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JP3805665B2 - 熱交換器 - Google Patents

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JP3805665B2
JP3805665B2 JP2001341048A JP2001341048A JP3805665B2 JP 3805665 B2 JP3805665 B2 JP 3805665B2 JP 2001341048 A JP2001341048 A JP 2001341048A JP 2001341048 A JP2001341048 A JP 2001341048A JP 3805665 B2 JP3805665 B2 JP 3805665B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱交換器に係り、より詳しくは、車両空調用蒸発器や凝縮器、ヒータコアやラジエータ等に用いて好適であり、内部流体の流れる内部流体通路を構成するプレートだけで構成される熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の熱交換器、例えば、車両空調用蒸発器では、2枚のプレートを最中状に接合して構成される断面偏平状のチューブ相互の間に、空気側の伝熱面積を拡大するためにルーバ付きのコルゲートフィンを介在させていた。
【0003】
しかしながら、この種の熱交換器では、ルーバの加工工数の限界により、熱交換器のコストの低減や小型化が限界に達している。
【0004】
そこで、特開平11−287580号公報、特開2000−205785号公報等では、コルゲートフィンを必要とせず、冷媒流路を構成する伝熱プレートのみで必要伝熱性能を確保することができるフィンレスタイプの冷却用熱交換器が提案されている。
【0005】
図13、図2〜図4、及び図14には、特開2000−205785号公報で提案されている熱交換器(車両空調用蒸発器)の構成が示されている。なお、図13は蒸発器全体の構成を示す分解斜視図であり、図2、図3、図4は各々当該蒸発器で用いられる伝熱プレート12a、伝熱プレート12b、伝熱プレート12cの構成を示す正面図であり、図14(A)及び図14(B)は各々蒸発器に組み込まれた状態での伝熱プレート12a、伝熱プレート12b(12c)の図2に示す切断面A−A及び切断面B−Bにおける断面図である。
【0006】
図13に示すように、この蒸発器は、空調用空気の流れ方向Aと、伝熱プレート部での冷媒流れ方向B(図13に示す上下方向)とが略直交する直交流熱交換器として構成されている。この蒸発器は、空調用空気と冷媒との熱交換を行うコア部を、多数枚の伝熱プレート12a、12b、12cを積層するだけで構成している。
【0007】
なお、伝熱プレート12a〜12cの詳細な構成については後述するが、各伝熱プレート12a〜12cは片面側に流体の流れを乱すための多数の突起部が打ち出し形成されており、各突起部のピッチP1(図14(B)参照)が全ての伝熱プレートで同一とされている。そして、伝熱プレート12aと、伝熱プレート12b又は伝熱プレート12cと、を各突起部の位置がずれるように配置すると共に、突起部以外の平坦な部位(以下、「基板部」という。)同士を接着し、更に、これによって得られた伝熱プレート対を複数積層することによってコア部を構成している。従って、図14(B)において矢印Aで示される空調用空気の流路は、同一の形状として図14(B)紙面上下方向に複数並んだ状態となる。
【0008】
この蒸発器では、図13に示すように、矢印o方向、矢印p方向、矢印q方向、矢印r方向、矢印s方向、矢印t方向、矢印u方向、矢印v方向、矢印w方向の順に冷媒を流すと共に、方向Aに空調用空気を流すことにより、冷媒と空調用空気との間の熱交換を行う。
【0009】
この蒸発器によれば、伝熱プレート12a〜12cに設けられた多数の突起部の作用により、空気流が伝熱プレート12a〜12c間の隙間を波状に蛇行した流れを形成して、その流れを乱すので、空気流が乱流状態となり、空気側の熱伝達率(伝熱性能)を飛躍的に向上することができる。
【0010】
ところで、このようなフィンレスタイプの熱交換器を、伝熱性能を低下させることなく小型化するためには、まず、同一サイズで伝熱性能を向上させる必要がある。
【0011】
そこで、図13に示したようなフィンレスタイプの熱交換器において、伝熱性能の高性能化を図るために、特開2001−41678号公報に記載の技術では、各伝熱プレートの突起部のピッチP1を小さくし、突起部数を増加させる必要がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、突起部数を増加させると、熱交換器内部を流体が流れることにより生じる通風抵抗が増加してしまう、という問題点があった。通風抵抗の増加は、流体を流すための動力の増加を招くため、好ましいことではない。
【0013】
また、同公報に記載の技術では、ピッチP1を小さくするほど、各伝熱プレートの接着代(図14(B)参照)が狭くなり、各伝熱プレートの接着性が悪化する、という問題点もあった。これは、流体の流れを乱すための突起部が同一ピッチで形成された伝熱プレート同士を各突起部の位置がずれるように配置すると共に、各々の基板部同士を接着することによってコア部を構成しているために発生するものである。
【0014】
本発明は、上記問題点を解消するためになされたものであり、通風抵抗の増加や流路を構成する伝熱プレートの接着性の悪化を招くことなく、小型化が可能な熱交換器を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の熱交換器は、低温の第1流体と前記第1流体より高温の第2流体とを互いに交差するように流すことによって前記第1流体と前記第2流体との間の熱交換を行う熱交換器であって、前記第1流体及び前記第2流体の少なくとも一方の流路を、流れを乱すための突起を多数有する第1流路と、前記第1流路の前記突起より通風抵抗が小さな突起を有する第2流路と、の2種類の流路形状の組み合わせによって形成したものである。なお、以下では、前記第1流体の温度が前記第2流体の温度より低温であり、本発明を空調用蒸発器に適用した場合について説明するが、前記第1流体の温度を前記第2流体より高温にすることにより、本発明をラジエータや空調用凝縮器に適用することも可能である。
