しかしながら、従来のテーブルに水平に載置したゲーム盤上で行われる対戦ゲームにおいては以下のような不都合があった。
従来、テーブルに水平に載置したゲーム盤上で行われるゲーム盤の裏面はまったくテーブル面に密着して接しているか、あるいは、裏側として存在するのみで、ゲームに活用されていなかった。すなわち、例えばリバーシ、碁、将棋、オセロ▲R▼などに於いて、対戦中の両プレーヤーは、ゲーム盤の表面と裏面を同時に使用してゲーム進行をする状況を成立させていなかった。
また従来、テーブルに水平に載置したゲーム盤上で行われる二色の駒色をもつ駒を用いる対戦ゲーム、例えばリバーシ、碁、オセロ▲R▼、などでは、対戦中のプレーヤーはゲーム盤上の2色の駒色を、自分の持ち駒の色と、相手プレーヤーの持ち駒の色とをそれぞれ別の色として同時に認識し、区別しながらそれぞれのルールに従いゲームを進行させており、対戦プレーヤーの持ち駒を同じ色としてゲーム進行をする状況は成立しないものとなっていて、あえて対戦相手と同色の駒色を用いて、ゲーム進行をすることは出来なかった。
また、従来のゲーム盤では、テーブルなどに水平に置いておかないと、盤面で駒が滑り落ちる又は乱れてしまう不便があったし、自分の駒を動かす際に、他の駒を不意に動かしてしまい、ゲーム盤上の駒の配置を乱してしまうことがあった。さらに、盤面をあらゆる角度から眺められるようにするためには、プレーヤーがゲーム盤の周囲を移動するのではなく、ゲーム盤の方を自由な角度に動かして使用できるようなものとすることが好ましく、そのためには、ゲーム盤上の駒がより一層乱れないようにする必要が生じ、磁石を利用して駒とゲーム盤とを吸着させていただけのものでは不十分な場合があった。
また、従来のゲーム、例えばリバーシ、碁、オセロ▲R▼などでは、多数の駒(例えばオセロ▲R▼では64個)が必要であるが、ゲーム盤と別に保管などしているうちに散逸や紛失等により必要数の駒が揃わなくなりゲームが行えなくなる事態が往々にして起きた。
また、従来のテーブルに水平に載置したゲーム盤上で行われる対戦ゲーム、例えばリバーシ、碁、オセロ▲R▼などにおいて、対戦中のプレーヤーは、順番のたびに、駒を指先でつまんだり移動させたり反転させる動作を、素早く、細やかに行うことが要求されていたが、障害や老化等、指先操作のもどかしい状況の人にとっては駒の操作は困難な作業と感じてしまい、ゲームを快適に楽しむことができない場合があった。
以上の問題点を踏まえ、本発明は、まったく同時にゲーム盤の裏面と表面すなわち両面を使用しつつ、ゲームの進行を進めることができる構造となるようにすることを第一の課題としている。
また、本発明は、ゲームに必要な多数の駒について、従来のような散逸や紛失等が起きないゲーム盤の構造となるようにすることを第二の課題としている。
また、本発明は、例えば療養ベッド上あるいはアウトドアでの斜面などの、いかなる不安定な場所においても、すなわち、ゲーム盤面をどのような角度に傾けても、ゲーム盤上を駒が滑り落ちたり、駒の配置が乱れたりせずにゲーム進行が可能となり、幼年から熟年迄共に楽しめる構造となるようにし、かつゲーム盤に駒を固定した場合であっても多様なゲームを楽しめるように、駒の情報を自由に変更できるようにすることを第三の課題としている。
また、本発明は、障害や老化等、指先操作のもどかしい状況の人にとっても、ゲーム盤面上での駒をつまむ動作、あるいは、駒を反転させる動作の負担を軽減できるようなユニバーサルデザインに基づいた仕様とするゲーム盤と駒の構造となるようにすることを第四の課題としている。
