JP4071768B2 - ホール形成基板及びその製造方法並びにウェハ一括コンタクトボード - Google Patents
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Description
また、ウエハ状態で各種検査を行う方法が近年提案されている。この場合、ウエハ製造工程(前工程)で製造されたウエハは、プローブカード検査、ウエハレベルバーンイン(WLBI)検査、及び、ファイナル検査を受け、ファイナル検査後、ウェハはカットされている。
前述した検査のうち、プローブカード検査は、一般に、1チップもしくはマルチコンタクトプローブカード(64チップまで)を用いたDC/AC検査である。このようなプローブカードには、図6(a)及び(b)に示すように、ガラスエポキシ樹脂からなる多層配線基板61の中心部に開口62を設け、開口62の周囲から開口62の中心に向かって触針(プローブ)63を設け、このプローブ63をウエハ40の1チップ41上の電極端子42に接触させて検査を行うタイプのプローブカードがある。
また、図7に示すように、ポリイミドなどからなるメンブレン71の一方の面にバンプ72(凸状の接点)を設けたバンプ付きメンブレン70をコンタクト部品として使用するタイプのメンブレンプローブカードも提案されている。図7において、バンプ72はメンブレン71に形成したスルーホールを73介して配線74と導通され、バンプ72の形成部分は弾性材75、ピポット機構76、板バネ77を介して押圧されコンタクトされる。
バーンイン検査は、通常チップ単位で行う高温加速テストを指し、電気的試験を行う場合も多い。ウエハ一括でバーンイン検査を行う場合ウエハレベルバーンイン(WLBI)という。ウエハ一括でバーンイン検査を行う場合、ウエハ一括コンタクトボード(バーンインボード)の実用化が必要である。
ファイナル検査は、最後の電気的試験、単なるオン・オフテストからデバイスの実動作周波数によるファンクションテスト等を行う。具体的には、ハンドラーを用いテスターヘッドに、インターポーザーを介して、直接1個ないし複数個のベアチップ、パッケージ品を押し付け、測定する。ウエハ状態で高周波用プローブカード(64チップまで)を用い測定する場合もある。
同様に、高周波用途のウエハ一括バーンインボードの実用化が可能であれば、大幅な検査時間を短縮できると共に、検査コストを大幅に削減できる。
高周波用途のウエハ一括コンタクトボードを実現するには、主としてウエハ一括バーンイン検査用に開発されたコンタクトボードに関する技術を応用することが考えられる。しかし、かかる技術においては、ウエハ上の全チップとのコンタクトを実現するため、多層配線基板のコア基板としてガラス基板が用いられている。このガラス基板を用いたコア基板は、一方の表面だけに配線層を形成した片側配線のため、表面に形成される配線層が多くなって、微細加工を必要とするためコストが高くなると云う欠点がある。更に、特性上も引出し電極(配線)長が長くなり、この結果、抵抗値が増加すると共に、インピーダンス整合、等長配線が困難になると云う欠点もある。更に、クロストークが増加する等の問題があり、高周波用途のウエハ一括コンタクトボードは現状では作製が困難である。したがって、ガラス基板をコア基板として用いた場合、高周波で検査を行うウエハ一括プローブ検査用ボードを実現することは困難である。
また、前述したように、配線層はガラス基板表面の片側(ウエハ側)にだけ形成されるため、配線層上に抵抗、コンデンサー、ヒューズ等の素子を実装できないと云う不都合な面もある。これは、素子には厚みがあるため、ガラス基板上に設けられたコンタクトバンプ等の電極が厚みのある素子の影響によってウエハ上のパッドにコンタクト不可能となってしまうからである。したがって、ガラス基板を用いたプローブ用検査ボードは高周波用途やDC検査用途には適用できないと考えられている。
ガラス基板上の素子を薄膜素子として配線層上に形成することも可能であるが、コストが非常に増加し、現状では技術的困難度が高く、全体的に技術的にできたにしても、実用的なコストには遥かに及ばないものになってしまい、現実的なものではなくなってしまうという問題がある。
上記のことから、LSI検査、MCM(マルチ・チップ・モジュール)等の配線基板等を検査する高周波用途のウエハ一括コンタクトボードとしては、表裏面を電気的に導通させたスルーホール(狭ピッチで細く高い位置精度のスルーホールである必要あり)を基板全面に多数形成すると共に、多層化した構造を有するボードが必要になるものと考えられる。しかしながら、ガラス基板に多数のスルーホールを形成した両面配線基板は未だ提案されていない。これは、ガラス基板を使用した場合、精度、熱膨張、及び、表面平坦性の点、及び、機械的強度、加工性の点で解決すべき問題が多いからである。
ここで、ガラス基板を両面配線板を作製する方法としては、ガラス基板にドリルで1穴づつ加工する方法(例えば、実用新案登録第3084452号公報)が考えられるが、ドリルにより数千〜数万個の穴を形成した場合、数十万〜数百万円の費用がかかってしまい、コスト的に到底実現不可能である。
他方、複数の線状の導電体を張った成形枠に溶融ガラスを流し込んだり、或は、複数の線状の導電体を2枚の板ガラスで挟み板ガラスを軟化又は流動化したりして、これらを固化して複数の線状の導電体を埋設したブロック体を形成し、このブロック体を切断して、スルーホール形成基板を得る技術(特開平10−190190号公報)を利用することも考えられる。しかしながら、これらの方法を細いワイヤーに適用した場合、実際には、ワイヤーが曲がったりして、位置が定まらず、スルーホールの位置精度の確保が困難であるという問題がある。
