JP3944782B2 - ポリウレタン樹脂水性分散体、それを含有してなる水性接着剤、及び水性プライマーコート剤 - Google Patents
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Description
靴接着加工では、靴の形状及び使用される基材の材質が多岐にわたるため、ソール(靴底)とミッドソール(中底)に代表される各種の接着工程では、刷毛を用いた人手による塗布作業が主流である。さらに、靴に使用される基材の材質及び生産効率の点からドライラミネーション加工が一般的である。
また、貼り合わせ直後から高い接着強度を有すること、すなわち初期接着性の発現が極めて重要である。この初期接着性が不足すると、例えば湾曲した形状を有する基材では、貼り合わせても基材の復元力に耐えきれず接着部分に剥離が生じるという問題がある。
特に、低温での溶融性と貼り合わせ直後から高い接着強度を得ること(初期接着性)は接着剤の設計上相反する性質のものであり、両特性を両立させることは極めて困難である。
しかしながら、かかる製造方法で得られるポリウレタン樹脂水分散体は、エチレンオキサイド単位を親水性のウレタンプレポリマー中に40〜98重量%と多量に含有する。従って、前記ポリウレタン樹脂水分散体を水性接着剤として使用しようとした場合に、所望の接着強度を得るために、例えば樹脂固形分を40重量%程度と高くしようとしても水性接着剤が増粘し塗装作業性が著しく悪くなり実用に供することはできなかった。
さらには、接着加工後の耐水剥離強度の低下が顕著となり、水性接着剤として要求される耐水性及び接着強度を十分に満足できるものではなかった。
しかしながら、この文献に開示されている種々の具体的な製造方法により得られるポリウレタン水分散体をドライラミネーションの接着剤に適用しても、いずれも貼り合わせ直後の接着強度が不十分で、湾曲形状を有する基材などの場合には、接着部分が剥離するという問題が生じる。
なお本明細書では、フローテスターとして株式会社島津製作所製CFT−500D CAPILLARY RHEOMETERを使用して測定された流出開始温度(X)を採用した。
〔示差走査熱量計の測定条件〕
昇温工程( 0℃ → 60℃:昇温速度 3℃/分)
降温工程(60℃ → −20℃:降温速度 3℃/分)
* 昇温工程から降温工程に移るまでの保持時間=1分以内
なお、本明細書では、示差走査熱量計としてTAインスツルメント株式会社製DSC Q100を使用して測定された結晶化温度(Y)を採用した。
ポリウレタン樹脂(A)に含まれるアニオン性基の含有量は、該ポリウレタン樹脂(A)を水分散体にしたときの粒子径と強い相関性を有しており、前記アニオン性基の含有量が、ポリウレタン樹脂(A)に対して、50〜1000mmol/kgの範囲となるように調製することが好ましい。かかる範囲内であれば、耐水性を損なうことなく、分散粒子が長期間の保存時においても凝集や沈殿を起こさず安定である、良好な粒子の分散安定性を得ることができる。
例えば、(i)カルボキシル基又はスルホン酸基やそれらの塩に代表されるアニオン性基を含有するポリオールを必須成分とするポリオールとポリイソシアネートとを反応させてアニオン性基を有するポリウレタン樹脂(A)を製造する方法、
なお、ここで云う「水酸基価」とは、試料1gをアセチル化する際に、水酸基と結合した酢酸を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数である。
また、環状エステルとしては、例えば、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン等を使用することができる。
具体的には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びポリテトラメチレングリコール等が挙げられ、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
