JP4050067B2 - 複合スイッチ構造体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、各種電気・電子機器で使用される特定方向の多方向スイッチ又はコンピュータやゲーム機において2次元の任意の座標位置を入力するためのジョイスティンク等のポインティングデバイスに関するものであり、特に携帯情報端末のような小型機器に最適なものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話に代表される携帯情報端末による静止画及び動画の画像情報の送受信が活発に行われるようになっている。これに伴って、画像情報を利用するための入力手段に求められる機能が多様化してきている一方で、画像情報を表示する表示画面の大型化も望まれている。そのため、携帯情報端末にあっては、限られた大きさの中で表示画面の大型化を実現するには、入力手段の小型化が要求されることとなる。したがって、携帯情報端末の入力手段としては、多機能かつ小型化が求められてきている。
【0003】
また、携帯電話による電子メールの送信やインターネットからのデータ受信が盛んになってきており、そのための文字・記号等の入力にあっては、パソコンのキーボードを操作するように10本の指を使用するのではなく、1本乃至2本の指でキー操作をするのが一般的である。
【0004】
また、今まではバンド幅の制約もあって、携帯情報端末によるメール送受信、インターネットによるデータの送受信可能な容量が少なかったため、携帯情報端末の操作に当たっても、4方向ステップ式キーのみ又は4方向ステップ式キーと確定キーとを一緒にした複合キーを用いることで十分対応できた。
【0005】
ところが、2001年秋からワイドバンド化により、膨大なデータの高速送受信ができるようになり、今後は携帯情報端末においてもデスクトップ型パソコン並みに複数ページの瞬時検索、道路マップの高速確認等で360度全方向連続式の位置検索機能が搭載されることが望まれる。
【0006】
ところで、情報処理装置一般のポインティングデバイスとしては、従来、デスクトップ型パソコンではマウス、ペンタブレット、ジョイスティック等が使用され、ノートパンコンではトラックボール、トラックパッド、トラックポイント等が使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、携帯情報端末のような手の中に収まる機器にあっては、その大きさからしてデスクトップ型パソコン及びノートパンコンで使用されていたポインティングデバイスをそのまま適用できるものではない。また、発明者等が知る限りにおいて、1ユニットの中に多方向ステップ式座標入力機能と全方向連続式座標入力機能を備えたポインティングデバイスは未だ存在しない。
【0008】
そこで、この発明は、1ユニットの中に特定方向ステップ式座標入力機能と全方向連続式座標入力機能を備えた、携帯情報端末に最適な新たな小型の複合スイッチ構造体を提供することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、360度全方向の座標位置を指定できる座標入力操作部を有する全方向連続式座標入力装置と、前記座標入力操作部を囲むようにして特定方向のみの座標位置が指定できる複数の押圧操作部を有する特定方向ステップ式入力装置とを備え、前記座標入力操作部と前記押圧操作部とが個別に動作できるようにした複合スイッチ構造体であって、前記全方向連続式座標入力装置は、基板上に配置された前記座標入力操作部を前記基板側に傾けることで前記座標入力操作部の位置データを読み取るように構成され、前記特定方向ステップ式入力装置は、前記全方向連続式座標入力装置の周囲に設けられた複数のスイッチ回路上に位置する導電性クリック部材と、該導電性クリック部材を直接押圧することのできる押圧操作部とを有し、前記導電性クリック部材を押圧することによって前記スイッチ回路を開閉すると同時にクリック感を生じるように構成され、前記押圧操作部は、前記導電性クリック部材を押圧する柱部と、該柱部から延出した庇部