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JP4043171B2 - 情報記録ディスク用結晶化ガラスの製造方法 - Google Patents

情報記録ディスク用結晶化ガラスの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ディスク基板等の情報記録ディスクに適した高剛性を有し、かつ高表面平滑性及び高表面平坦性が得られる結晶化ガラスの製造方法に関する。さらに本発明は、本発明の製造方法により得られた優れた表面平滑性及び表面平坦性を有する結晶化ガラス、この結晶化ガラスからなる情報記録媒体用基板並びにこの基板を用いた磁気ディスクに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピューターなどの磁気記憶装置の主要構成要素は、磁気記録媒体と磁気記録再生用の磁気ヘッドである。磁気記録媒体としてはフレキシブルディスクとハードディスクとが知られている。このうちハードディスク用の基板材料としては主としてアルミニウム合金が使用されている。また、最近、PCパソコンやサーバー用ハードディスクドライブの記録の高密度化にともなって磁気ヘッドの浮上量が顕著に減少してきている(磁気ヘッドの低浮上化)。これに伴い、磁気ディスク基板の表面平滑性について、きわめて高い精度が要求されてきている。しかし、アルミニウム合金の場合には、硬度が低いことから高精度の研磨材及び工作機器を使用して研磨加工を行っても、この研磨面が塑性変形するので、ある程度以上高精度の平坦面を製造することは困難である。また、磁気ディスク記録の高TPI(Track per Inch)・高BPI(Bit Per Inch)化または高速回転化が進むにつれて、高速回転時の磁気ディスク用基板たわみや振幅を大きく抑え、振動やたわみによるデータ読み取りのエラー数(TMR)を低下させることも要求されている。しかし、アルミニウム合金は、強度、剛性が低いので、ハードディスクドライブの仕様から要求される所定の低水準のTMRを保つことは困難である。
【0003】
そこで、上記アルミニウム基板に代わり、高剛性を有する磁気ディスク用結晶化ガラス基板が登場してきた。例えば、米国特許5476821公報には、重量%表示でSiO2:35-60%、Al2O3:20-35%、MgO:0-25%、ZnO:0-25%、但し、MgO+ZnO>10%、TiO2:0-20%、ZrO2:0-10%、Li2O:0-2%、NiO:0-8%、但しTiO2+ZrO2+NiO>5%などの酸化物成分を含み、主結晶としてスピネル結晶粒子を含むディスク用結晶化ガラスが開示されいる。また、米国特許5491116公報には、重量%表示でSiO2:35-60%、Al2O3:10−30%、MgO:12-30%、ZnO:0-10%、TiO2:5-20%、NiO:0-8%などの酸化物成分を含み、主結晶としてスピネル結晶粒子やエンスタタイト結晶粒子を含むディスク用結晶化ガラスが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの結晶化ガラスは140Gpa程度の高いヤング率をもつものの、含まれる結晶粒子が大きいために、表面粗さをRaで0.5nm以下に抑えることが困難であるという欠点を有する。ヤング率が140Gpa程度と高くても、ヘッドの浮上量を抑制することが出来ず、高記録密度化に対応することはできない。
【0005】
そこで、本発明の目的は、磁気記録媒体等の情報記録媒体用の基板として適した高剛性(>130GPa)の特性を維持する結晶化ガラスであって、高表面平滑性及び高平坦性など性能に優れた、即ち、表面粗さをRaで0.5nm以下に抑えられる結晶化ガラスを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明者らは種々の実験を基に検討した結果、TiO2を結晶核生成剤として含有するガラスを、該ガラスのTga 超える温度から該ガラスのTgより60℃程度高い温度範囲で熱処理してガラスを均質的に分相させた後に結晶化することで、140Gpa以上の高いヤング率を持ち、かつRa(JIS B0601)で0.5nm以下の表面粗さを有する情報記録媒体用基板に適した結晶化ガラスが得られることを見出し、本発明に至った。
【0007】
さらに、本発明者らは、上記分相後のガラスを毎分10℃以下の昇温速度で結晶化のための温度(例えば、850〜1150℃、より好ましくは900℃〜1100℃)に昇温させることが、140Gpa以上の高いヤング率を有し、かつRa(JIS B0601)で0.5nm以下の表面粗さを有する情報記録媒体用基板に適した結晶化ガラスを提供するのに好ましいことも見出した。
【0008】
即ち、発明は、TiO2を含有するガラスを分相工程及び結晶化工程を経て結晶化ガラスとする方法であって、前記分相工程が前記ガラスを該ガラスの転移温度Tgを超え、該ガラスの転移温度Tg+60℃までの範囲の温度で加熱することで行われる結晶化ガラスの製造方法に関する。
【0009】
