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JP3936832B2 - 回転型電気部品 - Google Patents

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JP3936832B2
JP3936832B2 JP2000203080A JP2000203080A JP3936832B2 JP 3936832 B2 JP3936832 B2 JP 3936832B2 JP 2000203080 A JP2000203080 A JP 2000203080A JP 2000203080 A JP2000203080 A JP 2000203080A JP 3936832 B2 JP3936832 B2 JP 3936832B2
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修 芳賀
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Alps Electric Co Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転型電気部品の構造に係り、特に操作軸の先端に別体の操作つまみを取り付けて電子機器などの操作パネルに使用される回転型電気部品の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
家庭用及び車載用の各種電子機器などの操作パネルには、種々の回転型電気部品であるスイッチやボリューム、エンコーダー等が使用されている。この従来の回転型電気部品の構成においては、操作軸を回転させることによりケース内に収納された回転板を回転させ、回転板及びケース内に配設された接点部を接離させて各種の信号の切り換えを行うものが一般に知られている。
【0003】
この従来の回転型電気部品の場合、合成樹脂などの成形材あるいは金属などのダイキャストで箱形に形成されたケースと、このケースの上面側に突出された操作部を有し、このケースに回転可能に取り付けられた操作軸と、この操作軸に係合され、前記ケースの収納部に収納される合成樹脂などから円盤状に形成された回転板と、この回転板及び前記ケース内に配設された導電性の金属材からなる導体板及び摺動片と、前記ケースの収納部を覆う矩形状の金属材などからなる枠体とを備えている。
【0004】
前記操作軸の操作部に取り付けられた操作つまみが回転されると、操作軸が回転し、この操作軸に係合されている前記回転板も回転されるものとなる。そして、前記回転板に配設された前記導体板が、前記ケース内に配設された摺動片と接離することで信号の切り換えが行われるものとなる。
【0005】
尚、回転操作時に操作感触(クリック感)が必要な場合には、前記回転板あるいはケースのどちらかにクリック用のカム山を形成し、このカム山に対向させてクリック用の板ばねを配置した構成が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の回転型電気部品の構成においては、操作軸の操作部の先端に、別体からなる操作つまみを取り付けて使用する場合が多く、この場合には、回転型電気部品を取り付ける電子機器のハウジングや回路基板との取り付け寸法のばらつきや、操作軸の長さ寸法のばらつきなどにより、操作つまみの下面と操作パネル表面との間の隙間寸法のばらつきが発生してしまい、このばらつきが大きいと外観上あまり好ましいものではなかった。
【0007】
また、回転型電気部品自体の構成部品同士の寸法のばらつきなどにより、操作軸にがたつきが発生してしまい、この操作軸のがたつきにより操作つまみを操作する際の操作感触が悪くなるという問題があった。
【0008】