とからなり、前記庇部により囲まれた開口に前記座標入力操作部が配置され、前記全方向連続式座標入力装置の前記座標入力操作部の周囲が前記庇部により覆われていることを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載の発明では、請求項1の構成に加えて、前記全方向連続式座標入力装置は、基板上に設けられた可変抵抗検出回路上を転動できる凸球状抵抗面と、該凸球状抵抗面を不使用時に前記可変抵抗検出回路と離間した状態で支持する可撓性のドーム状本体と、該ドーム状本体の中央部外表面に前記凸球状抵抗面と連動する前記座標入力操作部とを有し、前記凸球状抵抗面が前記可変抵抗検出回路と接触することによって生じる電気的特性を利用して前記座標入力操作部の位置データを読み取るように構成され、前記ドーム状本体が前記庇部により覆われていることを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載の発明では、請求項2の構成に加えて、前記ドーム状本体の中央部外表面と前記庇部の下面との間の第1の間隙は、座標入力操作部の揺動動作時に互いに干渉しない大きさに設定され、前記導電性クリック部材の頂点部と前記スイッチ回路との間の第2の間隙は、前記第1の間隙より小さく設定されていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明では、請求項1乃至3のいずれか1つの構成に加えて、前記可変抵抗検出回路が逆椀状の導電性弾性部材であって、該導電性弾性部材の外周部及び頂点部が前記基板上に設けられた確定スイッチ回路と接触し得るものであることを特徴としている。
【0013】
請求項5に記載の発明では、請求項1乃至4のいずれか1つの構成に加えて、前記複数の押圧操作部の天面は前記座標入力操作部に向かう下向きの傾斜面を有し、前記座標入力操作部の先端の位置が前記押圧操作部の天面の最高部以下最低部以上の高さに設定されている。
【0014】
請求項6に記載の発明では、請求項1乃至4のいずれか1つの構成に加えて、前記特定方向ステップ式入力装置の前記複数の押圧操作部がそれぞれ独立した複数のキーからなることを特徴としている。
【0015】
請求項7に記載の発明では、請求項1乃至6のいずれか1つの構成に加えて、前記特定方向ステップ式入力装置の外側には、該特定方向ステップ式入力装置と別のステップ移動機能を有する特定方向ステップ式入力装置を設けたことを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
[発明の実施の形態1]
図1は、この発明に係る複合スイッチ構造体の実施の形態1の構造を示した要部縦断面図である。
【0018】
この発明に係る複合スイッチ構造体の実施の形態1では、360度全方向の座標位置を指定できる座標入力操作部1を有する全方向連続式座標入力装置2と、特定方向のみ1ステップ毎の座標位置を指定できる押圧操作部3を備えた特定方向ステップ式入力装置4とが一体になった構造をしている。
【0019】
基板P上に設けられた導電中心とこの導電中心の周囲に環状の非導電部を介して隣接する導電環帯とからなる平面から見た形状が円形をした可変抵抗検出回路5と対向する導電性を有する凸球状抵抗面6が、この可変抵抗検出回路5上を転動自在となるように支持するドーム状本体7の脚部8によって基板Pに取り付けられている。脚部8には外側に張り出した鍔状の固定部9が設けられており、この固定部9を固定部材10にて基板Pに固定されている。そして、ドーム状本体7の中央部外表面11には、凸球状抵抗面6と連動する座標入力操作部1が設けられている。ちなみに、図示した実施の形態1では、凸球状抵抗面6の曲率をR100〜R800程度のものを使用している。
【0020】
可変抵抗検出回路5の周囲に当たるドーム状本体7の脚部8下面の固定部9に対応する基板Pの上には、円周方向に4等分して配置された4つの電極12が設けられている。この4つの電極12は固定部9と電気的に接続され、向かい合った電極のそれぞれの直交する組に電圧を加えることで、凸球状抵抗面6上に電圧分布を生じるようにしている。
