JP4001841B2 - 固体撮像装置の駆動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オーバーフロードレイン(OFD)構造のCCD(Charge Coupled Device)を用いた固体撮像装置の駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、カメラ付き携帯電話機などの画像を記録する電子機器が普及し、高解像度化に伴ってCCD撮像素子等のイメージセンサの微細化が進んでいる。
【0003】
図8は、特許文献1等に開示された従来のCCD固体撮像素子の構成を示すブロック図である。同図において、固体撮像素子10は、二次元配列された複数のフォトダイオード11と、複数の読み出しゲート部12と、複数の垂直CCD13と、水平CCD15と、出力アンプ16と、基板バイアス発生回路20と、トランジスタQ1とを有する。また、同図には、固体撮像素子の半導体基板のバイアス電圧(以下基板バイアスと呼ぶ)Vsubを変調する回路として、トランジスタQ2、抵抗R1〜R3も併せて図示してある。
【0004】
特許文献1等には、基板バイアスVsubの制御によって、フレーム読み出し時における飽和信号電荷量Qsの減少を見込んで、予めその減少分を増加させておく技術が開示されている。ここでフレーム読み出しは、露光時間経過後にメカニカルシャッター(図外)を閉状態にして、奇数ラインの信号電荷と偶数ラインの信号電荷をフィールド単位に読み出す方式をいい、1枚の静止画像を取得する場合によく用いられる。
【0005】
図8において、複数のフォトダイオード11は二次元配列され撮像エリア14を形成する。各フォトダイオード11は、入射光をその光量に応じた信号電荷に変換して蓄積する。各フォトダイオード11は例えばPN接合のフォトダイオードからなっている。垂直列をなすフォトダイオード11に蓄積された信号電荷は、読み出しゲート部12に読み出しパルスXSGが印加されることにより垂直CCD13に読み出される。
【0006】
垂直CCD13は、フォトダイオード11の垂直列毎に設けられ、各フォトダイオード11から読み出しゲート部12を介して読み出された信号電荷を水平CCD15に垂直転送する。インターライン・トランスファー(IT)方式の固体撮像素子の場合、各垂直CCD13には、例えば4相の垂直転送クロックφV1〜φV4によって転送駆動するための垂直転送ゲート電極が繰り返し配置され、フォトダイオード11から読み出された信号電荷を順に垂直方向に転送する。これにより、複数の垂直レジスタ13から水平ブランキング期間において1走査線(1ライン)分の信号電荷が水平レジスタ15に出力される。4相の垂直転送クロックΦV1〜ΦV4のうち2相目と4相目のΦV2とφV4とは、垂直転送のためのローレベルとミドルレベルの2値をとりうる。これに対して、1相目および3相目に対応する垂直転送ゲート電極は、読み出しゲート部12の読み出しゲート電極も兼用しているので、垂直転送クロックφV1とφV3とは、ローレベル、ミドルレベル及びハイレベルの3値をとりうる。この3値目のハイレベルのパルスは読み出しゲート部12に与えられる読み出しパルスXSGとなる。
【0007】
水平CCD15は、水平ブランキング期間において複数の垂直CCD13から転送された1ライン分の電荷を1水平走査期間内で順次水平転送し、出力アンプ16を介して出力する。この水平CCD15は、例えば2相の水平転送クロックφH1,φH2によって転送駆動され、複数本の垂直CCD13から移された1ライン分の信号電荷を、水平ブランキング期間後の水平走査期間において順次水平方向に転送する。
【0008】
出力アンプ16は、水平CCD15によって水平転送されてきた信号電荷を順次電圧信号に変換して出力する。
【0009】
基板バイアス電圧発生回路20は、基板バイアス電圧Vsubを発生し、トランジスタQ1を介して基板17に印加する。この基板バイアスVsubは、VsubCont信号の制御の下で、トランジスタQ2がオフのときは第1のバイアス電圧に、トランジスタQ2がオンのときはより低電圧の第2のバイアス電圧に設定される。
【0010】
上記の固体撮像素子10は、半導体基板(以下基板と呼ぶ)17上に形成される。基板17には、フォトダイオード11に蓄積された信号電荷を基板17へ掃き出すための基板シャッターパルスφSUBなどの各種のタイミング信号が印加される。なお、基板シャッターパルスφSUBによる基板シャッターをはじめ、フォトダイオード11に蓄積された信号電荷を全てドレインに掃き出す機能は、は電子シャッターとも呼ばれる。上記ドレインは、横型オーバーフロドレインであってもかまわない。
