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JP3995199B2 - リライタブル積層体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐溶剤性、耐水性、耐油性及びサーマルヘッドの耐摩耗性に優れたリライタブル積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境保護に関連して、表示・非表示を繰り返し行うことができる表示材料が登場してきた。このいわゆるリライタブル記録材料は、熱、光、電界等のエネルギーを与えて可視化情報を記録した後、その情報を保持し、再びエネルギーを与えることにより、その情報を消去させるもので、ポイントカード等に実用化されている。
かかる記録材料としては、ロイコ染料を使用したものが多く、ロイコ染料の発色機構と消色機構を利用している。例えば、ロイコ染料と顕減色剤を含有する感熱リライタブル層を基材上に設けて、その表面に中間層及び保護層を順次設けて、リライタブルカード等のリライタブル積層体となるのである。
【0003】
かかる中間層は、保護層形成液の溶剤やモノマー等の成分から感熱リライタブル層を保護するためのもので、例えば特開平8−324164号公報には、ポリビニルアルコールやポリビニルブチラール等の樹脂が開示され、また、保護層としては、シリコーン系ゴムやシリコーン樹脂等が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、中間層に一般のポリビニルアルコールを用いたときには、保護層の目止め効果が不十分であったり、耐水性や耐油性や耐溶剤性が不十分であったりして、また、保護層にシリコーン系ゴムやシリコーン樹脂を用いても、耐水性や耐油性や耐溶剤性は良好なものの、印字発色性やサーマルヘッドの耐摩耗性が不十分で、耐溶剤性、耐水性、耐油性及びサーマルヘッドの耐摩耗性に優れたリライタブル積層体が望まれるところである。
【0005】
【問題を解決するための手段】
そこで、本発明者は、かかる事情に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(以下、AA化PVAと略記することがある)層を、リライタブル積層体における保護層と感熱リライタブル層の間の中間層としてむリライタブル積層体が、上記の課題を解決できることを見出して本発明を完成するに至った。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳述する。
本発明に用いるAA化PVAは、後述するようにポリビニルアルコールにジケテンを反応させたり、ポリビニルアルコールとアセト酢酸エステルを反応させてエステル交換したりして、ポリビニルアルコールにアセト酢酸エステル基を導入させたもので、かかるポリビニルアルコールとしては、一般的にはポリ酢酸ビニルの低級アルコール溶液をアルカリや酸などのケン化触媒によってケン化したケン化物又はその誘導体が用いられ、更には酢酸ビニルと共重合性を有する単量体と酢酸ビニルとの共重合体のケン化物等を用いることもできる。
【0007】
かかる単量体としては、例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、ビニレンカーボネート類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテルなどのポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等、トリクロロシラン、ジメチルクロロシラン、ジメチルメトキシシラン等のシラン系化合物などが挙げられる。
【0008】
かかるAA化PVAの原料となるポリビニルアルコールは、特に限定されないが、ケン化度(JIS K6726に準拠)は70モル%以上(さらには75モル%以上、特には80モル%以上)が好ましく、かかるケン化度が70モル%未満では、水溶性が乏しくて塗工液とすることが困難となるため好ましくない。
【0009】
また、該ポリビニルアルコールの4重量%水溶液粘度(JIS K6726に準拠)は2〜200mPa・s(さらには4〜150mPa・s、特には5〜100mPa・s)(20℃)が好ましく、かかる4重量%水溶液粘度が2mPa・s(20℃)未満では耐水性や耐溶剤性が低下する傾向にあり、逆に200mPa・s(20℃)を越えると塗工性が低下して好ましくない。
【0010】
