JP3752231B2 - フロントエンドモジュール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話等の通信装置において送信信号および受信信号を処理するためのフロントエンドモジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話は、第3世代を迎え、単なる通話機能だけではなく、高速データ通信機能をも有することが必須となりつつある。そのため、各国において、高速データ通信を可能にする種々の多重化方式の採用が検討されている。しかしながら、多重化方式の統一は困難な状況である。そのため、携帯電話には、マルチモード(複数方式)およびマルチバンド(複数の周波数帯)に対応することが求められている。
【0003】
例えば、欧州では、既に、GSM(Global System for Mobile Communications)方式とDCS(Digital Cellular System)方式とに対応可能なデュアルバンド型携帯電話が全域で普及している。GSM方式とDCS方式は、いずれも時分割多重接続方式である。欧州では、第3世代携帯電話として、上記の2方式に加え、大きなデータ通信速度(例えば2Mbps)を実現することができる広帯域符号分割多重接続(以下、W−CDMAとも記す。)方式にも対応可能なデュアルモード・トリプルバンド型携帯電話を採用することを予定している。
【0004】
携帯電話では、上述のように新たな機能が付加されると、回路がより複雑になると共に部品点数が増える。そのため、携帯電話では、より高密度の部品実装技術が要求されている。また、このような事情から、携帯電話の内部の高周波回路では、その実装スペースを削減するため、部品の小型軽量化、複合化および集積化が不可欠となっている。
【0005】
特許文献1には、GSM方式およびDCS方式に対応したデュアルバンド型携帯電話用の高周波スイッチモジュールが記載されている。この高周波スイッチモジュールでは、分波回路によってGSM方式に対応した周波数帯域とDCS方式に対応した周波数帯域とを分離すると共に、2つの高周波スイッチを用いて、各周波数帯域における送信信号と受信信号とを分離するようになっている。
【0006】
また、特許文献2には、3つの周波数帯域を使用する3つの通信システムのそれぞれの送信信号および受信信号を処理するための高周波モジュールが記載されている。この高周波モジュールでは、ダイプレクサによって、低周波数帯域と高周波数帯域とを分離する。高周波数帯域には、第1および第2の通信システムの2つの周波数帯域が含まれている。低周波数帯域には、第3の通信システムの周波数帯域が含まれている。第1および第2の通信システムの受信信号と、第1および第2の通信システムの送信信号は、第1の高周波スイッチによって分離される。また、第3の通信システムの送信信号と受信信号は、第2の高周波スイッチによって分離される。また、第1の通信システムの受信信号と第2の通信システムの受信信号は、2つのSAWフィルタによって分離される。また、特許文献2には、複数のシート層を積層してなる積層体によって、高周波モジュールの構成要素を複合化することが記載されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−225088号公報
【特許文献2】
特開2002−43977号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載された高周波スイッチモジュールでは、高周波スイッチを用いて、各周波数帯域における送信信号と受信信号とを分離している。また、特許文献2に記載された高周波モジュールでも、高周波スイッチを用いて送信信号と受信信号とを分離している。そのため、特許文献1に記載された高周波スイッチモジュールや、特許文献2に記載された高周波モジュールでは、CDMA方式に対応することができないという問題点がある。
【0009】
なお、特許文献2では、2つの通信方式の受信信号を分離する2つのSAWフィルタを含むものをSAWデュプレクサと称している。しかし、一般的に、デュプレクサは、送信信号と受信信号とを分離するものを指す。本発明の実施の形態においても、送信信号と受信信号とを分離するものをデュプレクサと呼ぶ。従って、特許文献2におけるSAWデュプレクサは、機能上、本発明の実施の形態におけるデュプレクサとは異なるものである。
【0010】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、第1および第2の周波数帯域のそれぞれにおける送信信号および受信信号を処理できると共に符号分割多重接続方式に対応可能で、且つ小型軽量化、複合化および集積化が容易なフロントエンドモジュールを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のフロントエンドモジュールは、第1および第2の周波数帯域のそれぞれにおける送信信号および受信信号を処理するためのモジュールであって、
