JP3786197B2 - 車両用計器及びその駆動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用計器及びその駆動方法に関し、特に被測定対象から発せられるパルス信号を計数して車両の走行状態に応じた計測量がECU(エンジンコントロールユニット)によって求められ、前記ECUにより求められた前記計測量をシリアル転送路を介して入力して前記走行情報を表示する車両用計器及びその駆動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両用計器としては、ステッピングモータや交差コイル式回転マグネット型電流計等の駆動本体からなる表示手段と、計測量に対応したデジタル信号に基づいて前記表示手段を駆動させる駆動回路とを有し、前記駆動本体の軸端に装着した指針を、目盛りや数字等の表示指標が形成され前記駆動部に備えられる文字板上を回動させることで、車両の走行状態を表示するものがある。
【0003】
このような車両用計器は、例えば、自動車用の走行速度計やエンジン回転計、さらには検出信号のA/D処理により燃料計や温度計にも使用が可能であり、例えば特許文献1及び特許文献2に開示され、実用化に向けて様々な提案がなされている。また、最近では、車両用計器におけるシリアル通信化が進んでおり、車両に搭載されるECUから車両の走行状態に応じたデジタル信号をシリアル伝送ケーブル(シリアル転送路)を介し車両用計器に伝送することで、前記表示手段を動作させる駆動装置が開発されている。
【0004】
【特許文献1】
特開昭61−129575号公報
【特許文献2】
特開平1−223312号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
かかる車両用計器が、例えば車両速度(以下、車速という)を表示するアナログ表示方式の速度計である場合について説明する。前記ECUは、車両に搭載される車速センサ(車両の車輪の回転に伴ってパルス信号を発するセンサ)からの車両速度に応じたパルス信号を前記ECUに一旦入力し、前記パルス信号の有効エッジ間(パルス信号の立ち上がりから立ち上がり、もしくは立ち下がりから立ち下がりにおけるパルス長)の周期を求めるとともに、この周期に応じたデジタル信号(以下、周期データという)をシリアル転送ケーブルを介して前記速度計に出力する。前記速度計は、この周期データを速度データに変換し車両速度を表示するものである。しかしながら、前記ECUは、車両が減速状態にあると前記車速センサからのパルス信号の発生が減少方向となるため、前記周期測定に時間を要し、そのため前記周期データの転送周期も長くなる。そのためこの周期データを入力して駆動する前記速度計にあっては、この転送周期に合わせて前記表示手段を駆動させると、前記駆動本体に装着される指針の動きが間欠的な動きになり、車両用計器として円滑な指示動作が得られないといった問題点を有している。
【0006】
そこで、本発明は前記問題点に着目し、表示手段の間欠的な動きを防止し、車両用計器としての円滑な表示動作が得られる車両用計器その駆動方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するため、車両に搭載される制御ユニットからシリアル転送路を介して車両情報であるデジタル信号を入力し、前記デジタル信号に基づいて前記車両の状態を表示手段によって表示する車両用計器であって、前記車両の走行情報である有効エッジ間のパルス長に対応した周期データを前記デジタル信号として前記シリアル転送路を介して入力し、前記周期データを入力した場合に前記表示手段を動作させる表示データを得るためのラッチタイミングを生成する第1の処理と、前記周期データの転送周期が長くなり最終入力された周期データからの変化が無く、前記最終入力された周期データ相当の時間に達した場合に前記表示手段を動作させる表示データを得るためのラッチタイミングを生成する第2の処理と、更に前記最終入力された周期データからの変化がなく、予め定められた複数段階の各時間に達する毎に、前記表示手段を動作させる表示データを得るためのラッチタイミングを生成する第3の処理とを実行するラッチタイミング生成手段と、前記ラッチタイミング生成手段の前記第1,第2の処理により得られる前記ラッチタイミングによって所定の各表示データを前記表示手段に出力する処理を実行するとともに、前記第3の処理により生成される前記各ラッチタイミングによって徐々に小さくなる各表示データを前記表示手段に出力する処理を実行する走行情報変換手段と、を備えてなるものである。
【0009】
