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JP3754163B2 - 水冷エンジン駆動熱ポンプ装置の室外機における水ポンプ収納構造 - Google Patents

水冷エンジン駆動熱ポンプ装置の室外機における水ポンプ収納構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調装置等に適用される水冷エンジン駆動熱ポンプ装置において室外機に設けられる水ポンプの収納構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、コンプレッサをエンジンで駆動するようにしたエンジン駆動熱ポンプ装置は空調装置等において一般に知られている。このエンジン駆動熱ポンプ装置は、空調装置に適用されるような場合に、1乃至複数の部屋に配設される室内機とこれに接続される室外機とで構成される。
【0003】
上記室外機は、動力部収納ケースにより形成したエンジンルーム(動力部室)に、コンプレッサ及びエンジンを含む動力部を収納するとともに、このケースやその上に設置した補助ケースにエンジンの燃料系、吸・排気系、冷却系及び潤滑系と上記コンプレッサに連結される冷媒循環系の一部とを配設して、ユニット化した構成となっている(例えば特開昭61−162861号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般にこの種の熱ポンプ装置のエンジンは水冷エンジンであって、その冷却系は、エンジンのウォータジャケットにホース等を介して接続される水ポンプと、サーモスタット、冷却水配管、ラジエータ等で構成されている。そして、通常、上記動力部収納ケースのエンジンルーム内に水ポンプを配置している。
【0005】
ところが、エンジンルーム内は60〜70°C程度の高温になるため、単にエンジンルーム内に水ポンプを配置するだけでは水ポンプのベアリングやコイルが熱で劣化し易くなる。その対策として、従来では、水ポンプの近傍に換気ファンを設け外気を導入して水ポンプを冷却したり、予め動力部収納ケースと別体に板金で形成した箱体により水ポンプを覆って断熱したりしていたが、部品点数及び工数が増加し、コストアップを招いていた。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑み、水ポンプをエンジンルームに対し断熱して熱劣化を防止するようにしつつ、水ポンプ収納部分の構造を簡単にし、部品点数及び工数を削減することができる水ポンプ収納構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、熱ポンプ装置のコンプレッサとこれを駆動するエンジンとを含む動力部を動力部収納ケース内に収納した水冷エンジン駆動熱ポンプ装置の室外機において、
上記動力部収納ケースに、その大部分を占める動力部室と、ケース外側部に位置してケース構成壁により動力部室に対して仕切られた水ポンプ室とを一体に形成し、上記動力部室に動力部を収納するとともに、上記水ポンプ室にエンジン冷却水循環用の水ポンプを収納し、さらに、動力部収納ケースの主要部を鋳造により一体成形し、この主要部に含まれるケース構成壁のうち背面部の一部を動力部室側に凹入した形状とすることによりその凹入部分によって前記背面部の一部から壁面が構成される前記水ポンプ室を形成したものである。
【0008】
この構成によると、動力部を収納する動力部室と水ポンプを収納する水ポンプ室とが別室となるように仕切られることにより、内部が比較的高温となる動力部室に対して水ポンプ室が遮断され、水ポンプへの熱影響が抑制される。しかも、動力部収納ケースの構成壁により動力部室と水ポンプ室とが仕切られた状態でこれらが一体成形されることにより、部品点数及び工数が削減される。特に、動力部収納ケースの主要部を鋳造により一体成形し、この主要部に含まれるケース構成壁のうち背面部の一部を動力部室側に凹入した形状とすることによりその凹入部分により水ポンプ室を形成しているので、動力部室と水ポンプ室とを含む動力部収納ケースの成形が容易になり、かつ、剛性向上にも有利となる。
【0009】
この発明において、動力部収納ケースの背面側で、かつ、動力部収納ケース内に配置されているエンジンのヘッド部に近い位置に水ポンプ室を形成しておけば、水ポンプ室内の水ポンプとエンジンとの間のホースが短くなり、流通抵抗が小さくなる。
【0010】