【0021】
ドーム状本体7は、座標入力操作部1の首振り動作に連動して凸球状抵抗面6が可変抵抗検出回路5上を転動できるようにするため可撓性を有するゴム又は樹脂のエラストマーで作られていることが望ましい。また、少なくとも、凸球状抵抗面6とこれに連なる脚部8のドーム状本体7の内面と、脚部8に連なるドーム状本体7の固定部9は均一な電気抵抗(体積抵抗率が800〜2000Ω/cm2)を持つ材質で形成されている必要がある。
【0022】
この体積抵抗率は、天然ゴム、ウレタンゴム、ブチルゴム等にカーボン粉末、金属粉末等を特定量配合することで実現できる。シリコーンゴムにカーボン粉末を配合してなる材料は、安価で、精密加工性、体環境特性、円滑屈曲復元性等の点で優れているため特に好ましい。
【0023】
座標入力操作部1は、押圧傾動操作が容易で絶縁性があれば特に材質は限定されることものではないが、一般的にはゴム又は樹脂で作られる。なお、押圧傾動操作を容易にするためにその天面に丸みを設けたり、プラズマ照射やフッ素樹脂コートなどの非粘着処理を施すことは任意とされる。
【0024】
座標入力操作部1の外側には、この座標入力操作部1を囲むようにして、特定方向のみ1ステップ毎の座標位置を指定できる押圧操作部3と、この押圧操作部3を天面部13に有しその底面部14に逆椀状をした弾性を有する導電性クリック部材15を固定した操作部本体16と、導電性クリック部材15と接触し得る基板P上に設けられたスイッチ回路17とからなる特定方向ステップ式入力装置4を有している。操作部本体16は図示しない案内手段により基板Pに対して垂直方向に上下動できるようになっている。
【0025】
操作部本体16は、導電性クリック部材15を押圧する柱部20と、この柱部20から座標入力操作部1のある内側に向かって延出した庇部21とからなる縦断面が略逆L字形をしている。
【0026】
なお、ドーム状本体7の中央部外表面11と操作部本体16の庇部21の下面との第1の間隙K1は、座標入力操作部1の揺動動作を行った際に、ドーム状本体7の中央部外表面11と操作部本体16とが干渉することがない大きさに設定されなければならない。
【0027】
導電性クリック部材15は、所定の導電性を有し、かつ繰り返し復元動作を行うことができるものであれば特に材質に限定はないが、従来の押釦スイッチに用いられる素材の燐青銅を使用することが信頼性の点で好ましい。また、導電性クリック部材15は、操作部本体16又はスイッチ回路17を設けた基板Pのいずれか一方に固定してあればよい。
【0028】
特定方向ステップ式入力装置4と全方向連続式座標入力装置2とはそれぞれ別個独立した構成を有しており、特定方向ステップ式入力装置4の押圧操作部3は、全方向連続式座標入力装置2の座標入力操作部1と個別に動作できるようになっている。
【0029】
図2は、この発明に係る複合スイッチ構造体の操作部の要部平面図である。
【0030】
図2(a)は、特定方向ステップ式入力装置4の4つの押圧操作部3が環状に一体化されており、これに伴って操作部本体16は中空円柱状を呈し、その底面部14には導電性クリック部材15の頂点部を押圧することのできる押圧凸部18が各押圧操作部3の真下の位置に設けられている。
【0031】
図2(b)は、特定方向ステップ式入力装置4の4つの押圧操作部3が1つずつ別個の独立したものであり、1つの押圧操作部3の底面部14に1つの押圧凸部18が設けられている。このものは、特定方向毎に独立して動作することができるから、4つの押圧操作部3を一体にしたもののように隣り合った押圧操作部3が一緒に動くことがないので、誤って隣のスイッチ回路17を操作するような失敗が生じない。
【0032】
以下、この発明に係る実施の形態1の使用方法とその作用を説明する。
【0033】
指で座標入力操作部1を基板P側へ押し下げると、凸球状抵抗面6が可変抵抗検出回路5に接触し、その接触位置で実施の形態1に係る複合スイッチ構造体Dの変動抵抗又は電圧が供給される。そこで、座標入力操作部1を基板P側に傾けると凸球状抵抗面6が可変抵抗検出回路5の上面上を転がり、凸球状抵抗面6と可変抵抗検出回路5との接触位置が変化し、これに応じた変動抵抗又は電圧が発生することとなり、この変動抵抗又は電圧の値から座標入力操作部1の位置データが読み取れる。
