JP3868852B2 - 土壌構成分布の分析方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は土壌構成分布の分析方法に関し、更に詳しくは、実際の土壌構成分布を分析するに当たり、まず簡易な手段によって土壌構成基本型の分布を把握し、その結果に基づいて必要かつ無駄のない分析用土壌サンプルの採取地点及びサンプル数を決定することにより、全体として土壌分析のコスト及び労力を著しく低減した土壌構成分布の分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、酸性雨問題等による環境変化との関連もあり、例えば森林土壌、未開墾の農業用地土壌等に対する適切な土壌分析の要求が高くなっている。土壌分析においては、通常、対象地域の土壌サンプルを採取して実験室へ持ち帰り、目的に応じた各種の分析を行う。このような土壌サンプルの分析は、例えば各種の分析装置や試薬類の準備を必要とし、場合によっては土壌粒子の分級、計量、抽出、濾過、滴定等の煩雑な操作も必要とする。
【0003】
例えば、極めて狭く限定された対象地点でのピンポイントの土壌分析を行う場合や、ある程度の広がりを持つ対象地域であっても良く耕耘された畑地等のように地域内での土壌構成が一様である場合等には、土壌サンプルの点数は少数でも足りる。しかし、例えば50ヘクタールを超すような広大な森林土壌や、未開墾の農業用地土壌等においては、対象地域も広く、しかも地域内で土壌構成の多様に異なる土壌が複雑なパターンで分布している場合が多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、土壌構成の多様に異なる土壌が複雑なパターンで分布している対象地域に対して土壌分析を行う場合、通常は、対象地域における一定の単位面積(例えば1アール)毎に1サンプルの割合で、しらみつぶしに土壌サンプルを採取して分析する必要があった。その結果、膨大な点数の土壌サンプルを持ち帰ることとなり、それらの分析のための人的、時間的、コスト的負担が大きな問題となっていた。
【0005】
かかる負担の軽減のために土壌サンプルの点数を減らそうとしても、サンプル1点当たりの単位面積を大きく設定すると、それに比例して土壌構成分布図が大まかなものとなって信頼性が低下するし、サンプル採取地点を間引きしようとしても、その判断基準がないため不可能である。
【0006】
このような点に関連し、上空からの航空撮影技術や土壌診断用ロボット技術の応用等も考えられないではないが、いずれの技術も本質的に上記の問題点に対処しておらず、更に、前者では得られる情報が非常に限定されているし、後者では平坦で障害物のない地形を要すると言う制約もある。
【0007】
そこで本発明は、土壌分析の信頼性を損なうことなく、対象地域における分析用土壌サンプルの採取点数を減らすことにより、全体として土壌分析のコスト及び労力を著しく低減させることを、解決すべき課題とする。本願発明者は、以下の▲1▼、▲2▼の知見に基づき、上記課題の解決手段に想到した。
【0008】
▲1▼基盤岩石に由来する酸性土壌、中性土壌、塩基性土壌等の土壌構成基本型を、土壌より放出されるγ線量を指標として簡易に把握する公知技術がある。この公知技術の実施は土壌サンプルの分析に比較してはるかに容易であるため、多数地点での実施も余り大きな負担にならない。この技術を応用すれば、対象地域における土壌構成基本型の分布を簡易に把握できる。
【0009】
▲2▼一方、同一地域内において同一の土壌構成基本型を持つ土壌は、風化、植生の影響等において基本的に同様な土壌化履歴を経過している筈であり、従って、実際の土壌構成の内容又は特性が近似的に共通している筈である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(第1発明の構成)
上記課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記載の発明)の構成は、対象地域における土壌構成及びその分布を以下のプロセスによって分析する、土壌構成分布の分析方法である。
(1)前記対象地域について0.1アール〜1ヘクタールの範囲内の特定の単位面積当たり1地点の割合でγ線量の測定地点を無差別に設定し、これらの測定地点の土壌から放出されるγ線量を測定して、前記対象地域についてγ線量レベルが6段階に異なる区分地からなるγ線量分布図を作成することにより、基盤岩石に由来する土壌構成基本型の分布を把握する。