また、一部メタノール、ブタノール等のモノアルコールにてブロック化されたポリエーテルモノオールについては、高分子量化を阻害しない範囲で使用しても構わない。
更に、ポリウレタン樹脂(A)の凝集力を阻害しない範囲で、モノアルコールを併用しても構わない。モノアルコールの代表的なものを例示すると、メタノール、エタノール、n−ブタノール、イソプロパノール、n−ヘキサノール等の分子量300以下のモノアルコールが挙げられる。
前記イソシアネート基を含有するプレポリマーを鎖伸長させて高分子量化する場合、ポリアミンの使用量としては、イソシアネート基に対して、好ましくは1.9当量比以下であり、より好ましくは0.5〜1.9等量比、最も好ましくは0.6〜1.0当量比の範囲である。かかる範囲で分子量300以下のポリアミンを使用し鎖伸長を行えば、好適な範囲に高分子量化が可能となり、優れた耐久性及び耐光性が発現できる。但し、ポリアミンを使用しない場合であってもよい。
例えば、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−ないしは1,4−ジイソシアネート、1−イソシアナト−3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(別名イソホロンジイソシアネート;IPDI)、ビス−(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン(別名水添MDI)、2−ないしは4−イソシアナトシクロヘキシル−2’−イソシアナトシクロヘキシルメタン、1,3−ないしは1,4−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、ビス−(4−イソシアナト−3−メチルシクロヘキシル)メタン、1,3−ないしは1,4−α,α,α’α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、2,4−ないしは2,6−ジイソシアナトトルエン、2,2’−、2,4’−ないしは4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン(MDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−ないしはm−フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートまたはジフェニル−4,4’−ジイソシアネートなどである。
これらの中でも、とりわけ機械的強度などの点を考慮する場合は芳香族ジイソシアネートの使用が望ましく、また、とりわけ耐久性や耐光性などの点を考慮する場合は、脂肪族ないしは脂環式ジイソシアネート化合物の使用が望ましい。
前記疎水性樹脂(B)は、60℃以下の流出開始温度(X)と0〜50℃の結晶化温度(Y)とを有し、前記自己乳化性のポリウレタン樹脂(A)とともに水性媒体中に存在する分散粒子を構成するものである。
かかる条件を満足すれば、水との親和性が低くなり、本発明のポリウレタン樹脂水分散体の耐水性を低下させることがない。
疎水性樹脂(B)が有する数平均分子量及び流出開始温度(X)が前記範囲であれば、比較的低温度条件(例えば、50〜70℃程度)での乾燥工程で皮膜が十分溶融し、且つ樹脂の凝集力を適度に緩和でき、適度なタックタイムと優れた接着強度及び耐熱性を得ることが可能となる。
かかるカルボン酸(b−1)の使用量は、ポリエステル樹脂を製造する際に使用する全ポリカルボン酸の80モル%以上であることが好ましく、90モル%以上であることがより好ましい。かかる範囲であれば脂肪族ポリエステル樹脂(B−PE)の結晶性が好適となり、結晶化に伴う接着物性の向上が可能となる。
ジオール(b−2)の使用量は、ポリエステル樹脂を製造する際に使用する全ポリオールの80モル%以上であることが好ましく、90モル%以上であることがより好ましい。かかる範囲であれば脂肪族ポリエステル樹脂(B−PE)の結晶性が好適となり、結晶化速度の向上が可能となる。
