JP3911726B2 - テープ印刷装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばテープ等の長尺状の帯状記録紙を被印刷媒体として印刷を行なうテープ印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、オーディオカセットやビデオカセットに貼付けてその内容を記すインデックスラベル、あるいは種々の所持品に貼付けてその所有者を記すネームラベル等をオリジナルで作成する装置の1つとして、例えばテープ印刷装置が提供されている。
【0003】
このテープ印刷装置は、多数の文字入力キーを備えた文書作成機能を有し、この文書作成機能により任意に作成した文字列からなる文書データ等を、印刷キーを操作することでテキストデータとして長尺状のテープにサーマル印刷ヘッドを介して熱転写印刷して出力するもので、この印刷されたテープは、順次搬送されて装置本体側面のテープ排出口より外部に排出され、前記印刷ヘッドとテープ排出口との間に配設された手動又は自動的に駆動されるカッタにより切断分離されるようになっている。
【0004】
このようなテープ印刷装置にあって、従来、テープの幅サイズを超えるような拡大文字の印刷データを複数の部分データに分割し、この複数の部分データをテープの長さ方向の複数の領域に分けて印刷する拡大印刷機能を備えているものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような拡大印刷機能を備えたテープ印刷装置では、印刷されるデータの内容、印刷枚数、あるいは拡大倍率によっては、各部分データが印刷されたテープ領域(テープ片)の数が多くなり、部分的な印刷データを見た限りでは、それを全体の拡大印刷データの中でどの位置に配列すればよいのか分からなくなってしまう問題がある。また、各部分印刷データの印刷された複数のテープ片それぞれの配列位置が分かった場合でも、それらの相互間の位置合わせが難しい問題がある。
【0007】
本発明は、前記のような問題に鑑みなされたもので、その目的は、複数に分割した各部分データを複数のテープ領域に分けて拡大印刷した場合でも、各テープ領域の配列順位及びその相互間位置を明確に知ることが可能になるテープ印刷装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明のテープ印刷装置は、テープの幅サイズを超える印刷データを複数の部分データに分割し、この複数の部分データを前記テープの長さ方向の複数の領域に分けて印刷する機能を備えたもので、前記テープの複数の領域が切り離されて前記テープの幅方向に配列される際に、前記複数の領域それぞれの配列順位を表わし、且つ前記複数の領域間で位置合わせを行なうためのマークを、前記部分データと共に前記テープの複数の領域それぞれに印刷する印刷手段を備えたことを特徴とする。
【0010】
つまり、本発明のテープ印刷装置では、複数に分割した部分データが複数のテープ領域それぞれに印刷される際には、各部分データと共に、複数のテープ領域それぞれの配列順位を表わし且つ複数の領域間で位置合わせを行なうためのマークも印刷されるので、印刷後に各テープ領域それぞれの配列順位及び合わせ位置を確認できることになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施形態に係わるテーププリンタの外観構成を示す斜視図である。
【0016】
プリンタ本体11の正面には、データを入力したり印刷の開始を指示したりするためのキー入力部12、入力されたデータを表示するための液晶ドットマトリクス表示部13、及び印刷用のテープカセット30(図2参照)を着脱可能に収容するための蓋15により開閉されるテープカセット収容部14が設けられる。
【0017】
キー入力部12には、印刷データとなる任意の文字列を入力するための文字キー12aが備えられると共に、各種入力データの変換,選択,確定や機能の設定等を行なうための制御キー12b,12c、及び入力された印刷データの印刷を開始するための印刷キー12d等が備えられる。
【0018】
また、プリンタ本体11の右側面には、テープカセット収容部14において印刷データを印刷した印刷済みのテープTが排出されるテープ排出口16が設けられると共に、該テープ排出口16から排出されたテープTの印刷済み部分を手動により切断分離するためのカッタ操作ダイアル17が設けられる。
【0019】