本発明は、ゲーム盤面を載置面に対して垂直方向に起立させて、前記ゲーム盤面の正面側と背面側の両面から駒を操作可能な対面式ゲーム盤であって、当該ゲーム盤は枠体で構成し、前記駒には、その中心を貫通する貫通孔を穿設し、当該貫通孔に軸が挿通され、前記駒を前記軸回りに回転自在に構成するとともに、前記枠体の内側には、複数の前記駒を回転自在に軸支する前記軸が複数本取り付けられており、前記軸に挿通された隣接する駒の間にはスペーサーを介在させて、個々の駒の回転を独立して行えるよう構成し、前記駒の貫通孔内部および/または当該貫通孔に位置する軸部分には、前記駒を所定の回転角度位置で係止保持可能な機構を備え、前記駒の表面および裏面には、当該駒に対して別の情報を付加する付加チップを着脱自在に付着するよう構成していることを特徴とするものである。
また、本発明の駒を所定の回転角度位置で係止保持可能な機構として、前記駒の貫通孔内周面の周方向に所定の間隔をおいて配置して設けられた係合凹部と、前記駒の貫通孔内周面に対向する前記軸の軸部分に出没可能に設けられ、軸部分表面より突出する方向に付勢されている係合凸部とが、前記駒の回転により係脱自在な構造となっているものであって、前記駒を軸回りに回転させて前記係合凹部と係合凸部の位置が一致したときには、係合凸部が係合凹部内に突出して係合して、前記駒が前記軸に係止され、その角度位置にて駒が保持されるようになり、それ以外の位置においては、前記係合凸部は係合凹部から脱して軸内部に没して、前記駒を円滑に回転可能となる機構を備えたものである。
また、本発明は、上記の構成に加えて、棒状の部材であって、その円筒状ケーシング(9a)の内部にノック軸(9c)を内包し、先端は前記駒の回転操作や前記付加チップ(8)の付着操作を行うノック軸先端(9f)操作部として形成し、中央部はプレーヤーが持つ箇所となる把持部(9g)として形成し、後端は前記ノック軸を先端より出没可能に作動させるノック操作部(9b)を備えている操作棒(9)を、前記ゲーム盤に収納可能に付属させることができる。
さらに、本発明は、上記の構成に加えて、前記枠体の起立状態を安定的に支持するゲーム盤立てを備えることもできる。
本発明の対面式ゲーム盤は、以上のような構成を備えることにより、次のような優れた格別な効果を奏するものである。
まず、従来水平に置いて対戦していたゲームの盤面をテーブルに対して垂直に起立させて使用することにより、相手プレーヤー側の駒の情報が見えない状況を生み、ゲーム盤の表面と裏面の両面を同時に活用する状態での多くの新しい対戦ゲームや新たな魅力的なルールの創出が可能となった。
さらに、付加チップ(8)の活用により、相手プレーヤー側に分からないように随時駒の色、文字、絵、キャラクターなどの情報を変更することができるなど、さまざまな楽しいルールを加味できる作用を有し、種々のゲームを楽しめる効果や魅力を加えることが可能となった。
また、従来ゲームの盤面を水平に置いて対戦していたゲーム(例えば、リバーシやオセロ▲R▼など)についても、テーブルに対して本発明の対面式ゲーム盤の外観(A)に示されるように、垂直に起立させて使用することにより、正面、背面のプレーヤーは、それぞれの面すなわち枠体正面(1a)および枠体背面(1b)において、同時に同じ色を持ち駒としてゲームを進行することができるようになるという、ユニークな変化を楽しむゲーム性をも持ち合わせるものとなっている。
また、ゲームに必要な多数の駒を、ゲーム盤の枠体に取り付けた軸にスペーサーを介して回転自在に取り付けるようにしたので、療養ベッドの上やアウトドア等、いかなる不安定な場所においてもゲームを安定して楽しめるようになった。また、同時に、常にゲームに必要な数の駒の総てが、ゲームの盤面に固定されているので、紛失や散逸が起こらなくなった。