AA化PVAを得るには、上記の如きポリビニルアルコールとジケテンを反応させる方法、ポリビニルアルコールとアセト酢酸エステルを反応させエステル交換する方法、酢酸ビニルとアセト酢酸ビニルを共重合させる方法等を挙げることができるが、製造工程が簡略で、品質の良いAA化PVAが得られる点から、ポリビニルアルコール(粉末)とジケテンを反応させる方法で製造するのが好ましい。ポリビニルアルコールとジケテンを反応させる方法としては、ポリビニルアルコールとガス状或いは液状のジケテンを直接反応させても良いし、有機酸をポリビニルアルコールに予め吸着吸蔵せしめた後、不活性ガス雰囲気下で液状またはガス状のジケテンを噴霧、反応するか、またはポリビニルアルコールに有機酸と液状ジケテンの混合物を噴霧、反応する等の方法が用いられる。
【0011】
上記の反応を実施する際の反応装置としては、加温可能で撹拌機の付いた装置であれば十分である。例えば、ニーダー、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、その他各種ブレンダー、撹拌乾燥装置を用いることができる。
【0012】
かくして得られたAA化PVA中のアセト酢酸エステル基の含有量は、0.1〜40モル%(さらには0.3〜30モル%、特には0.5〜20モル%)が好ましく、かかる含有量が0.1モル%未満では、充分な耐水性が得られず、逆に40モル%を越えると塗工液とするときの水溶性が低下したり、得られた塗工液の保存安定性が低下したりして好ましくない。
【0013】
本発明においては、耐水性のさらなる向上の点で、上記のAA化PVAと架橋剤を併用することも好ましく、かかる架橋剤としては、アミン系化合物(メラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、尿素、アルキル化メチロール尿素、アルキル化メチロールメラミン、アセトグアナミンやベンゾグアナミンとホルムアルデヒドとの縮合物、ジエチレントリアミン,トリエチレンテトラミン,テトラエチレンペンタミン,トリメチルヘキサメチレンジアミン,ポリエーテルジアミン等の脂肪族アミン、メタフェニレンジアミン,ジアミノジフェニルメタン等の芳香族アミン、アミンアダクト,ポリアミドアミン等の変性アミンなど)、アルデヒド化合物(ホルムアルデヒド,アセトアルデヒド,プロピオンアルデヒド,ブチルアルデヒド等のモノアルデヒド、グリオキザール,グルタンジアルデヒド,マロンジアルデヒド,スクシンジアルデヒド,マレインジアルデヒド,フタルジアルデヒド等のジアルデヒドなど)、ヒドラジン化合物(ヒドラジン、ヒドラジンヒドラード、ヒドラジンの塩酸,硫酸,硝酸,亜硝酸,リン酸,チオシアン酸,炭酸等の無機塩類及びギ酸,シュウ酸等の有機塩類、ヒドラジンのメチル,エチル,プロピル,ブチル,アリル等の一置換体、1,1−ジメチル,1,1−ジエチル,4−n−ブチル−メタル等の非対称二置換体並びに1,2−ジメチル,1,2−ジエチル,1,2−ジイソピル等の対称二置換体など)、ホルムアミド基含有化合物(ビニルホルムアミド,N−アリルホルムアミド,アクリルホルムアミド等のモノマー重合物或いはこれらのモノマーと酢酸ビニルモノマー,スチレンモノマー,メチル(メタ)アクリレート等との共重合物など)、イソシアネート化合物(トリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、トリメチロールプロパン−トリレンジイソシアネートの付加物、トリフェニルメタントリイソシアネート、メチレンビス−4−フェニルメタントリイソシアネート、メチレンビスイソホロンジイソシアネート、メチレンビス−4−フェニルメタントリイソシアネートやメチレンビスイソホロンジイソシアネートのケトオキシムブロック物など)、多価金属イオン(酢酸アルミニウム、酢酸銅、塩化アルミニウム、塩化銅、塩化鉛、塩化コバルト、塩化鉄(III)、硫酸アルミニウム、硫酸鉄(III)、水酸化アルミニウム、塩化ジルコニウム、炭酸ジルコニルアンモニウムなど)、その他のメチロール基或いはアルコキシメチル基含有化合物などを挙げることができる。
【0014】
本発明のリライタブル積層体は、上記のAA化PVAあるいはAA化PVAと架橋剤を含有してなる層を、リライタブル積層体における保護層と感熱リライタブル層の間の中間層として有するもので、該積層体の保護層として用いること好ましく、これらについて具体的に説明する。
【0015】
中間層に用いるにあたっては、上記のAA化PVAあるいはAA化PVAと架橋剤を該層の厚みが0.1〜20μm(さらには0.3〜10μm)となるように塗工すればよく、かかる厚みが0.1μm未満では、AA化PVAの添加効果に乏しく、逆に20μmを越えると感熱リライタブル層の発色性が低下して好ましくない。
【0016】
また、かかる塗工にあたっては、上記のAA化PVAあるいはAA化PVAと架橋剤の水溶液をロールコーター法、エヤードクター法、ブレードコーター法、バーコーター法、サイズプレス法、ゲートロール法等の公知の任意の方法で塗工することができる。
