JP4004401B2 - 液体ポンプ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、血液などの医療用液体を送液するための液体ポンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近では、人工心肺装置における体外血液循環に遠心式血液ポンプを使用する例が増加している。遠心ポンプとしては、外部とポンプ内の血液室との物理的な連通を完全に排除し、細菌等の侵入を防止できることにより、外部モータからの駆動トルクを磁気結合を用いて伝達する方式のものが用いられている。そして、このような遠心式血液ポンプは、血液流入ポートと血液流出ポートを有するハウジングと、ハウジング内で回転し、回転時の遠心力によって血液を送液するインペラを有している。また、インペラは、内部に永久磁石を備え、インペラの磁石を吸引するための磁石を備えるロータおよびこのロータを回転させるモータを備えた回転トルク発生機構により回転する。また、インペラは、ロータと反対側にも磁力により吸引されており、ハウジングに対して非接触状態にて回転する。この状態を磁気浮上状態と呼んでいる。
【0003】
上記のような磁気浮上状態にて回転するタイプの遠心式血液ポンプ装置として、例えば、本件出願人は、特許文献(特開2002−21773号公報)に示すものを提案している。この遠心式血液ポンプ装置は、特有の効果を奏し有効なものである。しかし、このタイプのポンプにおいて、間違って、ポンプ装置のハウジング内に液体が充填されていない状態において電源を投入すると、通常液体の充填を前提として制御することを予定しているため、インペラがハウジング内壁に当接し、内壁もしくはインペラが損傷を受けることが考えられる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−21773号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の目的は、電源投入時にポンプのハウジング内に液体が充填されているかどうか判断する機能を備え、液体非充填時における電源投入に起因するポンプへの損傷負担を防止することができる液体ポンプ装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1)液体流入ポートと液体流出ポートとを有するハウジングと、内部に第1の磁性体および第2の磁性体を備え、前記ハウジング内で回転することにより液体を送液する回転体を有するポンプ部と、該ポンプ部の前記回転体の第1の磁性体を吸引するための磁石を備える回転部と、該回転部を回転させるモータを備える回転体回転トルク発生部と、前記回転体の第2の磁性体を吸引するための電磁石を備える回転体位置制御部と、前記回転体の位置を検出するための位置センサとを備え、前記ハウジングに対して前記回転体が非接触状態にて回転するポンプ装置本体部と、該ポンプ装置本体部のための制御機構とを備える液体ポンプ装置であって、該液体ポンプ装置の制御機構は、前記ハウジング内の液体非充填状態を判断する液体充填状態判断機能を備え、該液体充填状態判断機能は、前記電磁石を用いて前記回転体を前記ハウジング内の前記回転部側と前記電磁石側間を移動させる判断用回転体移動機能と、前記位置センサを用いて、前記判断用回転体移動機能による前記ハウジング内での前記回転体の移動速度もしくは移動時間を算出する移動関連情報算出機能と、移動速度閾値もしくは移動時間閾値を記憶する移動関連情報閾値記憶部と、前記移動関連情報算出機能により算出される算出値と前記移動関連情報閾値記憶部が記憶する閾値とを用いて、ハウジング内の液体非充填状態を判断する液体非充填状態判断機能を備える液体ポンプ装置。
【0007】
(2)前記移動関連情報算出機能は、前記判断用回転体移動機能による前記回転体の前記回転部側から前記電磁石側への移動時の移動速度もしくは移動時間を算出するものである(1)に記載の液体ポンプ装置。
(3)前記判断用回転体移動機能は、前記電磁石電流を徐々に上昇させる判断用電磁石電流調整機能を備えている(2)に記載の液体ポンプ装置。
(4)前記移動関連情報算出機能は、前記判断用回転体移動機能による前記回転体の前記電磁石側から前記回転部側への移動時の移動速度もしくは移動時間を算出するものである(1)に記載の液体ポンプ装置。
(5)前記判断用回転体移動機能は、前記電磁石電流を徐々に低下させる判断用電磁石電流調整機能を備えている(4)に記載の液体ポンプ装置。
(6)前記移動関連情報算出機能は、前記判断用回転体移動機能による前記回転体の前記回転部側から前記電磁石側への移動時の移動速度もしくは移動時間を算出する第1の算出機能と、前記判断用回転体移動機能による前記回転体の前記電磁石側から前記回転部側への移動時の移動速度もしくは移動時間を算出する第2の算出機能と、前記第1の算出機能による第1の算出値と第2の算出機能による第2の算出値を用いて移動関連情報を算出するものである(1)に記載の液体ポンプ装置。
(7)前記判断用回転体移動機能は、前記回転体を前記回転部側から前記電磁石側へ移動させる際に、前記電磁石電流を徐々に上昇させる判断用電磁石電流調整機能を備えている(6)に記載の液体ポンプ装置。
【0008】
(8)前記判断用回転体移動機能は、前記回転体を前記電磁石側から前記回転部側へ移動させる際に、前記電磁石電流を徐々に低下させる判断用電磁石電流調整機能を備えている(6)または(7)に記載の液体ポンプ装置。
(9) 前記液体ポンプ装置は、前記液体非充填状態判断機能により、液体非充填状態であると判断された場合に作動する警報手段を備えている(1)ないし(8)のいずれかに記載の液体ポンプ装置。
(10)前記回転体は、回転時の遠心力によって血液を送液するインペラである(1)ないし(9)のいずれかに記載の液体ポンプ装置。
