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JP3757110B2 - ゼオライト膜の製造方法 - Google Patents

ゼオライト膜の製造方法 Download PDF

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JP3757110B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゼオライト膜の製造技術に関する。特に、微細孔を有するゼオライト膜その他の高機能性ゼオライト多孔質膜を効率よく製造する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
ゼオライト膜を製造する方法の一つとしてゾルを用いる方法がある。かかる製造方法では、ゼオライト膜を形成するための原料物質(種々の無機酸化物等)を粒子として含むゾル(以下「ゼオライト膜形成用ゾル」という。)を予め調製しておく。而して、浸漬法等によって各種の支持体の表面に当該ゼオライト膜形成用ゾルを付着させ、その後に水熱合成等を行うことによって当該支持体表面にゼオライト膜を形成する。
【0003】
ところで、上述のゼオライト膜形成用ゾルを用いる製造方法によって、製造者が所望する性状のゼオライト膜を安定して製造するためには、使用するゼオライト膜形成用ゾルを常に適格なものに調整しておく必要がある。ゾルの組成や状態(性質)が適切でないと、所望する性状のゼオライト膜が安定的に製造されるとは限らないからである。従って、所望する性状のゼオライト膜を安定的に且つ大量に製造するためには、本来、それに適する組成や状態(性質)のゾルをその均質性を失うことなく繰返し調製すればよいことになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来、機能的に均質なゼオライト膜形成用ゾルを安定的に繰返し調製することは困難であった。すなわち、ゼオライト膜形成用ゾルの調製には、使用する原料物質(出発原料)の品質や形状、或いは種々のゾル調製条件(温度、原料添加の方法や順序等)といった非常に多くの膜形成能に関与すると考えられるパラメータが存在するからである。而して、これらパラメータの全てを制御するのは困難である。むしろ、膜形成能に影響を与える主要ないくつかのパラメータを選択し、それらを指標にしてゾルを調製したり或いは調製したゾルの性能評価を行うことが、所望する性状のゼオライト膜を安定的に製造するうえで好ましい。
このことに関して、例えば特開平8−57275号公報には、ゾル調製に係る上記数多くのパラメータの中から、ジルコニア系セラミック膜形成用ゾルに含まれる粒子(ジルコニア)の表面積と結晶子サイズとの関係に着目し、当該表面積の結晶子サイズに対する比率が所定の範囲内にあるように調製されたゾルを用いることによって、限外濾過若しくは逆浸透に適する高機能ジルコニア系セラミック膜を安定的に形成し得ることが記載されている。
【0005】
しかしながら、上記公報に記載されているような粒子の表面積と結晶子サイズとの関係を指標としては、セラミック膜形成用に調製されたゾルが所望する性状のセラミック膜を安定的に製造し得るものであるか否か(即ち所望する性状のセラミック膜製造用としての適不適)を、調製したゾル毎に簡便に判定することは困難である。上記粒子の表面積および結晶子サイズの測定が煩雑であるとともに、その評価基準も一般的ではないからである。
このため、ゼオライト膜形成用として予め調製したゾルが、所望する性状のゼオライト膜を形成するものとして適するか否かを事前(即ち当該ゾルをゼオライト膜合成プロセスに使用する前)に評価する簡便な方法が望まれている。かかる評価が簡便に行われると、当該評価で不適と判断されたゾルを排除し、当該ゾルがゼオライト膜合成プロセスに使用されることを回避することができる。その結果、所望したものとは異なる性状のゼオライト膜が形成されるのを未然に防止しつつ目的とするゼオライト膜を安定的に製造することが可能となる。
【0006】
本発明は、ゼオライト膜形成用ゾルを用いてゼオライト膜を製造する方法に関する上記従来の課題を解決すべく創出されたものであり、その目的とするところは、所望する性状のゼオライト膜を安定して製造するのに適するゾルを容易に判断し得る評価基準及び評価方法を提供することである。併せて、かかる評価によって目的のゼオライト膜を形成するのに不適なゾルを排除しつつ、結果として所望する性状のゼオライト膜を安定的に製造し得るゼオライト膜製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、所定のゼオライト膜形成用ゾルに含まれている当該ゼオライト膜を形成するための原料物質から成る粒子(以下「ゾル粒子」と略称する。)の粒径分布に着目し、かかる粒径分布を指標にすると、所望する性状のゼオライト膜を安定して製造するのに適するゾルを容易に判断し得ることを見出し、以下に説明する発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によって提供されるゼオライト膜製造方法は、(a).ゼオライト膜形成用の原料物質から成る粒子が分散して成るゾルを調製する工程と、(b).当該ゾル中の粒子の粒径を光学的に測定する工程と、(c).当該粒径測定に基づいて、上記ゾルが粒径(即ち光学的測定データに基づく粒径をいう。以下同じ。)1nm〜500nmの粒子に富むものか否かを判定する工程と、(d).当該粒径の粒子に富むものと判定されたゾルを用いてゼオライト膜を合成する工程とを包含する。
