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JP3956761B2 - 信号受信装置及び信号受信回路 - Google Patents

信号受信装置及び信号受信回路 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、信号受信装置及び信号受信回路に関し、特に、少なくとも一の放送波を複数の受信回路にて受信する、或いは、複数の放送波をこれに対応した個々の受信回路にて受信する信号受信装置及びこの信号受信装置に適した信号受信回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
映像や音声をディジタルデータとして扱う装置が普及しつつあり、テレビジョン放送もまた急速にディジタル化が進行している。ディジタル放送では、アナログ放送に比べて多チャンネル化が可能になるとともに、映像及び音声信号と同時に配信される番組情報等によって、様々な機能を付加することができる。
【0003】
例えば、ディジタル衛星放送電波、ディジタル地上波放送電波等を受信できる受信装置の中には、複数のチューナ回路を持ち、これらを同時に動作させることによって、通常のように放送番組をタイムリーに視聴できるようにするとともに、ランダムアクセス可能な記録媒体、例えばHDD(Hard Disc Drive)等に保存し、放送番組を視聴中であっても直前の映像を適宜再生できるようにした機能を備えたものもある。
【0004】
しかし、この場合、複数のチューナ回路を同時に使用することに起因する高周波の相互干渉が問題となる。すなわち、複数のチューナ回路は、互いに独立したパラボラアンテナから、同一周波数でありながらレベル差が付いた信号を受信する状態にある。このとき、各々のチューナ回路には、高周波電流が流れており、チューナ回路の周囲に輻射電磁波による電界・磁界を発生させている。
【0005】
複数のチューナの各々は、いわゆるセットトップボックス(STB)の背面パネル側に主として取り付けられることが多いために、チューナ間で十分な空間距離を確保できないことが多い。そのため、複数のチューナ回路の各々から発生する磁界及び電界が互いに他のチューナ回路に影響を及ぼしあって、同一チャンネル混信状態に陥る等の深刻な電波障害を招くおそれがあった。
【0006】
具体的に、図8は、従来のチューナ回路を示している。一般的にチューナ回路51の基板61は、マウント層62とグランド層63とを用いた、いわゆるマイクロストリップライン構成に準じて設計されているため、マウント層62側には、高周波電流が多く流れるようになっている。このような構成では、特に、図8に示すように、チューナ回路同士を並設して使用するような場合、マウント層62上の回路群64から隣のチューナ回路52に向かって高周波電流による電磁波が輻射される。また、グランド層63に向かっても容量結合した誘電体層65を経由して高周波電流が流れる。
【0007】
従来では、このような問題点を回避するために、セットトップボックス内にケーブルを配置して複数のチューナユニットの配置に所定の空間を持たせたり、金属部品を加工したシールドケース66,67で各チューナユニットを厳重に覆って、電界・磁界を遮蔽するなどの対策を施している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、シールドケース66,67等を用いてチューナユニットをシールドすることはコストアップに繋がり、またシールドケースのスペース分だけ基板間距離に制約ができるため、セットトップボックス内におけるチューナユニットの配置が問題となっていた。
【0009】
また、シールドケース内側の空間に発生する電界・磁界によって、ケース表面にもやはり高周波電流が流れるため、実際は配置位置次第でシールドケースを伝播した高周波電流が他方のチューナ回路に対して依然として相互干渉を引き起こすおそれがあった。
【0010】