図2は前記テーププリンタのプリンタ本体11に設けられたテープカセット収容部14及び該テープカセット収容部14に収容されるテープカセット30の構成を示す図である。
【0020】
図2に示すように、テープカセット収容部14内にはプリンタ部の主要な構成が設けられる。
すなわち、サーマルヘッド21とプラテンローラ22が相対して設けられると共に、インクリボンRやテープTを搬送するためのインクリボン巻取り軸23、テープTの幅やインクリボンRのインク色を検出するためのカセット種別検出スイッチ(テープ幅検出部)24が設けられる。
【0021】
サーマルヘッド21は、ヘッド支持軸25を中心とし、図示しない駆動機構によって回動可能とされており、印刷動作中にプラテンローラ22に対して圧接し必要に応じて開離する。
【0022】
インクリボン巻取り軸23は、印刷動作中にプラテン/インクリボン巻取り軸駆動モータ49(図3参照)の駆動に基づきプラテンローラ22と共に図示しない伝達機構によりインクリボンR及びテープTの送り方向に回転駆動される。
【0023】
また、テープカセット収容部14には、機外に通じるテープ排出口16が設けられ、このテープ排出口16に臨んでカッタ26が配設される。
このカッタ26はカッタ操作ダイアル17の操作に応じて駆動される。
【0024】
テープカセット30のカセットケース31において、32、33、34は夫々該カセットケース31内に回転自在に設けたテープ供給スプール、インクリボン供給スプール、インクリボン巻取りスプールであり、テープ供給スプール32にはテープTが巻装され、インクリボン供給スプール33にはインクリボンRが巻装され、インクリボン巻取りスプール34はインクリボン巻取り軸23に嵌着される。
【0025】
35はサーマルヘッド21が挿入されるヘッド収容部であって、カセットケース31の本体を切り欠いて形成されている。テープ供給スプール32及びインクリボン供給スプール33から引き出されたテープT及びインクリボンRは、テープTがサーマルヘッド21に対面するようにして、重ね合わせた状態でヘッド収容部35を通過するように引き回されている。
【0026】
図3は前記テーププリンタの電子回路の構成を示すブロック図である。
このテーププリンタの電子回路には、制御部(CPU)41が備えられる。
制御部41は、キー入力部12からのキー操作信号に応じてROM42に予め記憶されているシステムプログラムを起動させ、回路各部の動作制御を行なうもので、この制御部41には、前記キー入力部12,ROM42の他、RAM43,キャラクタジェネレータ44,マークフォントメモリ45,テープ幅検出部24が接続されると共に、印刷制御部46からヘッドドライバ47を介してサーマルヘッド21が接続され、また、印刷制御部46からモータドライバ48が接続されモータ49によりインクリボン巻取り軸23及びプラテンローラ22が駆動される。
【0027】
前記ROM42には、各種データ入力モードにおけるテキストデータの入力制御プログラムや印刷制御プログラム等、制御部41によるシステム制御プログラムが予め記憶される。
【0028】
前記キャラクタジェネレータ44には、前記キー入力部12により入力可能な全ての文字・記号・命令コードに対応するキャラクタパターンデータが予め記憶される。
【0029】
前記印刷制御部46は、印刷開始に応じてRAM43から読み出される印刷データが、サーマルヘッド21によりテープTに1ラインデータずつ印刷出力されるのに同期して、モータドライバ48を駆動してインクリボン巻取り軸23及びプラテンローラ22を回転駆動させるもので、これにより、テープTはその1ライン毎の印刷に伴ないテープカセット30から1ライン分ずつ繰出されて搬送排出される。
【0030】
図4は前記テーププリンタのRAM43に備えられるデータレジスタの構成を示す図である。
RAM43には、入力バッファ43a、印刷バッファ43b、テープ幅サイズレジ43c、レジスタA、レジスタB,レジスタC等が備えられる。
【0031】
入力バッファ43aには、キー入力部12からのキー入力データが文字コードあるいは制御コードの状態で記憶される。
印刷バッファ43bには、サーマルヘッド21のライン型ドット発熱体に対応した1ライン分の印刷データが記憶される。
【0032】
テープ幅サイズレジスタ43cには、テープ幅検出部24により検出されるテープカセット30の種類に応じて判断されたテープTの幅サイズが記憶される。
レジスタAには、拡大指定された印刷データを幅方向の複数の部分に分割してテープTの長さ方向の複数の領域に印刷する際の分割枚数データaが記憶される。
