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JP4072689B2 - ニオブ酸カリウム堆積体およびその製造方法、表面弾性波素子、周波数フィルタ、周波数発振器、電子回路、ならびに電子機器 - Google Patents

ニオブ酸カリウム堆積体およびその製造方法、表面弾性波素子、周波数フィルタ、周波数発振器、電子回路、ならびに電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、ニオブ酸カリウム堆積体およびその製造方法、たとえば情報通信機器に用いられる表面弾性波素子、周波数フィルタ、周波数発振器、電子回路、および電子機器に関する。
携帯電話などの移動体通信を中心とした通信分野の著しい発展に伴い、表面弾性波素子の需要が急速に拡大している。表面弾性波素子の開発の方向としては、小型化、高効率化、高周波化の方向にある。そのためには、より大きな電気機械結合係数(k)、より安定な温度特性、より大きな表面弾性波伝播速度、が必要となる。例えば表面弾性波素子を高周波フィルタとして用いる場合には、損失の小さく帯域幅の広い通過帯域を得るためには高い電気機械結合係数が望まれる。共振周波数を高周波化するためには、インターディジタル型電極(Inter−Digital Transducer)のピッチのデザインルールの限界からしても、より音速の速い材料が望まれている。さらに、使用温度領域での特性の安定化を得るためには、中心周波数温度係数(TCF)が小さいことが必要となる。
表面弾性波素子は、従来、主として圧電体の単結晶上にインターディジタル型電極を形成した構造が用いられてきた。圧電単結晶の代表的なものとしては、水晶、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)などがある。例えば、広帯域化や通過帯域の低損失化が要求されるRFフィルタの場合には、電気機械結合係数の大きいLiNbOが用いられる。一方、狭帯域でも安定な温度特性が必要なIFフィルタの場合は、中心周波数温度係数の小さい水晶が用いられる。さらに、電気機械結合係数および中心周波数温度係数がそれぞれLiNbOと水晶の間にあるLiTaOはその中間的な役割を果たしている。ただし、電気機械結合係数の最も大きいLiNbOでも、電気機械結合係数は20%程度であった。
最近、ニオブ酸カリウム(KNbO)(a=0.5695nm、b=0.5721nm、c=0.3973nm、以下斜方晶としては本指数表示に従う)単結晶において、大きな電気機械結合係数の値を示すカット角が見出された。Eletron.Lett.Vol.33(1997)193.に記載されているように、0°YカットX伝播(以下、「0°Y−X」という)KNbO単結晶板は、電気機械結合係数が53%と非常に大きな値を示すことが計算によって予測された。さらに、Jpn.J.Appl.Phys.Vol.37(1998)2929.に記載されているように、0°Y−XKNbO単結晶板は電気機械結合係数が50%の大きな値を示すことが実験でも確認され、45°から75°までの回転Y−XKNbO単結晶基板を用いたフィルタの発振周波数が、室温付近で零温度特性を示すことが報告されている。これらの0°Y−Xを含めた回転Y−XKNbO単結晶板は、特開平10−65488号公報に記載されている。
圧電単結晶基板を用いた表面弾性波素子では、電気機械結合係数、温度係数、音速などの特性は材料固有の値であり、カット角および伝播方向で決定される。0°Y−XKNbO単結晶基板は電気機械結合係数に優れるが、45°から75°までの回転Y−XKNbO単結晶基板のような零温度特性は室温付近において示さない。また、伝播速度は同じペロブスカイト型酸化物であるSrTiOやCaTiOに比べて遅い。このように、KNbO単結晶基板を用いるだけでは、高音速、高電気機械結合係数、零温度特性を全て満足させることはできない。
そこで、何らかの基板上に圧電体薄膜を堆積し、その膜厚を制御して、音速や電気機械結合係数、温度特性を向上させることが期待される。Jpn.J.Appl.Phys.Vol.32(1993)2337.に記載されているようなサファイア基板上に酸化亜鉛(ZnO)薄膜を形成したもの、あるいはJpn.J.Appl.Phys.Vol.32(1993)L745.に記載されているようなサファイア基板上にLiNbO薄膜を形成したものなどが挙げられる。従って、KNbOについても、基板上に薄膜化して、諸特性を全て向上させることが期待される。
ここで圧電薄膜としては、その電気機械結合係数、温度特性を引き出すために最適な方向に配向することが望ましく、リーキー波伝播に伴う損失をなるべく小さくするためには、平坦で緻密なエピタキシャル膜であることが望ましい。電気機械結合係数が50%のY−XKNbOは、擬立方晶(100)に相当し、電気機械結合係数が10%の90°Y−XKNbOは、擬立方晶(110)に相当する。従って例えば、SrTiO(100)あるいは(110)単結晶基板を用いることで、電気機械結合係数が50%のY−XKNbO薄膜あるいは電気機械結合係数が10%の90°Y−XKNbO薄膜を得ることが期待される。
しかし、現在のところ、ニオブ酸カリウムの単相薄膜、ならびにY−Xエピタキシャルニオブ酸カリウム薄膜を大面積の絶縁体基板上に作製することができていない。
特開平10−65488号公報 Eletron.Lett.Vol.33(1997)193. Jpn.J.Appl.Phys.Vol.37(1998)2929. Jpn.J.Appl.Phys.Vol.32(1993)2337. Jpn.J.Appl.Phys.Vol.32(1993)L745.