(11)前記液体ポンプ装置は、液体流入ポートと液体流出ポートを有するハウジングと、内部に磁性体を備え、前記ハウジング内で回転し、回転時の遠心力によって血液を送液する前記回転体であるインペラを有する遠心式液体ポンプ部と、前記遠心式液体ポンプ部の前記インペラの磁性体を吸引するための磁石を備える前記回転部であるロータと、該ロータを回転させるモータを備えるインペラ回転トルク発生部と、電磁石を備えるインペラ位置制御部とを備え、前記ハウジングに対して前記インペラが非接触状態にて回転するものである(1)ないし(10)のいずれかに記載の液体ポンプ装置。
(12)前記液体ポンプ装置は、直接的な充填液体有無検知手段を備えていない(1)ないし(11)のいずれかに記載の液体ポンプ装置。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の液体ポンプ装置の実施例のブロック図である。図2は、本発明の液体ポンプ装置に使用される液体ポンプ装置本体部の一例の正面図である。図3は、図2に示した液体ポンプ装置本体部の平面図である。図4は、図2に示した実施例の液体ポンプ装置本体部の縦断面図である。図5は、図2の液体ポンプ装置本体部のA−A線断面図である。
【0010】
本発明の液体ポンプ装置1は、液体流入ポート22と液体流出ポート23を有するハウジング20と、内部に第1の磁性体25と第2の磁性体28を備え、ハウジング20内で回転し、回転することにより液体を送液する回転体21を有する液体ポンプ部2と、液体ポンプ部2の回転体21の第1の磁性体25を吸引するための磁石33を備える回転部31と、回転部31を回転させるモータ34を備える回転体回転トルク発生部3と、回転体21を吸引するための電磁石41(具体的には、回転体21に設けられた第2の磁性体28を吸引するための電磁石41)を備える回転体位置制御部4と、回転体の位置を検出するための位置センサ42(具体的には、回転体21に設けられた第2の磁性体28の位置を検出するための位置センサ)を備え、ハウジングに対して回転体21が非接触状態にて回転する液体ポンプ装置本体部5と、液体ポンプ装置本体部5のための制御機構6とを備える。
【0011】
そして、液体ポンプ装置1の制御機構6は、ハウジング20内の液体非充填状態を判断する液体充填状態判断機能を備え、液体充填状態判断機能は、電磁石41を用いて回転体21をハウジング20内の回転部31側と電磁石41側間を移動させる判断用回転体移動機能と、位置センサ42を用いて、判断用回転体移動機能によるハウジング20内での回転体21の移動速度もしくは移動時間を算出する移動関連情報算出機能と、移動速度閾値もしくは移動時間閾値を記憶する移動関連情報閾値記憶部と、移動関連情報算出機能により算出される算出値と移動関連情報閾値記憶部が記憶する閾値とを用いて、ハウジング内の液体非充填状態を判断する液体非充填状態判断機能を備えている。
【0012】
図示する実施例は、本発明の液体ポンプ装置を遠心式血液ポンプ装置に応用したものである。
この実施例の血液ポンプ装置1は、液体流入ポート22と液体流出ポート23を有するハウジング20と、ハウジング20内で回転し、回転時の遠心力によって血液を送液する回転体であるインペラ21と、インペラ21を回転させるためのモータ34を備えている。
【0013】
そして、図1ないし図5に示す実施例の血液ポンプ装置1は、液体流入ポート22と液体流出ポート23を有するハウジング20と、内部に磁性体25を備え、ハウジング20内で回転し、回転時の遠心力によって血液を送液するインペラ21を有する遠心式液体ポンプ部2と、遠心式液体ポンプ部2のインペラ21の磁性体25を吸引するための磁石33を備える回転部であるロータ31と、ロータ31を回転させるモータ34を備えるインペラ回転トルク発生部3と、電磁石41を備えるインペラ位置制御部4とを備え、ハウジング20に対してインペラ21が非接触状態にて回転するものである。
なお、本発明の液体ポンプ装置は、上記のような遠心式のポンプ装置に限定されるものではない。例えば、軸流式の液体ポンプ装置であってもよい。
【0014】
図2ないし図6に示すように、この実施例の血液ポンプ装置本体部5は、血液流入ポート22と血液流出ポート23を有するハウジング20と、ハウジング20内で回転し、回転時の遠心力によって血液を送液するインペラ21を有する遠心式液体ポンプ部2と、インペラ21のためのインペラ回転トルク発生部(非制御式磁気軸受構成部)3と、インペラ21のためのインペラ位置制御部(制御式磁気軸受構成部)4とを備える。
インペラ21は、図4に示すように、非制御式磁気軸受構成部3および制御式磁気軸受構成部4の作用により、ハウジング20内の所定位置に保持され、ハウジング内面に接触することなく通常は回転する。
【0015】
ハウジング20は、血液流入ポート22と血液流出ポート23とを備え、非磁性材料により形成されている。ハウジング20内には、血液流入ポート22および血液流出ポート23と連通する血液室24が形成されている。このハウジング20内には、インペラ21が収納されている。血液流入ポート22は、ハウジング20の上面の中央付近より突出するように設けられている。血液流出ポート23は、図3および図5に示すように、ほぼ円筒状に形成されたハウジング20の側面より接線方向に突出するように設けられている。
【0016】