【0033】
レジスタBには、前記拡大印刷データを複数部分に分割して印刷する際の何枚目のテープ印刷かを示す印刷枚数データbが記憶される。
レジスタCには、複数の部分に分割した部分データの何れの部分データが印刷指定されたかを示す部分データの順位データcが記憶される。
【0034】
また、前記マークフォントメモリ45には、前記拡大印刷データの分割印刷に伴ないテープTの複数の領域が切り離されて該テープTの幅方向に配列される際に、各テープTに印刷されることで複数の領域それぞれの配列順位を表わし、且つ複数の領域間で位置合わせを行なうためのマークのフォントパターンが記憶される。
【0035】
この場合、前記複数の領域に印刷されるマークのフォントパターンは、前記複数の領域が配列される順位に応じた異なる数のドットパターンとして記憶される。
【0036】
次に、前記構成によるテーププリンタの動作について説明する。
図5は前記テーププリンタにおける印刷処理を示すフローチャートである。
図6は前記テーププリンタの印刷処理に伴なう表示部13における画面表示状態を示す図である。
【0037】
図7は前記テーププリンタの印刷処理に伴なう分割拡大印刷による印刷出力状態を示す図である。
すなわち、キー入力部12の文字キー12a及び制御キー12b,12cを選択的に操作して、例えば「A」なる文字データを入力して液晶ドットマトリクス表示部13に表示させると、入力された文字データ「A」は、対応する文字コードデータとしてRAM43内の入力バッファ43aに記憶される。
【0038】
こうして、任意の文字データを入力して記憶させた状態で、当該入力データを印刷データとして「印刷」キー12dを操作すると、図5における印刷処理が起動され、まず、図6(A)に示すように、液晶ドットマトリクス表示部13に対し、前記印刷データを普通に全角で印刷するか拡大して印刷するかを選択するための印刷種類選択画面が表示される(ステップS1)。
【0039】
ここで、表示部13における印刷種類選択画面にて表示されているカーソルKを移動させ、「普通印刷」を選択した状態で印刷の実行を指示すると、前記RAM43内の入力バッファ43aに記憶されている印刷データとしての文字コードデータに対応するフォントパターンが、キャラクタジェネレータ44から呼び出され、印刷バッファ43bに転送されると共に、当該印刷バッファ43bに転送されたフォントパターンが1ラインデータずつ読み出されて印字制御部46に出力され、ヘッドドライバ47からサーマルヘッド21を介してテープTに印刷出力される(ステップS2→S3)。
【0040】
この場合、サーマルヘッド21による1ラインデータの印刷出力毎に、モータドライバ48によるモータ49の駆動により、インクリボン巻取り軸23及びプラテンローラ22が回転制御され、テープT及びインクリボンRが1ドットラインずつ搬送されて印刷データ「A」が順次1ラインデータずつ全角で通常印刷される。
【0041】
一方、表示部13における印刷種類選択画面にて表示されているカーソルKを移動させ、「拡大印刷」を選択した状態で印刷の実行を指示すると、図6(B)に示すように、液晶ドットマトリクス表示部13に対し、前記印刷データ「A」をテープTの幅に対応して何段分の拡大を行なうかを選択するための拡大倍率選択画面が表示される(ステップS2→S4)。
【0042】
この拡大倍率選択画面において、例えばテープTの3段分に対応する拡大印刷を行ないたいために、カーソルKを「3段」の位置に移動させて実行を指示すると、RAM43内のレジスタAに対し該拡大印刷のための分割枚数データaが“3”としてセットされる(ステップS5→S6b)。
【0043】
すると、図6(C)に示すように、液晶ドットマトリクス表示部13に対し、拡大印刷のために分割した各部分データを全範囲に渡って印刷するかあるいは一部を指定して印刷するかを選択するための印刷範囲選択画面が表示される(ステップS7)。
【0044】
この印刷範囲選択画面において、拡大した印刷データを、例えば全範囲に渡って印刷するために、カーソルKを「一括印刷」の位置に移動させて実行を指示すると、RAM43内のレジスタBに対し、何枚目のテープ印刷かを示す印刷枚数データbが先ず“1”にセットされる(ステップS8→S9)。
【0045】