【0034】
座標入力操作部1の周りの押圧操作部3のいずれか1つの方向を選択してその部分の押圧操作部3を基板P側に押圧すると、操作部本体16が案内手段に沿って基板P側へ押し下げられ押圧凸部18が導電性クリック部材15の頂点部を押し下げて基板P上に設けられたスイッチ回路17へ接触し、スイッチ回路17に電気が供給される。このとき、導電性クリック部材15の頂点部がその屈曲限界を超えて反転するときにクリック感を生じる。そして、その押圧していた押圧力を解除することで導電性クリック部材15の弾性復元力が作用し導電性クリック部材15の頂点部をスイッチ回路17から遠ざけると共に、操作部本体16が押し上げられ、押圧操作部3が元の位置に復帰する。
【0035】
[発明の実施の形態2]
図3は、この発明に係る複合スイッチ構造体の実施の形態2の構造を示した要部縦断面図である。
【0036】
実施の形態2に係る複合スイッチ構造体Dにあっては、凸球状抵抗面6と基板Pとの間に弾性を有する逆椀状の導電性弾性部材19を設け、この導電性弾性部材19を可変抵抗検出回路としている。そして、導電性弾性部材19の周縁部20は基板Pに設けた環状接点21と接触しており、導電性弾性部材19の頂点部22は環状接点21の中央部に設けられた中央部接点23に対応させ、環状接点21と中央部接点23とで確定スイッチ回路24を構成している。これにより、実施の形態2に係る複合スイッチ構造体Dでは、360度全方向の座標入力の他に、座標入力操作部1を基板P側へ更に押し込む操作を加えることで、導電性弾性部材19の頂点部22が屈曲限界を超えて反転して中央部接点23に接触し、確定スイッチ回路24に電気が供給され、指定した座標位置での確定入力が実現できる。この際、導電性弾性部材19の変形時にクリック感を生じることになり、それが座標入力操作部1に伝わり操作者に明確な操作感を与えることとなる。
【0037】
なお、特定方向ステップ式入力装置4の操作部本体16の下に設けられた導電性クリック部材15の頂点部とスイッチ回路17との第2の間隙K2は、全方向連続式座標入力装置2のドーム状本体7の中央部外表面11と操作部本体16の庇部21の下面との第1の間隙K1よりも小さく設定することで、押圧操作部3を操作したときに操作部本体16とドーム状本体7とが干渉することがないようにしている。
【0038】
他の構成及び作用は実施の形態1と同様であり、同じ構成には同じ符合を付してその説明を省略する。
【0039】
[発明の実施の形態3]
図4は、この発明に係る複合スイッチ構造体の実施の形態3の構造を示した要部縦断面図である。
【0040】
実施の形態3に係る複合スイッチ構造体Dにあっては、座標入力操作部1の周りの押圧操作部3が、座標操作入力部1に向かって下向き(基板P側向き)の傾斜面25を有している。図4に示した傾斜面25は、その一部が内側に凹んだ形状をしており、他方、座標入力操作部1の先端26の位置が押圧操作部3の最高部以下最低部以上の高さに設定されている。ここで、最高部とは外周部上面と同一は勿論それよりも僅かに高い位置を含むものであり、最低部とは内周部上面と同一は勿論それよりも僅かに低い位置を含むものであり、座標入力操作部1の操作に支障のない範囲であればよい。
【0041】
また、傾斜面25は必ずしもその全長に渡って同一の傾斜でなくともよく、座標操作入力部1に近い部分の傾斜を座標操作入力部1から遠い部分の傾斜より急勾配なものとしてもよい。さらに、傾斜面25は、平面又は曲面のいずれでもよい。例えば、図4に示したように、座標操作入力部1に近い部分の傾斜を急勾配の平面とし、座標操作入力部1から遠い部分の傾斜を凹曲面としたり、座標操作入力部1から遠い部分の傾斜を緩やかな勾配の平面としてもよい(図5参照のこと)。このようにした場合には、座標操作入力部1に近い部分の急勾配の傾斜面が座標操作入力部1の首振り動作に支障のない空間を提供し、座標操作入力部1から遠い部分の傾斜を緩やかな勾配の傾斜面又は凹曲面が座標操作入力部1を操作する際の指の運動に支障がない空間を提供することができ、延いては複合スイッチ構造体Dの操作性を犠牲にすることなくより小型なものにすることができる。