また、障害や老化等で、指先のもどかしい状況の人にとっては、ゲーム盤上の駒をつまむ動作、あるいは、すばやく正確に駒をひっくり返す指の動作は、結構めんどうな難しい作業であったが、本発明の駒は、ゲーム盤の枠体に回転自在に軸支されているものなので、上記のようなプレーヤーであっても駒の周辺部をひと押しするだけで、駒を簡単に回転させることができる。また、操作棒を使用すればさらに操作は簡便となり、ユニバーサルデザインに基づく快適な操作性を実現した。
また、付加チップ(8)の活用により、従来慣れ親しんだゲームの進行について、あらためて、新規にさまざまな推理要素の加味など、あるいは新たに思考を要する魅力的なルール創出と展開が可能になったことは、幼児教育用遊具への展開等々、幼年から熟年まで、あらゆる人の、脳の活性化に役立つ可能性があると考えられる。
また、本発明のゲーム盤においては、ゲームを一時中途休止して放置しておいても、その状態のまま安定した棋譜盤面が保たれるので、いつでも、どこでも、直前のゲーム進行状態からのスムーズな続行が可能となる利点がある。
また、本発明のゲーム盤においては、単独でオセロ▲R▼や碁などの優れた過去の「棋譜」を研究するのにも便利であり、孤独な療養ベッド生活、単身赴任、等々、「お一人様タイム」といわれるさびしい状況を楽しいものに変えることができる可能性もある。
以下、本発明の対面式ゲーム盤の実施例を図面に基づいて説明する。
まず、図1により本発明の全体構成について説明すると、本発明のゲーム盤は、水平テーブル面に対して、垂直方向に起立した枠体(1)の内側に駒(3)を回転自在に取付けたものであって、当該枠体(1)の正面側である枠体正面(1a)と背面側である枠体背面(1b)にプレーヤーを配置して遊ぶことのできる対面式のゲーム盤(A)である。
本発明のゲーム盤は、枠体(1)、駒(3)、スペーサー(6)、軸(5)を基本要素としてなり、また、必要に応じて、ゲーム盤立て(7)、付加チップ(8)、操作棒(9)を付属させることもできる。
上記枠体(1)内側には、所定本数の軸(5)が嵌着または固着されて取り付けられており、各軸には所定数の駒が回転可能に取り付けられている。また、軸上の隣接する駒の間にはスペーサー(6)を介在させてある。
このような構成により、ゲーム盤面を正面側(1a)と背面側(1b)の両方から駒を操作することができるようになっており、ゲーム盤の両面から同時にゲームを進行させることができる。
次に図2の実施例に基づいて、枠体(1)の構造について説明する。
枠体(1)は、所定の幅、厚さ、長さを有する部材からなる辺部材(2)を上下、左右に備えた方形状の枠体である。
この枠体(1)の上下の辺部材の内側面には、駒(3)を回転自在に軸支する軸(5)の両端を、嵌着あるいは固着などにより取り付ける軸取付け部があり、該軸取付け部は、取り付けられる軸の本数に応じて設けられている。もちろん、上下の辺部材に代えて、左右の辺部材に軸取付け部を設けることもできる。
この枠体正面(1a)の上下の辺部材の軸取付け部に対応する辺部材正面厚み(2a)には、駒の回転軸方向の座標位置を示す記号(図1のa〜h)を標記している。
この辺部材正面厚み(2a)に続く左右の辺部材の厚み部分には、駒の回転軸と直交する方向の座標位置を示す記号(図1の1〜8)を標記している。
また、枠体背面(1b)の上下の辺部材の軸取付け部に対応する辺部材背面厚み(2b)には、枠体内の駒に関する座標位置が、対面している両プレーヤーのどちら側から見ても駒の位置表示に矛盾の無い標記として一致するように、正面厚み(2a)に設けた記号と同一の記号を対応させて標記するようにする。
さらに、枠体正面(1a)と枠体背面(1b)とを対戦両プレーヤーがどちらのサイドかを認識、区別しやすくするために、枠体を構成する辺部材の厚み部分、すなわち辺部材正面厚み(2a)と辺部材背面厚み(2b)とで異なる色彩・模様・彫刻などにより識別用の装飾を施すことができる。