また、軟化したガラスにワイヤーを加圧挿入する方法も考えられるが、細いワイヤーの場合、曲がったりして、位置が定まらないという問題があり、さらに、加圧挿入しても貫通せず、相当量研磨してワイヤー下端を露出しなけれはならず、その研磨加工時間等がよけいにかかり、コストが非常に増加する、等の欠点がある。
さらに、これらの方法では、狭ピッチで細く高い位置精度のスルーホールを基板全面に多数形成したスルーホール形成基板を作製しようとした場合、複数の線状の導電体を張った成形枠の作製コスト及び張設コスト、あるいはワイヤーの設置又は挿入コストが膨大となることから、実際には、狭ピッチで細く高い位置精度のスルーホールを基板全面に多数形成したスルーホール形成基板を作製することはコスト的に到底実現不可能である。
このように、狭ピッチで細く高い位置精度のスルーホールを基板全面に多数形成したスルーホール形成基板は、要望されているが現状では全く実現されておらず、価格面及び精度面の双方を満たす製法の見通しは全く立っていないのが現状である。
このため、実際にはウエハ全面コンタクトし、ある程度以上の高周波伝送特性を満足するためのウエハ一括コンタクトボードの作製は不可能であった。
本発明の目的は、高周波用途のウエハ一括コンタクトボードを簡単に且つ安価に実現できるホール形成基板、及びスルーホール形成基板の製造方法を提供することである。
本発明の目的は、多数の穴を迅速に形成できると共に、形成された穴に正確に導電部材を埋設できるホール形成基板、及びスルーホール形成基板の製造方法を提供することである。
本発明の更に他の目的は、平坦性の優れたガラス基板によって構成され、このため、配線層の断線等を防止できるスルーホール基板を提供することである。
本発明は以下の構成を有する。
(構成1)多数の穴を形成したホール形成基板における各穴に、導電部材を埋設する工程と、前記導電部材の埋設後、前記ホール形成基板を埋設された導電部材と共に熱処理して、前記各穴に前記導電部材を固定する導電部材固定工程とを有することを特徴とするホール形成基板の製造方法。
(構成2)構成1において、前記導電部材固定工程は、前記ホール形成基板の軟化点温度以上で、基板形状が維持できる温度以下の前記ホール形成基板を加熱することにより、前記各穴に前記導電部材を融着する工程を含むことを特徴とするホール形成基板の製造方法。
(構成3)構成1において、前記導電部材固定工程は、前記ホール形成基板の軟化点温度以上で、基板形状が維持できる温度以下の前記ホール形成基板を加熱する工程と、前記ホール形成基板の加熱後、冷却することによって、前記基板を熱収縮させる工程とを含み、これによって、前記尋電部材を各穴に固定することを特徴とするホール形成基板の製造方法。
(構成4)構成1において、前記ホール形成基板はガラス材料からなり、前記導電部材固定工程では、ガラスの粘度が104〜1011ポアズとなるように、前記ホール形成基板を加熱することを特徴とするホール形成基板の製造方法。
(構成5)構成1において、更に、被加工基板と、複数のドリルを植設したドリル治具を用意し、当該被加工基板の一方の表面に、前記複数のドリルを有するドリル治具を接触した状態で、前記ドリル治具を振動させることにより、複数の穴を一括して形成し、前記ホール形成基板を形成する工程を有することを特徴とするホール形成基板の製造方法。
(構成6)構成5において、前記ドリル治具には超音波を与えて、複数の穴を一括形成することを特徴とするホール形成基板の製造方法。
(構成7)構成1において、前記導電部材を埋設する工程は前記ホール形成基板の各穴の径よりも細い径の線状導電体を前記穴が形成された前記ホール形成基板の表面に載せた後、前記ホール基板に振動を与えることによって前記各穴に前記導電体を挿入して埋設することを特徴とするホール形成基板の製造方法。
(構成8)構成1において、前記導電部材を埋設する工程は前記導電部材として金属微粒子を用い、前記金属微粒子に振動を与えることにより前記ホール形成基板の各穴に充填し、これによって、前記導電部材を埋設することを特徴とするホール形成基板の製造方法。
(構成9)多数の穴を形成したホール形成基板における各穴に、導電部材を埋設する工程と、前記導電部材の埋設後、前記ホール形成基板を埋設された導電部材と共に熱処理して、前記各穴に前記導電部材を固定する導電部材固定工程と、前記導電部材を固定されたホール形成基板を表面研磨して、対向する両面に前記導電部材を露出させる工程と、を有することを特徴とするスルーホール形成基板の製造方法。
(構成10)多数の穴を形成したホール形成基板における各穴に、導電部材を埋設する工程と、前記導電部材の埋設後、前記ホール形成基板を埋設された導電部材と共に熱処理して、前記各穴に前記導電部材を固定する導電部材固定工程と、前記導電部材を固定されたホール形成基板を表面研磨して、対向する両面に前記導電部材を露出させる工程と、及び、前記両面のうち、少なくとも一方の面上に前記露出した前記導電部材に配線層を形成する工程とを有することを特徴とする配線基板の製造方法。
(構成11)構成10記載に記載された配線基板を用いて構成されたことを特徴とするウェハ一括コンタクトボード。
(構成12)複数の導電部材を複数の穴内に埋設した構成を備えた基板において、前記基板はガラス材料によって形成され、前記導電部材を埋設した表面は最大高さRmaxで2μm以下の表面粗さを有するように研磨されていることを特徴とする基板。