また、車両に搭載される制御ユニットからシリアル転送路を介して車両情報であるデジタル信号を入力し、前記デジタル信号に基づいて前記車両の状態を表示手段によって表示する車両用計器の駆動方法であって、前記車両の走行情報である有効エッジ間のパルス長に対応した周期データを前記デジタル信号として前記シリアル転送路を介して入力し、前記周期データを入力した場合に前記表示手段を動作させるための表示データを得るためのタイミングを生成する第1の処理を実行して所定の表示データを前記表示手段に出力させ、前記周期データの転送周期が長くなり最終入力された周期データからの変化が無く、前記最終入力された周期データ相当の時間に達した場合に前記表示手段を動作させるための表示データを得るためのタイミングを生成する第2の処理を実行して所定の表示データを前記表示手段に出力させ、更に前記最終入力された周期データからの変化がなく、予め定められた複数段階の時間に達する毎に、前記表示手段を動作させるための表示データを得るためのタイミングを生成する第3の処理を実行するとともに、前記第3の処理により生成される前記各ラッチタイミングによって徐々に小さくなる表示データを前記表示手段に出力させてなるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づき説明する。尚、本発明の実施の形態において、車両用計器として速度計を例に挙げ説明する。
【0018】
図1は、速度計の全体構成を示すブロック図である。速度計1は、シリアル転送ケーブル2を介してECUユニット(制御ユニット)3に接続されている。尚、ECUユニット3は、速度計,エンジン回転計,水温計及び燃料計等を備えるコンビネーションメータからなる車両用計器にシリアル転送ケーブル2を介して接続するものであるが、説明を簡略化するために速度計1のみの説明に止める。
【0019】
速度計1は、ECUユニット3によって求められた車両速度に応じた周期データ(デジタル信号)を入力し、表示データに変換するマイクコンピュータからなる制御手段11と、制御手段11によって求められた速度(表示)データに基づいて動作する駆動本体(表示手段)12とから構成されている。
【0020】
制御手段11は、CPU,ROM,RAM及び入出力インターフェイス回路等から主に構成され、前記周期データを後で詳述する処理によって速度データに変換し駆動本体12を制御するものである。制御手段11は、前記周期データから速度データを求めるための後で詳述するラッチタイミング生成手段であるラッチタイミング生成機能と、前記速度データを駆動本体12に出力するための後で詳述する走行情報変換手段である走行情報変換機能を有している。
【0021】
駆動本体12は、ステッピングモータや交差コイル式回転マグネット型電流計等からなり、本体に設けられる指針軸に装着される指針12aと、指針12aの背後に配設され、目盛り,数字及び記号等からなる表示指標が印刷形成されてなる文字板12bとの対比判読によって速度情報を得るアナログ表示式計器である。駆動本体12は、制御手段11によって求めらる速度データである指示角度データを入力すると前記指針が駆動する仕組みになっている。
【0022】
ECUユニット3は、車両の走行状態に応じて発せられる車速センサからのパルス信号を入力し、前記パルス信号における有効エッジ間を所定周期のクロック信号によって計数し、この計数結果を周期データ(前記有効エッジ間のパルス長(時間)に対応したデジタルデータ)として速度計1に転送するものである。ECUユニット3は、前述の速度計1への周期データの転送の他に、図示しない回転計へイグニッションパルス信号(TAパルス信号)の周期データ(前記有効エッジ間のパルス長(時間)に対応したデジタルデータ)を転送したり、あるいは燃料計,水温計,ウインカ指示及びハザード指示等の各種信号をシリアル転送ケーブル2を介してシリアルデータとして各種インジケータ(エンジン回転計等)に転送するものである。
【0023】
次に、図2を用いて速度計1の駆動方法について説明する。
【0024】
制御手段11は、ECUユニット3から転送される周期データが入力されるか否かを判定する(ステップS1)。尚、周期データが入力される場合とは、車両が加速あるいは一定速度走行等の通常走行を行っている場合であり、また周期データに入力されない場合とは、車両が減速状態にある場合である。
【0025】
制御手段11は、変化があると判定すると、後述する低速表示処理時に活用する内部カウンタのカウント値nに「0」を書き込むリセット処理を実行し(ステップS2)、速度平均を求めるバッファへの書き込みタイミング(以下、ラッチタイミングという)を生成する第1の処理を実行する(ステップS3〜ラッチタイミング生成手段)。
【0026】
次に、制御手段11は、前記ラッチタイミングの生成に合わせて平均周期データを求め、そして算出された平均周期データを所定の演算式に代入し速度データを求め(ステップS4)、駆動本体12が駆動可能な指示角度データに変換し、駆動本体12へ出力する(ステップS5〜走行情報換手段)。前述した処理によって、車両の通常走行時の表示処理が可能となる。
