JP4059785B2 - 注湯容器 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、溶湯との濡れ性が低く、優れた機械的特性を有し、そして寿命の長いコーティング層を有する注湯容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
ダイカスト鋳造、重力鋳造等では、溶融した金属である溶湯を鋳型に流し込んで鋳造品を成形するが、鋳造の際に溶湯はラドル等の注湯容器中に一時的に貯留される。該注湯容器は鋳鉄、鉄鋼、セラミック等の種々の材料からなるが、注湯容器表面と溶湯との濡れ性を低く保つ必要があり、そのため、注湯容器本体の表面に様々な材料からなるコーティング層を形成した注湯容器が用いられている。
【0003】
該コーティング層について問題となるのは、注湯容器本体とコーティング層との熱膨張率の差異であり、該差異によりコーティング層にひび割れが発生する。一度ひび割れが発生すると、該ひび割れに溶湯が浸入して注湯容器本体が侵食されたり、該ひび割れに溶湯が付着して徐々に堆積して注湯容器が使用不可能となったりする。この問題は、注湯容器が金属製であってもセラミック製であっても同様に起こり、またコーティング層が耐久性の不足により磨耗した場合にも生じる。
【0004】
金属の表面に剥離や割れを生じない耐熱被覆を形成する方法として、少なくとも酸化アルミナ、二酸化ジルコニウム、無水珪酸、カオリナイト、黒鉛、ケイ酸カリウムを含むと共に、四三酸コバルト相当品、ホウ酸ナトリウム相当品、酸化亜鉛相当品、若しくは酸化マグネシウム相当品を含む水溶液を被処理物に塗布し、被処理物の融点より低い温度で焼成することが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−53775号公報(第2頁)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、濡れ性、耐久性等の良好なコーティング層を有する注湯容器、および該コーティング層を形成し得るコーティング材料を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1に係る注湯容器は、Al 2 O 3 :40〜50%、SiO 2 :40〜50%およびMgO:5〜15%からなるセラミック成分から構成される注湯容器本体の表面にコーティング層を焼成してなる注湯容器であって、前記コーティング層は、ジルコン・ジルコニア成分:70〜80%と、前記セラミック成分:20〜30%とから構成されることを特徴とする。
本発明では、セラミック製の注湯容器に、注湯容器を構成するセラミック成分を一部含む材料からなるコーティング層を設けることにより、溶湯に対する低い濡れ性、耐久性等を兼備した注湯容器を提供できる。
【0008】
本発明の請求項2に係る注湯容器は、請求項1の注湯容器において、前記ジルコン・ジルコニア成分は、ZrO2 :52〜65%、Al2 O3 :7〜8%、SiO2 :24〜35%およびMgO:3〜4%からなることを特徴とする。
本発明では、セラミック成分およびジルコン・ジルコニア成分を上記の組成とすることにより、良好な特性のコーティング層を有する注湯容器となる。
【0009】
本発明の請求項3に係る注湯容器は、アルミニウム注湯用ラドルであることを特徴とする。
本発明の注湯容器は、アルミニウム注湯の際に使用するラドルとして好ましい。
【0010】
本発明の請求項4に係る注湯容器は、請求項1の注湯容器において、前記コーティング層の厚さは0.1〜0.5mmであることを特徴とする。
本発明では、コーティング層の厚さを上記範囲内とすることにより、注湯容器のコーティング層が焼成時にひび割れたり、使用時に磨耗したりすることを回避することができる。
【0011】
また、本発明の請求項5に係るコーティング材料は、Al 2 O 3 :40〜50%、SiO 2 :40〜50%およびMgO:5〜15%からなるセラミック成分から構成される注湯容器の表面にコーティング層を形成するためのコーティング材料であって、ジルコン・ジルコニア成分:70〜80%と、前記セラミック成分:20〜30%とからなることを特徴とする。
本発明では、主としてジルコン・ジルコニア成分からなるコーティング材料に、コーティング対象である注湯容器の原料であるセラミック成分を一部配合することにより、濡れ性、耐久性等を満足するコーティング層を形成し得る。
【0012】
本発明の請求項6に係るコーティング材料は、請求項5記載のコーティング材料において、前記ジルコン・ジルコニア成分は、ZrO2 :52〜65%、Al2 O3 :7〜8%、SiO2 :24〜35%およびMgO:3〜4%からなることを特徴とする。
本発明では、セラミック成分とジルコン・ジルコニア成分を上記の組成とすることにより、注湯容器に良好な特性のコーティング層を形成することができる。
【0013】
本発明の請求項7に係るコーティング材料は、請求項5記載のコーティング材料において、粒度が50μm以下であることを特徴とする。
本発明では、コーティング材料を構成する鉱物の粒度を50μm以下とすることにより、焼成時のひび割れを防止し、また焼成後の緻密度を確保することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の注湯容器は、注湯容器本体がセラミック成分から構成され、そして該注湯容器本体の表面上に形成されるコーティング層が、主成分であるジルコン・ジルコニア成分と副成分であるセラミック成分を含むコーティング材料から構成されることを特徴とする。コーティング材料の一部に溶湯容器本体を構成する材料を配合することにより、形成されたコーティング層が溶湯容器本体に良くなじみ、その結果、コーティング層の密着性が向上する。前記コーティング材料中に含まれるセラミックス成分の量は、全成分に基いて20〜30%である。