【0011】
図9は、フォトダイオード11の基板深さ方向のポテンシャル分布を示す図である。このフォトダイオード11に蓄積される信号電荷eの電荷量は、オーバーフローバリアOFBのポテンシャルバリアの高さによって決定される。すなわち、オーバーフローバリアOFBは、フォトダイオード11に蓄積される飽和信号電荷量Qsを決める。蓄積電荷量がこの飽和信号電荷量Qsを越えた場合に、その越えた分の電荷がポテンシャルバリアを越えて基板17側へ掃き出される。このような縦型オーバーフロードレイン構造におけるオーバーフローバリアOFBのポテンシャルは、オーバーフロードレインバイアス、即ち基板バイアスVsubによって制御可能である。つまり障壁の高さを基板バイアスVsubにより制御可能である。
【0012】
図10は、基板バイアスVsubの制御を伴うフレーム読み出しにおける固体撮像素子の動作タイミングを示すタイムチャートである。同図では、メカニカルシャッターの開閉状態と、基板バイアスVsub(図中の基板電圧)と、フォトダイオード11から垂直CCD13への読み出しゲート電極に印加される垂直転送クロックΦV1、ΦV3とを示している。垂直転送クロックΦV1、ΦV3のハイレベルのパルスは、読み出しゲート電極に与えられる読み出しパルスXSGである。
【0013】
モニター期間では、メカニカルシャッターが開状態のままビューファインダーや液晶モニターへの表示用に固体撮像素子から画像が読み出され、動画像として表示されている(高速動画撮像モードと呼ぶ)。
【0014】
また、ユーザのシャッター操作等により、メカニカルシャッターを併用したフレーム読み出しによる静止画像の撮像(静止画撮像モードと呼ぶ)が開始する。まず、基板バイアスVsubには、複数個の基板シャッターパルスΦSUB(図中の、基板シャッター電圧のパルス)が印加される。基板シャッターとは、ΦSUBによって基板バイアスVsubを高くすることにより、オーバーフローバリア(図9参照)の障壁をなくしてフォトダイオード11の全ての信号電荷を基板17に掃き出すことをいう。基板シャッターパルスの印加終了によりフォトダイオード11の信号電荷の蓄積量がゼロになる。基板シャッターパルスの印加終了からメカニカルシャッターが閉じるまでの期間は、露光期間となる。これに続いて、垂直CCD13内の信号電荷を事前に掃き出す高速掃き出し期間、第1フィールド出力期間、高速掃き出し期間、第2フィールド出力期間、無効データ出力期間が順に設けられる。第1、第2フィールドの読み出し期間のそれぞれの先頭では、ΦV1、ΦV3に重畳される読み出しパルスXSGによるフォトダイオード11から垂直CCDへの第1、第2フィールドの信号電荷の読み出しがなされる。その後、無効データ出力期間を経てモニター出力期間に戻る。
【0015】
基板バイアスVsubについては、高速動画撮像モード(モニター期間中)では第1バイアス電圧が印加される。静止画撮像モードでは、同図のように第1バイアス電圧と第2バイアス電圧とが切り換えられる(基板バイアス変調と呼ぶ)。第2バイアス電圧は第1バイアス電圧より低いので、オーバーフローバリアOFBの高さは、第2バイアス電圧の方が高くなり、飽和信号蓄積量Qsが増加する。第2バイアス電圧の期間は、同図では露光期間中から無効データ出力期間であるが、少なくとも第2フィールド出力期間を含む。第1フィールドと第2フィールドの飽和信号電荷量Qsの違い(段差)を少なくすることが可能となる。
【0016】
これにより、メカニカルシャッターの遮光時に時間の経過とともに減少する飽和信号電荷量Qsを、その減少分を見込んで増加させることができる。その結果、時間の経過とともに飽和信号電荷量Qsが減少することに起因するS/Nやダイナミックレンジ等の特性の悪化を防止している。
【0017】
【特許文献1】
特開平10−150183号公報
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術によれば時間の経過とともに飽和信号電荷量が減少することによる特性劣化を防止するにとどまっている。近年の固体撮像装置の微細化に伴ってフォトダイオードの面積、ゲート電極等が微細化し、飽和信号電荷量の容量の増大に加え、量子効率(光電変換効率)を改善し感度を向上させることが必要とされている。
【0019】