【0008】
かかる構成の本発明のゼオライト膜製造方法では、予め調製したゼオライト膜形成用ゾルに含まれるゾル粒子の粒径を光学的手段によって測定する。次いで、その測定データに基づき、当該ゾル粒子として粒径が1nm〜500nmのものに富むものと判定されたゾルのみを使用してゼオライト膜の合成(形成)を行うことを特徴とする。
なお、本明細書において、ゼオライト膜形成用ゾルについて「所定の粒径範囲(例えば1nm〜500nm)の粒子に富む」とは、次の3つの要件の少なくとも1つの要件を具備することをいう。すなわち、かかる要件とは、(i).当該ゾルに含まれるゾル粒子の粒径分布(即ちゾル粒子の散乱光強度又は粒子数に基づく粒径別の存在比率)に関して、上記所定の粒径範囲に少なくとも一つの極値(ピーク)を有すること、(ii).当該ゾル1g当り、上記所定の粒径範囲に属する粒子を少なくとも100μg含有すること、(iii).当該ゾルに含まれるゾル粒子全体(数)の50%以上が上記粒径範囲に属する粒子で占められること、である。かかる粒径範囲のゾル粒子に富むゾルは、支持体上での膜形成や良好な結晶成長を促し、顕著な欠陥の認められない緻密な多孔質膜等を形成することができる。このことによって本発明のゼオライト膜製造方法では、上記判定によって不適(典型的には粒径1nm〜500nmの粒子を実質上含んでいない)とされたゾルを排除し、続くゼオライト膜合成工程において当該ゾルを使用しない。このため、本発明のゼオライト膜製造方法によると、所望したものとは異なる性状のゼオライト膜が形成されるのを未然に防止しつつ目的とするゼオライト膜を安定的に製造することができる。
【0009】
上記本発明のゼオライト膜製造方法として好ましい一つの方法では、上記ゼオライト合成工程は、上記粒径測定に基づいて粒径1nm〜100nmの粒子に富むものと判定されたゾルを用いて行われる。
かかる粒径範囲のゾル粒子に富むゾルは、支持体上での膜形成や結晶成長をより促進し、結果、顕著な欠陥のない緻密な多孔質膜等を形成することができる。このため、本構成のゼオライト膜製造方法によると、ガス分離膜や分子篩い膜等の高機能性ゼオライト膜を安定的に製造することができる。
【0010】
また、上記本発明のゼオライト膜製造方法としてさらに好ましい一つの方法では、(e).上記ゾル中において上記粒径1nm〜500nmの粒子を富ませる工程をさらに包含する。
かかる構成の本発明のゼオライト膜製造方法では、所望する性状のゼオライト膜を形成するために好適に使用し得るゾルを高率に調製することができる。従って、本構成のゼオライト膜製造方法によると、上記(a).工程で調製したゾルのゼオライト合成プロセス(上記(d).工程)への利用率(歩留まり)を向上させることができる。このため、所望する性状を備えた高機能性ゼオライト膜をより安定的に且つ効率よく製造することができる。
すなわち、上記目的を実現する他の側面として、本発明は、目的のゼオライト膜を製造するのに好適なゾルを効率よく製造し得るゾル製造方法を提供する。
【0011】
本発明のゼオライト膜製造方法によると、所望したものとは異なる性状のゼオライト膜が形成されるのを未然に防止しつつ目的とするゼオライト膜を安定的に製造することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のゼオライト膜製造方法の好適な実施形態を説明する。なお、以下で詳述する具体的な内容以外の条件設定や補助的処理工程等の追加は、従来のゼオライト膜製造分野で一般的に用いられている手法に準じればよく、特に制限されない。
上述のとおり、本発明のゼオライト膜製造方法は、ゼオライト膜形成用ゾルを調製後に当該ゾル中のゾル粒子の粒径分布を測定し、その結果に基づいて当該ゾルが所望する性状のゼオライト膜を安定的に製造し得るものであるか否か(即ち所望する性状のゼオライト膜製造用としての適不適)を判定することを特徴とするゼオライト膜製造方法である。以下、本発明のゼオライト膜製造方法を、上記工程毎に詳細に説明する。
【0013】
先ず、上述の(a).ゾル調製工程について説明する。本工程には、本発明特有の制限事項はなく、従来から行われている一般的なゾル調製手段をそのまま適用することができる。また、製造しようとするゼオライト膜の材質に応じて種々の出発原料を用いることができる。