構成1記載の発明では、多数の孔(穴)(貫通孔でなくても可)を形成したホール形成基板における各穴に、導電部材を埋設後(挿入又は充填した後)、ホール形成基板を埋設された導電部材と共に熱処理して、各孔に前記導電部材を固定する導電部材固定工程を有することを特徴とする。さらに構成2記載の発明では、前記導電部材固定工程は、ホール形成基板の軟化温度以上であって、基板形状が維持できる温度以下に前記基板を加熱することによって前記導電部材を融着する工程を含むことを特徴としており、融着により、前記導電部材を十分に固定することができる。さらに構成3記載の発明では、ホール形成基板の加熱後の冷却によって前記基板を熱収縮させ、前記導電部材を固定する工程を有し、熱収縮により前記導電部材を強固に固定できる。さらに、融着及び熱収縮により隙間なく密封されることになるので、耐腐蝕性等を向上できる。
上述の通り、本発明では、融着及び/又は熱収縮により前記導電部材を固定する工程を有しているので、スルーホールの数が多数の場合であっても、一度に固定可能できるため、廉価(安価)なスルーホール形成基板を実現できる。
また、多数の穴(貫通孔でなくても可)を形成したホール形成基板における各穴に、導電部材を挿入又は充填するので、特開平10−190190号公報における、線状の導電体(ワイヤーなど)が細い時、折れ曲がったり、十分挿入できない場合があるという問題や、スルーホールの位置精度の問題がない。
導電部材としては、線状の導電体(例えばワイヤーなど)、金属粒子、その他の導電性材料等が挙げられる。ワイヤーの蝙合は断線の恐れがない。
融着や熱収縮時に、線状の導電体の上端部等を加圧する工程を付加することが好ましい。線状の導電体が完全にスルーホール内に挿入され、不良をなくし、更に研磨量を少なくしてコストを低減させるためである。
構成4記載の発明では、前記ホール形成基板をガラス材料とし、前記導電部材固定工程でのガラスの粘度が104〜1011ポアズとなるようにガラス材料を加熱する。104ポアズはガラスの作業温度(成形温度)付近の温度を意味し、これより粘性が低い場合、ガラスが軟化しすぎて基板形状が保てない。また、1011ポアズはガラスの屈伏点付近の粘度を意味し、これより粘度が高い場合、ガラスの成形が困難である。好ましくは、ガラスの粘性が105〜108ポアズとなるように加熱することが好ましい。
構成5記載の発明では、前記ホール形成基板は、被加工基板の一方の表面に、複数のドリルを有するドリル治具を接触した状態で、前記ドリル治具を振動させることによって、複数の穴を一括して形成しているので、1本刃のドリルや1本刃の超音波ドリルを使用し順次孔を開けて行く場合に比べ、多数の穴を一括してあけるため、多数の穴を有するホール形成基板の廉価を実現できる。
しかも、構成6によれば、前記ドリル治具には超音波を与えて、複数の穴を一括して形成することで、狭ピッチ(例えば3mmピッチ以下)で細い(例えばスルーホール径が0.5mmφ以下)の穴を基板全面に多数形成した基板を得ることができることが判った。つまり、狭ピッチで細かく多数の穴を形成しても破損が全くないことが判った。これは、全ての穴にドリル刃が挿入された状態で加工が行われており均一に力が作用するためであると考えられる。既に形成された穴の近くに狭ピッチで新規な穴をドリル加工する場合は破損の恐れがある。
この超音波を印加するドリルは、被加工基板に対し安定的に自立可能な数及び配置の多数のドリルの刃を基板の一方の面に形成したものであることが好ましい。このドリルが安定的に自立可能でないと、被加工基板に対しドリルを水平に保つことが難しく、垂直かつ穴径精度の高い穴加工が実現できないからである。
また、この超音波を印加するドリルは、その自重によってドリルの刃が屈曲しない数及び配置の多数のドリルの刃を基板の一方の面に形成したものであることが好ましい。ドリルの自重によってドリルの刃が屈曲してしまうと、垂直かつ穴径精度の高い穴加工が実現できないからである。
具体的には、ドリルの刃の数は、50以上が好ましく、100以上がさらに好ましい。例えば、ウエハ一括コンタクトボード用としては、ドリルの刃の数は、穴加工回数の低減及びドリルの作製コストの観点から、500以上が好ましく、1000以上がさらに好ましい。
なお、ドリルによって形成される穴は被加工基板を貫通したスルーホールであっても、貫通しない穴であっても良い。貫通させない場合は、穴に挿入又は充填する線状の導電体(例えば、ワイヤーなど)や金属粒子がボトム開口部より抜け落ちることがないので、抜け落ち防止策が不要である。貫通させない場合は、研磨により非貫通部を除去して線状の導電体(例えば、ワイヤーなど)や金属粒子を露出させる。貫通させる場合は、ボトム開口部の径は線状の導電体や金属粒子径よりも小さくし、線状の導電体や金属粒子がボトム開口部より抜け落ちないようにするか、粘性が高いペースト状のものに線状の導電体や金属粒子を混在させ穴に流し込む方法を採用する等の工夫をすることができる。勿論、貫通孔形成後に一側を、シート材、高粘度液体コート剤等で塞いでおいても良い。
尚、ドリルに超音波を印加して多数の穴を形成する前の被加工基板の表面粗さを、最大高さRmaxで2μm以下とすることにより、超音波を印加して多数の穴を一括して形成する際に、被加工基板表面に存在するクラックやキズなどから発生するヒビや割れ(破損)の発生を効果的に低減することができる。好ましい表面粗さは、算術平均粗さRaで0.2μm以下、さらに好ましくは、Raで0.1μm以下が望ましい。尚、上述の算術平均粗さRaはJIS B601−1994で定義されている測定方法に基づき測定したものである。
また、ドリルに超音波を印加して多数の穴を形成する前の被加工基板の表面を上述の表面粗さにするために、研削加工や研磨加工を施すことにより、被加工基板表面に存在するクラックやキズを極力なくすことができると共に、超音波を印加して多数の穴を一括して形成する際に、効果的にヒビや割れ(破損)を効果的に低減することができると云う利点がある。尚、超音波としては、数kHz〜数百kHzの周波数を有する超音波を使用できる。