かかる分子量及び流出開始温度の範囲であれば、本発明のポリウレタン樹脂水性分散体を構成する分散粒子中の樹脂の熱溶融性が高められ接着直後の初期接着性が良好になり、更に貼り合わせ後では結晶化に伴う接着物性の向上が可能となる。
この際、前記炭素数2〜6の直鎖状の脂肪族ジオール(b−3)としては、例えばエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどを使用することができる
前記直鎖状の脂肪族ポリオール(b−5)としては、直鎖状の脂肪族ポリエステルポリオールや前記分子末端に水酸基を有する直鎖状の脂肪族ポリカーボネート樹脂(B−PC)を使用することができる。
この際、前記カルボン酸(b−1)の使用量は、前記直鎖状の脂肪族ポリエステルポリオールを製造する際に使用する全ポリカルボン酸の80モル%以上であることが好ましく、90モル%以上であることがより好ましい。また、前記ジオール(b−2)の使用量は、前記直鎖状の脂肪族ポリエステルポリオールを製造する際に使用する全ポリオールの80モル%以上であることが好ましく、90モル%以上であることがより好ましい。かかる範囲であれば、直鎖状の脂肪族ポリエステルポリオールの結晶性が好適となり、得られるポリウレタン樹脂(B−PU)の結晶性もまた好適なものとすることができる。
また、ポリウレタン樹脂(B−PU)を製造する際には、前記脂肪族ポリオール(b−5)、前記ジイソシアネート(b−6)以外の公知公用のポリオール、ポリイソシアネート、ポリアミン、アミノアルコールを使用することもできる。
かかるポリウレタン樹脂(B−PU)を使用することで、本発明のポリウレタン樹脂水性分散体を構成する分散粒子中の樹脂の熱溶融性が高められ接着直後の初期接着性が良好になり、更に貼り合わせ後ではポリウレタン樹脂の結晶化に伴う接着物性の向上が可能となる。
本発明のポリウレタン樹脂水性分散体は、公知の種々の手法を組み合わせて製造することができる。
例えば、ポリイソシアネートとカルボキシル基及び/又はスルホン酸基を有するポリオールとを反応させてアニオン性基を有するポリウレタン樹脂(A)を製造し、得られたポリウレタン樹脂(A)と、予め溶融させた疎水性樹脂(B)を混合して均一に溶融した後、中和を行い、水或いは乳化剤を含む水溶液を該混合物中に加え乳化分散を行う方法、
分子内に活性水素原子含有基を含まない有機溶剤中で、通常好ましくは30〜150℃、より好ましくは50〜120℃の条件下で、有機ポリイソシアネートとポリオールをイソシアネート基(以下NCO基と略記)と水酸基(以下OH基と略記)との当量比が、通常好ましくはNCO基:OH基=(3〜1):1、より好ましくは(2〜1):1の範囲で、ワンショット法或いは多段法により、NCO基が残存するプレポリマーとする。
この際、ポリオール原料としてカルボキシル基及び/又はスルホン酸基を含むポリオールを使用することでアニオン性基を有するプレポリマーを得ることができる。得られたプレポリマーと、予め溶融した疎水性樹脂(B)を混合して均一に溶融する。特に親水基を含有するプレポリマーと疎水性樹脂(B)を混合した際、NCO基と疎水性樹脂の活性水素原子含有基が反応しないように60℃以下に保つことが重要である。
また、得られた乳化分散液を必要に応じて脱溶剤することで、より有害性の少ない水性分散体を得ることができる。
有機ポリイソシアネートとポリオールをNCO基とOH基との当量比が、通常好ましくはNCO基:OH基=(3〜1):1、より好ましくは(2〜1):1の範囲で、ワンショット法或いは多段法により、有機溶剤を含まないNCO基が残存するプレポリマーとする。プレポリマー化が終了した後、アセトンを加えてプレポリマー溶液とする。この溶液にジアミノスルホネート化合物(スルホン酸塩基を含むジアミン)を用いて鎖伸長を行う。次いで得られたポリウレタン樹脂溶液と、予め溶融した疎水性樹脂(B)とを混合した後、水或いは乳化剤を含む水溶液を該混合物中に滴下または分割投入することにより乳化分散を行う。次いで得られた乳化分散液を必要に応じて脱溶剤することで、より有害性の少ない水性分散体を得ることができる。
