JP3856115B2 - ポリカーボネート樹脂 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療用機器部品、食品容器、飲料ボトル、ガス透過膜、染顔料バインダー、玩具、窓・建築部材、安全保護具部材、OA機器・携帯電話等各種部材や筐体などの一般成形加工用途に用いることが可能で、特にコンパクトディスク、レーザーディスク、光カード、MOディスク、デジタルバーサブルディスク、近接場記録光ディスク等の光ディスク、ピックアップレンズ、メガネレンズ、カメラレンズ等の光学レンズ、近接場光記録媒体用カバー層、光学フィルター等の光学フィルムや光学シート、光ファイバー、光導波路等の光情報伝達媒体、導光板などの光学用部材を製造するのに好適な成形性、透明性を有すると共に、耐摩耗性と耐候性に優れたポリカーボネート樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、生産されているポリカーボネート樹脂の大部分は、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(略称:ビスフェノールA)を原料とするビスフェノールA型ポリカーボネートである。ビスフェノールA型ポリカーボネートはコスト、耐熱性、機械的強度等のバランスのとれたポリカーボネート樹脂であるが、近年ポリカーボネートの用途拡大にともない、より優れた物性を有するポリカーボネートが望まれており、様々な構造を持つポリカーボネートが開発されている。しかしながら、市場からはそれらよりもっと物性の優れたものあるいは特異な物性を有するポリカーボネートの要求があり、新しいポリカーボネートの開発が必要とされている。
【0003】
その一つとして、離型性や流動性を改良した、変性ポリカーボネートであるシロキサン共重合ポリカーボネートが開発されている(特開昭50−29695、特開平3−079626、特開平5−155999、特開平7−258398、特開平7−165897)。
【0004】
さらに、これらのシロキサン共重合ポリカーボネートより優れた耐摩耗性を有するグラフト型シロキサン共重合ポリカーボネートや樹脂組成物も開発されている。(特開平10−158379、特開平10−158499)
【0005】
一方、シリコーン鎖の滑り性ではなく、特殊なフルオレン構造を持つポリカーボネートにより耐摩耗性や耐汚染性を改善したポリカーボネートも開発されている。(特開平8−134198)
【0006】
これらは、通常条件下での耐摩耗性については優れているが、屋外暴露等の厳しい環境試験後の耐摩耗性については十分ではなく、改善する余地があった。
【0007】
さらに、このようなポリカーボネートを湿式成形に用いる場合、環境問題から溶媒に非ハロゲン系溶媒が使用されるようになり、テトラヒドロフランの様な非ハロゲン系溶媒への溶解性が良いポリカーボネートの要求もあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の事情に鑑み、非ハロゲン系溶媒に溶解し、耐候性に優れると共に、耐摩耗性も維持する優れたポリカーボネート樹脂を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、従来の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、繰り返し単位中に特異なフルオレン構造と特異なグラフト状ポリシロキサン構造を有するポリカーボネート重合体は文献未記載の新規なポリカーボネートであって、非ハロゲン系溶媒にも良溶で、耐候性と耐摩耗性に優れたポリカーボネート樹脂であることを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0010】
【発明の実施の形態】
即ち、一般式(A)と一般式(B)、または一般式(A)と一般式(B)と一般式(C)で表される化合物を、炭酸エステル形成化合物と反応させて得られるポリカーボネートであって、一般式(B)が全モノマー成分(一般式(A)+一般式(B)+一般式(C))に対して、10〜50wt% であり、かつ極限粘度[η]が、0.2〜2.0[dl/g] であるポリカーボネート樹脂を提供するものである。
【0011】
【化6】
【0012】
(式中、R1 〜R8 は、各々独立して水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、又は炭素数7〜17のアラルキル基を表す。これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。)
【0013】
【化7】
【0014】
(式中、R9 〜R14は、各々独立して水素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、又は炭素数7〜17のアラルキル基、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、又は炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。Xは、−SiO(R15)(R16) −および/または−SiO(R17)(R18) −の単独重合体またはランダム共重合体を表し、平均重合度は 3〜200 であり、R15〜R18は、各々独立して水素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数7〜17のアラルキル基、又はヒドロフェニル基(M)であり、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、又は炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。ただし、R15〜R18の合計の内、ヒドロキシフェニル基を有する有機基(M) を平均で1〜3個含むものである。)