したがって、本発明では上述した問題点を解決し、回転型電気部品の構成で、操作軸の操作部の先端に別体からなる操作つまみを取り付ける場合においても、操作つまみの下面と操作パネル表面との間の隙間寸法のばらつきの発生を防止するとともに、操作軸のがたつきを防止し、操作つまみの操作感触の向上が図れる回転型電気部品を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明では第1の手段として、収納部を有するケースと、前記収納部に回転可能に収納された回転板と、この回転板に係合され前記ケースに回転可能に取り付けられた操作軸と、前記操作軸の一端部が挿通される挿通孔を有し、前記収納部の開口を覆う枠体と、前記枠体の外方に取り付けられ、前記挿通孔から突出される前記操作軸の一端部を押圧し、常時、前記操作軸の操作部を前記ケースから突出する方向へ付勢するばね部材とを備え、前記ばね部材は、前記枠体に設けられた挿通孔を塞ぐとともに、前記枠体に重ね合わされて固着され、前記枠体とともに前記ケースの下面側に一体的に取り付けられていることを特徴とする。
【0011】
また、第の手段として、前記ばね部材が、中央が湾曲されたばね性を有する平板状の板ばねからなることを特徴とする。
【0012】
また、第の手段として、前記回転板には、前記操作軸の軸挿入部が形成され、前記操作軸は、前記ケース及び前記回転板に軸方向に可動となるように係合されていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図1乃至図3に示す。図1は回転型電気部品を示す断面図、図2は板ばねを示す平面図、図3は同じく正面図である。
【0014】
図において、ケース1は、合成樹脂などの絶縁材、あるいは金属材のダイキャストなどにより下面が開口された箱状に形成されている。このケース1の上面側には、後述する操作軸2が挿通される軸孔1aを有し、操作部2aの先端が外方へ突出される円筒状の軸受け部1bが一体的に突出されて形成されている。また、前記軸受け部1bに連設して下面側の開口内に後述する回転板3等を収納する収納部1cが形成されたものとなっている。
【0015】
操作軸2は、合成樹脂などの絶縁材、あるいは金属材のダイキャストなどで略円柱状に形成されており、この操作軸2の先端側は、前記軸受け部1bの軸孔1aから突出されて図示しない操作つまみが取り付けられる操作部2aとなっている。また、前記操作軸2の中間部には、前記操作部2aより太径でかつ小判状からなる回転駆動部2bが設けられ、この回転駆動部2bが後述する回転板3と係合されることで、前記操作軸2の回転に伴って回転板3が回転動作されるものとなっている。
【0016】
また、前記操作部2aの他端側には、前記回転駆動部2bに連設して操作部2aより小径で回転板3の軸挿入部3bに挿入される第1の支軸部2cが設けられ、この第1の支軸部2cの先端には、更に小径で後述する枠体9の挿通孔9aに挿通される第2の支軸部2dが設けられている。
【0017】
回転板3は、合成樹脂などの絶縁材で略円盤状に形成されており、この回転板3の中央には、前記操作軸2の回転駆動部2bが挿入され係合される小判状の凹溝からなる軸係止部3aが形成されている。また、この軸係止部3aに連続して貫通孔からなる軸挿入部3bが形成され、この軸挿入部3bに前記操作軸2の第1の支軸部2cが挿入されるものとなっている。
【0018】
この場合、前記回転板3の軸挿入部3bに挿入された前記操作軸2は、前記ケース1及び前記回転板3に対して、軸方向に移動可能となるように係合されているものとなっている。このため、前記回転板3は後述する導体板5と前記ケース1に配設された接触片6との接触状態が、前記操作軸2の軸方向への移動に関係無く、常に一定に保たれていることから、前記操作軸2の正規の回転方向への回転動作に伴って安定した接点の切り換えが行えるものとなっている。
【0019】
また、前記回転板3の上面側には、複数の凹凸部からなる環状のカム山部3cが設けられており、また、前記ケース1の前記収納部1cの天井面側にはこのカム山部3cに対向してばね性を有するクリック板4が設けられている。前記カム山部3cとクリック板4を設けることにより、前記操作部2aの回転動作時に良好な操作感触(クリック感)が得られるものとなる。
【0020】
また、前記回転板3の下面側には、導電性の金属材で回路パターン(図示せず)が形成された導体板5が取り付けられており、また、前記ケース1の前記収納部1cの開口側にはこの導体板5に対向した位置に、回路パターンと接離される導電性の金属材からなる摺動片6が配設された絶縁材からなるウエハー7が配設されたものとなっている。このウエハー7には、前記摺動片6から導出される接続端子8が設けられ。この接続端子8が電子機器の回路パターン等に接続されて信号が伝送されるものとなる。
