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JP3715161B2 - エンジンの排ガス弁装置 - Google Patents

エンジンの排ガス弁装置 Download PDF

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JP3715161B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの排ガスをメイン排ガス通路とHC吸着材を有するバイパス排ガス通路とに択一的に切換えて導くエンジンの排ガス弁装置、特にメイン排ガス通路及びバイパス排ガス通路の各上流端に通じるバルブボデイと、そのバルブボデイ内を横切る弁軸と、バルブボディ内で前記弁軸に取付けられる弁体と、前記弁軸の一端部を回動可能に嵌合せしめて弁軸およびバルブボディ間に設けられる有底円筒状の第1滑り軸受と、前記弁軸の他端側を回動可能に貫通せしめて弁軸およびバルブボディ間に設けられる円筒状の第2滑り軸受とを備え、第2滑り軸受から突出した前記弁軸の他端に該弁軸を回動駆動するアクチュエータが連結されるエンジンの排ガス弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかる排ガス弁装置は、たとえば特開平11─166428号公報等で既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような排ガス弁装置にあっては、弁軸の一端は有底円筒状である第1滑り軸受を介してバルブボディに支承されているので弁軸および第1滑り軸受間からの排ガスリークの心配はないが、弁軸の他端側は第2滑り軸受を貫通するので弁軸および第2滑り軸受間からの排ガスリークの心配があり、上記従来のものでは、弁軸および第2滑り軸受間にシールリングを設けて排ガスの外部へのリークを防止するようにしている。
【0004】
しかるに上述のシールリング等によるリーク対策では、弁軸すなわち弁体の作動信頼姓を確保しつつ、長期間にわたって外部リークを殆ど「0」に抑えるのは困難である。特に、車両用エンジンの排ガス浄化装置に用いられる排ガス弁装置では、ますます厳しくなる排ガス規制に適合すること、たとえば車両の120Kもしくは150Kマイルの長期走行にかかわらず排ガスのリークが殆ど「0」となることが求められているのであるが、上記従来の排ガス弁装置では、そのような要求には応えられない。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、簡単な構造で弁軸の作動信頼性を確保しつつ排ガスのリークを長期間にわたって殆ど「0」に抑えることを可能としたエンジンの排ガス弁装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、エンジンの排ガスをメイン排ガス通路とHC吸着材を有するバイパス排ガス通路とに択一的に切換えて導くエンジンの排ガス弁装置であって、メイン排ガス通路及びバイパス排ガス通路の各上流端に通じるバルブボデイと、そのバルブボデイ内を横切る弁軸と、バルブボディ内で前記弁軸に取付けられる弁体と、前記弁軸の一端部を回動可能に嵌合せしめて弁軸およびバルブボディ間に設けられる有底円筒状の第1滑り軸受と、前記弁軸の他端側を回動可能に貫通せしめて弁軸およびバルブボディ間に設けられる円筒状の第2滑り軸受とを備え、第2滑り軸受から突出した前記弁軸の他端に該弁軸を回動駆動するアクチュエータが連結されるものにおいて、弁軸および第2滑り軸受間からリークする排ガスを貯留する排ガス溜まりが、第2滑り軸受および弁軸間または第2滑り軸受およびバルブボディ間に形成されると共に、弁軸の軸線方向に沿って排ガス溜まりよりも外方で第2滑り軸受またはバルブボディと弁軸との間にシール手段が設けられ、前記アクチュエータは、エンジンの吸気系で生じる負圧を動力源として作動する負圧アクチュエータであると共に、その負圧アクチュエータと該吸気系との間を結ぶ負圧導管に前記排ガス溜まりが接続されることを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、排ガスの流通路から弁軸および第2滑り軸受間をリークして来た排ガスは排ガス溜まりに一旦貯留されることになり、ガス吸引手段(即ち負圧アクチュエータと吸気系との間を結ぶ負圧導管)で排ガス溜まりから吸気系に吸引されるので排ガスの外部へのリークは殆ど「0」に抑えられる。