図5に示すように、ハウジング20内に形成された血液室24内には、中央に貫通口を有する円板状のインペラ21が収納されている。インペラ21は、図4に示すように、下面を形成するドーナツ板状部材(下部シュラウド)27と、上面を形成する中央が開口したドーナツ板状部材(上部シュラウド)28と、両者間に形成された複数(例えば、7つ)のベーン18を有する。そして、下部シュラウドと上部シュラウドの間には、隣り合うベーン18で仕切られた複数(7つ)の血液通路26が形成されている。血液通路26は、図5に示すように、インペラ21の中央開口と連通し、インペラ21の中央開口を始端とし、外周縁まで徐々に幅が広がるように延びている。言い換えれば、隣り合う血液通路26間にベーン18が形成されている。なお、この実施例では、それぞれの血液通路26およびそれぞれのベーン18は、等角度間隔にかつほぼ同じ形状に設けられている。
【0017】
そして、図4に示すように、インペラ21には、複数(例えば、24個)の第1の磁性体25(永久磁石、従動マグネット)が埋設されている。この実施例では、第1の磁性体25は、下部シュラウド27内に埋設されている。埋設された磁性体25(永久磁石)は、後述するインペラ回転トルク発生部3のロータ31に設けられた永久磁石33によりインペラ21を血液流入ポート22と反対側に吸引され、回転トルクをインペラ回転トルク発生部より伝達するために設けられている。
また、この実施例のように、ある程度の個数の磁性体25を埋設することにより、後述するロータ31との磁気的結合も十分に確保できる。磁性体25(永久磁石)の形状としては、円形であることが好ましい。あるいは、リング状のマグネットを多極(例えば、24極)に分極したもの、言い換えれば、複数の小さな磁石を磁極が交互となるように、かつ、リング状に並べたものでもよい。
【0018】
また、インペラ21は、上部シュラウドそのものもしくは上部シュラウド内に設けられた第2の磁性体28を備える。この実施例では、上部シュラウドの全体が、磁性体28により形成されている。磁性体28は、後述するインペラ位置制御部の電磁石41によりインペラ21を血液流入ポート22側に吸引するために設けられている。磁性体28としては、磁性ステンレス等が使用される。
インペラ位置制御部4およびインペラ回転トルク発生部3により、非接触式磁気軸受が構成され、インペラ21は、相反する方向より引っ張られることにより、ハウジング20内において、ハウジング20の内面と接触しない適宜位置にて安定し、非接触状態にてハウジング20内を回転する。
【0019】
インペラ回転トルク発生部3は、図4に示すように、ハウジング20内に収納されたロータ31とロータ31を回転させるためのモータ34を備える。ロータ31は、液体ポンプ部2側の面に設けられた複数の永久磁石33を備える。ロータ31の中心は、モータ34の回転軸に固定されている。永久磁石33は、インペラ21の永久磁石25の配置形態(数および配置位置)に対応するように、複数かつ等角度ごとに設けられている。
インペラ回転トルク発生部3としては、上述のロータおよびモータを備えるものに限られず、例えば、インペラ21の永久磁石25を吸引し、かつ回転駆動させるための複数のステーターコイルからなるものでもよい。
【0020】
インペラ位置制御部4は、図3および図4に示すように、インペラの磁性体28を吸引するための固定された複数の電磁石41と、インペラの磁性体28の位置を検出するための位置センサ42を備えている。具体的には、インペラ位置制御部4は、ハウジング20内に収納された複数の電磁石41と、複数の位置センサ42を有する。インペラ位置制御部の複数(3つ)の電磁石41および複数(3つ)の位置センサ42は、それぞれ等角度間隔にて設けられており、電磁石41と位置センサ42も等角度間隔にて設けられている。電磁石41は、鉄心とコイルからなる。電磁石41は、この実施例では、3個設けられている。電磁石41は、3個以上、例えば、4つでもよい。3個以上設け、これらの電磁力を位置センサ42の検知結果を用いて調整することにより、インペラ21の回転軸(z軸)方向の力を釣り合わせ、かつ回転軸(z軸)に直交するx軸およびy軸まわりのモーメントを制御することができる。
【0021】
位置センサ42は、電磁石41と磁性体28との隙間の間隔を検知し、この検知出力は、電磁石41のコイルに与えられる電流もしくは電圧を制御する制御機構(言い換えれば、コントローラ)6の制御部51に送られる。また、インペラ21に重力等による半径方向の力が作用しても、インペラ21の永久磁石25とロータ31の永久磁石33との間の磁束の剪断力および電磁石41と磁性体28との間の磁束の剪断力が作用するため、インペラ21はハウジング20の中心に保持される。
【0022】
制御機構6は、図1に示すように、磁気カップリング用のモータ34のためのパワーアンプ52およびモータ制御回路53、電磁石41のためのパワーアンプ54および制御回路57、センサ42のためのセンサ回路55、センサ出力をモニタリングするためのセンサ出力モニタリング部(図示せず)、制御部51、電源部56、液体充填判断部58、警報手段59を備える。また、制御機構6は、液体充填判断部58を備えている。この実施例では、制御部51がこの液体充填判断部58を備えている。この液体充填判断部58では、ポンプ装置の電源投入開始時に、ポンプ装置本体部内(ハウジング20内)に液体が充填されているか否か、言い換えれば、ポンプ装置本体部内が空気か液体かを判断する。すなわち、液体充填判断部58では、回転体21の移動速度もしくは移動時間を用いてハウジング内の液体非充填状態であるかどうかを判断する。警報手段59は、液体充填判断部58により、ポンプ装置本体部内に液体が充填されていないと判断された場合に作動する。警報手段としては、鳴動手段、点灯手段などが好適である。鳴動手段としては、ブザーが好ましい。点灯手段としては、ランプが好ましい。
【0023】
また、センサ回路からの信号は、液体充填判断部に入力される。
さらに、制御部51は、モータ制御回路53に対してモータ回転数を指示する機能を備えている。このため、制御部51により指示されるモータ回転数によりモータおよびインペラは回転する。そして、この実施例では、制御部51において指示されるモータ回転数は、液体充填判断部58にも送信される。