(2)前記土壌構成基本型の分布を指標として、前記γ線量分布図におけるγ線量レベルが異なる各区分地を土壌サンプルの採取地点とし、これらの各採取地点から採取する最低1点である土壌サンプルのサンプル数を決定する。
(3)上記決定に基づいて採取した土壌サンプルの分析によって各土壌構成基本型における土壌構成の実際の内容又は特性を分析し、その分析結果を前記γ線量分布図にあてはめることにより、実際の土壌構成分布を把握しあるいはその分布図を作成する。
ここに「γ線量レベル」とは、実質的にγ線の強度や照射量等のレベルを意味する限りにおいて、その表現方法を限定されない。γ線線量率レベルも、γ線量レベルの一例である。
【0011】
(第2発明の構成)
上記課題を解決するための本願第2発明(請求項2に記載の発明)の構成は、前記第1発明に係る対象地域が、森林、未開墾の農業用地、山地、客土のない住宅用地又は工業団地用地である、土壌構成分布の分析方法である。
【0012】
(第3発明の構成)
上記課題を解決するための本願第3発明(請求項3に記載の発明)の構成は、前記第1発明又は第2発明に係るγ線量分布図が、土壌表面から1mの高さの空間でのγ線吸収線量の分布としてγ線線量率分布図によって表現されている、土壌構成分布の分析方法である。
【0018】
【発明の作用・効果】
(第1発明の作用・効果)
土壌から放射されるγ線量は、基盤岩石に由来する酸性土壌、中性土壌、塩基性土壌等の土壌構成基本型と対応している。このことは、例えば(社)日本アイソトープ協会発行の「RADIOISOTOPES, Vol. 48, No.12 (Dec. 1999) 」に掲載された「日本における主な岩石中の放射能」(松田秀晴,湊 進)等の公知文献によって知られている。従って、対象地域におけるγ線量分布図は、酸性土壌、中性土壌、塩基性土壌等の土壌構成の基本型の分布図を実質的に意味する。
【0019】
そして、同一の地域(地理的環境)内において同一の土壌構成基本型を持つ土壌は、風化、植生の影響等において基本的に同様な土壌化履歴を経過している。従って、種々の目的又は分析内容を持つ土壌構成分析において、γ線量分布図におけるγ線量レベルが同一である区分地は、分析目的である土壌構成の実際の内容又は特性が近似的に共通していると考えることができる。
【0020】
第1発明の土壌構成分布の分析方法においては、(1)対象地域においてγ線量分布図を作成し、酸性土壌、中性土壌、塩基性土壌等の土壌構成基本型の分布を把握したもとで、(2)この分布を指標として、必要かつ無駄のない土壌サンプルの採取地点及びサンプル数を決定し、(3)こうして採取した土壌サンプルの分析によって各土壌構成基本型における土壌構成の実際の内容又は特性を分析する。そしてこの分析結果を前記γ線量分布図にあてはめることにより、実際の土壌構成分布を把握でき、あるいは実際の土壌構成分布図を作成できる。
【0021】
その結果、森林土壌や未開墾の農業用地土壌等のように、対象地域が広く地域内で土壌構成の多様に異なる土壌が複雑なパターンで分布している場合であっても、必要かつ無駄のない少数点数の土壌サンプルの採取・分析によって対象地域の土壌構成分布を有効に把握、あるいは有効な土壌構成分布図を作成できる。
【0022】
より具体的に言えば、γ線量分布図におけるγ線量レベルが異なる各区分地から少なくとも1点の土壌サンプルを採取・分析すれば、その分析結果として得られた土壌構成の実際の内容又は特性を当該区分地の全体に敷衍することができる。こうして必要かつ無駄のない土壌サンプルの採取地点及びサンプル数を決定すれば良いので、対象地域における一定の単位面積毎にしらみつぶしに膨大な点数の土壌サンプルを採取・分析する必要がなく、土壌サンプル点数を劇的に減少させて土壌分析のコスト及び労力を著しく低減することができる。
【0023】
(第2発明の作用・効果)
土壌構成分布の分析方法において、その対象地域としては、基盤岩石に由来する土壌構成基本型が維持されている限りにおいて、限定されない。例えば、土壌が繰り返し耕耘されている畑地や客土(他地域からの土壌搬入)のなされている地域等は対象地域として不適当であるが、森林、未開墾の農業用地、山地、客土のない住宅用地又は工業団地用地等は好適な対象である。
【0024】
(第3発明の作用・効果)
γ線量分布図の作成形態は任意であるが、γ線量レベルが複数段階に異なる区分地からなるような分布図の作成が好ましい。このような分布図は、好ましくは、例えば各区分地が通常の地図における等高線に相当する等γ線量線によって区別され、あるいは更に、各区分地が色分けされる。