本発明の目的は、絶縁体基板上に多結晶または単結晶の薄いニオブ酸カリウム層が形成されたニオブ酸カリウム堆積体およびその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、高周波化に対応でき電気機械結合係数が高く、小型化や省電力化の効果の期待できる表面弾性波素子を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、上記表面弾性素子を含む周波数フィルタ、周波数発振器、電子回路、および電子機器を提供することにある。
本発明にかかるニオブ酸カリウム堆積体は、
サファイア基板と、
前記サファイア基板の上方に形成されたニオブ酸カリウム層と、
を含む。
本発明によれば、絶縁性基板上に、高い電気機械結合係数を有するニオブ酸カリウム薄膜が形成されたニオブ酸カリウム堆積体を提供できる。
本発明にかかるニオブ酸カリウム堆積体において、さらに、前記サファイア基板の上方に形成された、金属酸化物からなるバッファ層を有し、該バッファ層の上方に前記ニオブ酸カリウム層が形成されることができる。本発明によれば、サファイア基板上にバッファ層を有することにより、結晶性に優れたニオブ酸カリウム層を得ることができる。
なお、本発明において、「A」の上方に「B」を形成するとは、「A」の上に直接「B」を形成する場合、もしくは「A」の上に「A」および「B」と異なる他の部材を介して「B」を形成する場合を含む。
本発明にかかるニオブ酸カリウム堆積体おいて、前記ニオブ酸カリウム層は、分極軸が前記サファイア基板に対して平行なドメインを含むことができる。また、本発明において、前記ニオブ酸カリウム層は、斜方晶ニオブ酸カリウムの格子定数を21/2c<a<bとし、かつb軸が分極軸であるとき、(001)配向でエピタキシャル成長しているドメインを含むことができる。本発明によれば、ニオブ酸カリウム層が上記ドメインを有することにより、高い電気機械結合係数を有する。
本発明にかかるニオブ酸カリウム堆積体において、前記サファイア基板は、R面(1−102)であることができる。かかるサファイア基板を用いることにより、エピタキシャル成長したバッファ層を得ることができる。
本発明にかかるニオブ酸カリウム堆積体おいて、前記バッファ層は、岩塩構造を有する金属酸化物からなることができる。かかる金属酸化物は、酸化マグネシウムであることができる。さらに、前記酸化マグネシウムは、立方晶(100)配向でエピタキシャル成長していることができる。このようなバッファ層を用いることにより、多結晶もしくは単結晶のニオブ酸カリウム層を形成することができる。
本発明にかかるニオブ酸カリウム堆積体において、前記酸化マグネシウムの[100]方向ベクトル、および前記ニオブ酸カリウム層のエピタキシャル成長しているドメインの[001]方向ベクトルは、前記サファイア基板のR面(1−102)の法線ベクトルに対して傾いている。ここで、法線ベクトルに対する傾斜角度は、1度以上20度以下の角度であることができる。
本発明にかかるニオブ酸カリウム堆積体において、前記ニオブ酸カリウム層の代わりに、ニオブ酸カリウム固溶体層であることができる。前記ニオブ酸カリウム固溶体層は、K1−xNaNb1−yTa(0<x<1、0<y<1)で表される固溶体からなることができる。
本発明にかかるニオブ酸カリウム堆積体の製造方法は、
サファイア基板の上方に、岩塩構造を有する金属酸化物からなるバッファ層を形成する工程と、
前記バッファ層の上方に、多結晶もしくは単結晶のニオブ酸カリウム層を形成する工程と、を含むことができる。
本発明の製造方法において、さらに、前記ニオブ酸カリウム層の表面を研磨する工程を有することができる。
本発明にかかる表面弾性波素子は、本発明にかかるニオブ酸カリウム堆積体と、電極とを含む。
本発明にかかる表面弾性波素子において、前記ニオブ酸カリウム堆積体のニオブ酸カリウム層または前記ニオブ酸カリウム固溶体層の表面は、研磨されていることができる。
本発明にかかる周波数フィルタは、本発明にかかる表面弾性波素子を含む。
本発明にかかる周波数発振器は、本発明にかかる表面弾性波素子を含む。
本発明にかかる電子回路は、本発明にかかる周波数発振器を含む。
本発明にかかる電子機器は、本発明にかかる周波数フィルタ、周波数発振器および電子回路の少なくとも1つを含む。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。
1.ニオブ酸カリウム堆積体およびその製造方法
図1(A)〜(C)は、本実施の形態にかかるニオブ酸カリウム堆積体およびその製造方法を模式的に示す断面図である。
1.1.ニオブ酸カリウム堆積体
図1(C)に示すように、本実施の形態に係るニオブ酸カリウム堆積体100は、サファイア単結晶基板11と、サファイア単結晶基板11上に形成された酸化マグネシウム(MgO)からなるバッファ層12と、バッファ層12上に形成されたニオブ酸カリウム層13とを含む。
サファイア単結晶基板11としては、R面(1−102)基板が用いることができる。このようなサファイア単結晶基板は、バッファ層12およびニオブ酸カリウム層13をエピタキシャル成長させることのできる大面積基板であって、安価で入手可能であるという点で好ましい。
バッファ層12は、酸化マグネシウム(MgO)からなり、立方晶(100)配向している。バッファ層12の厚さは、特に限定されないが、サファイア単結晶基板11とニオブ酸カリウム層13の反応を防ぎ、かつ酸化マグネシウム自身の潮解性によるニオブ酸カリウム層13の劣化を防ぐ、という点を考慮すると5nm以上100nm以下であることができる。バッファ層12として、立方晶(100)配向したMgOを用いることにより、後に述べる特定のドメインを有するニオブ酸カリウム層を得ることができる。
ここで、バッファ層12として、立方晶(100)配向したMgOを用いる利点は、MgOがサファイア単結晶基板11上にニオブ酸カリウム層13をエピタキシャル成長させることができる、ということ以外に、Mg2+がニオブ酸カリウム層13のNb5+を置換してK(Mg,Nb)Oが生成した場合においてもニオブ酸カリウム層13の絶縁性を低下させない、ということにもある。
ニオブ酸カリウム層13は、多結晶または単結晶構造を有する。ニオブ酸カリウム層13の厚さは、特に限定されず、適用されるデバイスなどによって適宜選択されるが、例えば、100nm以上10000nm以下とすることができる。
ニオブ酸カリウム層13は、さらに以下の特徴を有することができる。
すなわち、ニオブ酸カリウム層13は、その分極軸がサファイア単結晶基板11に対して平行なドメインを含むことができる。より具体的には、ニオブ酸カリウム層13は、斜方晶ニオブ酸カリウムの格子定数を21/2c<a<bとし、かつb軸が分極軸であるとき、(001)配向でエピタキシャル成長しているドメインを含むことが好ましい。ニオブ酸カリウム層13がこのようなドメインを含むことにより、高い電気機械結合係数を得ることができる。
さらに、後に詳述するように、ニオブ酸カリウム層13が単結晶の場合には、バッファ層12を構成する酸化マグネシウムの[100]方向ベクトル、および前記ニオブ酸カリウム層13のエピタキシャル成長しているドメインの[001]方向ベクトルは、前記サファイア基板のR面(1−102)の法線ベクトルに対して傾いていることが好ましい。この傾斜角度は、前記法線ベクトルに対して、好ましくは1度以上20度以下である。
本実施の形態では、上述したニオブ酸カリウム層の代わりに、ニオブ酸カリウムのニオブおよびカリウムの一部が他の元素で置換されたニオブ酸カリウム固溶体の層であってもよい。このようなニオブ酸カリウム固溶体としては、例えば、K1−xNaNb1−yTa(0<x<1、0<y<1)で表される固溶体を挙げることができる。