【0015】
【化8】
【0016】
(R19〜R20は、各々独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数7〜17のアラルキル基を表すか、R19およびR20が任意に結合して、炭素環または複素環を形成する基を表し、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、フッ素、塩素、臭素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、または炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。Yは、
【0017】
【化9】
【0018】
であり、ここにR21〜R24はそれぞれ、水素、フッ素、塩素、臭素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数6〜12アリール基を表すか、R21〜R24が任意に結合して、炭素数3〜6の炭素環または複素環を形成する基を表し、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、フッ素、塩素、臭素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、又は炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。a は0〜20の整数を表す。)
【0019】
本発明のポリカーボネート樹脂は、前記一般式(A)と一般式(B)または、前記一般式(A)と一般式(B)と一般式(C)の化合物とを炭酸エステル形成化合物を反応させることによって、製造することができるものであり、ビスフェノールAから誘導されるポリカーボネートを製造する際に用いられている公知の方法、例えばビスフェノール類とホスゲンとの直接反応(ホスゲン法)、あるいはビスフェノール類とビスアリールカーボネートとのエステル交換反応(エステル交換法)などの方法を採用することができる。
【0020】
ホスゲン法とエステル交換法では、一般式(A)の化合物および一般式(B)の化合物の反応性を考慮した場合、ホスゲン法の方が好ましい。
【0021】
前者のホスゲン法においては、通常酸結合剤および溶媒の存在下において、本発明における一般式(A)と一般式(B)、または一般式(A)と一般式(B)と一般式(C)の化合物とをホスゲンと反応させる。酸結合剤としては、例えばピリジンや、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物などが用いられ、また溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロホルム、クロロベンゼン、キシレンなどが用いられる。さらに、縮重合反応を促進するために、トリエチルアミンのような第三級アミン触媒などの触媒を、また重合度調節には、フェノール、p−t−ブチルフェノール、p-クミルフェノール、アルキル置換フェノール類、ヒドロキシ安息香酸アルキル類やアルキルオキシフェノール類などの一官能基化合物を分子量調節剤として加える。さらに、所望に応じ亜硫酸ナトリウム、ハイドロサルファイトなどの酸化防止剤や、フロログルシン、イサチンビスフェノール、1,1,1-トリス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、α,α',α"-トリス(4-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリイソプロピルベンゼンなど分岐化剤を小量添加してもよい。反応は通常0〜150℃、好ましくは5〜40℃の範囲とするのが適当である。反応時間は反応温度によって左右されるが、通常0.5分〜10時間、好ましくは1分〜2時間である。また、反応中は、反応系のpHを10以上に保持することが望ましい。
【0022】
一方後者のエステル交換法においては、本発明における一般式(A)と一般式(B)、または一般式(A)と一般式(B)と一般式(C)の化合物とをビスアリールカーボネートと混合し、減圧下で高温において反応させる。この時、フェノール、p−t−ブチルフェノール、p-クミルフェノール、アルキル置換フェノール類、ヒドロキシ安息香酸アルキル類やアルキルオキシフェノール類などの一官能基化合物を分子量調節剤として加えてもよい。反応は通常150〜350℃、好ましくは200〜300℃の範囲の温度において行われ、また減圧度は最終で好ましくは1mmHg以下にして、エステル交換反応により生成した該ビスアリールカーボネートから由来するフェノール類を系外へ留去させる。反応時間は反応温度や減圧度などによって左右されるが、通常1〜6時間程度である。反応は窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましく。また、所望に応じ、酸化防止剤や分岐化剤を添加して反応を行ってもよい。
【0023】