この枠体(1)内における、駒(3)、スペーサー(6)および軸(5)以外の間隙領域は空間部(D)となっており、プレーヤーは、枠体内を通して互いに相手の表情などを観察、透視できるようになっている。
他方、上記の空間部(D)を閉塞して、プレーヤーはお互いの手元などを隠すことができるようにして、相手プレーヤーがどの駒に対してどのような操作を行おうとしているかを見えなくするように構成してもよい。
また、枠体を構成する辺部材の幅(W)を駒の回転径よりも大きな寸法とすることにより、ゲーム盤を水平に載置したときでも、枠体内に位置する駒がどのような回転位置にあっても載置面に触れることがないので、駒の配置が十分安定的に保護され、不用意に棋譜が崩れてしまうことがないという利点を有する。
枠体下辺部の辺部材については、枠体の起立状態を安定的に保つことができるように他の辺部材と比較して幅広な寸法のデザイン、例えば、幅広な長方形のほか、中央部が膨出している樽型、端部が張り出している鼓(つづみ)型などのデザインも採用することができる。
なお、上記した対面式ゲーム盤(A)の枠体は、方形状の枠体とした場合について説明したが、枠体の形状は上記したもののほか、長方形、多角形、円形、楕円形等々、テーブルに垂直に安定して立てることができる形状であれば、デザイン、美観に応じて採用することが可能である。
また、枠体(1)のいずれかの辺部材の外側面や辺部材正面厚み(2a)および辺部材背面厚み(2b)の適宜スペースに、後述する操作棒(9)や付加チップ(8)の収納部を設けることもできる。収納部として、例えば、箱状のものや吊下げ係止具を付設することができる。
次に、図3、図4、図5および図7により駒の形状、構造について説明する。
本発明の駒(3)は、駒の表面(3a)と駒の裏面(3b)および駒の側面(3c)を有する対面式ゲーム盤用駒(B)として形成されており、図の実施例においては円形形状の駒を用いているが、楕円形、三角形、四角型などの多角形、星形、花形、ハート形等々、回転に差しつかえない形状であればデザインや美観を重んじてさまざまな形状の駒を採用することができる。
また、駒(3)は、その中心を貫通する貫通孔(5a)が穿設されており、当該貫通孔に軸(5)を挿通させることにより、駒は軸回りに回転可能な構造となっている。そのため、駒は、その中心を軸が挿通する貫通孔(5a)を穿設することができる程度に、駒の側面(3c)に必要十分な厚みがあるものとする。
また、駒の貫通孔(5a)内部または当該貫通孔に位置する軸(5)部分には、駒を所定の回転角度位置で保持可能な機構が備えられている。これにより、駒を軸回りに回転させていくと、例えば、駒の表裏面(3a)(3b)の角度が枠体の面と平行な位置と直交する位置で保持されるよう、90°毎の回転角度位置に保持することができるような動きを実現することができる。
このような機構として、図4−図5の実施例のような機構を採用することができる。すなわち、駒の貫通孔内周面の周方向には、係合凹部(5c)を所定の間隔(例えば、90°)をおいて配置して設けてあり、また、上記駒の貫通孔内周面に位置する軸の軸部分には、その軸部分表面に穿設してある小孔より出没可能に設けられ、軸部分表面より突出する方向に付勢されている係合凸部(5b)が設けてあり、駒を軸回りに回転させることにより、上記係合凹部(5c)と係合凸部(5b)とを係脱自在な構造とするものである。このような構造とすることにより、駒側の係合凹部(5c)と軸側の係合凸部(5b)の位置が一致したときには、係合凸部が係合凹部内に突出して係合することで、駒が軸に係止され、その角度位置にて駒が保持される。そして、その状態から、係合力に抗して駒に回転方向の力を与えると、係合凸部は係合凹部から脱して軸内部に没するように位置するようになるので、次の係合凹部の位置に達するまで、駒は円滑に回転可能となる。なお、図の実施例では、駒側に係合凹部(5c)、軸側に係合凸部(5b)を設けたが、駒側に係合凸部(5b)、軸側に係合凹部(5c)を設けるようにしてもよい。