【0027】
次に、制御手段11における車両の減速時の低速処理について説明する。制御手段11は、ステップS1において、ECUユニット3から転送される周期データが前回入力された周期データに対し変化がないと判断(所定時間待機しても周期データに変化がないと判断)すると(ステップS1)、前記内部カウンタのカウント値nに「n+1」する(ステップS6)。
【0028】
そして、制御手段11は、前記内部カウンタのカウント値nが「1」であるか否かを判定し(ステップS7)、「n=1(初回であればカウント値n=1)」であると判定すると低速処理である第2の処理を実行する。制御手段11は、ECUユニット3から転送され、変化がないと判断した最終の周期データに相当する時間が経過したか否かを判定し(ステップS8)、前記時間の経過後にステップS3に移行してラッチタイミングを生成し、前記ラッチタイミングの生成に合わせて前記時間に相当する周期データを前記バッファ内に格納して平均周期データを求め、そして算出された平均周期データを所定の演算式に代入し速度データ(表示データ)を求め(ステップS4)、駆動本体12が駆動可能な指示角度データに変換し、駆動本体12へ出力する(ステップS5)。
【0029】
制御手段11は、ステップS1において周期データが更に変化しない場合に、ステップS6において、前記内部カウンタのカウンタ値nに「n+1」する。そして制御手段11は、ステップS7におけるカウント値nの判定によって「n=1」でないと判定すると(2回目であればn=2)、低速処理である第3の処理を実行するべく、前記内部カウンタのカウント値nと、前記第3の処理となる予め定められる繰り返し実行回数mとを比較し(ステップS9)、「n=m」でない場合に、複数段階に予め設定されている各時間の内の第1の時間が経過したか否かを判定し(ステップS10)、前記第1の時間の経過後にステップS3に移行してラッチタイミングを生成し、前記ラッチタイミングの生成に合わせて前記第1の時間に相当する周期データを前記バッファ内に格納して平均周期データを求める。そして算出された平均周期データを所定の演算式に代入し速度データ(表示データ)を求め(ステップS4)、駆動本体12が駆動可能な指示角度データに変換し、駆動本体12へ出力する(ステップS5)。
【0030】
制御手段11における前記第3の処理は、前記内部カウンタのカウント値nと繰り返し実行回数m(例えば、m=6)とが一致(「n=m)するまで繰り返し実行されるものであるが、前記第3の処理が終了するまでの間に、ステップS1において、入力される周期データに変化がありと判定されると、前記第3の処理を直ちに終了し、通常の前記第1の処理を実行することになる。
【0031】
制御手段11は、前記第3の処理における前記複数段階の時間設定において、例えば、第1の時間を120ms、第2の時間を180ms、第3の時間を240msとし、第mの時間に達するまで60ms毎に時間間隔が増える設定がなされている。
【0032】
また、前記複数段階の時間設定に対応する速度データとしては、前記第1の時間(120ms)が11.8km/h、前記第2の時間(180ms)が7.8km/h、前記第3の時間(240ms)が5.9km/h・・・というように徐々に車両速度が小さくなるように設定される。
【0033】
前述の第2,第3の処理によって、ECUユニット3から転送される周期データが入力されない場合であっても、速度が徐々に遅くなる擬似的な複数段階の周期データを前記バッファ内に格納することが可能であるため、車両低速時における駆動本体12の指針12bの動作を円滑に駆動させることができることになる。
【0034】
かかる速度計1及びその駆動方法は、車両に搭載されるECUユニット3からシリアル転送ケーブル2を介して車両情報であるデジタル信号を入力し、前記デジタル信号に基づいて前記車両の速度(状態)を駆動本体12によって表示するものであり、速度(走行)情報である有効エッジ間の周期データを前記デジタル信号としてシリアル転送路2を介して入力し、前記周期データを入力した場合に駆動本体12を動作させる速度データを得るためのラッチタイミングを生成するラッチタイミング生成処理を実行し、前記タイミング生成処理により得られるタイミングによって、前記周期データを前記速度データに変換するとともに、前記速度データを駆動本体12に出力することで前記走行情報を表示するもである。
【0035】
従って、ECUユニット3から転送されるデータが車速センサから発せられるパルス信号の有効エッジ間の周期データであっても制御手段11が有する前記バッファへの書き込み処理するタイミングを生成できるため、良好な速度表示を得ることができる。
【0036】