分子内に活性水素原子含有基を含まない有機溶剤中で、通常好ましくは30〜150℃、より好ましくは50〜120℃の条件下で、有機ポリイソシアネートとポリオールをNCO基とOH基との当量比が、通常好ましくはNCO基:OH基=(1.1〜0.9):1、より好ましくは(1.05〜1):1の範囲で、ワンショット法或いは多段法により、残存するNCO基が無くなるまで反応させ、ポリウレタン樹脂溶液とする。この際、ポリオール原料としてカルボキシル基及び/又はスルホン酸基を含むポリオールを使用することでアニオン性基を含有するポリウレタン樹脂を得ることができる。得られたポリウレタン樹脂(A)と、予め溶融した疎水性樹脂(B)を混合して均一に溶融した後中和を行い、水或いは乳化剤を含む水溶液を該混合物中に滴下または分割投入することにより乳化分散を行う。次いで得られた乳化分散液を必要に応じて脱溶剤することで、より有害性の少ない水性分散体を得ることができる。
また、造膜助剤としてN−メチル−2−ピロリドン、エチルセロソルブ、n−ブチルセロソルブ、プロピレングリコールメチルエーテル等の溶剤を、使用するポリウレタン樹脂(A)と疎水性樹脂(B)の総量に対して50重量%以下の含有量で使用することができる。
また、本発明の水性プライマーコート剤は、接着強度、耐熱性、基材への浸透性、レベリング性等に優れ、ポリ塩化ビニル(PVC)等のプラスチック、皮革、ゴム、発泡体、繊維製品、金属、ガラス等に広範囲に用いられ有用である。
本発明のポリウレタン樹脂水性分散体に関する評価方法について、以下に説明する。
2枚の基材にポリウレタン樹脂水性分散体からなる水性接着剤を刷毛にて塗布し、乾燥(50℃×6分)後、2枚の基材同士を貼り合わせ、更に、ゴムローラーで圧着した。1分後に手で接着面を剥離し、接着剤の凝集破壊の程度を目視観察して接着剤同士の食い込み状態から初期接着性の良否を以下の基準に従い評価した。
1)ポリ塩化ビニル(PVC)シート
2)加硫ゴム(SBR)シート
○:剥離時に接着剤同士が糸を引きながら凝集破壊し、基材と接着剤との界面剥離が一部見られる状態。
△:剥離時に接着剤同士の糸引きがなく、基材と接着剤とが界面で剥離する。
×:抵抗感がなく容易に剥離する状態。
上記と同様にして刷毛を用いて基材にポリウレタン樹脂水性分散体からなる水性接着剤を塗布し、以下の基準に従い、接着剤の液面の均一塗布性の良否を目視評価した。
○:接着剤の液面がほぼ平滑。
△:接着剤の液面の高さにムラがある。
×:接着剤の液面が平滑でなく、部分的にハジキがある。
ポリウレタン樹脂水性分散体からなる水性接着剤を刷毛を用いて基材に塗布した際の接着剤の展延性の良否を、目視観察で以下の基準に従い評価した。
○:軽く、ほぼ均一に塗布ができる。
△:塗布が重く、均一な塗布が難しい。
×:塗布が重く、均一な塗布ができない。
2枚の基材の両面にポリウレタン樹脂水性分散体からなる水性接着剤を塗布し、所定時間乾燥後、乾燥機から取り出し、1分、3分、5分、7.5分、及び10分の各時間後に2枚の基材を貼り合わせ、ゴムローラーで圧着した。室温下で1.5kgの荷重を吊るし、基材の標線間10cm、30秒間のクリープ試験(180度)を行った。貼り合わせの全面(10cm)が剥離したものは不合格とした。全面剥離しない最長時間をその試料のタックタイム(分)とした。
ポリウレタン樹脂水分散体の接着剤を刷毛で2mm(厚さ)×20mm(幅)×300mm(長さ)の2枚の基材に100g/m2塗布した後、50℃にて6分間熱風循環乾燥機に入れ再活性する。この乾燥機より取り出した接着基材の接着面同士をゴムローラーで加圧して貼り合わせて、貼り合わせてから2分後の剥離強度をデジタルフォースゲージにて測定した。
1)PVCシート
2)SBRシート
初期接着強度の評価の場合と同様にして作製した貼り合わせ試験片について、貼り合わせ2時間後、及び貼り合わせ1日後の剥離強度を引張試験機で引張速度100mm/分の測定条件にて180度剥離強度を測定した。
1)PVCシート
2)SBRシート