また、水ポンプ室内で水ポンプを取付ける構造としては、両側に取付片を有する取付部材を水ポンプに固設する一方、水ポンプ室の壁面に鉤状の係止部を一体に設け、上記取付部材の一方の取付片を上記係止部に係止するとともに、他方の取付片を水ポンプ室の壁面にボルト止めすることが好ましい。このようにすると、取付部材の片側だけをボルト止めすればよく、水ポンプの取付作業が簡単になる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1〜図3は水冷エンジン駆動熱ポンプ装置の一例としての空調装置における室外機ユニットとその内部構造を示している。図1及び図2に示すように、室外機ユニットは、動力部収納ケース1とその上方に配置される補助ケース10とからなる枠組みを有しており、この枠組みに室外機ユニットの構成部品を組み込んだ構造となっている。
【0013】
動力部収納ケース1は、熱ポンプ装置のコンプレッサとこれを駆動するエンジンとを含む動力部を収納、保持するものであり、概略直方体の箱状とされ、当実施形態においては、このケース1の主要部をなすフレーム2が、少なくとも上下両面、一側面及び背面の4面の壁を一体に成形した鋳造品により構成されている。
【0014】
具体的に説明すると、上記フレーム2は、図4に示すように、前面側の略全体に開口部3を有するとともに一方の側面(図示の例では正面から見て右側の側面)に部分的に開口部4を有し、上面部2a、底面部2b、背面部2c及び左側面部2dの各壁と、前面と右側面との間のコーナー部に設けられた支柱2eと、右側面の開口部4間に設けられた横桟部分2fとが、アルミダイカストで一体成形され、上記各壁で囲われた内部が、動力部を収納するエンジンルーム20(動力部室)となっている。上記底面部2bはフレーム2の左側面部2dより外側に張出しており、この張出部分2gの上方に冷媒循環系の配管等を装備するための小室が形成されるようになっている。
【0015】
上記フレーム2に対し、その前面側の開口部3を覆う正面パネル5、右側面の開口部4を覆う右側面パネル6、左側面部2dの外方において上記張出部分2gの上方の小室を囲う側面カバー7、背面側下部を覆う背面下部カバー8等がボルト等によって着脱可能に取付けられることにより、動力部収納ケース1が構成されるようになっている。
【0016】
一方、上記補助ケース10は、略中央にファン配置用の空洞部12を備えた合成樹脂の本体部分11を有しており、この本体部分11に対して正面カバー13、天井カバー14、右側面カバー15等がボルト等で着脱可能に取付けられ、さらに、上記正面カバー13に対してファンガード16が着脱可能に装備されるようになっている。
【0017】
上記補助ケース本体部分11の背面側には、室外熱交換器17とラジエータ56が取付けられるようになっており、上記フレーム2上に補助ケース本体部分11及び室外熱交換器17が設置、固定されるようになっている。さらに、上記フレーム2と補助ケース本体部分11とにわたる背面側の左側部には背面上部カバー18がボルト等で取付けられ、また、補助ケース本体部分11の左側方部には、電装品を収納した電装品ボックス19が組付けられるようになっている。
【0018】
図1及び図2では、便宜上、両ケース1,10のカバーやパネルを取外した状態で内部を示しており、上記動力部収納ケース1のフレーム2により形成されたエンジンルーム20内には、熱ポンプ装置のコンプレッサ21と、これを駆動するエンジン22とを含む動力部が収納されている。上記エンジン22は水冷ガスエンジンであり、このエンジン22のクランク軸22aとコンプレッサ21の回転軸とが駆動ベルト23を介して接続されるとともに、コンプレッサ21のハウジングがエンジン22のクランクケースに連結された状態で、これらエンジン22及びコンプレッサ21が、マウント24及びマウントブラケット25を介してフレーム2の底面部2b上に設置されている。
【0019】
また、上記補助ケース10には、その空洞部12内に送風ファン30が配置されている。そして、エンジンの吸気系、燃料系、排気系、潤滑系及び冷却系と上記コンプレッサ21に連結される冷媒循環系の一部とが上記両ケース1,10にわたって配設されている。
【0020】
エンジンの吸気系は、エアクリーナ31と、このエアクリーナ31に外気を導入する吸気導入管32と、エアクリーナ31を通った空気をエンジンに導く吸気管33とを備えている。上記エアクリーナ31及び吸気導入管32は上記補助ケース10内に配置されている。また、吸気管33は、エアクリーナ31から下方に導出され、上記フレーム2の上面部2aに設けられた窓穴(図示せず)を通ってエンジンルーム20内に延び、エンジン22のヘッド部22b上側に設置されたミキサー34に接続されている。そして、このミキサー34で空気と燃料が混合されて、その混合気がエンジン22に供給されるようになっている。なお、エアクリーナ31の下方にはブローバイガス通路に接続されるオイルセパレータ35が配置されている。