【0025】
(第4発明の作用・効果)
γ線量レベルが複数段階に異なる区分地からなるγ線量分布図を作成する場合、好ましくは区分地におけるγ線量レベルが6段階以上に異なるように区分することができる。
【0026】
(第5発明の作用・効果)
γ線量の測定地点は、従来法の土壌構成分布の分析における土壌サンプルの採取地点と同様に、対象地域における一定の単位面積毎に無差別に設定することが好ましい。γ線量の測定は土壌サンプルの分析と比較して非常に簡単かつ迅速であるから、このような作業は人的、時間的、コスト的に余り大きな負担にはならない。例えば、γ線量の測定所要時間は1測定地点当たり約60秒である。
【0027】
(第6発明の作用・効果)
上記第5発明の分析方法において、γ線量の測定地点を設定する単位面積は、好ましくは0.1アール〜1ヘクタールの範囲内で設定される。
【0028】
(第7発明の作用・効果)
γ線量の測定要領は目的に適う限りにおいて特段に限定されないが、土壌表面から1mの高さの空間でのγ線吸収線量を測定して、いわゆるγ線線量率分布図として表現することが特に好ましい。経験的に、土壌表面から1mの高さの空間でのγ線吸収線量の測定が、土壌構成の分布とより良く対応することが知られている。
【0029】
【発明の実施の形態及び実施例】
次に、第1発明〜第7発明の実施の形態について説明する。以下において単に「本発明」と言うときは、第1発明〜第7発明を一括して指している。
【0030】
〔対象地域〕
本発明の土壌構成分布の分析方法において、分析対象となる地域としては、基盤岩石に由来する土壌構成基本型が維持されている(土壌構成基本型が人為的に攪乱されていない)任意の各種地域が挙げられる。より具体的には、山地や、平野部,丘陵部又は山岳部における森林地域や草原地域、一般に「里山」と呼ばれる都市近郊の小規模森林地域、耕耘や他地域からの土壌搬入(客土)等が未だ行われていない農業用地、客土のない住宅用地や工業団地用地等が好ましく例示される。
【0031】
なお、土壌が繰り返し耕耘されている地域(例えば畑地)、他地域からの土壌搬入が行われている地域等は、基盤岩石に由来する土壌構成基本型の分布が崩れているため、対象地域として好ましくない。又、土壌表面が水で覆われている地域(例えば沼地、湿地、水田)も、γ線の透過が水によって阻害され適正なγ線量分布図を得られない恐れがあるため、対象地域として好ましくない。
【0032】
〔γ線量の測定〕
γ線量の測定手段としては、公知の任意のγ線量あるいはγ線照射強度の測定手段、例えばγ線スペクトロサーベイメータやシンチレーション検出器等を利用することができる。このような測定手段の使用方法としては、現地の測定地点上で直接にγ線スペクトロサーベイメータ等を用いてγ線量を測定するのが簡易・迅速性の点から好ましく、とりわけ現地の測定地点において土壌表面から1mの高さの空間でのγ線吸収線量の分布を測定する方法が、土壌構成基本型をより良好に反映する。
【0033】
但し、その他の任意のγ線量測定方法、例えば前記公知文献「日本における主な岩石中の放射能」(松田秀晴,湊 進)に記載されたように、測定地点の土壌サンプルを採取して実験室に持ち帰りγ線量を分析する方法等も任意に採用することができる。測定されるγ線は、土壌に含まれる天然放射性核種( 238U系列、 232Th系列及び40K系列)に起因するものである。
【0034】
γ線量の測定地点は、必要に応じて任意に設定できる。例えば、分析対象となる全地域に対してランダムに測定地点を設定しても良いし、対象地域の一定の単位面積当たり1地点の割合で無差別に設定しても良い。単位面積当たり1地点の割合で測定地点を設定する場合には、その単位面積を例えば0.1アール〜1ヘクタールの範囲内の特定の面積に設定することが、無駄な労力を低減しつつ漏れのないγ線量分布図を得る上で、より好ましい。
【0035】
〔γ線量分布図〕
上記の測定結果からγ線量分布図を作成するに当たり、γ線量分布図の表現形態は限定されない。例えば、γ線の照射線量(クーロン/Kg)の測定装置や、γ線の吸収線量(グレイ)の測定装置から得られた生データの測定値をそのまま分布図として表現した測定値分布図のようなものも十分に利用可能であり、本発明の「γ線量分布図」に該当する。
【0036】