初期接着強度の評価の場合と同様にして作製した貼り合わせ試験片について、3日間室温にて養生硬化させた。該試験片に1kgのおもりを吊して、70℃にて30分間熱風循環乾燥機に入れ、180度方向の耐熱クリープ試験を行った。100mmの標線間を剥離した距離(mm)、又はおもりが落下した時間を測定した。
溶離液としてテトラヒドロフラン(THF)を使用し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(測定機種:東ソー高速GPC HLC−8220)にて測定し、標準ポリスチレンを使用して作成した検量線から求めた。
疎水性樹脂(B)の乾燥皮膜を試料として、フローテスター(株式会社島津製作所製CFT−500D CAPILLARY RHEOMETER)を用いて、40℃にて10分保持した後、ダイ内径1mm×1mm長、荷重10kg、3℃/分の昇温速度にて昇温し、試料の熱膨張によるピストンの僅かな上昇が行われた後、再びピストンが明らかに降下し始める流出開始温度(℃)を測定した。
なお、試料の流出開始温度(X)が40℃以下である場合は、前記40℃にて保持している間にもダイより試料が流出し正確な流出開始温度(X)を求めることができないが、この場合、試料の流出開始温度(X)を「40℃以下」と評価した。
樹脂の乾燥皮膜を試料として、示差走査熱量計(DSC)(TAインスツルメント(株)製 DSC Q100)を用いて、以下の条件にて測定を行い、降温工程時に現れる発熱ピークの頂点の温度を求めた。
・昇温工程(0℃ → 60℃:昇温速度 3℃/分)
・降温工程(60℃ → −20℃:降温速度 3℃/分)
* 昇温工程から降温工程に移るまでの保持時間=1分以内
温度計、窒素ガス導入管、攪拌機を備えた反応容器中で窒素ガスを導入しながら、5−スルホソジウムイソフタル酸ジメチル(DMS)1480部と1,6−ヘキサンジオール1240部、及びジブチル錫オキサイド0.5部を仕込み、塔頂温度が60〜70℃になるように反応容器内温度を180〜190℃で反応物の酸価が1以下になるまでエステル交換反応を行い、次に210℃で2時間反応させた。次いで、100℃まで冷却した後、ε−カプロラクトン2280部を仕込み、180℃で3時間開環重合反応することにより、表1に示すように水酸基価120で、酸価0.3のポリエステルポリオール(1)を得た。
参考例1で得たポリエステルポリオール(1)を50部と、メチルエチルケトン90部とを十分撹拌し溶解させ、イソホロンジイソシアネート(略称IPDI)55部を加えて80℃で3時間反応させた。次いで、メチルエチルケトン(略称MEK)150部を加え60℃まで冷却後、ネオペンチルグリコール1部と、1,4−ブチレングリコールとアジピン酸とを反応させて得られたポリエステル(水酸基価=56.1)255部を加えて80℃にて反応を行い、イソシアネート値が0.79%以下になったら、50℃まで冷却し親水性ウレタンプレポリマーを得た。予め溶融させた疎水性樹脂(P−1)90部を加えて均一に混合した。
表2に示した如く、実施例1の疎水性樹脂(P−1)の代わりに疎水性樹脂(U−1)を使用する以外は実施例1と同様の操作を行い、不揮発分50%の水分散体を得た。得られた該水分散体を用い実施例1と同様にして接着剤を調製した後、接着面同士を貼り合わせ、各接着性能の評価を行ったところ、表4に示した如く、PVC基材及びゴム基材共に、接着強度及び耐熱性に優れるものであった。
表2に示した如く、実施例2で得られた水分散体100部に対し、ジアルキルスルホコハク酸エステルソーダー塩(有効成分70%)0.7部を加えた水分散体を作成した。この水分散体を用い実施例1と同様にして接着剤を調製した後、接着面同士を貼り合わせ、各接着性能の評価を行ったところ、表4に示した如く、PVC基材及びゴム基材共に、接着強度及び耐熱性に優れるものであった。
エチレンオキサイド単位を90%含有するエチレンオキサイド−プロピレンオキサイドとの共重合体(水酸基価=30.2)100部と1,4−ブチレングリコールとアジピン酸とを反応させて得られたポリエステル(水酸基価=56.1)50部をメチルエチルケトン111部とを十分撹拌し溶解させ、イソホロンジイソシアネート(略称IPDI)17部を加えて80℃で5時間反応させ、イソシアネート値が0.74%以下になったら、50℃まで冷却し親水性ウレタンプレポリマーを得た。予め溶融させた疎水性樹脂(U−1)278部を加えて均一に混合した。
