JP4000741B2 - トラックボール装置およびこれを用いた電子機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器のディスプレイ画面上等におけるカーソルの移動を操作するトラックボール装置およびこれを用いた電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のトラックボール装置について、図9を用いて説明する。
【0003】
図9は従来のトラックボール装置の構成を説明する概念図であり、同図において、21は操作体としてのボールで、操作する人の手や指が上面に触れることによって全方向に自由に回転できるように本体部(図示せず)に保持されており、その外周には、上面視直交方向に一対のXローラ22およびYローラ23が当接している。
【0004】
また、Xローラ22およびYローラ23には回転量検出手段としての回転型エンコーダ24および25がそれぞれ連結されている。
【0005】
そして、ボール21を手や指で回転させると、Xローラ22およびYローラ23が回転して回転型エンコーダ24および25でボール21のX方向およびY方向の回転量を検出してそれに対応した信号を出力し、このトラックボール装置を使用する電子機器の回路においてこの信号を処理して、ディスプレイ画面上のカーソル(図示せず)がX方向およびY方向に検出された回転量に対応した量だけ移動するものであった。
【0006】
しかし、近年のディスプレイ画面の高精度化に伴い、ディスプレイ画面を備えた電子機器が増加・多様化して、小型の携帯用情報機器等にも使用されるようになりつつあり、このような機器において、上記従来の構成のトラックボール装置ではボール21が自在に回転しすぎるために、目的の位置を行き過ぎたり、目的の位置に保持しておきたいのに動いてしまったりして操作し難いので、より細かい操作精度のものが要求されるようになってきた。
【0007】
そして、このような要求に応えるものの一つとして、特開平8−185259号公報に記載されたトラックボール装置が知られている。
【0008】
このトラックボール装置は、図10の構成を説明する概念図のように、ローラ32および33に取り付けた回転羽34および35とストッパー36および37の組み合わせによって、ボール31の回転操作時にクリック感を生じるようにしたものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来のトラックボール装置においては、クリック感を生じさせるために、回転羽34および35とストッパー36および37の引っかかりによりローラ32および33の回転トルクが大きくなる分だけ、ボール31の回転をローラ32および33に伝達する部分である、ボール31とローラ32および33との当接部分において大きな回転トルクの伝達が必要となるので、この当接部分の摩擦面で滑り易いと共に、クリック節度感も余り明確とは言えず、また回転羽34および35とストッパー36および37の間の隙間によるローラ32および33の遊び角すなわちボール31の回転遊び角が大きく、また構成部材数が多いので、小型化およびコストの面で不利であるという課題があった。
【0010】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、ローラの回転操作時にクリック感を生じて、電子機器のディスプレイ画面上におけるカーソルの移動を細かい精度で操作できると共に、ボールとローラの当接部分で滑り難く、しかもクリック節度感が明確で、ボールの回転遊び角が小さく、構成部材数の少ないトラックボール装置およびこれを用いた電子機器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、ボールの上面視直交方向の外周に当接し、支持体と共にボールを回転自在に保持する円形軸状のXローラおよびYローラの、少なくとも一方の外周の当接部に沿って複数の凹凸部を設けると共に、それぞれのローラに回転量検出部を連結するものである。そして、その二つの回転量検出部を、基体部に保持された上記XローラおよびYローラと同軸の回転軸の外周にそれぞれ設けられた可動接点に、上記基体部に保持された弾性固定接点をそれぞれ弾接させて、上記XローラおよびYローラの少なくとも一方の外周に設けられた凹凸部の位置に対応した回転角度位置で出力信号を発する構成の回転型エンコーダとするものである。
【0012】