【0016】
請求項1に記載の熱交換器によれば、低温の第1流体及び当該第1流体より高温の第2流体の少なくとも一方の流路が、流れを乱すための突起を多数有する第1流路と、前記第1流路の前記突起より通風抵抗が小さな突起を有する第2流路と、の2種類の流路形状の組み合わせによって形成される。
【0017】
すなわち、前述のように、通風抵抗は小さいほうが動力の点で有利であるが、通風抵抗を低減すると伝熱性能も低下する、というように、通風抵抗と伝熱性能とはトレードオフの関係にある。また、異なる流路形状の通風抵抗は、言うまでもなく互いに異なるものとなる。
【0018】
これらの点を利用して、本発明では、図13に示した従来の熱交換器のように一方の流体(図13では空調用空気)を流す流路を1種類のみの流路形状の積層によって形成するのではなく、2種類の流路形状の組み合わせによって形成しており、熱交換器全体としての通風抵抗を必要伝熱性能を確保できる最小限の抵抗となるように各流路形状を決定することによって、通風抵抗の増加を防止できるようにしている。これにより、同一サイズでの伝熱性能を向上することができるので、この結果として通風抵抗の増加を招くことなく熱交換器を小型化することが可能となる。
【0019】
なお、上記従来の熱交換器でも、流路形状を調整することによって通風抵抗を調整することは可能であるが、本発明では、流路形状を2種類とすることにより、例えば、ある流路形状は伝熱性能を向上するために突起を多く設けた形状とし、他の流路形状は突起を少なくして通風抵抗を少なくする、といったような木目細かな調整を可能とし、調整の優通性を向上している。
また、本発明では、第1流路を、流れを乱すための突起を多数備えることによって伝熱性能の高い流路とする一方、第2流路を、上記第1流路の上記突起より通風抵抗が小さな突起を有するようにすることによって第1流路より伝熱性能は低いが通風抵抗が小さな流路とし、これらの特性の異なる第1流路及び第2流路の組み合わせによって熱交換器を形成しており、これによって熱交換器全体としての通風抵抗を、必要伝熱性能を確保しつつ最小限の抵抗とすることができるようにしている。
【0020】
このように、請求項1に記載の熱交換器によれば、熱交換を行う第1流体及び第2流体の少なくとも一方の流路を、流れを乱すための突起を多数有する第1流路と、前記第1流路の前記突起より通風抵抗が小さな突起を有する第2流路と、の2種類の流路形状の組み合わせによって形成しているので、通風抵抗の増加を招くことなく、必要伝熱性能を確保しつつ小型化することができる。
【0021】
また、請求項2記載の熱交換器は、請求項1記載の発明において前記第1流路及び前記第2流路の流路形状の組み合わせによって前記第1流体及び前記第2流体の何れか一方の流路を形成したとき、他方の流体の流路が形成できる形状としたものである。
【0022】
請求項2に記載の熱交換器によれば、請求項1記載の発明において上記第1流路及び上記第2流路の流路形状の組み合わせによって第1流体及び第2流体の何れか一方の流路が形成されたとき、他方の流体の流路を形成できる形状とされる。
【0023】
なお、このことは、本発明に係る流路を図13に示したように複数の伝熱プレートの積層によって構成する場合には、第1流体及び第2流体の何れか一方の流路を形成するための伝熱プレートを積層したとき、当該伝熱プレートの形状を他方の流体の流路が形成できる形状とすることに相当する。
【0024】
このように、請求項2に記載の熱交換器によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を奏することができると共に、請求項1記載の発明において上記第1流路及び上記第2流路の流路形状の組み合わせによって第1流体及び第2流体の何れか一方の流路を形成したとき、他方の流体の流路が形成できる形状としているので、一方の流体の流路を形成するための部材を他方の流体の流路を形成するための部材として兼用でき、熱交換器の小型化及び低コスト化が実現できる。
【0025】
更に、請求項3記載の熱交換器は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記第2流路を、前記第1流路より流路幅が狭いものとしたものである。
【0026】
請求項3に記載の熱交換器によれば、請求項1又は請求項2記載の発明における第2流路が、前記第1流路より流路幅が狭いものとされる。
【0028】
すなわち、本発明において、第1流路と第2流路の各々の流路幅が等しいと仮定した場合、第2流路における伝熱性能は第1流路に比較して低くなる。そこで、本発明では、この第2流路の伝熱性能の低下を防止するために、第2流路の流路幅を第1流路に比較して狭くしている。
なお、本発明は、請求項4に記載の発明のように、前記通風抵抗が小さな突起を、前記流れを乱すための突起より高さが低いものとしてもよい。
また、本発明は、請求項5に記載の発明のように、前記第1流路及び前記第2流路を、前記流れを乱すための突起を有する伝熱プレートを隙間が形成された状態で隣接させ、かつ前記通風抵抗が小さな突起を有する伝熱プレートを前記隙間より狭い隙間が形成された状態で隣接させた状態で積層して構成してもよい。
また、本発明は、請求項6に記載の発明のように、前記第1流路及び前記第2流路の流路形状を、熱交換器全体としての通風抵抗を必要伝熱性能を確保できる最小限の抵抗となるように決定してもよい。
更に、本発明は、請求項7に記載の発明のように、前記突起を、打ち出し成形により形成してもよい。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、ここでは、本発明の熱交換器を車両空調用蒸発器(以下、単に「蒸発器」という。)に適用した場合について説明する。
【0032】
〔第1実施形態〕