表2に示した如く、実施例2の疎水性樹脂(U−1)の使用量を1116部に変更する以外は実施例1と同様の操作を行ったが、乳化後の水分散安定性が悪く、結果的に凝集し、塗布性、接着性等の評価はできなかった。
表3に示した如く、実施例1の疎水性樹脂(P−1)を使用しない以外は実施例1と同様の操作を行い、不揮発分50%の水分散体を得た。得られた該水分散体を実施例1と同様にして接着剤を調製した後、接着面同士を貼り合わせ、各接着性能の評価を行ったところ、表5に示した如く、PVC基材では接着強度及び耐熱性共に比較的良好であったが、基材温度が上昇しにくいゴム基材においては、接着強度及び耐熱性共に十分なものではなかった。
表2に示した如く、実施例1の疎水性樹脂(P−1)の代わりに疎水性樹脂(P−2)を使用する以外は実施例1と同様の操作を行い、不揮発分50%の水分散体を得た。得られた該水分散体を実施例1と同様にして接着剤を調製した後、接着面同士を貼り合わせ、各接着性能の評価を行ったところ、表5に示した如く、基材への塗布適性は良好であったが、接着剤の結晶化と凝集力が阻害されるため接着強度・耐熱クリープ性は十分なものではなかった。
表3に示した如く、実施例1の疎水性樹脂(P−1)の代わりに疎水性樹脂(P−3)を使用する以外は実施例1と同様の操作を行い、不揮発分50%の水分散体を得た。得られた該水分散体を実施例1と同様にして接着剤を調製した後、接着面同士を貼り合わせ、各接着性能の評価を行ったところ、表5に示した如く、基材への塗布適性は良好であったが、接着剤の結晶化と凝集力が阻害されるため接着強度・耐熱クリープ性は十分なものではなかった。
表3に示した如く、実施例1の疎水性樹脂(P−1)の代わりに疎水性樹脂(U−2)を使用する以外は実施例1と同様の操作を行い、不揮発分50%の水分散体を得た。得られた該水分散体を実施例1と同様にして接着剤を調製した後、接着面同士を貼り合わせ、各接着性能の評価を行ったところ、表5に示した如く、基材への塗布適性は良好であったが、接着剤の結晶化と凝集力が阻害されるため接着強度・耐熱クリープ性は十分なものではなかった。
Claims (4)
- アニオン性基を有する自己乳化性のポリウレタン樹脂(A)、及び、60℃以下の流出開始温度(X)と0〜50℃の結晶化温度(Y)とを有し、かつ疎水性を有し、実質的に直鎖状のポリウレタン樹脂(B−PU)を含有する分散粒子、及び水性媒体を含有する水性分散体であって、
前記ポリウレタン樹脂(A)と前記ポリウレタン樹脂(B−PU)の割合が、重量比で(A)/(B−PU)=99/1〜50/50の範囲であり、前記ポリウレタン樹脂(B−PU)が、コハク酸、無水コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、またはε−カプロラクトンと、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、またはテトラエチレングリコールとを必須成分として反応させて得られる直鎖状の脂肪族ポリエステルポリオール60〜95重量%とジイソシアネート(b−6)5〜20重量%とを必須成分として反応させて得られることを特徴とするポリウレタン樹脂水性分散体。 - 前記ポリウレタン樹脂(B−PU)のイオン性基の含有量が50mmol/kg以下で、繰り返し単位が5以上のエチレンオキサイド〔(CH2CH2O)n;n=5以上〕構成単位の含有量が5重量%以下である、請求項1に記載のポリウレタン樹脂水性分散体。
- 表面張力が40mN/m以下である請求項1に記載のポリウレタン樹脂水性分散体。
- 請求項1〜3の何れか一項に記載のポリウレタン樹脂水性分散体を含有することを特徴とする靴用水性接着剤。
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