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JP3839171B2 - ヒータ通電制御装置 - Google Patents

ヒータ通電制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気管に取り付けて内燃機関の空燃比制御に使用する酸素センサの温度制御に係り、特にエンジン始動時の排気管の排気管温度が低く、排気管内に水滴が残っている時や、排気管内に水滴が発生するおそれがある時に、酸素センサの加熱用ヒータの通電を停止して、酸素センサのサーマルショックを防止するヒータ通電制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関で燃焼された後に発生する排気ガス中の有害成分とされるCO、HC、NOxの3成分は、理論空燃比付近の範囲での燃焼によるものであればキャタライザーにより浄化される。
また、酸素センサは、固体電解質を挟んで配置された電極の両面に酸素の濃度差があると導電性や起電力が変化する性質がある。
従って、酸素センサを用いて、排気管内の排気ガスに含まれる酸素と外気中の酸素との濃度差を導電性や起電力などの内部抵抗変化として検出し、この検出値変化をコントロールユニットで検知してエンジンの吸入混合気が理論空燃比となるように燃料噴射時間の制御を行っている。
また理論空燃比とは、燃焼室内に入った混合気が完全燃焼すると仮定して理論的に必要な最小の空気量の時の空気と燃料の重量比のことをいう。
この理論空燃比は、ガソリンエンジンの場合は、空気14.5〜15:燃料1の範囲内にある。
【0003】
然るに、前記排気管に温度センサを設けて内燃機関の始動時に排気管の温度を検出し、酸素センサの素子温度を素子温度検出手段により検出し、温度センサにより検出した排気管の温度が100℃以上になるまで酸素センサ温度が所定温度を越えないように、ヒータ付き酸素センサのヒータの制御を行っているものは知られている。(例えば実開平5−84852号公報)
【0004】
また、酸素センサは一定温度以上の高温の温度範囲で安定に動作するため、酸素センサの内部抵抗を測定し、内部抵抗値と酸素センサの温度は相関があるため、内部抵抗値から酸素センサの温度を算出し、酸素センサが一定温度以上の高温の温度範囲になるようにヒータの制御をすることにより酸素センサの温度を常に一定に保つようにしているものもある。(例えば特公平7−99365号公報や特開昭59−214756号公報)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
排気管に取り付けた温度センサを用いる従来のヒータ通電制御は、内燃機関の始動直後の酸素センサへのサーマルショック防止のために排気管の温度が充分高く水滴がなくなる温度を検出するための温度センサを取り付けることが必要になるためコストアップとなる課題がある。
【0006】
また、温度センサの取付方法や組み立て方法が複雑で、メンテナンス時にも同様に時間がかかるという課題がある。
【0007】
また、酸素センサの内部抵抗を測定する従来のヒータ通電制御は、酸素センサの内部抵抗値を一定に保つようにヒータの制御をすることにより、酸素センサの温度を常に最適温度に保つようにすることができるが、酸素センサの温度は、内部抵抗から知ることができても、排気管内に水滴が発生している時の、本来知りたい排気管の温度までは知ることができないと言う課題があった。
【0008】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、その目的は、内燃機関に連なる排気管の排気管温度が低く排気管内に水滴が発生している時であっても、排気管温度センサを用いることなしに、サーマルショックを防止しうる安価なヒータ通電制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するためこの発明に係るヒータ通電制御装置は、固体電解質型の酸素センサの内部抵抗値を検出する内部抵抗検出手段と、この内部抵抗検出手段で検出した内部抵抗値に基づいて酸素センサ表面温度を推定し、酸素センサ表面温度に基づいて排気管温度を推定し、この排気管温度が所定温度に達した時に酸素センサと一体に組込まれた加熱用ヒータの通電を開始する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