これにより排ガス溜まりの外方に配置されるシール手段は、外部から排ガス溜まりへの空気の吸引を抑える機能を果たせばよく、弁軸の作動に影響を及ぼす程のシール性を要求されることはないので簡単な構造のものであればよく、またシール手段の長期使用による劣化が生じても排ガスの外部へのリークが生じることはない。しかも第2滑り軸受の内径も排ガスリークを考慮して厳密に設定する必要がない。すなわち第2滑り軸受および弁軸間または第2滑り軸受およびバルブボディ間に形成される排ガス溜まりにガス吸引手段が接続されるだけの簡単な構造で、弁軸の作動信頼性を確保しつつ排ガスのリークを長期間にわたって殆ど「0」に抑えることが可能となる。また第2滑り軸受および弁軸間をリークした排ガスがエンジンの吸気系に戻されることになり、ガス吸引手段を構成するための部品点数を少なくすることができ、しかも排ガス溜まりに近接した位置に配置される負圧アクチュエータの負圧導管を、ガス吸引手段と共有化することで部品点数の増加をより一層抑えることができる。
【0008】
また請求項の発明は、上記請求項の発明の構成に加えて、前記第1および第2滑り軸受に、前記弁軸の外周面を囲繞しつつ前記バルブボディからその内部の排ガスの流通路側に張出す張出し筒部が一体に設けられることを特徴とし、かかる構成によれば、バルブボディの内面に生じた錆が落下したとしても、その錆が第1および第2滑り軸受および弁軸間に噛込んで弁軸の回動作動に悪影響を及ぼすことが防止され、弁軸の作動をより確実に保証することができる。
【0009】
さらに請求項の発明は、上記請求項1又は2記載の発明の構成に加えて、前記負圧導管と前記排ガス溜まりとの間を接続する導管に、該排ガス溜まりから前記吸気系側への流通のみを許容するチェック弁が介設されることを特徴とする。この構成によれば、チェック弁は、吸気系の吸気負圧が所定値以上のときに吸気系側への流通のみを許容するように開弁し、吸気系から排ガス溜まり側への空気の流通を遮断し得るので、特に電気的に制御される弁等を不要としつつ、吸気の逆流を防止することができ、また吸気負圧が所定値以上のときにのみ、排ガス溜まりにリークした排ガスを吸気系に効果的に還流させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。 図1〜図4は本発明の第1実施例を示すものであり、図1はエンジンの吸気系および排気系を示す概略図、図2は排ガス弁装置の縦断面図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図3の4矢視図である。
【0011】
先ず図1において、多気筒エンジンEの吸気系11は、図示しないエアクリーナに上流端が接続される吸気管12と、該吸気管12の下流端に接続されるサージタンク13と、各気筒の吸気ポート14およびサージタンク13間を結ぶ吸気マニホールド15とを備えるものであり、吸気マニホールド15の吸気ポート14近傍には燃料噴射弁16が取付けられる。また吸気管12には、該吸気管12に配設されたスロットル弁17を迂回するようにしてバイパス管18が接続されており、このバイパス管18に空気制御弁19が配設される。
【0012】
エンジンEの排気系20は、各気筒の排気ポート21に上流端が接続される排気マニホールド22と、排気マニホールド22の下流端に共通に接続される第1排気管23と、第1排気管23の下流端に接続される触媒コンバータ24と、触媒コンバータ24を通過した排ガスを導き得るメイン排ガス通路27を形成する第2排気管25と、メイン排ガス通路27と並列であるバイパス排ガス通路28を形成するとともにHC吸着材29を内蔵して第2排気管25を覆う排ガスケース26と、触媒コンバータ24からの排ガスを前記メイン排ガス通路27およびバイパス排ガス通路28に択一的に切換えて導く排ガス弁装置30Aとを備え、メイン排ガス通路27およびバイパス排ガス通路28を流通した排ガスは、図示しない排気マフラーを経て外部に排出される。