本発明に用いられる一般式(A)の化合物としては、具体的には9,9−ビス(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、3,6−ジメチル−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−エトキシ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、4,5−ジメチル−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、3,6−ジメチル−9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン及び3,6−ジフェニル−9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等を挙げることができる。中でも特に、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)フルオレンが好ましい。これらの化合物は2種類以上併用して使用することも可能である。
【0024】
前記一般式(B)で表されるポリシロキサン化合物は、公知のヒドロシリル化反応による製造法、例えば不飽和基を有するフェノールとSi-H基を有するポリシロキサンをヒドロシリル化触媒下で付加反応させる方法にて製造される。
【0025】
ヒドロシリル化に使用される触媒は、均一系、不均一系のいずれでもよく、具体的には、塩化白金酸などに代表される白金錯体、金属白金、オクタカルボニル2コバルト、パラジウム錯体、ロジウム錯体等が挙げられる。反応は、本発明に使用される不飽和基含有フェノール類が溶解する溶媒中で行われる。具体的には、四塩化炭素、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、モノクロルベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族ハロゲン化物、メチルエチルケトン、酢酸エチル、1,4−ジオキサン、シクロヘキサノン等を挙げる事ができるが、溶解性や触媒との相性より、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が望ましい。反応温度は60〜150℃が好ましい。
【0026】
上記Si-H基含有ポリシロキサンは、ポリアルキルハイドロジェンシロキサン、ポリアリールハイドロジェンシロキサン、ポリアルキルアリールハイドロジェンシロキサン等より誘導することができ、具体的にはポリメチルハイドロジェンシロキサン、ポリエチルハイドロジェンシロキサン、ポリフェニルハイドロジェンシロキサン、ポリメチルフェニルハイドロジェンシロキサン等が挙げられる。これらは2種類以上併用しても良い。
【0027】
また、本発明における一般式(B)のポリシロキサン化合物には、前記の反応にて付加されたフェノール(ヒドロキシフェニル基)がポリシロキサン1分子当たり平均1〜3個付加されている。この付加されたヒドロキシフェニル基が、炭酸エステル形成化合物と反応しカーボネート結合を形成する。ヒドロキシフェニル基がポリシロキサン1分子当たり平均1未満であると、ヒドロキシフェニル基の全く付加されていない非反応性ポリシロキサンが増加する。また平均3を越えると、ポリシロキサンが強力な分岐化剤となり、ゴム状3次元網目構造の溶媒不溶性ポリカーボネート共重合体が生成しやすく、成形性や取扱いが困難となる。更に、一般式(B)のXの平均重合度は 3〜200 が好ましく、特に 5〜100 が好適である。平均重合度が 3未満では十分にポリシロキサンの特性が得られないし、200 を超えると他のフェノール類との反応性が悪くなり好ましくない。
【0028】
上記Si-H基を有するポリシロキサンと反応する不飽和基を有するフェノールとしては、具体的には、o-アリルフェノール、オイゲノール、イソオイゲノール、p-イソプロペニルフェノール、p-ヒドロキシスチレン、p-アリルフェノール、2,6-ジメチル-4- アリルフェノール、2-t-ブチル-6-(3-t-ブチル−2-ヒドロキシ-5- メチルベンジル)-4-メチルフェニルアクリレート、2-[1-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-t- ペンチルフェニル)エチル]-4,6-ジ-t- ペンチルフェニルアクリレート、p-ヒドロキシケイ皮酸メチル、2-ヒドロキシスチルベン、4-(1- ブテニル) フェノール等が挙げられる。なかでも、取扱いの容易さ、工業的有用性や反応性からo-アリルフェノール、オイゲノールが好ましい。
【0029】
前記一般式(B)で表されるポリシロキサン化合物は、具体的には、以下の化学式の化合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0030】
【化10】
【0031】
また、これらポリシロキサン化合物を2種類以上併用して使用することも可能である。これらのポリシロキサンに付加しているヒドロキシフェニル基は、あくまで理論上ポリシロキサン1分子当たり平均1〜3個付加しているだけであり、例えば付加が0のものもあれば10個のものも存在する可能性がある。すなわち、本発明におけるポリシロキサン1分子当たり平均1〜3個ヒドロキシフェニル基が付加するという意味は、そのヒドロキシフェニル基付加数の分布の中心値が1〜3であることを示す。また、ヒドロキシフェニル基の付加位置も特定できるものではなく、一般式(B)のX中の側鎖のいずれにヒドロキシフェニル基が付加しても良い。
【0032】