1.2.ニオブ酸カリウム堆積体の製造方法
つぎに、ニオブ酸カリウム堆積体の製造方法について述べる。
(1)図1(A)に示すように、サファイア単結晶基板11を用意する。サファイア単結晶基板11は、予め脱脂洗浄されている。脱脂洗浄は、サファイア単結晶基板を有機溶媒に浸漬させ、超音波洗浄機を用いて行うことができる。ここで、有機溶媒としては、特に限定されないが、例えばエチルアルコールとアセトンとの混合液を使用することができる。
(2)図1(B)に示すように、レーザーアブレーション法によって、サファイア単結晶基板11上にMgOからなるバッファ層12を形成する。
具体的には、脱脂洗浄したサファイア単結晶基板11を基板ホルダーに装填したあと、室温での背圧が1×10−8Torrの真空装置内に基板ホルダーごと導入する。ついで、例えば、5×10−5Torrの酸素分圧になるように酸素ガスを導入し、赤外線ランプを用いて20℃/分で400℃まで加熱昇温する。なお、昇温速度、基板温度、圧力などの条件は、これに限るものではない。
次いで、レーザー光をバッファ層用のマグネシウムターゲットに照射し、このターゲットからマグネシウム原子を叩き出すレーザーアブレーション法により、プルームを発生させる。そして、このプルームはサファイア単結晶基板11上に向けて出射され、サファイア単結晶基板11上に接触し、サファイア単結晶基板11上に、立方晶(100)配向のMgOがエピタキシャル成長によって形成される。
なお、マグネシウム原子あるいは後の工程で所望の原子をターゲットから叩き出す方法としては、前述したようにレーザー光をターゲット表面に照射する方法の他、たとえば、アルゴンガス(不活性ガス)プラズマや電子線等をターゲット表面に照射(入射)する方法を用いることもできる。ただし、これらの中では、レーザー光をターゲット表面に照射する方法が好ましい。このような方法によれば、レーザー光の入射窓を備えた簡易な構成の真空装置を用いることにより、原子をターゲットから容易にかつ確実に叩き出すことができる。
ターゲットに照射するレーザー光としては、波長が150〜300nm程度、パルス長が1〜100ns程度のパルス光が好適に用いられる。具体的には、レーザー光としては、ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザー、XeClエキシマレーザー等のエキシマレーザー、さらにYAGレーザー、YVOレーザー、COレーザーなどが挙げられる。これらの中でも、特にArFエキシマレーザーまたはKrFエキシマレーザーが好適とされる。ArFエキシマレーザーおよびKrFエキシマレーザーは、いずれも取り扱いが容易であり、また、より効率よく原子をターゲットから叩き出すことができる。
レーザー光の照射時の各条件は、マグネシウムプラズマが十分基板に到達でき、バッファ層としてのMgOがエピタキシャル成長できるのであれば、特に限定されない。レーザー光の照射時の条件としては、例えば、レーザーエネルギー密度が2J/cm以上4J/cm以下、レーザー周波数が5Hz以上20Hz以下、ターゲット基板間距離が30mm以上100mm以下、基板温度が300℃以上600℃以下、堆積中の酸素分圧が1×10−5Torr以上1×10−3Torr以下とすることができる。
(3)図1(C)に示すように、レーザーアブレーション法によって、バッファ層12上にニオブ酸カリウム層13を形成する。
具体的には、レーザー光をバッファ層用のターゲット、例えばK0.6Nb0.4ターゲットに照射し、このターゲットからカリウム、ニオブおよび酸素原子を叩き出すレーザーアブレーション法により、プルームを発生させる。そして、このプルームは、サファイア単結晶基板11上に向けて出射されてバッファ層12に接触し、バッファ層12上にニオブ酸カリウム層13が形成される。
このレーザーアブレーション法においては、カリウムおよびニオブのプラズマが十分基板に到達できるならば、特に限定されない。レーザー光の照射時の条件としては、例えば、レーザーエネルギー密度が2J/cm以上4J/cm以下、レーザー周波数が5Hz以上20Hz以下、ターゲット基板間距離が30mm以上100mm以下、基板温度が600℃以上800℃以下、堆積中の酸素分圧が1×10−2Torr以上1Torr以下とすることができる。
この工程では、レーザーアブレーション時の条件を選択することにより、ニオブ酸カリウムは多結晶(好ましくは単相の多結晶)あるいは単結晶構造となる。
以上の工程によって、サファイア単結晶基板11上に、MgOからなるバッファ層12およびニオブ酸カリウム層13が順に積層されたニオブ酸カリウム堆積体100が得られる。
さらに、必要に応じて、ニオブ酸カリウム層13の表面を平坦化するための研磨処理を行うことができる。このような研磨処理としては、バフ研磨、CMP(Chemical Mechanical Polishing)などを用いることができる。
以上のプロセスでは、ニオブ酸カリウム層13を形成するための工程(3)において、K0.6Nb0.4ターゲットを用いたが、ターゲットの組成比はこれに限定されない。例えば、ニオブ酸カリウム層の形成には、Tri−Phase−Epitaxy法、すなわち、気相原料を固液共存領域の温度に保持した基板に堆積し、液相中から固相を析出させることができるのに適した組成比のターゲットを用いることができる。具体的には、所定の酸素分圧におけるKNbOと3KO・Nbとの共晶点Eにおける温度およびモル組成比をTおよびxとするとき(xは、KNb1−xで表現されるときのカリウム(K)とニオブ(Nb)とのモル組成比)、基体(この例では、サファイア基板と、該基板上に形成されたバッファ層とからなる)上に堆積させた直後の液相状態の組成xが、0.5≦x≦xの範囲となる気相状態の原料であるプラズマプルームを基体に供給する。そして、この酸素分圧およびこのxにおける完全溶融温度をTとするとき、基体の温度TをT≦T≦Tの範囲に保持することにより、プラズマプルーム24から基体上に堆積させたKNb1−xの残液を蒸発させながら、KNb1−xからKNbO単結晶を基体上に析出させることができる。
また、本実施形態では、バッファ層およびニオブ酸カリウム層の成膜方法として、レーザーアブレーションを用いたが、成膜方法はこれに限定されず、例えば蒸着法、MOCVD法、スパッタ法を用いることができる。
1.3.実施例
(1)第1の実施例
以下の方法によって、ニオブ酸カリウム堆積体を形成した、この実施例では、単相の多結晶ニオブ酸カリウム層を得ることができた。
まず、サファイア単結晶基板を有機溶媒に浸漬させ、超音波洗浄機を用いて脱脂洗浄を行う。ここで、有機溶媒としては、エチルアルコールとアセトンの1:1混合液を使用した。脱脂洗浄したサファイア単結晶基板を基板ホルダーに装填したあと、室温での背圧1×10−8Torrの真空装置内に基板ホルダーごと導入し、5×10−5Torrの酸素分圧になるように酸素ガスを導入し、赤外線ランプを用いて20℃/分で400℃まで加熱昇温した。
次いで、マグネシウムターゲットの表面に、エネルギー密度3J/cm、周波数10Hz、パルス長10nsの条件でKrFエキシマレーザー(波長248nm)のパルス光を入射し、ターゲット表面にマグネシウムのプラズマプルームを発生させた。このプラズマプルームを、基板温度400℃、酸素分圧5×10−5Torrの条件で、ターゲットから70mm離れた位置にあるサファイア単結晶基板に30分間照射し、エピタキシャル成長したMgOからなるバッファ層を10nmの厚さで堆積した。
