗性、耐溶剤性などの特性と、エチレン性不飽和モノマーからなる重合体、特に(メタ)アクリル酸誘導体系重合体が有する耐候性、耐加水分解性、低コストなどの特性を併せ持つ複合樹脂を得る目的で、自己乳化性ポリウレタン系エマルジヨンの存在下にエチレン性不飽和モノマーを乳化重合して複合樹脂エマルジヨンを製造することが提案されており(特開昭62−241902号公報、特開平5−320299号公報、特開平10−30057号公報)、これらの従来技術ではエチレン性不飽和モノマーの乳化重合は一段の工程で行われている。
しかしながら、自己乳化性ポリウレタンエマルジヨンの存在下にエチレン性不飽和モノマーを一段で乳化重合する上記した従来の複合樹脂エマルジヨンの製造法による場合は、乳化重合時の重合安定性に欠ける場合があり、しかも得られる複合樹脂エマルジヨンではポリウレタンとエチレン性不飽和モノマー重合体との複合が緊密に行われておらず、該複合樹脂エマルジヨンを乾燥して得られる皮膜等は耐溶剤性および耐寒性に劣っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、分散安定性に優れ、しかも乾燥した際に、ポリウレタンとエチレン性不飽和モノマー重合体との相分離が起こりにくく、耐溶剤性および耐寒性に優れ、さらに透明性、柔軟性、力学的特性、耐摩耗性、耐候性、耐屈曲性、耐加水分解性などの特性にも優れる皮膜などを形成し得る複合樹脂エマルジヨンおよびその製造方法を提供することである。
さらに、本発明の目的は、感熱ゲル化剤を添加したときに、加熱する前まではそのまま液状を保っていて取り扱い性に優れ、ゲル化温度に加熱すると速やかにゲル化する感熱ゲル化性のポリウレタンとエチレン性不飽和モノマー重合体との複合樹脂エマルジヨンを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく本発明者は鋭意検討を重ねてきた。その結果、ポリウレタン系エマルジヨンの存在下にエチレン性不飽和モノマーを乳化重合して複合樹脂エマルジヨンを製造するに当たって、エチレン性不飽和モノマーの乳化重合工程を、上記した従来技術におけるような一段の工程で行わずに、特定の二段工程を採用して行い、その際にポリウレタンに対するエチレン性不飽和モノマーの使用量、1段目の乳化重合に用いるエチレン性不飽和モノマーと2段目の乳化重合に用いるエチレン性不飽和モノマー(B)の使用割合を特定の比率にすると、分散安定性に優れる複合樹脂エマルジヨンが得られること、そしてその複合樹脂エマルジヨンを乾燥すると、ポリウレタンとエチレン性不飽和モノマー重合体との相分離が起こりにくいため、耐溶剤性および耐寒性に優れ、且つ透明性、柔軟性、力学的特性、耐摩耗性、耐候性、耐屈曲性、耐加水分解性などの特性にも優れる皮膜等が形成されることを見出した。
【0005】
また、本発明者は、前記した二段の乳化重合工程を採用するに当たって、ポリウレタン系エマルジヨンとして、特定量の界面活性剤を含有し、且つポリウレタン骨格中に特定量の中和されたカルボキシル基および/またはスルホン酸基を有するものを用いると、前記した諸特性において一層優れる複合樹脂エマルジヨンが得られることを見出した。
さらに、本発明者らは、前記した二段の乳化重合によって得られる複合樹脂エマルジヨンに感熱ゲル化剤を添加したものは、加熱しない状態では液状を呈し取り扱い性に優れ、加熱すると速やかにゲル化することを見出し、それらの種々の知見に基づいて本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明は、
(1) ポリウレタン系エマルジヨン(A)の存在下にエチレン性不飽和モノマー(B)を乳化重合して複合樹脂エマルジヨンを製造する方法であって;
(I)ポリウレタン系エマルジヨン(A)として、ポリウレタン骨格中にポリウレタン100g当たり中和されたカルボキシル基および/またはスルホン酸基を3〜30mmolの割合で有するポリウレタンのエマルジヨンであって且つポリウレタン100g当たり界面活性剤を0.5〜10gの割合で含有するポリウレタン系エマルジヨンを用いて;
( II )前記乳化重合を、ポリウレタン系エマルジヨン(A)の存在下に、アクリル酸誘導体を主成分とするエチレン性不飽和モノマー(B1)を乳化重合した後、メタクリル酸誘導体および/または芳香族ビニル化合物を主成分とするエチレン性不飽和モノマー(B2)を乳化重合する二段工程で行い;
( III )その際のエチレン性不飽和モノマー(B1):エチレン性不飽和モノマー(B2)の重量比が50:50〜99:1であり;且つ、
( IV )[ポリウレタン系エマルジヨン(A)中のポリウレタン]:[エチレン性不飽和モノマー(B1)とエチレン性不飽和モノマー(B2)の合計]の重量比が90:10〜10:90である;
ことを特徴とする複合樹脂エマルジヨンの製造方法である。
【0007】
そして、本発明は、
(2) ポリウレタン系エマルジヨン(A)に含まれる界面活性剤の少なくとも一部がアニオン性界面活性剤である前記(1)の複合樹脂エマルジヨンの製造方法;
(3) ポリウレタン系エマルジヨン(A)中の粒子の平均粒径が500nm以下である前記(1)または(2)の複合樹脂エマルジヨンの製造方法;
(4) 前記乳化重合を油溶性重合開始剤を用いて行う前記(1)〜(3)のいずれかの複合樹脂エマルジヨンの製造方法;
を好ましい態様として包含する。
【0008】
さらに、本発明は、
(5) 前記(1)〜(4)のいずれかの製造方法で得られる複合樹脂エマルジヨン;および、
(6) 前記(1)〜(4)のいずれかの製造方法で得られる複合樹脂エマルジヨンに感熱ゲル化剤を添加してなる感熱ゲル化性の複合樹脂エマルジヨン;
である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明で用いるポリウレタン系エマルジヨン(A)は、ポリウレタン骨格中にポリウレタン100g当たり中和されたカルボキシル基および/またはスルホン酸基を3〜30mmolの割合で有するポリウレタンのエマルジヨンであって且つポリウレタン100g当たり界面活性剤を0.5〜10gの割合で含有する、水性液体中にポリウレタン系重合体が安定に乳化分散しているポリウレタン系エマルジヨンであればいずれでもよく、エマルジヨン中のポリウレタンの種類やその製造法、エマルジヨンの製造法などは特に制限されない。
【0010】
そのうちでも、本発明では、ポリウレタン系エマルジヨン(A)として、高分子ポリオールを主体とするポリオール系化合物(ポリオール系混合物)に有機ポリイソシアネートを反応させて得られるイソシアネート末端ウレタンプレポリマー(以下単に「ウレタンプレポリマー」ということがある)に、鎖伸長剤を反応させて得られるポリウレタンが水性液体中に乳化分散しているポリウレタン系エマルジヨンが好ましく用いられる。
ウレタンプレポリマーの製造に用いる前記ポリオール系化合物は、高分子ポリオールのみからなっていても、または高分子ポリオールとイソシアネート反応性基を2個以上有する低分子化合物との混合物(ポリオール混合物)であってもよい。
ポリウレタン系エマルジヨン(A)の製造に当たっては、界面活性剤の存在下または不存在下に、ウレタンプレポリマーを水性液体中に乳化分散させると同時にまたは乳化分散させた後に鎖伸長剤と反応させることができる。その際に、ウレタンプレポリマーを水性液体に乳化分散し易くするために、ウレタンプレポリマーをアセトン、メチルエチルケトン、トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドなどの有機溶媒で希釈して水性液体中に乳化分散させてもよい。ウレタンプレポリマーの希釈に用いた有機溶媒は、エチレン性不飽和モノマー(B)の乳化重合の前または後に反応系から除去することができる。また、場合によっては、鎖伸長剤の一部または全部をウレタンプレポリマーに反応させてポリウレタンを製造してから、そのポリウレタンを水性液中に乳化分散させてもよい。
【0011】
ポリウレタン系エマルジヨン(A)を製造するためのウレタンプレポリマーの製造に用いる上記した高分子ポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオールなどを挙げることができ、これらのうちの1種または2種以上を使用することができる。そのうちでも、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールおよびポリエーテルポリオールの1種または2種以上が好ましく用いられる。
