JP4088140B2 - アンテナシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アンテナシステムに関し、特に、複数のアンテナを有し、その組合せを変化させることによって、指向性を変化させるアンテナシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のようなアンテナシステムとしては、例えば特許文献1に開示されたようなものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−36327号公報
【0004】
このアンテナシステムは、互いの指向性が90度ずつ隔てて異なる方向を向くように配置された4つのアンテナA乃至Dを有し、各アンテナ単体の出力及び隣接する2つのアンテナを組合せた各出力のうち1つを選択する選択手段が設けられている。この選択手段に、指向性制御用パルス発生装置が、上記選択のための4ビットの選択制御信号を供給する。この指向性制御用パルス発生装置が備える指向性切換スイッチを操作するごとに選択制御信号の値が「1000」、「1100」、「0100」、「0110」、「0010」、「0011」、「0001」、「1001」、「1000」のように循環して変化する。これに従って、例えばアンテナA単体の出力、アンテナAとBの合成出力、アンテナB単体の出力、アンテナBとCの合成出力、アンテナC単体の出力、アンテナCとDの合成出力、アンテナDの出力、アンテナAとDの合成出力、アンテナAの単体出力のように、選択されるアンテナの出力が変化し、例えばアンテナの周囲における時計方向に沿って、指向性が順に切り換えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このアンテナシステムでは、指向性制御用パルス発生装置は、4ビットの制御信号の値を上述した順にしか変化させることができず、指向性の切換が一定の方向に沿ってしか行うことができない。従って、或る電波を最良に受信することができる方向にアンテナの指向性を向けるために、順にアンテナの指向性を変化させている最中に、例えば現在の指向性よりも前回の指向性の方が良好であることが判明しても、直ちに前回の指向性に戻すことができず、指向性の切換を一巡させる必要がある。そのため、速やかに最良の指向性に切り換えることができなかった。
【0006】
また、このアンテナシステムでは、指向性の切換と、受信しようとする電波の周波数との間には、対応関係がない。従って、或る電波を受信しようとするときに必要なアンテナ指向性と、別の電波を受信しようとするときに必要なアンテナ指向性とが異なる場合、異なる電波を受信するたびに、指向性切換スイッチを、所定の指向性となるように操作しなければならず、速やかに最良の指向性に設定する作業が面倒であった。
【0007】
本発明は、速やかに最良の指向性に設定することができるアンテナシステムを提供することを目的とする。
【0008】
本発明の第1の態様によるアンテナシステムは、本体と、この本体の周囲の互いに異なる第1の方向から前記本体に向かって到来する第1の周波数帯の電波を受信するように、前記本体内に配置された複数のアンテナであって、これらアンテナを組み合わせることによって、前記各第1の方向の間にある互いに異なる第2の方向から前記本体に向かって到来する第1の周波数帯の電波を受信する複数の第1のアンテナと、前記本体内に配置され、前記各第1のアンテナ単体の出力と、前記第1のアンテナの各組合せ出力とのうち、1つを選択して出力する第1の選択手段と、前記本体内に設けられ、前記第1の選択手段によって選択された前記アンテナ単体または前記アンテナ組合せ出力をレベル調整するレベル調整手段と、前記本体とは別個に形成された制御手段とを、具備している。前記制御手段は、第1乃至第3の操作子を有し、第1の操作子が操作されるごとに、前記本体の回りに時計方向に順に前記第1の周波数帯の電波を受信する方向が変化するように前記選択制御信号を生成し、第2の操作子が操作されるごとに、前記本体の回りに反時計方向に順に前記第1の周波数帯の電波を受信する方向が変化するように前記選択制御信号を生成し、第3の操作子が操作されたとき、前記レベル調整手段の動作を指示する信号を生成する。前記本体と前記制御手段との間に設けられた伝送路が、前記本体から前記第1のアンテナ単体の出力または第1のアンテナの組合せ出力を前記制御手段に伝送し、前記制御手段から前記本体に前記レベル調整手段動作電源を供給する。前記制御手段は、前記選択制御信号を、前記動作電源電圧を変化させることによって供給する。前記伝送路に、前記制御手段は、前記レベル調整手段の動作を指示する信号としてトーン信号を伝送する。前記制御手段は、第1及び第2の操作子の操作に応じてパルス信号を発生するパルス信号発生手段と、このパルス信号を基準値からカウントし、前記第1及び第2の方向の合計数に対応する数までカウントすると前記基準値に戻るカウント手段と、このカウント値に応じて前記選択制御信号を発生する選択手段制御手段とを有し、前記パルス信号発生手段は、第1の操作子が操作されるごとに、1発のパルス信号を発生し、第2の操作子が操作されるごとに、第1及び第2の方向の合計数よりも1だけ少ない数だけパルス信号を発生する。
【0009】
このように構成したアンテナシステムでは、第1の操作子を操作することによって、指向性を時計方向に順に切り換えることができ、第2の操作子を操作することによって、指向性を反時計方向に順に切り換えることができる。従って、例えば時計方向に指向性を切り換えている途中で、反時計方向に切り換えることによって、前に切り換えた指向性に容易に切り換えることができ、電波を最良に受信することができる指向性に容易に切り換えることができる。また、レベル制御手段への電源電圧を変化させることによって、選択制御信号を生成しているので、回路構成を簡略化することができる。例えば、伝送路を伝送される動作電源電圧の変化によってもレベル調整手段の動作を指示する信号を伝送することも可能であるが、複数の受信方向それぞれの選択制御信号に対応するように動作電源電圧を変化させる必要がある上に、レベル調整手段の動作指示も動作電源電圧の変化によって表そうとすると、動作電源電圧の変化を複雑に行わなければならない。これに対して、レベル調整手段の動作指示をトーン信号によって行うと、動作電源電圧の変化は、選択制御信号のみを表せばよいので、複雑に動作電源電圧を変化させる必要が無くなる。