さらに本発明は、TiO2を含有する原料ガラスを分相工程及び結晶化工程を経ることにより得られる結晶化ガラスであって、前記分相工程が前記前記ガラスを該ガラスの転移温度Tgを超え、該ガラスの転移温度Tg+60℃までの範囲の温度で加熱することで行われる結晶化ガラスに関する。
【0010】
本発明では、板状の結晶化ガラス、特に、円盤状の結晶化ガラス板を得ることができる。
さらに本発明では、円盤状の結晶化ガラス板であって、結晶粒子の平均粒径が100nm以下であることを特徴とする情報記録媒体用基板、円盤状の結晶化ガラス板であって、波長600nmにおける透過率が40%以上である情報記録媒体用基板、及び円盤状の結晶化ガラス板であって、表面粗さRa(JIS B0601)が1nm以下である研磨面を有することを特徴とする情報記録媒体用基板を包含する。
また、円盤状の結晶化ガラス板に少なくとも記録層としての磁性層を形成する磁気ディスクの製造方法及び上記情報記録媒体用基板上に少なくとも記録層としての磁性層を有する磁気ディスクに関する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は、TiO2を含有するガラスを分相工程及び結晶化工程を経て結晶化ガラスとする方法及びこの方法により得られる結晶化ガラスに関する。原料ガラスに含まれるTiO2は、結晶化ガラスの製造の過程で結晶核生成剤となる成分である。TiO2の含有量は、本発明の特徴であるTg+60℃以下の温度における熱処理(分相工程)において、ガラスが十分に分相し、結晶化工程において得られる結晶化ガラスの結晶粒子が所望の比較的小さな寸法になるという観点から、8モル%以上にすることが適当である。より小さい結晶粒子をガラスから析出させるためには、TiO2の含有量は、8.5モル%以上であることが好ましい。TiO2の含有量の上限は、15モル%であり、製造工程において溶解したガラスには成形可能な安定性が得られるという観点から12モル%以下である。
本発明の方法は、析出させる結晶としては、エンスタタイト及びその固溶体、β−石英及びその固溶体、コーディエライト、チタン酸塩、スピネル、二珪酸リチウム、ガーナイト等が挙げられる。中でも、エンスタタイト及びその固溶体は、結晶粒子が小さくても高いヤング率が得られる点で、情報記録媒体基板に用いられる結晶化ガラスとして好適である。
【0012】
TiO2を含有する原料ガラスは、例えば、TiO2を含有し、かつMgO、Al2O3及びSiO2の含有量の合計が80モル%以上であるMgO−Al2O3−SiO2系ガラス又はMgO−RO−Al2O3−SiO2(R=アルカリ土類金属(例えば、Ca、Sr及びBaからなる群から選ばれる少なくとも1種)、Zn及びNiからなる群から選ばれる少なくとも1種)系ガラスであることができる。これらTiO2を結晶核生成剤とするMgO−Al2O3−SiO2系ガラスやMgO−(RO)−Al2O3−SiO2系ガラスは、Tg付近で非常に分相しやすく、本発明のように、より低い温度での微分相を利用した微細な結晶構造をもつ結晶化ガラスの製造に適している。TiO2を含有する原料ガラスとしては、前記米国特許5,476,821号及び米国特許5,491,116号に記載のガラスを挙げることができる。又は、SiO2:35-65モル%、Al2O3:5-25モル%、MgO:10-40モル%、SiO2+Al2O3+MgO≦80モル%、TiO2:5-15モル%、RO(R=アルカリ土類金属(Ca,Sr,Ba),Zn及びNiからなる群から選ばれる少なくとも1種):0-10モル%を含むガラスを挙げることができる。
【0013】
TiO2を含有する原料ガラスは、結晶化ガラスの所望の特性を損なわない範囲で、アルカリ金属酸化物(例えば、Li2O、Na2O、K2O等)及び/又はアルカリ土類金属酸化物(例えば、CaO、SrO、BaO)等の成分を含んでもよい。TiO2を含有する原料ガラスが上述のTiO2を含有するMgO−Al2O3−SiO2系ガラスである場合、アルカリ金属酸化物及び/又はアルカリ土類金属酸化物をさらに含有することができる。また、TiO2を含有する原料ガラスが上述のTiO2を含有するMgO−RO−Al2O3−SiO2系ガラスである場合、アルカリ金属酸化物をさらに含有することができる。当然のことながら、アルカリ金属酸化物及びアルカリ土類金属酸化物共に2種以上を併用することもできる。
【0014】
例えば、本発明の製造方法は、以下のような結晶化ガラスの製造に適用することができる。
SiO2:35−65モル%
Al2O3: 5−25モル%
MgO: 10−40モル%
TiO2: 5−15 モル%
Y2O3: 0−10モル%
ZrO2: 0−10 モル%
R2O: 0−5 モル%(但し、RはLi、Na、Kからなる群から選ばれる少なくとも1種を表す)
RO: 0−5 モル%(但し、RはCa、Sr、Baからなる群から選ばれる少なくとも1種を表す)
As2O3+Sb2O3: 0−2 モル%
SiO2 + Al2O3 + MgO + TiO2: 92 モル%以上
を含有し、主結晶相がエンスタタイト及び/又はその固溶体である結晶化ガラス。
【0015】
SiO2:44−52重量%
MgO: 16−25重量%
Al2O3: 13−20重量%
TiO2: 10−15 重量%