【0042】
ちなみに、発明者等が実施の形態3に係る複合スイッチ構造体Dを組み込んだ携帯電話をポケットに出し入れする実験を行った結果によれば、誤って座標入力操作部1が動作しないのは、押圧操作部3の外周部上面より2mm高い位置が限界であった。座標入力操作部1の先端26が、これよりも高い位置になると座標入力操作部1の動作により座標入力信号が生じてしまった。また、押圧操作部3の内周部上面より2mm低い位置では、指の動作が座標入力操作部1の先端26に触れなくなり、誤入力が生じてしまった。
【0043】
いずれにしろ、このような構成を採用することで、座標入力操作部1の先端26が複合スイッチ構造体Dの外表面から突出しない状態とすることにより、外部からの衝撃等により座標入力操作部1が動かされることがなく、人為的に座標入力操作部1を動かす場合には押圧操作部3に形成された傾斜面25が座標入力時の操作空間として有効に機能することとなり、複合スイッチ構造体Dとして支障なく使用できる。
【0044】
他の構成及び作用は実施の形態1と同様であり、同じ構成には同じ符合を付してその説明を省略する。
【0045】
[発明の実施の形態4]
図5は、この発明に係る複合スイッチ構造体の実施の形態4の構造を示した要部縦断面図である。
【0046】
実施の形態4に係る複合スイッチ構造体Dにあっては、実施の形態3に示した特定方向ステップ式入力装置4の外側にこれよりも一回り大きな形状をした第2の特定方向ステップ式入力装置4aを設けている。
【0047】
ここで、外側の特定方向ステップ式入力装置4aの操作部本体16aの下に設けられた導電性クリック部材15aの頂点部とスイッチ回路17aとの間隙K3は、内側の特定方向ステップ式入力装置4の操作部本体16の突出部27の上面と外側の特定方向ステップ式入力装置4aの庇部21aの下面との間隙K4よりも小さく設定することで、外側の特定方向ステップ式入力装置4aの押圧操作部3aを操作したときに、内側の特定方向ステップ式入力装置4の操作部本体16と外側の特定方向ステップ式入力装置4aの操作部本体16aとが干渉することがないようにしている。
【0048】
また、内側の特定方向ステップ式入力装置4が東西南北の方向のみに1ステップ毎の座標位置を指定できる押圧操作部3を備えたものとした場合に、外側の特定方向ステップ式入力装置4aは内側の特定方向ステップ式入力装置4と同じ東西南北の方向のみに例えば2乃至5ステップ毎の座標位置を指定できる押圧操作部3を備えたものとする。これにより、1ステップ毎では一度に複数ステップ分を操作することが可能となるから、より迅速な操作が実現できる。ここで、ステップは必ずしも行単位である必要はなく、頁単位やその他任意に設定したものであってもよい。なお、ステップ数をユーザである操作者自身が任意に設定できるように、この発明に係る複合スイッチ構造体Dが組み込まれる機器に可変プログラムが書き込まれた集積回路を搭載すれば、よりユーザーの使い易いものとなる。
【0049】
また、内側の特定方向ステップ式入力装置4が東西南北の方向のみに1ステップ毎の座標位置を指定できる押圧操作部3を備えたものとした場合に、外側の特定方向ステップ式入力装置4aは内側の特定方向ステップ式入力装置4と違う、例えば東北東、西南西、東南東、西北西の方向のみに1ステップ毎の座標位置を指定できる押圧操作部3を備えたものとする。これにより、8方向のステップ座標入力を可能な複合スイッチ構造体が実現できる。
【0050】
その他いろいろな組み合わせが考えられるが、上記した具体例からわかるように、内側の特定方向ステップ式入力装置4と外側の特定方向ステップ式入力装置4aとは、それぞれ異なったステップ移動機能を有するものを組み合わせることにより、多機能で操作性の高い複合スイッチ構造体を実現することができる。