構成7や構成8記載の発明のように、振動で線状の導電体(例えば、ワイヤーなど)(構成7)や金属微粒子(構成8)をホール形成基板の各穴に挿入すると、全ての穴に線状の導電体や金属微粒子が自動的に挿入されることが判った。この場合の振動は数Hzから数十Hzである。したがって、線状の導電体や金属微粒子の挿入工程の極端な低コスト化が可能となることが判った。特に、線状の導電体や金属微粒子を挿入するスルーホールの数が多数である場合、本構成の効果は絶大である。スルーホールの数が多くなるにしたがって、1穴毎に位置合わせを行い線状の導電体や金属微粒子を挿入する方法では、コストが膨大となり、経済性の面で実現不可能である。
全ての穴に線状の導電体が自動的にスムーズに挿入される観点から、線状の導電体の径は、穴径の90%以下、さらには85%以下、さらには80%以下とすることが好ましい。
同様に、線状の導電体の長さは、穴の深さと同程度、さらには穴の深さよりも若干長い程度、さらには穴の深さの1.1倍程度とすることが好ましい。
線状の導電体の材質は、全ての穴に線状の導電体が自動的にスムーズに挿入される材質であることが好ましい。
なお、振動でなく、数kHz以上の周波数を有する超音波によって振動させても線状の導電体を挿入することも可能である。確実性の観点から超音波振動が好ましいことが判明した。
また、構成9記載の発明のように、上記構成1〜8において得られたホール形成基板を用い、前記導電部材を固定されたホール形成基板を表面研磨して、対向する両面に前記導電部材を露出させることで、前記基板の表裏面を導電部材で導通したスルーホール形成基板が得られる。
なお、上記構成9において、前記導電部材を融着及び/又は固定した後、前記基板の片面又は両面を研磨する工程を有することによって、導電部材の金属面を出すことができ、酸化被膜の問題等を回避できる。また、研磨によって、線状の導電体の端部(穴からはみ出た部分)を除去することで、線状の導電体の長さを調整する等の煩雑な作業が不要となる。また、研磨によって、基板の平坦性付与又は平坦性向上が可能となる。さらに研磨により基板表面と導電部材の端面とを面一にすると、他の方法により面一にした場合と比べ、面一のレベルが高いので、配線層の形成や、配線層との接続性の点で有利である。
研磨量は片面で、製造コストの観点から1mm以下、さらには0.5mm以下が好ましい。研磨後の基板表面は最大高さRmaxで2μm以下、好ましくは、0.2μm以下である。このように、平坦な表面を有する基板、特に、ガラス基板は、その表面に厚さの薄い配線層を形成しても配線層に断線等が生じないと言う利点がある。
構成10記載の発明では、構成9記載の廉価なスルーホール形成基板を用い、少なくとも一方の面上に露出した導電部材に配線層を形成することで、廉価な配線基板を実現できる。
構成10において、配線層は単層又は多層とすることができる。また、配線層は、何れか一方の面、または両方の面に形成することができる。配線層を両方の面に形成した場合は、両面配線基板となる。配線層には、配線や電極が含まれる。配線層の形成には、フォトリソグラフィー法、ビルトアップ法(多層の場合)、プリント法その他公知の配線又は多層配線技術が用いられる。
構成10記載の配線基板は、スルーホールの数が多数(例えば200以上)の場合、ウエハ一括コンタクトボード用の多層配線基板として特に適する。
構成11記載の発明のウエハ一括コンタクトボードでは、両面配線基板の母材であるスルーホール形成基板が低熱膨張で、高い表面平坦性を有する必要がある。ウエハと全面コンタクトし、導通・検査するためである。両面配線基板の母材であるスルーホール形成基板の熱膨張率は15ppm以下であることが好ましい。両面配線基板の母材であるスルーホール形成基板全体に亘る表面平坦性は40μm以下であることが好ましい。
本発明のウエハ一括コンタクトボードでは、両面配線基板の母材として、狭ピッチで細いスルーホールを高精度で全面に多数形成したスルーホール形成基板を用いる必要がある。ある程度以上の伝送特性(プローブ検査や特定のバーンイン検査に必要な高周波伝送特性)を満足させるためである。
本発明では、半導体素子等の被検査電極との対応を図る目的で狭ピッチで細いスルーホールを基板全面に多数形成する。
本発明では、ウエハ全面コンタクトし、ある程度以上の伝送特性(プローブ検査や特定のバーンイン検査に必要な高周波伝送特性)を満足するためのウエハ一括コンタクトボードの作製を可能とする目的で狭ピッチで細いスルーホールを基板全面に多数形成する。
本発明では、ウエハ一括コンタクトボードの主要部を構成する両面配線基板(多層両面配線基板が好ましい)における表側の各チップに対応して表側に形成された電極とスルーホールを介して導通している裏面のパッド電極は、基本的にウエハ上のチップの上部近傍に形成され外部への導通はほぼ垂直に若しくは最短経路で結ばれる構造とすることが好ましい。つまり、裏面パッドは各チップ上の電極に対し最短位置に形成することが好ましい。
本発明では、前記スルーホール形成基板は、被検査物デバイスの種類が変わっても対応できるように、基板全面に導電性スルーホールが標準化された所定の位置に形成されていることが好ましい。このようにすることによりコスト的に安価に製造できる。例えば、スルーホールは基板全面に放射状に若しくは同心円状若しくはアレー状に形成できる。
ウエハ一括コンタクトボードとしては、基板サイズは少なくともウエハサイズ以上であることが好ましい。基板の厚さは、機械的耐久性が得られ、正確にスルーホールを形成するために、2〜7mm程度であることが好ましい。スルーホールの数は基板に実装される抵抗、コンデンサ等のチップ素子の数に関連して定められ、チップ素子の数×2(例えば1000以上)であることが好ましい。スルーホールのピッチは、スルーホール間の機械的耐久性が得られる範囲で3mmピッチ以下、スルーホールの径は0.1〜0.5mmφであることが好ましい。