【0013】
HC吸着材29は、第2排気管25の中間部外面と排ガスケース26の中間部内面で内、外周を支持されるようにしてバイパス排ガス通路28の中間部に配置されるものであり、バイパス排ガス通路28内に導入された排ガスはHC吸着材29を流過することになる。またHC吸着材29の配置位置よりも下流側で第2排気管25にはバイパス排ガス通路28の下流端部に通じる複数の連通孔31,31…が設けられており、HC吸着材29を流過した排ガスは前記連通孔31,31…からメイン排ガス通路27の下流端部を経て前記排気マフラー側に流れることになる。
【0014】
HC吸着材29は、たとえば結晶性アルミノケイ酸塩、詳しくはZSM─5ゼオライトおよび触媒素子の混合物であり、排ガスの温度がたとえば100℃未満の低温状態にあるときに排ガス中の未燃HC成分を吸着し、吸着した未燃HC成分を100℃〜250℃で脱離するものである。なお未燃HC成分の吸着、脱離温度はHC成分によって異なる。
【0015】
HC吸着材29よりも上流側のバイパス排ガス通路28と吸気系11のスロットル弁17よりも下流側との間には、HC吸着材29から脱離した未燃HC成分を吸気系11に戻す戻し管路32が設けられ、該戻し管路32の途中にはエンジンEの始動後にHC吸着材29が未燃HC成分を脱離する温度に達した状態で開弁する戻し制御弁33が設けられる。
【0016】
排ガス弁装置30Aは、エンジンEの始動後に前記一定時間が経過するまでは、触媒コンバータ24内の触媒が活性化温度に達していないことに起因して未燃HC成分が外部に排出されてしまうこと防止するために、触媒コンバータ24からの排ガスをバイパス排ガス通路28に導き、前記一定時間の経過後には触媒コンバータ24からの排ガスをメイン排ガス通路27に導くように排ガスの流れを切換えるものである。
【0017】
図2〜図4において、この排ガス弁装置30Aは、鋳鉄材から成るバルブボディ34と、該バルブボディ34に回動可能に支承される弁軸35と、バルブボディ34内で弁軸35に取付けられる弁体36,37とを備える。
【0018】
バルブボディ34は、触媒コンバーター24の下流端に上流端を通じさせるとともにメイン排ガス通路27の上流端に下流端を通じさせるメイン流通路38と、該メイン流通路38の中間部から分岐するとともに下流端をバイパス排ガス通路28の上流端に通じさせるバイパス流通路39とを形成するものであり、メイン排ガス通路38の上流端を開口させるようにしてバルブボディ34に一体に設けられる上流側フランジ部40が触媒コンバータ24に締結され、メイン排ガス通路38およびバイパス排ガス通路39の下流端を相互に独立して開口させてバルブボディ34に設けられる下流側フランジ部41が第2排気管25および排ガスケース26に締結される。
【0019】
バイパス流通路39の分岐位置よりも下流側におけるメイン流通路38の途中でバルブボディ34の内面には環状の弁座42が設けられており、弁体36は、該弁座42に周縁部を着座せしめてメイン流通路38を遮断するようにして円板状に形成される。またバイパス流通路39の上流端の前記メイン流通路38への開口位置でバルブホディ34には環状の弁座43が設けられており、弁体37は、該弁座43に周縁部を着座せしめてバイパス流通路39を遮断するようにして円板状に形成される。しかも両弁体36,37は、弁体36でメイン流通路38を遮断している状態では弁体37がバイパス流通路39を開放する状態にあり、弁体37でバイパス流通路39を遮断する状態では弁体36がメイン流通路38を開放している状態にあるようにして、連結部材44で相互に連結される。
【0020】
バイパス流通路39の上流端部にはメイン流通路38側に窪んだ凹部39aが形成されており、弁軸35はバイパス流通路39の凹部39aを横切るように配置され、該弁軸35に締結されるアーム45に弁体37が締結される。これにより弁軸35の回動に応じて両弁体36,37が弁軸35の軸線まわりに回動し、弁体36でメイン流通路38を遮断するとともに弁体37がバイパス流通路39を開放する状態と、弁体37でバイパス流通路39を遮断するとともに弁体36がメイン流通路38を開放する状態とが択一的に切換えられる。