すると、前記レジスタAにセットされた分割枚数データa(=3)と前記レジスタBにセットされた印刷枚数データb(=1)とに従って、印刷データ「A」のフォントパターンの上から3分の1の部分がテープ幅サイズレジスタ43cに記憶されているテープTの幅に対応させて拡大されると共に、この部分データに対し1枚目の配列であることを1個のドットパターンとして示すマークm1が印刷長さ方向の定位置に合成される(ステップS10)。
【0046】
すると、前記レジスタBにセットされた印刷枚数データbで指示された1枚目の部分印刷データが、順次1ラインデータずつ印字制御部46に出力され、図7(A)に示すように、テープT1として印刷出力される(ステップS11)。
【0047】
この場合、図6(D)に示すように、拡大印刷データ「A」の1段目を印刷中であることを示す印刷中画面が、液晶ドットマトリクス表示部13に表示される。
【0048】
すると、前記レジスタBにセットされている印刷枚数データbが(+1)されて次の印刷枚数である“2”にセットされ、液晶ドットマトリクス表示部13に対し、図6(E)に示すように、1枚目の部分印刷が終了してテープTのカットが必要であることを示すテープカット要求画面が表示される(ステップS12,S13)。
【0049】
ここで、カッタ操作ダイアル17を操作してカッタ26を動作させると、図7(A)で示したように、1段目の部分印刷データが印刷されたテープT1が切り離される(ステップS14)。
【0050】
そして、前記テープカットが終了して、前記レジスタBにセットされた印刷枚数データb(=2)が前記レジスタAにセットされている分割枚数データa(=3)以下であることが判断されると、続いて、前記レジスタAにセットされた分割枚数データa(=3)と前記レジスタBにセットされた印刷枚数データb(=2)とに従って、印刷データ「A」のフォントパターンの上から3分の2の部分がテープ幅サイズレジスタ43cに記憶されているテープTの幅に対応させて拡大されると共に、この部分データに対し2枚目の配列であることを2個のドットパターンとして示すマークm2が印刷長さ方向の定位置に合成される(ステップS14→S15→S10)。
【0051】
すると、前記レジスタBにセットされた印刷枚数データbで指示された2枚目の部分印刷データが、順次1ラインデータずつ印字制御部46に出力され、図7(B)に示すように、テープT2として印刷出力される(ステップS11)。
【0052】
すると、前記レジスタBにセットされている印刷枚数データbが(+1)されて次の印刷枚数である“3”にセットされ、液晶ドットマトリクス表示部13に対し、2枚目の部分印刷が終了してテープTのカットが必要であることを示すテープカット要求画面が表示される(ステップS12,S13)。
【0053】
ここで、カッタ操作ダイアル17を操作してカッタ26を動作させると、図7(B)で示したように、2段目の部分印刷データが印刷されたテープT2が切り離される(ステップS14)。
【0054】
そして、前記テープカットが終了して、前記レジスタBにセットされた印刷枚数データb(=3)が前記レジスタAにセットされている分割枚数データa(=3)以下であることが判断されると、続いて、前記レジスタAにセットされた分割枚数データa(=3)と前記レジスタBにセットされた印刷枚数データb(=3)とに従って、印刷データ「A」のフォントパターンの上から3分の3の部分がテープ幅サイズレジスタ43cに記憶されているテープTの幅に対応させて拡大されると共に、この部分データに対し3枚目の配列であることを3個のドットパターンとして示すマークm3が印刷長さ方向の定位置に合成される(ステップS14→S15→S10)。
【0055】
すると、前記レジスタBにセットされた印刷枚数データbで指示された3枚目の部分印刷データが、順次1ラインデータずつ印字制御部46に出力され、図7(C)に示すように、テープT3として印刷出力される(ステップS11)。
【0056】
すると、前記レジスタBにセットされている印刷枚数データbが(+1)されて次の印刷枚数である“4”にセットされ、液晶ドットマトリクス表示部13に対し、3枚目の部分印刷が終了してテープTのカットが必要であることを示すテープカット要求画面が表示される(ステップS12,S13)。
【0057】
ここで、カッタ操作ダイアル17を操作してカッタ26を動作させると、図7(C)で示したように、3段目の部分印刷データが印刷されたテープT3が切り離される(ステップS14)。
【0058】
そして、前記テープカットが終了して、前記レジスタBにセットされた印刷枚数データb(=4)が前記レジスタAにセットされている分割枚数データa(=3)以下ではなくなったことが判断されると、前記3段分に拡大分割した一連の一括拡大印刷処理が終了される(ステップS15→END)。