例えば、アルミノケイ酸塩等の微粒子が分散して成るゼオライト膜形成用ゾルを調製する場合には、典型的には、種々のアルカリ源(水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等)、シリカ源(シリカゾル、水ガラス、珪酸ナトリウム等)、アルミナ源(アルミン酸ナトリウム、硝酸アルミニウム、水酸化アルミニウム等)等の出発原料をゼオライト種に応じた適切な組成比で混合した水溶液を作製し、室温条件下で所定時間攪拌するとよい。なお、アルミニウムを含まない組成のゼオライト膜を作成する場合には、アルミナ源はなくてもよい。また、種々の出発原料を含む原料混合物(ゾル、ゲル等)に臭化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム等の有機結晶化剤(テンプレート)を適当量加えてもよい。
【0014】
次に、上記(b).粒径測定工程について説明する。本発明の実施にあたっては、上記調製したゾル中のゾル粒子の粒径を光学的に測定すればよく、その方法(手段)は特に限定されない。例えば、限外顕微鏡等の顕微鏡を用いて直接的に粒径を測定してもよいが、より簡便に粒径を測定し得る光学的手段として、光散乱法に基づく測定が好ましい。かかる光散乱法によると、光の散乱を利用してゾル粒子の大きさを容易に測定することができる。また、かかる光散乱法に基づく粒径測定は、市販されている一般的なレーザー式散乱光強度測定装置等によって、容易に行うことができる。また、後述する実施例に示すように、かかる装置等の利用によってゼオライト膜形成用ゾルに含まれるゾル粒子の粒径分布を容易に調べることができる。
【0015】
次に、上記(c).工程および(d).工程、すなわちゾルの粒径分布判別とゼオライト合成工程について説明する。
本発明のゼオライト膜製造方法では、上述の光学的手段による粒径測定およびそれから得られる粒径分布から、粒径1nm〜500nm(より好ましくは粒径1〜100nm)の粒子に富むものと判定されたゾルのみをゼオライト合成に用いる。例えば、同時に多数の相互に独立したゾルを調製した場合には、それら調製ゾル各々について上記粒径測定を行う。而して、その測定に基づいて粒径1nm〜500nm(より好ましくは粒径1〜100nm)の粒子に富むものと判定されたゾルのみをゼオライト膜合成に用いる。このことによって、目的のゼオライト膜を形成することに対して潜在的に不適なゾルを事前に排除することができ、結果として所望する性状のゼオライト膜を安定的に製造することができる。すなわち、不良ゼオライト膜が製造されてしまう確率を著しく低減することができる。
【0016】
なお、ガス分離特性や分離篩い能に優れるゼオライト膜等の緻密な多孔質膜を形成する場合には、ゼオライト膜形成用ゾル1g当り、上記所定の粒径範囲に属する粒子を少なくとも100μg含有すること、及び/又は、当該ゾルに含まれるゾル粒子全体(数)の50%以上が上記粒径範囲に属する粒子で占められることが好ましい。
また、水熱合成処理等によって、緻密なゼオライト膜を形成するには、粒径1000nm以上のゾル粒子を実質的に含まないゾルが特に好ましい(後述の実施例3参照)。
【0017】
而して、上記判定によって好適なものとされたゾル(即ち上記3つの要件のいずれかを具備したもの)を用いて、ゼオライト膜を合成する。かかる合成方法は、本発明では特に制限されず、従来使用されている種々の合成方法を適用することができる。典型的には、種々の支持体表面にゼオライト膜を形成する。ここで使用する支持体はゼオライト膜を密着形成させ得るものであればよく、その材質及び/又は形状に特に制限はない。なお、本発明によって種々の分離膜を製造する場合には多孔質の支持体(アルミナ製等)が好ましい。
而して、上記ゾルが付加された支持体を水熱合成や焼成処理に供することによって、当該支持体表面に目的のゼオライト膜を形成することができる。
【0018】
また、支持体表面にゼオライト膜を形成するには、従来から行われている水熱合成方法を特に制限なく適用することができる。例えば、MFI型やY型ゼオライト膜をアルミナ等の多孔質支持体の表面に形成する場合、典型的には、オートクレーブ等の耐圧容器に上記ゾルと上記支持体とを入れ、80〜250℃で3〜180時間の加熱処理(水熱合成)を行う。かかる水熱合成後、ゼオライトを形成した支持体を水又は温水で洗浄し、次いで室温または高温条件下で乾燥する。なお、乾燥前に蒸留水置換させることが好ましい。また、上述の有機結晶化剤のような熱分解性成分を含む場合には、乾燥後、さらに加熱処理(例えば500℃〜600℃で2〜3時間の焼成処理)を行って、かかる熱分解性成分を除去するとよい。なお、上記水熱合成の回数を一回に限定する必要はなく、複数回繰り返してもよい。水熱合成を複数回繰り返すことによって、ゼオライトの結晶成長及び膜厚を増大させることができる。
【0019】
本発明のゼオライト膜製造方法では、調製したゾルのゼオライト合成への利用率(歩留まり)を向上させるため、上述した(a).〜(d).工程に加え、更に上記(e).工程即ちゾル中において上記粒径1nm〜500nm(好ましくは粒径1nm〜100nm)のゾル粒子を富ませる工程を行ってもよい。かかる粒径範囲のゾル粒子量の富化(増大)は、例えば調製ゾルのpH調整或いは調製ゾルをエージングすることによって実現することができる。