【0012】
制御手段は、操作子の操作に応じて光信号を送信する操作手段と、この操作手段とは別個に設けられ、光信号を受信して、選択制御信号を本体部に供給する送信手段とを、具備するものとできる。操作子としては、第1及び第2の操作子の他、第3の操作子も使用することができる。
【0013】
このように構成した場合、操作子が設けられた操作手段を、送信手段とは離れた位置に配置することができ、いわゆる遠隔制御を行うことができる。
【0014】
本体内には、第2のアンテナを設けることもできる。第2のアンテナは、この本体の周囲の互いに異なる第1の方向から本体に向かって到来する第2の周波数帯の電波を受信するように、本体内に配置されている。第2の周波数帯としては、UHFまたはVHF帯を使用することができ、具体的にはテレビジョン放送の電波を使用することができる。これら第2のアンテナも指向性を有し、これらを組み合わせることによって、各第1の方向の間にある互いに異なる第2の方向から本体に向かって到来する第2の周波数帯の電波を受信する。本体内に第2の選択手段が配置されている。第2の選択手段は、前記本体内に配置され、前記各第2のアンテナ単体の出力と、前記第2のアンテナの各組合せ出力とのうち1つを、前記選択手段制御手段が生成する選択制御信号に従って選択して出力する。
【0015】
このように構成することによって、異なる周波数帯の電波それぞれを、最良の受信状態で受信することができる。
【0021】
本発明の第2の態様のアンテナシステムでは、本体と、この本体の周囲の互いに異なる第1の方向から前記本体に向かって到来する電波を受信するように、前記本体内に配置された複数のアンテナであって、これらアンテナを組み合わせることによって、前記各第1の方向の間にある互いに異なる第2の方向から前記本体に向かって到来する電波を受信する複数のアンテナと、前記本体内に配置され、前記各アンテナ単体の出力と、前記各アンテナの各組合せ出力とのうち、1つを選択制御信号に応動して選択して出力する選択手段と、前記本体内に設けられ、前記選択手段によって選択された前記アンテナ単体または前記アンテナ組合せ出力をレベル制御信号に従ってレベル調整するレベル調整手段と、前記本体とは別個に形成され、前記選択手段からの出力を受信、復調するチューナと、前記本体から前記第1のアンテナ単体の出力または第1のアンテナの組合せ出力を前記チューナに伝送する伝送路とを、具備している。前記チューナは、放送チャンネルそれぞれに対応させて、受信しようとする複数の放送チャンネルの電波を受信するために前記選択手段に供給する前記各選択制御信号と、これら各選択制御信号に対応する前記各レベル制御信号とを含むデータを、前記各法相チャンネルに対応させて記憶させた記憶手段を有している。前記チューナは、いずれかの前記放送チャンネルが選択されたとき、対応する前記データを前記記憶手段から読み出して、変調手段によって変調し、前記伝送路を介して前記本体に伝送し、前記本体は、変調されたデータを復調手段によって元のデータに復調し、復調されたデータの前記選択制御信号を前記選択手段に供給し、前記復調されたデータの前記レベル制御信号を前記レベル制御手段に供給する。
【0022】
このように構成すると、或る放送チャンネルを受信しようと、或る放送チャンネルをチューナにおいて指定すると、指定された放送チャンネルの電波の到来方向から、この指定された放送チャンネルの電波を良好に受信できるように、アンテナが切り換えられる。従って、アンテナの切換とチャンネルの切換とを、別個に行う必要が無く、作業性が向上する。また、レベル調整手段が、受信している電波を最良に受信できるようにレベルを調整する。伝送路を介して選択制御信号を伝送することができるので、選択制御信号の伝送路を別に設ける必要が無い。
【0026】
デジタルテレビジョン放送の場合、これを良好に視聴することができるか否かは、チューナにおいて得られたビットエラーレートに関連する。また、アナログテレビジョン放送の場合、これを良好に視聴することができるか否かは、チューナにおいて得られた受信信号レベルに関連する。従って、これらビットエラーレート及び受信信号レベルが最良になるように、各選択制御信号が決定されている。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施形態のアンテナシステムは、例えばUHF帯及びVHF帯のテレビジョン放送信号を受信するためのもので、アンテナ1を有している。このアンテナ1は、図5に示すように、本体2を有し、この本体2は、概略八角形状に形成された偏平なものである。この本体2は、図6に拡大して示すように、90度間隔ごとに若干凸に湾曲した凸縁部4a乃至4dを有している。さらに、本体2は、凸縁部4a乃至4d間それぞれを繋ぐように、凹に湾曲した凹縁部6a乃至6dを有している。
【0030】
本体2内に、複数組、例えば4組の第1周波数帯、例えばUHF帯用八木形アンテナ8a乃至8dが配置されている。これら八木形アンテナ8a乃至8dは、470MHz乃至860MHzのUHF帯でのアメリカテレビジョン放送受信用のものである。これら八木形アンテナ8a乃至8dのうち2つの八木形アンテナ8a、8cは、1つの平面、例えば水平面上において、対向する2つの凸縁部4a、4c間を繋ぐ直線10aに沿って配置されている。残りの2つの八木形アンテナ8b、8dは、上記水平平面とは異なる高さ位置、例えば下側位置にある水平面上に、上記直線10aと直交する直線10bに沿って配置されている。この状態を概略的に図8に示す。
【0031】
八木形アンテナ8a、8cは、図6に示すように、凸縁部4a、4cの近傍の本体2内に、導波器12a、12cを有している。導波器12a、12cは、共に同じ大きさの平板状に形成され、その表面が水平に位置するように、かつ直線10a上にこれと直交するように配置されている。
【0032】