【0059】
図8は前記テーププリンタの拡大分割印刷処理により印刷出力された複数枚のテープの配列組み合わせ状態を示す図である。
すなわち、前記図7で示したように、3段に分割されて拡大印刷された3枚のテープT1,T2,T3を、それぞれのテープの長さ方向の定位置に同時印刷されたマークm1,m2,m3に従って、その配列順位及び配列位置を合わせて組み合わせることにより、容易に拡大印刷された印刷データ「A」を完成させることができる。
【0060】
一方、前記図6(C)に示したような、印刷範囲選択画面において、拡大した印刷データを、例えばその一部を指定して印刷するために、カーソルKを「部分印刷」の位置に移動させて実行を指示すると、図6(F)に示すように、3段に拡大分割した印刷データの何段目の印刷を行なうかを指示するための部分印刷指定要求画面が表示される(ステップS7,S8→S16)。
【0061】
この部分印刷指定要求画面において、例えば1段目の部分印刷データのみ印刷したい場合に、カーソルKを「1段目のみ印刷」の位置に移動させて実行を指示すると、RAM43内のレジスタCにおける印刷指定順位データcが“1”にセットされ、前記レジスタAにセットされた分割枚数データa(=3)と前記レジスタCにセットされた印刷指定順位データc(=1)とに従って、印刷データ「A」のフォントパターンの上から3分の1の部分のみがテープ幅サイズレジスタ43cに記憶されているテープTの幅に対応させて拡大されると共に、この部分データに対し1枚目の配列であることを1個のドットパターンとして示すマークm1が印刷長さ方向の定位置に合成される(ステップS17→S18a,S19)。
【0062】
すると、前記レジスタCにセットされた指定順位データbc指示された1枚目の部分印刷データが、順次1ラインデータずつ印字制御部46に出力され、前記図7(A)で示したように、テープT1としてのみ印刷出力される(ステップS20)。
【0063】
すなわち、任意に指定した順位の部分印刷データのみが選択的に印刷されるようになり、例えば前記一括拡大印刷中の何段目かでテープTが無くなった際や印刷不良であった際等において、該当する部分の印刷データのみを容易に印刷して得ることができる。
【0064】
なお、前記図6(F)における部分印刷指定要求画面においては、少なくとも1つの部分印刷データのみの印刷を指定できるものであり、例えば2つの部分印刷データを指定して対応する部分の印刷を行なってもよい。
【0065】
また、図6(F)の例では、印刷するデータを何段目とするというように領域で指定したが、何番目の部分データを印刷するというように部分データにより指定してもよい。
【0066】
したがって、前記構成のテーププリンタによれば、例えばテープTの幅の3段分に拡大された印刷データを幅方向の3段の部分データに分割して3枚のテープT1,T2,T3に印刷する際には、各部分印刷データと共にそのそれぞれの配列順位及び相互間の配列位置を示すマークm1,m2,m3が合成されて各テープT1,T2,T3それぞれの長さ方向の定位置に印刷されるので、例えば拡大分割印刷されたテープ枚数が多くなった場合でも、それぞれのテープTを全体の拡大印刷データの中でどの位置に配列すればよいのか明確に知ることができ、しかも、それらの相互間の位置合わせも容易に行なうことができるようになる。
【0067】
また、前記構成のテーププリンタによれば、任意のテープ幅段数に拡大された印刷データのうちの、任意の段の部分印刷データのみを指定して選択的に印刷できるので、例えば分割された各部分印刷データの印刷途中でテープが無くなったり、あるいは一部の部分印刷データを損じたりした場合でも、再度、全部の部分印刷データの印刷をやり直す必要はなく、容易に所望の段の部分印刷データのみのテープ印刷を行なうことができる。
【0068】
図9は前記テーププリンタの拡大分割印刷処理に伴ない個々の部分印刷データ毎に異なる色のテープTを使用した場合の拡大印刷組み合わせ状態を示す図である。
【0069】
すなわち、前記構成のテーププリンタによれば、拡大された印刷データの各部分印刷データを、それぞれ一部分ずつ指定して独立して印刷できるので、例えば各部分印刷データの印刷毎に、テープTの地色の異なるテープカセット30を順次交換してセットすれば、図9に示すように、装飾性に非常に優れた拡大印刷データを得ることができる。
【0070】