図1〜図7は、本発明の第1実施形態を示すものであり、図1は本実施形態に係る蒸発器10全体の構成を示す分解斜視図であり、図2、図3、図4は各々蒸発器10で用いられると共に、流れを乱すための突起付きの伝熱プレート12a、伝熱プレート12b、伝熱プレート12cの構成を示す正面図であり、図5及び図6は各々蒸発器10で用いられると共に、上記突起が設けられておらず表面が略平滑とされた伝熱プレート22a及び伝熱プレート22bの構成を示す正面図であり、図7は蒸発器10に組み込まれた状態での各伝熱プレート12a、12b(12c)、22a、22bの切断面C−C(図2及び図5参照)における断面図である。
【0033】
図1に示すように、蒸発器10は、空調用空気の流れ方向Aと、伝熱プレート部での冷媒流れ方向B(図1に示す上下方向)とが略直交する直交流熱交換器として構成されている。この蒸発器10は、空調用空気と冷媒との熱交換を行うコア部11を、多数枚の伝熱プレート12a、12b、12c、22a、22bを積層するだけで構成している。
【0034】
本実施形態では、図2に示す第1伝熱プレート12a、図3に示す第2伝熱プレート12b、図5に示す第4伝熱プレート22a、及び図6に示す第5伝熱プレート22bの組み合わせ領域Xと、第1伝熱プレート12a、図4に示す第3伝熱プレート12c、第4伝熱プレート22a、及び第5伝熱プレート22bの組み合わせ領域Yと、により、コア部11を構成している。
【0035】
各伝熱プレート12a〜12c、22a、22bは、A3000系のアルミニウム芯材の両面にA4000系のアルミニウムろう材をクラッドした両面クラッド材からなるもので、板厚t=0.1〜0.4mm程度の薄板をプレス成形したものである。この伝熱プレート12a〜12c、22a、22bは、図2〜図6に示すような概略長方形の平面形状を有し、その外形寸法は何れも同一であり、長辺方向の長さは例えば245mmで、短辺方向の幅は例えば45mmである。
【0036】
伝熱プレート12a〜12cの打ち出し形状は基本的には同一でよいが、その具体的な形状は、冷媒通路成立、蒸発器の組付性、ろう付け性、凝縮水の排水性等の理由から異なっている。図2〜図4において、各伝熱プレート12a〜12cは平坦な基板部13から紙面裏側へ突起部(リブ)14を打ち出し成形している。この突起部14は、伝熱プレート22a又は22bとの接着、又は後述するエンドプレート21又はエンドプレート23との接着によって、冷凍サイクルの減圧手段(膨張弁等)を通過した後の低圧側冷媒が流れる冷媒通路19、20を構成するものであって、伝熱プレート12の長手方向に連続して平行に延びる形状である。また、突起部14の断面形状は、図7に示すように略台形である。
【0037】
この突起部14の打ち出し数は、図2〜図4に示すように、第1伝熱プレート12aでは6本であり、第2、第3伝熱プレート12b、12cでは4本である。更に、第2、第3伝熱プレート12b、12cには、内部洩れ検知用の突起部(リブ)140を幅方向の中央部に形成している。この突起部140も、突起部14と同様の形態で打ち出し成形されるが、内部洩れ検知を目的としているため、第2伝熱プレート12bではプレート長手方向の両端部140a、140bにて突起部140の内部を熱交換器外部へ開放している。これに対して、第3伝熱プレート12cの突起部140はプレート長手方向の上端(一端)部140aのみで熱交換器外部へ開放し、下端(他端)部140bは後述するタンク部手前の位置にて閉塞端を形成している。なお、突起部14、140は何れも同一の打ち出し高さh(図7)であり、例えば、1.5mm程度である。
【0038】
このように、第1伝熱プレート12aでは打ち出し数を6本とし、第2、第3伝熱プレート12b、12cでは打ち出し数を突起部14と突起部140の合計5本として、第1伝熱プレート12aと第2、第3伝熱プレート12b、12cとで打ち出し数を異ならせているので、図7に示すように、第1伝熱プレート12aと第2伝熱プレート12b又は第3伝熱プレート12cとを互いの突起部が内側に向くように向かい合わせて積層すると、第1伝熱プレート12aの突起部14の中間に、第2伝熱プレート12b又は第3伝熱プレート12cの突起部14、突起部140が位置する。
【0039】
また、伝熱プレート12a〜12cの各突起部14の側面部から伝熱プレート幅方向(空気流れ方向A)へ突出する小突起14aを形成している。この小突起14aは、各突起部14の長手方向において同一位置にて多数個設けている。そして、本実施形態では、第2、第3伝熱プレート12b、12cの各突起部14の多数個の小突起14aを伝熱プレート幅方向に対しては1個づつ逆方向に突出させており、第1伝熱プレート12aの各突起部14の多数個の小突起14aは、伝熱プレート幅方向に対して、第2、第3伝熱プレート12b、12cの小突起14aと同一方向となるように突出している。
【0040】
一方、図5、図6において、各伝熱プレート22a、22bは平坦な基板部23から紙面裏側へ小突起24aを打ち出し成形している。この小突起24aは、伝熱プレート22aと伝熱プレート22bとの接着によって、後述する空気通路30b(図7も参照)を形成するためのものである。なお、小突起24aの断面形状は略台形である。
【0041】
伝熱プレート22aの小突起24aは、他の伝熱プレートと積層されたときに、伝熱プレート12aの小突起14aとプレート長手方向及び幅方向について同一位置となる位置に形成され、伝熱プレート22bの小突起24aは、他の伝熱プレートと積層されたときに、伝熱プレート12bの小突起14aとプレート長手方向及び幅方向について同一位置となる位置に形成されている。
【0042】
本実施形態に係る蒸発器10のコア部11は、伝熱プレート22a及び伝熱プレート22bの各々の小突起24a同士を当接させ、かつ伝熱プレート12a及び伝熱プレート12b、又は伝熱プレート12a及び伝熱プレート12cの各々の小突起14a同士を当接させると共に、伝熱プレート22aの基板部23と伝熱プレート12b又は12cの基板部13とを当接させ、かつ伝熱プレート22bの基板部23と伝熱プレート12aの基板部13とを当接させて接合することによって構成する。
【0043】
従って、小突起24a同士の当接部と小突起14a同士の当接部に伝熱プレート積層方向の押圧力が作用した状態で、各伝熱プレート12a〜12c、22a、22b相互を接合することができる。