これにより、構成部材数を増やさずにボールの回転操作時にクリック感を生じさせて細かい精度の操作ができる上、そのクリック感に対応して回転量検出部からパルス信号が得られる、ボールとローラの当接部で滑り難いトラックボール装置およびこれを用いた電子機器を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、操作体としてのボールと、このボールのX方向回転およびY方向回転を伝達するように、それぞれの外周が上記ボールの外周に上面視直交方向に当接すると共に、少なくとも一方の外周の当接部に沿って複数の凹凸部を有する円形軸状のXローラおよびYローラと、このXローラおよびYローラとそれぞれ連結された二つの回転量検出部と、上記XローラおよびYローラと共に上記ボールを全方向に回転自在に支持する支持体からなるトラックボール装置であって、上記XローラおよびYローラが基体部に保持されると共に、上記二つの回転量検出部が、上記基体部に保持された上記XローラおよびYローラと同軸の回転軸の外周にそれぞれ設けられた可動接点に、上記基体部に保持された弾性固定接点がそれぞれ弾接されて、上記XローラおよびYローラの少なくとも一方の外周に設けられた凹凸部の位置に対応した回転角度位置で出力信号を発する構成の回転型エンコーダとされているトラックボール装置としたものであり、構成部材数を増やさずにボールの回転操作時に、ボールと円形軸状のXローラおよびYローラの少なくとも一方の凹凸部を有する外周の当接部との間においてクリック感を生じさせて細かい精度の操作ができる上、そのクリック感に対応して回転量検出部からパルス信号が得られるものにでき、ボールと各ローラの当接部で伝達する回転トルクの大きさは、クリック感を生じることにより変化しないので、ボールとローラとの当接部分で滑り難いトラックボール装置を実現できるという作用を有する。また、その回転量検出部としてなる各回転型エンコーダの可動接点をXローラおよびYローラと同軸の回転軸の外周に設けるので、小型の回転量検出部とすることができるという作用も有する。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、支持体に回転可能に保持された第三ローラがボールの外周に当接して、XローラおよびYローラと共に上記ボールを全方向に回転自在に支持するものであり、請求項1に記載の発明による作用に加えて、ボールを全方向に一様に、スムーズに回転させることができるという作用を有する。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、XローラおよびYローラの少なくとも一方の外周の当接部が、円形軸の外周に、複数の直線状凹部を軸線方向に沿って所定の角度間隔に設けた凹凸部を有するものであり、凹凸部を設けるXローラおよびYローラの加工が容易で、安価なトラックボール装置とすることができるという作用を有する。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、XローラおよびYローラの少なくとも一方の外周の当接部が、剛性材料からなる円形軸の外周に、弾性材料からなり断面が略半円形で軸線方向に長い凸部を、ボールが当接する部分を所定の角度間隔に残して、外周に沿って複数個設けた凹凸部を有するものであり、凹凸部を有するローラがボールの回転を伝達する方向のローラの場合には、ボールとの当接部分において、その外周の凹凸部の弾性材料からなる軸線方向に長い凸部の大きな摩擦力により回転を伝達されるので、滑らずに確実に回転を伝達することができ、また凹凸部を有するローラが回転を伝達しない方向のローラの場合には、その外周の凹凸部の剛性材料からなる凹部内を回転中心として、ボールは小さい摩擦力で滑るので、スムーズな操作で安定した動作をするトラックボール装置が得られるという作用を有する。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の発明において、ボールの全表面を弾性材料からなる被膜で覆ったものであり、ボールの回転をXローラおよびYローラに伝達する当接部分の摩擦力を大きくすることができて、当接部分で滑り難く安定した動作をするトラックボール装置が得られるという作用を有する。