なお、上述の実施形態では、テープ幅を跨ぐ拡大文字の印刷について説明したが、テープ幅に十分に収まる文字を用いて分割印字することもできる。
例えば1段目にABC,2段目にDEF,3段目にGHIの各文字をテープ幅内に収めて印刷すると共に、これら3枚のテープに印刷される文字の位置合わせとテープの順位を表わす上述のマークを合わせて印刷するものである。
【0071】
【発明の効果】
以上のように、本発明のテープ印刷装置によれば、複数に分割した部分データが複数のテープ領域それぞれに印刷される際には、各部分データと共に、複数のテープ領域それぞれの配列順位を表わし且つ複数の領域間で位置合わせを行なうためのマークも印刷されるので、印刷後に各テープ領域それぞれの配列順位及び合わせ位置を確認できるようになる。
【0072】
よって、複数に分割した各部分データを複数のテープ領域に分けて拡大印刷した場合でも、各テープ領域の配列順位及びその相互間位置を明確に知ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わるテーププリンタの外観構成を示す斜視図。
【図2】前記テーププリンタのプリンタ本体に設けられたテープカセット収容部及び該テープカセット収容部に収容されるテープカセットの構成を示す図。
【図3】前記テーププリンタの電子回路の構成を示すブロック図。
【図4】前記テーププリンタのRAMに備えられるデータレジスタの構成を示す図。
【図5】前記テーププリンタにおける印刷処理を示すフローチャート。
【図6】前記テーププリンタの印刷処理に伴なう表示部における画面表示状態を示す図。
【図7】前記テーププリンタの印刷処理に伴なう分割拡大印刷による印刷出力状態を示す図。
【図8】前記テーププリンタの拡大分割印刷処理により印刷出力された複数枚のテープの配列組み合わせ状態を示す図。
【図9】前記テーププリンタの拡大分割印刷処理に伴ない個々の部分印刷データ毎に異なる色のテープTを使用した場合の拡大印刷組み合わせ状態を示す図。
【符号の説明】
11 …テーププリンタ本体、
12 …キー入力部、
12a…文字キー、
12b,12c…制御キー、
12d…「印刷」キー、
13 …液晶ドットマトリクス表示部、
14 …テープカセット収容部、
15 …蓋、
16 …テープ排出口、
17 …カッタ操作ダイアル、
21 …サーマルヘッド、
22 …プラテンローラ、
23 …インクリボン巻取り軸、
24 …カセット種別検出スイッチ(テープ幅検出部)、
25 …ヘッド支持軸、
26 …カッタ、
30 …テープカセット、
31 …カセットケース、
32 …テープ供給スプール、
33 …インクリボン供給スプール、
34 …インクリボン巻取りスプール、
35 …ヘッド収容部、
T …テープ、
R …インクリボン、
41 …制御部(CPU)、
42 …ROM、
43 …RAM、
43a…入力バッファ、
43b…印刷バッファ、
43c…テープ幅レジスタ、
A …分割枚数データレジスタ、
B …印刷枚数データレジスタ、
C …印刷指定順位データレジスタ、
44 …キャラクタジェネレータ、
45 …マークフォントメモリ、
46 …印字制御部、
47 …ヘッドドライバ、
48 …モータドライバ、
49 …モータ、
50 …表示制御部、
K …カーソル、
m …配列順位・位置表示マーク。
Claims (2)
- テープの幅サイズを超える印刷データを複数の部分データに分割し、この複数の部分データを前記テープの長さ方向の複数の領域に分けて印刷する機能を備えたテープ印刷装置において、
前記テープの複数の領域が切り離されて前記テープの幅方向に配列される際に、前記複数の領域それぞれの配列順位を表わし、且つ前記複数の領域間で位置合わせを行なうためのマークを、前記部分データと共に前記テープの複数の領域それぞれに印刷する印刷手段を備えたことを特徴とするテープ印刷装置。 - 前記複数の領域に印刷されるマークは、前記複数の領域が配列される順位に応じた異なる数のドットで構成したことを特徴とする請求項1に記載のテープ印刷装置。
Priority Applications (13)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19337496A JP3911726B2 (ja) | 1996-07-23 | 1996-07-23 | テープ印刷装置 |
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