【0044】
また、この接合によって、伝熱プレート12aと伝熱プレート22bとの間に伝熱プレート12aの突起部14によって冷媒を流すための通路が形成され、伝熱プレート12b又は12cと伝熱プレート22aとの間に伝熱プレート12bの突起部14によって冷媒を流すための通路が形成される。
【0045】
すなわち、各伝熱プレート12a〜12cの幅方向において、中央部(突起部140の位置)より風上側に位置する突起部14の内側には、風上側の冷媒通路20が形成され、各伝熱プレート12a〜12cの幅方向において、中央部より風下側に位置する突起部14の内側には、風下側の冷媒通路19が形成される。また、中央部の突起部140の内側には内部洩れ検知用通路141が形成される。
【0046】
ここで、伝熱プレート12a〜12cの各々の基板部13に接合する伝熱プレート22a又は22bの基板部23は、一部に小突起24a形成のための窪みはあるものの、殆どの領域で平面状となっているため、伝熱プレート12a〜12cと伝熱プレート22a又は22bとの間の接着代を大きくすることができる。従って、各伝熱プレートの基板部同士の当接を良好にろう付けすることができ、ろう付け不良による冷媒通路19、20からの冷媒洩れを防止できる。
【0047】
一方、伝熱プレート12a〜12c、22a、22bのうち、空気流れ方向Aと直交する方向(伝熱プレート長手方向)Bの両端部に、各々伝熱プレート幅方向(空気流れ方向A)に分割されたタンク部15〜18が2個づつ形成してある。このタンク部15〜18は各伝熱プレート12a〜12c、22a、22bにおいて、突起部14、140、小突起24aと同一方向(図2〜図6の紙面裏側)に打ち出されるもので、その打ち出し高さは突起部14、140、小突起24aと同一である。
【0048】
このように、タンク部15〜18を突起部14と同一方向に打ち出すと共に、突起部14の長手方向の両端部において、打ち出しによる凹形状がタンク部15〜18の打ち出し凹形状に連続するようにしてあるので、風上側の冷媒通路20の両端部は風上側のタンク部17、18に連通し、風下側の冷媒通路19の両端部は風下側のタンク部15、16に連通する。
【0049】
また、伝熱プレート上端のタンク部15と17、及び伝熱プレート下端のタンク部16と18は、伝熱プレート幅方向に2分割されているため、各タンク部15〜18の打ち出し形状は図2〜図6の図示例では、略D字状にしてある。しかしながら、図1の図示例のように、各タンク部15〜18を略長円状に形成してもよい。
【0050】
各タンク部15〜18の中央部には連通穴15a〜18aが開口している。この連通穴15a〜18aにより、図1に示す左右方向(伝熱プレート積層方向)において、隣接する伝熱プレート相互間でタンク部15〜18同士の流路を連通させる。
【0051】
なお、図4に示す伝熱プレート12cでは、突起部140の下端(他端)部140bを前述のようにタンク部16、18の手前の位置で終了させて、ここで閉塞し、突起部140に代えて、タンク部16とタンク部18とを直接連通するための連通路120を形成している。この連通路120は、タンク部16とタンク部18の中間部位をタンク部16、18と同一方向に打ち出すことにより形成できる。
【0052】
また、図2〜図6に示すように、第1〜第3伝熱プレート12a〜12c及び第4、第5伝熱プレート22a、22bの何れにおいても、風上側のタンク部17、18に比較して風下側のタンク部15、16の高さを所定寸法Lだけ小さくしている。これは、後述するようにコア部11において風上側の領域に比較して風下側の領域における通風面積を拡大するためである。
【0053】
ところで、伝熱プレート12a〜12cの幅方向(空気流れ方向A)において、複数の突起部14、及び第2、第3伝熱プレート12b、12cの内部洩れ検知用の突起部140は、図7に示すように、互いに隣接する各伝熱プレート12a〜12cの突起部14、140と形成位置がずれており、これにより、各突起部14、140を隣接する各伝熱プレート12a〜12cの基板部13により形成される凹面部に位置させることができる。
【0054】
その結果、各突起部14、140の凸面側の頂部と隣接する他の伝熱プレート12a〜12cの基板部13の凹面部との間に必ず隙間が形成される。この隙間は突起部14の打ち出し高さhからプレート板厚分を引いた大きさの隙間であって、この隙間により、伝熱プレート幅方向(空気流れ方向A)の全長にわたって矢印A1のように波状に蛇行した空気通路30aが形成される。
【0055】
従って、矢印A方向に送風される空調空気は、空気通路30aを矢印A1のように波状に蛇行しながら2枚の伝熱プレート12a、12b、又は伝熱プレート12a、12cの間を通り抜けることができる。
【0056】
一方、互いに隣接する伝熱プレート22a及び22bは、小突起24aが当接するように積層されるので、各伝熱プレート22aと22bとの間には必ず隙間が形成される。この隙間は、小突起24aの打ち出し高さからプレート板厚分を引いた値を2倍した大きさの隙間であって、この隙間により伝熱プレート幅方向(空気流れ方向A)の全長にわたって矢印A2のように直線状の空気通路30bが形成される。
【0057】
従って、矢印A方向に送風される空調空気は、空気通路30bを矢印A2のように直線状に通り抜けることができる。
【0058】
空気通路30aが本発明の第1流路に、空気通路30bが本発明の第2流路に、各々相当する。
【0059】
次に、コア部11に対する冷媒の入出を行う部分について説明する。図1に示すように、伝熱プレート積層方向の両端側には、伝熱プレート12a〜12cと同一の大きさのエンドプレート21、23が配設されている。エンドプレート21は伝熱プレート12bの基板部13及びタンク部15〜18の凹面側に当接して伝熱プレート12bと接合される平坦な板形状になっており、エンドプレート23は伝熱プレート12aの基板部13及びタンク部15〜18の凹面側に当接して伝熱プレート12aと接合される平坦な板形状になっている。
【0060】