導波器12a、12cよりも更に内側の位置に放射器14a、14cが配置されている。これら放射器14aは、直線10aの両側に給電点をそれぞれ有している。放射器14aは、これら給電点から直線10aにほぼ直交するように、それぞれ外方に向かって伸延し、凹縁部6a、6dの近傍において内側に湾曲させられ、そのまま凹縁部6a、6dに沿って凸縁部4b、4dの近傍まで伸延している。放射器14cも、同様に構成されている。即ち、放射器14a、14cは、概略八の字状をなしている。このように湾曲させることによって、狭い本体2内においても所定の長さを、各放射器14a、14cは確保している。これら放射器14a、14cも、平板状であり、導波器12a、12cがその表面を水平に配置されていたのに対し、表面が垂直に配置されている。但し、図7(b)に示すように、その上縁部は、導波器12a、12cとほぼ同一の高さ位置にある。このように導波器12a、12cをその表面が垂直になるように配置しているのは、導波器12a、12cの曲げ加工を容易にするためである。
【0033】
放射器14a、14cよりも更に内側位置に、反射器16a、16cが配置されている。これら反射器16aは、直線10aの両側に直線部を有し、この直線部の内方端部から導波器12a側に向かって湾曲した湾曲部を有している。反射器16cも、同様に構成されている。このように中央部を導波器12a、12c側に湾曲させているので、狭い本体2内においても所定の長さを確保することができる。これら反射器16a、16cも平板状に形成され、図7(c)に示すように、導波器12a、12cと同一の高さ位置に配置されている。
【0034】
八木形アンテナ8b、8dも、八木形アンテナ8a、8cと同様に導波器12b、12d、放射器14b、14d、反射器16b、16dを有している。但し、八木形アンテナ8a、8cとは直交するように非接触状態に配置され、かつ図8に示すように、八木形アンテナ8a、8cよりも下側の位置に配置されている。
【0035】
この場合、図7(a)に示すように、放射器14aと14b、14bと14c、14cと14d、14dと14aが、それぞれ非接触状態で一部交差する。同様に、反射器16aは、反射器16b、16dと非接触状態で一部交差し、反射器16bは、反射器16a、16cと非接触状態で一部交差し、反射器16cは、反射器16b、16dと非接触状態で一部交差し、反射器16dは、16c、16aと非接触状態で一部交差する。更に、反射器16aは、放射器14b、14d、導波器12b、12dと非接触状態で一部交差し、反射器16bは放射器14a、14c、導波器12a、12cと非接触状態で一部交差し、反射器16cは放射器14b、14d、導波器12b、12dと非接触状態で一部交差し、反射器16dは、放射器14c、14a、導波器12c、12aと非接触状態で一部交差する。
【0036】
このように交差させることによって狭いスペースの本体2内に4組の八木形アンテナ8a乃至8dを設置している。しかし、八木形アンテナ8a、8cと、8b、8dとを高さ寸法が異なる位置に配置しているので、各八木形アンテナ8a乃至8dが互いに干渉することがなく、特性に大きな乱れは生じない。さらに、隣接している八木形アンテナ、例えば、八木形アンテナ8aと8bとは、異なる高さ位置に設けられているので、隣接する八木形アンテナ同士が互いに干渉することも殆どない。
【0037】
また、上記のように各八木形アンテナ8a乃至8dを配置しているので、これら各八木形アンテナは、異なる方向、例えば各凸縁部4a乃至4d方向から到来する電波をそれぞれ主に受信する。これら各八木形アンテナ8a乃至8dによって、1つのUHF帯用の組合せアンテナが構成されている。
【0038】
本体2内には、4本以上の偶数本、例えば4本のロッドアンテナ18a乃至18dが配置されている。これらロッドアンテナ18a乃至18dは、八木形アンテナ8a、8cが設けられている面と、八木形アンテナ8b、8dが設けられている面との間の一つの水平面内に配置されている。この面内における直線10aに沿って、ロッドアンテナ18a、18cが配置されている。この直線10aと直交する直線10bに沿ってロッドアンテナ18b、18dが配置されている。これらロッドアンテナ18a乃至18dは、図5に示すように凸縁部4a乃至4dそれぞれから外方に向かって伸張することができる。
【0039】
これらロッドアンテナ18a乃至18dを用いて、これらロッドアンテナ数と同数のV字状アンテナが構成されている。即ち、ロッドアンテナ18aの内方端部には、図9(a)、(b)に示すように、2つの給電端子20a−1、20a−2が設けられている。同様に、他のロッドアンテナ18b乃至18dそれぞれにも、2つの給電端子20b−1、20b−2、20c−1、20c−2、20d−1、20d−2が設けられている。図9(a)に示すように、隣接するロッドアンテナ18a、18bの1つの給電端子20a−1と20b−2とを用いて、ロッドアンテナ18a、18bに給電が行われる。同様に隣接するロッドアンテナ18b、18cそれぞれの1つの給電端子20b−1、20c−2とを用いて、ロッドアンテナ18b、18cに給電が行われる。以下、同様にロッドアンテナ18c、18dに給電が行われ、ロッドアンテナ18d、18aに給電が行われる。
【0040】
或いは、図9(b)に示すように、同一直線上に位置するロッドアンテナ、例えばロッドアンテナ18a、18cによって1つのダイポールアンテナを構成し、ロッドアンテナ18b、18dによってもう1つのダイポールアンテナを構成する。
【0041】
各ロッドアンテナ18a乃至18dには、それぞれ2つの給電端子が設けられているので、1つのダイポールアンテナから2対の給電端子が導出されている。例えばロッドアンテナ18a、18cからなるダイポールアンテナの場合、給電端子20a−1、20c−1と、給電端子20a−2、20c−2とがある。これら2対の給電端子を利用することによって、1つのダイポールアンテナを、指向特性が互いに逆である2つのダイポールアンテナとして使用することができる。結局、ダイポールアンテナとして各ロッドアンテナを使用した場合にも、ロッドアンテナと同数のダイポールアンテナを使用しているのと等価な状態にできる。これらロッドアンテナ18a乃至18dによって、VHF帯用の1つの組合せアンテナが構成されている。これらロッドアンテナ18a乃至18dは、54MHz乃至88MHz、174MHz乃至216MHzのアメリカテレビジョン放送受信用のものである。