アンテナに接続され、第1および第2の周波数帯域を分離する第1の分離手段と、
第1の分離手段に接続され、それぞれフィルタとして機能する2つの弾性波素子を含み、第1の周波数帯域における送信信号と受信信号とを分離する第2の分離手段と、
第1の分離手段に接続され、それぞれフィルタとして機能する2つの弾性波素子を含み、第2の周波数帯域における送信信号と受信信号とを分離する第3の分離手段と、
第1ないし第3の分離手段を集積するための1つの集積用多層基板とを備え、第1の分離手段は、集積用多層基板の内部または表面上の導体層を用いて構成されているものである。
【0012】
本発明のフロントエンドモジュールでは、第1の分離手段によって、第1および第2の周波数帯域が分離され、2つの弾性波素子を含む第2の分離手段によって、第1の周波数帯域における送信信号と受信信号とが分離され、2つの弾性波素子を含む第3の分離手段によって、第2の周波数帯域における送信信号と受信信号とが分離される。第1ないし第3の分離手段は、1つの集積用多層基板によって集積されている。また、第1の分離手段は、集積用多層基板の内部または表面上の導体層を用いて構成されている。なお、弾性波素子とは、弾性波を利用した素子である。弾性波素子は、弾性表面波を利用する弾性表面波素子でもよいし、バルク弾性波を利用するバルク弾性波素子でもよい。
【0013】
本発明のフロントエンドモジュールにおいて、第2の分離手段に含まれる2つの弾性波素子および第3の分離手段に含まれる2つの弾性波素子は、集積用多層基板に実装され、弾性波素子以外の第2の分離手段および第3の分離手段の回路部分の少なくとも一部は、集積用多層基板の内部または表面上の導体層を用いて構成されていてもよい。
【0014】
また、本発明のフロントエンドモジュールにおいて、第1の分離手段は、第1の周波数帯域内の周波数の信号を通過させ、第2の周波数帯域内の周波数の信号を遮断するフィルタと、第2の周波数帯域内の周波数の信号を通過させ、第1の周波数帯域内の周波数の信号を遮断するフィルタとを有していてもよい。
【0015】
また、本発明のフロントエンドモジュールにおいて、第1および第2の周波数帯域のそれぞれにおける送信信号および受信信号は、符号分割多重接続方式の信号であってもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
始めに、本発明の第1の実施の形態に係るフロントエンドモジュールについて説明する。本実施の形態に係るフロントエンドモジュールは、時分割多重接続方式であるGSM方式と、時分割多重接続方式であるDCS方式と、符号分割多重接続方式であるW−CDMA方式と、符号分割多重接続方式である狭帯域符号分割多重接続(以下、N−CDMAと記す。)方式に対応し、これらの各方式の送信信号および受信信号を処理するモジュールである。GSM方式の送信信号の周波数帯域は880MHz〜915MHzである。GSM方式の受信信号の周波数帯域は925MHz〜960MHzである。DCS方式の送信信号の周波数帯域は1710MHz〜1785MHzである。DCS方式の受信信号の周波数帯域は1805MHz〜1880MHzである。W−CDMA方式の送信信号の周波数帯域は1920MHz〜1990MHzである。W−CDMA方式の受信信号の周波数帯域は2110MHz〜2180MHzである。N−CDMA方式の送信信号の周波数帯域は824MHz〜849MHzである。N−CDMA方式の受信信号の周波数帯域は869MHz〜894MHzである。
【0017】
N−CDMA方式の送信信号および受信信号の周波数帯域は、本発明における第1の周波数帯域に対応する。W−CDMA方式の送信信号および受信信号の周波数帯域は、本発明における第2の周波数帯域に対応する。
【0018】
まず、図1を参照して、本実施の形態に係るフロントエンドモジュールを含む携帯電話の高周波回路の一例について説明する。図1に示した高周波回路は、アンテナ1と、このアンテナ1に接続された本実施の形態に係るフロントエンドモジュール2と、主に信号の変調および復調を行う集積回路3とを備えている。高周波回路は、更に、GSM方式およびDCS方式用の2つの電圧制御発振器4,5と、W−CDMA方式用の電圧制御発振器6Wと、N−CDMA方式用の電圧制御発振器6Nとを備えている。これらの電圧制御発振器4,5,6W,6Nは集積回路3に接続されている。
【0019】