【0051】
他の構成及び作用は実施の形態1と同様であり、同じ構成には同じ符合を付してその説明を省略する。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1乃至7に記載した発明によれば、360度全方向の座標位置を指定できる座標入力操作部を有する全方向連続式座標入力装置と、前記座標入力操作部を囲むようにして特定方向のみの座標位置が指定できる複数の押圧操作部を有する特定方向ステップ式入力装置とを備え、前記座標入力操作部と前記押圧操作部とが個別に動作できるようにしたので、1ユニットで360度全方向の座標入力と特定方向のみの座標入力とが行えるため、携帯情報端末に小型の機器に最適な複合スイッチ構造体が提供できる。
更に、前記特定方向ステップ式入力装置は、前記可変抵抗検出回路の周囲に設けられた複数のスイッチ回路上に位置する導電性クリック部材と、該導電性クリック部材を直接押圧することのできる押圧操作部とを有し、前記導電性クリック部材を押圧することによって前記スイッチ回路を開閉すると同時にクリック感を生じるので、特定方向のスッテプ入力を行う際に明確な操作感を得ることができる。
【0053】
請求項2に記載した発明によれば、前記全方向連続式座標入力装置は、基板上に設けられた可変抵抗検出回路上を転動できる凸球状抵抗面と、該凸球状抵抗面を不使用時に前記可変抵抗検出回路と離間した状態で支持する可撓性のドーム状本体と、該ドーム状本体の中央部外表面に前記凸球状抵抗面と連動する前記座標入力操作部とを有し、前記凸球状抵抗面が前記可変抵抗検出回路と接触することによって生じる電気的特性を利用して前記座標入力操作部の位置データを読み取るので、座標入力位置を認識する構造が簡単なものとなり、請求項1の効果に加えて、複合スイッチ構造体全体の小型化の実現がさらに容易なものとなる。
【0054】
請求項4に記載した発明によれば、前記可変抵抗検出回路が逆椀状の導電性弾性部材であって、該導電性弾性部材の外周部及び頂点部が前記基板上に設けられた確定スイッチ回路と接触し得るものであるので、座標入力操作部の更なる押圧操作により導電性皿バネの頂点部屈曲限界を超えて反転して確定スイッチ回路の接点と接触させることができるから、請求項1乃至3のいずれか一つの効果に加えて、全方向の座標入力の際に確定入力を実現することができると共に、操作時のクリック感を得ることができる。
【0056】
請求項5に記載した発明によれば、前記複数の押圧操作部の天面は前記座標入力操作部に向かう下向きの傾斜面を有し、前記座標入力操作部の先端の位置が前記押圧操作部の天面の最高部以下最低部以上の高さに設定されているので、座標入力操作部の先端が複合スイッチ構造体の外表面から突出していないので、外部からの衝撃により座標入力操作部が動かされることがなく、人為的に座標入力操作部を動かす場合には押圧操作部に十分な操作空間を確保できるから、請求項1乃至4のいずれか1つの効果に加えて、携帯時に誤って座標入力がなされることがない。
【0057】
請求項6に記載した発明によれば、前記特定方向ステップ式入力装置の前記複数の押圧操作部がそれぞれ独立した複数のキーであるので、隣り合う押圧操作部が独立して動作することができるため、請求項1乃至4のいずれか1つの効果に加えて、特定方向の座標入力に当たって誤動作を防止できる。
【0058】
請求項7に記載した発明によれば、前記特定方向ステップ式入力装置の外側には、該特定方向ステップ式入力装置と別のステップ移動機能を有する特定方向ステップ式入力装置を設けたので、より多機能で迅速な操作を実現できる複合スイッチ構造体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る複合スイッチ構造体の実施の形態1の構造を示した要部縦断面図である。
【図2】 同実施の形態1の操作部の要部平面図であり、図2(a)は複数の押圧操作部が一体構造のものを示し、図2(b)は複数の押圧操作部が別個独立な構造のものを示している。
【図3】 同実施の形態2の構造を示した要部縦断面図である。