【0012】
上記のポリエステルポリオールは、常法にしたがって、例えば、ポリカルボン酸、そのエステル、無水物などのエステル形成性誘導体などのポリカルボン酸成分とポリオール成分を直接エステル化反応させるかまたはエステル交換反応することにより、或いはポリオールを開始剤としてラクトンを開環重合することにより製造することができる。
【0013】
ウレタンプレポリマー製造用のポリエステルポリオールの製造に用い得るポリカルボン酸成分としては、ポリエステルポリオールの製造において一般的に使用されているポリカルボン酸成分を使用でき、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、2−メチルコハク酸、2−メチルアジピン酸、3−メチルペンタン二酸、2−メチルオクタン二酸、3,8−ジメチルデカン二酸、3,7−ジメチルデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸;イソフタル酸、テレフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸;トリメリット酸、トリメシン酸などのトリカルボン酸;それらのエステル形成性誘導体などを挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。そのうちでも、ポリエステルポリオールは、ポリカルボン酸成分として、脂肪族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体から主としてなり、場合により少量の3官能以上のポリカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体を含むものを用いて製造されたものであることが好ましい。
【0014】
ウレタンプレポリマー製造用のポリエステルポリオールの製造に用い得るポリオール成分としては、ポリエステルポリオールの製造において一般的に使用されているものを用いることができ、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオールなどの脂肪族ジオール;シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオールなどの脂環式ジオール;グリセリン、トリメチロールプロパン、ブタントリオール、ヘキサントリオール、トリメチロールブタン、トリメチロールペンタン、ペンタエリスリトールなどの3官能以上のポリオール挙げることができ、これらのうちの1種または2種以上を用いることができる。そのうちでも、ポリエステルポリオールは、ポリオール成分として、脂肪族ジオールからなり、場合により少量の3官能以上のポリオールを含むポリオール成分を用いて製造されたものであることが好ましい。
【0015】
ウレタンプレポリマー製造用のポリエステルポリオールの製造に用い得る前記のラクトンとしては、ε−カプロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトンなどを挙げることができる。
【0016】
ウレタンプレポリマーの製造に用い得るポリカーボネートポリオールとしては、例えば、ポリオールとジアルキルカーボネート、アルキレンカーボネート、ジアリールカーボネートなどのカーボネート化合物との反応により得られるものを挙げることができる。ポリカーボネートポリオールを構成するポリオールとしては、ポリエステルポリオールの構成成分として先に例示したポリオールを用いることができる。また、ジアルキルカーボネートとしてはジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどを、アルキレンカーボネートとしてはエチレンカーボネートなどを、ジアリールカーボネートとしてはジフェニルカーボネートなどを挙げることができる。
【0017】
ウレタンプレポリマーの製造に用い得るポリエステルポリカーボネートポリオールとしては、例えば、ポリオール、ポリカルボン酸およびカーボネート化合物を同時に反応させて得られたもの、予め製造しておいたポリエステルポリオールおよびカーボネート化合物を反応させて得られたもの、予め製造しておいたポリカーボネートポリオールとポリオールおよびポリカルボン酸とを反応させて得られたもの、予め製造しておいたポリエステルポリオールおよびポリカーボネートポリオールを反応させて得られたものなどを挙げることができる。
【0018】
ウレタンプレポリマーの製造に用い得るポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどを挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
【0019】
ウレタンプレポリマーの製造に用いる高分子ポリオールは、製造の容易性などの点から、その数平均分子量が500〜10,000であることが好ましく、700〜5,000であることがより好ましく、750〜4,000であることがさらに好ましい。
また、ウレタンプレポリマーの製造に用いる高分子ポリオールは、1分子当たりの水酸基数fが、1.0≦f≦4.0の範囲内であることが好ましく、2.0≦f≦3.0の範囲内であることがより好ましい。
【0020】
ウレタンプレポリマーの製造に用いる有機ポリイソシアネートとしては、ポリウレタン系エマルジヨンの製造に従来から用いられている有機ポリイソシアネートのいずれもが使用できるが、分子量500以下の脂環式ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネートのうちの1種または2種以上が好ましく使用される。そのような有機ジイソシアネートの例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネートなどを挙げることができ、これらのうちの1種または2種以上を用いることができる。
【0021】
ウレタンプレポリマーに反応させる鎖伸長剤としては、ポリウレタン系エマルジヨンの製造に従来から使用されている鎖伸長剤のいずれもが使用できるが、イソシアネート基と反応性の活性水素原子を分子中に2個以上有する分子量300以下の低分子化合物が好ましく用いられる。好ましく用いられる鎖伸長剤の具体例としては、ヒドラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、ピペラジンおよびその誘導体、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシレンジアミン、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジドなどのジアミン類;ジエチレントリアミンなどのトリアミン類;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、ビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート、キシリレングリコールなどのジオール類;トリメチロールプロパンなどのトリオール類;ペンタエリスリトールなどのペンタオール類;アミノエチルアルコール、アミノプロピルアルコールなどのアミノアルコール類などを挙げることができ、これらのうちの1種または2種以上を用いることができる。
【0022】
鎖伸長剤の使用量は、[プレポリマー中のイソシアネート基]:[鎖伸長剤中のイソシアネート基と反応性の活性水素原子]のモル比が、1:0.5〜2の範囲となる量であることが好ましく、1:0.7〜1.5の範囲となる量であることがより好ましい。
また、ウレタンプレポリマーに鎖伸長剤を反応させるに当たっては、鎖伸長剤をそのまま単独でウレタンプレポリマーと反応させてもよいが、鎖伸長剤を水に溶解するか、または水と親水性有機溶媒との混合溶媒中に溶解してウレタンプレポリマーの水性エマルジヨンに添加する方法が好ましく採用され、その場合はウレタンプレポリマーと鎖伸長剤との反応が良好に進行してポリウレタン系エマルジヨン(A)を円滑に製造することができる。