本発明における一般式(C)で表されるビスフェノール類としては、具体的には4,4'−ビフェニルジオール、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシ−3-メチルフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルファイド、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ケトン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノ−ルA;BPA )、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノ−ルZ;BPZ )、2,2-ビス(4-ヒドロキシ−3-メチルフェニル)プロパン(ジメチルビスフェノールA)、2,2-ビス(4-ヒドロキシ−3,5-ジメチルフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)−1-フェニルエタン(ビスフェノールAP;BPAP)、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ−3-アリルフェニル)プロパン、3,3,5-トリメチル−1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ−3,5-ジブロモフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ−3,5-ジクロロフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ−3-ブロモフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ−3-クロロフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4'-[1,3-フェニレン(1-メチルエチリデン)] ビスフェノール、4,4'-[1,4-フェニレン(1-メチルエチリデン)] ビスフェノール、1,1'−ビ−2-ナフトールなどが例示される。これらは、2種類以上併用して用いてもよい。また、これらの中でも特に2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンが好ましい。
【0033】
また本発明中の炭酸エステル形成性化合物としては、例えばホスゲンや、ジフェニルカーボネート、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−p−トリルカーボネート、ジ−p−クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネートなどのビスアリルカーボネートが挙げられる。これらの化合物は2種類以上併用して使用することも可能である。
【0034】
本発明においてホスゲン法を採用する場合は、反応を効率よく行うため第四級アンモニウム塩を少量添加してもよい。具体的には、テトラメチルアンモニウムクロライド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムアイオダイドなどが例示され、これらのうちトリメチルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライドが好ましい。この第四級アンモニウム塩は、使用される全ビスフェノール類に対して、一般に0.0005〜5mol%使用されることが好ましい。
【0035】
更に本発明に分子量調節剤を用いる場合には特に一価フェノールが好ましく、具体的にはフェノールやブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、デカニルフェノール、テトラデカニルフェノール、ヘプタデカニルフェノール、オクタデカニルフェノール等のアルキル置換フェノール;ヒドロキシ安息香酸ブチル、ヒドロキシ安息香酸オクチル、ヒドロキシ安息香酸ノニル、ヒドロキシ安息香酸デカニル、ヒドロキシ安息香酸ヘプタデカニル等のヒドロキシ安息香酸アルキルエステル;ブトキシフェノール、オクチルオキシフェノール、ノニルオキシフェノール、デカニルオキシフェノール、テトラデカニルオキシフェノール、ヘプタデカニルオキシフェノール、オクタデカニルオキシフェノール等のアルキルオキシフェノール類が例示される。この分子量調節剤の添加量は全ビスフェノール類に対して0.1 〜50mol%である。好ましくは、0.5 〜10mol%である。
【0036】
これらの反応で合成された本発明のポリカーボネート樹脂は、押出成形、射出成形、ブロ−成形、圧縮成形、湿式成形など公知の成形法で成形可能であるが、耐摩耗性を有するフィルムやシートを成形するには湿式成形や押出〜ロール成形されることが好ましく、容易に成形ができる範囲としては、極限粘度が0.2〜2.0dl/gの範囲であることが好ましい。特に押出〜ロール成形される場合は流動性の観点から0.2〜1.0dl/gの範囲にあることが好ましい。
【0037】
湿式成形法が選択される場合は、溶媒として本発明のポリカーボネート樹脂を溶解し、適度の揮発性を有するものであれば使用可能であり、テトラヒドロフランや1,4−ジオキサン等の環状エーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等の環状ケトン溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒などを用いることが出来る。最近では、環境問題の観点から非ハロゲン系溶媒を用いることが多く、中でも比較的安全で沸点も低いテトラヒドロフランが良く使用される。本発明のポリカーボネート樹脂および樹脂組成物においてもテトラヒドロフランに良溶である特徴を示す。