ウエハ一括コンタクトボードには、ウエハ一括バーンイン検査用ボード、ウエハ一括プローブ検査用ボード、ウエハ一括ファイナル検査用ボードが含まれる。
なお、このような基板全面に多数のスルーホールを形成したスルーホール形成基板を用いて作製したウエハ一括コンタクトボードは、従来得られていなかった。つまり、基板全面に多数のスルーホールを形成したスルーホール形成基板を用いていることが特徴である。
また、構成12記載の発明のように、複数の導電部材を複数の穴内に埋設した構成を備えた基板において、前記基板はガラス材料によって形成され、前記導電部材を埋設した表面は最大高さRmaxで2μm以下の表面粗さを有するように研磨されている基板とすることで、基板の表面上に形成する配線層の断線等を防止できる。特に配線層の膜厚が、配線層としての機能を有する膜厚以上であって5μm以下と薄い場合に、構成12の基板は特に有効である。
図2(1)〜(7)は本発明の他の実施の形態に係るスルーホール形成基板の製造方法を工程順に示す模式図である。
図3は本発明の実施の形態に使用される低膨張ガラスの粘性カーブを示すグラフである。
図4は木発明に係るスルーホール形成基板を含むウエハ一括コンタクトボードを説明する模式図である。
図5は本発明に係るスルーホール形成基板を含む他のウエハ一括コンタクトボードを説明する模式図である。
図6(a)及び(b)はプローブカードの一例を説明する平面図及び断面図である。
図7は他のプローブカードを説明するための部分断面図である。
工程(1)低膨張ガラス基板の用意
図1(1)に示すように、例えばHOYA製低膨張ガラス基板NA45(サイズ230mm×230mm、5mm厚)の低膨張ガラス基板1を用意する。(尚、この低膨張ガラス基板1の表面の表面粗さはRaで、0.2μm以下であった。表面粗さは、触針式表面粗さ計(商品名テンコールP2:テンコールインスツルメント社製)で測定。)
尚、この低膨張ガラス基板NA45の粘性カーブ(温度vs粘度(log))は図3の特性を有している。この粘性カーブから、ガラスの粘性が104〜1011ポアズとなる温度範囲は710℃〜1175℃であることがわかる。
工程(2)超音波ドリル加工
平らなサイズ105mm×105mm、3mm厚のステンレス基板2に、ピッチ3mm、径0.5mmのねじ穴をアレー状に3×30=計900個あけ、そこに、M0.5のねじ(長さ8mm)をすべて挿入してドリル3を備えたドリル治具を形成する。尚、ドリル治具3を形成するドリル3はステンレス、鉄、タングステン等によって形成されている。
剣山状のドリル3をドリル治具を図1(2)に示すように、ガラス基板1上に載せた状態で、研磨剤4を水にといて、ガラス基板1とドリル3の間に供給しながら、38kHzの超音波により加工を施す(図1(2))。
工程(3)超音波加工により、ドリル3とほぼ同じ径の穴5を深さ4.5mm穿つ。実際には、ステンレス板の位置をずらせ4回加工し、900×4=計3600個の穴5を正確に、アレー状に穿つ。その後、研磨剤を洗い流す(図1(3))。
工程(4)線状の導電体(ワイヤー)挿入
図1(4)に示すように、ガラス基板1上に多数のタングステン製ワイヤー6(直径0.4φ×長さ5.5mm)をのせ、図1(2)と同様な超音波振動を与えると、穴の中にワイヤー6が自動的に一括挿入される。
なお、タングステンワイヤーを用いると、全ての穴にワイヤー6が自動的にスムーズに挿入でき、さらに回収及び再利用可能であるので環境対応面でも優れている。
工程(5)ガラス基板の加熱によるワイヤーの融着
ワイヤー6が全ての穴に挿入されていることを確認した後、余計なワイヤー6を取り除き、穴に立ったワイヤー6の上部に平らに研磨されたカーボン、もしくは耐熱性が1200℃以上ある材質の板7(サイズ250mm×250mm、30mm厚)を載せ、そのままガラス基板を平らな台の上に載せ、窒素雰囲気中にて800℃(ガラスの粘性が108ポアズとなる温度)に加熱する(図1(5))。
このときガラスは軟化し、ワイヤー6はカーボン板7の自重で、軟化したガラス内部(穴の底部)に挿入され、さらにワイヤー6が挿入されたガラスの加工穴と融着して、ワイヤー6は密着、固定される。
このときワイヤー6は、ガラス基板に穿った穴の底部に0.5mm厚で残ったガラス内部に挿入される。必ずしもワイヤー6が穴の底部より突き出る必要はない。なお、工程(5)において、ワイヤー6の加圧は省略しても良い。
工程(6)ガラス基板の冷却・熱収縮によるワイヤーの固定
ワイヤー6の直径はスルーホールの穴径よりも小さい。ガラスを軟化し冷却するとスルーホールは収縮し、ワイヤー6は強固に固定される。その後ワイヤー付ガラス基板を室温まで冷却する(図1(6))。
工程(7)両面研磨加工(ワイヤーの両端部をガラス基板表面に露出する工程)
上記ワイヤー付ガラス基板の両面を平坦に研磨し、ワイヤー6をガラス基板の表裏面に完全に露出させる。
このときワイヤー6の露出した面と、ガラス基板1の表裏面はほぼ一致する様に研磨する必要がある。この時の表面粗さは最大高さRmaxで0.2μm以下であった。
以後、研磨された表面をよく洗浄することにより、ガラス基板1の表裏面がスルーホール内に挿入されたワイヤー6を介して電気的に接続可能となっているスルーホール形成基板10が出来上がる(図1(7))。
このときスルーホール形成基板10の板厚は約4mmであった。
スルーホール形成基板の作製方法B
工程(1)低膨張ガラス基板の用意
図2(1)に示すように、例えばHOYA製低膨張ガラス基板NA45(サイズ230mm×230mm、5mm厚)の低膨張ガラス基板1を用意する。(尚、この低膨張ガラス基板1の表面の表面粗さはRaで、0.2μm以下であった。表面粗さは、触針式表面粗さ計(テンコールP2)で測定。)