なお、上記のようなタイプのものに限定されるものではなく、モータ制御回路と電気的に接続されたモータ回転数検出器(図示せず)を備えるものとしてもよい。この場合、制御機構6は、モータ回転数モニタリング機能を備えるものとなる。モータ回転数検出器により検知されたモータ回転数は、制御部に入力される。
【0024】
次に、液体充填判断部58の液体充填状態判断機能について説明する。
本発明の液体ポンプ装置の制御機構は、液体充填状態判断機能を備え、液体充填状態判断機能は、判断用回転体移動機能と、回転体21の移動速度もしくは移動時間を算出する移動関連情報算出機能と、移動速度閾値もしくは移動時間閾値を記憶する移動関連情報閾値記憶部と、移動関連情報算出機能により算出される算出値と移動関連情報閾値記憶部が記憶する閾値とを用いて、ハウジング内の液体非充填状態を判断する液体非充填状態判断機能を備えている。
特に、図6に示す実施例のポンプ装置では、液体充填判断部58における判断に、移動関連情報算出機能により算出される、判断用回転体移動機能による回転体(具体的には、インペラ)21の回転部側から電磁石側への移動時の移動時間を用いるタイプのものである。
【0025】
具体的には、図6に示すように、液体充填判断部58は、電磁石作動後回転体張付時間算出部61と、回転体張付時間閾値記憶部62を備えている。この実施例の制御機構では、電磁石作動後、位置センサからの信号を用いて、回転体21の回転部側(この実施例では、ロータ側)から電磁石側への移動時間を算出する移動関連情報算出機能である電磁石作動後回転体張付時間算出部61と、移動関連情報閾値記憶部である回転体張付時間閾値記憶部62と、電磁石作動後回転体張付時間算出部61により算出される算出値と回転体張付時間閾値記憶部62が記憶する閾値とを用いて、ハウジング内の液体非充填状態を判断する。
特に、図6に示す実施例のポンプ装置の制御機構は、電磁石作動後、位置センサからの信号を用いて、回転体(インペラ)21の回転部(ロータ)側から電磁石側への移動時間を用いてハウジング内の液体非充填状態を判断するタイプのものとなっている。
【0026】
ハウジング内が、空気(言い換えれば、非液体充填時)の場合と、液体(例えば、プライミング液、血液)の場合では、回転体であるインペラの移動抵抗(減衰力)が異なるため、インペラの移動速度、移動時間に差異が生じる。そこで、その差異を利用して、ハウジング内の液体充填状態を検知するものである。また、好適な移動時間閾値は、後述する好適な移動速度と、ハウジングとインペラの大きさから決めることができる。
【0027】
図17に、徐々に電磁石電流を増やしていったときのインペラ位置と時間の関係を示す。破線のラインがポンプ内が液体非充填の場合であり、実線ラインがポンプ内が十分に水で満たされている場合である。ここでインペラは、位置センサ出力が−1Vの時にモータ側に位置し、位置センサ出力が1Vの時に電磁石側に張り付いている。このグラフにおいても、液体が充填されている実線のグラフに比べて、液体が充填されていない破線のグラフでは、−1Vから1Vまでの到達時間がかなり短いことがわかる。ここで位置センサ出力1Vは、250μmである。つまり、この例におけるインペラは、ハウジング内において500μm移動する。この時間の違いは、空気と水の粘性の違いから生じるものである。水は空気よりも粘性率が高く、血液の場合は水よりも更に粘性率が高いため、インペラの移動時間は長いものとなる。なお、システムノイズ等のために移動開始時刻と張付時刻を検出するのが難しい場合は、立ち上がり時間(10%と90%の間の時間)で規定してもよい。これは、図17でいうと、−0.8Vから+0.8Vに至る時間である。
【0028】
また、図7に示す実施例のポンプ装置の制御機構では、回転体(インペラ)21の回転部(ロータ)側から電磁石側への移動速度を用いてハウジング内の液体非充填状態を判断するタイプのものとなっている。
なお、図7に示す実施例のポンプ装置では、液体充填判断部58は、電磁石作動後回転体電磁石側移動速度算出部71と、回転体移動速度閾値記憶部72を備えている。この実施例の制御機構では、電磁石作動後、位置センサからの信号を用いて、回転体21の回転部側(この実施例では、ロータ側)から電磁石側への移動速度を算出する移動関連情報算出機能である電磁石作動後回転体移動速度算出部71と、移動関連情報閾値記憶部である回転体移動速度閾値記憶部72と、電磁石作動後回転体移動速度算出部71により算出される算出値と回転体移動速度閾値記憶部72が記憶する閾値とを用いて、ハウジング内の液体非充填状態を判断する。例えば、時間変化する移動速度が閾値を越えた区間があった場合、また移動速度の最大値が閾値を越えた場合に液体非充填状態を判断する。
【0029】
また、移動速度閾値としては、例えば、ポンプ装置本体部のハウジング20内に水が充填されている状態におけるインペラのロータ側から電磁石側への測定移動速度がX[μm/sec]であり、ポンプ装置本体部のハウジング20内に液体非充填状態におけるインペラのロータ側から電磁石側への測定移動速度がY[μm/sec]である場合において、閾値Cは、0.1(X+Y)〜0.8(X+Y)程度であることが好ましい。特に、0.2(X+Y)〜0.6(X+Y)であることが好ましい。
【0030】