例えば、本発明のゼオライト膜製造方法をゼオライト膜製造に適用する場合、ゼオライト膜形成用ゾルの調製後に上記(e).工程としてpH調整を行ってもよい。具体的には、当該ゾルのpHを11〜14(好ましくは13〜14)に調整する。このことによって、上記粒径範囲のゾル粒子の形成を促進し、結果としてかかる粒径範囲のゾル粒子量を増大させることができる。あるいは上記(e).工程として、かかるpH調整に代えて若しくは当該pH調整とともに、ゾル調製後に所定の時間、所定の温度条件下、当該ゾルをエージング(熟成)する。このことによっても、かかる粒径範囲のゾル粒子量の増大を実現し得る。
なお、かかるpH調整やエージング処理は、ゾルの粒径を適宜測定しつつ行ってもよい。かかる実施形態によると、ゾル中に粒径1nm〜500nm(好ましくは粒径1nm〜100nm)のゾル粒子が増えてきたことを確認しつつ上記(e).工程を行うことができる。換言すれば、目的のゼオライト膜を製造するのに好適なゾルを、効率よく調製し、タイミング良く選別することができる。この結果、調製したゾルのゼオライト合成への利用率(歩留まり)をさらに向上させることができる。
【0020】
本発明は、所望する性状を備えた種々の高機能性ゼオライト膜を安定的且つ高効率に製造する目的に適用することができる。換言すれば、本発明のゼオライト膜製造方法によって得られたゼオライト膜は種々の用途に用いることができる。例えば、ガス分離膜(後述する実施例参照)や分子篩い膜として用いることができる。また、パーベーパレーション、逆浸透等の処理を行う際の分離膜としても用いることができる。或いは、種々のセンサーを構築するための膜型デバイスやモジュールに用いることができる。
【0021】
【実施例】
以下に説明する実施例によって、本発明を更に詳細に説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
【0022】
<実施例1:MFI型ゼオライト膜の形成(種結晶無し、エージング無し)>
本実施例では、出発原料として、臭化テトラプロピルアンモニウム(TPABr)、水酸化ナトリウム、シリカゾル(触媒化成工業製:SI−30)、蒸留水を用いた。
先ず、このシリカゾルのゾル粒子の粒径を一般的なレーザー式光散乱法により測定した。なお、本実施例では、大塚電子株式会社製の測定装置「DLS−7000」を使用した。その測定データより導き出された粒径分布をヒストグラムとして図1に示す。なお、図中の横軸(対数表示)は本法に基づくゾル粒子径d(nm)の区分を示し、縦軸は散乱光強度に基づく相対度数を示す。すなわち、本図では、相対度数が高いほど、その粒径区分に属するゾル粒子の存在比率が高いことを示している。図1に示すように、5nm前後、70nm前後、800nm前後に散乱光強度の極値(ピーク)が見られた。すなわち、このシリカゾルは、かかるピークの粒径範囲に属する粒子に富むものと判定された。
【0023】
次に、約20℃の室内で、上記出発原料からゼオライト膜形成用ゾルを調製した。すなわち、TPABr、NaO、SiO及びHOとして換算するモル比が0.1:0.05:1:80となるように上記出発原料を混合し、マグネティックスターラーで撹拌し、ゾルを調製した。なお、得られたゾルのpHは12〜13の範囲にあった。
而して、上記と同様の光学的方法によって、得られたゾル中のゾル粒子の粒径測定を行った。その測定データより導き出された粒径分布をヒストグラムとして図2に示す。本図に示すように、このゼオライト膜形成用ゾルには15nm前後に散乱光強度のピークが見られた。すなわち、このゼオライト膜形成用ゾルは、粒径1nm〜100nm(特に10〜50nm)のゾル粒子に富むものと判定された。また、100nmを越える粒径の粒子は数的に殆ど存在していないことが、かかる粒径分布(図2)より確認された。
【0024】
次に、上述のように粒径1nm〜100nm(特に10〜50nm)のゾル粒子に富むものと判定された本実施例に係るゼオライト膜形成用ゾルを使用し、支持体表面にゼオライト膜を形成した。
本実施例では、支持体として、孔隙率が40%、平均孔径が0.8μm、外径10mm、内径7mm、長さ100mmの円筒型アルミナ多孔質基材(以下、単に、基材という)を用いた。先ず、基材と上記ゼオライト膜形成用ゾルとをオートクレーブに入れ、そのオートクレーブ内を減圧して真空状態とした。これにより、基材の表面近傍の孔隙部分をも上記ゾルで満たすことができる。そして、170℃で72時間の水熱合成を行った。その結果、ゼオライト膜が基材上に形成された。
次いでオートクレーブからゼオライト膜が形成された基材を取り出し、80℃の温水で洗浄し、蒸留水で置換した。その後、100℃で24時間乾燥させた。その後、600℃で2時間焼成し、ゼオライト膜を形成するゼオライト結晶中のTPABrを除去した。上記一連の工程を経て得られたゼオライト膜の膜厚は、約50μmであった。
【0025】