ZnO: 1−8重量%
ZrO2: 0−5 重量%
Li2O: 0−3 重量%
B2O3: 0−3 重量%
P2O5: 0−5 重量%
Sb2 O 3: 0-2 重量%
を含有し、主結晶がエンスタタイトである結晶化ガラス。
【0016】
SiO2:40−60重量%
MgO: 10−20重量%
Al2O3: 10−20重量%未満
P2O5: 0−4 重量%
B2O3: 0−4 重量%
CaO: 0.5−4 重量%
BaO: 0−5 重量%
ZrO2: 0−5 重量%
TiO2: 2.5−8 重量%
Sb2 O 3: 0−1 重量%
As2 O 3: 0−1 重量%
F: 0−3重量%
SnO2: 0−5重量%
Mo O 3: 0−3 重量%
CeO: 0−5 重量%
Fe2 O 3: 0−5 重量%
を含有し、主結晶がコージェライト固溶体、スピネル結晶、スピネル結晶の固溶体、エンスタタイト、エンスタタイト固溶体、β−石英、β−石英固溶体の中から選ばれる少なくとも1種以上である結晶化ガラス。
【0017】
SiO2:40−60重量%
MgO: 10−20重量%
Al2O3: 10−20重量%未満
P2O5: 0.5−2.5 重量%
B2O3: 1−4 重量%
Li2O: 0.5−4 重量%
CaO: 0.5−4 重量%
ZrO2: 0.5−5 重量%
TiO2: 2.5−8 重量%
Sb2 O 3: 0.01−0.5 重量%
As2 O 3: 0−0.5 重量%
SnO2: 0−5重量%
Mo O 3: 0−3 重量%
CeO: 0−5 重量%
Fe2 O 3: 0−8 重量%
を含有し、主結晶がβ−石英、β−石英固溶体、エンスタタイト、エンスタタイト固溶体、フォルステライト、フォルステライト固溶体の中から選ばれる少なくとも1種以上である結晶化ガラス。
【0018】
アルカリ金属酸化物及び/又はアルカリ土類金属酸化物は、ガラス原料として硝酸塩を使用できる。ガラス製造の際に脱泡剤としてSb2O3を使用するとガラス溶解用白金坩堝からガラスに白金が混入し易く、ガラス原料として硝酸塩を使用することにより、ガラスへの白金の混入を抑制することができる。アルカリ金属酸化物及びアルカリ土類金属酸化物の含有量はそれぞれ0.1モル%以上であることが上記効果を得るという観点から好ましい。但し、アルカリ金属酸化物を含む場合、アルカリ金属酸化物はヤング率を低下させる傾向があることから、その含有量は5モル%以下とすることが適当である。又、アルカリ土類金属酸化物を含む場合、アルカリ土類金属酸化物は、結晶粒子を大きくする傾向があることから、その含有量は5モル%以下であることが適当である。アルカリ金属酸化物を含む場合、特に、0.1〜5モル%、好ましくは0.1〜2モル%、より好ましくは0.1〜1モル%のK2Oが好ましい。アルカリ土類金属酸化物を含む場合、特に、0.1〜5モル%、好ましくは0.1〜2モル%のSrOが好ましい。
上記ガラスを本発明の方法で製造した結晶化ガラスは、主結晶相として、エンスタタイト又はその固溶体及び/又は石英固溶体であるものを含む。
【0019】
本発明の結晶化ガラスの製造方法における各熱処理のプロセスについて以下に説明する。
ある程度の量のTiO2を含有するMgO−(RO)−Al2O3−SiO2(R=アルカリ土類金属(例えば、Ca、Sr、Ba、Zn及びNi))系ガラスは、Tgを超える温度で熱処理すると、TiO2に富む相とSiO2に富むガラス相の二つに分けられる。いわゆるガラスが分相となる(分相工程)。このようなガラスの分相は、結晶化ガラスの結晶種及び結晶粒子の大きさに大きな影響を与える。通常、TiO2に富む相はSiO2に富むガラス母体相に微粒子の形で分散している。TiO2に富む微粒子の大きさが小さければ小さいほどこの微分相粒子を核とする最終の結晶粒子の大きさが小さくなる。如何にこのような微分相粒子を小さく析出させるかが微細な結晶化ガラス作成のポイントとなる。
【0020】
次に結晶化ガラスの結晶構造と分相工程における処理温度との関係について、48SiO2−11Al2O3−30MgO−1Y2O3−10TiO2ガラスを例に、以下に説明する。
48SiO2−11Al2O3−30MgO−1Y2O3−10TiO2ガラス(後述の実施例における表2の組成1のガラス。このガラスの作成は実施例に記載のよう行った)を、このガラスのTg(Tg=732℃)前後の温度範囲(730−820℃)において4時間、分相のための熱処理した後、直ちに5℃/分の昇温速度で1000℃までに昇温させ、この温度で4時間結晶処理を行った。結晶化処理した後のガラスを直径95mmの円盤に研削・加工し、CeO2やSiO2を用いて光沢研磨を行った。
【0021】
図1に、得られた結晶化ガラスの表面粗さと分相のための処理温度との関係を示す。表面粗さの測定は原子間力顕微鏡(AFM)を用いて表面観察を行った。サンプル表面中3−5箇所について、5×5μmの視野中における算数平均粗さを算出した。図1に示したようにTg温度(732℃)乃至Tg+60℃の温度範囲で分相のための熱処理した結晶化ガラスの表面粗さは0.5nm以下となる事が分かった。これはTgを超え、Tg+60℃までの温度範囲で分相処理したガラス中の結晶粒子の大きさが小さくなったことによるものである。表面粗さの小さい結晶化ガラスが得られるという観点から、分相のための熱処理は、Tgを超えTg+60℃までの温度範囲、好ましくはTg+10℃〜Tg+50℃の温度範囲、より好ましくは、Tg+20℃〜Tg+40℃の温度範囲とする。