図17に示したインペラの位置情報を微分値(デジタルデータの場合は差分値)にて表示すると、図18のようになり、速度にて表すと、破線のラインであるポンプ内が液体非充填の場合と、実線ラインであるポンプ内が十分に水で満たされている場合との差異がより明確となる。この速度の違いは、空気と水の粘性の違いから生じるものである。血液の場合は水よりも更に粘性率が高いため、インペラの立ち上がり速度は遅くなる。この実施例のものでは、インペラ移動速度閾値は、200〜800V/secとすることが好ましく、特に、400V/secとすることが好ましい。なお、この閾値は、通常使用する液体を満たした場合の最大速度と、液体が満たされてない場合の最大速度の中間値付近とすることが妥当と考える。厳密には重力の影響を考慮し、液体が満たされている場合には、電磁石側を下にしてインペラの速度を測定し、液体が空の場合は、電磁石側を上にしてインペラの速度を測定することで、適した閾値の設定が可能である。
【0031】
上記図6および図7に示す実施例のポンプ装置における液体非充填状態判断過程を図8に示すフローチャートを用いて説明する。
液体ポンプ装置の電源がオンとなると、制御部が作動を開始し、電磁石および位置センサの作動を開始させる。電磁石の作動開始により、回転体であるインペラは、電磁石側への吸引が始まる。そして、位置センサにより回転体(インペラ)の移動開始が検知されると、回転体の移動時間計測が開始される。また、位置センサにより、回転体の電磁石側への張り付けが検知されると、回転体の移動時間計測が終了し、電磁石電流をゼロにする。そして、制御部は、回転体移動時間を算出する。なお、制御部は、回転体移動速度を演算するものであってもよい。そして、制御部は、算出された移動時間が記憶する移動時間閾値以下(もしくは、移動速度が記憶する移動速度閾値以上)の場合には、ハウジング内に液体が充填されていないものと判断し、警報手段を作動させる。また、制御部は、算出された移動時間が記憶する移動時間閾値より大きい(もしくは、移動速度が記憶する移動速度閾値より小さい)場合には、ハウジング内に液体が充填されているものと判断し、磁気浮上制御を用いたポンプ装置による送液を開始する。
【0032】
そして、制御機構は、液体非充填状態の判断時には、電磁石電流を徐々に上昇させる判断用電磁石電流調整機能を備えていることが好ましい。このような電流調整機能を備えることにより、ハウジング内の液体充填時と非充填時との回転体の移動速度もしくは移動時間に顕著な差異を発現させることができ、より正確な液体非充填の判断を行うことができる。特に、電磁石電流を所定値(第1の所定値)まで上昇させた後に、インペラが移動を開始するまで電磁石電流を所定量ずつ増加させることが好ましい。つまり、一定時間毎に徐々に電流を増加させることが好ましい。
【0033】
この場合における液体非充填状態判断過程を図9に示すフローチャートを用いて説明する。
液体ポンプ装置の電源がオンとなると、制御部が作動を開始し、電磁石および位置センサの作動を開始させる。電磁石の作動開始により、回転体であるインペラは、電磁石側への吸引が始まる。そして、電磁石電流を所定値まで上昇させる。この所定値としては、回転体であるインペラの移動が開始しないが、開始に近い状態となる値とすることが好ましい。また、この所定値は、ポンプ装置本体部の大きさ、回転体であるインペラの大きさ、回転部であるロータの永久磁石の磁力などにより相違する。具体的には、100〜1000mA程度が好適である。そして、電磁石電流が所定値に到達した後は、回転体の移動が開始されたかを判断しながら移動が開始されるまで徐々に電磁石電流を増加させていく。電磁石電流の増分の程度としては、5〜100mA程度が好適であり、増加時間間隔としては、0.001〜0.05sec程度が好適である。
【0034】
そして、位置センサにより回転体(インペラ)の移動開始が検知されると、回転体の移動時間計測が開始される。そして、位置センサにより、回転体の電磁石側への張り付けが検知されると、回転体の移動時間計測が終了し、電磁石電流をゼロにする。そして、制御部は、回転体移動時間を算出する。なお、制御部は、回転体移動速度を演算するものであってもよい。そして、制御部は、算出された移動時間が記憶する移動時間閾値以下(もしくは、移動速度が記憶する移動速度閾値以上)の場合には、ハウジング内に液体が充填されていないものと判断し、警報手段を作動させる。また、制御部は、算出された移動時間が記憶する移動時間閾値より大きい(もしくは、移動速度が記憶する移動速度閾値より小さい)場合には、ハウジング内に液体が充填されているものと判断し、磁気浮上制御を用いたポンプ装置による送液を開始する。
【0035】
また、制御機構における液体非充填状態判断機能は、上述したタイプのものに限定されるものではない。
例えば、図10ないし図13に示すようなものであってもよい。
図10に示す実施例のポンプ装置の制御機構では、回転体(インペラ)21の電磁石側から回転部(ロータ)側への移動時間を用いてハウジング内の液体非充填状態を判断するタイプのものとなっている。
【0036】
図10に示す実施例のポンプ装置では、液体充填判断部58は、電磁石作動停止後回転体回転部側張付時間算出部81と、回転体張付時間閾値記憶部82を備えている。この実施例の制御機構では、電磁石を作動させ一旦回転体を電磁石側に張り付けた後、電磁石の作動を停止するとともに位置センサからの信号を用いて、回転体21の電磁石側から回転部側(この実施例では、ロータ側)への移動時間を算出する移動関連情報算出機能である回転体回転部側張付時間算出部81と、移動関連情報閾値記憶部である回転体張付時間閾値記憶部82と、回転体回転部側張付時間算出部81により算出される算出値と回転体張付時間閾値記憶部82が記憶する閾値とを用いて、ハウジング内の液体非充填状態を判断する。
特に、図10に示す実施例のポンプ装置の制御機構は、電磁石を作動させ一旦回転体を電磁石側に張り付けた後、電磁石作動を停止させて、位置センサからの信号を用いて、回転体(インペラ)21の電磁石側から回転部(ロータ)側への移動時間を用いてハウジング内の液体非充填状態を判断するタイプのものである。
【0037】