図1の左側のエンドプレート21には、その下端部近傍位置に冷媒入口穴21a及び冷媒出口穴21bが開けられ、この冷媒入口穴21aは伝熱プレート12bの下端部の風下側タンク部16の連通穴16aと連通し、又、冷媒出口穴21bは伝熱プレート12bの下端部の風上側タンク部18の連通穴18aと連通する。また、エンドプレート21の冷媒入口穴21a及び冷媒出口穴21bには、各々冷媒入口パイプ24、冷媒出口パイプ25が接合される。
【0061】
一方のエンドプレート21は、冷媒入口、出口パイプ24、25との接合のために、伝熱プレート12a〜12cと同様にA3000系のアルミニウム芯材の両面にA4000系のアルミニウムろう材をクラッドした両面クラッド材からなる。他方のエンドプレート23は、A3000系のアルミニウム芯材の片面(伝熱プレート12aと接合される側の面)のみにA4000系のアルミニウムろう材をクラッドした片面クラッド材からなる。また、両エンドプレート21、23は、伝熱プレート12に比較して板厚tを厚く(例えば、板厚t=1.0mm程度)して強度向上を図っている。
【0062】
冷媒入口パイプ24には、図示しない膨張弁等の減圧手段で減圧された気液2相冷媒が流入し、冷媒出口パイプ25は図示しない圧縮機吸入側に接続され、蒸発器10で蒸発したガス冷媒を圧縮機吸入側に導くものである。各伝熱プレート12a〜12c、22a、22bにおいて、風下側の冷媒通路19は、冷媒入口パイプ24からの冷媒が流入するため、蒸発器全体の冷媒通路の中で、入口側冷媒通路を構成し、風上側の冷媒通路20は、風下側(入口側)の冷媒通路19を通過した冷媒が流入し、冷媒出口パイプ25へと冷媒を流入させるため、出口側冷媒通路を構成することになる。
【0063】
次に、蒸発器10全体としての冷媒通路を図1により説明する。本実施形態にかかる蒸発器10では、冷媒通路構成を以下の手段により実現している。
【0064】
まず、図1の左右方向(伝熱プレート積層方向)において、一方のエンドプレート21側の半分領域Xでは、4枚の伝熱プレート12a、12b、22a、22bを1組として多数組積層し、また、他方のエンドプレート23側の半分領域Yでは、4枚の伝熱プレート12a、12c、22a、22bを1組として多数組積層し、各伝熱プレート間を接合することによりコア部11を構成している。
【0065】
そして、蒸発器10の上下両端部に位置するタンク部15〜18のうち、風下側のタンク部15、16が冷媒入口側タンク部を構成し、また、風上側のタンク部17、18が冷媒出口側タンク部を構成している。風下側の下側の冷媒入口側タンク部16は、伝熱プレート12の積層方向の中間位置(領域Xと領域Yの境界部)に配設した仕切り部27により、図1左側流路(領域X側の流路)と図1右側流路(領域Y側の流路)とに仕切られている。
【0066】
同様に、風上側の下側の冷媒出口側タンク部18も、同様に中間位置に配設した仕切り部28により、図1左側流路(領域X側の流路)と図1右側流路(領域Y側の流路)とに仕切られている。これらの仕切り部27、28は、前述した伝熱プレート12a〜12c、22a、22bのうち、該当部位に位置する伝熱プレートのみ、そのタンク部15、18の連通穴15a、18a部分を閉塞した盲蓋形状のものを使用することにより構成できる。
【0067】
本実施形態に係る蒸発器10によれば、膨張弁で減圧された低圧の気液2相冷媒が冷媒入口パイプ24から矢印aのように風下側の下側の入口側タンク部16に入る。この入口側タンク部16の流路は仕切り部27により左右の領域XとYに分断されているので、冷媒は入口側タンク部16の左側領域Xの流路のみに入る。そして、冷媒は図1の左側領域Xにおいて、伝熱プレート12aの風下側突起部14と伝熱プレート22b、又は伝熱プレート12bの風下側突起部14と伝熱プレート22a又はエンドプレート21により形成される冷媒通路19を矢印bのように上昇して上側の入口側タンク部15に入る。
【0068】
次に、冷媒は上側の入口側タンク部15を矢印cのように図1の右側領域Yに移行して、伝熱プレート12aの風下側突起部14と伝熱プレート22b又はエンドプレート23、又は、伝熱プレート12cの風下側突起部14と伝熱プレート22aにより形成される冷媒通路19を矢印dのように下降して下側の入口側タンク部16の右側領域Yの流路に入る。
【0069】
ここで、右側領域Yに組み込まれている第3伝熱プレート12cの下側のタンク部16とタンク部18の中間位置には、この両タンク部16、18を直接連通するための連通路120が形成されているので、タンク部16の右側領域Yの冷媒は、次に、この連通路120を通って矢印eのように風上側の出口側タンク部18に入る。
【0070】
ここで、この出口側タンク部18の流路は仕切り部28により左右の領域XとYに分断されているので、冷媒は出口側タンク部18の右側領域Yの流路のみに入る。
【0071】
次に、冷媒はこのタンク部18の右側領域Yにおいて、伝熱プレート12aの風上側突起部14と伝熱プレート22b又はエンドプレート23、又は、伝熱プレート12cの風上側突起部14と伝熱プレート22aにより形成される冷媒通路20を矢印fのように上昇して上側の出口側タンク部17の右側領域Yに入る。
【0072】
この右側領域Yから冷媒は上側の出口側タンク部17を矢印gのように図1の左側領域Xに移行し、その後、伝熱プレート12aの風上側突起部14と伝熱プレート22b、又は、伝熱プレート12bの風上側突起部14と伝熱プレート22a又はエンドプレート21により形成される冷媒通路20を矢印hのように下降して下側の出口側タンク部18の左側領域Xの流路に入る。この出口側タンク部18を冷媒は矢印iのように左側へ流れて、冷媒出口パイプ25から蒸発器外部へ流出する。
【0073】
本実施形態では、蒸発器10の冷媒通路が以上のように構成されており、図1に示す各構成部品を相互に当接した状態に積層して、その積層状態(組付状態)を適宜の治具により保持してろう付け加熱炉内に搬入して、組付体をろう材の融点まで加熱することにより組付体を一体ろう付けする。これにより、蒸発器10の組付を完了できる。
【0074】