【0042】
なお、以下、ロッドアンテナ18a乃至18dによって構成された4本のV字状アンテナまたはダイポールアンテナを、VHF帯用アンテナ22a乃至22dと標記する。これらVHF態様アンテナ22a乃至22dが、第2の周波数帯用アンテナに相当する。八木形アンテナ8a乃至8dをUHF帯用アンテナ8a乃至8dと標記する。
【0043】
図1及び図2に、VHF帯用アンテナ22a乃至22dとUHF帯用アンテナ8a乃至8dを用いた受信システムを示す。図1は、本体2内に収容されている電気回路を示したものである。
【0044】
UHF帯用アンテナ8a乃至8dは、整合器24a乃至24d及び選択手段、例えば開閉スイッチ26a乃至26dを介してハイパスフィルタ28に接続されている。開閉スイッチ26a乃至26dは、例えばPINダイオードのような半導体装置を使用したもので、後述する選択制御信号が供給されたときに閉成され、選択制御信号が供給されていないときに開放される。ハイパスフィルタ28は、例えばUHF帯のテレビジョン放送の最低周波数のチャンネル以上の周波数を通過させることができるように、遮断周波数が設定されている。
【0045】
同様に、VHF帯用アンテナ22a乃至22dは、整合器30a乃至30d及び選択手段、例えば開閉スイッチ32a乃至32dを介してローパスフィルタ32に接続されている。開閉スイッチ32a乃至32dは、開閉スイッチ26a乃至26dと同一のものである。ローパスフィルタ34は、例えばVHF帯のテレビジョン放送の最高周波数のチャンネル以下の周波数を通過させることができるように、遮断周波数が設定されている。
【0046】
これらフィルタ28、34の出力は、2つの並列経路37a、37bと直流阻止コンデンサ36を介して端子38に供給されている。端子38は、後述する制御手段、例えばアンテナコントローラ64に伝送線路、例えば同軸ケーブルによって接続されている。
【0047】
並列経路37aは、直列に接続された経路開閉手段、例えば開閉スイッチ40a、40bからなる。これら開閉スイッチ40a、40bは、開閉スイッチ26a乃至26dと同様に構成され、閉成信号が供給されたとき閉成され、閉成信号が供給されていない状態で開放される。並列経路37bは、レベル調整手段、例えばUHF帯及びVHF帯の全てのテレビジョン放送信号を増幅可能な広帯域増幅器42を有し、その入力側及び出力側に経路開閉手段、例えば開閉スイッチ44a、44bを有している。開閉スイッチ44a、44bも、開閉スイッチ26a乃至26dと同様に構成され、閉成信号が供給されたとき閉成され、閉成信号が供給されていない状態で開放される。広帯域増幅器42は、その出力が常に一定になるように自動利得調整されており、切換スイッチ46を介して直流動作電源が供給されたときに動作する。この直流動作電源は、平滑回路48が発生する。
【0048】
平滑回路48には、端子38及び高周波阻止コイル50を介して、アンテナコントローラ64からの直流電源が供給されている。平滑回路48は、これを平滑して、切換スイッチ46に供給する。また、平滑回路48は、スイッチ制御回路54等の他の能動素子にも直流電源を供給している。切換スイッチ46は、トーン検出器52がトーン信号を検出したときに、トーン検出器52の出力によって、動作電源を増幅器42に供給するように切り換えられる。
【0049】
また、トーン検出器52がトーン信号を検出したときに、スイッチ制御回路54が開閉スイッチ44a、44bに閉成信号を供給し、開閉スイッチ40a、40bには閉成信号を供給しない。従って、ハイパスフィルタ28、ローパスフィルタ34からの出力信号は、増幅器42によって増幅されて、端子38に供給される。また、トーン検出器52がトーン信号を非検出のとき、スイッチ制御回路54は、開閉スイッチ44a、44bに閉成信号を非供給とし、開閉スイッチ40a、40bに閉成信号を供給する。従って、ハイパスフィルタ28、ローパスフィルタ34からの出力信号は、増幅されずに、そのまま端子38に出力される。なお、トーン信号は、コンデンサ56、高周波阻止コイル50及び端子38を介してアンテナコントローラ64からトーン検出器52に供給される。
【0050】
また、後述するように、アンテナコントローラ64から端子38には、パルス信号が供給され、これが、高周波阻止コイル50を介してパルス検出器58に供給され、検出される。このパルス信号がカウンタ60においてカウントされる。このカウント値は、スイッチ制御回路62に供給され、スイッチ制御回路62は、各開閉スイッチ26a乃至26d、32a乃至32dを制御する。このカウンタ60は、カウント値0からカウント値7までカウントすると、再び0からカウントを開始するものである。
【0051】
例えば、カウント値が「0」の場合、スイッチ制御回路62は、開閉スイッチ26a、32aのみに選択制御信号を供給し、アンテナ8a、22aの出力信号を端子38に供給する。従って、本体2のUHF帯及びVHF帯のアンテナの指向性は、図3に示すようにAの方向となる。
【0052】
カウント値が「1」の場合、スイッチ制御回路62は、開閉スイッチ26a、26b、32a、32bのみに選択制御信号を供給し、アンテナ8a、8bの合成信号と、アンテナ22a、22bの合成信号を端子38に供給する。従って、本体2のUHF帯及びVHF帯のアンテナの指向性は、図3に示すようにBの方向となる。
【0053】
カウント値が「2」の場合、スイッチ制御回路62は、開閉スイッチ26b、32bのみに選択制御信号を供給し、アンテナ8b、22bの出力信号を端子38に供給する。従って、本体2のUHF帯及びVHF帯のアンテナの指向性は、図3に示すようにCの方向となる。
【0054】