また、駒の形状は、上記した平板状のもののほか、少なくとも駒の表裏面(3a)(3b)が認識できるような形状のものであればよく、球状や多面体などの厚みのある立体形状であってもよい。具体的には、サッカーボール形、サイコロ形等々の立体形状であって、その中心を軸が挿通する貫通孔を穿設することができるような駒の側面(3c)の厚みがあるものであればよい。
また、駒の表面(3a)と裏面(3b)とを区別できるよう、例えば、紅白の二色で塗り分けるなど、駒は表裏面で異なる色彩・模様・彫刻、点字、記号、キャラクター表示などの装飾を施すなどして、異なるデザインを選択する。例えば、各色の中から反対色二色を全駒について、統一して選ぶ、あるいは際立った違いのあるキャラクター2種を統一対比させるなど、美観やゲームの目的に従って選択し採用する。
駒の表裏(3a)(3b)面以外の部分(板状の駒であれば、側縁部)、すなわち駒の厚みである駒の側面(3c)部分は、対戦が始まる前の初期状態を表現する部分に使用されるものとなるので、この部分の装飾は特に重要である。駒色に採用したものとは混同しないような装飾および色分けを施すようにするのが好ましい。
駒(3)の表裏面(3a)(3b)には、さらに別の情報を加えたり外したりする役割を果たすところの付加チップ(8)を着脱可能に付着できるようにしてある。具体的には、駒の表裏面には鉄などの金属片(4)を貼着または埋設などして設ける一方、付加チップ(8)には磁気を帯びた部分を備えさせることにより、駒の表面または裏面に付加チップを着脱自在に付着させることができる。もちろん、駒自体を金属等の磁石が付着する材料で形成してもよい。なお、付着力を発生させるものとして、上記のような磁石を利用するもののほか、駒の表裏面を平滑面とし、付加チップには吸盤を備えたもの、駒(3)と付加チップ(8)の双方に面ファスナーを取り付けて貼り合わせと剥がしを可能とするもの等の構成を採用してもよい。
また、駒(3)の表裏面(3a)(3b)を、ホワイトボード部材(塩ビ製磁気素材)で作成し、水性ペンなどにより、任意の文字・記号を表示したり、随時書いたり消したりできるようなものとすることもできる。
対面式ゲーム盤に取り付けられる駒(3)の数は、いろいろなタイプのゲームに応じた所定数を配置することができる。また、駒に対応して取り付ける付加チップ(8)には、図6に示すように、例えば、数字・アルファベット・文字・万国旗・動植物キャラクター、絵・家族合わせキャラクター等々の記号、形状のものを美観やゲームの目的に応じて多種多様に採用することができる。付加チップは、駒の表裏面からはみ出さない大きさ、形状であって、駒の回転を妨げないものが好ましい。
付加チップ(8)の素材については、磁気帯び塩ビ素材やその他磁気帯びボタン、磁気帯びプラスチックなどを利用できる。
次に、スペーサー(6)について説明する。
一本の軸(5)に複数の駒(3)を取付ける場合には、隣接する駒の間には、非干渉体としての機能を果たすスペーサー(6)を介在させる。これにより、各々の駒の回転動作が図7に示すように隣接する駒に干渉することがなくなり、各駒がそれぞれ独立して円滑に回転できるように設置されることになる。
独立した駒の回転動作を達成する同様の目的で、図2に示すように、軸(5)両端部に位置する駒(3)と枠体(1)との間にも同様のスペーサー(6)を介在させておくことが好ましい。