次に、得られたゼオライト膜の膜表面をXRD測定した。その結果、本実施例で得られたゼオライト膜は、MFI型の結晶であることが確認された。また、XRD測定の結果から、本実施例のゼオライト膜の有する平均孔径は、約0.6nmであることが確認できた。この値は、一般的なMFI型ゼオライトの平均孔径に一致する。
更に本実施例のゼオライト膜の表面及び破断面をSEM観察した結果、本実施例のゼオライト膜は上記基材の表面(基材の表面近傍の孔隙部分の表面も含む)に形成されていることが確認された(図示省略)。そして膜欠陥(SEM観察)も確認されなかった。
【0026】
一方、上記と同様の光学的方法によって、水熱合成後のゾルに残留するゾル粒子の粒径測定を行った。その測定データより導き出された粒径分布をヒストグラムとして図3に示す。本図に示すように、上記水熱合成後のゾルには、水熱合成前には確認されていた15nm前後の散乱光強度ピークが消失していた。このことから、当該約15nmを中心とする粒径範囲のゾル粒子が、基材上でMFI型ゼオライト結晶として成長し、上記ゼオライト膜を形成したと考えられる。
【0027】
<比較例1:粗大なゾル粒子を含むゾルの使用>
本比較例は、上記実施例1と同じ出発原料を異なる比率で混合・攪拌し、ゼオライト膜形成用ゾルを調製した。
すなわち、本比較例では、約20℃の室内で、TPABr、NaO、SiO及びHOとして換算するモル比が0.1:0.4:1:80となるように上記出発原料を混合し、マグネティックスターラーで撹拌し、ゾルを調製した。
而して、上記と同様の光学的方法によって、得られたゾル中のゾル粒子の粒径測定を行った。その測定データより導き出された粒径分布から、本比較例で得られたゾルは、粒径1nm〜500nmのゾル粒子に富むものではなく、それよりも遙かに大きい粒径(約1.6μm)のゾル粒子を主として含むものであることが確認された。従って、本来、本発明のゼオライト膜(ここではゼオライト膜)製造方法においては、かかるゾルはゼオライト合成プロセスに使用しないのであるが、ここでは比較例としてかかるゾルを用いて上述した実施例1と同様の条件で水熱合成処理を行った。
その結果、上記基材上に膜の形成は認められなかった。すなわち、水熱合成処理後の基材表面及び破断面のSEM観察の結果、MFI型ゼオライト結晶の付着は認められたが、膜の形成は認められなかった。
【0028】
<比較例2:低pHゾルの使用>
本比較例では、上記実施例1と同様にしてゼオライト膜形成用ゾルを調整した後、硝酸を添加して当該ゾルのpH値を4に調整した。
而して、上記と同様の光学的方法によって、得られたゾル中のゾル粒子の粒径測定を行った。その測定データより導き出された粒径分布から、本比較例で得られたゾルは、粒径1nm〜500nmのゾル粒子を殆ど含んでいないものであることが確認された。
次いで、かかるゾルを用いて、上述した実施例1と同様の条件で水熱合成処理を行った。その結果、上記基材上に膜の形成は認められなかった。
【0029】
<実施例2:MFI型ゼオライト膜の形成(種結晶有り、エージング有り)>
本実施例では、出発原料として水酸化ナトリウム、水ガラス、アルミン酸ナトリウム、蒸留水を用いて、ゼオライト膜形成用ゾルを調製した。
すなわち、約20℃の室内で、NaO、SiO、Al及びHOとして換算するモル比が14:27:1:2800となるように上記出発原料を混合し、マグネティックスターラーで撹拌し、ゾルを調製した。なお、得られたゾルのpHは概ね14であった。次いで、硫酸を添加してpH値を11に調整した。
而して、上記と同様の光学的方法によって、このpH調整直後のゾル中のゾル粒子の粒径測定を行った。その測定データより導き出された粒径分布をヒストグラムとして図4に示す。本図に示すように、このpH調整直後のゾルには20nm前後に散乱光強度のピークが見られた。すなわち、このゼオライト膜形成用ゾルは、粒径1nm〜500nm(特に10〜100nm)のゾル粒子に富むものと判定された。しかし、1000nmを越える粒径の粒子も比較的多く存在していることも、かかる粒径分布(図4)より確認された。
【0030】
次に、上記pH調整直後のゾルを、マグネティックスターラーで24時間撹拌しつつエージング(熟成)を行った。
而して、上記と同様の光学的方法によって、かかるエージング後のゾル中のゾル粒子の粒径測定を行った。その測定データより導き出された粒径分布をヒストグラムとして図5に示す。本図に示すように、このエージング後のゾルには20nm前後に散乱光強度のピークが見られた。すなわち、このゼオライト膜形成用ゾルは、粒径1nm〜100nm(特に10〜50nm)のゾル粒子に富むものと判定された。また、エージング処理によって、1000nmを越える粒径の粒子が殆ど存在していないことが、かかる粒径分布(図5)より確認された。
【0031】
次に、本実施例に係るゼオライト膜形成用ゾルを使用し、支持体表面にゼオライト膜を形成した。なお、本実施例でも実施例1と同じ基材を用いた。