【0023】
本発明においてポリウレタン系エマルジヨン(A)として用いる、ポリウレタン骨格中にポリウレタン100g当たり中和されたカルボキシル基および/または中和されたスルホン酸基を3〜30mmolの割合で有するポリウレタンのエマルジヨンは、エチレン性不飽和モノマー(B)を乳化重合する際の安定性に優れている。中和されたカルボキシル基および/またはスルホン酸基をポリウレタン骨格中に前記した割合で有するポリウレタン系エマルジヨンは、例えば、(i)(a)高分子ポリオールを主体とし、カルボキシル基および/またはスルホン酸基を有し且つイソシアネート反応性基を1個以上有する化合物を含有するポリオール混合物に有機ポリイソシアネートを反応させて骨格中にカルボキシル基および/またはスルホン酸基を有するウレタンプレポリマーを製造するか、或いは(b)分子骨格中にカルボキシル基および/またはスルホン酸基を有する高分子ポリオールに有機ポリイソシアネートを反応させて骨格中にカルボキシル基および/またはスルホン酸基を有するウレタンプレポリマーを製造した後、(ii)それにより得られたウレタンプレポリマー中のカルボキシル基および/またはスルホン酸基を、例えばトリエチルアミン、トリメチルアミンなどの三級アミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物などの塩基性化合物で中和処理し、次いで(iii)該中和されたウレタンプレポリマーを水性液体中に乳化後、鎖伸長剤を反応させることにより製造することができる。
【0024】
前記の工程(i)の(a)で用いる骨格中にカルボキシル基および/またはスルホン酸基を有し且つイソシアネート反応性基を1個以上有する化合物としては、例えば、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)吉草酸などのカルボキシル基含有化合物およびこれらの誘導体;1,3−フェニレンジアミン−4,6−ジスルホン酸、2,4−ジアミノトルエン−5−スルホン酸などのスルホン酸基含有化合物などを挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。 また、上記工程(i)の(b)で用いる分子骨格中にカルボキシル基および/またはスルホン酸基を有する高分子ポリオールとしては、例えば、ポリエステルポリオールの製造時にポリカルボン酸成分と反応させるポリオール成分の一部として、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)吉草酸などのカルボキシル基含有ポリオールまたはその誘導体を用いて製造したポリエステルポリオールなどを挙げることができる。
【0025】
また、本発明で用いるポリウレタン系エマルジヨン(A)は、前記した特性(すなわちポリウレタン骨格中にポリウレタン100g当たり中和されたカルボキシル基および/またはスルホン酸基を3〜30mmolの割合で有する点)と共に、エマルジヨン中のポリウレタン100g当たり、界面活性剤を0.5〜10gの割合で含有している。それによって、ポリウレタン系エマルジヨン(A)の存在下でエチレン性不飽和モノマー(B)を安定に乳化重合することができ、しかも得られる複合樹脂の性能が向上する。
ポリウレタン系エマルジヨン(A)に用いる界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体などのノニオン性界面活性剤などを挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。そのうちでも、界面活性剤の少なくとも一部がアニオン性界面活性剤からなることが、エチレン性不飽和モノマー(B)を乳化重合する際の重合安定性の点から好ましく、界面活性剤の全部がアニオン性界面活性剤であることがより好ましい。特に、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウムの1種または2種以上がさらに好ましい。
【0026】
ポリウレタン系エマルジヨン(A)では、エマルジヨン中に含まれる粒子の平均粒径が、動的光散乱法により測定し且つキュムラント法で解析して求めたときに、500nm以下であることが複合樹脂エマルジヨンの製造安定性などの点から好ましく、400nm以下であることがより好ましく、300nm以下であることが更に好ましい。ポリウレタン系エマルジヨン(A)中の粒子の平均粒径が500nmを超えると、ポリウレタン系エマルジヨン(A)の存在下でエチレン性不飽和モノマー(B)を乳化重合する際に系のゲル化が生じ易くなる。
【0027】
ポリウレタン系エマルジヨン(A)では、エマルジヨンの重量に基づいて、ポリウレタン(樹脂固形分)の含有割合が5〜60重量%であることが、エマルジヨンの分散安定性、複合樹脂エマルジヨンの形成性、生産性などの点から好ましく、10〜50重量%であることがより好ましい。
【0028】
本発明では、上記したポリウレタン系エマルジヨン(A)の存在下に、まずアクリル酸誘導体を主成分とするエチレン性不飽和モノマー(B1)を乳化重合し(1段目の乳化重合)、次いでメタクリル酸誘導体および/または芳香族ビニル化合物を主成分とするエチレン性不飽和モノマー(B2)を乳化重合する(2段目の乳化重合)という二段の乳化重合工程を採用して複合樹脂エマルジヨンを製造する[上記の要件( II )]。
ここで、本明細書における「アクリル酸誘導体を主成分とするエチレン性不飽和モノマー(B1)」とは、1段目の乳化重合に用いるエチレン性不飽和モノマー(B1)ではエチレン性不飽和モノマー(B1)の全重量に対してアクリル酸誘導体の割合が60重量%以上であることを意味する。エチレン性不飽和モノマー(B1)ではアクリル酸誘導体の割合が65重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましい。
また、本明細書における「メタクリル酸誘導体を主成分とするエチレン性不飽和モノマー(B2)」とは、2段目の乳化重合に用いるエチレン性不飽和モノマー(B2)ではエチレン性不飽和モノマー(B2)の全重量に対してメタクリル酸誘導体および/または芳香族ビニル化合物の割合が60重量%以上であることを意味する。エチレン性不飽和モノマー(B2)ではメタクリル酸誘導体および/または芳香族ビニル化合物の割合が65重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましい。
【0029】
1段目の乳化重合に用いるアクリル酸誘導体の具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどのアクリル酸エステル類、アクリル酸などを挙げることができる。
1段目の乳化重合に用いるエチレン性不飽和モノマー(B1)としては、前記したアクリル酸誘導体の1種または2種以上の割合が60重量%以上であり、必要に応じてアクリル酸誘導体以外のエチレン性不飽和モノマーの1種または2種以上の割合が40重量%以下であるエチレン性不飽和モノマー(エチレン性不飽和モノマー混合物)が好ましく用いられる。
【0030】
1段目の乳化重合において、40重量%以下の割合で用い得るアクリル酸誘導体以外のエチレン性不飽和モノマーとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物;(メタ)アクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミドなどの不飽和カルボン酸のアミド類;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸またはこれらの誘導体;ビニルピロリドンなどの複素環式ビニル化合物;塩化ビニル、アクリロニトリル、ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルアミドなどのビニル化合物;エチレン、プロピレンなどのα−オレフィン;メタクリル酸またはその誘導体などを挙げることができ、これらのうちの1種または2種以上を用いることができる。
【0031】