【0022】
この点を確認するために、得られた結晶化ガラスの波長600nmでの透過率と分相処理温度との関係を求め、結果を図2に示す。図2に示す結果は、Tgを超え、Tg+60℃までの温度範囲で分相処理した結晶化ガラスの透過率が高く、この温度範囲で分相処理して得られた結晶化ガラスの結晶粒子が小さいことを裏付けている。
さらに、Tg付近の温度でガラスを処理すると得られる結晶化ガラスのマイクロ構造がどう変わるかを調べるため、透過電子顕微鏡(TEM)を用いて未処理のガラスとTg+25℃(760℃)で分相処理して得た結晶化ガラスの構造の変化を観察した。図3にこれらのガラスのTEM写真を示す。図3から分かるように、未処理のガラスには微分相粒子が見えないが、Tg+25℃(760℃)で熱処理したガラスにはTiO2に富む微分相粒子がはっきり見える。
さらにこれらのガラスを5℃/分の昇温速度で1000℃まで昇温して4時間結晶化処理をした後、TEM観察を行った。分相処理なしのガラスとTg+25℃(760℃)で4時間分相処理したガラスを1000℃で4時間熱処理した後のガラスのTEM写真を図4に示す。分相処理なしの結晶化ガラスに比べTg+25℃(760℃)で4時間前処理した結晶化ガラスの結晶粒子がより小さいことが図4のTEM写真から分かる。
【0023】
このような分相のための熱処理による結晶粒子の微細化の効果は、後述の表2に示した組成2〜10のガラスにおいても観測された。これらのガラスを従来の熱処理方法、即ち800℃(Tg+65℃)以上の温度で熱処理し、さらに同じ条件で結晶化処理を行ったガラスの結晶粒子の大きさは、本発明の条件で分相処理した結晶化ガラスのそれより約2倍以上大きくなることが実験で分かった。
【0024】
さらに、このような分相処理が結晶化ガラスのほかの特性にどのように影響するかを調べた。その結果を表1にまとめた。表1からわかるように、本発明の方法で作成した結晶化ガラスのヤング率や膨張係数は、従来の熱処理方法で前処理した結晶化ガラスや前処理なしの結晶化ガラスのそれに比べほとんど変わらないことが分かる。要するに本発明の方法では、結晶化ガラスの機械的特性や熱的な特性を変えずに結晶粒子のサイズだけを小さくすることができる。
【0025】
【表1】
Figure 0004043171
【0026】
本発明の製造方法では、分相工程で得られたガラスを10℃/分以下の昇温速度で結晶化工程における加熱温度に昇温することが好ましい。分相工程における処理温度から結晶化処理温度への昇温速度を10℃/分以下に抑えるのはガラスの変形を避けるためである。通常の結晶化ガラスはより高い温度で分相のための熱処理が行われるので、処理中にガラスがすでに部分結晶化となっていた。そのため、昇温速度が早くても変形し難かった。しかし、本発明の方法で分相のための熱処理したガラスには結晶粒子を含まず、昇温が速いとガラスが変形してしまう恐れがあるからである。10℃/分以下の遅い速度で昇温すると、昇温中に結晶粒子が徐々に析出するので、ガラスの変形を抑えることができる。上記昇温速度は、好ましくは、1〜7℃/分の範囲である。より低い昇温速度は結晶粒子の均質化にも非常に有利である。
結晶化のための加熱は、ガラス結晶粒子の大きさ、結晶化度、及びヤング率などの特性を考慮して適宜決定されるが、例えば、850−1100℃の範囲の温度で約1−10時間行われることができる。
【0027】
このような本発明の方法により、結晶粒子の平均粒径が100nm以下である結晶化ガラスを得ることが出来る。
本発明の方法で得られる結晶化ガラスは、結晶粒子の平均粒径が100nm以下であるが、好ましくは結晶粒子の平均粒径は10〜70nmの範囲である。
結晶粒子の平均粒径は、例えば透過電子顕微鏡(TEM)を用いて測定することができる。
また、本発明の方法で得られる結晶化ガラスは、波長600nmにおける透過率が40%以上、さらに好ましくは50%であることができる。即ち、結晶粒子が小さい程この透過率は大きくなるため、この透過率は結晶粒子のおおよその大きさを推測するための指標とすることができる。但し、ガラスの組成によっては透過率に影響を及ぼす成分が含まれる場合があるので、結晶粒子の大きさと透過率の関係はガラスの組成によって若干異なる。
【0028】
本発明の製造方法では、原料ガラスが板状の成形体を用いることで、板状の結晶化ガラスを得ることができる。この場合、分相工程で得られたガラスを10℃/分以下の昇温速度で結晶化工程における熱処理温度まで昇温することが好ましい。板状の成形体である原料ガラスは常法を用いて製造することができる。さらに、上記板状の成形体として円盤状の原料ガラスを用いることで円盤状の結晶化ガラス板を得ることができる。あるいは、板状の成形体である原料ガラスを結晶化ガラス板とした後に円盤状に加工して円盤状の結晶化ガラス板を得ることもできる。円盤状へは後述する研磨方法により加工することができる。