【0021】
エンジンの燃料系は、上記ミキサー34に接続された燃料供給管36を備え、この燃料供給管36の上流側はフレーム2の左側面部2dを通り抜けてその外側方に延び、外部の燃料ガス供給源(図示せず)に接続されるようになっており、この燃料供給管36に電磁弁37,38及びゼロガバナ39が介設されている。
【0022】
エンジンの排気系は、エンジン22の横に接続される排ガス熱交換器42から導出された排気管41を備え、この排気管41は上方へ延び、フレーム2の上面部に設けられた穴(図示せず)を通って補助ケース10内に達し、エアクリーナ31の上方に配置された排気サイレンサ43に接続されている。なお、44は排ガス熱交換器42や排気サイレンサ43等からのドレン水を濾過するドレンフィルタであってエンジンルーム20内の側部下端に配置されている。
【0023】
エンジンの潤滑系はオイルタンク45を備えている。このオイルタンク45は、エンジン22の側方で、かつ、水平に配置されるシリンダブロック22c及びヘッド部22bの下方に配置され、オイル流通管46を介してエンジン22のオイルパンに接続されている。
【0024】
また、水冷エンジンの冷却系は、水ポンプ51から吐出される冷却水をエンジン22に導く冷却水管50aを備え、この冷却水管50aが排ガス熱交換器42から水ポンプ52を経てエンジン22のウォータジャケット53の冷却水入口に接続されるとともに、ウォータジャケット53の冷却水出口からサーモスタット54を介して導出された冷却水管50bがリニア三方弁55に接続されている。さらに、上記リニア三方弁55から2本の冷却水管50c,50dが導出され、各冷却水管50c,50dがラジエータ56及び二重管熱交換器57にそれぞれ接続されるとともに、ラジエータ56及び二重管熱交換器57からそれぞれ導出された冷却水管50e,50fが合流して冷却水ポンプ51に接続されている。また、冷却水管50fには、リカバリタンク58及び加圧キャップ59が接続されている。
【0025】
上記ラジエータ56は室外熱交換器17の前面側に装備され、上記送風ファン30の後方に配置されている。また、上記二重管熱交換器57、リカバリタンク58及び加圧キャップ59は補助ケース10の上部に配設されている。
【0026】
一方、上記コンプレッサ21に連結される冷媒循環系は、コンプレッサ21の吐出口にフレキシブルチューブ61aを介して上流端側が接続された吐出側冷媒管60aと、コンプレッサ21の吸入口にフレキシブルチューブ61bを介して下流端側が接続された吸入側冷媒管60bとを有し、吐出側冷媒管60aの下流端及び吸入側冷媒管60bの上流端が四方弁62に接続されている。また吐出側冷媒管60aにはオイルセパレータ63が介設され、吸入側冷媒管60bにはアキュムレータ64が介設されている。上記オイルセパレータ63及びアキュムレータ64は補助ケース10の左側方部に配置されている。
【0027】
上記四方弁62から冷媒管60c,60eが導出されている。冷媒管60cは下方に延びて上記フレーム2の左側面部2dの外側の小室に達し、この小室内で、パックドバルブ65及びストレーナ66を経てその先で複数に分岐しており、各分岐管60dの先端にはフランジ67が設けられている。
【0028】
また、冷媒管60eは、二重管熱交換器57を経て室外熱交換器17に達し、さらに室外熱交換器17から導出された冷媒管60fが上記フレーム2の左側面部2dの外側の小室に達し、この小室内で、フィルタドライヤ68、サイトグラス69、パックドバルブ70を経て分岐部71に達しており、分岐部71から導出された分岐管60gには電子膨張弁72及びストレーナ73が介設され、各分岐管60gの先端にはフランジ74が設けられている。
【0029】
そして、図外の複数の室内熱交換器との接続用の配管が、上記各分岐管60d及び60gの各先端のフランジ67,74に着脱可能に接続されるようになっている。
【0030】
このような室外機における水ポンプ収納構造の詳細を、図5〜図7を参照しつつ説明する。
【0031】