この発明に係るヒータ通電制御装置は、酸素センサの内部抵抗値を検出する内部抵抗検出手段と、この内部抵抗検出手段で検出した内部抵抗値に基づいて酸素センサ表面温度を推定し、酸素センサ表面温度に基づいて排気管温度を推定し、この排気管温度が所定温度に達した時に酸素センサと一体に組込まれた加熱用ヒータの通電を開始する制御手段と、を備えたので、排気管の温度が低く水滴がある時は加熱用ヒータに通電せず、排気管の温度が高くなって排気管内に水滴が無くなってから加熱用ヒータの通電を開始することができ、簡易な構成で加熱用ヒータの通電を制御することができる。
【0011】
この発明に係るヒータ通電制御装置は、吸気温度を検出する吸気温度センサを備え、制御手段は排気管の温度の値と吸気温度の値とに基づいて加熱用ヒータの通電の制御をすることを特徴とする。
【0012】
また、この発明に係るヒータ通電制御装置は、吸気温度を検出する吸気温度センサを備え、制御手段は排気管の温度の値と吸気温度の値とに基づいて前記加熱用ヒータの通電開始の制御をするので、排気管内に水滴が無い状態で酸素センサを加熱できる。
【0013】
この発明に係るヒータ通電制御装置は、エンジン水温を検出するエンジン水温センサを備え、制御手段は排気管の温度の値とエンジン水温の値とに基づいて前記加熱用ヒータの通電の制御をすることを特徴とする。
【0014】
この発明に係るヒータ通電制御装置は、エンジン水温を検出するエンジン水温センサを備え、制御手段は排気管の温度の値とエンジン水温の値とに基づいて前記加熱用ヒータの通電の制御をするので、排気管内に水滴が無い状態で酸素センサを加熱できる。
【0015】
また、この発明に係るヒータ通電制御装置は、吸気温度センサおよびエンジン水温センサとを備え、制御手段は吸気温度およびエンジン水温を検出し、排気管の温度の値と吸気温度の値とエンジン水温の値とに基づいて前記加熱用ヒータの通電の制御をすることを特徴とする。
【0016】
この発明に係るヒータ通電制御装置は、吸気温度センサおよびエンジン水温センサとを備え、制御手段は吸気温度およびエンジン水温を検出し、排気管の温度の値と吸気温度の値とエンジン水温の値とに基づいて前記加熱用ヒータ通電の制御をするので、排気管内に水滴が無い状態で酸素センサを加熱できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1はこの発明に係るヒータ通電制御装置の要部ブロック構成図である。
図1において、ヒータ通電制御装置1は、酸素センサ2、加熱用ヒータ3、排気管4、内部抵抗検出手段5、制御手段6とで構成される。
【0018】
酸素センサ2は、酸素のイオン化の原理を応用した体電解質型であり、2枚の平板状の薄膜のジルコニア素子の表面に白金の薄い層を付着させ電極とし、白金電極、ジルコニア素子、白金電極、ジルコニア素子の順番に積層された構造で構成され、このジルコニア素子は、その両面に酸素濃度差があると内部抵抗(導電性)が変化する性質がある。
また別の形状としては、試験管状のジルコニア素子の内外両表面に白金の薄い層の電極を付着した構造の濃淡電池の原理を応用した物もある。
【0019】
また、酸素センサ2の温度が一定以上の高温の温度範囲になると白金の触媒作用により、理論空燃比を境に内部抵抗(導電性や起電力)が急激に変化する特性があるので、酸素センサ2を排気管に取り付けて、片側を排気ガスにさらし、もう片側に酸素を導入しておけば、排気ガスともう片側にある酸素の濃度差により理論空燃比付近での急激な内部抵抗(導電性や起電力)の変化が起こる。
【0020】
さらに、この内部抵抗(導電性や起電力)が急激に変化する特性は、三元触媒の三成分が効率よく浄化する空燃比範囲にほぼ一致するので、この内部抵抗(導電性や起電力)の変化を検出して空燃比を制御すればCO、HC、NOxの三成分が同時に浄化される。
また、酸素センサ2は、酸素センサ信号Soを内部抵抗検出手段5に供給する。