【図4】 同実施の形態3の構造を示した要部縦断面図である。
【図5】 同実施の形態4の構造を示した要部縦断面図である。
【符号の説明】
1 座標入力操作部
2 全方向連続式座標入力装置
3 押圧操作部
4 特定方向ステップ式入力装置(内側)
4a 特定方向ステップ式入力装置(外側)
5 可変抵抗検出回路
6 凸球状抵抗面
7 ドーム状本体
9 固定部
12 電極
14 環状接点
15、15a 導電性クリック部材
16、16a 操作部本体
18 押圧凸部
19 導電性弾性部材(可変抵抗検出回路)
21、21a 庇部
25 傾斜面
Claims (7)
- 360度全方向の座標位置を指定できる座標入力操作部を有する全方向連続式座標入力装置と、前記座標入力操作部を囲むようにして特定方向のみの座標位置が指定できる複数の押圧操作部を有する特定方向ステップ式入力装置とを備え、前記座標入力操作部と前記押圧操作部とが個別に動作できるようにした複合スイッチ構造体であって、
前記全方向連続式座標入力装置は、基板上に配置された前記座標入力操作部を前記基板側に傾けることで前記座標入力操作部の位置データを読み取るように構成され、
前記特定方向ステップ式入力装置は、前記全方向連続式座標入力装置の周囲に設けられた複数のスイッチ回路上に位置する導電性クリック部材と、該導電性クリック部材を直接押圧することのできる押圧操作部とを有し、前記導電性クリック部材を押圧することによって前記スイッチ回路を開閉すると同時にクリック感を生じるように構成され、
前記押圧操作部は、前記導電性クリック部材を押圧する柱部と、該柱部から延出した庇部とからなり、
前記庇部により囲まれた開口に前記座標入力操作部が配置され、前記全方向連続式座標入力装置の前記座標入力操作部の周囲が前記庇部により覆われていることを特徴とする複合スイッチ構造体。 - 前記全方向連続式座標入力装置は、基板上に設けられた可変抵抗検出回路上を転動できる凸球状抵抗面と、該凸球状抵抗面を不使用時に前記可変抵抗検出回路と離間した状態で支持する可撓性のドーム状本体と、該ドーム状本体の中央部外表面に前記凸球状抵抗面と連動する前記座標入力操作部とを有し、前記凸球状抵抗面が前記可変抵抗検出回路と接触することによって生じる電気的特性を利用して前記座標入力操作部の位置データを読み取るように構成され、前記ドーム状本体が前記庇部により覆われていることを特徴とする請求項1に記載の複合スイッチ構造体。
- 前記ドーム状本体の中央部外表面と前記庇部の下面との間の第1の間隙は、座標入力操作部の揺動動作時に互いに干渉しない大きさに設定され、前記導電性クリック部材の頂点部と前記スイッチ回路との第2の間の間隙は、前記第1の間隙より小さく設定されていることを特徴とする請求項2に記載の複合スイッチ構造体。
- 前記可変抵抗検出回路が逆椀状の導電性弾性部材であって、該導電性弾性部材の外周部及び頂点部が前記基板上に設けられた確定スイッチ回路と接触し得るものであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の複合スイッチ構造体。
- 前記複数の押圧操作部の天面は前記座標入力操作部に向かう下向きの傾斜面を有し、前記座標入力操作部の先端の位置が前記押圧操作部の天面の最高部以下最低部以上の高さに設定されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の複合スイッチ構造体。
- 前記特定方向ステップ式入力装置の前記複数の押圧操作部がそれぞれ独立した複数のキーからなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の複合スイッチ構造体。
- 前記特定方向ステップ式入力装置の外側には、該特定方向ステップ式入力装置と別のステップ移動機能を有する特定方向ステップ式入力装置を設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の複合スイッチ構造体。
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