JP3832961B2 - ラジウム吸着剤の再生方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、強酸性陽イオン交換樹脂にチタンが結合したラジウム吸着剤の再生方法に関するものである。さらに詳しくは、この発明は、ラジウムを含有する水を脱ラジウム処理したラジウム吸着剤からチタンの溶出を抑えながらラジウムを離脱させることのできるラジウム吸着剤の再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ラジウムは、主に、ウランが崩壊する過程で生成し、自然界ではウラン鉱石中にウランと共存している。また、ラジウムは、水中にも含有され、たとえば、地下水、科学研究所から発生する廃水、ウラン鉱山開発にともなって発生する廃水等に含まれる。ラジウムは半減期が長く、多量に摂取すると体内に蓄積される性質があり、骨肉腫や白血病が疾病すると言われている。このため、水中のラジウム濃度は、原子力規制法等により公衆に対して3.0Bq/リットル以下に規制されており、また、地元との安全協定により上乗せされて0.037Bq/リットル以下に厳しく規制されている地域もある。
【0003】
ラジウム含有水からラジウムを除去する際に用いられるラジウム吸着剤として、この発明者等により、強酸性陽イオン交換樹脂にチタンを化学的に結合させたラジウム吸着剤が提案されている(特願平10−51173号)。この吸着剤は、吸着速度が速く、空気逆洗などの機械的な力に対しても安定であるという優れた特徴を有する。
【0004】
ラジウム吸着後の上記吸着剤からラジウムを離脱させ、吸着剤を再生する方法には、ラジウム吸着剤に鉱酸溶液を接触させる方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、鉱酸溶液を用いて脱ラジウム処理を行うと、ラジウムは良好に離脱するが、処理液中にチタンが溶離して吸着剤の減損が生じやすいという問題がある。このチタンの溶離は、強酸性陽イオン交換樹脂に結合したチタンの一部又は全部を結晶性にすることによりある程度抑えることができるが、それでもラジウムを離脱させるのに十分な量の鉱酸溶液を供給すると、チタンの溶離は発生する。
【0006】
この発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、強酸性陽イオン交換樹脂にチタンが導入されたラジウム吸着剤の再生時に、チタンの溶離を抑制しつつラジウムを良好に離脱させることのできるラジウム吸着剤の再生方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明者等は、上記課題の解決を鋭意検討した結果、鉱酸とアルカリ土類金属塩の混合溶液を、ラジウム吸着処理後の強酸性陽イオン交換樹脂にチタンが導入されたラジウム吸着剤に接触させることにより、ラジウム離脱処理時のチタン溶出が抑制され、また、吸着したラジウムが効率良く吸着剤から離脱するとの知見を得、この発明を完成したのである。
【0008】
すなわち、この発明は、強酸性陽イオン交換樹脂にチタンが導入されたラジウム吸着剤から吸着したラジウムを離脱させる際に、吸着剤に鉱酸とアルカリ土類金属塩の混合溶液を接触させてラジウムを離脱させることを特徴とするラジウム吸着剤の再生方法をその要旨とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明におけるラジウム吸着剤は、たとえば、次のようにして調製される。
原料となる強酸性陽イオン交換樹脂には、たとえば、プロトン型、又はナトリウム型、カリウム型等の強酸性陽イオン交換樹脂が例示される。このような強酸性陽イオン交換樹脂には、たとえば、市販のポーラス型強酸性陽イオン交換樹脂を使用することができる。
【0010】
この強酸性陽イオン交換樹脂に結合させるチタンには、溶液中にチタンが錯陰イオンの形態で存在するものを使用することができ、たとえば、ハロゲン化チタン(TiX3 、TiX4 (Xはハロゲン元素))、硝酸チタン(Ti(NO3 )4 )、硫酸チタン(Ti(SO4 )2 )等の酸性溶液が例示される。これらチタン含有溶液を上記強酸性陽イオン交換樹脂にバッチ法又はカラム法で接触させると、強酸性陽イオン交換樹脂にチタンが結合する。余剰のチタン化合物が残存している場合には、不溶性の含水酸化チタンが生成するため、水洗により余剰のチタン化合物をイオン交換樹脂から分離除去する。
【0011】
次いで熱処理を行う。熱処理は、たとえば、乾熱処理、水熱処理等により行うことができる。乾熱処理では、80〜130℃で1時間以上処理することが好ましく、100〜120℃で2〜4時間処理することがより好ましい。水熱処理では、60℃以上で2時間以上処理することが好ましく、80℃以上で4時間以上処理することがより好ましい。
【0012】
熱処理後、アルカリ金属水酸化物等のアルカリ剤を接触させる。接触方法には、チタンを結合させる時と同様に、バッチ法又はカラム法が採用可能である。
このようにして調製されたラジウム吸着剤は、ラジウム含有水中のラジウムを吸着するが、吸着後、ラジウム吸着剤から吸着したラジウムを離脱させ、再生する際には、この発明では、前記の通りに、ラジウム吸着剤に鉱酸とアルカリ土類金属塩の混合溶液を接触させる。
【0013】
この発明に用いることのできる鉱酸としては、たとえば、塩酸、硫酸、硝酸等の強酸が例示される。混合溶液中の鉱酸の濃度については、酸性度を高くすると吸着剤からのチタンの溶離量が増加するので、0.3〜5重量%が好ましく、0.7〜3.6重量%がより好ましく例示される。