エンジン22のウォータジャケット53に接続される水ポンプ52は、上記フレーム2の背面側下部の外側部に位置する水ポンプ室80内に収納されている。この水ポンプ室80は、エンジン22のヘッド部22bに近い位置において、エンジンルーム20に対して仕切られた状態で動力部収納ケース1に一体に形成されている。すなわち、動力部収納ケース1の構成壁である背面部2cの一部がエンジンルーム20側に凹入した形状とされて、この凹入部分により水ポンプ室80が形成され、背面部2cの一部により水ポンプ室80の壁面81が構成されている。また、上記フレーム2の背面側に取付けられるカバー8により水ポンプ室80が外側から覆われるようになっている。
【0032】
上記水ポンプ52には、両側に取付片82a,82bを有する板状の取付部材82が溶接等により固設されている。一方、上記水ポンプ室80の壁面81には、上記取付部材82の両側の取付片82a,82bに対応する箇所に、鉤状の係止部83と、ボルト挿通孔84とが設けられている。そして、上記取付部材82の一方の取付片82aが上記係止部83に係止されるとともに、他方の取付片82bが水ポンプ室80の壁面81にボルト85で止着されることにより、水ポンプ52が水ポンプ室80内に固定されている。
【0033】
上記水ポンプ52から冷却水を導出するパイプ86は、上記壁面81を貫通してエンジンルーム20内に突入し、ホース(図示せず)を介してエンジン22に接続される。この場合、水ポンプ室80がエンジン22のヘッド部22bに近い位置に設けられることにより、水ポンプ52とエンジン22との間のホースが短くなって、流通抵抗が低減されるようになっている。
【0034】
また、冷却水循環経路の途中に介設される水ポンプ51は、上記フレーム2の左側面部2dの外側の小室内で、張出部分2g上に設置されている(図7参照)。
【0035】
すなわち、図8に示すように、動力部収納ケース1は底面部2bから左側面部2dが立ち上がって設けられるとともに、底面部2dから張出部分2gが一旦下方に下がった後、側方に張り出すようにされている。底面部2dから張出部分2gへの移動部の一部に窓2mが開けられ、この窓2mに上記水ポンプ51のステー51aの一方が差し込まれ、ステー51aの他方がボルトとナットの付いたU字状ワッシャとにより張出部分2gに固着される。2nは張出部分2gに設けられた窓であり、U字状ワッシャが挿入される。これにより、水ポンプ51はダイカスト一体鋳造の動力部収納ケース1に固定され、水ポンプが振動しても、側面カバー7や正面パネル5が破損することはない。
【0036】
なお、上記フレーム2の背面部2cは、上記水ポンプ室80を形成する凹入部分に加え、オイルポンプ45の配置スペースを確保するための膨出部分91、エンジンルーム20への換気用の新気取込み部分を構成する凹入部分92、換気用の通路構成部分(図示せず)等を有する凹凸形状に形成されている。このような凹凸形状とされることにより、コンパクト化が図られるとともに、剛性が高められる。また、フレーム2の左側面部2dも、配管等に対する逃げと剛性向上を兼ねて凹凸形状に形成されている。
【0037】
以上のような当実施形態の構造によると、エンジンの冷却系における水ポンプ52が水ポンプ室80に収納され、この水ポンプ室80が動力部収納ケース1のフレーム2の背面側に形成され、背面部2cの一部をなす壁面81によりエンジンルーム20に対して仕切られているため、エンジンルーム20からの熱が上記壁面81で遮断され、水ポンプ52のベアリングやコイルの熱劣化が抑制される。
【0038】
しかも、エンジンルーム20及び水ポンプ室80を含む動力部収納ケース1のフレーム2がアルミダイカストで一体成形されていることにより、従来のように板金からなる箱体で水ポンプを囲ったり換気ファンを組み付けたりする場合と比べ、部品点数及び工数が大幅に削減される。さらに、このように動力部収納ケース1のフレーム2が鋳造で一体成形されるとともに、フレーム2の背面部2c及び左側面部2dが凹凸形状となっていることにより剛性が高められる。このため、エンジン22の作動に伴う振動が抑制され、振動騒音が低減される。
【0039】
また、冷却水循環経路の途中に介設される水ポンプ51も、フレーム2の左側面部2dの外側の小室内に配置され、エンジンルーム20に対して隔絶されているため、エンジンルーム20から熱の影響による劣化が防止される。
【0040】
なお、水ポンプ室80の下面に下方外部への穴を開けてもよい。これにより、水ポンプ室80の昇温が防止できる。
【0041】