スペーサー(6)の形状としては、軸が貫通し得る孔を有し、駒と比較して小型であって、駒との接触によってはほとんど摩擦が生じないような材質のもの、例えば、小型のボタン、小ウッドビーズ等の小ビーズ形状のものを利用することができる。
また、スペーサー(6)は、駒(3)のそれぞれの間にひとつずつ、ゲーム盤面全体に広がって配置されているものであるから、小型のものであっても、際立った色彩(例えば金、銀、蛍光色)を施し、ゲーム盤面に規則的に配置することにより、ゲーム盤面全体に幾何学模様を形成することができるなど、ゲーム盤の美観を向上させ、各種ゲームの魅力的なルール創出を規定する盤面上の標識としても活用することができるため、ゲーム盤の構成要素として前記駒の側面(3c)のデザインと同じく、重要な機能を果たすものとなっている。
次に、軸(5)について説明する。
軸(5)は、駒を回転自在に軸支するために、駒(3)に穿設されている貫通孔(5a)に挿入されるものである。図の方形枠体の実施例においては、軸(5)は、その両端を上下の辺部材の内側面の軸取付け部に嵌着あるいは固着などにより取り付けられており、左右の辺部材に対して平行かつ等間隔に所定本数設けられている。また、隣接する軸部の間隔巾(C)は、駒同士が回転の際にぶつかり合わない程度に離間させておく。
枠体に取り付けられる軸の本数は、駒数と同様に種々のタイプのゲームに応じた所定本数を配置することができる。なお、枠体の上下の辺部材に代えて、左右の辺部材に軸取付け部を設けることもできる。
また、駒の貫通孔(5a)内部または当該貫通孔に位置する軸(5)部分には、上述したように駒を所定の回転角度位置で保持可能な機構が備えられている。これにより、駒を軸回りに回転させていくと、例えば、駒の表裏面(3a)(3b)の角度が枠体の面と平行な位置と直交する位置で保持されるよう、90°毎の回転角度位置に保持することができるような動きを実現することができる。
これにより、例えば、駒の表裏面(3a)(3b)の角度が枠体の面と平行な位置と直交する位置に一押し毎(ワンクリックずつ保持されるよう)90°毎の回転角度位置を保持することができるようになり、ゲームの円滑な進行が確立されるようになる。
次に、操作棒(9)について図9、10に示した実施例に基づいて説明する。
ゲームの進行は、通常、プレーヤーの指先によって駒を回転させたり、付加チップを付着させたりして行うものであるが、障害や老化等、指先操作のもどかしい状況の人がゲームを楽しむ場合には、図9の操作棒(9)を用いることで、プレーヤーの手や指先を細やかに動かすことなく、駒(3)を回転させる動作や付加チップ(8)を付着させる操作を簡便にかつプレーヤーの操作負担を軽減させて行えるようになる。
図10に示したように、操作棒(9)の外郭部材は円筒状のケーシング(9a)で構成し、ケーシング(9a)先端にはノック軸先端(9f)が出没可能となる小孔(10a)を穿ってある磁石(10)を設けている。また、ケーシング内部には、以下に述べるように、ノック軸(9c)が軸方向移動可能に設置されている。
すなわち、ノック軸(9c)は、係止突起(9h)および解除ボタン(9d)を有するバネ部材を側方に備えており、また、図示のようにケーシング内でコイルスプリング(9e)に挿通されている。また、ノック軸後端部にはノック操作部(9b)が接続されており、ノック押ししやすいようにケーシング(9a)後端より露出している。そして、ノック操作部(9b)を押し込むことによりノック軸先端(9f)が操作棒先端の小孔(10a)から突出するように作動するものとなっている。