また、本実施例では、予め基材表面に種結晶としてMFI型ゼオライト結晶(市販のMFI粉体)を擦り込んでおいた。而して、実施例1と同様に水熱合成処理(但しTPABrを除去するための上記焼成処理は除く)を行い、基材表面に膜厚が約20μmのゼオライト膜を形成した。
【0032】
次に、得られたゼオライト膜の膜表面をXRD測定した。その結果、本実施例で得られたゼオライト膜は、MFI型の結晶であることが確認された。また、XRD測定の結果から、本実施例のゼオライト膜の有する平均孔径は、約0.6nmであることが確認できた。
更に本実施例のゼオライト膜の表面及び破断面をSEM観察した結果、本実施例のゼオライト膜は上記基材の表面(基材の表面近傍の孔隙部分の表面も含む)に形成されていることが確認された(図示省略)。そして膜欠陥(SEM観察)も確認されなかった。
【0033】
一方、上記と同様の光学的方法によって、水熱合成後のゾルに残留するゾル粒子の粒径測定を行った。その測定データより導き出された粒径分布をヒストグラムとして図6に示す。本図に示すように、上記水熱合成後のゾルには、水熱合成前には確認されていた20nm前後の散乱光強度ピークが消失していた。このことから、当該約20nmを中心とする粒径範囲のゾル粒子が、基材上でMFI型ゼオライト結晶として成長し、上記ゼオライト膜を形成したと考えられる。
【0034】
<実施例3:MFI型ゼオライト膜の形成(種結晶有り、エージング無し)>
本実施例では、上記実施例2で得られたpH調整直後のゾルを用いて同様の水熱合成処理を行った。その結果、基材表面に膜厚が約10μmのゼオライト膜を形成した。
次に、得られたゼオライト膜の膜表面をXRD測定した。その結果、本実施例で得られたゼオライト膜は、MFI型の結晶であることが確認された。また、XRD測定の結果から、本実施例のゼオライト膜の有する平均孔径は、約0.6nmであることが確認できた。
更に本実施例のゼオライト膜の表面及び破断面をSEM観察した結果、本実施例のゼオライト膜は上記基材の表面(基材の表面近傍の孔隙部分の表面も含む)に形成されていることが確認された(図示省略)。そして膜欠陥(SEM観察)も確認されなかった。
なお、本実施例で製造されたゼオライト膜は、実施例2で製造されたゼオライト膜と比べて、種結晶の成長度合が小さく、膜形成量が少なかった。これは、本実施例に使用したゼオライト膜形成用ゾル(上記pH調整直後のゾル)が1000nmを越える粒径のゾル粒子を比較的多く含んでいるためと考えられる。すなわち、水熱処理時において、1000nm以上の粒径のゾル粒子は、ゾル中で結晶核となって他のゾル粒子を取り込んで結晶成長したり、あるいは他のゾル粒子と凝集して粗大ゾル粒子となり得る。その結果、相対的に膜形成に用いられるゾル粒子(数量)が減り、絶対的な膜形成量が減少したものと考えられる。
【0035】
<実施例4:Y型ゼオライト膜の形成(種結晶有り、エージング有り>
本実施例では、出発原料として水酸化ナトリウム、水ガラス、アルミン酸ナトリウム、蒸留水を用いて、ゼオライト膜形成用ゾルを調製した。
すなわち、約20℃の室内で、NaO、SiO、Al及びHOとして換算するモル比が10:14:1:798となるように上記出発原料を混合し、マグネティックスターラーで撹拌し、ゾルを調製した。なお、得られたゾルのpHは13〜14の範囲にあった。
而して、上記と同様の光学的方法によって、このゾル中のゾル粒子の粒径測定を行った。その測定データより導き出された粒径分布をヒストグラムとして図7に示す。本図に示すように、かかる調製直後のゾルには30nm前後に散乱光強度の一つの小さいピークが見られた。すなわち、このゼオライト膜形成用ゾルは、30nm前後の粒径を有するゾル粒子が含まれていることが判定された。しかし、1000nm前後の粒径のゾル粒子が多く存在していることも、かかる粒径分布(図7)より確認された。
【0036】
次に、上記調製したゾルを、マグネティックスターラーで24時間撹拌しつつエージング(熟成)した。而して、上記と同様の光学的方法によって、かかるエージング後のゾル中のゾル粒子の粒径測定を行った。その測定データより導き出された粒径分布をヒストグラムとして図8に示す。本図に示すように、このエージング後のゾルでは、5nm前後および50nm前後に散乱光強度のピークが見られた。すなわち、このゼオライト膜形成用ゾルは、エージング処理によって粒径1nm〜100nmのゾル粒子の存在比率が増大し、結果、当該粒径範囲に属するゾル粒子に富むものと判定された。
【0037】
次に、本実施例に係るエージング後のゼオライト膜形成用ゾルを使用し、支持体表面にゼオライト膜を形成した。なお、本実施例でも実施例1と同じ基材を用いた。
また、本実施例では、予め基材表面に種結晶としてY型ゼオライト結晶(市販のY型ゼオライト粉体)を擦り込んでおいた。その後、乾燥して当該基材表面に膜厚が約20μmのゼオライト膜を形成した。
【0038】
次に、得られたゼオライト膜の膜表面をXRD測定した。その結果、本実施例で得られたゼオライト膜は、Y型の結晶であることが確認された。また、XRD測定の結果から、本実施例のゼオライト膜の有する平均孔径は、約0.7nmであることが確認できた。この値は、一般的なY型ゼオライトの平均孔径に一致する。