【0038】
また、前記一般式(B)の使用量は成形品の強度や透明性などを考慮した場合、前記一般式(A)及び一般式(B)及び一般式(C)の合計量に対して10〜50重量%が好ましい。前記一般式(A)が10重量%未満では、耐摩耗性の効果は劣り、50重量%を越えると強度が低下しゴム状の成形体になる。
【0039】
前記一般式(C)を使用する場合は、要求性能を著しく低下させない範囲で使用することができ、前記一般式(A)と一般式(C)の合計量に対して50重量%以下が好ましい。
【0040】
本発明のポリカーボネート樹脂は、従来の光ディスク用ポリカーボネートと同様に高度に精製されたものが好ましい。具体的には、直径50μm以上のダストが実質上検出されず、直径0.5〜50μmのダストが3×104 以下、無機および有機残留塩素が2ppm以下、残留アルカリ金属が2ppm以下、残存水酸基200ppm以下、残存窒素量5ppm以下、残存モノマー20ppm以下等の基準を可能な限り満たすように精製される。また、低分子量体除去や溶媒除去のため抽出等の後処理が行われる場合もある。また、原材料の一般式(A)、一般式(B)および一般式(C)の化合物や炭酸エステル形成化合物等についても不純物や異性体などを極力低減した材料を用いることが好ましい。
【0041】
本発明のポリカーボネート樹脂は成型時に必要な安定性や離型性を確保するため、所望に応じて、ヒンダードフェノール系やホスファイト系酸化防止剤;脂肪酸エステル系、脂肪酸系、脂肪酸グリセリド系、密ろう等天然油脂などの滑剤や離型剤;ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ジベンゾイルメタン系、サリチレート系等の光安定剤;ポリアルキレングリコール、脂肪酸グリセリド等帯電防止剤などを適宜併用してよい。
【0042】
さらにはコスト低減や物性改良のため、他のポリマーと性能を損なわない範囲で任意に混合して使用する事も可能である。特に、ジオルガノポリシロキサンを0.1 〜30wt% 添加することによって、さらに耐摩耗性が改善される場合もある。
【0043】
本発明における樹脂組成物のうち、本発明のポリカーボネート樹脂に添加されるジオルガノポリシロキサンは、具体的には、ポリジアルキルシロキサン、ポリジアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン等が挙げられる。さらに具体的には、下記一般式(D)で表されるジオルガノポリシロキサンが例示される。これらは2種類以上併用しても良い。
【0044】
【化11】
【0045】
(式中、R30〜R35は、各々独立して水素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数7〜17のアラルキル基であり、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。Wは、−SiO(R36)(R37)−および/または−SiO(R38)(R39)−の単独重合体またはランダム共重合体を表し、平均重合度は 3〜200 であり、R36〜R39は、各々独立して水素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、または炭素数7〜17のアラルキル基であり、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。)
【0046】
ただし、本発明におけるジオルガノポリシロキサンは、単独のものを意味し、ポリカーボネートと共重合したようなものは本発明におけるジオルガノポリシロキサンには含めない。
【0047】
本発明におけるジオルガノポリシロキサンは、数平均分子量が200 〜100,000 の範囲のものであり、数平均分子量が350〜10,000のものが好ましい。
【0048】
本発明のポリカーボネート樹脂にジオルガノポリシロキサンをブレンドする方法として、ポリカーボネート樹脂製造時にブレンドする方法、ポリカーボネート樹脂液にブレンドする方法、ポリカーボネート樹脂粉体にブレンドする方法、ポリカーボネート樹脂熱溶融体にブレンドする方法等が選択できるが、特にポリカーボネート樹脂の製造(重合)時にジオルガノポリシロキサンをブレンドする方法が分散性がよく、透明性向上に最も効果があるため好ましい。
【0049】
【実施例】
次に実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
【0050】
実施例1
8.8%(w/v) の水酸化ナトリウム水溶液600ml に、9,9−ビス(4-ヒドロキシ−3-メチルフェニル)フルオレン76g(以下BCFLと略記)とハイドロサルファイト0.1gを加え溶解した。これにメチレンクロライド400ml リットルとトリエチルベンジルアンモニウムクロライドを0.1g加え、15℃に保ちながら撹拌しつつ、ホスゲン34g を1g/分の速度で吹き込んだ。
吹き込み終了後、下記構造を主成分とする化合物51g (以下Si1 と略記)を加え、10分間激しく撹拌し続け、さらに0.2ml のトリエチルアミンを加え、さらに約1時間撹拌し重合させた。
【0051】
【化12】
【0052】