【0017】
かかる架橋剤を併用するときは、AA化PVAに対して0.5〜20重量%(さらには1〜15重量%)とすることが好ましく、かかる量が0.5重量%未満では併用の効果が少なく、逆に20重量%を越えると塗工性が低下して好ましくない。
【0018】
なお、中間層に上記の如きAA化PVAあるいはAA化PVAと架橋剤を含有させたときには、保護層として、AA化PVA以外の樹脂を用いることが好ましく、かかる樹脂としては、シリコーン系ゴム、シリコーン樹脂、ポリビニルブチラールやさらには一般のポリビニルアルコール系樹脂を用いることも可能である。
また、保護層にAA化PVAあるいはAA化PVAと架橋剤を用いる場合についても、上記の中間層と同様に行えばよい。
【0019】
本発明のリライタブル積層体は、上記の如き保護層や中間層が、基材上に設けられた感熱リライタブル層の上に設けられるもので、かかる基材としては特に限定はなく、紙、プラスチック(塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ウレタン樹脂、ゴム類)、金属泊または金属板等を単独、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができ、その厚みも0.1〜5mmの範囲から選択される。
【0020】
また、感熱リライタブル層は、例えば特開2001−113863号公報に開示されるように、▲1▼ロイコ色素系や▲2▼高分子/有機低分子分散系等の素材により構成される。
【0021】
▲1▼ロイコ色素系の場合、発色/消色は、ロイコ色素と酸性化合物の組合せによるもので、これら化合物を高分子バインダーと共に混合した組成物により感熱リライタブル層を形成する。両性化合物を用いる競争反応系と、長鎖アルキル酸性化合物を用いる相分離系がある。
【0022】
競争反応系は、両性化合物としてフェノールアミン塩を用い、発色反応がフェノール基によって、消色反応がアミノ基によって進むことを利用するものである。ここでロイコ染料としては、トリアリールメタン系化合物(クリスタルバイオレットラクトン等)、ジフェニルメタン系化合物、キサンテン系化合物、スピロ系化合物、又はフルオラン系化合物等を用いる。このとき、発色反応の速度の方が消色反応の速度よりも速いため、加熱して急冷すると発色状態のまま固定化され、加熱して徐冷すると消色状態で固定化されるものである。
【0023】
相分離系では、ロイコ色素と長鎖アルキル酸性化合物との相溶状態と非相溶状態とを冷却速度の差によって制御するもので、加熱して相溶状態のまま急冷すると相溶したまま固定化されて発色状態となり、加熱して相溶状態のまま徐冷すると相分離を起こして非相溶状態となり、消色するものである。ここで、長鎖アルキル酸性化合物としては、長鎖アルキル基を持つフェノール化合物、又は長鎖アルキル基を持つホスホン酸化合物が使用できる。長鎖アルキル基とは、前者の場合で炭素数11以上が、後者の場合で炭素数14以上が好ましい。
【0024】
なお、実際の使用においては、特別の冷却を行うよりも、通常は、サーマルヘッドで1/1000秒のオーダーの時間で瞬間的に昇温して加熱した後、常温で冷却することで「急冷」が実現でき、上記のような系を発色させることができる。また、「除冷」については、ヒートローラー、ホットスタンプ、ヒーターバー等の熱容量の大きい加熱手段を用いて加熱した後に冷却すれば、与えられた熱量が多いため、「除冷」が実現し、消色ができる。場合によっては、加熱温度、条件を選定することにより、サーマルヘッドでの消去も可能である。このようなロイコ系のリライタブル材料の場合、ロイコ色素の種類を適宜選択することによって、黒、青、赤など種々の色調にカラー化することもできる。
【0025】
▲2▼高分子/有機低分子分散系では、透明で成膜性を有する合成樹脂のバインダー中に、脂肪酸などの有機低分子の物質を均一に分散させた組成物により、感熱リライタブル層を形成する。この層に対し、サーマルヘッド等により所定の熱を与えて急冷すると透明化し、また、熱を与えた後に徐冷すると白濁状態になるものである。
【0026】
合成樹脂のバインダーとしては、透明性があり、成膜性があり、かつ有機低分子の物質を均一に分散して保持できる樹脂が好ましく、例えば、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体などの塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、アクリル系樹脂、その他のポリエステル系樹脂などが挙げられる。有機低分子の物質としては、各種脂肪酸、およびその誘導体が使用でき、中でも、飽和直鎖脂肪酸であって、炭素数が10〜30、融点が30〜160℃の範囲のものが好ましく、1種又は2種以上を使用することができる。融点の異なる有機低分子の物質、例えば、モノカルボン酸とジカルボン酸を用いると、透明化する温度範囲を広く取れる利点がある。