次に、K0.6Nb0.4ターゲットの表面に、エネルギー密度3J/cm、周波数10Hz、パルス長10nsの条件でKrFエキシマレーザーのパルス光を入射し、K、Nb、Oのプラズマプルームを、基板温度750℃、酸素分圧1×10−1Torrの条件で、ターゲットから70mm離れた位置にあるサファイア単結晶基板に240分間照射し、バッファ層上にニオブ酸カリウム層を1μmの厚さで堆積した。
このようにして得られたニオブ酸カリウム堆積体におけるニオブ酸カリウム層の表面をコロイダルシリカ研磨液を用いたバフ研磨によって研磨した。図2(A),(B)に、研磨前後におけるニオブ酸カリウム層の表面モフォロジーの走査型電子顕微鏡(SEM)写真を示す。研磨前のニオブ酸カリウム層の表面は、図2(A)に示すように、多結晶粒子からなり表面モフォロジーに劣ることが確認された。これに対し、研磨後のニオブ酸カリウム層の表面は、図2(B)に示すように、平滑な表面を有していることが確認された。
また、本実施例で得られたニオブ酸カリウム層のX線回折パターン(2θ−θスキャン)を図3に示す。図3のX線回折パターンに示される全てのピークは、サファイアおよびニオブ酸カリウムに帰属され、それ以外の化合物に帰属されるピークは観察されない。従って、本実施例で得られたニオブ酸カリウム層は、多結晶ではあるが単相であることが確認された。
(2)第2の実施例
以下の方法によって、ニオブ酸カリウム堆積体を形成した、この実施例では、単結晶のニオブ酸カリウム層を得ることができた。
まず、サファイア単結晶基板を有機溶媒に浸漬させ、超音波洗浄機を用いて脱脂洗浄を行う。ここで、有機溶媒としては、エチルアルコールとアセトンの1:1混合液を使用した。脱脂洗浄したサファイア単結晶基板を基板ホルダーに装填したあと、室温での背圧1×10−8Torrの真空装置内に基板ホルダーごと導入し、5×10−5Torrの酸素分圧になるように酸素ガスを導入し、赤外線ランプを用いて20℃/分で400℃まで加熱昇温した。このとき、図4(A)に示すように、サファイア[11−20]方向からの反射高速電子線回折(Reflection High Energy Electron Diffraction(RHEED))により得られたパターンには、単結晶特有の菊池ラインや強反射点が観測された。
次に、マグネシウムターゲットの表面に、エネルギー密度3J/cm、周波数20Hz、パルス長10nsの条件でKrFエキシマレーザー(波長248nm)のパルス光を入射し、ターゲット表面にマグネシウムのプラズマプルームを発生させた。このプラズマプルームを、基板温度400℃、酸素分圧5×10−5Torrの条件で、ターゲットから70mm離れた位置にあるサファイア単結晶基板に30分間照射し、MgOからなるバッファ層を10nmの厚さで堆積した。このようにして得られた堆積体について、サファイア[11−20]方向からのRHEEDパターンを求めたところ、図4(B)に示すパターンが得られた。このRHEEDパターンには、回折パターンが現れており、MgOのバッファ層がエピタキシャル成長していることが確認された。
次に、K0.67Nb0.33ターゲットの表面に、エネルギー密度2J/cm、周波数10Hz、パルス長10nsの条件でKrFエキシマレーザーのパルス光を入射し、K、Nb、Oのプラズマプルームを、基板温度600℃、酸素分圧1×10−2Torrの条件で、ターゲットから70mm離れた位置にあるサファイア単結晶基板に240分間照射し、バッファ層上にニオブ酸カリウム(KNbO)層を0.5μmの厚さで堆積した。
このようにして得られた堆積体について、サファイア[11−20]方向からのRHEEDパターンを求めたところ、図4(C)に示すパターンが得られた。このパターンには、明確な回折パターンが現れており、ニオブ酸カリウムがエピタキシャル成長していることが確認された。
さらに、本実施例で得られたニオブ酸カリウム(KNbO)層のX線回折パターン(2θ−θスキャン)を図5に示す。図5のX線回折パターンから、サファイア基板のピークの他には、KNbO(001)およびKNbO(002)ピークしか観測されず、KNbOが(001)配向(c軸配向)していることが確認された。
また、KNbO(111)ピークについてX線回折極点図を測定したところ、図6に示す結果が得られた。図6から、4回対称を示すスポットが30度<Psi<60度に観測されたことから、KNbO層は(001)配向(c軸配向)でエピタキシャル成長しており、面内方向で[010]軸(分極軸)が90度異なる2つのドメインが存在することが分かった。また、その4スポットの中心が極点図の中心(Psi=0度)から10度ずれていることより、KNbO層は、その[001]ベクトルがサファイアR面(1−102)の法線ベクトルに対して10度程度傾いた状態でエピタキシャル成長していることが確認された。
以上述べたように、本実施形態によれば、気相法を用いてニオブ酸カリウム層を作製する際に、R面サファイア単結晶基板および立方晶(100)配向のMgOからなるバッファ層を用いて、ニオブ酸カリウムの単一相薄膜をc軸配向でエピタキシャル成長させることができる。かかるニオブ酸カリウム薄膜は、電気機械結合係数の大きな表面弾性波素子を得ることができる。したがって、かかる表面弾性波素子を適用することにより、周波数フィルタおよび周波数発振器は小型化を実現でき、さらに、電子回路および電子機器の省電力化を実現することが可能となる。
2.表面弾性波素子
図7は、本発明における表面弾性波素子200の一実施の形態を模式的に表す断面図である。
表面弾性波素子200は、本発明にかかるニオブ酸カリウム堆積体、例えば1.で述べたニオブ酸カリウム堆積体100(図1参照)を含んで構成される。具体的には、サファイア単結晶基板11上に、バッファ層12およびニオブ酸カリウム層13が順次積層されている。さらに、ニオブ酸カリウム層13上に、所定のパターンを有するインターディジタル型電極(以下、「IDT電極」という)18,19が形成されている。
ニオブ酸カリウム層13は、1.で述べたように、多結晶または単結晶のニオブ酸カリウムから構成されている。本実施の形態では、ニオブ酸カリウム(KNbO)の代わりにニオブ酸タンタル酸ナトリウムカリウム固溶体(K1−xNaNb1−yTa(0<x<1、0<y<1))を用いることもできる。これらのことは、以下に述べる各素子についても同様である。
かかる表面弾性波素子200は、例えば以下のようにして形成される。
まず、金属、例えばアルミニウムを用いた真空蒸着により、ニオブ酸カリウム堆積体100のニオブ酸カリウム層13上に金属層を堆積する。次に、金属層に対し、公知のリソグラフィーおよびドライエッチング技術を用いてパターニングを行い、ニオブ酸カリウム層13上にIDT電極18、19を形成する。
以下、本実施形態にかかる表面弾性波素子について行った実験例について述べる。
(1)1.3(1)で述べた第1の実施例のニオブ酸カリウム堆積体を用いて表面弾性波素子を形成した。このニオブ酸カリウム堆積体は、単相の多結晶ニオブ酸カリウム層を有する。なお、IDT電極としては、厚さ100nmのアルミニウム層を用いた。
得られた表面弾性波素子について、IDT電極18、19の間での表面弾性波の遅延時間Vopenから求めた音速は5000m/sであった。また、IDT電極18、19の間を金属薄膜で覆った場合の表面弾性波の遅延時間Vshortとの差から求めた電気機械結合係数は10%であった。
また、ニオブ酸カリウム(KNbO)の代わりにニオブ酸タンタル酸ナトリウムカリウム固溶体(K1−xNaNb1−yTa、0<x<1、0<y<1)を用いた表面弾性波素子の場合も同様の効果が得られた。