カウント値が「3」の場合、スイッチ制御回路62は、開閉スイッチ26b、26c、32b、32cのみに選択制御信号を供給し、アンテナ8b、8cの合成信号と、アンテナ22b、22cの合成信号を端子38に供給する。従って、本体2のUHF帯及びVHF帯のアンテナの指向性は、図3に示すようにDの方向となる。
【0055】
カウント値が「4」の場合、スイッチ制御回路62は、開閉スイッチ26c、32cのみに選択制御信号を供給し、アンテナ8c、22cの出力信号を端子38に供給する。従って、本体2のUHF帯及びVHF帯のアンテナの指向性は、図3に示すようにEの方向となる。
【0056】
カウント値が「5」の場合、スイッチ制御回路62は、開閉スイッチ26c、26d、32c、32dのみに選択制御信号を供給し、アンテナ8c、8dの合成信号と、アンテナ22c、22dの合成信号を端子38に供給する。従って、本体2のUHF帯及びVHF帯のアンテナの指向性は、図3に示すようにFの方向となる。
【0057】
カウント値が「6」の場合、スイッチ制御回路62は、開閉スイッチ26d、32dのみに選択制御信号を供給し、アンテナ8d、22dの出力信号を端子38に供給する。従って、本体2のUHF帯及びVHF帯のアンテナの指向性は、図3に示すようにGの方向となる。
【0058】
カウント値が「7」の場合、スイッチ制御回路62は、開閉スイッチ26a、26d、32a、32dのみに選択制御信号を供給し、アンテナ8a、8dの合成信号と、アンテナ22a、22dの合成信号を端子38に供給する。従って、本体2のUHF帯及びVHF帯のアンテナの指向性は、図3に示すようにHの方向となる。
【0059】
このように選択制御信号の変化に従って、アンテナ単体の出力とアンテナの合成出力とのうち1つが端子38に供給される。これによって、本体2の回りに順にUHF帯及びVHF帯のアンテナの指向性が8つの方向に変化する。各アンテナ単体が持つ指向性が本体2の回りに所定間隔に位置する第1の方向から到来する電波を受信するためのものであり、アンテナを組み合わせて得た指向性が、各第1の方向の間に位置する第2の方向からの電波を受信するためのものである。
【0060】
図2は、アンテナコントローラ64を示したもので、アンテナコントローラ64は、送信手段、例えばコントローラ本体64aと、操作手段、例えば遠隔制御器64bとを備えている。
【0061】
コントローラ本体64aは、端子66を有し、この端子66は、上述したように同軸ケーブルを介して本体2の端子38に接続されている。この端子66は、コンデンサ68を介して端子70に接続されている。この端子70は、同軸ケーブルを介してテレビジョン受像機に接続されている。従って、アンテナ1からの受信信号は、テレビジョン受像機に供給される。
【0062】
コントローラ本体64aには、さらに、本体2内の増幅器42用の直流動作電源72が設けられている。この直流動作電源72は2つの異なる電圧、例えば10Vと8Vとの直流電圧が発生する端子72aと72bとを有している。これら端子72a、72bのうちパルス発生用スイッチ74によって選択されたものが、高周波阻止コイル76を介して端子66に接続されている。従って、パルス発生用スイッチ74が端子72aに接続されていると、図4(a)に示すように、直流電圧が増幅器42用に本体2に供給される。
【0063】
パルス発生用スイッチ74は、信号処理部78から供給されるパルス状の開閉信号に従って端子72aと72bとのいずれかに切り換えられる。信号処理部78は、本体2内のカウンタ60のカウント値を「1」とする場合には、パルス発生用スイッチ74を端子72aに接続されている状態から、端子72b側に接続されている状態に切り換え、その後に端子72aに接続される状態に切り換える。同様に、信号処理部78は、本体2内のカウンタ60のカウント値を「2」とする場合には、パルス発生用スイッチ74を、端子72aに接続されている状態から、端子72b側に接続されている状態に切り換え、その後に端子72aに接続される状態に切り換え、再び端子72b側に接続されている状態に切り換え、更に端子72aに接続される状態に切り換える。以下、同様に、直流動作電源72からの電圧を10Vと8Vとの間で変化させることによって、カウンタ60用のパルス信号が発生される。このパルス状の切換信号は、例えば400KHz以上の周波数を持つものであり、直流動作電源72からの電圧を変更しても、増幅器42の動作に支障は生じない。図4(b)に直流動作電源72からの電圧が変更されている状態を示す。
【0064】
また、コントローラ本体64a内には、トーン信号発生器80が設けられており、図4(c)に示すように例えば4KHzのトーン信号を発生している。このトーン信号は、開閉スイッチ82、コンデンサ84及び高周波阻止コイル76を介して端子66に供給される。従って、開閉スイッチ82が閉成されているとき、トーン信号は図4(d)に示すように直流動作電源に重畳されて、本体2に伝送され、トーン信号検出器52によって検出される。開閉スイッチ82は、信号処理部78から閉成信号が供給されている期間、閉成される。なお、トーン信号が直流動作電源に重畳され、かつ直流動作電圧が変化させられている状態における端子38の電圧を図4(e)に示す。また、トーン信号が重畳されていない状態における端子38の電圧を図4(f)に示す。
【0065】
信号処理部78は、遠隔制御器64bから送信された光信号、例えば赤外線信号を受信部86が受信した受信信号に基づいて、パルス発生用スイッチ74、開閉スイッチ82を制御する。
【0066】
遠隔制御器64bは、4つの操作子、例えば押釦スイッチ88a乃至88dを有している。これら押釦スイッチ88a乃至88dは、信号処理部90に接続されている。信号処理部90は、これらスイッチ88a乃至88dの操作に従って送信部94から受信部86に向けて赤外線信号を送信する。
【0067】
例えば押釦スイッチ88aは、本体2のアンテナ1の指向性を時計方向、例えば右回りに変化させるためのスイッチで、この押釦スイッチ88aを押すごとに、コントローラ本体64aの信号処理部78は、パルス発生用スイッチ74を1度切り換える。従って、押釦スイッチ88aが、2度続けて押されると、パルス発生用スイッチ74は、2度切り換えられる。
【0068】