また、速度計1及びその駆動方法は、前記ラッチタイミング生成処理は、前記周期データの転送周期が長くなり最終入力された周期データからの変化が無く、前記最終入力された周期データ相当の時間に達した場合に、駆動本体12を動作させるための速度データを得るためのタイミングを生成し、前記最終入力された周期データからの変化がなく、予め定められた複数段階の各時間に達する毎に、前記速度データを得るためのラッチタイミングを生成するものであり、また、前記複数段階の時間毎に生成されるタイミングに応じて、速度データが徐々に小さくなるように、駆動本体12を制御するものであることから、ECUユニット3から周期データの転送周期が長くなる車両の減速状態であっても、擬似的に周期データ及び速度データを生成して駆動本体12を細かな分解能の基に制御することが可能であるため、駆動本体12の駆動部に装着される指針12aの間欠的な動き防止し、車両用計器として円滑な指示動作を得ることが可能となる。
【0037】
尚、本発明の実施の形態では、速度計1を例に挙げて説明したが、本発明をエンジン回転計に適用することも可能である。
【0039】
また、本発明の実施の形態では、アナログ表示式計器を例に挙げたが、本発明はデジタル表示式計器に適用しても同様な効果を得ることができる。
【0040】
【発明の効果】
本発明は、車両に搭載される制御ユニットからシリアル転送路を介して車両情報であるデジタル信号を入力し、前記デジタル信号に基づいて前記車両の状態を表示手段によって表示する車両用計器及びその駆動方法に関し、表示手段の間欠的な動きを防止し、車両用計器としての円滑な表示動作を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の全体構成を示すブロック図。
【図2】同上実施の形態の駆動方法を示す図。
【符号の説明】
1 速度計(車両用計器)
11 制御手段
12 駆動本体(表示手段)
12a 指針
12b 文字板
2 シリアル転送ケーブル(シリアル転送路)
3 ECUユニット(制御ユニット)
Claims (2)
- 車両に搭載される制御ユニットからシリアル転送路を介して車両情報であるデジタル信号を入力し、前記デジタル信号に基づいて前記車両の状態を表示手段によって表示する車両用計器であって、
前記車両の走行情報である有効エッジ間のパルス長に対応した周期データを前記デジタル信号として前記シリアル転送路を介して入力し、前記周期データを入力した場合に前記表示手段を動作させる表示データを得るためのラッチタイミングを生成する第1の処理と、前記周期データの転送周期が長くなり最終入力された周期データからの変化が無く、前記最終入力された周期データ相当の時間に達した場合に前記表示手段を動作させる表示データを得るためのラッチタイミングを生成する第2の処理と、更に前記最終入力された周期データからの変化がなく、予め定められた複数段階の各時間に達する毎に、前記表示手段を動作させる表示データを得るためのラッチタイミングを生成する第3の処理とを実行するラッチタイミング生成手段と、
前記ラッチタイミング生成手段の前記第1,第2の処理により得られる前記ラッチタイミングによって所定の各表示データを前記表示手段に出力する処理を実行するとともに、前記第3の処理により生成される前記各ラッチタイミングによって徐々に小さくなる各表示データを前記表示手段に出力する処理を実行する走行情報変換手段と、
を備えてなることを特徴とする車両用計器。 - 車両に搭載される制御ユニットからシリアル転送路を介して車両情報であるデジタル信号を入力し、前記デジタル信号に基づいて前記車両の状態を表示手段によって表示する車両用計器の駆動方法であって、
前記車両の走行情報である有効エッジ間のパルス長に対応した周期データを前記デジタル信号として前記シリアル転送路を介して入力し、前記周期データを入力した場合に前記表示手段を動作させるための表示データを得るためのタイミングを生成する第1の処理を実行して所定の表示データを前記表示手段に出力させ、
前記周期データの転送周期が長くなり最終入力された周期データからの変化が無く、前記最終入力された周期データ相当の時間に達した場合に前記表示手段を動作させるための表示データを得るためのタイミングを生成する第2の処理を実行して所定の表示データを前記表示手段に出力させ、
更に前記最終入力された周期データからの変化がなく、予め定められた複数段階の時間に達する毎に、前記表示手段を動作させるための表示データを得るためのタイミングを生成する第3の処理を実行するとともに、前記第3の処理により生成される前記各ラッチタイミングによって徐々に小さくなる表示データを前記表示手段に出力させてなることを特徴とする車両計器の駆動方法。
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