重合液を水相と有機相に分離し、有機相をリン酸で中和し、洗液の導電率が10μS/cm 以下になるまで水洗を繰り返した後、精製樹脂液を得た。得られた精製樹脂液を、強攪拌されている60℃の温水に樹脂液をゆっくり滴下し、溶媒を除去しつつ重合物を固形化した。固形物を濾過後、乾燥して白色粉末状重合体を得た。
この重合体は、塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dl の溶液の温度 20℃における極限粘度[η]は0.45dl/gであった。
得られた上記重合体を赤外線吸収スペクトルより分析した結果、1770cm-1付近の位置にカルボニル基による吸収、1240cm-1付近の位置にエーテル結合による吸収が認められ、カーボネート結合を有することが確認された。また、3650〜3200cm-1の位置に水酸基由来の吸収はほとんど認められなかった。
これらを総合した結果、この重合体は下記構造を主成分とするポリカーボネート重合体と認められた。
【0053】
【化13】
【0054】
得られたポリカーボネート粉末の一部をテトラヒドロフラン(THF) に溶解し15w/v%溶液にした後、キャストフィルムを作成した。また、残りのポリカーボネート粉末は、延伸ロール付き混練押出機にて320 ℃で押出し、ストランドを得た後、延伸ロールにて圧延フィルムを作成した。得られたフィルムは微黄色の透明フィルムであった。
得られたフィルム成形品をスガ試験機製サンシャインウエザーメーターWEL-SUN-DCで48時間耐候試験を行い、耐候試験前後の耐摩耗性を評価した。
【0055】
実施例2
Si1 の代わりに下記構造を主成分とする化合物51g(以下Si2 と略記)を用い、さらにSi2 投入時にp-t-ブチルフェノール2.0g(以下PTBPと略記)を投入した以外は、実施例1と同様に行った。
【0056】
【化14】
【0057】
得られた重合体の極限粘度[η]は0.58dl/gで、赤外吸収スペクトル分析等よりこの重合体は下記構造を主成分とするポリカーボネート重合体と認められた。
【0058】
【化15】
【0059】
実施例3
Si1 の代わりに、下記構造を主成分とする化合物51g(以下Si3 と略記)を用い、さらにSi3 投入時にPTBP 4.8gを投入した以外は、実施例1と同様に重合に行った。
【0060】
【化16】
【0061】
得られた重合体の極限粘度[η]は0.54dl/gで、赤外吸収スペクトル分析等よりこの重合体は下記構造を主成分とするポリカーボネート重合体と認められた。
【0062】
【化17】
【0063】
実施例4
BCFLを63.5g、Si1 を38.1gに変更し、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン25.4g(以下をBPA と略記)をBCFLと同時に添加し、さらにPTBP 0.7gをSi1 と同時添加した以外は、実施例1と同様に行った。
得られた重合体の極限粘度[η]は0.44dl/gで、赤外吸収スペクトル等より下記構造を主成分とするポリカーボネート重合体と認められた。
【0064】
【化18】
【0065】
実施例5
BCFLを89g、Si1 を38gに変更し、Si1 と同時に下記構造のジオルガノポリシロキサン3.8g(以下SD1 と略記)を添加した以外は実施例1と同様に行った。
【0066】
【化19】
【0067】
得られた重合体混合物の極限粘度[η]は0.53dl/gで、赤外吸収スペクトル等より共重合比以外は実施例1の同等の構造を主成分とするポリカーボネート重合体とSD1の混合物と認められた。
【0068】
実施例6
BCFLを82.6gに変更し、Si1 の代わりに下記構造を主成分とするの化合物(以下Si4 と略記:化20)を44.4gを用い、Si4 と同時に下記構造のジオルガノポリシロキサン8.9g(以下SD2 と略記:化21)を添加した以外は実施例1と同様に行った。
【0069】
【化20】
【0070】
【化21】
【0071】
得られた重合体混合物の極限粘度[η]は0.75dl/gで、赤外吸収スペクトル等より下記構造を主成分とするポリカーボネート重合体とSD2 の混合物と認められた。
【0072】
【化22】
【0073】
実施例7
Si1 の代わりに下記構造を主成分とする化合物51g(以下Si5 と略記:化23)を用い、Si5 と同時に下記構造のジオルガノポリシロキサン3.8g(以下SD3 と略記:化24)を添加した以外は実施例1と同様に行った。
【0074】
【化23】
【0075】
【化24】
【0076】
得られた重合体混合物の極限粘度[η]は0.39dl/gで、赤外吸収スペクトル等より下記構造を主成分とするポリカーボネート重合体とSD3 の混合物と認められた。
【0077】
【化25】
【0078】
比較例1
実施例1のポリカーボネートの代わりに、市販の2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(BPA) 型ポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学(株)製ユーピロンS-3000、極限粘度0.49dl/g)を用いて実施例1と同様の成形、評価を行った。
このポリカーボネートはTHF15w/v% 溶液にした時、白濁し未溶解が多くキャストフィルムは作成できなかった。
【0079】
比較例2
実施例1の代わりに、市販のS-3000ポリカーボネート樹脂にSD2 のジオルガノポリシロキサンを6.3wt%(BPAモノマー換算で7wt%)添加した以外は、実施例1と同様の成形、評価を行った。