押釦スイッチ88bは、本体2のアンテナの指向性を反時計方向、例えば左回りに変化させるためのスイッチで、この押釦スイッチ88aを押すごとに、コントローラ本体64aの信号処理部78は、パルス発生用スイッチ74を7度切り換える。従って、本体2のカウンタ60のカウント値は7つ増加する。例えば、本体2のUHF帯及びVHF帯のアンテナの指向性がAの方向にある状態で、カウント値が7つ増加すると、指向性はHに変化する。このようにカウント値を、変化させようとする指向性の合計数である8よりも1だけ小さい数である7つ増加させることによって、左回りにUHF帯及びVHF帯のアンテナの指向性を変化させている。
【0069】
押釦スイッチ88cは、本体2の増幅器42を動作させるためのもので、このスイッチ88cが操作されると、信号処理部78が開閉スイッチ82を閉成し、トーン信号が本体2に送信され、上述したように増幅器42に動作電源が供給され、かつ増幅器42の入出力側にある開閉スイッチ44a、44bが閉成される。この状態において、押釦スイッチ88dが操作されると、信号処理部78が開閉スイッチ82を開放し、トーン信号の送出が停止される。その結果、増幅器42の動作電源の供給が停止され、開閉スイッチ44a、44bが開放され、代わりに開閉スイッチ40a、40bが閉成される。
【0070】
なお、信号処理部78は、押釦スイッチ88a、88bの操作に応じて表示用カウント信号も生成し、これがカウンタ96によってカウントされ、そのカウント値の変化に従って表示部98の表示が変化する。表示部98には、本体2内の両アンテナの指向性の方向に合わせて8つの表示素子、例えばLED98a乃至98hが配置され、カウント値に応じて点灯するLEDが変化する。これによって、両アンテナの現在の指向性がどの方向を向いているかが判明する。
【0071】
このように構成されたアンテナシステムでは、遠隔制御器64bの4つの押釦スイッチ88a、88bを操作することによって、両アンテナの指向性を右回りにでも左回りにでも任意に変更することができるし、今までの右回りに指向性を変化させていたのを、逆に途中から左回りに指向性を変化させることもできる。さらに、押釦スイッチ88c、88dの操作によって本体2内の増幅器42を動作させている状態と、動作させていない状態とに容易に変更することができる。例えば、受信しようとする電波の受信レベルが小さい場合には、増幅器42を動作させることによって受信レベルを大きくすることができ、逆に増幅器42を動作させると受信レベルが大きくなりすぎる場合には、増幅器42を停止させる。上記の実施の形態では、2種類の電圧を直流電源72が発生するように構成し、これら2種類の電圧を切り換えることによってパルス信号を発生したが、これに限ったものではなく、例えば1種類の電圧を発生するように直流電源72を構成し、この電圧を断続するように構成することもできる。
【0072】
本発明の第2の実施の形態のアンテナシステムは、図10に示すように、第1の実施の形態で示した本体2と、チューナ100とを備えたものである。
【0073】
チューナ100は、アンテナから供給されたUHF帯またはVHF帯のテレビジョン放送信号のうち所望のものを信号処理部102で受信復調するもので、記憶手段、例えばメモリ104には、各受信チャンネルと、この受信チャンネルを受信するために必要なアンテナ1の指向性とのデータが、対応させて記憶させてある。そして、或る受信チャンネルを信号処理部102が受信するようにメモリ104から或る受信チャンネルのデータを読み出した際に、これに対応するアンテナ1の指向性の方向データも読み出される。このデータは、モジュラー106を介してインターフェースユニット108のモジュラー110に供給される。このモジュラー110からのデータは、バッファ112を介してFSK変調器114に供給され、ここでFSK変調信号に変換され、このFSK変調信号のみを通過させる帯域通過フィルタ116、直流阻止コンデンサ118、端子120、伝送路、例えば同軸ケーブル122を介して本体2の端子38に供給される。
【0074】
このFSK変調信号は、直流阻止コンデンサ36を介して帯域通過フィルタ124を介してFSK復調器126に供給され、データに復調され、CPU128に供給される。このデータ128に基づいて開閉スイッチ26a乃至26d、32a乃至32dが開閉制御され、チューナ100において受信しようとするチャンネルにおいて最良の受信状態となる指向性にUHF帯またはVHF帯のアンテナの指向性が制御される。なお、このようにして指向性が調整されたUHF帯またはVHF帯のアンテナの受信信号は、経路37aまたは37b、ハイパスフィルタ129、直流阻止コンデンサ36、端子38、同軸ケーブル122を介してインターフェースユニット108の端子120に供給される、インターフェースユニット108内では、直流阻止コンデンサ118、VHF帯以上の周波数を通過させるハイパスフィルタ129aを経て端子131に受信信号は供給され、さらに同軸ケーブル133、チューナ100の端子135を介して信号処理部102に供給される。
【0075】
アンテナ1においては、第1の実施の形態と比較して、増幅器42に代えてレベル調整手段、例えば可変利得増幅器42aが使用されている。この増幅器42a、復調器126、CPU128等への直流動作電源は、チューナ100内に設けられており、モジュラー106、110を介してインターフェースユニット108に直流動作電圧が供給され、ここから高周波阻止コイル130、端子120、同軸ケーブル122を経て本体2の端子38に供給される。端子38に接続された高周波阻止コイル50を介して平滑回路48に直流動作電圧が供給され、平滑されて、増幅器42aに供給され、増幅器42aは、常に動作している。無論、第1の実施の形態と同様に、切換スイッチ46等を設けて、必要なときだけ動作させるようにすることもできる。
【0076】