又、上記の測定値生データを、所定の換算方法によって実質的なγ線強度あるいはγ線量に換算した結果を分布図として表現したγ線量分布図やγ線強度分布図も本発明の「γ線量分布図」に該当する。特に好ましいγ線量分布図が、測定地点の地上1mの高さにおけるγ線強度(γ線線量率)の分布を表現したγ線線量率分布図である。このγ線線量率は、土壌表面からおよそ30cmまでの深さの土壌に含まれる前記天然放射性核種に起因するγ線量を測定している。
【0037】
γ線量分布図が、γ線量レベルが複数段階に異なる区分地からなるように表現されることが、後述する土壌サンプルの必要かつ無駄のない採取地点及びサンプル数の決定のために好ましい。「複数段階」とは、6段階以上であることが、基盤岩石に由来する土壌構成基本型の分布を必要な程度に詳細に把握するために、特に好ましい。
【0038】
〔土壌構成基本型〕
土壌構成基本型とは、その土壌の基盤岩石に由来する土壌構成の基本的な型を言う。最も典型的な土壌構成基本型が、火成岩質土壌における「酸性岩」、「中性岩」、「塩基性岩」である。その他、火成岩質土壌におけるアルカリ中性岩、堆積岩質土壌における化学・生物岩(含炭酸塩岩)等も例示される。これらの土壌構成基本型は、その土壌のγ線量と対応関係がある。換言すれば、基盤岩石に由来し、人為的に攪乱されていない土壌は、土壌構成自体を分析しなくても、その土壌のγ線量測定結果から土壌構成基本型を推定できる。
【0039】
「γ線量測定結果から対象地域の土壌構成基本型(又はその分布)を推定できる」と言うこと自体、簡易あるいは大雑把な土壌構成分布の分析上、非常に有用なデータであり、このデータそのものを土壌構成分布図として利用することも可能である。しかし本発明においては、むしろ、「同等のγ線量測定結果を得た土壌同士は、同じ土壌構成基本型を持つことを推定できる」点が重要である。
【0040】
幾つかの土壌構成基本型を持つ土壌と、そのγ線線量率との対応関係データの一例を以下に示す。このデータ例においても、各土壌構成基本型を持つ土壌におけるγ線線量率の絶対値よりも、各土壌構成基本型を持つ土壌が互いに区別可能なγ線線量率を示すと言う事実が重要である。
【0041】
火成岩質酸性土壌 概ね 70(nGY/h)前後
火成岩質中性土壌 概ね 40(nGY/h)前後
火成岩質塩基性土壌 概ね 30(nGY/h)前後
〔土壌サンプルの採取〕
上記γ線量分布図の作成により、対象地域における基盤岩石に由来する土壌構成基本型の分布を把握した後、この土壌構成基本型の分布を指標として、必要かつ無駄のない土壌サンプルの採取地点及びサンプル数を決定する。
【0042】
「必要かつ無駄のない」とは、少なくともγ線量分布図におけるγ線量レベルが異なる各区分地から最低1点の土壌サンプルを採取し、かつ各区分地において徒らに重複して土壌サンプルを採取しないことを意味する。なぜなら、同一の対象地域においてγ線量レベルが同等である(基盤岩石に由来する土壌構成基本型が共通である)土壌同士は、人為的な攪乱を受けていない限りにおいて、同様な土壌化履歴を持ち、実際の土壌の構成や特性が近似的に同一であると推定できるので、最低1点の代表的土壌サンプルの分析結果を、γ線量レベルが同等である他の地点に敷衍して適用できるからである。
【0043】
従って、最も少ない土壌サンプル点数の設定は、例えばγ線量分布図がγ線量レベルが6段階に異なる区分地からなる場合には、各レベルの区分地から1点ずつ、合計6点の土壌サンプルのみを採取する場合である。
【0044】
なお、特定のγ線量レベルに属する区分地について、例えば以下のいずれかのような特段の事情が認められる場合には、当該区分地において、適正な採取地点の選択のもとに、土壌サンプルの採取地点数をある程度増やしても構わない。
(a)当該区分地が相対的に大きな面積を持つ場合。
(b)当該区分地内に、例えば南斜面と北斜面の存在等の土壌化履歴に大きく影響する地形的要因が認められる場合。
(c)対象地域内において当該区分地が複数ケ所の飛び地状に分散して存在する場合。
【0045】
〔土壌サンプルの分析〕
採取した土壌サンプルの分析内容や分析方法は、土壌構成分析の目的である土壌構成の実際の内容又は特性に応じて千差万別であり、一律に規定することはできない。例えば、分析目的が単に土壌の酸性/中性/塩基性の区別であったり、土壌の有機・無機成分の組成分析であったり、土壌の耐酸性雨能力あるいは緩衝能力の分析であったりする場合において、それらの目的に応じた土壌サンプルの適宜な分析内容や分析方法が任意に採用される。
【0046】
〔土壌構成分布の分析〕