このポリカーボネートはTHF15w/v% 溶液にした時、白濁し未溶解が多くキャストフィルムは作成できなかった。また耐候試験後の圧延フィルム成形品は、摩耗試験を始めるとすぐ亀裂が生じ測定不能であった。
【0080】
比較例3
ホスゲンを50gに変更し、Si1 の代わりに、BPA を51g用い、BCFLと同時にBPA を投入し、PTBP2.0gをホスゲン吹き込み終了後に加えた以外は実施例1と同様に行った。
得られた重合体の極限粘度[η]は0.46dl/gで、赤外吸収スペクトル分析等よりこの重合体は、下記構造単位からなるポリカーボネート重合体と認められた。
【0081】
【化26】
【0082】
比較例4
Si1 の代わりに、α,ω−ビス[3−(o−ヒドロキシフェニル)プロピル]ポリジメチルシロキサン(以下SC1 と略記)を51g用い、PTBP0.7gをホスゲン吹き込み終了後に加えた以外は実施例1と同様に行った。
得られた粉末の極限粘度[η]は0.45dl/gで、赤外吸収スペクトル等よりこの重合体は下記構造を主成分とするポリカーボネート重合体と認められた。
【0083】
【化27】
【0084】
比較例5
BCFLを51g、Si1 を76gに変更した以外が実施例1と同様に行った。
得られた重合体の極限粘度[η]は0.30dl/gで、赤外吸収スペクトル分析等よりこの重合体は重合比以外は実施例1と同等のポリカーボネート重合体構造を有することが認められた。
実施例1と同様の圧延フィルムを作成したところ、柔らかく押出機内で発泡し良好な成形品は得られなかった。
【0085】
比較例6
BCFLの代わりにBPA を76g用いた以外は、実施例1と同様に行った。
得られた重合体の極限粘度[η]は0.70dl/gで、赤外吸収スペクトル分析等よりこの重合体は下記構造を主成分とするポリカーボネート重合体と認められた。
【0086】
【化28】
【0087】
実施例1と同様のTHF15w/v%溶液にした時、やや透明なゲル状物が残存し、良好なキャストフィルムは作成できなかった。
【0088】
比較例7
Si1 を用いず、BCFLのみ76g用い、ホスゲン吹き込み終了後PTBPを0.6g投入した以外は、実施例1と同様に行った。
得られた重合体の極限粘度[η]は0.43dl/gで、赤外吸収スペクトル分析等よりこの重合体は下記構造単位からなるポリカーボネート重合体と認められた。
【0089】
【化29】
【0090】
実施例1と同様の圧延フィルムを作成を試みたが、320 ℃で溶融せず圧延フィルムは得られなかった。
【0091】
比較例8
BCFLの代わりにSi1 を76g用い、ホスゲンを5gに変更し、ホスゲン吹き込み終了後にはSi1 を用いなかった以外は、実施例1と同様に行った。
得られた重合体は液状で極限粘度[η]は0.13dl/gで、赤外吸収スペクトル分析等よりこの重合体は下記構造を主成分とするポリカーボネート重合体と認められた。
【0092】
【化30】
【0093】
なお実施例1と同様の成形品は、重合体は液状のため得られなかった。
【0094】
実施例1〜7及び比較例1〜8の組成と摩耗試験結果について表1に示す。
【0095】
【表1】
【0096】
〔表中の記号の説明〕
(A)共重合比:一般式(A)、一般式(B)、一般式(C)の合計量に対する一般式(A)の重量比(重量%)
(B)共重合比:一般式(A)、一般式(B)、一般式(C)の合計量に対する一般式(B)の重量比(重量%)
(C)共重合比:一般式(A)、一般式(B)、一般式(C)の合計量に対する一般式(C)の重量比(重量%)
(D)ブレンド比:一般式(A)、一般式(B)、一般式(C)の合計量に対する一般式(D)の添加量(重量%)
極限粘度:0.5g/100ccジクロロメタン樹脂溶液を20℃、ハギンズ定数0.45で極限粘度[η](dl/g)を求めた。
キャストフィルム:15w/v %THF溶液でガラス基板上に均一な塗膜を形成させ、溶液を乾燥後、約150 μm厚のフィルムを得た。
圧延フィルム:井元製作所製圧延ロール付き混練微小量押出機にて 320℃で溶融押出後、 100℃加熱ロールにて圧延フィルム作成。厚さ約250 μm。
耐候試験:スガ試験機製サンシャインウエザーメーターWEL-SUN-DC中で70℃、120 分サイクルにて48時間耐候試験を行った。
摩耗量:テーバー摩耗試験(荷重1000g、CS-17 輪、24時間)後の摩耗量(mg)。
【0097】
【発明の効果】
本発明の新規ポリカーボネート樹脂は、医療用機器部品、食品容器、飲料ボトル、ガス透過膜、染顔料バインダー、玩具、窓・建築部材、安全保護具部材、OA機器・携帯電話等各種部材や筐体などの一般成形加工用途に用いることが可能で、特にコンパクトディスク、レーザーディスク、光カード、MOディスク、デジタルバーサブルディスク、近接場記録光ディスク等の光ディスク、ピックアップレンズ、メガネレンズ、カメラレンズ等の光学レンズ、近接場光記録媒体用カバー層、光学フィルター等の光学フィルムや光学シート、光ファイバー、光導波路等の光情報伝達媒体、導光板などの光学用部材を製造するのに好適な成形性、透明性を有すると共に、耐摩耗性と耐候性に優れたポリカーボネート樹脂を提供する事が出来る。また、シリコーンや従来のポリカーボネート樹脂等との相溶性も良く、各種ポリマーアロイ材料や添加剤としても有用である。
Claims (9)
- 一般式(A)と一般式(B)、または一般式(A)と一般式(B)と一般式(C)で表される化合物を、炭酸エステル形成化合物と反応させて得られるポリカーボネートであって、一般式(B)が全モノマー成分(一般式(A)+一般式(B)+一般式(C))に対して、10〜50wt% であり、かつ極限粘度[η]が、0.2〜2.0[dl/g] であるポリカーボネート樹脂。