【0021】
加熱用ヒータ3は、酸素センサ2に密着した構成になっていて、酸素センサ2が一定温度以上の高温の温度範囲で安定な動作をするため、通電、停電を繰返し最適の温度範囲になるように酸素センサを加熱する働きをする。
また、加熱用ヒータ3は、制御手段6からヒータ通電信号Hdを供給される。
【0022】
排気管4は、太く曲りの少ないパイプ管で構成され、内燃機関で燃焼された排気ガスを自動車の後方に排出するまで排気ガスを導く管で、排出ガス中の残留酸素濃度を感知する酸素センサ2を排気管に取付け、センサ素子部を排気管内に位置させる。
【0023】
内部抵抗検出手段5は、ROM等のメモリで構成され、このROMには酸素センサ信号値と内部抵抗値との相関データが記憶されている。
また、内部抵抗検出手段5は、酸素センサ2から酸素センサ信号Soが供給されると、予めROMに記憶されている酸素センサ信号値と内部抵抗値との変換をして、酸素センサ信号値に対応する内部抵抗値を内部抵抗信号Riとして制御手段6に供給する。
【0024】
制御手段6は、マイクロプロセッサを基本に各種演算手段、処理手段、メモリ等で構成し、メモリの中に図3(a)の「酸素センサ表面温度−排気管温度」と、図3(b)の「内部抵抗−酸素センサ表面温度」との相関関係からデータ変換する処理テーブルをそれぞれ内蔵し、酸素センサ表面温度と排気管温度および内部抵抗−酸素センサ表面温度のデータ変換を行うと共に、変換されたデータにより加熱用ヒータ3の通電、停電の制御を行う。
なお、本発明の課題に明らかであるが、図3(a)に示した処理テーブルは、エンジン始動直後から排気管温度が充分に上昇するまでの間に特に用いられるものである。
【0025】
また、制御手段6は、内部抵抗検出手段5からの内部抵抗信号Riを入力すると、「内部抵抗−酸素センサ表面温度」の相関関係から、その内部抵抗信号値に対応する酸素センサ表面温度を算出し、さらに「酸素センサ表面温度−排気管温度」の相関関係から、酸素センサ表面温度に対応する排気管温度を算出し、排気管内に水滴が残っている温度Tsx以下の数値かどうかを比較して排気管温度が水滴が残っている温度範囲(Tsx〜Tsoの値の範囲)にあれば加熱用ヒータ3には通電しないで、温度がTsxの値以上の時に加熱用ヒータ3に通電をするように制御する。
【0026】
さらに、制御手段6は、排気管温度が所定の温度以上になった時、内部抵抗検出手段5からの内部抵抗信号Riを入力すると、処理テーブルにある「内部抵抗−酸素センサ表面温度」により酸素センサ表面温度を算出し、酸素センサ2が一定温度以上の高温の温度範囲で安定に動作をするため、酸素センサ表面温度の値が最適の温度になるように、ヒータ通電信号Hdにより加熱用ヒータ3の通電を制御する。
【0027】
また、制御手段6は、吸気温度センサ7からの吸気温度信号Btを入力すると、図5(a)の「吸気温度−排気管内に発生する水滴量」により、水滴が少ない吸気温度の値Tfxと比較し、吸気温度信号BtがTfxの値である場合には、発生する水滴量が比較的少ないと判定し、ヒータ通電信号Hdによる加熱用ヒータ3の通電開始を早める。
【0028】
さらに、制御手段6は、エンジン水温センサ8からのエンジン水温信号Ewを入力すると、図5(b)の「エンジン水温−排気管内に発生する水滴量」により水滴が少ないエンジン水温値Twxと比較し、エンジン水温信号EwがTwxの値以下である場合には、発生する水滴量が比較的少ないと判定し、ヒータ駆動信号Hdによる加熱用ヒータ3への通電開始を早める。
【0029】
これら図5(a)と図5(b)との場合をより具体的に下記に説明する。
厳冬期の朝など、吸気温度が大変に低い場合には、排気管内に水滴が発生し易く、一方夏の昼間など吸気温度が高い場合には排気管内に水滴が発生し難いので、吸気温度が所定値以上である場合には加熱用ヒータへの通電を早めてやることが可能となる。
【0030】
エンジン水温は、通常のエンジン運転中は高く、エンジン停止後に長い時間をかけて徐々に降下し、十分な時間の経過後には外気温とほぼ等しくなる。
エンジン停止直後の再始動であれば、水温はエンジン停止前とほぼ変らず、排気管温度も同様である。