この一体ろう付けにおいて、各伝熱プレート12a〜12c、22a、22bの長手方向の接合面において、隣接する4枚の伝熱プレート12a、12b、22a、22b、又は伝熱プレート12a、12c、22a、22bの小突起14a同士、小突起24a同士を各々当接させ、この小突起14a同士、小突起24a同士の当接部に伝熱プレート積層方向の押圧力を上記治具により作用させた状態で、伝熱プレート12a〜12c、22a、22b相互を接合することができる。
【0075】
これにより、伝熱プレート12のうち、長手方向両端のタンク部15〜18を除く中間部位(冷媒通路19、20の形成部位)でも、上記押圧力を作用させて伝熱プレート12の基板部13と伝熱プレート22の基板部23とを全面的に確実に当接させて、この基板部同士の当接面を良好にろう付けすることができ、ろう付け不良による冷媒通路19、20からの冷媒洩れを防止できる。
【0076】
ところで、冷媒洩れによる製品不良を発見するために、蒸発器10の冷媒洩れ検査を行うのであるが、この検査は、例えば、ろう付け後の蒸発器10を密閉室内に搬入し、冷媒入口パイプ24と冷媒出口パイプ25の一方を適宜の盲蓋で閉塞し、他方のパイプから洩れ検査流体(例えば、ヘリウムガス)を所定圧力に加圧して蒸発器10内冷媒通路に供給することにより、蒸発器10外への流体洩れ(密閉室内への流体洩れ)の有無を検査する。
【0077】
次に、本実施形態に係る蒸発器10の作用を説明する。蒸発器10は図示しない空調ユニットケース内に図1の上下方向を上下にして収容され、図示しない空調用送風機の作用により矢印A方向に空気が送風される。
【0078】
そして、冷凍サイクルの圧縮機が作動すると、図示しない膨張弁により減圧された低圧側の気液2相冷媒が前述した図1の矢印a〜iの通路構成に従って流れる。
【0079】
一方、コア部11の伝熱プレート12a〜12cの外面側に凸状に突出している突起部14、140と基板部13の間に形成される隙間により、伝熱プレート幅方向(空気流れ方向A)の全長にわたって矢印A1のように波状に蛇行した空気通路30aが形成されており、隣接する伝熱プレート22a、22bの外面側に凸状に突出している小突起24aにより、伝熱プレート幅方向の全長にわたって矢印A2のように直線状の空気通路30aが形成されている。
【0080】
その結果、矢印A方向に送風される空調空気は、空気通路30aを矢印A1のように波状に蛇行しながら2枚の伝熱プレート12aと伝熱プレート12bの間、又は伝熱プレート12aと伝熱プレート12cの間を通り抜けることができると共に、空気通路30bを矢印A2のように直線状に2枚の伝熱プレート22aと22bの間を通り抜けることができる。
【0081】
この空気の流れから冷媒は蒸発潜熱を吸熱して蒸発するので、空調空気は冷却され、冷風となる。この際、空調空気の流れ方向Aに対して、風下側に入口側冷媒通路19を、また、風上側に出口側冷媒通路20を配置することにより、空気流れに対する冷媒出入口が対向流の関係となる。
【0082】
更に、空気側においては、空気流れ方向Aが、伝熱プレート12a〜12cの突起部14、140の長手方向(冷媒通路19、20での冷媒流れ方向B)に対して直交する方向となっており、突起部14、140が空気流れと直交状に突出する凸面(伝熱面)を形成しているので、空気はこの直交状に延びる突起部14、140の凸面形状により直進を妨げられる。
【0083】
このため、空気流は伝熱プレート12a〜12c間の隙間を図7矢印A1に示すように波状に蛇行した流れを形成して、その流れを乱すので、空気流が乱流状態となり、空気側の熱伝達率を飛躍的に向上することができる。
【0084】
ここで、コア部11が伝熱プレート12a〜12c、22a、22bのみで構成されているため、従来のフィン部材を備えている通常の蒸発器に比較して、空気側の伝熱面積が大幅に減少するが、乱流状態の設定により空気側の熱伝達率が飛躍的に向上するため、空気側伝熱面積の減少を空気側熱伝達率の向上により補うことが可能となり、必要冷却性能を確保できる。
【0085】
また、本実施形態によると、右側領域Yに組み込まれている第3伝熱プレート12cの下側のタンク部16とタンク部18の中間位置に連通路120を形成して、この連通路120により両タンク部16、18間を直接連通しているので、エンドプレート23部分に冷媒通路を形成する必要がなく、エンドプレート23として単純な平板状のものを1枚用いるだけでよい。そのため、コア部11における伝熱プレート配置容積を拡大でき、その容積拡大に伴って伝熱性能を向上できる。
【0086】
次に、本実施形態に係る蒸発器10の凝縮水の排水性について説明する。蒸発器10は、図1に示すように伝熱プレート12a〜12c、22a、22bの長手方向が上下方向となるように配置されて実際に使用される。従って、蒸発器10の使用状態において、各伝熱プレートの相互間に、その長手方向(上下方向)に延びる隙間(図7参照)を連続して形成できる。その結果、この上下方向に延びる隙間に沿って、各伝熱プレートの表面に発生する凝縮水を下方側へスムースに落下させることができる。
【0087】
凝縮水の一部は送風空気の風圧により風下側へ移行する傾向にあるが、本実施形態によると、伝熱プレート12a〜12c、22a、22bの何れにおいても、風上側のタンク部17、18に比較して風下側のタンク部15、16の高さを所定寸法Lだけ小さくしている。これにより、コア部11において風上側の領域に比較して風下側の領域における通風面積を拡大することができ、風下側の領域における空気流速を低下できる。
【0088】
そのため、凝縮水の一部が風下側へ移行しても、伝熱プレート12a〜12c、22a、22bの風下側端部から凝縮水が下流側へ飛散することを上記空気流速の低下により効果的に抑制できる。
【0089】
ところで、風上側のタンク部17、18に比較して風下側のタンク部15、16の高さを所定寸法Lだけ小さくしているので、これに伴って風上側のタンク部17、18に比較して風下側のタンク部15、16の流路断面積が小さくなって、冷媒流路の圧損上昇が懸念されるが、風下側のタンク部15、16は蒸発器全体の冷媒通路の中で冷媒の入口側であり、冷媒の乾き度が小さく、冷媒の比体積(m3/kg)が小さいので、流路断面積減少による圧損上昇の影響を少なくすることができ、この意味からも本実施形態の冷媒通路構成は極めて好都合である。
【0090】