【0021】
枠体9は、鋼板などの金属板を打ち抜き折り曲げ加工することにより略矩形状に形成されている。この枠体9の中央には、挿通孔9aが設けられ、この挿通孔9aに前記操作軸2の他端側に設けられた第2の支軸部2dが挿通され突出するように配設されている。また、前記枠体9の四角部には、折曲片9bが設けられており、この折曲片9bを屈曲することにより、枠体9の下側に後述する板ばね10を重ね合わせて取り付けるものとなっている。
【0022】
前記枠体9は、前記ケース1の開口された前記収納部1cを覆うように取り付けられるものとなっており、前記ケース1の収納部1cからの前記操作軸2、回転板3、クリック板4、ウエハー7などの飛び出しを防止するとともに、後述する板ばね10とともに塵、埃の侵入を防止することが可能となっている。
【0023】
ばね部材である板ばね10は、ばね用リン青銅などのばね性を有する平板状の金属材で略矩形状に形成され、この板ばね10の中央が湾曲されて湾曲部10aが形成されている。この板ばね10は、前記枠体9の下面側に、前記枠体9に設けられた前記挿通孔9aを塞ぐとともに、前記枠体9に重ね合わされて固着されており、前記枠体9とともに前記ケース1の開口した前記収納部1cの下面側に一体的に取り付けられるものとなっている。
また、前記湾曲部10aが、前記挿通孔9aから突出される前記操作軸2の第2の支軸部2dの先端を押圧し、常時、前記操作軸2の操作部2aを前記ケース1の軸受け部1bから突出する方向へ付勢している(本実施例の場合には約1〜2kgfに設定)。
【0024】
前記板ばね10の中央を湾曲することにより、前記板ばね10の四角部が、前記枠体9の四角部に前記折曲片9bを屈曲して重ね合わせて取り付けられた時に、前記板ばね10の湾曲部10aは前記枠体9の下面部により押圧され、前記枠体9の挿通孔9aから突出された前記操作軸2の第2の支軸部2dの先端に確実に付勢力が付与されることとなり、前記操作軸2のがたつきの発生を防止することができる。
また、回転型電気部品自体の構成部品同士の寸法のばらつきなどにより、前記操作軸2にがたつきが発生してしまう場合においても、前記板ばね10の付勢力によってこの操作軸のがたつきを防止できることから、操作つまみを操作する際の操作感触を良好にすることができる。
【0025】
次に、上記実施例で示した回転型電気部品の先端に操作つまみを取り付けて使用する場合について説明する。
この場合、回転型電気部品は、電子機器などのハウジングや回路基板などに取り付けられており、操作パネルに設けられた挿通孔などから前記操作軸2の操作部2aが突出して配設されている。また、初期の状態においては、前記操作軸2は前記枠体9の下面側に取り付けられた前記板ばね10の付勢力により、常時、前記ケース1の軸受け部1bから突出する方向へ付勢されており、前記操作部2aも操作パネルから突出する方向へ付勢されたものとなっている。
【0026】
この状態で、前記操作軸2の操作部2aの先端に図示しない操作つまみを取り付ける場合、前記操作軸2は操作つまみの圧入力(本実施例では約3〜6kgfに設定)に伴って収納部1c側へ押されることになり、前記第1の支軸部2cが前記回転板3の軸挿入部3b内を図1に示す下方向へ一定間隙だけ移動し、前記第1の支軸部2cの先端が前記枠体9の内底面にぶつかるまで移動する(本実施例の場合には0.5mmに設定してある)。
【0027】
この時、前記枠体9のストッパー強度は、約10kgfに設定されていることから、前記操作軸2は0.5mm移動した段階でその移動が停止され、前記操作つまみのみが前記操作軸2に沿って前記操作パネルの表面に当接するまで移動することになる。そして操作つまみの下面が操作パネルの表面に当接した段階で操作つまみの操作軸2への挿入は停止される。
【0028】
この状態から、前記操作つまみへの押圧力を解除すると、操作つまみは、前記操作軸2を前記ケース1の軸受け部1bから突出する方向へ付勢している前記板ばね10の付勢力によって、前記操作部2aとともに操作パネルから突出する方向へ付勢されて0.5mm移動して初期の状態へと復帰するものとなる。
【0029】