【0029】
結晶化のための熱処理を終えたガラスは、所望の形状に成形した後、さらに表面を研磨される。研磨方法については特に制限がなく、合成ダイヤモンド、炭化珪素、酸化アルミニウム、炭化ホウ素などの合成砥粒や、天然ダイヤモンド、酸化セリウムなどの天然砥粒を用いて、公知の方法により研磨することができる。例えば、通常の研磨方法および装置でラッピングおよび酸化セリウムにてポリシング加工することによって、研磨面の表面粗さ(Ra(JIS B0601))を0.1−0.5nmの範囲にすることができる。
【0030】
本発明の製造方法により得られる円盤状の結晶化ガラス板は、例えば、結晶粒子の平均粒径が100nm以下の範囲であり、情報記録媒体用基板として好適である。
さらに本発明の製造方法により得られる円盤状の結晶化ガラス板は、例えば、波長600nmにおける透過率が40%以上であるものがあり、これも、情報記録媒体用基板として好適である。
また、本発明の製造方法により得られる円盤状の結晶化ガラス板は、表面粗さRa(JIS B0601)が1nm以下である研磨面を有することができ、情報記録媒体用基板として好適である。
【0031】
本発明の製造方法により作成し、表面粗さ(Ra(JIS B0601))が0.1−0.5nmの範囲である研磨面を有する結晶化ガラスは、磁気ディスク基板として必要な表面平滑性、平坦性などをすべて満足することができる。また、本発明の結晶化ガラスは、従来のガラスに比べ約2倍以上の高いヤング率をもつので、ディスクの高速回転化によるたわみをより小さく抑えることができ、高TPI・高BPIハードディスク実現のための基板材料として好適である。
【0032】
また、本発明の製造方法により得られる円盤状の結晶化ガラス板に少なくとも記録層としての磁性層を形成することで、磁気ディスクを製造することができる。結晶化ガラス板に磁性層を形成する方法は常法を用いることができる。本発明は、上記本発明の製造方法により得られた基板上に少なくとも記録層としての磁性層を有する磁気ディスクを包含する。
【0033】
〔磁気ディスクの説明〕
本発明の情報記録媒体は、本発明の基板と、該基板上に形成された記録層とを有することを特徴とする。以下、本発明の結晶化ガラスからなる基板の主表面に、少なくとも磁性層を形成した磁気ディスク(ハードディスク)について説明する。
磁性層以外の層としては、機能面から、下地層、保護層、潤滑層、凹凸制御層などが挙げられ、必要に応じて形成される。これらの各層の形成には各種薄膜形成技術が利用される。磁性層の材料は特に制限されない。磁性層としては、例えば、Co系の他、フェライト系、鉄−希土類系などが挙げられる。磁性層は、水平磁気記録、垂直磁気記録のいずれの磁性層でもよい。
磁性層としては、具体的には、例えば、Coを主成分とするCoPt、CoCr、CoNi、CoNiCr、CoCrTa、CoPtCrやCoNiCrPt、CoNiCrTa、CoCrPtTa、CoCrPtSiO などの磁性薄膜が挙げられる。また、磁性層を非磁性層で分割してノイズ低減を図った多層構成としてもよい。
【0034】
磁性層における下地層は、磁性層に応じて選択される。下地層としては、例えば、Cr、Mo、Ta、Ti、W、V、B、Alなどの非磁性金属から選ばれる少なくとも一種以上の材料、又はそれらの金属の酸化物、窒化物、炭化物等からなる下地層等が挙げられる。Coを主成分とする磁性層の場合には、磁気特性向上の観点からCr単体やCr合金であることが好ましい。下地層は単層とは限らず、同一又は異種の層を積層した複数層構造とすることもできる。例えば、Al/Cr/CrMo、Al/Cr/Cr等の多層下地層等が挙げられる。
【0035】
また、基板と磁性層の間又は磁性層の上部に、磁気ヘッドと磁気ディスクが吸着することを防止するための凹凸制御層を設けてもよい。この凹凸制御層を設けることによって、磁気ディスクの表面粗さは適度に調整されるので、磁気ヘッドと磁気ディスクが吸着することがなくなり、信頼性の高い磁気ディスクが得られる。凹凸制御層の材料及び形成方法は多種知られており、特に制限されない。例えば、凹凸制御層の材料としては、Al、Ag、Ti、Nb、Ta、Bi、Si、Zr、Cr、Cu、Au、Sn、Pd、Sb、Ge、Mgなどから選ばれる少なくとも一種以上の金属、又はそれらの合金、あるいは、それらの酸化物、窒化物、炭化物等からなる下地層等が挙げられる。形成が容易であるという観点からは、Al単体やAl合金、酸化Al、窒化AlといったAlを主成分とする金属であることが望ましい。
【0036】
また、ヘッドスティクションを考慮すると、凹凸形成層の表面粗さは、Rmax=50〜300オングストロームであることが好ましい。より好ましい範囲は、Rmax=100〜200オングストロームである。Rmaxが50オングストローム未満の場合、磁気ディスク表面が平坦に近いため、磁気ヘッドと磁気ディスクが吸着し、磁気ヘッドや磁気ディスクが吸着し、磁気ヘッドや磁気ディスクが傷ついてしまったり、吸着によるヘッドクラッシュを起こすので好ましくない。また、Rmaxが300オングストロームを超える場合、グライド高さ(グライドハイト)が大きくなり記録密度の低下を招くので好ましくない。