図8には、図13に示した従来の熱交換器、及び本実施形態に係る蒸発器10の各々を用いて実施した熱流れ解析の結果例が示されている。なお、ここでは、空調用空気の温度を27℃とし、冷媒の温度を60℃とした。また、図7に示される流路間隔H2を0.5mmとし、流路間隔H1を2.5mmとし、ピッチP1を6.8mmとした。
【0091】
図8に示すように、図13に示す従来の熱交換器に比較して、本実施形態に係る蒸発器10は、通風抵抗同等で約10%の伝熱性能の向上が認められた。これは、流路間隔H2を流路間隔H1より小さな0.5mmとすることにより、熱交換に重要なプレート壁面の温度勾配(空気と伝熱プレートとの間の温度差を流路間隔で除算して得られた値)を大きくさせると同時に、突起を有する前記第1流路のみで熱交換器を構成する場合よりも伝熱面積を増加させることにより得られた効果である。
【0092】
以上詳細に説明したように、本実施の形態に係る蒸発器10では、熱交換を行う空調用空気を流す流路を、複数種類(本実施形態では、空気通路30a及び空気通路30bの2種類)の流路形状の組み合わせによって形成しているので、通風抵抗の増加を招くことなく、必要伝熱性能を確保しつつ当該蒸発器10を小型化することができる。
【0093】
また、本実施の形態に係る蒸発器10では、上記複数種類の流路形状を、冷媒を流す流路(本実施形態では、冷媒通路19、20)が形成できる形状としているので、冷媒を流す流路を形成するための伝熱プレートと冷媒を流す流路を形成するための伝熱プレートとを兼用でき、蒸発器10の小型化及び低コスト化が実現できる。
【0094】
更に、本実施の形態に係る蒸発器10では、上記複数種類の流路形状を、空気の流れを乱すための突起を多数有する空気通路30aと、空気通路30aより流路幅が狭く、かつ上記突起を有しない空気通路30bと、の2種類の形状としているので、複数の伝熱プレートの接着によって形成する場合における蒸発器10の小型化に伴う伝熱プレートの接着性の悪化を防止できる。
【0095】
〔第2実施形態〕
本第2実施形態では、空気通路30a及び空気通路30b(本発明の第1流路及び第2流路に相当)の変形例について説明する。
【0096】
図9に示すように、本第2実施形態では、伝熱プレート12a〜12cの各々の風上側の先端部34、及び伝熱プレート22a、22bの各々の風上側の先端部32に、各伝熱プレートの積層方向に向けて傾斜した傾斜面を形成している。
【0097】
これによって、本第2実施形態に係る熱交換器では、突起部14の前方淀み域を縮小させることができ、この結果として、各伝熱プレートの先端部に傾斜面を形成しない場合に比較して、伝熱性能を向上できるようにしている。
【0098】
なお、空気通路以外の部分に関しては上記第1実施形態に係る蒸発器10と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0099】
以上詳細に説明したように、本第2実施形態に係る蒸発器では、上記第1実施形態に係る蒸発器と同様の効果を奏することができると共に、伝熱プレートの風上側の先端部に空気の淀み域を縮小させるための傾斜面を設けたので、当該傾斜面を設けない場合に比較して、より伝熱性能を向上できる。
【0100】
〔第3実施形態〕
本第3実施形態では、空気通路30a及び空気通路30bの他の変形例について説明する。
【0101】
伝熱性能を低下することなく蒸発器を小型化するため、伝熱プレート12a〜12cの各々の突起部14のピッチP1を小さくして突起数を増やす、或いは、打ち出し高さL1を高くすると、空気通路30aの通風抵抗が増加する。
【0102】
そこで、本第3実施形態に係る蒸発器では、通風抵抗の増加を防止するため、図10に示すように、空気通路30bの流路間隔H2を大きくする。但し、単純に流路間隔H2を大きくすると空気通路30bの流量が大幅に増加し、伝熱性能が低下してしまう。
【0103】
そこで、本第3実施形態では、空気通路30bの風上側の先端部に絞り36が形成できるように、伝熱プレート22a、22bの各々の先端部にL字状の曲げ部を形成しておく。なお、絞り高さL2は、通風抵抗と伝熱性能とのバランスに応じて決定する。これによって、空気通路30aと空気通路30bとの間の空気の流量配分を是正することができる。
【0104】
なお、空気通路以外の部分に関しては上記第1実施形態に係る蒸発器10と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0105】
以上詳細に説明したように、本第3実施形態に係る蒸発器では、上記第1実施形態に係る蒸発器と同様の効果を奏することができると共に、空気流路30bの風上側先端部に空気の流入量を調整するための絞り36を設けたので、空気通路30aと空気通路30bとの間の空調用空気の流量配分を是正することができる。
【0106】
〔第4実施形態〕
本第4実施形態でも、空気通路30a及び空気通路30bの他の変形例について説明する。
【0107】
図11に示すように、本第4実施形態では、伝熱プレート22a、22bに対して、空気の流れを乱すための、打ち出し高さが小突起24aより小さな第2小突起24bを打ち出し形成している。
【0108】
同図に示すように、第2小突起24bのプレート幅方向位置は、接着する伝熱プレート12の突起部14と同一の位置とする。
【0109】
この結果、伝熱プレート12と伝熱プレート22との間の接着性を悪化させることなく冷媒流路19、20の断面積が拡大し、冷媒の通風抵抗が低減すると共に、第2小突起24bによる伝熱促進効果により、空調用空気に対する伝熱性能を向上させることができる。
【0110】
なお、空気通路以外の部分に関しては上記第1実施形態に係る蒸発器10と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0111】
以上詳細に説明したように、本第4実施形態に係る蒸発器では、上記第1実施形態に係る蒸発器と同様の効果を奏することができると共に、空気通路30bを形成する伝熱プレート22a、22bに第2小突起24bを設けたので、第2小突起24bを設けない場合に比較して、冷媒の通風抵抗を低減させること、及び空調用空気の伝熱性能を向上させることができる。