このような場合は、排気管内に水滴が発生しにくい。
【0031】
また、エンジン停止後十分に長い時間が経過して、エンジン水温も十分に降下した場合にも水滴が発生しにくい。
一方、エンジン停止後ある程度時間が経過したが、エンジン水温が十分に降下していない場合では、排気管のみが先にほぼ外気に等しい温度にまで降下しており、この場合には排気管内に水滴が発生し易くなる。
【0032】
つまり、排気管温が低い同一の値であっても、エンジン水温の高低によって水滴発生のしやすさに違いが生じるため、エンジン水温が所定値よりも低い場合には、加熱用ヒータへの通電を早めてやることが可能となる。
吸気温度センサ7は、サーミスタ等の温度検出素子で構成され、吸入空気の温度を検出するため、サーミスタのセンサ部は、エアフローメータ内や、インテークマニホールド等に装着される。
また、吸気温度センサ7は、検出した吸気温度を吸気温度信号Btとして制御手段6に供給する。
【0033】
エンジン水温センサ8は、サーミスタ等の温度検出素子で構成され、エンジン冷却水温を検出する。
また、エンジン水温センサ8は、検出したエンジン冷却水温をエンジン水温信号Ewとして制御手段6に供給する。
【0034】
このように、この発明に係るヒータ通電制御装置は、酸素センサの内部抵抗値を検出する内部抵抗検出手段と、この内部抵抗検出手段で検出した内部抵抗値に基づいて酸素センサ表面温度を推定し、酸素センサ表面温度に基づいて排気管温度を推定し、この排気管温度が所定温度に達した時に酸素センサと一体に組込まれた加熱用ヒータの通電を開始する制御手段と、を備えたので、排気管の温度が低く水滴がある時は、加熱用ヒータに通電せず、排気管の温度が高くなって排気管内に水滴が無くなってから加熱用ヒータの通電を開始することができ、簡易な構成で加熱用ヒータの通電を制御することができる。
【0035】
図2はこの発明に係る制御手段の要部ブロック構成図である。
図2において、制御手段6は、論理積演算手段9と、通電判定手段10と、ヒータ駆動手段11とで構成される。
【0036】
論理積演算手段9は、A/Dコンバータと、コンパレータ等の入力比較回路と、ANDまたはNAND等の論理積演算回路等で構成され、吸気温度センサ7からの吸気温度信号Btおよびエンジン水温検出手段8からのエンジン水温信号Ewをディジタル信号に変換し、これらの信号から、排気管内の水滴の有無の判定と、内部抵抗検出手段5からの内部抵抗信号Riとの論理積演算をしている。
【0037】
また、吸気温度センサ7からの吸気温度信号Btおよびエンジン水温検出手段8からのエンジン水温信号Ewを検出しない時は、内部抵抗検出手段5からの内部抵抗信号Riの値を演算信号Hjとして通電判定手段10に供給する。
【0038】
また、論理積演算手段9は、吸気温度センサ7からの吸気温度信号Btと、内部抵抗検出手段5からの内部抵抗信号Riの2つの信号それぞれを入力し、吸気温度信号Btをディジタル変換し、このディジタル変換した信号と、内部抵抗信号Riとを排気管内の水滴の有無を判定する入力比較回路にそれぞれ入力し、この入力比較回路のそれぞれの出力を、2入力の論理積演算回路の入力として供給し、この論理積演算回路の出力を演算信号Hjとして通電判定手段10に供給する。
【0039】
さらに、論理積演算手段9は、エンジン水温検出手段8からのエンジン水温信号Ewと、内部抵抗検出手段5からの内部抵抗信号Riの2つの信号それぞれを入力し、エンジン水温信号Ewをディジタル変換し、このディジタル変換した信号と、内部抵抗信号Riとを排気管内の水滴の有無を判定する入力比較回路にそれぞれ入力し、この入力比較回路のそれぞれの出力を、2入力の論理積演算回路の入力として供給し、論理積演算回路の出力を演算信号Hjとして通電判定手段10に供給する。
【0040】
また、論理積演算手段9は、吸気温度センサ7からの吸気温度信号Btと、エンジン水温検出手段8からのエンジン水温信号Ewと、内部抵抗検出手段5からの内部抵抗信号Riの3つの信号それぞれを入力し、吸気温度センサ7からの吸気温度信号Btと、エンジン水温検出手段8からのエンジン水温信号Ewとをそれぞれディジタル変換し、このディジタル変換した信号と、内部抵抗信号Riとを排気管内の水滴の有無を判定する入力比較回路にそれぞれ入力し、この入力比較回路のそれぞれの出力を、3入力の論理積演算回路の入力として供給し、論理積演算回路の出力を演算信号Hjとして通電判定手段10に供給する。