また、図11に示す実施例のポンプ装置の制御機構では、回転体(インペラ)21の電磁石側から回転部側(ロータ側)への移動速度を用いてハウジング内の液体非充填状態を判断するタイプのものとなっている。
なお、図11に示す実施例のポンプ装置では、液体充填判断部58は、電磁石作動停止後回転体回転部側移動速度算出部91と、回転体移動速度閾値記憶部92を備えている。この実施例の制御機構では、電磁石を作動させ一旦回転体を電磁石側に張り付けた後、電磁石の作動を停止するとともに位置センサからの信号を用いて、回転体21の電磁石側から回転部(ロータ)電磁石側への移動速度を算出する移動関連情報算出機能である電磁石作動後回転体移動速度算出部91と、移動関連情報閾値記憶部である回転体移動速度閾値記憶部92と、回転体移動速度算出部91により算出される算出値と回転体移動速度閾値記憶部92が記憶する閾値とを用いて、ハウジング内の液体非充填状態を判断する。
【0038】
上記図10および図11に示す実施例のポンプ装置における液体非充填状態判断過程を図12に示すフローチャートを用いて説明する。
液体ポンプ装置の電源がオンとなると、制御部が作動を開始し、電磁石および位置センサの作動を開始させる。電磁石の作動開始により、回転体であるインペラは、電磁石側への吸引が始まり、位置センサにより、回転体の電磁石側への張り付けが検知された後、電磁石の作動を停止する。具体的には、電磁石をOFFにする。これにより、位置センサにより回転体(インペラ)の移動開始が検知され、回転体の移動時間計測が開始される。また、位置センサにより、回転体の回転部(ロータ)側への張り付けが検知されると、回転体の移動時間計測が終了する。そして、制御部は、回転体移動時間を算出する。なお、制御部は、回転体移動速度を演算するものであってもよい。そして、制御部は、算出された移動時間が記憶する移動時間閾値以下(もしくは、移動速度が記憶する移動速度閾値以上)の場合には、ハウジング内に液体が充填されていないものと判断し、警報手段を作動させる。また、制御部は、算出された移動時間が記憶する移動時間閾値より大きい(もしくは、移動速度が記憶する移動速度閾値より小さい)場合には、ハウジング内に液体が充填されているものと判断し、磁気浮上制御を用いたポンプ装置による送液を開始する。
【0039】
そして、制御機構は、液体非充填状態の判断時には、回転体の移動が開始されたかを判断しながら移動が開始されるまで、電磁石電流を徐々に低下させる判断用電磁石電流調整機能を備えていることが好ましい。このような電流調整機能を備えることにより、ハウジング内の液体充填時と非充填時との回転体の移動速度もしくは移動時間に顕著な差異を発現させることができ、より正確な液体非充填の判断を行うことができる。
【0040】
この場合における液体非充填状態判断過程を図13に示すフローチャートを用いて説明する。
液体ポンプ装置の電源がオンとなると、制御部が作動を開始し、電磁石および位置センサの作動を開始させる。電磁石の作動開始により、回転体であるインペラは、電磁石側への吸引が始まり、位置センサにより、回転体の電磁石側への張り付けが検知された後、電磁石電流を徐々に低下させる。電磁石電流の低下分の程度としては、5〜100mA程度が好適であり、低下時間間隔としては、0.001〜0.05sec程度が好適である。
【0041】
そして、位置センサにより回転体(インペラ)の移動開始が検知されると、回転体の移動時間計測が開始される。そして、位置センサにより、回転体の回転部(ロータ)側への張り付けが検知されると、回転体の移動時間計測が終了する。そして、制御部は、回転体移動時間を算出する。なお、制御部は、回転体移動速度を演算するものであってもよい。そして、制御部は、算出された移動時間が記憶する移動時間閾値以下(もしくは、移動速度が記憶する移動速度閾値以上)の場合には、ハウジング内に液体が充填されていないものと判断し、警報手段を作動させる。また、制御部は、算出された移動時間が記憶する移動時間閾値より大きい(もしくは、移動速度が記憶する移動速度閾値より小さい)場合には、ハウジング内に液体が充填されているものと判断し、磁気浮上制御を用いたポンプ装置による送液を開始する。
【0042】
さらに、制御機構における液体非充填状態判断機能は、下記のようなタイプのものであってもよい。
以下に述べる実施例のポンプ装置では、移動関連情報算出機能は、判断用回転体移動機能による回転体の回転部側から電磁石側への移動時の移動速度もしくは移動時間を算出する第1の算出機能と、判断用回転体移動機能による回転体の電磁石側から回転部側への移動時の移動速度もしくは移動時間を算出する第2の算出機能と、第1の算出機能による第1の算出値と第2の算出機能による第2の算出値を用いて移動関連情報を算出するものである。
図14に示す実施例のポンプ装置の制御機構では、回転体(インペラ)21の回転部(ロータ)側から電磁石側への移動時間および電磁石側から回転部側(ロータ側)への移動時間との両者を用いてハウジング内の液体非充填状態を判断するタイプのものとなっている。
【0043】
図14に示す実施例のポンプ装置では、液体充填判断部58は、電磁石作動後、位置センサからの信号を用いて、回転体21の回転部側(ロータ側)から電磁石側への移動時間を算出する電磁石作動後回転体張付時間算出部61と、電磁石の作動を停止するとともに位置センサからの信号を用いて、回転体21の電磁石側から回転部側(この実施例では、ロータ側)への移動時間を算出する回転体回転部側張付時間算出部81と、上記算出部61と算出部81より算出された回転体移動時間と回転体移動時間関連値(例えば、移動時間加算値、移動時間平均値)を算出する回転体移動時間関連値算出部95と、移動関連情報閾値記憶部である回転体移動時間関連値閾値記憶部96と、回転体移動時間関連値算出部95により算出される算出値と回転体移動時間関連値閾値記憶部96が記憶する閾値とを用いて、ハウジング内の液体非充填状態を判断する。