この増幅器42aは、その利得がチューナ100からのデータによって制御される。即ち、チューナ100のメモリ104では、受信チャンネルとアンテナの指向性とを対応させるだけでなく、その受信チャンネルの際に増幅器42aに設定すべき利得を表すデータも受信チャンネルに対応させて、記憶されている。指向性のデータが読み出されたとき、利得データも読み出され、指向性のデータに関連して説明したのと同様にして、CPU128に供給される。このデータを受けたCPU128は、増幅器42aの利得を受信データに対応するものに変更し、かつ開閉スイッチ44a、44bを閉成する。また、受信データが非増幅を表している際には、開閉スイッチ44a、44bを開放し、かつ開閉スイッチ40a、40bを閉成する。なお、デジタルテレビジョン放送を受信する場合には、利得の調整は行われない。
【0077】
なお、アンテナ1の指向性を変更するためのデータと、増幅器42aの利得を調整するためのデータとは、例えば14ビットで構成された1つのデータストリーム内に同時に含まれている。チューナ100からのデータは、同軸ケーブル122を介してアンテナ1に供給するように説明したが、アンテナ1にモジュラー140を設け、このモジュラー140をCPU128に接続し、モジュラー140と106とをケーブルによって接続することも可能である。
【0078】
このように受信チャンネルを選択すると、自動的にアンテナ1の指向性及び可変利得増幅器42aの利得も、その選択された受信チャンネルに対応したものに自動的になるので、設定作業が非常に容易である。
【0079】
このような制御を行うためには、メモリ104に受信チャンネルと指向性と増幅器42aの利得とを対応させて記憶させる必要がある。そのため、チューナ100では、図11に示すような処理を行う。なお、このチューナ100は、アナログテレビジョン放送とデジタルテレビジョン放送双方を受信可能なものである。
【0080】
まず、自動的に或るチャンネルが信号処理部102において選択される(ステップS2)。次に、この選択されたチャンネルがアナログテレビジョン放送のチャンネルであるか判断する(ステップS4)。
【0081】
アナログテレビジョン放送の場合、順にこのアンテナ1の指向性が順に変更される(ステップS6)。この変更は、信号処理部102から指向性変更用のデータを上述したようにしてアンテナ1に対して送信することによって行える。指向性の変更が行われるごとに、受信レベルが信号処理部102において測定される(ステップS8)。これら測定されたレベルのうちで最大となる指向性の方向が決定される(ステップS10)。信号処理部102から上述したようにして、利得調整用のデータが順に変更されて送られ、この決定された方向において受信レベルが順に変更される(ステップS12)。その結果として得られた各受信レベルのうち適正レベルとなるものがあるか判断する(ステップS14)。この判断の結果、適正レベルとなるものがあると、その選択されたチャンネル、決定された指向性の方向及び適正レベルとなる利得を対応させて、メモリ104に記憶され(ステップS16)、ステップS2が再び実行され、他のチャンネルについても同様に行われる。ステップS14において適正レベルとならないと判断された場合には、この受信チャンネルの受信は不可能であるので、メモリ104にはなんら記憶せずに、ステップS2を再び実行する。
【0082】
ステップS4において、デジタルテレビジョン放送のチャンネルであると判定されると、ステップS6と同様にアンテナ1の指向性が順に変更される(ステップS18)。この指向性が変更されるごとにビットエラーレート(BER)が測定される(ステップS20)。測定された各ビットエラーレートのうち最小のビットエラーレートとなる指向性の方向が決定される(ステップS22)。そして、この最小のビットエラーレートが予め定めた値以上であるか判断する(ステップS24)。最小ビットエラーレートが予め定めた値以上であると、良好にデジタルテレビジョン放送を受信することができないので、メモリ104には何ら記憶せず、ステップS2を再び実行する。最小ビットエラーレートが予め定めた値よりも小さいと、良好にデジタルテレビジョン放送を受信することができるので、そのチャンネルと方向とを対応させて記憶する。なお、ビットエラーレートを測定する場合でも、増幅器42aの利得を調整することも可能である。
【0083】
このように第2の実施の形態のアンテナシステムでは、受信チャンネルに対応してアンテナの指向性や増幅器42aの利得が自動的に調整されるので、受信チャンネルの選択と、アンテナの指向性の調整とを、同時に行うことができ、設定作業が容易になる。
【0084】
上記の2つの実施の形態では、UHF帯及びVHF帯それぞれにおいて、4本のアンテナを使用して、8つの方向に指向性を変化させたが、使用するアンテナの数を増加させて、これらアンテナを組み合わせることによって、更に多くの方向に指向性を変化させることもできる。第1の実施の形態では、UHF帯及びVHF帯のアンテナの指向性を、今までと反対方向にするために、カウンタ60に7発のパルスを供給したが、必ずしもこれに限ったものではなく、例えばカウンタ60を加算及び減算カウンタとして、例えば右回りに指向性を変化させる場合には加算カウンタとして動作させ、左回りに指向性を変化させる場合には減算カウンタとして動作させるように構成することも可能である。第2の実施の形態では、レベル調整手段として、可変利得増幅器42aを使用したが、これに代えて可変減衰器を使用することもできる。第2の実施の形態では、チューナ100とは別にインターフェースカード108を設けたが、インターフェースカード108をチューナ100に内蔵させることも可能である。
【0085】
【発明の効果】
以上のように、本発明によるアンテナシステムによれば、受信しようとする電波に対して最良の指向性にアンテナを速やかに設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のアンテナシステムにおけるアンテナのブロック図である。
【図2】図1のアンテナと同時に使用される遠隔制御器とコントローラ本体とのブロック図である。
【図3】図1のアンテナの指向性が変化する方向を示す図である。
【図4】図1のアンテナシステムの各部の波形図である。
【図5】図1のアンテナの正面図である。
【図6】図5のアンテナの横断正面図、縦断底面図及び縦断側面図である。
【図7】図5のアンテナの部分拡大横断正面図、部分拡大横断底面図及び部分拡大縦断側面図である。