本発明は、露光期間における光電変換効率を改善し感度を向上させた固体撮像装置の駆動方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明の固体撮像装置の駆動方法は、フォトダイオードで発生した過剰電荷をドレインに排出するオーバーフロードレイン構造を採り、前記フォトダイオードに蓄積された電荷を前記ドレインに排出する基板シャッターを有する固体撮像素子と、前記固体撮像素子への光の入射を制御する遮光手段とを備えた固体撮像装置の駆動方法であって、前記基板シャッターによる前記電荷の排出終了時から前記遮光手段が閉じるまでを露光期間開始時から、オーバーフローバリアの高さを規定するバイアス電圧を第1バイアス電圧から前記第1バイアス電圧よりも低電圧である第2バイアス電圧に変更して、前記露光期間のほぼ全域に渡って前記バイアス電圧を一定に保ち、前記第2バイアス電圧への立ち下げ開始時と終了時は時間差があり、前記第2バイアス電圧への立ち下げ開始時を前記露光期間の開始時とし、さらに、前記第2バイアス電圧への立ち下げ終了時を前記露光期間内とすることを特徴とする。ここで、前記バイアス電圧の変更は、前記基板シャッターパルスの最後の立下りエッジに同期して、あるいは前記基板シャッターパルスの最後の立下りエッジをトリガーにして行ってもよい。
【0021】
ここで、前記露光期間の後に複数のフィールドからなる電荷読み出し期間を備え、先に読み出されない前記フィールドの読み出しゲート電極を水平有効期間中にローレベル電圧とするために、先に読み出される前記フィールドをミドルレベル電圧で前記電荷を読み出すようにしてもよい。前記第1バイアス電圧は、前記遮光手段を開状態にして連続的に前記フォトダイオードに光が照射されたときに前記過剰電荷を前記ドレインに排出するための前記バイアス電圧であってもよい。
【0023】
この構成によれば、露光期間のほぼ全域にわたってフォトダイオード11に蓄積される飽和電荷信号電荷量が増加し、かつ露光期間における光電変換効率を改善し感度を向上させることができる。特に、入射光のうち波長が長い程感度を向上させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
<構成>
図1は、本発明の実施の形態における固体撮像装置の概略構成を示すブロック図である。固体撮像装置1は、レンズ2、メカニカルシャッター3、駆動部4、信号処理部5、固体撮像素子10を備え、メカニカルシャッター3を閉状態にして複数フィールドを順に読み出すフレーム読み出し方式において、駆動部5の駆動により固体撮像素子10に印加される基板バイアス電圧を、基板シャッターパルスの印加完了の直後に第1バイアス電圧から第2バイアス電圧に下げるように構成している。ここで、第1バイアス電圧は、メカニカルシャッター3の開状態での動画撮像モードにおけるバイアス電圧である。第2バイアス電圧は、第1バイアス電圧よりも低電圧で、オーバーフローバリアを高くして飽和信号蓄積量Qsを増加させるための電圧である。
【0026】
このように、基板シャッターパルスの印加完了の直後に第1バイアス電圧から第2バイアス電圧に下げることにより、基板シャッターパルス印加直後の露光期間のほぼ全域に渡って飽和信号蓄積量Qsを増加させ、光電変換効率を改善し感度向上を図っている。
【0027】
同図において、被写体(図示せず)からの入射光は、レンズ2等の光学系およびメカニカルシャッター3を経てCCD固体撮像素子10の撮像エリアに入射する。
【0028】
メカニカルシャッター3は、CCD固体撮像素子10の撮像エリアへの入射光を制御する。なお、メカニカルシャッター3の代わりに遮光する機能を有する液晶シャッター等を有していてもよい。
【0029】
固体撮像素子10は、図8に示した固体撮像素子と同様である。図2(a)は、固体撮像素子10におけるフォトダイオードの配列と垂直CCD13の垂直転送電極の配列を示す一例である。フォトダイオードの配列は、いわゆるベイヤー配列である。垂直CCD13の垂直転送電極は、4相クロックパルスΦV1〜ΦV4に対応するΦ1〜Φ4の4種類が繰り返し配列される。このうちΦ1、Φ3は、それぞれ奇数ライン、偶数ラインのフォトダイオードから信号電荷を垂直CCDに読み出すための読み出しゲート電極を兼ねている。静止画撮像モードにおけるフレーム読み出しでは、露光期間の後に、図2(b)のような、読み出しゲート電極Φ1から読み出された奇数ラインからなる第1フィールドの読み出しと、図2(c)のような、読み出しゲート電極Φ3から読み出された偶数ラインからなる第2フィールドの読み出しとが順次になされる。