(2)1.3(2)で述べた第2の実施例で得られたニオブ酸カリウム堆積体を用いて表面弾性波素子を形成した。このニオブ酸カリウム堆積体は、単結晶のニオブ酸カリウム層を有する。なお、IDT電極としては、厚さ100nmのアルミニウム層を用いた。
得られた表面弾性波素子について、IDT電極18、19の間での表面弾性波の遅延時間Vopenから求めた音速は5000m/sであった。また、IDT電極18、19の間を金属薄膜で覆った場合の表面弾性波の遅延時間Vshortとの差から求めた電気機械結合係数は、ニオブ酸カリウム層が(001)配向の単結晶であるため35%であった。上記(1)多結晶のニオブ酸カリウム層を用いた場合の電気機械結合係数(10%)と比べ、ニオブ酸カリウム層を(001)配向でエピタキシャル成長させることによって、電気機械結合係数が改善することが明らかとなった。
3.周波数フィルタ
図8は、本発明の一実施形態にかかる周波数フィルタの外観を示す斜視図である。図8に示した周波数フィルタは、本発明にかかるニオブ酸カリウム堆積体、例えば1.で述べたニオブ酸カリウム堆積体100(以下、これを「基体400」という)を含んで構成される。具体的には、基体400は、サファイア単結晶基板上に、バッファ層およびニオブ酸カリウム層が順次積層されて構成されている。周波数フィルタは、さらに、基体400のニオブ酸カリウム層上に、所定のパターンを有するIDT電極41,42が形成されている。
IDT電極41,42は、例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金により形成される。また、IDT電極41,42の厚みは、IDT電極41,42のピッチの100分の1程度に設定される。また、IDT電極41,42を挟むように、基体400の上面には、吸音部43,44が形成されている。吸音材43,44は、基体400の表面を伝播する表面弾性波を吸収するものである。基体400上に形成された、一方のIDT電極41には高周波信号源45が接続されており、他方のIDT電極42には信号線が接続されている。
上記の構成において、高周波信号源45から高周波信号が出力されると、該高周波信号は、IDT電極41に印加され、基体400の上面に表面弾性波が発生する。該表面弾性波は、約4000m/s程度の速度で基体400上面を伝播する。IDT電極41から吸音部43側へ伝播した表面弾性波は、吸音部43で吸収されるが、IDT電極42側へ伝播した表面弾性波のうち、IDT電極42のピッチ等に応じて定まる特定の周波数、または、特定の帯域の周波数の表面弾性波は、電気信号に変換されて、信号線を介して端子46a、46bに取り出される。なお、上記特定の周波数、または、特定の帯域の周波数以外の周波数成分は、大部分がIDT電極42を通過して吸音部44に吸収される。
このように、本実施形態の周波数フィルタが備えるIDT電極41に供給した電気信号のうち、特定の周波数、または、特定の帯域の周波数の表面弾性波のみを得る(フィルタリング)することが可能となる。
4.周波数発振器
図9は、本発明の一実施形態にかかる周波数発振器の外観を示す斜視図である。図9に示した周波数発振器は、本発明にかかるニオブ酸カリウム堆積体、例えば1.で述べたニオブ酸カリウム堆積体100(以下、これを「基体500」という)を含んで構成される。具体的には、基体500は、サファイア単結晶基板上に、バッファ層およびニオブ酸カリウム層が順次積層されて構成されている。周波数発振器は、さらに、基体500のニオブ酸カリウム層上に、所定のパターンを有するIDT電極51が形成されており、さらに、IDT電極51を挟むように、IDT電極52、53が形成されている。IDT電極51、52、53は、例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金により形成されている。IDT電極51、52、53のそれぞれの厚みは、IDT電極51、52、53の各ピッチの100分の1程度に設定される。また、IDT電極51を構成する一方の櫛歯状電極51aには、高周波信号源54が接続されており、他方の櫛歯状電極51bには信号線が接続されている。なお、IDT電極52、53は、IDT電極51によって発生される表面弾性波の特定の周波数成分、または、特定の帯域の周波数成分を共振させる共振用電極である。
上記の構成において、高周波信号源54から高周波信号が出力されると、該高周波信号は、IDT電極51の一方の櫛歯状電極51aに印加され、基板500の上面にIDT電極52側に伝播する表面弾性波、およびIDT電極53側に伝播する表面弾性波が発生する。該表面弾性波は、約4000m/s程度の速度である。これらの表面弾性波のうちの特定の周波数成分の表面弾性波は、IDT電極52およびIDT電極53で反射され、IDT電極52とIDT電極53との間には定在波が発生する。この特定の周波数成分の表面弾性波がIDT電極52、53で反射を繰り返すことにより、特定の周波数成分、または、特定の帯域の周波数成分が共振して、振幅が増大する。この特定の周波数成分、または、特定の帯域の周波数成分の表面弾性波の一部は、IDT電極51の他方の櫛歯状電極51bから取り出され、IDT電極52とIDT電極53との共振周波数に応じて周波数(または、ある程度の帯域を有する周波数)の電気信号が端子55aと端子55bに取り出すことが可能となる。
図10(A),(B)は、本発明の実施形態の表面弾性波素子(周波数発振器)をVCSO(Voltage Controlled SAW Oscillator:電圧制御SAW発振器)に応用した一例を示す図であり、図10(A)は、側面透視図であり、図10(B)は、上面透視図である。VCSOは、金属製(アルミニウムまたはステンレススチール製等)の筐体600内部に実装される。61は基板であり、この基板61上にIC(Integrated Circuit)62および本発明にかかる周波数発振器63が実装されている。IC62は、外部の回路(図示せず)から入力される電圧値に応じて、周波数発振器63に印加する周波数を制御するものである。
周波数発振器63は、本発明にかかるニオブ酸カリウム堆積体、例えば1.で述べたニオブ酸カリウム堆積体100(以下、これを「基体64」という)を含んで構成される。具体的には、基体64は、サファイア単結晶基板上に、バッファ層およびニオブ酸カリウム層が順次積層されて構成されている。周波数発振器63は、さらに、基体64のニオブ酸カリウム層上に、所定のパターンを有するIDT電極65a、65b、65cが形成されており、その構成は、図9に示した周波数発振器とほぼ同様である。
基板61上には、IC62と、周波数発振器63とを電気的に接続するための配線66がパターンニングされている。IC62および配線66が、例えば、金線等のワイヤ線67によって接続され、周波数発振器63および配線66が、金線等のワイヤ線68によって接続されることにより、IC62と、周波数発振器63とが配線66を介して電気的に接続されている。
図10(A),(B)に示したVCSOは、例えば、図11に示すPLL回路のVCO(Voltage Controlled Oscillator)として用いられる。ここで、PLL回路について簡単に説明する。図11は、PLL回路の基本構成を示すブロック図である。図11に示したように、PLL回路は、位相比較器71、低減フィルタ72、増幅器73、およびVCO74から構成される。
位相比較器71は、入力端子70から入力される信号の位相(または、周波数)を比較し、その差に応じて値が設定される誤差電圧信号を出力する。低減フィルタ72は、位相比較器71から出力される誤差電圧信号の位置の低周波成分のみを通過させ、増幅器73は、低減フィルタ72から出力される信号を増幅する。VCO74は、入力される電圧値に応じてある範囲で連続的に発振周波数が変化する発振回路である。かかるPLL回路は、入力端子70から入力される位相(または、周波数)との差が減少するように動作し、VCO74から出力される信号の周波数を入力70から入力される信号の周波数に同期すると、その後は、一定の位相差を除いて入力端子70から入力される信号に一致し、また、入力信号の変化に追従するような信号を出力する。