また、水ポンプ52を廃止し、水ポンプ51のみで冷却水を循環させるようにしてもよい。この場合にはエンジン22が冷機状態にある時、サーモスタット54は排ガス熱交換器42からウォータジャケット53を迂回して冷却水管50dへ流れる冷却水量を、ウォータジャケット53を通過して冷却水管50dへ流れる冷却水量より多くし、暖機を早めるとともに、排気ガスの廃熱は回収して冷媒と熱交換可能とする。そして、エンジン22が暖機状態となる時、サーモスタット54は排ガス熱交換器42からウォータジャケット53を迂回して冷却水管50dへ流れる冷却水流量を減らすかゼロとし、廃熱回収をより効率的に実施できるようにする。
【0042】
この場合も、水ポンプ51は排ガス熱交換器42の上流側にあり、中を流れる冷却水の温度が低いとともに、水ポンプ51は動力部収納ケース1の外側にあり、熱負荷が小さいままである。また、この場合には水ポンプ51を図9に示すように、動力部収納ケース1の後方左側に設ける水ポンプ室80´に収容するようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】
本発明の水ポンプ収納構造は、水冷エンジン駆動熱ポンプ装置の室外機において、動力部収納ケースに、その大部分を占める動力部室と、ケース外側部に位置してケース構成壁により動力部室に対して仕切られた水ポンプ室とを一体に形成しているため、水ポンプを収納する水ポンプ室を動力部室に対し遮断して、水ポンプのベアリング等の熱劣化を防止することができ、しかも、部品点数及び工数を削減し、コストを低減することができる。
【0044】
特に、動力部収納ケースの主要部を鋳造により一体成形し、この主要部に含まれるケース構成壁のうち背面部の一部を動力部室側に凹入した形状とすることによりその凹入部分により水ポンプ室を形成しているので、動力部室と水ポンプ室とを含む動力部収納ケースの製造を大幅に簡略化することができ、その上、ケースの剛性を高め、振動騒音の低減にも有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施による空調装置の室外機ユニットの正面図である。
【図2】 上記室外機ユニットの側面図である。
【図3】 上記室外機ユニットの内部構成を示す説明図である。
【図4】 動力部収納ケース及び補助ケースの分解斜視図である。
【図5】 水ポンプ室形成部分の断面図である。
【図6】 図5のVI−VI線に沿った断面図である。
【図7】 動力部収納ケースのフレーム全体の水平断面図である。
【図8】 エンジンルームの側方に水ポンプ取付部分を示す断面図である。
【図9】 本発明の別の実施形態を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 動力部収納ケース
2 フレーム
2c 背面部
20 エンジンルーム
21 コンプレッサ
22 エンジン
52 水ポンプ
80 水ポンプ室
82 取付部材
82a,82b 取付片
83 係止部
85 ボルト

Claims (3)

  1. 熱ポンプ装置のコンプレッサとこれを駆動するエンジンとを含む動力部を動力部収納ケース内に収納した水冷エンジン駆動熱ポンプ装置の室外機において、
    上記動力部収納ケースに、その大部分を占める動力部室と、ケース外側部に位置してケース構成壁により動力部室に対して仕切られた水ポンプ室とを一体に形成し、上記動力部室に動力部を収納するとともに、上記水ポンプ室にエンジン冷却水循環用の水ポンプを収納し、さらに、動力部収納ケースの主要部を鋳造により一体成形し、この主要部に含まれるケース構成壁のうち背面部の一部を動力部室側に凹入した形状とすることによりその凹入部分によって前記背面部の一部から壁面が構成される前記水ポンプ室を形成したことを特徴とする水冷エンジン駆動熱ポンプ装置の室外機における水ポンプ収納構造。
  2. 動力部収納ケースの背面側で、かつ、動力部収納ケース内に配置されているエンジンのヘッド部に近い位置に水ポンプ室を形成したことを特徴とする請求項1に記載の水冷エンジン駆動熱ポンプ装置の室外機における水ポンプ収納構造。
  3. 両側に取付片を有する取付部材を水ポンプに固設する一方、水ポンプ室の壁面に鉤状の係止部を一体に設け、上記取付部材の一方の取付片を上記係止部に係止するとともに、他方の取付片を水ポンプ室の壁面にボルト止めしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の水冷エンジン駆動熱ポンプ装置の室外機における水ポンプ収納構造。
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