【0030】
駆動部4は、固体撮像素子10の垂直CCDの転送を制御する4相クロックパルスΦV1〜ΦV4、水平CCDの転送を制御する2層クロックパルスΦH1、ΦH2、基板バイアス電圧制御信号VsubCont、基板シャッターパルスΦsub等を生成し、固体撮像素子10に供給する。4相クロックパルスのうちΦV1、ΦV3は、ローレベル、ミドルレベル、ハイレベルの3値をとりうる信号であり、そのハイレベルパルスは読み出しゲート電極に印加される読み出しパルスXSGである。この駆動部4は、基板バイアス電圧について、静止画撮像モードにおいて基板シャッターパルス印加直後に(つまり露光期間の開始時に)に第1バイアス電圧から第2バイアス電圧に下げ、第2フィールド読み出し完了後に第1バイアス電圧に戻すように基板バイアス変調を行う。基板シャッターパルスの印加完了の直後というのは、例えば、基板シャッターパルスの最後の立下りエッジに同期して、あるいは、基板シャッターパルスの最後の立下りエッジをトリガーにして第2バイアス電圧に下げることなどにより実現できる。
【0031】
信号処理部5は、固体撮像素子10からの出力信号に対して、自動ホワイトバランス調整などの種々の信号処理を行い、撮像信号として外部に出力する。
【0032】
図3は、フォトダイオード11及び垂直CCD13周辺の基板深さ方向の構造を示す断面図である。同図において、例えばN型の基板17の表面にP型のウェル領域31が形成されている。ウェル領域31の表面にはN型の信号電荷蓄積領域32が形成され、さらにその上にP+ 型の正孔蓄積領域33が形成され、フォトダイオード11が構成されている。
【0033】
このフォトダイオード11に蓄積される信号電荷eの電荷量は、P型のウェル領域31で構成されるオーバーフローバリアOFBのポテンシャルバリアの高さによって決定される。このオーバーフローバリアOFBは、フォトダイオード11に蓄積される飽和信号電荷量Qsを決めるものであり、蓄積電荷量がこの飽和信号電荷量Qsを越えた場合、越えた分の電荷がポテンシャルバリアを越えて基板17側へ掃き出される。
【0034】
このようにして、いわゆる縦型オーバーフロードレイン構造のフォトダイオード11が構成されている。
【0035】
フォトダイオード11の横方向には、P型領域31のうち読み出しゲート部12を構成する部分を介してN型の信号電荷転送領域35およびP+ 型のチャネルストッパ領域36が形成されている。信号電荷転送領域35の下には、スミア成分の混入を防止するためのP+ 型の不純物拡散領域37が形成されている。さらに、信号電荷転送領域35の上方には、例えば多結晶シリコンからなる転送電極39が配されることにより、垂直CCD13が構成されている。転送電極39は、P型領域31の上方に位置する部分が、読み出しゲート部12のゲート電極を兼ねている。
【0036】
基板17には、フォトダイオード11に蓄積される信号電荷の電荷量を決定する(即ちオーバーフローバリアOFBのポテンシャルを決める)基板バイアスVsubが印加されるようになっている。
【0037】
<動作>
図4は、基板バイアスVsub変調を伴うフレーム読み出しにおける固体撮像装置10の動作タイミングを示すタイムチャートである。同図では、メカニカルシャッターの開閉状態と、基板バイアスVsub(図中の基板電圧)と、フォトダイオード11から垂直CCD13への読み出しゲート電極に印加される垂直転送クロックΦV1、ΦV3とを示している。垂直転送クロックΦV1、ΦV3に重畳されるハイレベルのパルスは、読み出しゲート電極に与えられる読み出しパルスXSGである。
【0038】
モニター出力期間(高速動画撮像モード)では、メカニカルシャッターが開状態のままビューファインダーや液晶モニターへの表示用に固体撮像素子から画像が連続的に読み出され、動画像として表示されている。
【0039】
また、ユーザのシャッター操作等により、メカニカルシャッターを併用したフレーム読み出しによる静止画像の撮像(静止画撮像モード)が開始する。この静止画撮像モードでは、まず、基板バイアスVsubに、複数個の基板シャッターパルスΦSUBが印加される。
【0040】
図5(a)に基板シャッターパルスΦSUB印加時のポテンシャル分布を示す。横軸に示したX−Yは図2に示した垂直CCD13からフォトダイオード11までの基板水平方向を、Y−Zは図2に示すフォトダイオード11の基板深さ方向を示す。縦軸はポテンシャル(電位)を示す。図5(a)に示すように基板シャッターパルス印加時には、基板バイアスVsubを高くすることにより、オーバーフローバリアの障壁をなくしてフォトダイオード11の全ての信号電荷を半導体基板に掃き出すことになる。こうして、複数の基板シャッターパルスΦSUBの印加終了時にはフォトダイオード11の全ての信号電荷の掃き出されている。