【0041】
通電判定手段10は、コンパレータ等の比較判定回路と論理演算回路で構成され、論理積演算手段9から供給される演算信号Hjにより、ヒータの通電を開始するようにヒータ駆動手段を制御し、さらに酸素センサ2が一定温度以上の高温の温度範囲で安定な動作をすることから、内部抵抗検出手段5からの内部抵抗信号Riの値を比較判定回路に入力し、この比較判定回路の出力と演算信号Hjとを論理演算回路に入力し、これにより酸素センサ2が一定温度以上の高温の温度範囲になるようにヒータ駆動手段を制御する。
また、通電判定手段10は、ヒータ駆動手段11にヒータ駆動信号Hoを出力する。
【0042】
ヒータ駆動手段11は、供給電源、信号増幅器、出力バッファ等で構成し、通電判定手段10から供給されるヒータ駆動信号Hoにより、加熱用ヒータ3をヒータ通電信号Hdにより駆動する。
【0043】
図3はこの発明に係る排気管温度−酸素センサ表面温度−内部抵抗との相関図である。
図3(a)は「排気管温度−酸素センサ表面温度」との相関図を表わす。
また、図3(b)は「内部抵抗−酸素センサ表面温度」の相関図を表わす。
この相関図は、いずれもエンジン始動直後からヒータ通電は行わない状態での図である。
【0044】
ここで図3(a)の「排気管温度−酸素センサ表面温度」との相関図より、排気管温度がTso〜Tsxまでの値の時に排気管内に水滴が発生することが分かっている。
したがって、そのときの酸素センサ表面温度は、Tdo〜Tdxの値の範囲であり、酸素センサ表面温度がこのTdo〜Tdxの値の範囲では、排気管内に水滴が発生する。
【0045】
また、図3(b)の「内部抵抗−酸素センサ表面温度」の相関図より、酸素センサ表面温度がTdo〜Tdxの値の範囲の時の内部抵抗がRsn〜Rsxの値の範囲の時に、排気管内に水滴が発生することがわかる。
従って内部抵抗値がRsx以下になった時にヒータの通電を開始すれば、水滴が無い状態で酸素センサ2の素子温度の動作が安定する高温の最適温度になるように加熱用ヒータ3で加熱制御することができる。
【0046】
図4はこの発明に係る酸素センサ表面温度−時間経過の相関図である。
図4において、酸素センサ表面温度がTdo〜Tdxの値の間は水滴が発生しているので酸素センサ表面温度値がTdxより大きくなった時点でヒータの通電を開始する。
ゆえにサーマルショックを防止できる。
また、加熱用ヒータ3の通電を開始後、同様に内部抵抗を検出し、酸素センサ2が高温の温度範囲で安定な動作をするのでこの温度範囲に収束するように、加熱用ヒータ3の通電、停電を繰返す。
【0047】
図5はこの発明に係る吸気温度−排気管内に発生する水滴−エンジン水温との相関図である。
図5(a)は吸気温度−排気管内に発生する水滴の相関図を表わす。
図5(b)はエンジン水温−排気管内に発生する水滴の相関図を表わす。
【0048】
ここで図5(a)の吸気温度−排気管内に発生する水滴の相関図より、吸気温度値がTfx以下の時は、エンジン始動時に排気管内に発生する水滴が多いので、吸気温度値がTfx以上の場合には、Tfx以下の場合よりも加熱用ヒータ3の通電開始を早めることができる。
また、図5(b)のエンジン水温−排気管内に発生する水滴の相関図より、エンジン水温値がTwx以上の時は、排気管内に発生する水滴が多いので、エンジン水温値がTwx以下の場合には、Twx以上の場合よりも加熱用ヒータ3の通電開始を早めることができる。
【0049】