【0018】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一つに記載の発明において、ボールの全表面に、XローラおよびYローラの少なくとも一方に設けられた凹部の幅よりも小さい径の微細な凹凸部を形成したものであり、ボールとXローラおよびYローラの凹凸部を有する外周の当接部との間において、ボールの回転時にボール表面の凹凸部の凸部がローラの凹凸部の凹部に引っかかることによって、クリック感を生じて細かい精度の操作ができると共に、当接部分で滑り難く安定した動作をするトラックボール装置が得られるという作用を有する。
【0020】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一つに記載の発明において、XローラとYローラおよび、支持体または第三ローラがボールに当接する位置にそれぞれ貫通孔を有して上端面が開口部となった椀状で、この開口部の外周から下方に伸ばされた周囲壁が下方の基体部に固定されたケース部と、中央に上記ボールの直径よりも小さい円形孔を有し、上記ケース部上端面の開口部に対し着脱可能なリング状部で上記ボールを囲われたものであり、通常状態において、ボールがトラックボール装置から外れることがないと共に、リング状部を外すことによって、ボールを交換することができ、さらにトラックボール装置に水等がかかっても、回転量検出部の接点部等に影響を受けない防滴構造とすることができるという作用を有する。
【0021】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一つに記載の発明において、回転量検出部が弾性を有する接続端子を備え、その接続端子が基体部の下面に突出して下方の被接続接点に弾接接続可能となったものであり、トラックボール装置を使用する電子機器の配線基板に装着・接続する際に、トラックボール装置を下方に押し付けて固定するだけで、弾性を有する接続端子が配線基板上の被接続接点部に押圧接続されるので、半田付け等の接続工程が不要となるため、組立工程の簡略化が図れるという作用を有する。
【0022】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一つに記載のトラックボール装置と、情報を表示する表示手段と、機器全体の制御を行なう電子回路からなり、ボールを回転させて二つの回転量検出部の少なくとも一方の出力信号により表示手段に表示される情報の選択を行なわせるようにした電子機器としたものであり、表示手段上におけるカーソルや表示したい情報そのものなどの移動を細かい精度で操作できると共に、ボールとローラの当接部で滑り難く、しかもクリック節度感が明確で、ローラおよびボールの回転遊び角が小さく、操作性の優れた電子機器を実現することができるという作用を有する。
【0023】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0024】
(実施の形態)
図1は本発明の一実施の形態によるトラックボール装置の正面断面図、図2は同外観斜視図、図3は同ケース部を除いた状態の平面図、図4は図2のQ−O−Q線における断面図である。
【0025】
同図において、1はトラックボール装置の基体部で、樹脂形成された上面視四角形の上面には、図1および図3に示すように、四角形の二辺それぞれの近くに平行して、互いに直交するように配設された二つの円形軸状のXローラ2とYローラ3が、基体部1と一体に形成された支持部1A〜1Cにより回転可能に保持されている。
【0026】
また、図1および図3に示すように、基体部1上面のXローラ2およびYローラ3から遠い側の中間位置には、支持体としての第三ローラ4が支持部1Dによって回転可能に保持されている。
【0027】
そして、図1および図4に実線で示し、図3に二点鎖線で示すこのトラックボール装置の操作部としてのボール5に対し、その中心よりも少し下方の外周に、上記のXローラ2とYローラ3および第三ローラ4の大径当接部2Aと3Aおよび4Aが当接して、ボール5を全方向に回転可能に支持している。
【0028】
ここで、Xローラ2およびYローラ3の大径当接部2Aおよび3Aの外周形状は、図1、図3および図4に示すように、円周面に複数の直線状の凹部6および7がローラの軸線方向に沿って所定の角度ピッチに設けられた凹凸部を有する円周状であるが、第三ローラ4の大径当接部4Aは滑らかな円周面となっている。
【0029】
そして、通常状態において、ボール5はXローラ2およびYローラ3の大径当接部2Aおよび3A外周の複数の凹部6および7の一つにはまり込んだ位置で停止している。
【0030】