【0021】
弁軸35に対応する部分でバルブボディ34には、該バルブボディ34の内、外間にわたる支持孔46,47が弁軸35と同軸に設けられており、それらの支持孔46,47は、バイパス流通路39側の小径孔部46a,47aに大径孔部46b,47bが段差をなして同軸に連設されて成るものである。
【0022】
支持孔46の大径孔部46bには外端を閉じた有底円筒状の第1滑り軸受48が嵌合、固定され、支持孔47の大径孔部47bには円筒状の第2滑り軸受49Aが嵌合、固定される。第1滑り軸受48には弁軸35の一端部が回動可能に嵌合され、弁軸35の他端側は第2滑り軸受49Aを回動可能に貫通する。しかも両滑り軸受48,49Aには、弁軸35を囲繞しつつ各支持孔46,47の小径孔部46a,47aを貫通してバルブボディ34の内面からバイパス流通路39側に張出す張出し筒部50,51が一体に設けられる。
【0023】
第2滑り軸受49Aには、バイパス流通路39側から順に小径孔52と、小径孔52よりも大径の中径孔53と、中径孔53よりも大径の大径孔54とが同軸に設けられており、第2滑り軸受49Aを貫通する弁軸35の中間部には中径孔53の内面に外周面を対向させる鍔部35aが設けられる。
【0024】
弁軸35の他端は第2滑り軸受49Aよりも外方に突出されており、この弁軸35の他端には、弁軸35の外周面よりも半径方向外方に張り出す円板状のリンクプレート55が固着される。またリンクプレート55およびバルブボディ34間にはコイル状の戻しばね56が設けられており、この戻しばね56は、弁体37を弁座43に着座せしめてバイパス流通路39を遮断する方向にリンクプレート55および弁軸35を回動付勢する。
【0025】
鍔部35aよりも外方で第2滑り軸受49Aおよび弁軸35間にはシール手段57が設けられており、該シール手段57は、鍔部35aの外面側に当接して中径孔53に挿入されるリング状のシール部材58と、該シール部材58を鍔部35aとの間に挟むようにリング状に形成されて中径孔53に挿入される押さえ部材59と、押さえ部材59の外方で弁軸35の外面に摺接する複数のパッキン60…と、各パッキン60…を保持して大径孔54に挿入されるシール押さえ85とから成り、リンクプレート55および鍔部35a間に挟持される。
【0026】
このシール手段57においては、軸方向に圧縮されたシール部材58の外面が中径孔53の内面に摺接し、また各パッキン60…が弁軸35の外面に摺接することにより、弁軸35および第2滑り軸受49A間がシールされる。
【0027】
しかもリンクプレート55は、シール手段57を外方から覆うようにして充分大径に形成されており、車両の走行に伴って飛散する泥水やダスト等による弁軸35およびシール手段57の汚損を極力回避して、弁軸35の作動信頼性を確保することができる。
【0028】
弁軸35の軸線から偏心した位置でリンクプレート55には連結ピン61が植設されており、弁軸35を前記戻しばね56のばね力に抗して回動駆動する負圧アクチュエータ62のロッド63が連結ピン61に連結される。
【0029】
該負圧アクチュエータ62は、ケーシング64と、該ケーシング64内を負圧室65および大気圧室66に区画するようにして周縁部がケーシング64に挟持されるダイヤフラム67とを備えるものであり、ケーシング64には負圧室65に通じる接続管68が設けられ、リンクプレート55の連結ピン61に連結されるロッド63は大気圧室66側からダイヤフラム67の中央部に連結される。
【0030】