そこで本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、より簡便な構造により複数のチューナが同時に動作する際に起こる相互干渉を低減する信号受信装置及び信号受信回路を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、本発明に係る信号受信装置は、映像信号及び音声信号を所定形式で変調してなる放送波を入力する入力手段と、上記放送波から所定周波数帯域に含まれる映像信号及び音声信号を選択し復調するための回路が配置されたマウント層と、上記マウント層の上記回路が配設される回路配設面の反対面に該マウント層と所定間隔をおいて設けられた複数のグランド層とを備え、上記マウント層と上記複数のグランド層は、所定の間隔をおいて積層されている信号受信手段を複数有し、上記信号受信手段同士は、ある信号受信手段の最下層に位置するグランド層と別の信号受信手段の回路配設面とが対向するように隣接して配置され、上記選択され復調された周波数帯域の映像信号及び音声信号を復号する復号手段と、上記復号された映像信号及び音声信号を外部機器へと出力する出力手段とを備え、上記複数の信号受信手段の入力手段はそれぞれ独立したアンテナを介して上記放送波を入力することを特徴としている。
【0012】
これにより、本発明に係る信号受信装置では、複数設けられた信号受信手段間で高周波の放送波によって生じる相互干渉による不具合が低減される。
【0013】
ここで、特に、マウント層と最上位に位置するグランド層との間、及び各グランド層の間には、誘電体層を設けることが好ましい。また、信号受信手段は、一の放送波に対して複数設けられている場合でもよいし、複数の放送波の各々に対応する個数設けられている場合であってもよい。
【0014】
また、上述した目的を達成するために、本発明に係る信号受信回路は、映像信号及び音声信号を所定形式で変調してなる放送波を入力する入力手段と、上記放送波から所定周波数帯域に含まれる映像信号及び音声信号を選択し復調するための回路が配置されたマウント層と、上記マウント層の上記回路が配設される面の反対面に該マウント層と所定間隔をおいて設けられシールドケースに代わって上記回路からの電磁波を遮蔽する複数のグランド層とを備え、上記マウント層と上記複数のグランド層は、所定の間隔をおいて積層されているとともに、各層間の容量が直列容量となるように積層されていることを特徴としている。
【0015】
ここで、特にマウント層と最上位に位置するグランド層との間、及び各グランド層の間には、誘電体層を設けることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体例として示すチューナ回路及びこのチューナ回路を含む信号受信装置を図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1は、チューナ回路1の基板面を側面からみた平面図である。チューナ回路1は、信号受信のための回路が多層基板上にマイクロストリップライン構成に準じて設計された回路基板であって、所定形式で変調されて送信される放送波を受信し復調している。ここでは、例えば、ディジタル衛星放送波(Digital Video Broadcast - Satellite;DVB−S)を受信するための回路構成となっている。
【0018】
チューナ回路1は、映像信号及び/又は音声信号を所定形式で変調してなる放送波を入力する入力端子11と、放送波から所定周波数帯域に含まれる映像信号及び/又は音声信号を選択するためのメイン回路12が配置されたマウント層13とを有している。また、マウント層13のメイン回路12が配設される面の反対面に第1の誘電体層14を介して第1のグランド層15を備えている。さらにチューナ回路1は、第2の誘電体層16を介して第2のグランド層17を備えている。
【0019】
また、メイン回路12には、直流成分をカットするためのコンデンサ18と、バイアス電圧を生成するための抵抗器19とが含まれており、入力された放送波は、これらコンデンサ18と抵抗器19とを介してIC20に伝送される構造になっている。
【0020】
具体的にIC20は、図2に示すように、入力端子21と、入力した放送波を増幅する増幅器22と、ゲインを調整するAGC(オートゲインコントローラ)23と、中間周波数を取り出すためのBPF(バンドパスフィルタ)24と、さらに中間周波数からI成分とQ成分を取り出すためのZero−IF25と、I成分及びQ成分から入力した放送波を復調するQPSK復調回路26とを備えている。これにより、入力端子11から取り込まれた所定形式で変調された放送波は、トランスポートストリーム(Transport Stream;TS)に復調される。
【0021】
図3は、マウント層13、誘電体層14,16、グランド層15,17との間の容量結合の様子を等価回路として示したものである。電磁界の輻射源となるマウント層13に対して、反対面に位置する第2のグランド層17には、第1のグランド層15が介在するために、2つの容量を介して輻射源となりうるグランド層17に結合していることになる。