一方、Xローラ2と同軸に設けられた円形の回転軸である中径軸部2Bの外周には、円形リング状部8Aとこれに導通して、上記の大径当接部2Aの凹部6に対応した角度ピッチで設けられた櫛歯状部8Bからなる可動接点8が設けられ、これに対して基体部1から伸ばされた弾性固定接点9の長さの異なる三つの弾性脚部9A〜9Cが弾接して、Xローラ2の回転量検出部としてのX回転型エンコーダ10を構成し、同様に、Yローラ3と同軸に設けられた円形の中径軸部3Bの外周にも、円形リング状部11Aとこれに導通して、上記の大径当接部3Aの凹部7に対応した角度ピッチで設けられた櫛歯状部11Bからなる可動接点11が設けられ、これに対して基体部1から伸ばされた弾性固定接点12の長さの異なる三つの弾性脚部12A〜12Cが弾接して、Yローラ3の回転量検出部としてのY回転型エンコーダ13を構成している。
【0031】
そして、X回転型エンコーダ10およびY回転型エンコーダ13で発生する電気信号は、弾性固定接点9および12と導通した弾性を有する接続端子10A〜10Cおよび13A〜13Cを介して、このトラックボール装置を使用する電子機器の回路に伝達されるようになっている。
【0032】
なお、上述のように、ボール5がXローラ2およびYローラ3の大径当接部2Aおよび3A外周の凹部6および7にはまり込んで停止した通常状態において、X回転型エンコーダ10およびY回転型エンコーダ13は電気信号を発しない状態すなわち、各接続端子10A〜10Cおよび13A〜13Cはそれぞれ電気的にオープン状態となっている。
【0033】
この回転量検出部としてのX回転型エンコーダ10およびY回転型エンコーダ13は、可動接点8および11をXローラ2およびYローラ3と同軸に設けられた回転軸である中径軸部2Bおよび3Bの外周に設けるので、小型の回転型エンコーダとなっており、このトラックボール装置をコンパクトにするものである。
【0034】
また、図2の外観斜視図において、このトラックボール装置の上部を覆っている14および15は、樹脂製のケース部および蓋板である。
【0035】
図1、図4、および図5の外観斜視図に示すように、ケース部14は、上端が開口部となり、ボール5の下部を囲むように設けられた椀状部14Aと、その上端面の外周から下方に伸びて下端が基体部1に固定された周壁部14Bからなり、椀状部14AにはXローラ2の大径当接部2AとYローラ3の大径当接部3Aおよび第三ローラ4の大径当接部4Aがボール5の外周に当接する位置にそれぞれ貫通孔14Cが設けられ、また、中央部14Dは皿状となって基体部1の中央部と僅かな間隔をあけて対峙しており、このトラックボール装置に水等がかかってもXエンコーダ10やYエンコーダ13の接点部等に影響を受け難い防滴構造となっている。
【0036】
そして、蓋板15は、中央にボール5の径よりも少し小さい円形孔15Aを有するリング状で、下面の段15B付きの二つの脚部15Cをケース部14上端面の結合孔14Eにそれぞれ挿入してねじることによって、ケース部14に対して着脱可能に結合されており、通常状態において、ボール5がこのトラックボール装置から外れることを防止していると共に、蓋板15を外すことによって、ボール5を交換することができるようになっている。
【0037】
以上のように構成された本実施の形態によるトラックボール装置を、使用する電子機器に装着する際には、基体部1の側部二個所に設けられた取付孔1Eにビス等を通して電子機器の配線基板に押し付けて固定するだけで、Xエンコーダ10およびYエンコーダ13の弾性を有する接続端子10A〜10Cおよび13A〜13Cが被接続接点(図示せず)に弾接接続されるので、半田付け等の接続工程は不要である。
【0038】
次に、以上のように構成された本実施の形態によるトラックボール装置の動作について説明する。
【0039】
まず、図1に示す通常状態において、トラックボール装置の蓋板15の円形孔15Aから上方に突出した操作部としてのボール5の上部に手や指で触れて、同図に矢印で示すようにボール5を右方向に回転操作すると、ボール5の外周に大径当接部2A,3Aおよび4Aが当接しているXローラ2、Yローラ3および第三ローラ4のうち、Yローラ3には回転が伝達されないが、Xローラ2および第三ローラ4に回転が伝達される。
【0040】
そして、Xローラ2が図1および図4に示す方向に回転することによって、Xローラ2の大径当接部2A外周の凹部6の一つである6Aにはまり込むように当接していたボール5は、当接部分が凹部6Aから抜け出て外周面に沿って移行し、次の凹部6Bにはまり込むと共にクリック感を生じる。