図1に注目して、接続管68と、吸気系11におけるスロットル弁17よりも下流側とは負圧導管69を介して接続されており、該負圧導管69の途中には、エンジンEの始動から一定時間が経過した後に閉弁する負圧制御弁70が設けられる。したがって負圧制御弁70の開弁時には負圧室65に吸気負圧が導入され、ダイヤフラム67が負圧室65側に撓むことでロッド63がリンクプレート55を回動するようにして軸方向に作動することになる。すなわち負圧アクチュエータ62はエンジンEの吸気系11で生じる負圧を動力源として作動するものであり、エンジンEの始動後に一定時間が経過するまでの間に作動して、バイパス流通路39を開放してメイン流通路38を遮断する位置まで弁軸35を回動駆動する。
【0031】
負圧アクチュエータ62のケーシング64は、バルブボディ34に締結された支持板71に支持される。しかも該支持板71には前記リンクプレート55を配置する円形の開口部72が設けられる。
【0032】
支持板71には、リンクプレート55を覆うようにして支持枠73が締結されており、この支持枠73には開度センサー74が固定される。この開度センサー74には、弁軸35と同軸の回動軸線を有する検出板75が内蔵されており、弁軸35の軸線から偏心した位置でリンクプレート55に設けられた被検出軸76が検出板75の外周に設けられた突部75aに係合される。これにより弁軸35の回動に応じて検出板75が回動し、弁軸35の回動位置が開度センサー74で検出されることになる。
【0033】
また支持板71には、車両の走行に伴なって跳ねた小石等が負圧アクチュエータ62および開度センサー74に衝突することを防止すべく、負圧アクチュエータ62および開度センサー74を下方から覆うカバー84が固定される。
【0034】
本発明に従えば、弁軸35及び第2滑り軸受49A間からリークする排ガスを貯留する環状の排ガス溜まり77Aが、第2滑り軸受49Aにおける小径孔52の中間部内面に環状凹部を設けておくことにより、第2滑り軸受49Aおよび弁軸35間に形成される。
【0035】
排ガス溜まり77Aに溜まったガスはガス吸引手段78Aで吸引される。このガス吸引手段78Aは、スロットル弁17よりも下流側の吸気系11に排ガス溜まり77Aが接続されて成るものであり、排ガス溜まり77Aに通じて第2滑り軸受49Aに設けられる通路79と、該通路79に通じてバルブボデイ34に設けられる接続管80と、負圧導管69の負圧制御弁70よりも吸気系11寄りの部分ならびに接続管80間を結ぶ導管81と、該導管81の接続位置から吸気系11までの負圧導管69とを介して、排ガス溜まり77Aが吸気系11に接続される。しかも接続管80には絞り82が設けられ、導管81にはチェック弁86が介設される。而してチェック弁86は、スロットル弁17よりも下流側の吸気系11の吸気負圧が所定値以上のときに吸気系11側への流通のみを許容するように開弁し、吸気系11から排ガス溜まり77A側への空気の流通を遮断するものである。これにより特に電気的に制御される弁等を不要としつつ、吸気の逆流を防止することができ、吸気負圧が所定値以上のときのみ弁軸35および第2滑り軸受49A間からリークする排ガスを吸気系11に効果的に還流させることができる。
【0036】
次にこの第1実施例の作用について説明すると、排ガス弁装置30Aにおいて、弁軸35および第2滑り軸受49A間からリークする排ガスを貯留する排ガス溜まり77Aが、第2滑り軸受49Aおよび弁軸35間に形成され、該排ガス溜まり77Aにはガス吸引手段78Aが接続され、弁軸35の軸線方向に沿って排ガス溜まり77Aよりも外方で弁軸35およびバルブボディ34間にシール手段57が設けられている。
【0037】
したがってバイパス流通路39から弁軸35および第2滑り軸受49A間を経てリークして来た排ガスは排ガス溜まり77Aに一旦貯留されることになり、ガス吸引手段78Aで排ガス溜まり77Aから吸引されるので排ガスの外部へのリークは殆ど「0」に抑えられる。これにより排ガス溜まり77Aの外方に配置されるシール手段57は、外部から排ガス溜まり77Aへの空気の吸引を抑える機能を果たせばよく、弁軸35の作動に影響を及ぼす程のシール性を要求されることはないので、簡単な構造のものであればよく、シール手段57の長期使用による劣化が生じても排ガスの外部へのリークが生じることはない。しかも第2滑り軸受49Aの内径も排ガスリークを考慮して厳密に設定する必要がない。すなわち第2滑り軸受49Aおよび弁軸35間に形成される排ガス溜まり77Aにガス吸引手段78Aが接続されるだけの簡単な構造で、弁軸35の作動信頼性を確保しつつ排ガスのリークを長期間にわたって殆ど「0」に抑えることが可能となる。