上記の▲1▼、▲2▼の中でも、▲1▼のロイコ色素系はカラー表示ができるため、視認性の点でより優れている。
【0027】
かくして、基材の上に感熱リライタブル層が形成され、その表面に中間層及び保護層が形成されてリライタブル積層体となるのである。
なお、上記の保護層と中間層の両層に同時に、AA化PVAあるいはAA化PVAと架橋剤を含有させることも可能である。
【0028】
かくして得られた本発明のリライタブル積層体は、上記の如きAA化PVAあるいはAA化PVAと架橋剤を含有する層を、リライタブル積層体における保護層と感熱リライタブル層の間の中間層として有しているため、耐溶剤性、耐水性、耐油性及びサーマルヘッドの耐摩耗性に優れている。
【0029】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
尚、実施例中、「部」、「%」とあるのは、特にことわりのない限り重量基準を示す。
【0030】
実施例1
下記の要領でリライタブル積層体を作製して、その評価を行った。
まず、基材(厚さ0.3mmのポリ塩化ビニル樹脂板の表面に厚さ50μmのPETフィルムを積層したもの)表面にエイコシルホスホン酸5部、2−アニリノ−6−ジエチルアミノ−3−メチルフルオラン10部、THF100部、トルエン10部及びポリビニルアルコール[ケン化度88モル%、4%水溶液粘度5mPa・s(20℃)]25部からなる溶液をワイヤーバーで塗布後、加熱乾燥して、約500μm厚みの感熱リライタブル層を設けた。
【0031】
ついで、その上にAA化PVA[アセト酢酸エステル基2モル%含有、ケン化度99モル%、4%水溶液粘度10mPa・s(20℃)]10部、グルタルアルデヒド0.2部及び水100部からなる水溶液をワイヤーバーで塗布後、加熱乾燥して、約10μm厚みの中間層を設け、さらに、その上に保護層として、約2μmのシリコーン樹脂層を設けて本発明のリライタブル積層体を製造した。
【0032】
得られたリライタブル積層体について、以下の評価を行った。
(耐溶剤性)
得られたリライタブル積層体に、110℃、0.6kg/m2の条件で2秒間加熱圧着より印字を行って、この時の印字発色濃度(X)の測定後、印字面に酢酸エチルを数滴滴下して、室温で1時間放置後、酢酸エチルを拭き取って消去を行った。その後、印字と消去を50回ずつ繰り返し、最後にもう一度印字を行って、この時の印字発色濃度(Y)を測定して、最初の印字発色濃度(X)に対する最後の印字発色濃度(Y)の保持率(%)を算出して耐溶剤性の指標とした。
なお、印字発色濃度は、マクベス濃度計(マクベス社製『RD−100R型』、アンバーフィルター使用)にて測定した。
【0033】
(耐水性)
上記の耐溶剤性の評価において、酢酸エチルに変えて水を用いた以外は同様に評価を行った。
【0034】
(耐油性)
上記の耐溶剤性の評価において、酢酸エチルに変えてポリブテン油を用いた以外は同様に評価を行った。
【0035】
(サーマルヘッドの耐摩耗性)
得られたリライタブル積層体に、110℃、0.6kg/m2の条件で2秒間加熱圧着より印字を行い、その後80℃、0.6kg/m2の条件で消去を行う操作を50回ずつ行って、その時のサーマルヘッドの汚れ具合を目視観察して以下のように評価した。
○・・・サーマルヘッドに樹脂の付着が認められない
△・・・サーマルヘッドに樹脂の付着がわずかに認められる
×・・・サーマルヘッドに樹脂の付着が多く認められる
【0036】
実施例2
実施例1において、AA化PVAとして、アセト酢酸エステル基0.5モル%含有、ケン化度88モル%、4%水溶液粘度25mPa・s(20℃)のAA化PVAを用いた以外は同様にリライタブル積層体を製造して、同様に評価を行った。
【0037】
実施例3
実施例1において、AA化PVAとして、アセト酢酸エステル基6モル%含有、ケン化度93モル%、4%水溶液粘度20mPa・s(20℃)のAA化PVAを用いた以外は同様にリライタブル積層体を製造して、同様に評価を行った。
【0038】
実施例4
実施例1において、AA化PVAとして、アセト酢酸エステル基10モル%含有、ケン化度98モル%、4%水溶液粘度5mPa・s(20℃)のAA化PVAを用いた以外は同様にリライタブル積層体を製造して、同様に評価を行った。
【0039】
実施例5
実施例1において、AA化PVAとして、アセト酢酸エステル基3モル%含有、ケン化度99モル%、4%水溶液粘度30mPa・s(20℃)のAA化PVAを用いた以外は同様にリライタブル積層体を製造して、同様に評価を行った。