そのうちでも、本発明では、1段目の乳化重合を、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどのアクリル酸の炭素数1〜15のアルキルエステルの1種または2種以上の割合が60重量%であるエチレン性不飽和モノマー(B1)、特にアクリル酸ブチルおよび/またはアクリル酸2−エチルヘキシルの割合が60重量%以上(特に70重量%以上)であるエチレン性不飽和モノマー(B1)を用いて行うことが、得られる複合樹脂の耐寒性、柔軟性、耐屈曲性、耐候性が優れることから好ましい。
【0032】
2段目の乳化重合に用いることができるメタクリル酸誘導体および芳香族ビニル化合物の具体例としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどのメタクリル酸エステル類やメタクリル酸などのメタクリル酸誘導体;スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物を挙げることができる。
2段目の乳化重合に用いるエチレン性不飽和モノマー(B2)としては、前記したようなメタクリル酸誘導体および/または芳香族ビニル化合物の1種または2種以上の割合が60重量%以上であり、必要に応じてメタクリル酸誘導体および/または芳香族ビニル化合物以外のエチレン性不飽和モノマーの1種または2種以上の割合が40重量%以下であるエチレン性不飽和モノマーが用いられる。
【0033】
2段目の乳化重合において、40重量%以下の割合で用い得るメタクリル酸誘導体および芳香族ビニル化合物以外のエチレン性不飽和モノマーとしては、(メタ)アクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミドなどの不飽和カルボン酸のアミド類;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸またはこれらの誘導体;ビニルピロリドンなどの複素環式ビニル化合物;塩化ビニル、アクリロニトリル、ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルアミドなどのビニル化合物;エチレン、プロピレンなどのα−オレフィン;アクリル酸またはその誘導体などを挙げることができ、これらのうちの1種または2種以上を用いることができる。
【0034】
そのうちでも、本発明では、2段目の乳化重合を、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソボルニルなどのメタクリル酸の炭素数1〜15のアルキルエステルおよびスチレンのうちの1種または2種以上の割合が60重量%以上であるエチレン性不飽和モノマー(B2)、特にメタクリル酸メチルおよび/またはスチレンの割合が60重量%以上(特に70重量%以上)であるエチレン性不飽和モノマー(B2)を用いて行うことが、得られる複合樹脂の耐溶剤性、力学的特性、耐摩耗性、耐候性が優れることから好ましい。
【0035】
上記した1段目の乳化重合および2段目の乳化重合に当たっては、必要に応じて、2官能以上の多官能性エチレン性不飽和モノマーを併用することができ、多官能性エチレン性不飽和モノマーの具体例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレートなどのジ(メタ)アクリレート類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどのトリ(メタ)アクリレート類;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなどのテトラ(メタ)アクリレート類;ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼンなどの多官能性芳香族ビニル化合物;アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレートなどの2個以上の異なるエチレン性不飽和結合含有化合物;2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレートとヘキサメチレンジイソシアネートの2:1付加反応物、グリセリンジメタクリレートとトリレンジイソシアネートの2:1付加反応物などの分子量が1500以下のウレタンアクリレートなどを挙げることができ、これらのうちの1種または2種以上を用いることができる。
多官能性エチレン性不飽和モノマーを使用する場合は、エチレン性不飽和モノマー(B)の全重量[エチレン性不飽和モノマー(B1)とエチレン性不飽和モノマー(B2)の合計重量]に対して20重量%以下であることが好ましく、15重量%以下であることがより好ましく、10重量%以下であることがさらに好ましい。
【0036】
本発明では、ポリウレタン系エマルジヨン(A)の存在下に上記した二段工程よりなる乳化重合を行うに当たって、1段目の乳化重合に用いるエチレン性不飽和モノマー(B1):2段目の乳化重合に用いるエチレン性不飽和モノマー(B2)の重量比を50:50〜99:1とすることが必要であり[上記の要件( III )]、60:40〜98:2とすることが好ましい。
エチレン性不飽和モノマー(B1)とエチレン性不飽和モノマー(B2)の合計重量に基づいて、エチレン性不飽和モノマー(B1)の割合が50重量%未満であると[エチレン性不飽和モノマー(B2)の割合が50重量%を超えると]、得られる複合樹脂の耐寒性が劣ったものになり、一方エチレン性不飽和モノマー(B1)の割合が99重量%を超えると[エチレン性不飽和モノマー(B2)の割合が1重量%未満であると]、得られる複合樹脂の耐溶剤性が不十分になる。
【0037】
さらに、本発明では、ポリウレタン系エマルジヨン(A)の存在下に上記した二段工程よりなる乳化重合を行うに当たって、ポリウレタン系エマルジヨン(A)中のポリウレタンと乳化重合に用いるエチレン性不飽和モノマー(B)の重量比、すなわち[ポリウレタン系エマルジヨン(A)中のポリウレタン]:[エチレン性不飽和モノマー(B1)とエチレン性不飽和モノマー(B2)の合計]の重量比を90:10〜10:90にすることが必要であり[上記の要件( IV )]、85:15〜15:80にすることが好ましく、80:20〜20:80にすることがより好ましい。
ポリウレタンとエチレン性不飽和モノマー(B)の合計重量に基づいてポリウレタンの割合が10重量%未満であると[エチレン性不飽和モノマー(B)の割合が90重量%を超えると]、複合樹脂の耐溶剤性、強度、耐摩耗性が低下し、一方ポリウレタンの割合が90重量%を超えると[エチレン性不飽和モノマー(B)の割合が10重量%未満であると]、複合樹脂の耐候性、耐加水分解性が劣り、コスト的にも高くなる。
【0038】
ポリウレタン系エマルジヨン(A)の存在下での、エチレン性不飽和モノマー(B1)の乳化重合(1段目の乳化重合)およびエチレン性不飽和モノマー(B2)の乳化重合(2段目の乳化重合)は、重合開始剤を用いて行う。重合開始剤の重合系への添加は、一括添加、分割添加または連続添加のいずれの方法で行ってもよい。
本発明で用い得る重合開始剤の具体例としては、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、ジt−ブチルパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、t−ブチルヒドロパーオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキシドなどの油溶性過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)などの油溶性アゾ化合物;過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムなどの水溶性過酸化物;アゾビスシアノ吉草酸、2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)二塩酸塩などの水溶性アゾ化合物などを挙げることができ、これらのうちの1種または2種以上を用いることができる。
また、前記した重合開始剤とともに、還元剤、および必要に応じてキレート化剤を併用したレドックス開始剤系を用いてもよい。