工程(2)超音波ドリル加工
平らなサイズ105mm×105mm、3mm厚のステンレス基板2に、ピッチ3mm、径0.5mmのねじ穴をアレー状に3×30=計900個あけ、ねじ穴にM0.5のねじ(長さ8mm)をすべて挿入してステンレス製のドリル3を形成する。このようにして、図1(2)と同様なドリル治具を得る。
このドリル治具をガラス基板1上に載せる一方、研磨剤4を水にといて、ガラス基板1とドリル3の間に供給しながら38kHzの超音波を印加して加工を施す(図2(2))。
工程(3)超音波加工により、ドリル3とほぼ同じ径の穴5を深さ4.5mm穿つ。実際には、ドリル治具を構成するステンレス板2の位置をずらして4回加工し、900×4=計3600個の穴5を正確に、アレー状に穿つ。その後研磨剤を洗い流す(図2(3))。
なお、上記(1)〜(3)の工程は上記作製方法Aと同じである。
工程(4)金属微粒子挿入
本作製方法ではワイヤーの代わりに、金属微粒子8を用いた。金属微粒子8は、振動を与えると、穴の中に金属微粒子8が自動的に一括挿入される(図2(4))。ここで、金属微粒子8は、はんだ、タングステン、銅、ニッケル、金、銀等の金属微粒子、又は、その合金の微粒子、若しくは、表面を金メッキしたニッケル等の金属粒子を使用できる。いずれの場合にも、金属微粒子8は穴径の1/10以下の粒径を備えていることが望ましい。粒径の異なる金属微粒子を混合して用いると、穴内における金属微粒子の充填密度を高くすることができる。
なお、金属微粒子8の代わりに、金属粒子等を分散剤(接着剤や樹脂等)に分散させたもの等を穴の中に充填する方法を用いても良い。この場合、ドリル加工穴は完全に貫通させた方が分散剤に分散させた金属粒子を完全に穴に充填することができる。
工程(5)ガラス基板の加熱による金属粒子の融着・固定
金属微粒子8が全ての穴に挿入されていることを確認した後、余計な金属微粒子8を取り除き、穴に入った金属微粒子8の上部に平らに研磨されたカーボン、もしくは耐熱性が1200℃以上ある材質の板7を載せ、そのままガラス基板を平らな台の上に載せ、窒素雰囲気中にて1050℃(ガラスの粘性が105ポアズとなる温度)で加熱する(図2(5))。加熱中、金属微粒子8は溶融しても良いし、溶融しなくても、スルーホール内に固定されれば良い。
金属微粒子8の粒径はスルーホールの穴径よりも小さいため、ガラスを軟化すると融着により金属微粒子8は十分に固定され、さらに加熱後の冷却による熱収縮により金属微粒子8は強固に固定される。
なお、工程(5)において、金属微粒子の加圧は省略しても良い。
工程(6)その後、余計な金属微粒子を取り除き、金属微粒子をスルーホールに充填したガラス基板を室温まで冷却する(図2(6))。
工程〔7〕両面研磨加工
上記金属微粒子8をスルーホールに充填したガラス基板の両面を平坦に研磨し、金属微粒子8の両端部をガラス基板1の表裏面に完全に露出させる。
このとき金属微粒子8の露出した面と、ガラス基板1の表裏面はほぼ一致する様に研磨する必要がある。研磨後のガラス基板1の表裏面は最大高さRmaxで0.2μm以下であった。
研磨後、表裏面を洗浄することにより、ガラス基板1の表裏面がスルーホール内に挿入された金属微粒子8を介して電気的に接続されたスルーホール形成基板10が得られる(図2(7))。
このときスルーホール形成基板10の板厚は約4mmであった。
工程(7)では、金属微粒子8の代わりに、金属粒子等を分散剤に分散させたものを使用した場合に、はみ出した分散剤及び金属粒子等の導電性部材を研磨によって除去するとともに、基板の平坦化加工を施すことができる。
両面配線基板の作製
上記方法により形成したスルーホール形成基板(コア基板)A又はBを用い、その両面に配線層を形成して、両面配線板を作製する。
なお、スルーホール形成基板全面に形成されたスルーホール(例えば3600個)は、すべて利用する必要はなく、用途に応じて、一部を利用することができる。具体的には、利用するスルーホール上を配線が通る設計とし、利用しないスルーホール上を配線が通らない設計とする。
表裏を導通させる必要のある配線は、最寄りのスルーホールを介して接続されるように、配線を設計することが好ましい。また、表裏の配線長がなるべく短くなるように、スルーホール形成位置(及び数)や配線を設計することが好ましい。
スルーホール形成基板(コア基板)A又はBの両面に、スパッタ法或いはメッキ法により、配線層を形成する。具体的には、スパッタ法にて、Cr膜を約300オングストローム、Cu膜を約2.5μm、Ni膜を約0.3μmの膜厚で順次成膜してCr/Cu/Ni配線層を形成する。
次ぎに、配線の設計に基づき、所定のフォトリソグラフィー工程(レジストコート、露光、現像、エッチング)を行い、Cr/Cu/Ni配線層をパターニングしてスルーホール形成基板の両面に配線パターンが形成された両面配線基板を作製した。
多層両面配線基板の作製
次ぎに1層目の配線パターン上に感光性ポリイミド前駆体をスピンナー等を用いて10μmの厚みで塗布して、ポリイミド絶縁膜を形成し、このポリイミド絶縁膜にコンタクトホールを形成する。詳しくは、コンタクトホールは、塗布した感光性ポリイミド前駆体を80℃で30分間ベークし、所定のマスクを用いて露光、現像して形成した。
次ぎに、上述と同様にしてコンタクトホールが形成されたポリイミド絶縁膜上に、Cr/Cu/Ni配線層を形成し、上述と同様にCr/Cu/Ni配線層をパターニングして、2層目の配線パターンを形成し、スルーホール形成基板の両面に2層の配線パターンを形成した多層両面配線基板を得た。
尚、多層両面配線基板の配線層の膜材料、絶縁層の材料、配線層及び絶縁層の層数、膜厚及び多層両面配線基板の製造方法は上述に限定されない。