【図8】図1のアンテナに使用されているUHF帯のアンテナの組み立て図である。
【図9】図1のアンテナに使用されているVHF帯のアンテナの組み立て図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態のアンテナシステムのブロック図である。
【図11】図10のアンテナシステムのチューナ部の動作フローチャートである。
【符号の説明】
1 アンテナ
2 本体
8a乃至8d UHF帯アンテナ(第1のアンテナ)
26a乃至26d 開閉スイッチ(第1の選択手段)
64a コントローラ本体(制御手段)
64b 遠隔制御器(制御手段)
88a乃至88d 押釦スイッチ(操作子)
Claims (5)
- 本体と、
この本体の周囲の互いに異なる第1の方向から前記本体に向かって到来する第1の周波数帯の電波を受信するように、前記本体内に配置された複数のアンテナであって、これらアンテナを組み合わせることによって、前記各第1の方向の間にある互いに異なる第2の方向から前記本体に向かって到来する第1の周波数帯の電波を受信する複数の第1のアンテナと、
前記本体内に配置され、前記各第1のアンテナ単体の出力と、前記第1のアンテナの各組合せ出力とのうち、1つを選択して出力する第1の選択手段と、
前記本体内に設けられ、前記第1の選択手段によって選択された前記アンテナ単体または前記アンテナ組合せ出力をレベル調整するレベル調整手段と、
前記本体とは別個に形成された制御手段とを、
具備し、前記制御手段は、第1乃至第3の操作子を有し、第1の操作子が操作されるごとに、前記本体の回りに時計方向に順に前記第1の周波数帯の電波を受信する方向が変化するように前記選択制御信号を生成し、第2の操作子が操作されるごとに、前記本体の回りに反時計方向に順に前記第1の周波数帯の電波を受信する方向が変化するように前記選択制御信号を生成し、第3の操作子が操作されたとき、前記レベル調整手段の動作を指示する信号を生成し、
前記本体と前記制御手段との間に設けられた伝送路が、前記本体から前記第1のアンテナ単体の出力または第1のアンテナの組合せ出力を前記制御手段に伝送し、前記制御手段から前記本体に前記レベル調整手段動作電源を供給し、前記制御手段は、前記選択制御信号を、前記動作電源電圧を変化させることによって供給し、前記制御手段は、前記伝送路に、前記レベル調整手段の動作を指示する信号としてトーン信号を伝送し、前記制御手段は、第1及び第2の操作子の操作に応じてパルス信号を発生するパルス信号発生手段と、このパルス信号を基準値からカウントし、前記第1及び第2の方向の合計数に対応する数までカウントすると前記基準値に戻るカウント手段と、このカウント値に応じて前記選択制御信号を発生する選択手段制御手段とを有し、前記パルス信号発生手段は、第1の操作子が操作されるごとに、1発のパルス信号を発生し、第2の操作子が操作されるごとに、第1及び第2の方向の合計数よりも1だけ少ない数だけパルス信号を発生するアンテナシステム。 - 請求項1記載のアンテナシステムにおいて、前記制御手段は、前記操作子の操作に応じて光信号を送信する操作手段と、この操作手段とは別個に設けられ、前記光信号を受信して、前記選択制御信号を前記本体部に供給する送信手段とを、具備するアンテナシステム。
- 請求項1記載のアンテナシステムにおいて、前記本体内には、この本体の周囲の互いに異なる第1の方向から前記本体に向かって到来する第2の周波数帯の電波を受信するように、前記本体内に配置された複数のアンテナであって、これらアンテナを組み合わせることによって、前記各第1の方向の間にある互いに異なる第2の方向から前記本体に向かって到来する第2の周波数帯の電波を受信する複数の第2のアンテナと、
前記本体内に配置され、前記各第2のアンテナ単体の出力と、前記第2のアンテナの各組合せ出力とのうち1つを、前記選択手段制御手段が生成する選択制御信号に従って選択して出力する第2の選択手段とが、
設けられたアンテナシステム。 - 本体と、
この本体の周囲の互いに異なる第1の方向から前記本体に向かって到来する電波を受信するように、前記本体内に配置された複数のアンテナであって、これらアンテナを組み合わせることによって、前記各第1の方向の間にある互いに異なる第2の方向から前記本体に向かって到来する電波を受信する複数のアンテナと、
前記本体内に配置され、前記各アンテナ単体の出力と、前記各アンテナの各組合せ出力とのうち、1つを選択制御信号に応動して選択して出力する選択手段と、
前記本体内に設けられ、前記選択手段によって選択された前記アンテナ単体または前記アンテナ組合せ出力をレベル制御信号に従ってレベル調整するレベル調整手段と、
前記本体とは別個に形成され、前記選択手段からの出力を受信、復調するチューナと、前記本体から前記第1のアンテナ単体の出力または第1のアンテナの組合せ出力を前記チューナに伝送する伝送路とを、
具備し、前記チューナは、放送チャンネルそれぞれに対応させて、受信しようとする複数の放送チャンネルの電波を受信するために前記選択手段に供給する前記各選択制御信号と、これら各選択制御信号に対応する前記各レベル制御信号とを含むデータを、前記各放送チャンネルに対応させて記憶させた記憶手段を有し、前記チューナは、いずれかの前記放送チャンネルが選択されたとき、対応する前記データを前記記憶手段から読み出して、変調手段によって変調し、前記伝送路を介して前記本体に伝送し、前記本体は、変調されたデータを復調手段によって元のデータに復調し、復調されたデータの前記選択制御信号を前記選択手段に供給し、前記復調されたデータの前記レベル制御信号を前記レベル制御手段に供給する
アンテナシステム。 - 請求項4記載のアンテナシステムにおいて、前記各選択制御信号は、受信する放送チャンネルがデジタルテレビジョン放送の場合、前記チューナによって生成されるビットエラーレートに基づいて決定され、受信する放送チャンネルがアナログテレビジョン放送の場合、前記チューナにおける受信レベルに基づいて決定されるアンテナシステム。
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