5.電子回路
5.1.第1の例
図12は、本発明の一実施形態にかかる電子回路の電気的構成を示すブロック図である。なお、図12に示した電子回路は、例えば、図13に示す携帯電話機1000の内部に設けられる回路である。図13は、本発明の一実施形態にかかる電子機器の一つとして携帯電話機の外観の一例を示す斜視図である。図13に示した携帯電話機1000は、アンテナ101、受話器102、送話機103、液晶表示部104、および操作ボタン105等を備えている。
図12に示した電子回路は、携帯電話機1000内に設けられる電子回路の基本構成を示し、送話機80、送信信号処理回路81、送信ミキサ82、送信フィルタ83、送信電力増幅器84、送受分波器85、アンテナ86a、86b、低雑音増幅器87、受信フィルタ88、受信ミキサ89、受信信号処理回路90、受話器91、周波数シンセサイザ92、制御回路93、および入力/表示回路94を含んで構成される。なお、現在実用化されている。送信信号処理回路81は、送話器80から出力される電気信号に対して、例えば、D/A変換処理、変調処理等の処理を施す回路である。送信ミキサ82は、携帯電話機は周波数変換処理を複数回行っているため、その回路構成は、より複雑となっている。
送話器80は、例えば、音波信号を電波信号に変換するマイクロフォン等で実現され、図13中の送話器103に相当するものである周波数シンセサイザ92から出力される信号を用いて送信信号処理回路81から出力される信号をミキシングする。なお、送信ミキサ82に供給される信号の周波数は、例えば、380MHzである。送信フィルタ83は、中間周波数(IF)の必要となる周波数の信号のみを通過させ、不要となる周波数の信号をカットする。なお、送信フィルタ83から出力される信号は、変換回路(図示せず)によりRF信号に変換される。このRF信号の周波数は、例えば、1.9GHz程度である。送信電力増幅器84は、送信フィルタ82から出力されるRF信号の電力を増幅し、送受分波器85へ出力する。
送受分波器85は、送信電力増幅器84から出力されるRF信号をアンテナ86a、86bから電波の形で送信する。また、送受分波器85は、アンテナ86a、86bで受信した受信信号を分波して、低雑音増幅器87へ出力する。なお、送受分波器85から出力される受信信号の周波数は、例えば、2.1GHz程度である。低雑音増幅器87は、送受分波器85からの受信信号を増幅する。なお、低雑音増幅器87から出力される信号は、変換回路(図示せず)により中間信号(IF)に変換される。
受信フィルタ88は、変換回路(図示せず)により変換された中間周波数(IF)の必要となる周波数の信号のみを通過させ、不要となる周波数の信号をカットする。受信ミキサ89は、周波数シンセサイザ92から出力される信号を用いて送信信号処理回路81から出力される信号をミキシングする。なお、受信ミキサ89に供給される中間周波数は、例えば、190MHz程度である。受信信号処理回路80は、受信ミキサ89から出力される信号に対して、例えばA/D変換処理、復調処理等を施す回路である。受話器91は、例えば、電気信号を音波に変換する小型スピーカ等で実現され、図15中の受話器102に相当するものである。
周波数シンセサイザ92は、送信ミキサ82へ供給する信号(例えば、周波数380MHz程度)および受信ミキサ89へ供給する信号(例えば、周波数380MHz程度)および受信ミキサ89へ供給する信号(例えば、周波数190MHz程度)を生成する回路である。なお、周波数シンセサイザ92は、例えば、760MHzの発振周波数で発信するPLL回路を備え、このPLL回路から出力される信号を分周して周波数が380MHzの信号を生成し、さらに、分周して周波数が190MHzの信号を生成する。制御回路93は、送信信号処理回路81、受信信号処理回路90、周波数シンセサイザ92、および入力/表示回路94を制御することにより携帯電話機の全体動作を制御する。入力/表示回路94は、携帯電話機1000の使用者に対して機器の状態を表示したり、操作者の指示を入力するためのものであり、例えば、図13に示した液晶表示部104および操作ボタン105に相当する。
以上の構成の電子回路において、送信フィルタ83および受信フィルタ88として図8に示した周波数フィルタが用いられる。フィルタリングする周波数(通過させる周波数)は、送信ミキサ82から出力される信号の内の必要となる周波数、および受信ミキサ89で必要となる周波数に応じて送信フィルタ83および受信フィルタ88で個別に設定されている。また、周波数シンセサイザ92内に設けられるPLL回路は、図13に示したPLL回路のVCO74として、図9に示した周波数発振器、または図10(A),(B)に示した周波数発振器(VCSO)を設けたものである。
5.2.第2の例
図16は、本発明の一実施形態にかかる電子回路の電気的構成を示すブロック図である。なお、図16に示したブロック図は、例えば、図14,図15に示すリーダライタ2000に設けられる回路図である。
図14〜図16を参照して本発明の実施形態にかかるリーダライタ2000およびそれを用いた通信システム3000について説明する。図14に示すように、通信システム3000は、リーダライタ2000と、非接触情報媒体2200とを有している。図15は、図14に示すリーダライタの概略ブロック図である。図16は、図15に示すリーダライタ2000の構成を概略的に示す回路図である。
リーダライタ2000は、キャリア周波数fを有する電波W(以下、「キャリア」と表現する場合もある。)を非接触情報媒体2200へ送信し、あるいは非接触情報媒体2200から受信し、無線通信を利用して非接触情報媒体2200と交信する。電波Wは任意の周波数帯のキャリア周波数fc(例えば、13.56MHz)を使用することができる。図14,図15に示されるように、リーダライタ2000は本体2105と、本体2105上面に位置するアンテナ部2110と、本体2105内部に格納される制御インターフェース部2120と、電源回路170とを有している。アンテナ部2110と制御インターフェース部2120は、ケーブル2180によって電気的に接続されている。また、リーダライタ2000は、制御インターフェース部2120を介して更なる図示しない外部ホスト装置(処理装置、制御装置、パーソナルコンピュータ、ディスプレイなど)に接続されている。
アンテナ部2110は非接触情報媒体2200との間で情報の通信を行う機能を有し、図14に示されるように、アンテナ部2110は通信装置2000の上面に位置し、所定の通信領域(図中、点線で示す領域)を有している。アンテナ部2110は、ループアンテナ112と整合回路114により構成される。
制御インターフェース部2120は、送信部130と、減衰振動キャンセル部(以下、「キャンセル部」という)140と、受信部150と、コントローラ160とを内蔵している。