【0015】
前記溶湯容器本体を構成するセラミック成分の組成としては、Al2 O3 :40〜50%、SiO2 :40〜50%およびMgO:5〜15%からなるものを使用する。
【0016】
本発明の注湯容器は、特にアルミニウム溶湯のために好ましく用いることができる。アルミニウム溶湯用の注湯容器とする場合、コーティング層はアルミニウム溶湯に対して濡れ性の低い材料、例えばジルコン、ジルコニア系の材料から構成される。コーティング材料は好ましくは、ZrO2:52〜65%、Al2O3:7〜8%、SiO2:24〜35%およびMgO:3〜4%のジルコン・ジルコニア成分を含むことが好ましい。
【0017】
こうして形成されるコーティング層の厚さは、厚過ぎると焼成時にひび割れが発生して不良の原因となり、一方、薄すぎるとコーティング層の磨耗による耐久性の低下が顕著となる。好ましいコーティング層の厚さは、0.1〜0.5mmである。
【0018】
本発明の注湯容器は例えば、所定の組成を有するセラミック成分から注湯容器本体を成形し、前記注湯容器本体の表面にコーティング材料を塗布してコーティング層を形成し、そして前記注湯容器本体と前記コーティング層を1200〜1300℃で同時焼成することにより製造できる。注湯容器本体とコーティング層とを同時焼成すると、コーティング層の密着性が向上して好ましい。また所定の組成を有するセラミック成分から注湯容器本体を成形し、前記注湯容器本体を焼成した後、前記注湯容器本体の表面にコーティング材料を焼付処理することによっても、本発明の注湯容器は製造可能である。
【0019】
前記コーティング材料の粒度は50μm以下であることが好ましい。小さな粒度は焼成時のひび割れを防止し、また焼成後のコーティング層表面を平滑に保つため、溶湯容器表面に溶湯が付着し難くなる。
【0020】
【実施例】
実施例1〜2および比較例1〜7
Al2O3:45%、SiO2:45%およびMgO:10%を含むセラミック成分から溶湯容器本体を作製した。該溶融容器本体に、以下の表1に示す組成を有するコーティング材料を塗布してコーティング層を形成し、溶湯容器本体とコーティング層を同時焼成して溶湯容器を製造した。
製造した溶湯容器本体を用いて、1回の注湯量が4kgであるアルミニウムダイカスト製品の製造を行い、その際の焼付き性、アルミニウムに対する濡れ性、アルミニウムの付着性、コーティング層の剥離性、並びに耐久性を評価した。評価結果を表1に示す。
【表1】
1)ジルコン・ジルコニア成分の組成は、ZrO2:60%、Al2O3:7%、SiO2:30%およびMgO:3%である。
2)溶湯容器本体を構成するセラミック成分である。
3)「○」は良好に使用し得ることをしめし、また「×」は使用不可であることを示す。
4)溶湯容器表面へのアルミニウム溶湯の付着状況を示す。
5)使用時におけるコーティング層の剥離の有無を示す。
6)使用可能なショット数(回)を示す。
【0021】
表1に示す結果から明らかなように、ジルコン・ジルコニア成分、アルミナ99%およびムライト質の3種から形成したコーティング層について、コーティング層の特性および原料価格を総合的に判断すると、本発明の溶融容器が最も優れた特性を示していた。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、Al 2 O 3 :40〜50%、SiO 2 :40〜50%およびMgO:5〜15%からなるセラミック成分から構成される注湯容器本体の表面に、前記セラミック成分:20〜30%と、ジルコン・ジルコニア成分:70〜80%とからなるコーティング層を焼成して形成することにより、濡れ性、付着性、剥離性、耐久性等の優れたコーティング層を有する注湯容器を提供することができる。この注湯容器は特にアルミニウム溶湯を用いたダイカスト成形、重力鋳造等に用いられるラドルとして好ましく用いられる。
Claims (7)
- Al 2 O 3 :40〜50%、SiO 2 :40〜50%およびMgO:5〜15%からなるセラミック成分から構成される注湯容器本体の表面にコーティング層を焼成してなる注湯容器であって、前記コーティング層は、ジルコン・ジルコニア成分:70〜80%と、前記セラミック成分:20〜30%とから構成されることを特徴とする注湯容器。
- 前記ジルコン・ジルコニア成分は、ZrO2 :52〜65%、Al2 O3 :7〜8%、SiO2 :24〜35%およびMgO:3〜4%からなることを特徴とする、請求項1記載の注湯容器。
- アルミニウム注湯用ラドルであることを特徴とする、請求項1記載の注湯容器。
- 前記コーティング層の厚さは0.1〜0.5mmであることを特徴とする、請求項1記載の注湯容器。
- Al 2 O 3 :40〜50%、SiO 2 :40〜50%およびMgO:5〜15%からなるセラミック成分から構成される注湯容器の表面にコーティング層を形成するためのコーティング材料であって、ジルコン・ジルコニア成分:70〜80%と、前記セラミック成分:20〜30%とからなることを特徴とするコーティング材料。
- 前記ジルコン・ジルコニア成分は、ZrO2 :52〜65%、Al2 O3 :7〜8%、SiO2 :24〜35%およびMgO:3〜4%からなることを特徴とする、請求項5記載のコーティング材料。
- 粒度が50μm以下であることを特徴とする、請求項5記載のコーティング材料。
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