上記した土壌サンプルの分析結果は、各土壌構成基本型における土壌構成の実際の内容又は特性の分析結果として、前記γ線量分布図にあてはめ、それによって対象地域の実際の土壌構成の分布を把握し、あるいは、対象地域の実際の土壌構成の分布図を作成する。「対象地域の実際の土壌構成」とは、例えば前記したような、土壌の酸性/中性/塩基性の区別、土壌の有機・無機成分の組成、土壌の耐酸性雨能力、土壌の緩衝能力、等である。
【0047】
一定の対象地域について得られたこれらの土壌構成分布の分析結果は、必要かつ無駄のない比較的少数の土壌サンプルの分析に基づくものであるが、同一対象地域について従来法により膨大な点数の土壌サンプルの分析に基づいて得られた土壌構成分布の分析結果と比較しても遜色のない信頼性を持つと考えられる。
【0048】
【実施例】
〔実施例1〕
愛知県豊田市岩倉地区の「トヨタの森」と呼ばれる約0.7平方キロメートルの対象地域(森林)について、その地域内の単位面積約50アール毎に1地点の割合で無差別にγ線量の測定地点を合計150地点設定し、各測定地点において土壌表面から1mの高さの空間でのγ線スペクトロサーベイメータによる1時間当たりのγ線吸収量(nGy/h)を測定した。
【0049】
その結果をまとめたγ線線量率分布図を図1に示す。図1において、γ線吸収量が75(nGy/h)を超えた区分地を符号1で、70を超え75以下であった区分地を符号2で、65を超え70以下であった区分地を符号3で、60を超え65以下であった区分地を符号4で、55を超え60以下であった区分地を符号5で、55以下であった区分地を符号6で、それぞれ示す。
【0050】
〔実施例2〕
愛知県豊橋市馬越地区の「愛知県認定 里山201−1」約1.31平方キロメートルの対象地域(森林)について、実施例1と同様にしてγ線スペクトロサーベイメータによる1時間当たりのγ線吸収線量(nGy/h)を測定した。
【0051】
その結果をまとめたγ線線量率分布図を図2に示す。図2において、γ線吸収線量が45(nGy/h)を超えた区分地を符号7で、40を超え45以下であった区分地を符号8で、35を超え40以下であった区分地を符号9で、30を超え35以下であった区分地を符号10で、25を超え30以下であった区分地を符号11で、25以下であった区分地を符号12で、それぞれ示す。
【0052】
〔実施例3〕
実施例1に係る「トヨタの森」地域内において、γ線線量率レベルが同一のランク(図1において同一の符号で示される区分地)であり、しかも隣接していない二つの所定地区(A地区及びB地区)について、それぞれ蛍光X線分析法を利用した土壌分析を行った。その結果を以下に示すが、A地区とB地区の土壌構成が非常に近似していることが明瞭である。
【0053】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るγ線線量率分布図である。
【図2】実施例に係るγ線線量率分布図である。
Claims (3)
- 対象地域における土壌構成及びその分布を以下のプロセスによって分析することを特徴とする土壌構成分布の分析方法。
(1)前記対象地域について0.1アール〜1ヘクタールの範囲内の一定の単位面積当たり1地点の割合でγ線量の測定地点を無差別に設定し、これらの測定地点の土壌から放出されるγ線量を測定して、前記対象地域についてγ線量レベルが6段階に異なる区分地からなるγ線量分布図を作成することにより、基盤岩石に由来する土壌構成基本型の分布を把握する。
(2)前記土壌構成基本型の分布を指標として、前記γ線量分布図におけるγ線量レベルが異なる各区分地を土壌サンプルの採取地点とし、これらの各採取地点から採取する最低1点である土壌サンプルのサンプル数を決定する。
(3)上記決定に基づいて採取した土壌サンプルの分析によって各土壌構成基本型における土壌構成の実際の内容又は特性を分析し、その分析結果を前記γ線量分布図にあてはめることにより、実際の土壌構成分布を把握しあるいはその分布図を作成する。 - 前記対象地域が、森林、未開墾の農業用地、山地、客土のない住宅用地又は工業団地用地であることを特徴とする請求項1に記載の土壌構成分布の分析方法。
- 前記γ線量分布図が、土壌表面から1mの高さの空間でのγ線吸収線量の分布としてγ線線量率分布図によって表現されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の土壌構成分布の分析方法。
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