【0041】
さらに、複数の基板シャッターパルスのうち最後の基板シャッターパルスの印加完了の直後に、駆動部4は基板バイアス電圧Vsubを第1バイアス電圧から第2バイアス電圧に下げるバイアス変調を行う。
【0042】
図5(b)は、第1バイアス電圧及び第2バイアス電圧印加時のポテンシャル分布図である。同図のように、オーバーフローバリアOFBは、第1バイアス電圧よりも第2バイアス電圧印加時の方が高くなり、飽和信号蓄積量Qsが増加する。さらに、飽和信号蓄積量Qsの増加にとどまらず、感度の向上が見られる。感度の向上は、フォトダイオードのオーバーフローバリアが基板深さ方向でより深い位置となり、光電変換により発生した信号電荷をより多くフォトダイオードに蓄積できること、すなわち光電変換効率の向上による。
【0043】
図6は、第1バイアス電圧及び第2バイアス電圧印加時の、入射光の波長と分光感度との特性を示す。実線、破線は、第1、第2バイアス電圧印加時の特性を示す。入射光の波長が長いほど感度の向上が見られる。これは、波長が長い光ほどより深くまで到達し、オーバーフローバリアの深さの影響が大きくなるためである。
【0044】
また、図4において露光期間以降の動作タイミングについては、図10と同様であるので説明を省略する。
【0045】
上記の第2バイアス電圧は、基板シャッターパルスの印加が完了した直後から第2フィールドの読み出し期間が完了するまで印加される。基板シャッターパルスの印加が完了した直後に、第1バイアス電圧から第2バイアス電圧に切り換えられているのは、次の理由による。(1)露光期間のほぼ全域に渡って第2バイアス電圧を印加することにより感度が向上するからである。(2)基板シャッターパルスの印加前あるいは印加中に第1バイアス電圧から第2バイアス電圧に下げると、オーバーフローバリアOFBがより高い状態で基板シャッターパルスを印加することになってしまい、より波高値の高い基板シャッターを印加しないと信号電荷を掃き出すことができなくなるという不具合が生じるからである。
【0046】
また、電子シャッターによる電荷の排出終了時から第2バイアス電圧への立ち下げ開始時までの時間は、本実施の形態では短いほど望ましい。なぜなら、立ち下げ開始までの時間が短いほど露光時間に占める第2バイアス電圧レベルの期間が長くなり、露光感度が向上するからである。
【0047】
一般的に、高速電子シャッター時(例えば1/2000秒)において、機械的要因によりメカニカルシャッターが閉じる時刻がばらつき、露光時間すなわち露光量は10%程度ばらつくが、カメラシステムにおいて実用上許容されている。したがって、露光時間の誤差として許容される時間は露光時間の10%程度ある。よって、電子シャッターによる電荷の排出終了時から第2バイアス電圧への立ち下げ開始時までの時間は露光時間の10%以内とすることが望ましい。
【0048】
具体的には基板シャッターにより実現される高速電子シャッターの露光時間が500μSであれば、許容誤差を10%以内とした場合は50μS以下の時間であることが望ましい。
【0049】
以上説明してきたように本実施の形態における固体撮像装置によれば、露光期間のほぼ全域に渡って、基板バイアスVsubを第2バイアス電圧としているので、オーバーフローバリアの深さが深くなり、より多くの信号電荷をフォトダイオードに蓄積することにより光電変換の効率(量子効率)が向上する。その結果、感度を向上させることができる。感度の向上により、色のS/Nが良くなり、低照度であっても撮像時の画質が向上する。また、感度の向上は、波長の長い方つまりR(赤)から赤外線(IR)領域にかけて向上率が高いので、固体撮像装置を監視カメラや暗視カメラとして利用する場合の性能向上を図ることができる。
【0050】
なお、図8における基板バイアス電圧発生回路20、トランジスタQ1、Q2、抵抗R1〜R3、Cは、その全部又は一部を、固体撮像素子10の基板上に形成してもよいし、基板外部に設けてもよい。また、基板バイアス電圧発生回路20は、電源とグラウンド間で直列接続された抵抗による分圧値として基板バイアス電圧Vsubを発生させる構成としてもよい。
【0051】