(式中、R1 〜R8 は、各々独立して水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、又は炭素数7〜17のアラルキル基を表す。これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。)
(式中、R9 〜R14は、各々独立して水素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、又は炭素数7〜17のアラルキル基であり、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、又は炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。Xは、−SiO(R15)(R16) −および/または−SiO(R17)(R18) −の単独重合体またはランダム共重合体を表し、平均重合度は 3〜200 であり、R15〜R18は、各々独立して水素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数7〜17のアラルキル基、またはヒドロキシフェニル基を有する有機基(M)であり、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。ただし、R15〜R18の合計の内、ヒドロキシフェニル基を有する有機基(M)を平均で1〜3個含むものである。)
(R19〜R20は、各々独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数7〜17のアラルキル基を表すか、R19およびR20が任意に結合して、炭素環または複素環を形成する基を表し、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、フッ素、塩素、臭素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、または炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。Yは、
であり、ここにR21〜R24はそれぞれ、水素、フッ素、塩素、臭素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数6〜12アリール基を表すか、R21〜R24が任意に結合して、炭素数3〜6の炭素環または複素環を形成する基を表し、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、フッ素、塩素、臭素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、又は炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。a は0〜20の整数を表す。) - 一般式(A)が、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、及び9,9−ビス(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)フルオレンの群から選ばれた少なくとも1種である請求項1記載のポリカーボネート樹脂。
- 炭酸エステル形成化合物がホスゲンである請求項1記載のポリカーボネート樹脂。
- 一般式(B)のR15〜R18がメチル基およびフェニル基から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載のポリカーボネート樹脂。
- 一般式(C)が2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンである請求項1記載のポリカーボネート樹脂。
- 一般式(C)の割合が、重量比で一般式(C)/(一般式(A)+一般式(C))≦0.5 である請求項1記載のポリカーボネート樹脂。
- 請求項1記載のポリカーボネート樹脂とジオルガノポリシロキサンを混合したポリカーボネート樹脂組成物。
- 一般式(D)のジオルガノポリシロキサンを混合した請求項7記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(式中、R30〜R35は、各々独立して水素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数7〜17のアラルキル基であり、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。Wは、−SiO(R36)(R37) −および/または−SiO(R38)(R39) −の単独重合体またはランダム共重合体を表し、平均重合度は 3〜200 であり、R36〜R39は、各々独立して水素、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、または炭素数7〜17のアラルキル基であり、これらの基に炭素原子を有する場合には置換基として、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基を有することもできる。) - ジオルガノポリシロキサンの混合比が0.1〜30wt%である請求項7記載のポリカーボネート樹脂組成物。
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