送信部130は、図示しない外部装置より送信されたデータを変調し、ループアンテナ112に送信する。送信部130は発振回路132と、変調回路134と、駆動回路136とを有する。発振回路132は所定の周波数のキァリアを発生するための回路であり、通常は水晶振動子またはセラミック振動子等を使用することにより構成されるが、本発明の周波数発振器を使用することにより、通信周波数の高周波化、検出感度の向上が可能となる。変調回路134はキャリアを与えられた情報に従って変調する回路であり、例えば、通常のCMOSANDゲート回路等で構成することができる。この場合、変調方式としては、振幅変調方式の一種であるASK(Amplitude Shift Keying)100%方式であるが、他の変調方式例えばPSK(Phase Shift Keying)方式,FSK(Frequency Shift Keying)方式であってもよい。最後に、駆動回路136は変調されたキャリアを受けて電力増幅し、アンテナ部2110を駆動する。駆動回路136は、本実施形態において、抵抗とトランジスタにより構成される。なお、本明細書に記載された送信部130は例示的であって、これと同様の作用を奏する構成を適用することを排除するものでない。
キャンセル部140は、キャリアのON/OFFに伴いアンテナ部2110のループアンテナ112によって発生する減衰振動を抑制する機能を有する。キャンセル部140はロジック回路142と、キャンセル回路146とを有し、キャンセル回路146の後述するトランジスタ147と上述した駆動回路136のトランジスタがワイヤードORとなるように接続されている。
受信部150は、図示しない検波手段(電流検出手段)と、復調回路とを有し、非接触情報媒体2200が送信した信号を復元する。本実施形態において、検波手段はループアンテナ112に流れる電流の変化を検出する手段であって、例えば、当該周知の電流検出手段より構成することができる。なお、検波手段は、本実施形態において電流検出手段として実現されるが、非接触情報媒体2200が送信した信号を検出可能ないかなる構成であってよい。また、復調回路は電流検出手段で検出された変化分を復調する回路であって、これもまた当該周知のいかなる技術の適用を排除するものでない。
コントローラ160は、復調した信号から情報を取り出して外部装置に転送する。コントローラ160は、例えば、CPUより構成されても良いし、これと異なる制御および/または処理回路であってもよい。
電源回路170は外部より電力の供給を受けて適宜電圧変換を行い、各回路に対し必要電力を供給するものであるが、場合によっては内蔵電池を電力源としてもよい。電源回路170は、本実施形態において、アンテナ部2110を15V電源で駆動する。なお、電源回路170は当業界周知のいかなる技術をも適用可能であり、ここでの詳細な説明は省略する。
再び、図14を参照して、上述のリーダライタ2000と交信可能な非接触情報媒体2200について説明する。
非接触情報媒体2200は、リーダライタ2000と電磁波(電波)を使用して交信する。本実施形態において、非接触情報媒体2200は、用途に合わせた任意の形状(例えば、ペンダント形状、コイン形状、キー形状、カード形状、タグ形状など)を有することができ、非接触ICタグとして実現されている(以下、非接触ICタグ2200と交換可能に使用する)。但し、非接触情報媒体2200は、クレジットカードと同一寸法を有する、いわゆるISO(国際標準化機構:Internatioal Organization for Standardization)サイズ(縦54mm、横85.6mm、厚さ0.76mm)のICカードとして実現されてもよい。また、かかるICカードにおいて、クレジットカードやキャッシュカードなどの磁気ストライプを有するカード媒体に適用されることを妨げるのもではない。更に、非接触情報媒体2200は、選択的に、エンボス、サインパネル、ホログラム、刻印、ホットスタンプ、画像プリント、写真などが形成されてもよい。
次に、本実施形態のリーダライタ2000を用いた通信システム3000の動作について説明する。リーダライタ2000から非接触ICタグ2200にデータが送られる場合には、図示しない外部装置からのデータは、リーダライタ2000において、コントローラ160で処理されて送信部130に送られる。この送信部130では、発振回路132から一定振幅の高周波信号がキャリアとして供給されており、このキャリアがデータで変調されて変調高周波信号が出力される。この場合、変調方式としては、振幅変調、周波数変調、位相変調などいずれであってもよい。変調回路134から出力される変調高周波信号は駆動回路136を介してアンテナ部2110に供給される。
本実施形態では、これと同時に、減衰振動キャンセル部140が、かかる変調高周波信号のOFFタイミングに同期して、所定のパルス信号を生成し、ループアンテナ112における減衰振動の抑制に寄与する。よって、かかるリーダライタ2000は非接触情報媒体2200と良好な通信状態を得ることができる。
このときには、リーダライタ2000に非接触ICタグ2200が近接されており、リーダライタ2000のループアンテナ112と非接触ICタグ2200の図示しないコイルとが電磁結合されている。
そこで、非接触ICタグ2200においては、変調高周波信号が図示しない受信回路に供給される。また、この変調高周波信号は図示しない電源回路に供給されて非接触ICタグ2200の各部に必要な所定の電源電圧(例えば、3.3V)が生成される。また、図示しない受信回路から出力されたデータは、復調されて図示しないロジック制御回路に供給される。図示しないロジック制御回路は図示しないクロックの出力に基づいて動作し、供給されるデータを処理して所定のものを図示しないメモリに書き込む。
非接触ICタグ2200からリーダライタ2000にデータが送られる場合は、リーダライタ2000において、変調回路134からは無変調で一定振幅の高周波信号が出力され、駆動回路136、アンテナ部2110のループアンテナ112を介して非接触ICタグ2200に送られる。
一方、非接触ICタグ2200においては、図示しないメモリから読み出されたデータが図示しないロジック制御回路で処理されて図示しない送受信回路に供給される。この送受信回路の図示しない送信回路は例えば負荷抵抗とスイッチとからなり、データの“1”、“0”ビットに応じてこのスイッチがON/OFFする。
リーダライタ2000においては、上記のように送受信回路の図示しない送信回路のスイッチがON/OFFすると、アンテナ部2110のループアンテナ112の両端子からループアンテナ112側をみた負荷が変動し、このため、ループアンテナ112に流れる高周波電流の振幅が変動する。即ち、この高周波電流は非接触ICタグ2200の図示しないロジック制御回路から図示しない送信回路に供給されるデータによって振幅変調されたものである。この高周波電流は受信部150の図示しない電流検出手段で検出され、これもまた図示しない受信回路で復調されてデータが得られる。このデータはコントローラ160で処理され、図示しない外部装置などに送られる。
上述した通信システム3000は、非接触ICカードやICタグと同様に様々な多目的用途が見込まれている。これらの分野には、金融(キャッシュカード、クレジットカード、電子マネー管理、ファームバンキング、ホームバンキングなど)流通(ショッピングカード、商品券など)、医療(診察券、健康保険証、健康手帳など)、交通(ストアードフェア(SF)カード、回数券、免許証、定期券、パスポートなど)、保険(保険証券など)、証券(証券など)、教育(学生証、成績証など)、企業(IDカードなど)、行政(印鑑証明、住民票など)などが含まれる。例えば、非接触ICタグ2200がID情報をそのメモリに格納している場合には、通信システム3000は、会社、研究所、大学などの入出力管理媒体として使用することができる。