【0040】
実施例6
実施例1において、AA化PVAの含有量を20部とした以外は同様にリライタブル積層体を製造して、同様に評価を行った。
【0041】
実施例7
実施例1において、AA化PVAの含有量を5部とした以外は同様にリライタブル積層体を製造して、同様に評価を行った。
【0042】
実施例8
実施例1において、グルタルアルデヒドの含有量を0.1部とした以外は同様にリライタブル積層体を製造して、同様に評価を行った。
【0043】
実施例9
実施例1において、グリオキザールの含有量を0.3部とした以外は同様にリライタブル積層体を製造して、同様に評価を行った。
【0044】
実施例10
実施例1において、グルタルアルデヒドを配合しなかった以外は同様にリライタブル積層体を製造して、同様に評価を行った。
【0045】
比較例1
実施例1において、中間層のAA化PVAに変えてケン化度99モル%、4%水溶液粘度28mPa・s(20℃)の未変性PVAを用いた以外は同様にリライタブル積層体を製造して、同様に評価を行った。
【0046】
比較例2
実施例6において、保護層のAA化PVAに変えてケン化度99モル%、4%水溶液粘度28mPa・s(20℃)の未変性PVAを用いた以外は同様にリライタブル積層体を製造して、同様に評価を行った。
【0047】
比較例3
実施例1のリライタブル積層体において、中間層として、厚さ10μmのポリブチラール樹脂層を設け、保護層としてAA化PVA[アセト酢酸エステル基2モル%含有、ケン化度99モル%、4%水溶液粘度10mPa・s(20℃)]10部、グリオキザール0.2部及び水100部からなる水溶液をワイヤーバーで塗布後、加熱乾燥して、10μm厚みの層を設けた以外は同様にリライタブル積層体を製造して、同様に評価を行った。
【0048】
比較例4
比較例3において、AA化PVAとして、アセト酢酸エステル基0.5モル%含有、ケン化度88モル%、4%水溶液粘度25mPa・s(20℃)のAA化PVAを用いた以外は同様にリライタブル積層体を製造して、同様に評価を行った。
【0049】
比較例5
比較例3において、AA化PVAとして、アセト酢酸エステル基6モル%含有、ケン化度93モル%、4%水溶液粘度20mPa・s(20℃)のAA化PVAを用いた以外は同様にリライタブル積層体を製造して、同様に評価を行った。
【0050】
比較例6
比較例3において、AA化PVAとして、アセト酢酸エステル基10モル%含有、ケン化度98モル%、4%水溶液粘度5mPa・s(20℃)のAA化PVAを用いた以外は同様にリライタブル積層体を製造して、同様に評価を行った。
【0051】
比較例7
比較例3において、AA化PVAとして、アセト酢酸エステル基3モル%含有、ケン化度99モル%、4%水溶液粘度30mPa・s(20℃)のAA化PVAを用いた以外は同様にリライタブル積層体を製造して、同様に10評価を行った。
【0052】
比較例8
比較例3において、グリオキザールを配合しなかった以外は同様にリライタブル積層体を製造して、同様に評価を行った。
【0053】
実施例および比較例の評価結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
Figure 0003995199
【0055】
本発明のリライタブル積層体は、AA化PVAあるいはAA化PVAと架橋剤を含有する層を、リライタブル積層体における保護層と感熱リライタブル層の間の中間層として有しているため、耐溶剤性、耐水性、耐油性に優れ、さらにはサーマルヘッドの耐摩耗性にも優れるという作用効果を得ることができる。

Claims (4)

  1. アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂層を、リライタブル積層体における保護層と感熱リライタブル層の間の中間層として有することを特徴とするリライタブル積層体。
  2. アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂層がさらに架橋剤を含んでなることを特徴とする請求項1記載のリライタブル積層体。
  3. アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂層を保護層として有することを特徴とする請求項1または2記載のリライタブル積層体。
  4. 保護層が、アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂以外の樹脂からなることを特徴とする請求項1または2いずれか記載のリライタブル積層体。
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