【0044】
また、図15に示す実施例のポンプ装置の制御機構では、回転体(インペラ)21の回転部(ロータ)側から電磁石側への移動速度および電磁石側から回転部側(ロータ側)への移動速度の両者を用いてハウジング内の液体非充填状態を判断するタイプのものとなっている。
図15に示す実施例のポンプ装置では、液体充填判断部58は、電磁石作動後、位置センサからの信号を用いて、回転体21の回転部側(ロータ側)から電磁石側への移動速度を算出する回転体電磁石側移動速度算出部71と、電磁石の作動を停止するとともに位置センサからの信号を用いて、回転体21の電磁石側から回転部側(この実施例では、ロータ側)への移動速度を算出する回転体回転部側移動速度算出部91と、上記算出部71と算出部91より回転体移動速度関連値(例えば、移動速度加算値、移動速度平均値)を算出する移動関連情報算出部である回転体移動速度関連値算出部97と、移動関連情報閾値記憶部である回転体移動速度関連値閾値記憶部98と、回転体移動速度関連値算出部97により算出される算出値と回転体移動速度関連値閾値記憶部98が記憶する閾値とを用いて、ハウジング内の液体非充填状態を判断する。
【0045】
上記図14および図15に示す実施例のポンプ装置における液体非充填状態判断過程を図16に示すフローチャートを用いて説明する。
液体ポンプ装置の電源がオンとなると、制御部が作動を開始し、電磁石および位置センサの作動を開始させる。電磁石の作動開始により、回転体であるインペラは、電磁石側への吸引が始まる。そして、位置センサにより回転体(インペラ)の移動開始が検知されると、回転体の移動時間計測が開始される。また、位置センサにより、回転体の電磁石側への張り付けが検知されると、回転体の第1の移動時間計測が終了する。そして、制御部は、第1の回転体移動時間を算出する。なお、制御部は、第1の回転体移動速度を演算するものであってもよい。
続いて、制御部は、電磁石をOFFにする。これにより、位置センサにより回転体(インペラ)の移動開始が検知され、回転体の第2の移動時間計測が開始される。そして、位置センサにより、回転体の回転部(ロータ)側への張り付けが検知されると、回転体の第2の移動時間計測が終了する。そして、制御部は、第2の回転体移動時間を算出する。なお、制御部は、第2の回転体移動速度を演算するものであってもよい。
【0046】
そして、制御部は、計測された第1の移動時間と第2の移動時間を用いて、回転体移動時間を算出し(または、算出された第1の移動速度と第2の移動速度を用いて、回転体移動速度関連値を算出し)、記憶する移動時間閾値以下(または、記憶する移動速度関連値閾値以上)の場合には、ハウジング内に液体が充填されていないものと判断し、警報手段を作動させる。また、制御部は、算出された移動時間が記憶する移動時間閾値より大きい場合(または、記憶する移動速度関連値閾値より小さい場合)には、ハウジング内に液体が充填されているものと判断し、磁気浮上制御を用いたポンプ装置による送液を開始する。
そして、この実施例においても制御機構は、液体非充填状態の判断時には、電磁石電流の徐々の増加および/または徐々の減少を行わせる判断用電磁石電流調整機能を備えていることが好ましい。
【0047】
【発明の効果】
本発明の液体ポンプ装置は、液体流入ポートと液体流出ポートとを有するハウジングと、内部に第1の磁性体および第2の磁性体を備え、前記ハウジング内で回転することにより液体を送液する回転体を有するポンプ部と、該ポンプ部の前記回転体の第1の磁性体を吸引するための磁石を備える回転部と、該回転部を回転させるモータを備える回転体回転トルク発生部と、前記回転体の第2の磁性体を吸引するための電磁石を備える回転体位置制御部と、前記回転体の位置を検出するための位置センサとを備え、前記ハウジングに対して前記回転体が非接触状態にて回転するポンプ装置本体部と、該ポンプ装置本体部のための制御機構とを備える液体ポンプ装置であって、該液体ポンプ装置の制御機構は、前記ハウジング内の液体非充填状態を判断する液体充填状態判断機能を備え、該液体充填状態判断機能は、前記電磁石を用いて前記回転体を前記ハウジング内の前記回転部側と前記電磁石側間を移動させる判断用回転体移動機能と、前記位置センサを用いて、前記判断用回転体移動機能による前記ハウジング内での前記回転体の移動速度もしくは移動時間を算出する移動関連情報算出機能と、移動速度閾値もしくは移動時間閾値を記憶する移動関連情報閾値記憶部と、前記移動関連情報算出機能により算出される算出値と前記移動関連情報閾値記憶部が記憶する閾値とを用いて、ハウジング内の液体非充填状態を判断する液体非充填状態判断機能を備えている。
このため、このポンプ装置では、電源投入時にポンプのハウジング内に液体が充填されているかどうかが判断されるため、液体非充填時における電源投入に起因するポンプへの損傷負担を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の液体ポンプ装置の実施例のブロック図である。
【図2】図2は、本発明の液体ポンプ装置に使用される液体ポンプ装置本体部の一例の正面図である。
【図3】図3は、図2に示した液体ポンプ装置本体部の平面図である。
【図4】図4は、図2に示した実施例の液体ポンプ装置本体部の縦断面図である。
【図5】図5は、図2の液体ポンプ装置本体部のA−A線断面図である。
【図6】図6は、本発明の液体ポンプ装置における液体充填状態判断機能の一例を説明するためのブロック図である。
【図7】図7は、本発明の液体ポンプ装置における液体充填状態判断機能の一例を説明するためのブロック図である。
【図8】図8は、本発明の一実施例の液体ポンプ装置の作用を説明するためのフローチャートである。