更に本実施例のゼオライト膜の表面及び破断面をSEM観察した結果、本実施例のゼオライト膜は上記基材の表面(基材の表面近傍の孔隙部分の表面も含む)に形成されていることが確認された(図示省略)。そして膜欠陥(SEM観察)も確認されなかった。
【0039】
一方、上記と同様の光学的方法によって、水熱合成後のゾルに残留するゾル粒子の粒径測定を行った。その測定データより導き出された粒径分布をヒストグラムとして図9に示す。本図に示すように、上記水熱合成後のゾルには、水熱合成前には確認されていた粒径100nm以下の二つの散乱光強度ピークがともに消失していた。このことから、当該粒径範囲のゾル粒子が、基材上でY型ゼオライト結晶として成長し、上記ゼオライト膜を形成したと考えられる。
【0040】
<比較例3:粗大なゾル粒子を含むゾルの使用>
本比較例は、上記実施例4と同じ出発原料を異なる比率で混合・攪拌し、ゼオライト膜形成用ゾルを調製した。
すなわち、本比較例では、約20℃の室内で、NaO、SiO、Al及びHOとして換算するモル比が10:14:0.5:798となるように上記出発原料を混合し、マグネティックスターラーで撹拌し、ゾルを調製した。
而して、上記と同様の光学的方法によって、得られたゾル中のゾル粒子の粒径測定を行った。その測定データより導き出された粒径分布から、本比較例で得られたゾルは、粒径1nm〜500nmのゾル粒子に富むものではなく、それよりも遙かに大きい粒径(数十μm以上)のゾル粒子を主として含むものであることが確認された。
そして、かかるゾルを用いて上述した実施例4と同様の条件で水熱合成処理を行った。その結果、上記基材上に膜の形成は認められなかった。すなわち、水熱合成処理後の基材表面及び破断面のSEM観察の結果、Y型ゼオライト結晶の付着は認められたが、膜の形成は認められなかった。
【0041】
<実施例5:得られたゼオライト膜のガス分離性能の評価>
実施例1〜4でそれぞれ作製したゼオライト膜、及び比較例1で基材上にゼオライト結晶の付着は認められたがゼオライト膜の形成は認められなかった状態のもののガス分離性能(透過率、分離係数)の評価を、以下のガス分離試験により行った。なお、比較例2及び3は、基材上に膜が形成されていないため、かかる評価を行っていない。
先ず、図10に示すような管状ガス分離モジュール1を作製した。
図中の円筒状の基材14の外周面には、上記実施例1、2、3又は4で作製したゼオライト膜が形成されている。なお、比較例1に係る基材14の外周面には、ゼオライト膜は形成されておらず、ゼオライト結晶が付着している。なお、図10では、それらのゼオライト膜を符号12で示す。
而して、基材14の一方の開口をアクリル板5で密封し、他方の開口にスウェージロック6を取り付けた。その基材14を密閉可能なケーシング2内に配置した。このとき、図10に示すように、スウェージロック6の開口先端部はケーシング2の外部に露出した状態とした。さらに、基材14のアクリル板5、スウェージロック6取付部分の近傍には、ガラス封着剤を塗ってシールした。
また、ケーシング2には、ガス供給管3と、ガス排出管4とが設けられている。また、図示していないが、ケーシング2の周囲にはヒーターおよび冷却器が設けられており、ケーシング2内部のゼオライト膜12及び基材14の温度を4℃〜800℃の範囲でコントロールすることができる。
【0042】
スウェージロック6と接続する透過ガス排出側流路には図示しないガスクロマトグラフが装備されている。従って、各実施例に係るゼオライト膜12が形成されている外周面側(以下、単に供給側という)から、そのゼオライト膜12及び基材14を通過して、基材14の内周面側(以下、単に透過側という)に、流入するガス濃度を測定し、その測定データをコンピュータシステムによって解析することができる。
また、ケーシング2のガス供給管3は外部ガス供給源に接続しており、当該ガス供給管3を介して上記供給側が面するケーシング内部空間7に二酸化炭素、窒素等の測定用ガスを供給することができる。なお、ケーシング内部空間7のガスはガス排出管4から外部に排出可能である。
【0043】
而して、かかる系において、供給側(即ちケーシング内部空間7)と透過側(即ち基材内周面側空間16)との間に差圧が設けられることによって、ガス供給管3からケーシング2内部に導入された測定用ガスの一部は、ゼオライト膜12の孔、更には基材14の孔隙を通過して、基材14の基材内周面側空間16に透過されることとなる。
本実施例では、上記のように構築した測定系(ガス分離モジュール1)を用いて、上記4種類のゼオライト膜に対しての二酸化炭素10容量%と窒素90容量%とから成る混合ガスを供給した場合のガス透過率、及び二酸化炭素/窒素分離係数を評価した。詳細な評価方法を以下に記す。
【0044】
ヒーター及び冷却器を作動させて所定の温度に調節した後、上記差圧を生じさせた状態で測定用ガス(即ち上記混合ガス)をケーシング内部空間7に供給した。他方、図示しないセッケン膜流量計によって、透過側(即ちスウェージロック6と接続する透過ガス排出側流路)の流速を測定しつつ、TCD検出器を備えたガスクロマトグラフによってガス組成を分析した。