還元剤としては、例えば、ロンガリット(ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレート)などのアルカリ金属ホルムアルデヒドスルホキシレート類;亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムなどの亜硫酸塩;ピロ亜硫酸ナトリウムなどのピロ亜硫酸塩;チオ硫酸ナトリウムなどのチオ硫酸塩;亜リン酸、亜リン酸ナトリウムなどの亜リン酸またはその塩類;ピロ亜リン酸ナトリウムなどのピロ亜リン酸塩;メルカプタン類;アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウムなどのアスコルビン酸またはその塩類;エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウムなどのエリソルビン酸またはその塩類;グルコース、デキストロースなどの糖類;硫酸第一鉄、硫酸銅などの金属塩などを挙げることができる。
キレート化剤としては、例えば、ピロリン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸塩などを挙げることができる。
【0039】
本発明では、上記重合開始剤のうちでも、重合安定性に優れ、しかもエチレン性不飽和モノマー(B1)単位および/またはエチレン性不飽和モノマー(B2)単位のみからなる重合体粒子を殆ど生成することなく、ポリウレタンとエチレン性不飽和モノマー(B)重合体とからなる複合樹脂のエマルジヨンが円滑に得られることから、油溶性重合開始剤が好ましく用いられ、そのうちでもクメンヒドロパーオキシドなどの油溶性の重合開始剤がより好ましく用いられる。特に、油溶性重合開始剤に還元剤および/またはキレート化剤を組み合わせたレドックス開始剤系が好ましく用いられる。
【0040】
重合開始剤の使用量は、エチレン性不飽和モノマー(B1)、エチレン性不飽和モノマー(B2)の種類、ポリウレタン系エマルジヨン(A)中のポリウレタンに対するエチレン性不飽和モノマー(B1)およびエチレン性不飽和モノマー(B2)の使用割合などに応じて調節し得るが、一般的には、1段目の乳化重合ではエチレン性不飽和モノマー(B1)の重量に基づいて重合開始剤を0.01〜1重量%の割合で用い、2段目の乳化重合ではエチレン性不飽和モノマー(B2)の重量に基づいて重合開始剤を0.01〜1重量%の割合で用いることが、目的とする複合樹脂エマルジヨンが円滑に得られる点から好ましい。重合開始剤に還元剤および/またはキレート化剤を組み合わせたレドックス開始剤を用いる場合は、還元剤およびキレート化剤の使用量は各々の状況に応じて調節し得るが、一般的には、重合開始剤の重量に基づいて、還元剤を0.1〜1000重量%の割合で、またキレート化剤を0〜1000重量%の割合で用いるのが好ましい。
【0041】
重合系への重合開始剤の供給方法は特に制限されず、従来既知のエチレン性不飽和モノマーの乳化重合におけるのと同様にして行うことができ、そのうちでも重合開始剤を水性液中に溶解または分散させた状態で重合系に添加する方法が好ましく採用される。
【0042】
1段目および2段目の乳化重合時の重合条件は特に制限されず、従来既知のエチレン性不飽和モノマーの乳化重合と同様にして行うことができるが、一般に1段目の乳化重合を0〜70℃の温度で不活性ガス雰囲気下に行い、さらに2段目の乳化重合を0〜90℃の温度で不活性ガス雰囲気下に行うことが、重合安定性、得られる複合樹脂の物性などの点から好ましい。
本発明の目的の妨げにならない範囲で、1段目の乳化重合および/または2段目の乳化重合時に必要に応じて界面活性剤をさらに添加してもよい。
【0043】
本発明では、ポリウレタン系エマルジヨン(A)の存在下に、アクリル酸誘導体から主としてなるエチレン性不飽和モノマー(B1)を最初に乳化重合し(1段目の乳化重合)、次いでメタクリル酸誘導体および/または芳香族ビニル化合物から主としてなるエチレン性不飽和モノマー(B2)を乳化重合(2段目の乳化重合)し[要件( II )]、その際にエチレン性不飽和モノマー(B1):エチレン性不飽和モノマー(B2)の重量比が上記の要件( III )を満たし、且つ[エマルジヨン中のポリウレタン]:[エチレン性不飽和モノマー(B1)とエチレン性不飽和モノマー(B2)の合計]の重量比が上記した要件( IV )を満たすようにすることによって、分散安定性に優れる複合樹脂のエマルジヨンを円滑に得ることができる。しかも、それにより得られる複合樹脂エマルジヨンからは、ポリウレタンとエチレン性不飽和モノマー重合体の相分離が起こりにくいために耐溶剤性および耐寒性に優れ、しかも透明性、柔軟性、力学的特性、耐摩耗性、耐候性、耐屈曲性、耐加水分解性などの特性にも優れる皮膜等が形成される。
そのため、本発明により得られる複合樹脂エマルジヨンは、前記した優れた特性を活かして、皮膜形成材、塗料、被覆剤、繊維処理剤、インク用添加剤、接着剤、ガラス繊維収束剤、他の樹脂エマルジヨンの改質剤などとして有効に用いることができる。
【0044】
さらに、上記で得られる本発明の複合樹脂エマルジヨンに感熱ゲル化剤を添加したものは、加熱を行わない限りは流動性を保ち、取り扱い性に優れる。そして感熱ゲル化剤を添加してなる本発明の複合樹脂エマルジヨンは、加熱することによって容易にゲル化する。そのために、感熱ゲル化剤を添加してなる本発明の複合樹脂エマルジヨンは、皮膜形成材、塗料、被覆剤、繊維処理剤、接着剤、ガラス繊維収束剤などとして有効に使用することができる。
【0045】
本発明の複合樹脂エマルジヨンに添加する感熱ゲル化剤としては、例えば、無機塩類、ポリエチレングリコール型ノニオン性界面活性剤、ポリビニルメチルエーテル、ポリプロピレングリコール、シリコーンポリエーテル共重合体、ポリシロキサンなどを挙げることができ、これらのうちの1種または2種以上を用いることができる。そのうちでも、無機塩類とポリエチレングリコール型ノニオン性界面活性剤を組み合わせてなる感熱ゲル化剤は、加熱したときのゲル化速度が速く、貯蔵安定性が良好であり、且つ安価であることから好ましく用いられる。その場合の無機塩類としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化マグネシウム、硝酸ナトリウム、硝酸鉛などを挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。また、ポリエチレングリコール型ノニオン性界面活性剤としては、例えば、高級アルコールのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレンオキサイド付加物、多価アルコールの脂肪酸エステルのエチレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンのエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールのエチレンオキサイド付加物などを挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。感熱ゲル化剤の添加量は、複合樹脂エマルジヨン100重量部に対して0.1〜30重量部であることが好ましく、0.2〜20重量部であることがより好ましい。
【0046】
本発明の複合樹脂エマルジヨン、およびそれに感熱ゲル化剤を添加してなる感熱ゲル化性の本発明の複合樹脂エマルジヨンは、必要に応じて、さらに他の添加物、例えば、耐光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、浸透剤、レベリング剤、増粘剤、防黴剤、ポリビニルアルコールやカルボキシメチルセルロースなどの水溶性高分子化合物、染料、顔料、充填剤、凝固調節剤などの1種または2種以上を含有していてもよい。
【0047】
【実施例】
以下に実施例などにより本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により何ら制限されない。なお、以下の例において、ポリウレタン系エマルジヨン中の粒子の平均粒径、複合樹脂エマルジヨンを乾燥して得られるフィルムの25℃における弾性率、α分散、透明性および耐溶剤性、並びに複合樹脂エマルジヨンの感熱ゲル化温度は以下のようにして測定または評価した。
【0048】
(1)ポリウレタン系エマルジヨン中の粒子の平均粒径:
大塚電子株式会社製「ELS−800」を使用して、動的光散乱法により測定し、キュムラント法(東京化学同人社発行「コロイド科学 第IV巻 コロイド科学実験法」第103頁に記載)により解析して、ポリウレタン系エマルジヨン中の粒子の平均粒径を求めた。
【0049】
(2)フィルムの25℃における弾性率およびα分散:
複合樹脂エマルジヨンを50℃で乾燥して得られた厚さ100μmのフィルムを、130℃で10分間熱処理した後、粘弾性測定装置(株式会社レオロジ製「FTレオスペクトラーDVE−V4」)を用いて周波数11Hzで測定を行い、25℃における弾性率とα分散の温度を求めた。α分散の温度が低いほど耐寒性が優れていることを示す。
【0050】
(3)フィルムの透明性:
複合樹脂エマルジヨンを50℃で乾燥して得られた厚さ100μmのフィルムを目視により観察して、透明であるか白濁しているかを評価した。
【0051】
(4)フィルムの耐溶剤性:
複合樹脂エマルジヨンを50℃で乾燥して得られた厚さ100μmのフィルムを130℃で10分間熱処理した後、縦×横=3cm×3cmの寸法に切断して試験片を作製し、90℃のトルエン中に1時間浸漬して、フィルム(試験片)における溶出率および面積膨潤率を下記の数式からそれぞれ求め、これにより耐溶剤性を評価した。
【0052】
【数1】
溶出率(%)={(W0−W1)/W0}×100
[式中、W0はトルエンに浸漬する前の試験片の重量(mg)、W1はトルエンに浸漬した後の試験片の重量(mg)を示す。]
【0053】
【数2】
面積膨潤率(%)={(S1−S0)/S0}×100
[式中、S0はトルエンに浸漬する前の試験片の面積(cm2)、S1はトルエンに浸漬した後の試験片の面積(cm2)を示す。]
【0054】
(5)複合樹脂エマルジヨンの感熱ゲル化温度:
試験管に複合樹脂エマルジヨン10gを秤取し、90℃の恒温熱水浴中で撹拌しながら昇温し、複合樹脂エマルジヨンが流動性を失いゲル状物となったときの温度を複合樹脂エマルジヨンの感熱ゲル化温度とした。
【0055】
また、以下の例で用いた高分子ジオールの略号と内容は次のとおりである。
○PMPA2000:
数平均分子量2000のポリエステルジオール
(3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸との反応により製造)
○PTMG1000:
数平均分子量1000のポリテトラメチレングリコール
○PHC2000:
数平均分子量2000のポリヘキサメチレンカーボネートジオール
○PCL2000:
数平均分子量2000のポリカプロラクトンジオール
【0056】
《参考例1》[ポリウレタン系エマルジヨン(PUエマルジヨン▲1▼)の調製]
(1) 三つ口フラスコに、高分子ジオールとしてPMPA2000の300.0g、2,4−トリレンジイソシアネート60.87gおよび2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸7.85gを秤取し、乾燥窒素雰囲気下に、90℃で2時間撹拌して系中の水酸基を定量的に反応させて、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを製造した。
(2) 上記(1)で得られたイソシアネート末端ウレタンプレポリマーに、2−ブタノン195.4gを加えて均一に撹拌した後、フラスコ内温度を40℃に下げ、トリエチルアミン5.92gを加えて10分間撹拌した。次いで、乳化剤としてラウリル硫酸ナトリウム7.83gを蒸留水285.0gに溶解した水溶液を、前記のウレタンプレポリマー溶液に加えてホモミキサーで1分間撹拌して乳化した後、直ちにジエチレントリアミン6.91gおよびイソホロンジアミン5.70gを蒸留水496.4gに溶解した水溶液を加えて、ホモミキサーで1分間撹拌して鎖伸長反応を行った。
(3) 次いで、2−ブタノンをロータリーエバポレーターにより除去して、固形分含量35重量%のポリウレタン系エマルジヨン(以下「PUエマルジヨン▲1▼」という)を得た。これにより得られたPUエマルジヨン▲1▼は、ポリウレタン骨格中にポリウレタン100g当たり中和されたカルボキシル基を15.1mmolの割合で有し、且つポリウレタン100g当たり界面活性剤を2.0gの割合で含有しており、また粒子の平均粒径は140nmであった。
【0057】
《参考例2》[ポリウレタン系エマルジヨン(PUエマルジヨン▲2▼)の調製]
(1) 三つ口フラスコに、高分子ジオールとしてPCL2000の300.0g、2,4−トリレンジイソシアネート70.53gおよび2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸10.06gを秤取して、参考例1の(1)と同様にして反応させて、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを製造した。
(2) 上記(1)で得られたイソシアネート末端ウレタンプレポリマーに、2−ブタノン204.4gを加えて均一に撹拌した後、フラスコ内温度を40℃に下げ、トリエチルアミン7.59gを加えて10分間撹拌した。次いで、乳化剤としてラウリル硫酸ナトリウム12.29gを蒸留水296.3gに溶解した水溶液を、前記のウレタンプレポリマー溶液に加えてホモミキサーで1分間撹拌して乳化した後、直ちに、ジエチレントリアミン8.82gおよびエチレンジアミン2.57gを蒸留水521.2gに溶解した水溶液を加えて、ホモミキサーで1分間撹拌して鎖伸長反応を行った。
(3) 次いで、2−ブタノンをロータリーエバポレーターにより除去して、固形分含量35重量%のポリウレタン系エマルジヨン(以下「PUエマルジヨン▲2▼」という)を得た。これにより得られたPUエマルジヨン▲2▼は、ポリウレタン骨格中にポリウレタン100g当たり中和されたカルボキシル基を18.8mmolの割合で有し、且つポリウレタン100g当たり界面活性剤を3.0gの割合で含有しており、また粒子の平均粒径は120nmであった。
【0058】
《参考例3》[ポリウレタン系エマルジヨン(PUエマルジヨン▲3▼)の調製]
(1) 三つ口フラスコに、高分子ジオールとしてPMPA2000の300.0g、イソホロンジイソシアネート78.36gおよび2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸6.04gを秤取して、参考例1の(1)と同様にして反応させて、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを製造した。
(2) 上記(1)で得られたイソシアネート末端ウレタンプレポリマーに、2−ブタノン203.5gを加えて均一に撹拌した後、フラスコ内温度を40℃に下げ、トリエチルアミン4.55gを加えて10分間撹拌した。次いで、乳化剤として日本サーファクタント社製「ECT−3NEX」(アニオン性界面活性剤)8.16gを蒸留水296.2gに溶解した水溶液を、前記のウレタンプレポリマー溶液に加えてホモミキサーで1分間撹拌して乳化した後、直ちに、ジエチレントリアミン5.15gおよびイソホロンジアミン12.74gを蒸留水517.6gに溶解した水溶液を加えて、ホモミキサーで1分間撹拌して鎖伸長反応を行った。
(3) 次いで、2−ブタノンをロータリーエバポレーターにより除去して、固形分含量35重量%のポリウレタン系エマルジヨン(以下「PUエマルジヨン▲3▼」という)を得た。これにより得られたPUエマルジヨン▲3▼は、ポリウレタン骨格中にポリウレタン100g当たり中和されたカルボキシル基を11.0mmolの割合で有し、且つポリウレタン100g当たり界面活性剤を2.0gの割合で含有しており、また粒子の平均粒径は200nmであった。
【0059】
《参考例4》[ポリウレタン系エマルジヨン(PUエマルジヨン▲4▼)の調製]
(1) 三つ口フラスコに、高分子ジオールとしてPHC2000の200.0gおよびPTMG1000の100.0g、イソホロンジイソシアネート80.91gおよび2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸7.38gを秤取して、参考例1の(1)と同様にして反応させて、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを製造した。