また、この発明に用いることのできるアルカリ土類金属塩としては、たとえば、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、バリウム等のハロゲン化塩(MX2 (Xはハロゲン元素))、硫酸塩(MSO4 )、硝酸塩(M(NO3 )2 )等が例示される。経済性、操作性の観点からは、マグネシウム塩が好ましい。混合溶液中のアルカリ土類金属塩の濃度は、1〜20重量%が好ましく、5〜15重量%がより好ましく例示される。
【0014】
ラジウムを吸着したラジウム吸着剤にこれら鉱酸とアルカリ土塁金属塩の混合溶液を接触させる際の接触量は、好ましくは、鉱酸の量で、ラジウム吸着剤の母体である強酸性陽イオン交換樹脂の総交換容量の0.6当量倍以上となる量とし、より好ましくは0.8〜2当量倍となる量とする。また、接触量は、アルカリ土類金属塩の量では、好ましくは当量倍以上となる量とし、より好ましくは2〜20当量倍とする。接触量は、これら鉱酸量又はアルカリ土類金属塩量での換算値の少なくとも一方を満たしていることが好ましい。
【0015】
ラジウム吸着剤と混合溶液の接触方法には、前記のバッチ法、カラム法のいずれも採用可能である。カラム法は、ラジウムの離脱率が高く、好ましい。このカラム法によって接触させる場合、混合溶液の通液速度は、たとえば、空間速度1〜10h-1が好ましく、2〜5h-1がより好ましい。
ラジウムを離脱させたラジウム吸着剤は、次いで、アルカリ剤を接触させることができる。このアルカリ剤の接触により、吸着剤に結合しているチタンを含水酸化物に変換させることができる。
【0016】
使用可能なアルカリ剤としては、たとえば、リチウム、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属の水酸化物や炭酸塩、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、バリウム等のアルカリ土類金属の水酸化物や炭酸塩が例示される。経済性、操作性の観点からは、アルカリ金属の水酸化物が好ましい。これらアルカリ剤の接触量は、好ましくは、ラジウム吸着剤の母体である強酸性陽イオン交換樹脂の総交換量の0.3当量倍以上とし、より好ましくは0.5〜2当量倍とする。接触方法は、バッチ法、カラム法のいずれも採用可能である。
【0017】
【実施例】
以下実施例を示し、この発明をさらに詳しく説明する。
参考例1
交換基の末端が水素型でポーラス型の強酸性陽イオン交換樹脂PK−212(三菱化学製)600mlを、水とともに、内径が30mmφのガラス製のカラムに充填した後に、強酸性陽イオン交換樹脂に対して1000g/リットルのTiCl4 液380mlを400ml/分で20時間循環した。次いで、イオン交換樹脂をイオン交換水18リットルで水洗した後に、ガラス製の容器に移し、イオン水5リットルを加えて85℃に加熱し、4時間攪拌を行った。この後に、水とともに内径が30mmφのガラス製のカラムに再充填し、160g/リットルの苛性ソーダ液300mlを400ml/分で2時間循環し、さらに、イオン交換水18リットルで水洗することにより吸着剤を得た。この吸着剤のチタン含有量を蛍光X線法で求めたところ12重量%であった。
【0018】
このラジウム吸着剤300mlを水とともに内径が20mmφのガラス製カラムに充填し、 226Raを5Bq/リットル含有するpH6.5のラジウム含有溶液を流量200ml/分(空間速度40h-1)の下降流で150時間通液した。そして、処理水を25時間毎に採取し、ラジウム濃度をエマネーション法で測定した。
【0019】
その結果は、表1に示した通りである。
【0020】
【表1】
この表1から明らかなように、ラジウムの破過濃度を0.037Bq/lとする時の破過時間は、125時間であった。
実施例1
参考例1でラジウムの吸着処理に使用したラジウム吸着剤(300ml)に、再生剤として2重量%HClと100g/リットルのMgCl2 の混合溶液1.5リットルを10ml/分(空間速度2h-1)で通液してラジウムを離脱させた。処理水を全量採取し、ラジウム離脱率及びチタン溶離率を測定した。ラジウム離脱率は98%であり、チタン溶離率は0.5%であった。
【0021】
ラジウムは良好に吸着剤から離脱されており、しかも、チタンの溶出が良好に抑えられている。
比較例1
参考例1でラジウムの吸着処理に使用したラジウム吸着剤(300ml)を、再生剤に14重量%HClを使用した以外は実施例1と同様にしてラジウムの離脱を行った。ラジウム離脱率は97%で、チタン溶離率は10%であった。
【0022】
ラジウムは良好に離脱されているものの、チタンの溶離が多い。
比較例2
参考例1でラジウムの吸着処理に使用したラジウム吸着剤(300ml)を、再生剤に100g/リットルのMgCl2 を使用した以外は実施例1と同様にしてラジウムの脱着を行った。ラジウム離脱率は3%で、チタン溶離率は0.1%以下であった。
【0023】
このように、アルカリ土類金属の塩の溶液のみで脱ラジウム処理をすると、チタンの溶離は抑えられるものの、ラジウムは吸着剤からほとんど離脱されない。もちろんこの発明は、以上の実施形態及び実施例に限定されることはない。細部については様々な態様が可能であることは言うまでもない。
【0024】
【発明の効果】
以上詳しく説明した通り、この発明により、ラジウム吸着処理に使用したラジウム吸着剤からラジウムを良好に離脱させ、しかも、吸着剤からのチタンの溶離を抑制することが可能となる。
Claims (2)
- 強酸性陽イオン交換樹脂にチタンが導入されたラジウム吸着剤から吸着したラジウムを離脱させる際に、吸着剤に鉱酸とアルカリ土類金属塩の混合溶液を接触させてラジウムを離脱させることを特徴とするラジウム吸着剤の再生方法。
- ラジウム離脱後に、ラジウム吸着剤にアルカリ剤を接触させる請求項1記載のラジウム吸着剤の再生方法。
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