また、上記実施の形態において、2対1のインターレース・スキャンでのインターライン・トランスファー方式によるフレーム読み出しの場合を例にとって説明したが、基板シャッターとメカニカルシャッターと併用して露光時間が決定される固体撮像素子であればよく、これに限らない。例えば、3対1等多対1のインターレース・スキャン方式の読み出しでもよいし、プログレッシブ・スキャン方式の読み出しであってもよい。
【0052】
また、縦型オーバーフロードレイン構造の固体撮像素子を例に説明したが、横型オーバーフロードレイン構造であっても同様に本願発明を適用できる。
【0053】
<変形例>
図7は、上記実施の形態における固体撮像装置の変形例における動作タイミングを示すフローチャートである。
【0054】
図7のタイムチャートは、図4と比較して、読み出しゲート電極ΦV1、ΦV3の水平有効期間における電圧レベルが異なっている。ここで、水平有効期間とは、水平CCD15において水平転送動作がなされる期間であって、垂直CCD13において垂直転送クロックパルスが変化していない期間をいう。
【0055】
図7では、第1フィールド出力期間では、ミドルレベル電圧に重畳された読み出しパルスXSGが読み出しゲート電極Φ1に印加されることにより第1フィールドを構成する信号電荷が各垂直CCD13に読み出され、この後の水平有効期間において、第1フィールドの読み出しゲート電極Φ1の電圧ΦV1はミドルレベル電圧になっているケース(以下、VM読み出しケースと呼ぶ。)を示している。これとは逆に、図4のように第1フィールド出力期間において、第1フィールドの読み出しゲート電極Φ1の電圧ΦV1がローレベル電圧というケース(以下VL読み出しケースと呼ぶ。)もあり得る。第1フィールド読み出し期間において何れのケースにするかは任意である。同様に第2フィールド読み出し期間において第2フィールドを何れのケースにするかは任意である。
【0056】
インターレース読み出しにおいては、図7のように、第1フィールドではVM読み出しケースとすることが望ましい。なぜなら、フォトダイオード11に信号電荷が読み出されずに残っている第2フィールドの読み出しゲート電極Φ3の電圧がミドルレベルの場合とローレベルの場合とでは、ローレベルの方がブルーミングが発生しにくいからである。第1フィールドがVM読み出しケースである場合は、水平有効期間における第2フィールドの読み出しゲート電極Φ3の電圧VΦ3はローレベルになる。これは、垂直転送クロックΦV1、ΦV3は4相クロック信号の1相目と3相目であり、水平走査期間において一方がローレベルのときは通常は他方がミドルレベルだからである。
【0057】
したがって、メカニカルシャッターを閉じた後に、複数のフィールドを順次読み出す場合には、図7に示したように、先に読み出されない第2フィールドの読み出しゲート電極Φ3を水平有効期間中にローレベルにするために、先に読み出される第1フィールドをVMケースで読み出すことようにしている。言い換えれば、第1フィールド期間では読み出されずにフォトダイオード11に信号電荷を保存している第2フィールドの読み出しゲート電極Φ3は、ブルーミングの発生しやすいミドルレベルではなく、ブルーミングの発生しにくいローレベルにしている。そのために、先に読み出される第1フィールドは、読み出された後の水平有効期間でブルーミングが発生しないので、第1フィールドの読み出しゲート電極Φ1は水平有効期間にミドルレベルとなるVMケースとしている。なお、2対1インターレースに限らず多対1インターレースの場合も、読み出されていないフィールドの読み出しゲート電極をローレベルにすれば、同様の効果を得ることができる。
【0058】
【発明の効果】
本発明の固体撮像装置の駆動方法によれば、露光期間のほぼ全域にわたってフォトダイオード11に蓄積される飽和電荷信号電荷量が増加すると共に、露光期間における光電変換効率を改善し感度を向上させることができる。特に、入射光のうち波長が長い程感度を向上させることができる。感度が向上するのは、フォトダイオードのオーバーフローバリアの深さがより深くなり、より多くの信号電荷をフォトダイオードに蓄積することにより光電変換の効率(量子効率)が向上するからである。その結果、色のS/Nが良くなり、低照度であっても撮像時の画質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における固体撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】(a)固体撮像素子におけるフォトダイオードの配列と垂直CCDの転送電極の配列を示す一例である。