尚、凹凸制御層を設けずに、ガラス基板表面に、エッチング処理やレーザー光の照射等の手段で凹凸を付け、テクスチャリング処理を施してもよい。
【0037】
保護層としては、例えば、Cr膜、Cr合金膜、炭素膜、ジルコニア膜、シリカ膜等が挙げられる。これらの保護膜は、下地層、磁性層等とともにインライン型スパッタ装置等で連続して形成できる。また、これらの保護膜は、単層としてもよく、あるいは、同一又は異種の膜からなる多層構成としてもよい。
上記保護層上に、あるいは上記保護膜に替えて、他の保護層を形成してもよい。例えば、上記保護層上にテトラアルコキシランをアルコール系の溶媒で希釈した中に、コロイダルシリカ微粒子を分散して塗布し、さらに焼成して酸化ケイ素(SiO2)膜を形成してもよい。この場合、保護膜と凹凸制御層の両方の機能を果たす。
潤滑層としては多種多様な提案がなされているが、一般的には、液体潤滑剤であるパーフルオロポリエーテルをフレオン系などの溶媒で希釈し、媒体表面にディッピング法、スピンコート法、スプレイ法によって塗布し、必要に応じて加熱処理を行って形成する。
【0038】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、ヘッドの低浮上化を可能とする表面粗さ(Ra(JIS B0601))が0.1−0.5nmの範囲である研磨面を有する結晶化ガラスからなる磁気ディスク基板を提供可能な結晶化ガラスを提供することができる。さらに、本発明の製造方法により作成した結晶化ガラスからなる磁気ディスクは、当該材料の表面平滑性が優れるため、磁気ヘッドの低浮上化即ち高密度記録化が達成でき、ヤング率や比弾性率が大きいので、磁気ディスクの薄型化及び高速回転化を達成できる。
【0039】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明の製造方法についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。表2〜4には実施例1〜21、参考例1〜4のガラス組成をモル%で示した。尚、表2〜4に記載の組成は原料の組成であるが、実施例1〜13、参考例1、2の結晶化ガラスについて原料組成と結晶化ガラス組成を分析比較した結果、両者の差は±0.1モル%以内であった。従って、表2〜4に示す原料ガラス組成は、結晶化ガラス組成と実質的に同一である。
【0040】
これらのガラスを溶解する際の出発原料としては、SiO2、Al2O3、Al(OH)3、MgO、ZnO、NiO、CaCO3、SrCO3、BaCO3、Y2O3、TiO2、ZrO2 、KNO3、Sr(NO3)2、Sb2O3などを用いて表2〜4に示した所定の割合に2000g秤量した。尚、表には示していないが、全てのガラスはSb2O3を0.03モル%を含有する。秤量した原料を十分に混合して調合バッチと成し、これを白金るつぼに入れ、1570℃で攪拌しながら空気中6時間以上ガラスの溶解を行った。熔融後、ガラス融液をの金型に流し、ガラスの転移点温度まで 放冷してから直ちにアニール炉に入れ、ガラスの転移温度範囲で約1時間アニールして炉内で室温まで放冷した。得られたガラスは顕微鏡で観察できる結晶が析出しなかった。
【0041】
得られたガラスを100×10×10 mmの長方形サンプル及びφ100×1 mmの円盤に成形し、さらに研磨した。得られたガラスを、熱処理炉に入れ、表2〜4に示した分相のための熱処理温度まで3−10℃/分の昇温速度で昇温し、この温度で4時間程度保温して分相のための熱処理を行った。この熱処理を終えた後直ちに表2〜4に示した結晶化のための熱処理温度までに5℃/分の昇温速度で昇温し、4時間程度保温した後、炉内で室温まで冷却することによって結晶化ガラスを作製した。得られた長方形の結晶化ガラスは、さらに長さを90 mmに研磨してヤング率、比重の測定用サンプルとした。φ100×1mmの円盤の結晶化ガラスは、さらにφ95×0.8 mmの円盤に精密研磨して表面粗さ測定用サンプルとした。ヤング率の測定は90×10×10 mmのサンプルを用いて超音波法で行った。測定で得られたデータをガラスの組成と共に表2〜4に示した。
【0042】
実施例1〜3および参考例1の結晶化ガラスについて、透過電子顕微鏡(TEM)を用いて結晶粒子の平均粒径を測定したところ、平均粒子径は20-30nmであった。また、実施例5の結晶化ガラスについても、透過電子顕微鏡(TEM)を用いて結晶粒子の平均粒径を測定したところ、平均粒子径は50-70nmであった。表面粗さの測定は原子間力顕微鏡(AFM)を用いて表面観察を行った。サンプル表面中3−5箇所について5×5μmの視野中における算数平均粗さを算出した。 図5には、表2に示した熱処理条件で熱処理した実施例の結晶化ガラスを光学ガラスの研磨工程で研磨した後のAFM写真を示す。実施例の表面粗さはRa(JIS B0601)で約0.21nmと小さく次世代磁気ディスクの表面平滑性に対する要求に十分に対応できる。また、本発明の結晶化ガラスは、厚さ1mmの場合、波長600nmでの透過率が50%以上であり、ある程度透明性があった。かかる透明性は、所望の結晶種、結晶粒径が得られているかの指標にもなり得る。本発明の結晶化ガラスの場合、上記透過率は、例えば、20%以上、さらに40〜90%、さらにまた60〜90%になり得る。