【0112】
〔第5実施形態〕
本第5実施形態でも、空気通路30a及び空気通路30bの他の変形例について説明する。
【0113】
図12に示すように、本第5実施形態では、伝熱プレート22a及び伝熱プレート12b又は12cの接合される部位に孔38を1つ以上設けている。これによって、空気通路30aと空気通路30bとの間で空気を混在させることができ、この結果として、混在させない場合に比較して伝熱性能を向上させることができる。
【0114】
なお、空気通路以外の部分に関しては上記第1実施形態に係る蒸発器10と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0115】
以上詳細に説明したように、本第5実施形態に係る蒸発器では、上記第1実施形態に係る蒸発器と同様の効果を奏することができると共に、空気通路30aと空気通路30bとの間に、空調用空気を混合させるための孔を設けたので、当該孔を設けない場合に比較して伝熱性能を向上させることができる。
【0116】
なお、上記各実施形態では、熱交換する一方の流体(空調用空気)のみについて、流路を複数種類の流路形状の組み合わせにより形成する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、熱交換する双方の流体(空調用空気及び冷媒)について、各々の流路を複数種類の流路形状の組み合わせにより形成する形態とすることもできる。この場合は、双方の流体について通風抵抗の増加を防止することができ、この結果として伝熱性能を大幅に向上できる。更に、本発明は空調用のみならずラジエータにも適用可能である。
【0117】
【発明の効果】
本発明に係る熱交換器によれば、熱交換を行う第1流体及び第2流体の少なくとも一方の流路を、流れを乱すための突起を多数有する第1流路と、前記第1流路の前記突起より通風抵抗が小さな突起を有する第2流路と、の2種類の流路形状の組み合わせによって形成しているので、通風抵抗の増加を招くことなく、必要伝熱性能を確保しつつ小型化することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る蒸発器10全体の構成を示す分解斜視図である。
【図2】実施の形態に係る蒸発器10で用いられる伝熱プレート12aの構成を示す正面図である。
【図3】実施の形態に係る蒸発器10で用いられる伝熱プレート12bの構成を示す正面図である。
【図4】実施の形態に係る蒸発器10で用いられる伝熱プレート12cの構成を示す正面図である。
【図5】実施の形態に係る蒸発器10で用いられる伝熱プレート22aの構成を示す正面図である。
【図6】実施の形態に係る蒸発器10で用いられる伝熱プレート22bの構成を示す正面図である。
【図7】蒸発器10に組み込まれた状態での各伝熱プレートの切断面C−Cにおける断面図である。
【図8】本発明の効果の説明に供するグラフであり、従来の熱交換器及び第1実施形態に係る蒸発器10の各々を用いて実施した熱流れ解析の結果例を示すグラフである。
【図9】第2実施形態に係る蒸発器10に組み込まれた状態での各伝熱プレートの切断面C−Cにおける断面図である。
【図10】第3実施形態に係る蒸発器10に組み込まれた状態での各伝熱プレートの切断面C−Cにおける断面図である。
【図11】第4実施形態に係る蒸発器10に組み込まれた状態での各伝熱プレートの切断面C−Cにおける断面図である。
【図12】第5実施形態に係る蒸発器10に組み込まれた状態での各伝熱プレートの切断面C−Cにおける断面図である。
【図13】従来の蒸発器全体の構成例を示す分解斜視図である。
【図14】図13に示す蒸発器に組み込まれた状態での伝熱プレート12a、伝熱プレート12b(12c)の切断面A−A及び切断面B−Bにおける断面図である。
【符号の説明】
10 車両空調用蒸発器
11 コア部
12a〜12c 伝熱プレート
13 基板部
14 突起部
14a 小突起
15〜18 タンク部
19、20 冷媒通路
22a、22b 伝熱プレート
23 基板部
24a 小突起
30a 空気通路(第1流路)
30b 空気通路(第2流路)

Claims (7)

  1. 低温の第1流体と前記第1流体より高温の第2流体とを互いに交差するように流すことによって前記第1流体と前記第2流体との間の熱交換を行う熱交換器であって、
    前記第1流体及び前記第2流体の少なくとも一方の流路を、流れを乱すための突起を多数有する第1流路と、前記第1流路の前記突起より通風抵抗が小さな突起を有する第2流路と、の2種類の流路形状の組み合わせによって形成した
    熱交換器。
  2. 前記第1流路及び前記第2流路の流路形状の組み合わせによって前記第1流体及び前記第2流体の何れか一方の流路を形成したとき、他方の流体の流路が形成できる形状とした
    請求項1記載の熱交換器。
  3. 前記第2流路を、前記第1流路より流路幅が狭いものとした
    請求項1又は請求項2記載の熱交換器。
  4. 前記通風抵抗が小さな突起を、前記流れを乱すための突起より高さが低いものとした
    請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の熱交換器。
  5. 前記第1流路及び前記第2流路を、前記流れを乱すための突起を有する伝熱プレートを隙間が形成された状態で隣接させ、かつ前記通風抵抗が小さな突起を有する伝熱プレートを前記隙間より狭い隙間が形成された状態で隣接させた状態で積層して構成した
    請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の熱交換器。
  6. 前記第1流路及び前記第2流路の流路形状を、熱交換器全体としての通風抵抗を必要伝熱性能を確保できる最小限の抵抗となるように決定した
    請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の熱交換器。
  7. 前記突起を、打ち出し成形により形成した
    請求項1乃至請求項6の何れか1項記載の熱交換器。
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