(b)奇数ラインからなる第1フィールドの読み出しの説明図である。
(c)偶数ラインからなる第2フィールドの読み出しの説明図である。
【図3】フォトダイオード及び垂直CCD周辺の基板深さ方向の構造を示す断面図である。
【図4】基板バイアスVsub変調を伴うフレーム読み出しにおける固体撮像装置の動作タイミングを示すタイムチャートである。
【図5】(a)基板シャッターパルス印加時のポテンシャル分布を示す。
(b)第1バイアス電圧及び第2バイアス電圧印加時のポテンシャル分布図である。
【図6】第1バイアス電圧及び第2バイアス電圧印加時の、入射光の波長と分光感度との特性を示す。
【図7】固体撮像装置の変形例における動作タイミングを示すフローチャートである。
【図8】CCD固体撮像素子の構成を示すブロック図である。
【図9】フォトダイオードの基板深さ方向のポテンシャル分布を示す図である。
【図10】従来技術における基板バイアスVsubの制御を伴うフレーム読み出しにおける固体撮像素子の動作タイミングを示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 固体撮像装置
2 レンズ
3 メカニカルシャッター
4 駆動部
5 信号処理部
10 固体撮像素子
11 フォトダイオード
12 読み出しゲート
13 垂直CCD
14 撮像エリア
15 水平CCD
16 出力アンプ
17 半導体基板
Claims (5)
- フォトダイオードで発生した過剰電荷をドレインに排出するオーバーフロードレイン構造を採り、前記フォトダイオードに蓄積された電荷を前記ドレインに排出する基板シャッターを有する固体撮像素子と、前記固体撮像素子への光の入射を制御する遮光手段とを備えた固体撮像装置の駆動方法であって、
前記基板シャッターによる前記電荷の排出終了時から前記遮光手段が閉じるまでを露光期間とし、基板シャッターパルスの印加終了直後である前記露光期間の開始時から、オーバーフローバリアの高さを規定するバイアス電圧を第1バイアス電圧から前記第1バイアス電圧よりも低電圧である第2バイアス電圧に変更して、前記露光期間のほぼ全域に渡って前記バイアス電圧を一定に保ち、
前記第2バイアス電圧への立ち下げ開始時と終了時は時間差があり、前記第2バイアス電圧への立ち下げ開始時を前記露光期間の開始時とし、さらに、前記第2バイアス電圧への立ち下げ終了時を前記露光期間内とする
ことを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。 - 前記バイアス電圧の変更は、前記基板シャッターパルスの最後の立下りエッジに同期して、あるいは前記基板シャッターパルスの最後の立下りエッジをトリガーにして行う
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置の駆動方法。 - 前記露光期間の後に複数のフィールドからなる電荷読み出し期間を備え、先に読み出されない前記フィールドの読み出しゲート電極を水平有効期間中にローレベル電圧とするために、先に読み出される前記フィールドをミドルレベル電圧で前記電荷を読み出す
ことを特徴する請求項1あるいは2に記載の固体撮像装置の駆動方法。 - 前記第1バイアス電圧は、前記遮光手段を開状態にして連続的に前記フォトダイオードに光が照射されたときに前記過剰電荷を前記ドレインに排出するための前記バイアス電圧である
ことを特徴とする請求項1あるいは2に記載の固体撮像装置の駆動方法。 - 前記基板シャッターによる前記電荷の排出終了時から前記第2バイアス電圧への立ち下げ開始時までの時間が、前記露光時間の誤差として許容される時間内になるように前記バイアス電圧を変更し、
前記誤差として許容される時間は、前記露光時間の10%以内である
ことを特徴とする請求項1あるいは2に記載の固体撮像装置の駆動方法。
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| JP2003124468A JP4001841B2 (ja) | 2003-04-28 | 2003-04-28 | 固体撮像装置の駆動方法 |
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| JP2003124468A JP4001841B2 (ja) | 2003-04-28 | 2003-04-28 | 固体撮像装置の駆動方法 |
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