上記した本発明の実施例では、回転型電子部品に操作つまみを取り付けた状態においては、操作つまみの下面と操作パネル表面との間には、常に、前記板ばね10の付勢力によって0.5mmの隙間が確保されることになり、回転型電気部品を取り付ける電子機器のハウジングや回路基板との取り付け寸法のばらつきや、前記操作軸2の長さ寸法のばらつきなどにより、操作つまみの下面と操作パネル表面との間の隙間寸法のばらつきが発生することを防止でき、外観上良好な操作パネルへの操作つまみの取付状態が得られるものとなる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の回転型電気部品は、収納部を有するケースと、収納部に回転可能に収納された回転板と、この回転板に係合されケースに回転可能に取り付けられた操作軸と、操作軸の一端部が挿通される挿通孔を有し、収納部の開口を覆う枠体とを備え、枠体の外方には、挿通孔から突出される操作軸の一端部を押圧し、常時、操作軸の操作部をケースから突出する方向へ付勢するばね部材が取り付けられていることから、回転型電気部品自体の構成部品同士の寸法のばらつきなどにより、操作軸にがたつきが発生してしまう場合においても、板ばねの付勢力によってこの操作軸のがたつきを防止できることから、操作つまみを操作する際の操作感触を良好にすることができる。
また、操作軸の長さ寸法のばらつきなどにより、操作つまみの下面と操作パネル表面との間の隙間寸法のばらつきが発生することを防止できる。
【0031】
また、ばね部材は、枠体に設けられた挿通孔を塞ぐとともに、枠体に重ね合わされて固着され、枠体とともにケースの下面側に一体的に取り付けられていることから、簡単な構成でケースの収納部からの操作軸、回転板などの飛び出しを防止するとともに、塵、埃の侵入を防止できる。
【0032】
また、ばね部材が、中央が湾曲されたばね性を有する平板状の板ばねからなることから、枠体に取り付けた際に板ばねの湾曲部が枠体の下面部により押圧されるため、操作軸の先端に確実に付勢力が付与されることになり、操作軸のがたつきの発生を防止することができる。
【0033】
また、回転板には、操作軸の軸挿入部が形成され、操作軸は、ケース及び回転板に軸方向に可動となるように係合されていることから、回転板の導体板とケースに配設された接触片との接触状態を常に一定に保つことができるため、安定した接点の切り換えが行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である回転型電気部品を示す断面図である。
【図2】本発明の板ばねを示す平面図である。
【図3】本発明の同じく板ばねを示す正面図である。
【符号の説明】
1 ケース
1a 軸孔
1b 軸受け部
1c 収納部
2 操作軸
2a 操作部
2b 回転駆動部
2c 第1の支軸部
2d 第2の支軸部
3 回転板
3a 軸係止部
3b 軸挿入部
3c カム山部
4 クリック板
5 導体板
6 摺動片
7 ウエハー
8 接続端子
9 枠体
9a 挿通孔
9b 折曲片
10 板ばね(ばね部材)
10a 湾曲部

Claims (3)

  1. 収納部を有するケースと、前記収納部に回転可能に収納された回転板と、この回転板に係合され前記ケースに回転可能に取り付けられた操作軸と、前記操作軸の一端部が挿通される挿通孔を有し、前記収納部の開口を覆う枠体と、前記枠体の外方に取り付けられ、前記挿通孔から突出される前記操作軸の一端部を押圧し、常時、前記操作軸の操作部を前記ケースから突出する方向へ付勢するばね部材とを備え、前記ばね部材は、前記枠体に設けられた挿通孔を塞ぐとともに、前記枠体に重ね合わされて固着され、前記枠体とともに前記ケースの下面側に一体的に取り付けられていることを特徴とする回転型電気部品。
  2. 前記ばね部材が、中央が湾曲されたばね性を有する平板状の板ばねからなることを特徴とする請求項1記載の回転型電気部品。
  3. 前記回転板には、前記操作軸の軸挿入部が形成され、前記操作軸は、前記ケース及び前記回転板に軸方向に可動となるように係合されていることを特徴とする請求項1、又は2記載の回転型電気部品。
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