【0041】
また、ボール5の当接部分がXローラ2の大径当接部2Aの凹部6Aから6Bに移行することによって、X回転型エンコーダ10の可動接点8が回転し、その円形リング状部8Aと櫛歯状部8Bに弾接した弾性固定接点9の三つの弾性脚部9A〜9Cの間に独立したパルス信号を発生する。
【0042】
すなわち、弾性脚部9A〜9Cの接続端子10A〜10Cのうちの10A,10B間および10A,10C間に一つずつパルス信号を発生する。
【0043】
このX回転型エンコーダ10において、可動接点8と弾性固定接点9の三つの弾性脚部9A〜9Cの間で発生するパルス信号と、可動接点8すなわちXローラ2の回転方向との関係は、一般の回転型エンコーダとして知られているものと同じであるので、説明は省略する。
【0044】
そして、ボール5を引き続き所定の回転量だけ右方向に回転させることによって、ボール5とXローラ2の大径当接部2A外周の凹部6との間で連続してクリック感を生じながら、接続端子10A,10B間および10A,10C間にクリック節度数に対応した数のパルス信号を細かい精度で発生し、その信号は電子機器の回路に伝達されて、ディスプレイ画面上のカーソルを回転量に対応した量だけ細かい精度でX方向に移動させることができる。
【0045】
なお、このボール5を右方向に回転操作する時に、ボール5の外周がYローラ3の大径当接部3A外周の凹部7にはまり込むように当接している当接部分においては、ボール5がこの当接部分を中心として回転するだけで、Yローラ3は回転しない。
【0046】
同様にして、ボール5を左方向に回転操作すると、Xローラ2がクリック感を生じながら上記の方向とは逆方向に回転して、X回転型エンコーダ10でクリック節度感に対応した数のパルス信号を発生し、また、ボール5を上方向または下方向に回転操作することによって、Yローラ3がクリック感を生じながら回転し、Y回転型エンコーダ13の接続端子13A,13B間および13A,13C間にクリック節度数に対応した数のパルス信号を発生して、電子機器のディスプレイ画面上のカーソルを細かい精度でY方向に移動させることができる。
【0047】
また、ボール5を斜め方向に回転操作すると、その操作方向の傾きに対応した割合で、Xローラ2およびYローラ3がクリック感を生じながら回転し、Xエンコーダ10およびYエンコーダ13それぞれの接続端子10A〜10Cおよび13A〜13C間にクリック節度数に対応した数のパルス信号を発生して、電気機器のディスプレイ画面上のカーソルを、ボール5の回転操作方向の傾きに対応した方向に、ボール5の回転量に対応した量だけ細かい精度で移動させることができる。
【0048】
なお、このようにボール5を各方向に回転操作する場合において、第三ローラ4はXローラ2およびYローラ3と共に回転して、ボール5のスムーズな回転を補佐している。
【0049】
そして、この第三ローラ4は、Xローラ2およびYローラ3と共にボール5を回転自在に支持する支持部としての機能を有すればよいものであるから、必ずしも回転軸を有するローラである必要はなく、球状の滑りやすい支持部等であってもよい。
【0050】
さらに、上記に説明したトラックボール装置では、ボール5の外周に対し直交する二方向に当接するXローラ2およびYローラ3の大径当接部2Aおよび3A両方の外周が凹凸部を有する円周状であるとしたが、これは、トラックボール装置を使用する電子機器における操作上の必要に応じて、Xローラ2またはYローラ3のいずれか一方の外周のみに凹凸部を設け、そのローラの回転時のみにクリック感を生じて細かい精度で操作できるようにしてもよい。
【0051】
また、以上の説明において、Xローラ2およびYローラ3の大径当接部2Aおよび3Aの外周形状は、円周面に複数の直線状の凹部6および7を設けた凹凸部を有するものであるとしたが、このような形状の外周は、円周面に直線状の凹部6および7を切削加工等することによって容易に製作できると共に、凹部6および7の数を、必要に応じて容易に変更できるものである。
【0052】
そして、XローラまたはYローラとなる回転ローラの大径当接部外周に対し、円周面に凹凸部を設ける他の製作方法およびそれによる凹凸部の構成を示すのが図6および図7である。
【0053】