【0043】
【表2】
Figure 0004043171
【0044】
【表3】
Figure 0004043171
【0045】
【表4】
Figure 0004043171
【0046】
磁気ディスクの製造方法
図6に示すように、磁気ディスク1は、上記参考例1の結晶化ガラス基板2上に、順次、凹凸制御層3、下地層4、磁性層5、保護層6、潤滑層7を形成したものである。各層について具体的に説明すると、基板2は、外円半径32.5mm、内円半径10.0mm、厚さ0.43mmの円板上に加工したものであって、その両主表面を表面粗さがRa(JIS B0601)=4オングストローム、Rmax=40オングストロームとなるように精密研磨したものである。凹凸制御層は、平均粗さ50オングストローム、表面粗さRmaxが150オングストローム、窒素の含有量が5〜35%のAlNの薄膜である。下地層は、厚さ約600オングストロームのCrVの薄膜で、組成比はCr:83at%、V:17at%である。磁性層は、厚さ約300オングストロームのCoPtCrの薄膜で、組成比はCo:76at%、Pt:6.6at%、Cr:17.4at%である。保護層は、厚さ約100オングストロームのカーボン薄膜である。潤滑層は、パーフルオロポリエーテルからなる潤滑層をスピンコート法によって、カーボン保護層上に塗布して厚さ8オングストロームに形成したものである。
【0047】
次に、磁気ディスクの製造方法について説明する。まず、参考例1で製造した結晶化ガラスを、外円半径32.5mm、内円半径10.0mm、厚さ0.5mmの円板上に研削加工し、その両主表面を表面粗さがRa(JIS B0601)=4オングストローム、Rmax=40オングストロームとなるように精密研磨して磁気ディスク用結晶化ガラス基板を得る。次いで、上記ガラス基板を基板ホルダーにセットした後、インラインスパッタ装置の仕込み室に送り込む。続いて、結晶化ガラス基板のセットされたホルダーを、Alターゲットがエッチされた第一チャンバーに送り込み、圧力4mtorr 、基板温度350℃、Ar+N2ガス(N2=4%)雰囲気でスパッタリングする。その結果、結晶化ガラス基板上に、表面粗さRmax=150オングストローム、膜厚50オングストロームのAlN薄膜(凹凸形成層)が得られた。
【0048】
次に、AlNが成膜された結晶化ガラス基板のセットされたホルダーを、CrV(Cr:83at%、V:17at%)ターゲットが設置された第二チャンバー、CoPtCr(Co:76at%、Pt:6.6at%、Cr:17.4at%)ターゲットが設置された第三チャンバーに連続的に順次送り込み、基板上に成膜する。これらの膜は、圧力2mtorr 、基板温度350℃、Ar雰囲気中でスパッタリングし、膜厚約600オングストロームのCrV下地層、膜厚約300オングストロームのCoPtCr磁性層を得る。
次いで、凹凸制御層、下地層、磁性層が形成された積層体を、加熱処理するための加熱ヒーターが設けられた第四チャンバーに送り込む。このとき第四チャンバー内をArガス(圧力2mtorr )雰囲気にし、熱処理温度を変化させて熱処理を行う。
【0049】
上記基板をカーボンターゲットが設置された第五チャンバーに送り込み、Ar+H2ガス(H2=6%)雰囲気中で成膜したこと以外は上記CrV下地層及びCoPtCr磁性層と同じ成膜条件で、膜厚約100オングストロームのカーボン保護層を得る。
最後に、カーボン保護層の形成までを終えた基板を上記インラインスパッタ装置から取り出し、そのカーボン保護層の表面に、ディッピング法によってパーフルオロポリエーテルを塗布して厚さ8オングストロームの潤滑層を形成して磁気ディスクを得た。
【図面の簡単な説明】
【図1】 結晶化ガラスの表面粗さと分相のための処理温度との関係を示す。
【図2】 結晶化ガラスの波長600nmでの透過率と分相処理温度との関係を示す。
【図3】 未処理のガラスとTg+25℃(760℃)で分相処理して得た結晶化ガラスの図面に代わる透過電子顕微鏡(TEM)写真を示す。
【図4】 分相処理なしのガラスとTg+25℃(760℃)で4時間分相処理したガラスを1000℃で4時間熱処理した後のガラスの図面に代わる透過電子顕微鏡(TEM)写真を示す。
【図5】 実施例の結晶化ガラスを光学ガラスの研磨工程で研磨して得られた面の図面に代わるAFM写真。
【図6】 結晶化ガラス基板2上に、順次、凹凸制御層3、下地層4、磁性層5、保護層6、潤滑層7を形成した本発明の磁気ディスク1の概略断面図。

Claims (18)

  1. 板状の成形体である原料ガラスを分相工程及び結晶化工程を経て板状の結晶化ガラスとする方法であって、
    前記原料ガラスは、 TiO 2 および ZrO 2 を含有し、 MgO Al 2 O 3 及び SiO 2 の含有量の合計が80モル%以上である MgO Al 2 O 3 SiO 2 系ガラスまたは MgO RO Al 2 O 3 SiO 2 (R=アルカリ土類金属 (Ba Ca Sr) Zn 及び Ni からなる群から選ばれる少なくとも1種)系ガラスであり、