【0045】
なお、上記混合ガスの透過率は次の式「Q=A/((Pr−Pp)・S・t)」から算出した。
ここでQはガス透過率(モル/m2・秒・Pa)、Aはガス透過量(mol)、Prは供給側圧力(Pa)、Ppは透過側圧力(Pa)、Sは膜面積(m)、tは時間(秒)を表す。
また、上記混合ガス中の二酸化炭素の透過率は次の式「Q=(Rp・Cp・To・P/(T・Pp))/(S・60・(Cr・Pr−Cp・Pp))」から算出した。
ここでQは二酸化炭素透過率(モル/m2・秒・Pa)、Rpは透過側流量(モル/分)、Cpは透過側二酸化炭素濃度(%)、Crは供給側二酸化炭素濃度(%)、Pは開放圧(Pa)、Toは標準温度(K)、Tは試験温度(K)を表す。
同様に上記混合ガス中の窒素の透過率は次の式「Q=(Rp・Cp・To・P/(T・Pp))/(S・60・(Cr・Pr−Cp・Pp))」から算出した。
ここでQは窒素透過率(モル/m2・秒・Pa)、Cpは透過側窒素濃度(%)、Crは供給側窒素濃度(%)を表す。
【0046】
二酸化炭素/窒素分離係数は、二酸化炭素透過率と窒素透過率との比率すなわち式「α=Q/Q」から算出した。ここでαは二酸化炭素/窒素分離係数を表す。測定した混合ガス透過率および二酸化炭素/窒素分離係数を表1に示す。本実施例においては、上述の実施例1〜4でそれぞれ作製したゼオライト膜について、200℃の温度条件で測定を行った。
なお、表1には、上述の各実施例又は比較例の結果、すなわちゼオライトの型、ゾル中の粒径1〜500nmのゾル粒子の有無(○はかかる粒径範囲のゾル粒子に富むものを示し、×はかかる粒径範囲のゾル粒子の存在比率が極めて小さいか或いは存在しないものを示す。)、ならびに基材表面における膜形成状態についても併せて示している。
【0047】
【表1】
Figure 0003757110
【0048】
表1から明らかなように、上述の実施例1、2、4で得られたゼオライト膜は、優れた二酸化炭素/窒素分離係数(それぞれ25、5.8、2.5)を示した。また、混合ガス透過率の値から、実施例1〜4のゼオライト膜は緻密な多孔質膜であることが示唆された。
【0049】
【発明の効果】
以上の各実施例からも明らかなように、上記粒径範囲(1〜500nm、好ましくは1〜100nm)のゾル粒子に富むゾルは、支持体上での膜形成や良好な結晶成長を促し、顕著な欠陥の認められない緻密な多孔質膜等を形成することができる。従って、かかる粒径範囲のゾル粒子に富むゾルを選別してゼオライト膜合成プロセスに供することで、所望したものとは異なる性状のゼオライト膜が形成されるのを未然に防止しつつ目的とするゼオライト膜を安定的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1に係るシリカゾルに含まれるゾル粒子の粒径分布を示すヒストグラムである。
【図2】 実施例1に係るゼオライト膜形成用ゾルに含まれるゾル粒子の粒径分布を示すヒストグラムである。
【図3】 実施例1に係る水熱合成後のゾルに含まれるゾル粒子の粒径分布を示すヒストグラムである。
【図4】 実施例2に係るpH調整直後のゾルに含まれるゾル粒子の粒径分布を示すヒストグラムである。
【図5】 実施例2に係るエージング後のゾルに含まれるゾル粒子の粒径分布を示すヒストグラムである。
【図6】 実施例2に係る水熱合成後のゾルに含まれるゾル粒子の粒径分布を示すヒストグラムである。
【図7】 実施例4に係る調製直後のゾルに含まれるゾル粒子の粒径分布を示すヒストグラムである。
【図8】 実施例4に係るエージング後のゾルに含まれるゾル粒子の粒径分布を示すヒストグラムである。
【図9】 実施例4に係る水熱合成後のゾルに含まれるゾル粒子の粒径分布を示すヒストグラムである。
【図10】 ゼオライト膜を用いて構築した管状ガス分離モジュールの構造を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1:管状ガス分離モジュール
12:ゼオライト膜
14:基材

Claims (3)

  1. ゼオライト膜形成用の原料物質から成る粒子が分散して成るゾルを調製する工程と、
    前記ゾル中の粒子の粒径を光学的に測定する工程と、
    前記粒径測定に基づいて、前記ゾルが粒径1nm〜500nmの粒子に富むものか否かを判定する工程と、
    前記粒径の粒子に富むものと判定されたゾルを用いてゼオライト膜を合成する工程とを包含するゼオライト膜の製造方法。
  2. 前記ゼオライト合成工程は、前記粒径測定に基づいて粒径1nm〜100nmの粒子に富むものと判定されたゾルを用いて行われる、請求項1に記載のゼオライト膜製造方法。
  3. 前記ゾル中において前記粒径1nm〜500nmの粒子を富ませる工程をさらに包含する、請求項1に記載のゼオライト膜製造方法。
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