すなわち、図6の外観斜視図に示すように、回転ローラ16を回転軸部17と環状当接部18に分けて製作するものであり、回転軸部17は、可動接点17Aを一体に有する金属軸部17Bに対し絶縁性樹脂でアウトサート成形加工して、絶縁部17Cを形成し、一方、環状当接部18は、図7の断面図に示すように、所定の角度間隔で放射状に突出した複数の突出部18Aを外周に有する金属等の剛性材料からなる環状体18Bに対し、複数の突出部18Aの間を弾性を有する樹脂でインサート成形加工して埋めることにより、断面が略半円形で軸線方向に長い凸部18Cを外周に突出させて製作する。
【0054】
そして、回転軸部17の中間段部17Dに環状当接部18の中心孔18Dを圧入結合させることによって、回転ローラ16として完成するものである。
【0055】
なお、剛性材料からなる環状体18Bの複数の突出部18Aの先端面18Eの幅は、操作体としてのボール5が当接するのに必要な角度間隔分の寸法を有している。
【0056】
このようにして形成された回転ローラ16の環状当接部18は、剛性材料からなる環状体18Bの複数の突出部18Aの先端面である凹部18Eと、弾性材料からなる断面が略半円形の凸部18Cが交互に所定の角度間隔に設けられた凹凸部を外周に有するので、図8の回転ローラとボールとの当接部分の拡大断面図に示すように、ボール5の回転を回転ローラ16に伝達する場合には、回転ローラ16の環状当接部18外周の凹凸部の弾性材料からなる略半円形断面の凸部18Cとボール5との大きな摩擦力により回転を伝達されるので、滑らずに確実に回転を伝達することができ、また、ボール5の回転を回転ローラ16に伝達しない場合には、環状当接部18外周の凹凸部の剛性材料からなる凹部18E内において、ボール5は小さい摩擦力で滑るので、スムーズな操作で安定した動作をするトラックボール装置とすることができるものである。
【0057】
さらに、上記に説明したトラックボール装置において、操作体としてのボール5の全表面を弾性材料からなる被膜で覆うことによって、ボール5の回転をXローラ2およびYローラ3に伝達する大径部2Aおよび3Aとの当接部分の摩擦力を大きくすることができて、当接部分で滑り難く安定した動作をするようにでき、また、ボール5の全表面に、Xローラ2およびYローラ3の大径部2Aおよび3Aに設けられた凹部6および7の幅よりも小さい径の微細な凹凸部を形成することによっても、ボール5と、Xローラ2およびYローラ3の大径部2Aおよび3A外周との当接部分において、ボール5の回転操作時にボール5の表面の凹凸部の凸部が大径部2Aおよび3A外周の凹部6および7に引っかかることにより、クリック感を生じて細かい精度の操作ができると共に、当接部分で滑り難く安定した動作をするトラックボール装置とすることができるものである。
【0058】
以上のように本実施の形態によれば、構成部材数を増やすことなく、ボール5の回転操作時に、ボール5と円形軸状のXローラ2およびYローラ3の大径部2Aおよび3Aの凹凸部を有する外周の当接部との間においてクリック感を生じさせて細かい精度の操作ができると共に、ボール5と各ローラ2および3との当接部分で伝達する回転トルクの大きさは、クリック感を生じることにより変化しないので、ボール5とローラ2および3の当接部分で滑り難いトラックボール装置を実現できるものである。
【0059】
また、上記実施の形態に説明したトラックボール装置を電気機器の操作面に装着し、液晶表示装置等の表示手段に表示される情報の選択をトラックボール装置のボールを回転させて行い、選択された情報に応じて動作させる電子機器を構成することにより、表示手段上におけるカーソルや表示したい情報そのものなどの移動を細かい精度で操作できると共に、ボールとローラの当接部で滑り難く、しかもクリック節度感が明確で、ローラおよびボールの回転遊び角が小さく、情報に応じた機能を速やかに実行させることのできる操作性の優れた電子機器とすることができる。
【0060】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ボールの回転操作時にクリック感を生じて細かい精度の操作ができる上、そのクリック感に対応して回転量検出部からパルス信号が得られる、ボールとローラの当接部で滑り難く、しかも構成部材数の少ないトラックボール装置およびこれを用いた電子機器を実現できるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるトラックボール装置の正面断面図
【図2】同外観斜視図
【図3】同ケース部を除いた状態の平面図