以上、本発明の実施形態にかかる表面弾性波素子、周波数フィルタ、周波数発振器、電子回路、電子機器およびリーダライタについて説明したが、本発明は、上記実施形態に制限されず、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上記実施形態においては電子機器として携帯電話機を、電子回路として携帯電話機内に設けられる電子回路を一例に挙げて説明した。しかしながら、本発明は、携帯電話機に限定されるものではなく、種々の移動体通信機器およびその内部に設けられる電子回路に適用することができる。
また、本発明は、移動体通信機器のみならずBS(Broadcast Satellite)およびCS(Commercial Satellite)放送を受信するチューナ等の据置状態で使用される通信機器およびその内部に設けられる電子回路にも適用することができる。また、本発明は、通信キャリアとして空中を伝播する電波を使用する通信機器のみならず、同軸ケーブル中を伝播する高周波信号、または光ケーブル中を伝播する光信号を用いるHUB等の電子機器およびその内部に設けられる電子回路にも適用することができる。
さらに、本発明は、UWB(Ultra Wide Band)システムにおける広帯域フィルタ、携帯電話の広帯域フィルタ、無線LANのVCSO、広帯域フィルタ等に適用することができる。
以上述べたように、本発明にかかるニオブ酸カリウム堆積体によれば、電気機械結合係数の大きな表面弾性波素子を実現することができ、周波数フィルタおよび周波数発振器の小型化を実現でき、さらに、電子回路および電子機器の省電力化を実現することが可能となる。
(A)〜(C)は、本発明の実施形態にかかるニオブ酸カリウム堆積体およびその製造方法を表す断面図。 (A)および(B)は、本発明の実施形態において得られたニオブ酸カリウム層の表面の走査型電子顕微鏡(SEM)顕微鏡写真。 本発明の実施形態において得られたニオブ酸カリウムのX線回折図。 本発明の実施形態で得られたニオブ酸カリウムのRHHEDパターン。 本発明の実施形態で得られたニオブ酸カリウムのX線回折図。 本発明の実施形態で得られたニオブ酸カリウムのX線回折極点図。 本発明の実施形態にかかる表面弾性波素子の断面図。 本発明の実施形態にかかる周波数フィルタの外観を示す斜視図。 本発明の実施形態にかかる周波数発振器の外観を示す斜視図。 (A),(B)は、本発明の実施形態にかかる表面弾性波素子(周波数発振器)をVCSOに応用した一例を示す側面透視図および上面透視図。 PLL回路の基本構成を示すブロック図。 本発明の実施形態にかかる電子回路の電気的構成を示すブロック図。 本発明の実施形態にかかる電子機器の一例としての携帯電話機の外観を示す斜視図。 本発明の実施形態にかかるリーダライタを用いた通信システムを示す図。 図14に示すリーダライタの概略ブロック図。 図15に示すリーダライタの構成を示す回路図。
符号の説明
11 サファイア単結晶基板、12 バッファ層、13 ニオブ酸カリウム層、18 IDT電極、19 IDT電極、41 IDT電極、42 IDT電極、43 吸音材、44 吸音材、45 高周波信号源、46 端子、51 IDT電極、52 IDT電極、53 IDT電極、54 高周波信号源、55 端子、61 基板、62 IC、63 周波数発振器、64 基板、65 IDT電極、66 配線、67 ワイヤ線、68 ワイヤ線、70 入力端子、71 位相比較器、72 低減フィルタ、73 増幅器、74 VCO、80 送話器、81 送信信号処理回路、82 送信ミキサ、83 送信フィルタ、84 送信電力増幅器、85 送受分波器、86 アンテナ、87 低雑音増幅器、88 受信フィルタ、89 受信ミキサ、90 受信信号処理回路、91 受話器、92 周波数シンセサイザ、93 制御回路、94 入力/表示回路、100 ニオブ酸カリウム堆積体、101 アンテナ、102 受話器、103 送話器、104 液晶表示部、105 操作ボタン、130 通信部、132 発振回路、134 変調回路、136 駆動回路、400 基体、500 基体、600 筐体、1000 携帯電話機、2000 リーダライタ、2200 非接触情報媒体、3000 通信システム

Claims (18)

  1. サファイア基板と、
    前記サファイア基板の上方に形成された、ニオブ酸カリウム層と、
    を含み、
    前記ニオブ酸カリウム層は、斜方晶ニオブ酸カリウムの格子定数を2 1/2 c<a<bとし、かつb軸が分極軸であるとき、(001)配向の単結晶であり、
    前記ニオブ酸カリウム層のエピタキシャル成長しているドメインの[001]方向ベクトルは、前記サファイア基板のR面(1−102)の法線ベクトルに対して傾いている、ニオブ酸カリウム堆積体。
  2. 請求項1において、
    前記ニオブ酸カリウム層は、前記分極軸が前記サファイア基板に対して平行である、ニオブ酸カリウム堆積体。
  3. 請求項1または2において、
    前記サファイア基板は、R面(1−102)である、ニオブ酸カリウム堆積体。
  4. 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    さらに、前記サファイア基板の上方に形成された、金属酸化物からなるバッファ層を有し、該バッファ層の上方に前記ニオブ酸カリウム層が形成された、ニオブ酸カリウム堆積体。
  5. 請求項4において、
    前記バッファ層は、岩塩構造を有する金属酸化物からなる、ニオブ酸カリウム堆積体。
  6. 請求項5において、
    前記金属酸化物は、酸化マグネシウム層からなる、ニオブ酸カリウム堆積体。
  7. 請求項6において、
    前記酸化マグネシウムは、立方晶(100)配向でエピタキシャル成長している、ニオブ酸カリウム堆積体。
  8. 請求項7において、
    前記酸化マグネシウムの[100]方向ベクトルは前記サファイア基板のR面(1−102)の法線ベクトルに対して傾いている、ニオブ酸カリウム堆積体。
  9. 請求項8において、
    前記酸化マグネシウムの[100]方向ベクトルおよび前記ニオブ酸カリウム層の[001]方向ベクトルは、前記サファイア基板のR面(1−102)の法線ベクトルに対して、1度以上20度以下の角度で傾いている、ニオブ酸カリウム堆積体。
  10. サファイア基板の上方に、岩塩構造を有する金属酸化物からなるバッファ層を形成する工程と、
    前記バッファ層の上方に、レーザーアブレーション法を用いたTri−Phase−Epitaxy法によって、斜方晶ニオブ酸カリウムの格子定数を2 1/2 c<a<bとし、かつb軸が分極軸であるとき、(001)配向の単結晶であるニオブ酸カリウム層を形成する工程と、
    を含む、ニオブ酸カリウム堆積体の製造方法。
  11. 請求項10において、
    前記金属酸化物は、酸化マグネシウムである、ニオブ酸カリウム堆積体の製造方法。
  12. 請求項10または11において、
    さらに、前記ニオブ酸カリウム層の表面を研磨する工程を有する、ニオブ酸カリウム堆積体の製造方法。
  13. 請求項1ないし9のいずれかに記載のニオブ酸カリウム堆積体と、電極とを含む、表面弾性波素子。
  14. 請求項13において、
    前記ニオブ酸カリウム堆積体のニオブ酸カリウム層表面は、研磨されている、表面弾性波素子。
  15. 請求項13または14に記載の表面弾性波素子を含む、周波数フィルタ。
  16. 請求項13または14に記載の表面弾性波素子を含む、周波数発振器。
  17. 請求項16に記載の周波数発振器を含む、電子回路。
  18. 請求項15に記載の周波数フィルタ、請求項16に記載の周波数発振器、および請求項17に記載の電子回路の少なくとも1つを含む、電子機器。
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