    前記分相工程が前記原料ガラスを該ガラスの転移温度Tg を超え、該ガラスの転移温度Tg+60℃までの範囲の温度で加熱することで行われ、かつ、前記分相工程で得られたガラスを10℃/分以下の昇温速度で結晶化工程における熱処理温度まで昇温する結晶化ガラスの製造方法。
  2. TiO 2 および ZrO 2 を含有し、 MgO Al 2 O 3 及び SiO 2 の含有量の合計が80モル%以上である MgO Al 2 O 3 SiO 2 系ガラスまたは MgO RO Al 2 O 3 SiO 2 (R=アルカリ土類金属 (Ba Ca Sr) Zn 及び Ni からなる群から選ばれる少なくとも1種)系ガラスである原料ガラスを分相工程及び結晶化工程を経て結晶化ガラス(ただし、酸化物基準の質量百分率で、SiO2 40〜60%、MgO 10〜20%、Al23 10〜20%未満、CaO 0.5〜4%、SrO 0.5〜4%、BaO 0.5〜5%、ZrO2 0〜5%、TiO2 8%を越え12%まで、Bi23 0〜6%、Sb23 0〜1%、As23 0〜1%の範囲の各成分を含有する結晶化ガラスを除く。)とする方法であって、前記分相工程が前記原料ガラスを該ガラスの転移温度Tgを超え、該ガラスの転移温度Tg+60℃までの範囲の温度で加熱することで行われる、結晶相がエンスタタイトを含む結晶化ガラスの製造方法。
  3. 前記結晶化ガラスは、TiO2含有量が8モル%以上である請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記結晶化ガラスはSiO2−Al2O3−MgO系である請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 前記結晶化ガラスが、結晶相がエンスタタイトを含むものである請求項1 、3または4に記載の製造方法。
  6. 前記結晶化ガラスが、主結晶としてエンスタタイトを含むものである請求項1 〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 前記原料ガラスが板状の成形体であり、板状の結晶化ガラスを得る方法であって、分相工程で得られたガラスを10℃/分以下の昇温速度で結晶化工程における熱処理温度まで昇温する請求項に記載の製造方法。
  8. 前記板状の成形体が、円盤状であるか、または、結晶化工程後に円盤状に加工して円盤状の結晶化ガラス板を得る請求項1又はに記載の製造方法。
  9. TiO 2 および ZrO 2 を含有し、 MgO Al 2 O 3 及び SiO 2 の含有量の合計が80モル%以上である MgO Al 2 O 3 SiO 2 系ガラスまたは MgO RO Al 2 O 3 SiO 2 (R=アルカリ土類金属 (Ba Ca Sr) Zn 及び Ni からなる群から選ばれる少なくとも1種)系ガラスである原料ガラスを分相工程及び結晶化工程を経ることにより得られる結晶化ガラス(ただし、酸化物基準の質量百分率で、SiO2 40〜60%、MgO 10〜20%、Al23 10〜20%未満、CaO 0.5〜4%、SrO 0.5〜4%、BaO 0.5〜5%、ZrO2 0〜5%、TiO2 8%を越え12%まで、Bi23 0〜6%、Sb23 0〜1%、As23 0〜1%の範囲の各成分を含有する結晶化ガラスを除く。)であって、前記分相工程が前記前記ガラスを該ガラスの転移温度Tgを超え、該ガラスの転移温度Tg+60℃までの範囲の温度で加熱することで行われ、結晶相がエンスタタイトを含む結晶化ガラス。
  10. TiO2含有量が8モル%以上である請求項に記載の結晶化ガラス。
  11. 前記結晶化ガラスはSiO2−Al2O3−MgO系である請求項9または10に記載の結晶化ガラス。
  12. 主結晶としてエンスタタイトを含む請求項9〜11のいずれか1項に記載の結晶化ガラス。
  13. 板状かつ円盤状である請求項9〜12のいずれか1項に記載の結晶化ガラス。
  14. 請求項に記載の製造方法により得られる円盤状の結晶化ガラス板または、請求項13に記載の円盤状の結晶化ガラス板であって、結晶粒子の平均粒径が100nm以下であることを特徴とする情報記録媒体用基板。
  15. 請求項に記載の製造方法により得られる円盤状の結晶化ガラス板または、請求項13に記載の円盤状の結晶化ガラス板であって、波長600nmにおける透過率が40%以上である情報記録媒体用基板。
  16. 請求項に記載の製造方法により得られる円盤状の結晶化ガラス板または、請求項13に記載の円盤状の結晶化ガラス板であって、表面粗さRa(JIS B0601)が1nm以下である研磨面を有することを特徴とする情報記録媒体用基板。
  17. 請求項に記載の製造方法により得られる円盤状の結晶化ガラス板または、請求項13に記載の円盤状の結晶化ガラス板に少なくとも記録層としての磁性層を形成する磁気ディスクの製造方法。
  18. 請求項14〜16のいずれか1項に記載の基板上に少なくとも記録層としての磁性層を有する磁気ディスク。
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