【図4】図2のQ−O−Q線における断面図
【図5】同ケースと蓋板の結合部を示す外観斜視図
【図6】同回転ローラの他の製作方法を説明する外観斜視図
【図7】同他の製作方法により製作した回転ローラの環状当接部の断面図
【図8】同他の製作方法により製作した回転ローラとボールの当接部分の拡大断面図
【図9】従来のトラックボール装置の構成を説明する概念図
【図10】従来のトラックボール装置の他の構成を説明する概念図
【符号の説明】
1 基体部
1A,1B,1C,1D 支持部
1E 取付孔
2 Xローラ
2A,3A,4A 大径当接部
2B,3B 中径軸部
3 Yローラ
4 第三ローラ
5 ボール
6,6A,6B,7 凹部
8,11,17A 可動接点
8A,11A 円形リング状部
8B,11B 櫛歯状部
9,12 弾性固定接点
9A,9B,9C,12A,12B,12C 弾性脚部
10 X回転型エンコーダ
10A,10B,10C,13A,13B,13C 接続端子
13 Y回転型エンコーダ
14 ケース部
14A 椀状部
14B 周壁部
14C 貫通孔
14D 中央部
14E 結合孔
15 蓋板
15A 円形孔
15B 段
15C 脚部
16 回転ローラ
17 回転軸部
17B 金属軸部
17C 絶縁部
17D 中間段部
18 環状当接部
18A 突出部
18B 環状体
18C 凸部
18D 中心孔
18E 先端面
Claims (9)
- 操作体としてのボールと、このボールのX方向回転およびY方向回転を伝達するように、それぞれの外周が上記ボールの外周に上面視直交方向に当接すると共に、少なくとも一方の外周の当接部に沿って複数の凹凸部を有する円形軸状のXローラおよびYローラと、このXローラおよびYローラとそれぞれ連結された二つの回転量検出部と、上記XローラおよびYローラと共に上記ボールを全方向に回転自在に支持する支持体からなるトラックボール装置であって、上記XローラおよびYローラが基体部に保持されると共に、上記二つの回転量検出部が、上記基体部に保持された上記XローラおよびYローラと同軸の回転軸の外周にそれぞれ設けられた可動接点に、上記基体部に保持された弾性固定接点がそれぞれ弾接されて、上記XローラおよびYローラの少なくとも一方の外周に設けられた凹凸部の位置に対応した回転角度位置で出力信号を発する構成の回転型エンコーダとされているトラックボール装置。
- 支持体に回転可能に保持された第三ローラがボールの外周に当接して、XローラおよびYローラと共に上記ボールを全方向に回転自在に支持する請求項1記載のトラックボール装置。
- XローラおよびYローラの少なくとも一方の外周の当接部が、円形軸の外周に、複数の直線状凹部を軸線方向に沿って所定の角度間隔に設けた凹凸部を有する請求項1または2記載のトラックボール装置。
- XローラおよびYローラの少なくとも一方の外周の当接部が、剛性材料からなる円形軸の外周に、ボールが当接する部分を所定の角度間隔に残して、弾性材料からなり断面が略半円形で軸線方向に長い凸部を、外周に沿って複数個設けた凹凸部を有する請求項1または2記載のトラックボール装置。
- ボールの全表面を弾性材料からなる被膜で覆った請求項1〜4のいずれか一つに記載のトラックボール装置。
- ボールの全表面に、XローラおよびYローラの少なくとも一方に設けられた凹部の幅よりも小さい径の微細な凹凸部を形成した請求項1〜5のいずれか一つに記載のトラックボール装置。
- XローラとYローラおよび、支持体または第三ローラがボールに当接する位置にそれぞれ貫通孔を有して上端面が開口部となった椀状で、この開口部の外周から下方に伸ばされた周囲壁が下方の基体部に固定されたケース部と、中央に上記ボールの直径よりも小さい円形孔を有し、上記ケース部上端面の開口部に対し着脱可能なリング状部で上記ボールを囲われた請求項1〜6のいずれか一つに記載のトラックボール装置。
- 回転量検出部が弾性を有する接続端子を備え、その接続端子が基体部の下面に突出して下方の被接続接点に弾接接続可能となった請求項1〜7のいずれか一つに記載のトラックボール装置。
- 請求項1〜8のいずれか一つに記載のトラックボール装置と、情報を表示する表示手段と、機器全体の制御を行なう電子回路からなり、ボールを回転させて二つの回転量検出部の少なくとも一方の出力信号により表示手段に表示される情報の選択を行なわせるようにした電子機器。
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