【0038】
またガス吸引手段78Aは、エンジンEの吸気系11が排ガス溜まり77Aに接続されて成るものであるので、第2滑り軸受79Aおよび弁軸35間をリークした排ガスがエンジンEの吸気系11に戻されることになり、ガス吸引手段78Aを構成するための部品点数を少なくすることができる。
【0039】
しかも負圧アクチュエータ62は、エンジンEの吸気系11で生じる負圧を動力源として作動するものであり、吸気系11および負圧アクチュエータ62間を結ぶ負圧導管69に排ガス溜まり77Aが接続されるので、排ガス溜まり77Aに近接した位置に配置される負圧アクチュエータ62の負圧導管69を、ガス吸引手段78Aと共有化することで部品点数の増加をより一層抑えることができる。
【0040】
さらに第1および第2滑り軸受48,49Aには、弁軸35 の外周面を囲繞しつつバルブボディ34からバイパス流通路39側に張出す張出し筒部50,51が一体に設けられており、鋳鉄材から成るバルブボディ34の内面に生じた錆が落下したとしても、その錆が第1および第2滑り軸受48,49Aおよび弁軸35間に噛込むことが前記張出し筒部50,51によって阻止されるので、錆の噛込みが弁軸35の回動作動に悪影響を及ぼすことが防止され、弁軸35の作動をより確実に保証することができる。
【0041】
図5は本発明の第2実施例を示すものであり、上記第1実施例に対応する部分には同一の参照符号を付す。
【0042】
排ガス弁装置30Bにおいて、バルブボディ34に設けられた支持孔47の大径孔部47bには円筒状の第2滑り軸受49Bが嵌合、固定され、第2滑り軸受49Aを貫通する軸受35の他端にはリンクプレート55が固着される。また弁軸35には、支持孔47における大径孔部47bの内面に外周面を対向せしめる鍔部35aが設けられており、この鍔部35aよりも外方で第2滑り軸受49Bおよびバルブボディ34間にはシール手段57が設けられる。
【0043】
また弁軸35および第2滑り軸受49B間からリークする排ガスを貯留する環状の排ガス溜まり77Bが、第2滑り軸受49Bの中間部外面に環状凹部を設けることにより、第2滑り軸受49Bおよびバルブボディ34間に形成されており、弁軸35の鍔部35aおよび排ガス溜まり77B間で第2滑り軸受77Bの外面には、弁軸35および第2滑り軸受49B間を経て鍔部35a側にリークしてきた排ガスを前記排ガス溜まり77Bに導く複数の連通溝83…が設けられる。
【0044】
排ガス溜まり77Bに溜まったガスはガス吸引手段78Bで吸引されるものであり、このガス吸引手段78Bは、排ガス溜まり77Aに通じてバルブボディ34に設けられる接続管80と、負圧導管69(図1参照)の負圧制御弁70よりも吸気系11寄りの部分ならびに接続管80間を結ぶ導管81(図1参照)と、該導管81の接続位置から吸気系11までの負圧導管69とを介して、スロットル弁17よりも下流側の吸気系11に排ガス溜まり77Aが接続されて成るものである。
【0045】
この第2実施例によっても、上記第1実施例と同様の効果を奏することができる。
【0046】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である
【0047】
【発明の効果】
以上のように発明によれば、弁軸の作動信頼性を確保しつつ排ガスのリークを長期間にわたって殆ど「0」に抑えることが可能となる。また第2滑り軸受および弁軸間をリークした排ガスがエンジンの吸気系に戻されることになり、ガス吸引手段を構成するための部品点数を少なくすることができ、しかも排ガス溜まりに近接した位置に配置される負圧アクチュエータの負圧導管を、ガス吸引手段と共有化することで部品点数の増加をより一層抑えることができる。
【0048】
また特に請求項の発明によれば、錆が第1および第2滑り軸受および弁軸間に噛込んで弁軸の回動作動に悪影響を及ぼすことを防止し、弁軸の作動をより確実に保証することができる。
【0049】