配線層の膜材料としては、上述のCr/Cu/Ni以外に、Cr/Cu/Ni/Au多層構造や、Cu/Ni/Au多層構造などでも良い。
また、絶縁層の材料としては、上述のポリイミド以外に、アクリル系樹脂やエポキシ樹脂などが挙げられる。中でも低膨張率を有し、耐熱性や耐薬品性に優れるポリイミドが好ましい。
多層両面配線基板の製造方法も、上述では両面同時に配線層、配線パターンを形成したが、裏面を保護しながら片面ずつ配線層、配線パターンを形成しても良い。
ウエハ一括コンタクトボードの作製例1
作製例1のウエハ一括コンタクトボードは、多層両面配線基板と、異方性導電ゴムシートと、バンプ付きメンブレンから構成されている(図4)。
図4に示すように、ウエハ一括コンタクトボード20において、多層両面配線基板(サイズは200mmφ以上)は、上記方法により基板全面に3600個のスルーホールをアレイ状に形成したコア基板A又はBを用い、その両面に多層配線層を形成して作製されており、両面の配線はスルーホール内に挿入された導電部材(ワイヤー、金属微粒子など)によって電気的にコンタクトされている。
多層両面配線基板の裏側の配線には、外部から電気を導く配線及び外部とコンタクトするためのパッドが形成されている。そのパッド部分に例えばポゴピン(バネが入った伸縮自在のピン)等でテスターに電気的に接続される。ここで、多層両面配線基板の周辺部のみならず、中心部を含む基板全面でテスターに電気的に接続される構造が特徴的である。
多層両面配線基板の表側の配線は、電気信号を流すための配線と、素子(チップ抵抗やチップコンデンサ等)と、被検査対象であるウエハ上に形成されたパッド電極に対応したパッド電極と、が形成されている。そして、クッション性がある異方性導電シートを中間層に介し、ポリイミドフィルム等の表裏面に孤立パッド及び孤立バンプを形成してなるバンプ付きメンブレン(表裏面の孤立パッド/孤立バンプ間はビアを介して電気的につながっている)のバンプを介して、ウエハ上のパッド電極と接続する構成となっている。
図4に示す多層両面配線基板は、基本的には、ウエハ上に形成されたチップに対応して1チップ当たり均等にスルーホールが穿たれるように必要な穴の数、ピッチのスルーホールが複数形成されており、裏面には表側の、ウエハ上に形成されたパッドに対応するパッドよりもピッチが広くかつ、少ないパッドが形成されているが、裏面全面にスルーホールが形成されていることが特徴である。表側の各チップに対応するスルーホールを通してつながっている裏面のパッド電極は、基本的にウエハチップの上部近傍に形成され外部への導通はほぼ垂直にもしくは最短経路で結ばれる。
このコア基板は被検査物デバイスの種類が変わっても対応できるように、基板全面に導電性スルーホール(スルーホール内に導電部材が挿入され基板表裏面が電気的に接続可能となっているスルーホール)が所定の位置に形成されており、標準化されている。このようにすることによりコスト的に安価に製造できる。
そのスルーホールはコア基板全面に放射状にもしくは同心円状もしくはアレー状に形成されており、その全てにワイヤー、金属微粒子、もしくは導電性ペースト、はんだ金属等もしくはメッキ金属により埋め込まれている。基板の穴とその導電性物質との間に隙間がある場合(例えば金属微粒子を充填した場合)は、樹脂等の非導電性物質で隙間を密閉しても良い。
コア基板材料は高温で使用するため、耐熱性があり、かつ位置精度が低温、高温で優れている必要があるため、熱膨張率が15ppm以下であること(さらにはシリコンとの熱膨張率差が13.82ppm以下であること)、望ましくは10ppm以下、さらに望ましくは5ppm以下である必要がある。このような材料としては、例えば、材質として、Si、アルミナ、SiC、SiN等のセラミックス、パイレツクス、石英ガラス、アルミノボロシリケートガラス、コーニング7059、HOYA製NA40,45等の低膨張ガラスが挙げられる。コア基板材料は、必ずしも絶縁性材料である必要はない。ただし、低膨張金属(Ni合金等)や上記Si、SiCのような半導体をコア基板材料として用いる場合にあっては、スルーホール内部を酸化物、樹脂等で絶縁してから、スルーホール内部の導電性材料を埋め込む必要がある。このように、絶縁性基板を用いない場合、表面の絶縁化を施した後配線を形成する必要があるが、逆にコア基板の導電性を利用してコア基板自体にアース接続することにより、高周波特性、低ノイズ特性に優れた多層配線基板を得ることができる。この場合、コア基板の内部導電部分(スルーホール内部を絶縁せずに、導電性材料を埋め込んだ部分)に配線のGRDを導通させることは言うまでもない。
また、コア基板材料が感光性ガラスの場合、感光性ガラス基板にマスクを通して多数の穴を形成する部分に潜像が形成されるように露光し、この露光した部分を結晶化させ、結晶化させた領域を溶解除去して多数の穴を形成してコア基板としても良い。この場合、さらに狭ピッチで細い(スルーホール径が小さい)穴を高精度に一括して形成することができる。
異方性導電シートは、垂直方向に導電性を持つように形成されており、ゴム等の弾性体にワイヤーが垂直方向に埋め込まれている構造をとってもよく、金属等の導電粒子が一面にもしくは局所的に埋め込まれた構造をとってもよい。
バンプ付きメンブレン構造は、例えば、ポリイミドフィルムの裏面に銅の孤立パッドが形成されており、その表側の面にはフォトリソグラフィー法により形成された金属パッドでもよく、メッキ等で形成されたバンプでもよいが、裏面の孤立パッドと表側のパッド又はバンプとはフィルム内部を通して導通している。このフレキシブルフィルムの構造は表裏が反対でもよい。バンプ付きメンブレンはフレキシブル性を持っているが、必すしもクッション性持っていなくとも良い。