(2) 上記(1)で得られたイソシアネート末端ウレタンプレポリマーに、2−ブタノン203.1gを加えて均一に撹拌した後、フラスコ内温度を40℃に下げ、トリエチルアミン5.57gを加えて10分間撹拌した。次いで、乳化剤としてラウリル硫酸ナトリウム12.21gを蒸留水298.5gに溶解した水溶液を、前記のウレタンプレポリマー溶液に加えてホモミキサーで1分間撹拌して乳化した後、直ちに、ジエチレントリアミン1.78gおよびイソホロンジアミン13.23gを蒸留水514.1gに溶解した水溶液を加えて、ホモミキサーで1分間撹拌して鎖伸長反応を行った。
(3) 次いで、2−ブタノンをロータリーエバポレーターにより除去して、固形分含量35重量%のポリウレタン系エマルジヨン(以下「PUエマルジヨン▲4▼」という)を得た。これにより得られたPUエマルジヨン▲4▼は、ポリウレタン骨格中にポリウレタン100g当たり中和されたカルボキシル基を13.4mmolの割合で有し、且つポリウレタン100g当たり界面活性剤を3.0gの割合で含有しており、また粒子の平均粒径は160nmであった。
【0060】
《参考例5》[ポリウレタン系エマルジヨン(PUエマルジヨン▲5▼)の調製]
(1) 三つ口フラスコに、高分子ジオールとしてPMPA2000の300.0g、2,4−トリレンジイソシアネート78.37gおよび2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸20.12gを秤取し、乾燥窒素雰囲気下に、90℃で2時間撹拌して系中の水酸基を定量的に反応させて、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを製造した。
(2) 上記(1)で得られたイソシアネート末端ウレタンプレポリマーに、2−ブタノン215.4gを加えて均一に撹拌した後、フラスコ内温度を40℃に下げ、トリエチルアミン15.18gを加えて10分間撹拌した。次いで、乳化剤としてラウリル硫酸ナトリウム8.63gを蒸留水314.5gに溶解した水溶液を、前記のウレタンプレポリマー溶液に加えてホモミキサーで1分間撹拌して乳化した後、直ちにジエチレントリアミン7.35gおよびイソホロンジアミン6.07gを蒸留水547.0gに溶解した水溶液を加えて、ホモミキサーで1分間撹拌して鎖伸長反応を行った。
(3) 次いで、2−ブタノンをロータリーエバポレーターにより除去して、固形分含量35重量%のポリウレタン系エマルジヨン(以下「PUエマルジヨン▲5▼」という)を得た。これにより得られたPUエマルジヨン▲5▼は、ポリウレタン骨格中にポリウレタン100g当たり中和されたカルボキシル基を35.1mmolの割合で有し、且つポリウレタン100g当たり界面活性剤を2.0gの割合で含有しており、また粒子の平均粒径は100nmであった。
【0061】
《実施例1》[複合樹脂エマルジヨンの製造]
(1)初期仕込み:
冷却管付きフラスコに、参考例1で得られたPUエマルジヨン▲1▼の240g、硫酸第一鉄・7水和物(FeSO4・7H2O)0.020g、ピロリン酸カリウム0.294g、ロンガリット(ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレートの2水塩)0.451g、エチレンジアミン四酢酸・二ナトリウム塩(EDTA・2Na)0.020gおよび蒸留水246gを秤取し、40℃に昇温した後、系内を十分に窒素置換した。
(2)1段目の乳化重合:
次いで、アクリル酸ブチル152.1g、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート3.14g、メタクリル酸アリル1.57gおよび参考例3で使用したのと同じアニオン性界面活性剤(「ECT−3NEX」)1.57gの混合物(モノマー混合物▲1▼)と、クメンヒドロパーオキシド0.314g、アニオン性界面活性剤(「ECT−3NEX」)0.314gおよび蒸留水15.0gからなる乳化液(重合開始剤混合物▲1▼)を、別々の滴下ロートからフラスコ内に4時間かけて滴下し、滴下終了後、40℃に30分間保持して重合を行った。
(3)2段目の乳化重合:
その後、メタクリル酸メチル38.4g、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート0.78gおよびアニオン性界面活性剤(「ECT−3NEX」)0.392gの混合物(モノマー混合物▲2▼)と、クメンヒドロパーオキシド0.078g、アニオン性界面活性剤(「ECT−3NEX」)0.078gおよび蒸留水3.0gからなる乳化液(重合開始剤混合物▲2▼)を、別々の滴下ロートからフラスコ内に1時間30分かけて滴下し、滴下終了後、50℃に60分間保持して重合を完了させて、固形分含有量40重量%の複合樹脂エマルジヨンを得た。
【0062】
(4) 上記(3)で得られた複合樹脂エマルジヨンを乾燥して得られたフィルムの25℃における弾性率、α分散、透明性および耐溶剤性を上記した方法で測定または評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(5) 上記(3)で得られた複合樹脂エマルジヨンを乾燥して得られたフィルムを凍結切片法で超ミクロトームで薄切りし(厚み約80nm)、四酸化ルテニウム蒸気で染色して透過型電子顕微鏡で写真撮影したところ、図1の写真に示すとおりの細部構造を有していた。すなわち、黒く染まったポリウレタンよりなる連続相内に未染着のアクリル系重合体(白い部分)が均一に分散した相形態を有しており、かかる相形態が複合樹脂の耐溶剤性に寄与しているものと推察される。
(6) また、上記(3)で得られた複合樹脂エマルジヨンは、それ自体では(感熱ゲル化剤を添加しない場合は)90℃に加熱してもゲル化しなかった。
【0063】
《実施例2〜6》[複合樹脂エマルジヨンの製造]
(1) 参考例1〜5で得られたPUエマルジヨン▲1▼〜▲5▼のいずれかと、下記の表1に示す各成分を表1に示す量で用いて、実施例1の(1)〜(3)におけるのと同様にして、初期仕込み、1段目の乳化重合および2段目の乳化重合を行って、実施例2〜6の複合樹脂エマルジヨンをそれぞれ製造した。
(2) 上記(1)で得られた実施例2〜6のそれぞれの複合樹脂エマルジヨンを乾燥して得られたフィルムの25℃における弾性率、α分散、透明性および耐溶剤性を上記した方法で測定または評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。また、実施例2〜6の複合樹脂エマルジヨンは、いずれも、それ自体では(感熱ゲル化剤を添加しない場合は)90℃に加熱してもゲル化しなかった。
【0064】
《比較例1》[複合樹脂エマルジヨンの製造]
(1)初期仕込み:
冷却管付きフラスコに、参考例5で得られたPUエマルジヨン▲5▼の240g、蒸留水244g、硫酸第一鉄・7水和物(FeSO4・7H2O)0.020g、ピロリン酸カリウム0.294g、ロンガリット(ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシラートの2水塩)0.451gおよびEDTA・2Naの0.020gを秤取し、40℃に昇温した後、系内を十分に窒素置換した。
(2)乳化重合:
次いで、アクリル酸ブチル182.3g、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート13.7gおよび参考例3で使用したのと同じアニオン性界面活性剤(「ECT−3NEX」)1.96gの混合物(モノマー混合物▲1▼)と、クメンヒドロパーオキシド0.392g、アニオン性界面活性剤(「ECT−3NEX」)0.392gおよび蒸留水20.0gからなる乳化液(重合開始剤混合物▲1▼)を、別々の滴下ロートからフラスコ内に5時間かけて滴下し、滴下終了後、50℃に60分間保持して重合を完了させて、固形分含有量40重量%の複合樹脂エマルジヨンを得た。
【0065】