【0022】
図3に示すように、2層のグランド層とその間に誘電体層とを設けることにより、基板層間における容量値は、2つのコンデンサの直列容量となるため、各々の層間の結合度が同じであれば多層基板とすることによって、図4の等価回路と比較して実質的な容量を1/2に低減できる。
【0023】
したがって、以上説明した構成を備えたチューナ回路1は、マウント層13、第1のグランド層15、第2のグランド層17を備え、また、マウント層13と第1のグランド層15の間、及び第1のグランド層15と第2のグランド層17との間に第1の誘電体層14、第2の誘電体層16をそれぞれ設けることによって、コンデンサ18、抵抗器19、及びIC20から第1のグランド層15に到達する高周波電流を第2の誘電体層16と第2のグランド層17とで遮蔽できるため、第2のグランド層17から輻射される高周波信号のレベルを効率的に低減できる。
【0024】
続いて、上述したチューナ回路1を実装したセットトップボックス30について図5を参照して説明する。図5に示すセットトップボックス30は、チューナ回路を2つ並設しており、同一周波数でありながらレベル差が付いた信号を受信することができる。そのため、説明の便宜上、チューナ回路1、チューナ回路2として示すが、実際には、これら両者の構成は同一であり、区別することなく使用できるものとする。チューナ回路2に関しては、番号に「a」を付して区別する。
【0025】
セットトップボックス30は、チューナ回路1,2からのトランスポートストリームを入力してデマルチプレクスし、映像、音声、データ等を分離するDEMUX(Demultiplexer)31と、DEMUX31により取り出されたMPEG(Moving Picture Experts Group)形式に準拠した映像データ及び音声データを復号するMPEGデコーダ32と、画像処理回路33と、これら各部を統括管理するCPU34とを備えている。また、これらは、バスライン35によって互いに接続されている。また、セットトップボックス30は、映像データ及び音声データ等を記録するHDD36と、バスインターフェイス37とを備えている。
【0026】
このセットトップボックス30において、チューナ回路1,2は、DEMUX31の前段に設けられている。具体的には、図6に示すように、チューナ回路1の第2のグランド層17とチューナ回路2のメイン回路12a側とが対向するように並設されている。
【0027】
また、この対向するチューナ回路2のマウント層13aに対向するグランド層17に発生するメイン回路12aからの輻射もチューナ回路1のメイン回路12に到達しにくくできるため、干渉が起こりにくい。
【0028】
このとき、実際に一方のチューナ回路でディジタル衛星放送波(Digital Video Broadcast - Satellite;DVB−S)信号を受信した際の、他方のチューナ回路において受信された信号レベルを調べた。結果を図7に示す。
【0029】
図7において、Aで示される挙動は、図8に示した従来のチューナ回路において、同じ試験を行った際の結果である。Bで示される挙動は、チューナ回路1,2を並設して構成したセットトップボックス30の場合である。
【0030】
図7によって明らかなように、本具体例として示すチューナ回路1によれば、複数のグランド層を設けることにより、隣接するチューナ回路間の輻射が抑制できる。したがって、高周波電流成分によって生じる相互干渉が低減され、良好な受信特性が得られるといえる。
【0031】
なお、本発明は、上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。例えば、チューナ回路は、同一周波数に対応したものに限定されない。例えば、複数の放送波に対応したチューナ回路をそれぞれ有していてもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る信号受信装置によれば、隣接して配置された複数のチューナが同時に動作する際に起こる相互干渉による混信等の電波障害を低減できる。また、従来のように金属シールドケースを用いて電磁波を遮蔽する手法に比べて、より簡便な構成により同等以上の効果を実現できるため、省スペース化及びコストダウンが図れ、装置自体が小型化できる。
【0033】