【図9】図9は、本発明の一実施例の液体ポンプ装置の作用を説明するためのフローチャートである。
【図10】図10は、本発明の液体ポンプ装置における液体充填状態判断機能の一例を説明するためのブロック図である。
【図11】図11は、本発明の液体ポンプ装置における液体充填状態判断機能の一例を説明するためのブロック図である。
【図12】図12は、本発明の他の実施例の液体ポンプ装置の作用を説明するためのフローチャートである。
【図13】図13は、本発明の他の実施例の液体ポンプ装置の作用を説明するためのフローチャートである。
【図14】図14は、本発明の液体ポンプ装置における液体充填状態判断機能の一例を説明するためのブロック図である。
【図15】図15は、本発明の液体ポンプ装置における液体充填状態判断機能の一例を説明するためのブロック図である。
【図16】図16は、本発明の他の実施例の液体ポンプ装置の作用を説明するためのフローチャートである。
【図17】図17は、回転体(インペラ)の位置変化と時間との関係を示すグラフである。
【図18】図18は、回転体(インペラ)の移動戸九度と時間との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 液体ポンプ装置
2 液体ポンプ部
3 回転体回転トルク発生部
4 回転体位置制御部
5 液体ポンプ装置本体部
6 制御機構
21 回転体(インペラ)
25 磁性体
31 回転部(ロータ)
34 モータ
41 電磁石
Claims (12)
- 液体流入ポートと液体流出ポートとを有するハウジングと、内部に第1の磁性体および第2の磁性体を備え、前記ハウジング内で回転することにより液体を送液する回転体を有するポンプ部と、該ポンプ部の前記回転体の第1の磁性体を吸引するための磁石を備える回転部と、該回転部を回転させるモータを備える回転体回転トルク発生部と、前記回転体の第2の磁性体を吸引するための電磁石を備える回転体位置制御部と、前記回転体の位置を検出するための位置センサとを備え、前記ハウジングに対して前記回転体が非接触状態にて回転するポンプ装置本体部と、該ポンプ装置本体部のための制御機構とを備える液体ポンプ装置であって、該液体ポンプ装置の制御機構は、前記ハウジング内の液体非充填状態を判断する液体充填状態判断機能を備え、該液体充填状態判断機能は、前記電磁石を用いて前記回転体を前記ハウジング内の前記回転部側と前記電磁石側間を移動させる判断用回転体移動機能と、前記位置センサを用いて、前記判断用回転体移動機能による前記ハウジング内での前記回転体の移動速度もしくは移動時間を算出する移動関連情報算出機能と、移動速度閾値もしくは移動時間閾値を記憶する移動関連情報閾値記憶部と、前記移動関連情報算出機能により算出される算出値と前記移動関連情報閾値記憶部が記憶する閾値とを用いて、ハウジング内の液体非充填状態を判断する液体非充填状態判断機能を備えることを特徴とする液体ポンプ装置。
- 前記移動関連情報算出機能は、前記判断用回転体移動機能による前記回転体の前記回転部側から前記電磁石側への移動時の移動速度もしくは移動時間を算出するものである請求項1に記載の液体ポンプ装置。
- 前記判断用回転体移動機能は、前記電磁石電流を徐々に上昇させる判断用電磁石電流調整機能を備えている請求項2に記載の液体ポンプ装置。
- 前記移動関連情報算出機能は、前記判断用回転体移動機能による前記回転体の前記電磁石側から前記回転部側への移動時の移動速度もしくは移動時間を算出するものである請求項1に記載の液体ポンプ装置。
- 前記判断用回転体移動機能は、前記電磁石電流を徐々に低下させる判断用電磁石電流調整機能を備えている請求項4に記載の液体ポンプ装置。
- 前記移動関連情報算出機能は、前記判断用回転体移動機能による前記回転体の前記回転部側から前記電磁石側への移動時の移動速度もしくは移動時間を算出する第1の算出機能と、前記判断用回転体移動機能による前記回転体の前記電磁石側から前記回転部側への移動時の移動速度もしくは移動時間を算出する第2の算出機能と、前記第1の算出機能による第1の算出値と第2の算出機能による第2の算出値を用いて移動関連情報を算出するものである請求項1に記載の液体ポンプ装置。
- 前記判断用回転体移動機能は、前記回転体を前記回転部側から前記電磁石側へ移動させる際に、前記電磁石電流を徐々に上昇させる判断用電磁石電流調整機能を備えている請求項6に記載の液体ポンプ装置。
- 前記判断用回転体移動機能は、前記回転体を前記電磁石側から前記回転部側へ移動させる際に、前記電磁石電流を徐々に低下させる判断用電磁石電流調整機能を備えている請求項6または7に記載の液体ポンプ装置。
- 前記液体ポンプ装置は、前記液体非充填状態判断機能により、液体非充填状態であると判断された場合に作動する警報手段を備えている請求項1ないし8のいずれかに記載の液体ポンプ装置。
- 前記回転体は、回転時の遠心力によって血液を送液するインペラである請求項1ないし9のいずれかに記載の液体ポンプ装置。
- 前記液体ポンプ装置は、液体流入ポートと液体流出ポートを有するハウジングと、内部に磁性体を備え、前記ハウジング内で回転し、回転時の遠心力によって血液を送液する前記回転体であるインペラを有する遠心式液体ポンプ部と、前記遠心式液体ポンプ部の前記インペラの磁性体を吸引するための磁石を備える前記回転部であるロータと、該ロータを回転させるモータを備えるインペラ回転トルク発生部と、電磁石を備えるインペラ位置制御部とを備え、前記ハウジングに対して前記インペラが非接触状態にて回転するものである請求項1ないし10のいずれかに記載の液体ポンプ装置。
- 前記液体ポンプ装置は、直接的な充填液体有無検知手段を備えていない請求項1ないし11のいずれかに記載の液体ポンプ装置。
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