ノック軸先端がケーシング内に収容されている状態では、前記係止突起(9h)および解除ボタン(9d)は、それぞれケーシング後端側面に設けられた小穴(9i)および長穴(9k)内に位置している。そして、ノック操作部(9b)を押し込むと、前記係止突起(9h)は前記小穴(9i)より脱し、解除ボタン(9d)は長穴(9k)の後端側より先端側に移動し、ノック操作部(9b)を最終的な押し込み位置では、前記係止突起(9h)および解除ボタン(9d)はともに前記長穴(9k)に収容される位置に移動しており、かつその位置で前記係止突起(9h)と長穴とが係合して、ノック軸がロックされる状態となる。このとき、ノック軸先端(9f)は、操作棒先端の小孔(10a)から突出した状態となっている。
次に、この状態で、前記解除ボタン(9d)を押し込み操作すると、前記係止突起(9h)と長穴との係合が解除され、係止突起(9h)は長穴(9k)から脱し、コイルスプリング(9e)の付勢力によりノック軸(9c)がケーシング後端側へ移動するのに伴い、前記小穴(9i)に再び収容され、その位置においてノック軸をロックし、再度ノック軸先端をケーシング内に収容した状態とする。なお、ノック軸(9c)をケーシング(9a)に内包させて、ノック軸先端を出没させるものとして、サイドノック式軸を採用してもよい。
操作棒(9)の取り扱いについて説明すると、プレーヤーは操作棒中央部の操作棒把持部(9g)をペンを持つようにして手で持ち、操作棒先端部でゲーム盤上の駒(3)をひと押し(ワンクリック)することにより、駒(3)を簡単に回転させることができる。同時に、前記ノック操作部(9b)や前記解除ボタン(9d)を操作することにより付加チップ(8)の付着操作を行う。
付加チップ(8)の付着動作について説明すると、磁気帯び付加チップ(8)は、操作棒先端の磁石(10)により簡単に拾い上げることができる。そして、操作棒先端に付加チップ(8)を付着させたままゲーム盤の駒表面の金属片(4)に操作棒を近づけ、ノック操作部(9b)のノック押し動作を行うと、ケーシング内部のノック軸先端(9f)が小孔(10a)から突出することにより、付加チップ(8)は操作棒先端の磁石(10)から離脱するので、近接した駒表面の金属片(4)へと簡単に移し替え付着させることができる。
操作棒中央部の操作棒把持部(9g)は、握りやすいようなグリップ形状としたり、ゴムなどの滑り止め部材を設けてもよく、プレーヤーが持ちやすい形状、構造を採用することができる。
また、ノック操作部(9b)およびノック軸先端(9f)は、駒を回転させやすい大きさ、形状とし、駒との当たりが良好となるような弾力性部材で被覆しておいてもよい。また、磁気を帯びた付加チップ(8)を拾い上げ、駒に付着させることができるようなものとして、操作棒先端の操作部は磁石に代えて鉄などの金属材料としてもよいし、操作部自体を金属材料で形成してもよい。なお、操作棒後端側で駒(3)の回転操作を行っても何ら差し支えない。
また、操作棒を2本、両プレーヤーが共に使用する場合、枠体正面(1a)および枠体背面(1b)とそれぞれ同色のものとしておくなど、どちら側のプレーヤーが使用するものなのかを識別しやすい装飾を施しておいてもよい。操作棒(9)を使ったこれらの操作により、ゲームの展開をスムーズに素早く進行できるようになる。
次に、ゲーム盤立て(7)について説明する。
図1の実施例に示すように、ゲーム盤立て(7)は枠体(1)の起立状態を安定的に支持する構造であって、枠体下辺部を嵌合する凹所を備えた台形状のものであるが、枠体内の駒の回転の妨げにならず、かつ、枠体の下辺の辺部材正面厚み(2a)および辺部材背面厚み(2b)に標記された駒の座標位置表示(1,2,3〜、a,b,c〜等々)を覆い隠さない形状、構造にて形成するようにする。
また、ゲーム盤立て(7)のいずれかの箇所には、操作棒(9)や付加チップ(8)など付属品の収納スペースとして、例えば、操作棒格納スペース(7a)や付加チップ格納スペース(7b)を設けることもできる。