また、本発明に係る信号受信回路によれば、互いに隣接して配置した場合であっても相互干渉による混信等の電波障害を低減できる。また、従来のように金属シールドケースを用いて電磁波を遮蔽する手法に比べて、より簡便な構成により同等以上の効果を実現できるため、省スペース化が図れ、この信号受信回路を用いて構成される受信装置が小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体例として示すチューナ回路基板の側面図である。
【図2】上記チューナ回路のIC部を説明する構成図である。
【図3】上記チューナ回路を等価回路で示した図である。
【図4】従来のチューナ回路を等価回路で示した図である。
【図5】上記チューナ回路を実装したセットトップボックスの一例を説明する構成図である。
【図6】上記セットトップボックスにおけるチューナ回路基盤の配置を説明する図である。
【図7】チューナ回路にDVB−Sを流した際に隣接するチューナ回路で検出される干渉波の信号レベルとこのDVB−S信号レベルとの関係を説明する図である。
【図8】従来のチューナ回路基盤のセットトップボックス内における配置を説明する図である。
【符号の説明】
1,2 チューナ回路、11 入力端子、12 メイン回路、13 マウント層、14 第1の誘電体層、15 第1のグランド層、16 第2の誘電体層、17 第2のグランド層、18 コンデンサ、19 抵抗器、20 IC、21入力端子、22 増幅器、23 AGC、24 BPF、25 Zero−IF、26 QPSK復調回路、30 セットトップボックス、31 DEMUX、32 MPEGデコーダ、33 画像処理回路、34 CPU、35 バスライン、36 HDD、37 バスインターフェイス

Claims (11)

  1. 映像信号及び音声信号を所定形式で変調してなる放送波を入力する入力手段と、上記放送波から所定周波数帯域に含まれる映像信号及び音声信号を選択し復調するための回路が配置されたマウント層と、上記マウント層の上記回路が配設される回路配設面の反対面に該マウント層と所定間隔をおいて設けられた複数のグランド層とを備え、上記マウント層と上記複数のグランド層は、所定の間隔をおいて積層されている信号受信手段を複数有し、
    上記信号受信手段同士は、ある信号受信手段の最下層に位置するグランド層と別の信号受信手段の回路配設面とが対向するように隣接して配置され、
    上記選択され復調された周波数帯域の映像信号及び音声信号を復号する復号手段と、
    上記復号された映像信号及び音声信号を外部機器へと出力する出力手段とを備え、
    上記複数の信号受信手段の入力手段はそれぞれ独立したアンテナを介して上記放送波を入力することを特徴とする信号受信装置。
  2. 上記マウント層と最上層に位置するグランド層との間、及び各グランド層の間に誘電体層を有することを特徴とする請求項1記載の信号受信装置。
  3. 上記信号受信手段は、一の放送波に対して複数設けられていることを特徴とする請求項1記載の信号受信装置。
  4. 上記信号受信手段は、複数の放送波の各々に対応して設けられていることを特徴とする請求項1記載の信号受信装置。
  5. 上記映像信号及び音声信号を蓄積する記録手段を備えることを特徴とする請求項1記載の信号受信装置。
  6. 上記グランド層は、2層からなることを特徴とする請求項1記載の信号受信装置。
  7. 上記放送波は、ディジタル衛星放送波であり、上記アンテナはパラボラアンテナであることを特徴とする請求項1記載の信号受信装置。
  8. 映像信号及び音声信号を所定形式で変調してなる放送波を入力する入力手段と、
    上記放送波から所定周波数帯域に含まれる映像信号及び音声信号を選択し復調するための回路が配置されたマウント層と、
    上記マウント層の上記回路が配設される面の反対面に該マウント層と所定間隔をおいて設けられシールドケースに代わって上記回路からの電磁波を遮蔽する複数のグランド層とを備え、
    上記マウント層と上記複数のグランド層は、所定の間隔をおいて積層されているとともに、各層間の容量が直列容量となるように積層されていることを特徴とする信号受信回路。
  9. 上記マウント層と最上層に位置するグランド層との間、及び各グランド層の間に誘電体層を有することを特徴とする請求項8記載の信号受信回路。
  10. 上記グランド層は、2層からなることを特徴とする請求項8記載の信号受信回路。
  11. 上記選択し復調するための回路は、上記放送波から中間周波数を取り出すためのバンドパスフィルタと、上記中間周波数から入力した放送波を復調する復調回路とを備えることを特徴とする請求項8記載の信号受信回路。
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