また特に請求項3の発明によれば、上記負圧導管と排ガス溜まりとの間を接続する導管に、該排ガス溜まりから吸気系側への流通のみを許容するチェック弁が介設され、このチェック弁は、吸気系の吸気負圧が所定値以上のときに吸気系側への流通のみを許容するように開弁し、吸気系から排ガス溜まり側への空気の流通を遮断し得るので、特に電気的に制御される弁等を不要としつつ、吸気の逆流を防止することができ、また吸気負圧が所定値以上のときにのみ、第2滑り軸受および弁軸間をリークした排ガスを吸気系に効果的に還流させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 エンジンの吸気系および排気系を示す概略図である。
【図2】 排ガス弁装置の縦断面図である。
【図3】 図2の3−3線断面図である。
【図4】 図3の4矢視図である。
【図5】 第2実施例の図3に対応した断面図である。
【符号の説明】
11・・・吸気系
20・・・排気系
27・・・メイン排ガス通路
29・・・HC吸着材
28・・・バイパス排ガス通路
30A,30B・・・排ガス弁装置
34・・・バルブボデイ
35・・・弁軸
36,37・・・弁体
39・・・バイパス流通路
48・・・第1滑り軸受
49A,49B・・・第2滑り軸受
50,51・・・張出し筒部
57・・・シール手段
62・・・負圧アクチュエータ
69・・・負圧導管
77A,77B・・・排ガス溜まり
78A,78B・・・ガス吸引手段
81・・・導管
86・・・チェック弁
E・・・エンジン

Claims (3)

  1. エンジンの排ガスをメイン排ガス通路(27)とHC吸着材(29)を有するバイパス排ガス通路(28)とに択一的に切換えて導くエンジンの排ガス弁装置であって、
    メイン排ガス通路(27)及びバイパス排ガス通路(28)の各上流端に通じるバルブボデイ(34)と、そのバルブボデイ(34)内を横切る弁軸(35)と、バルブボディ(34)内で前記弁軸(35)に取付けられる弁体(36,37)と、前記弁軸(35)の一端部を回動可能に嵌合せしめて弁軸(35)およびバルブボディ(34)間に設けられる有底円筒状の第1滑り軸受(48)と、前記弁軸(35)の他端側を回動可能に貫通せしめて弁軸(35)およびバルブボディ(34)間に設けられる円筒状の第2滑り軸受(49A,49B)とを備え、第2滑り軸受(49A,49B)から突出した前記弁軸(35)の他端に該弁軸(35)を回動駆動するアクチュエータ(62)が連結されるものにおいて、
    弁軸(35)および第2滑り軸受(49A,49B)間からリークする排ガスを貯留する排ガス溜まり(77A,77B)が、第2滑り軸受(49A)および弁軸(35)間または第2滑り軸受(49B)およびバルブボディ(34)間に形成されると共に、弁軸(35)の軸線方向に沿って排ガス溜まり(77A,77B)よりも外方で第2滑り軸受(49A)またはバルブボディ(34)と弁軸(35)との間にシール手段(57)が設けられ
    前記アクチュエータは、エンジン(E)の吸気系(11)で生じる負圧を動力源として作動する負圧アクチュエータ(62)であると共に、その負圧アクチュエータ(62)と該吸気系(11)との間を結ぶ負圧導管(69)に前記排ガス溜まり(77A,77B)が接続されることを特徴とする、エンジンの排ガス弁装置。
  2. 前記第1および第2滑り軸受(48;49A,49B)に、前記弁軸(35)を囲繞しつつ前記バルブボディ(34)からその内部の排ガスの流通路(39)側に張出す張出し筒部(50,51)が一体に設けられることを特徴とする、請求項1記載のエンジンの排ガス弁装置。
  3. 前記負圧導管(69)と前記排ガス溜まり(77A,77B)との間を接続する導管(81)に、該排ガス溜まり(77A,77B)から前記吸気系(11)側への流通のみを許容するチェック弁(86)が介設されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のエンジンの排ガス弁装置
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