(3) 上記(2)で得られた複合樹脂エマルジヨンを乾燥して得られたフィルムの25℃における弾性率、α分散、透明性および耐溶剤性を上記した方法で測定または評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(4) 上記(2)で得られた複合樹脂エマルジヨンを乾燥して得られたフィルムを凍結切片法で超ミクロトームで薄切りし(厚み約80nm)、四酸化ルテニウム蒸気で染色して透過型電子顕微鏡で写真撮影したところ、図2の写真に示すとおりの細部構造を有していた。すなわち、図1に示した実施例1の複合樹脂エマルジヨンから得られたフィルムとは異なり、黒く染まったポリウレタン粒子と未染着のアクリル系重合体部分(白い部分)とが互いに分離した相形態をなしていて且つポリウレタンが連続相を形成していないため、耐溶剤性の低下をもたらしているものと推察される。
(5) また、上記(2)で得られた複合樹脂エマルジヨンは、それ自体では(感熱ゲル化剤を添加しない場合は)90℃に加熱してもゲル化しなかった。
【0066】
《比較例2》[複合樹脂エマルジヨンの製造]
(1) 下記の表1に示す原料を用いて実施例1の(1)〜(3)と同様の方法で複合樹脂エマルジヨンを製造した。
(2) 上記(1)で得られた複合樹脂エマルジヨンを乾燥して得られたフィルムの25℃における弾性率、α分散、透明性および耐溶剤性を上記した方法で測定または評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(3) また、上記(1)で得られた複合樹脂エマルジヨンは、それ自体では(感熱ゲル化剤を添加しない場合は)90℃に加熱してもゲル化しなかった。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
上記の表1および2の結果から、実施例1〜6では、ポリウレタン系エマルジヨン(A)の存在下に、アクリル酸誘導体を主成分とするエチレン性不飽和モノマー(B1)を乳化重合した後、メタクリル酸誘導体を主成分とするエチレン性不飽和モノマー(B2)を乳化重合する二段工程を採用し、その際にエチレン性不飽和モノマー(B1):エチレン性不飽和モノマー(B2)の重量比を50:50〜99:1の範囲にし且つ[ポリウレタン系エマルジヨン(A)中のポリウレタン]:[エチレン性不飽和モノマー(B1)とエチレン性不飽和モノマー(B2)の合計量]の重量比を90:10〜10:90の範囲にして複合樹脂エマルジヨンを製造していることにより、耐溶剤性および耐寒性に優れ、しかも透明性、柔軟性などにも優れるフィルムを与える複合樹脂のエマルジヨンが得られていることがわかる。
【0070】
それに対して、比較例1では、ポリウレタン系エマルジヨン(A)の存在下でのエチレン性不飽和モノマーの乳化重合を二段工程で行わずに一段で行っていることにより、乳化重合により得られた複合樹脂エマルジヨンから形成したフィルムは耐溶剤性に劣っていて溶出率および面積膨潤率が高いことがわかる。
また、比較例2では、ポリウレタン系エマルジヨン(A)の存在下でエチレン性不飽和モノマーの乳化重合を二段工程で行ってはいるものの、2段目の乳化重合時にメタクリル酸誘導体から主としてなるエチレン性不飽和モノマーを用いていないことにより、やはり乳化重合により得られた複合樹脂エマルジヨンから形成したフィルムは耐溶剤性に劣っていて溶出率および面積膨潤率が高くなっている。
【0071】
《実施例7》[感熱ゲル化性の複合樹脂エマルジヨンの製造]
実施例1で得られた複合樹脂エマルジヨン100重量部に、感熱ゲル化剤として、ノニオン性界面活性剤(花王株式会社製「エマルゲン109P」)4重量部および塩化カルシウム1重量部を添加して、感熱ゲル化性の複合樹脂エマルジヨンを製造した。これにより得られた感熱ゲル化性の複合樹脂エマルジヨンは、そのままでは(常温では)ゲル化せずに流動性を示し、取り扱い性に優れていた。得られた感熱ゲル化性の複合樹脂エマルジヨンの感熱ゲル化温度を上記した方法で測定したところ、52℃であった。
【0072】
《実施例8》[感熱ゲル化性の複合樹脂エマルジヨンの製造]
実施例3で得られた複合樹脂エマルジヨンを用いた以外は実施例7と同様にして感熱ゲル化性の複合樹脂エマルジヨンを製造した。これにより得られた感熱ゲル化性の複合樹脂エマルジヨンは、そのままでは(常温では)ゲル化せずに流動性を示し、取り扱い性に優れていた。得られた感熱ゲル化性の複合樹脂エマルジヨンの感熱ゲル化温度を上記した方法で測定したところ、51℃であった。
【0073】
《実施例9》[感熱ゲル化性の複合樹脂エマルジヨンの製造]
実施例5で得られた複合樹脂エマルジヨンを用いた以外は実施例7と同様にして感熱ゲル化性の複合樹脂エマルジヨンを製造した。これにより得られた感熱ゲル化性の複合樹脂エマルジヨンは、そのままでは(常温では)ゲル化せずに流動性を示し、取り扱い性に優れていた。得られた感熱ゲル化性の複合樹脂エマルジヨンの感熱ゲル化温度を上記した方法で測定したところ、49℃であった。
【0074】
【発明の効果】
本発明による場合は、ポリウレタンとエチレン性不飽和モノマー重合体とからなる複合樹脂の安定なエマルジヨンを円滑に且つ低コストで製造することができる。本発明により得られる複合樹脂エマルジヨンからは、耐溶剤性および耐寒性に優れ、しかも透明性、柔軟性、力学的特性、耐摩耗性、耐候性、耐屈曲性、耐加水分解性などの特性にも優れる皮膜、フィルムなどが形成される。
さらに、本発明により得られる複合樹脂エマルジヨンに感熱ゲル化剤を添加したものは、加熱ゲル化前は流動性を保ち取り扱い性に優れていて、加熱により容易にゲル化する。
そのため、本発明により得られる複合樹脂エマルジヨンおよびそれに感熱ゲル化剤を添加してなる感熱ゲル化性エマルジヨンは、前記した特性を活かして、塗料、被覆剤、繊維処理剤、インク、接着剤、ガラス繊維収束剤、他の樹脂エマルジヨンの改質剤などの広範な用途に有効に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本明細書中の実施例1で得られた複合樹脂エマルジヨンを乾燥して得られたフィルムを撮影した透過型電子顕微鏡写真(図面代用写真)である。
【図2】本明細書中の比較例1で得られた複合樹脂エマルジヨンを乾燥して得られたフィルムを撮影した透過型電子顕微鏡写真(図面代用写真)である。
Claims (6)
- ポリウレタン系エマルジヨン(A)の存在下にエチレン性不飽和モノマー(B)を乳化重合して複合樹脂エマルジヨンを製造する方法であって;
(I)ポリウレタン系エマルジヨン(A)として、ポリウレタン骨格中にポリウレタン100g当たり中和されたカルボキシル基および/またはスルホン酸基を3〜30mmolの割合で有するポリウレタンのエマルジヨンであって且つポリウレタン100g当たり界面活性剤を0.5〜10gの割合で含有するポリウレタン系エマルジヨンを用いて;
( II )前記乳化重合を、ポリウレタン系エマルジヨン(A)の存在下に、アクリル酸誘導体を主成分とするエチレン性不飽和モノマー(B1)を乳化重合した後、メタクリル酸誘導体および/または芳香族ビニル化合物を主成分とするエチレン性不飽和モノマー(B2)を乳化重合する二段工程で行い;
( III )その際のエチレン性不飽和モノマー(B1):エチレン性不飽和モノマー(B2)の重量比が50:50〜99:1であり;且つ、
( IV )[ポリウレタン系エマルジヨン(A)中のポリウレタン]:[エチレン性不飽和モノマー(B1)とエチレン性不飽和モノマー(B2)の合計]の重量比が90:10〜10:90である;
ことを特徴とする複合樹脂エマルジヨンの製造方法。 - ポリウレタン系エマルジヨン(A)に含まれる界面活性剤の少なくとも一部がアニオン性界面活性剤である請求項1に記載の複合樹脂エマルジヨンの製造方法。
- ポリウレタン系エマルジヨン(A)中の粒子の平均粒径が500nm以下である請求項1または2に記載の複合樹脂エマルジヨンの製造方法。
- 前記乳化重合を油溶性重合開始剤を用いて行う請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合樹脂エマルジヨンの製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法で得られる複合樹脂エマルジヨン。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法で得られる複合樹脂エマルジヨンに感熱ゲル化剤を添加してなる感熱ゲル化性の複合樹脂エマルジヨン。
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