ウエハ一括コンタクトボードの作製例2
作製例2のウエハ一括コンタクトボードは、多層両面配線基板と、バネ性を持った微小なコンタクトプローブから構成されている(図5)。
図5に示すように、ウエハ一括コンタクトボード20における多層両面配線基板の表側のパッド電極は、バネ性を(材質的に、もしくは構造的に)持った微小なコンタクトプローブ(針)等を介して、ウエハ上のパッド電極と接続する構成とすることができる。ここで、バネ性を持った針等の線材は、多層両面配線基板の表側のパッド電極と、はんだ、熱融着、その他の方法で機械的、電気的に接合される。例えば、ワイヤーボンディング技術を応用して金属ワイヤーを接合しても良いし、マイクロマシン技術を応用して形成した微細な針をはんだ等の技術を用いて接合しても良い。
多層両面配線基板の表側のパッド電極は、直接ウエハ上のパッド電極と接続する構成とすることもできる。
多層両面配線基板の表側のパッド電極は、異方性弾性シート等の可塑性等の繰り返しコンタクト可能な異方性部材を介して、ウエハ上のパッド電極と接続する構成とすることもできる。
多層両面配線基板の表側のパッド電極上に又はパッド電極自体を、導電性圧縮材料(例えば、はんだボール、Au等の)柔らかい材料を用いたバンプ(凸状の電極)を形成し、永久コンタクト(1回限りのコンタクト)もしくは、繰り返し耐久性のあまりないような部材を形成、あるいは別形成させて(挟み込んで)、被測定デバイス、素子等の電極と接続する構成とすることもできる。
その他の事項に関しては、上記ウエハ一括コンタクトボードの作製例1と同様である。
なお、上記ウエハ一括コンタクトボードの作製例1、2では、多層両面配線基板としたが、多層でなくても、コア基板の表裏面に1層形成された両面配線基板であっても良いことは言うまでもない。
また、本発明のスルーホール形成基板の製造方法によれば、被加工基板の一方の面に多数のドリルを等間隔に配置し、このドリルに超音波を印加して前記被加工基板に多数の穴を一括して形成しているので、多数の穴を有するスルーホール形成基板の廉価を実現できる。したがって、この廉価なスルーホール形成基板を用い、廉価両面配線基板を実現できる。
本発明によれば、上記各発明を組み合わせることによって、狭ピッチで細く高い位置精度のスルーホールを基板全面に多数形成した高精度、低熱膨張、表面平坦性の良いスルーホール形成基板を安価に実現できる。
本発明のウエハ一括コンタクトボードの製造方法によれば、高周波用途のウエハ一括コンタクトボードを実現できる。
Claims (9)
- ウエハ一括コンタクトボード用多層両面配線基板に使用され、ウエハ上に形成されたチップに対応して所定のピッチと、径を有する多数の穴を形成したスルーホール形成基板の製造方法であって、
熱膨張係数が15ppm以下のガラス材料からなるホール形成基板を用意する工程と、
所定のピッチ及び径を備えた複数のドリルを有する剣山状のドリル治具を用意する工程と、
当該ドリル治具を前記ホール形成基板に載せた状態で、超音波を供給して、前記ホール形成基板から突き出ない穴を形成する工程と、
前記各穴に導電部材を埋設する工程と、
前記導電部材の埋設後、前記ホール形成基板を埋設された導電部材を、ガラスの粘度が10 4 〜10 11 ポアズとなるように共に熱処理して、前記各穴に前記導電部材を融着させた後、冷却することによって、前記基板を熱収縮させ、前記導電部材を各穴に固定する導電部材固定工程と、
前記導電部材を固定されたホール形成基板を表面研磨して、対向する両面に前記導電部材を露出させる工程と、を有することを特徴とするスルーホール形成基板の製造方法。 - 請求項1において、前記穴を形成する工程は、当該被加工基板の一方の表面に、前記複数のドリルを有するドリル治具を接触した状態で、前記ドリル治具を超音波により振動させることにより、前記被加工基板から突き出ない複数の穴を一括して形成し、前記ホール形成基板を形成する工程を有することを特徴とするスルーホール形成基板の製造方法。
- 請求項2において、前記穴を形成する工程では、前記ホール形成基板に、ピッチが3mm以下、径が0.1〜0.5mmφの多数の穴が形成されることを特徴とするスルーホール形成基板の製造方法。
- 請求項1において、前記導電部材を埋設する工程は前記ホール形成基板の各穴の径よりも細い径の線状導電体を前記穴が形成された前記ホール形成基板の表面に載せた後、前記ホール形成基板に振動を与えることによって前記各穴に前記導電体を挿入して埋設することを特徴とするスルーホール形成基板の製造方法。
- 請求項1において、前記導電部材を埋設する工程は前記導電部材として金属微粒子を用い、前記金属微粒子に振動を与えることにより前記ホール形成基板の各穴に充填し、これによって、前記導電部材を埋設することを特徴とするスルーホール形成基板の製造方法。
- 請求項1において、前記表面研磨は、研磨後の基板表面の最大高さRmaxで2μ m 以下にすることを特徴とするスルーホール形成基板の製造方法。
- 請求項 1 乃至6の何れかに記載のスルーホール形成基板の両面に配線層を形成し、前記配線層をパターニングして前記スルーホール形成基板の両面に配線パターンを形成することを特徴とする多層両面配線基板の製造方法。
- 請求項7において、前記配線パターン上にコンタクトホールが形成されたポリイミド絶縁膜を形成し、前記ポリイミド絶縁膜上に別の配線パターンを形成することを特徴とする多層両面配線基板の製造方法。
- 請求項8に記載された多層両面配線基板と、異方性導電シートと、バンプ付きメンブレンとで構成されたことを特徴とするウエハ一括コンタクトボード。
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