さらに、図5(a)(b)の両方から吸気温度値がTfx以上であって、さらにエンジン水温値がTwx以下である場合、両方の条件が満たされた時には加熱用ヒータ3の通電開始を最も早めることができ、より精度よく排気管内に水滴が発生しない状態での制御が行える。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係るヒータ通電制御装置は、酸素センサの内部抵抗値を検出する内部抵抗検出手段と、内部抵抗値により酸素センサ表面温度を推定し、酸素センサ表面温度に基づいて排気管温度を推定し、この排気管温度が所定温度を越えた時から酸素センサと一体に組込まれた加熱用ヒータの通電を開始する制御手段とを備えたので、排気管の温度が低く水滴がある時は、加熱用ヒータに通電せず、排気管の温度が高くなって排気管内に水滴が無くなってから加熱用ヒータの通電を開始することができ、簡易な構成で加熱用ヒータの通電を制御することができる、組み立てが容易で経済的なヒータ通電制御装置が提供できる。
【0051】
この発明に係るヒータ通電制御装置は、吸気温度を検出する吸気温度センサを備え、制御手段は内部抵抗が所定値に達した値と吸気温度の値との論理積によりヒータ通電の制御をするので排気管内に水滴が無い状態で酸素センサを加熱でき、サーマルショックを防止でき、耐久性の向上が計れ、かつ、これらを従来よりも安価に提供できる。
【0052】
この発明に係るヒータ通電制御装置は、エンジン水温を検出するエンジン水温センサを備え、制御手段は排気管温度の値とエンジン水温の値との論理積により、ヒータ通電の制御をするので排気管内に水滴が無い状態で酸素センサを加熱でき、サーマルショックを防止でき、耐久性の向上が計れ、かつ、これらを従来よりも安価に提供できる。
【0053】
この発明に係るヒータ通電制御装置は、吸気温度センサおよびエンジン水温センサを備え、制御手段は吸気温度およびエンジン水温を検出し、排気管温度の値と、吸気温度の値と、エンジン水温の値との論理積により、ヒータの通電の開始をするので排気管内に水滴が無い状態で酸素センサを加熱でき、サーマルショックを防止できて、耐久性の向上が計れ、かつ、これらを従来よりも安価に提供できる。
【0054】
よって、装置の構成が簡易でメンテナンスにも時間がかからず経済的で、信頼性が高いヒータ通電制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るヒータ通電制御装置の要部ブロック構成図。
【図2】この発明に係る制御手段の要部ブロック構成図
【図3】この発明に係る排気管温度−酸素センサ表面温度−内部抵抗との相関図
【図4】この発明に係る酸素センサ表面温度−時間経過の相関図
【図5】この発明に係る吸気温度−排気管内に発生する水滴−エンジン水温との相関図
【符号の説明】
1…ヒータ通電制御装置、2…酸素センサ、3…加熱用ヒータ、4…排気管、5…内部抵抗検出手段、6…制御手段、7…吸気温度センサ、8…エンジン水温センサ、Bt…吸気温度信号、Ew…エンジン水温信号、Hd…ヒータ通電信号、Hj…演算信号、Ho…ヒータ駆動信号、Ri…内部抵抗信号、So…酸素センサ信号。

Claims (4)

  1. 排気管に取り付けて内燃機関の空燃比制御に使用する固体電解質型の酸素センサの温度制御をするヒータ通電制御装置において、
    前記酸素センサの内部抵抗値を検出する内部抵抗検出手段と、この内部抵抗検出手段で検出した内部抵抗値に基づいて酸素センサ表面温度を推定し、この酸素センサ表面温度に基づいて排気管温度を推定し、この排気管温度が所定温度に達した時に前記酸素センサと一体に組込まれた加熱用ヒータの通電開始の制御をする制御手段と、を備えたことを特徴とするヒータ通電制御装置。
  2. 吸気温度を検出する吸気温度センサを備え、前記制御手段は、前記排気管温度の値と吸気温度の値とに基づいて前記加熱用ヒータの通電開始の制御をすることを特徴とする請求項1記載のヒーター通電制御装置。
  3. エンジン水温を検出するエンジン水温センサを備え、前記制御手段は、前記排気管温度の値とエンジン水温の値とに基づいて前記加熱用ヒータの通電開始の制御をすることを特徴とする請求項1記載のヒーター通電制御装置。
  4. 吸気温度を検出する吸気温度センサおよびエンジン水温を検出するエンジン水温センサとを備え、前記制御手段は、吸気温度およびエンジン水温とを検出し、前記排気管温度の値と、吸気温度の値と、エンジン水温の値とに基づいて前記加熱用ヒータの通電開始の制御をすることを特徴とする請求項1記載のヒータ通電制御装置。
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