高周波回路は、更に、入力端がフロントエンドモジュール2に接続され、それぞれ出力端が集積回路3に接続されたバンドパスフィルタ(以下、BPFと記す。)25G,25Dと、入力端がフロントエンドモジュール2に接続されたローノイズアンプ36Wと、入力端がローノイズアンプ36Wの出力端に接続され、出力端が集積回路3に接続されたBPF37Wと、入力端がフロントエンドモジュール2に接続されたローノイズアンプ36Nと、入力端がローノイズアンプ36Nの出力端に接続され、出力端が集積回路3に接続されたBPF37Nとを備えている。BPF25G,25D,37W,37Nは、それぞれ弾性波素子を用いて構成されている。
【0020】
高周波回路は、更に、入力端が集積回路3に接続された電力増幅器(図ではPAと記す。)21Gと、入力端が電力増幅器21Gの出力端に接続されたカプラ22Gと、カプラ22Gの出力に基づいて、電力増幅器21Gの出力利得が一定になるように電力増幅器21Gを制御する自動出力制御回路(図ではAPCと記す。)23Gと、入力端がカプラ22Gの出力端に接続され、出力端がフロントエンドモジュール2に接続されたローパスフィルタ(以下、LPFと記す。)24Gとを備えている。これらは、GSM方式用の回路である。高周波回路は、更に、上記GSM方式用の回路と同様に構成された、DCS方式用の電力増幅器21D、カプラ22D、自動出力制御回路23DおよびLPF24Dを備えている。
【0021】
高周波回路は、更に、入力端が集積回路3に接続されたBPF31Wと、入力端がBPF31Wの出力端に接続された電力増幅器32Wと、入力端が電力増幅器32Wの出力端に接続されたカプラ33Wと、カプラ33Wの出力に基づいて、電力増幅器32Wの出力利得が一定になるように電力増幅器32Wを制御する自動出力制御回路34Wと、入力端がカプラ33Wの出力端に接続され、出力端がフロントエンドモジュール2に接続されたアイソレータ35Wとを備えている。これらは、W−CDMA方式用の回路である。高周波回路は、更に、上記W−CDMA方式用の回路と同様に構成された、N−CDMA方式用のBPF31N、電力増幅器32N、カプラ33N、自動出力制御回路34Nおよびアイソレータ35Nを備えている。BPF31W,31Nは弾性波素子を用いて構成されている。
【0022】
次に、フロントエンドモジュール2について詳しく説明する。フロントエンドモジュール2は、ダイプレクサ11と、高周波スイッチ16,17,12G,12Dと、デュプレクサ13W,13Nとを備えている。ダイプレクサ11は、本発明における第1の分離手段に対応する。デュプレクサ13Nは、本発明における第2の分離手段に対応する。デュプレクサ13Wは、本発明における第3の分離手段に対応する。
【0023】
ダイプレクサ11は、第1ないし第3のポートを有している。第1のポートはアンテナ1に接続されている。第2のポートはN−CDMA方式の信号およびGSM方式の信号を入出力するようになっている。第3のポートはW−CDMA方式の信号およびDCS方式の信号を入出力するようになっている。
【0024】
ダイプレクサ11の第2のポートは、高周波スイッチ17の可動接点に接続されている。高周波スイッチ17の2つの固定接点のうちの一方の固定接点はデュプレクサ13Nに接続されている。高周波スイッチ17の他方の固定接点は、高周波スイッチ12Gの可動接点に接続されている。高周波スイッチ12Gの2つの固定接点のうちの一方の固定接点(符号Rを付した固定接点)はBPF25Gの入力端に接続されている。高周波スイッチ12Gの他方の固定接点(符号Tを付した固定接点)はLPF24Gの出力端に接続されている。
【0025】
ダイプレクサ11の第3のポートは、高周波スイッチ16の可動接点に接続されている。高周波スイッチ16の2つの固定接点のうちの一方の固定接点はデュプレクサ13Wに接続されている。高周波スイッチ16の他方の固定接点は、高周波スイッチ12Dの可動接点に接続されている。高周波スイッチ12Dの2つの固定接点のうちの一方の固定接点(符号Rを付した固定接点)はBPF25Dの入力端に接続されている。高周波スイッチ12Dの他方の固定接点(符号Tを付した固定接点)はLPF24Dの出力端に接続されている。
【0026】
デュプレクサ13Nは、共通端子と受信端子(符号Rを付した端子)と送信端子(符号Tを付した端子)とを有している。デュプレクサ13Nの共通端子は、高周波スイッチ17の一方の固定接点に接続されている。デュプレクサ13Nの受信端子は、ローノイズアンプ36Nの入力端に接続されている。デュプレクサ13Nの送信端子は、アイソレータ35Nの出力端に接続されている。
【0027】
デュプレクサ13Wは、共通端子と受信端子(符号Rを付した端子)と送信端子(符号Tを付した端子)とを有している。デュプレクサ13Wの共通端子は、高周波スイッチ16の一方の固定接点に接続されている。デュプレクサ13Wの受信端子は、ローノイズアンプ36Wの入力端に接続されている。デュプレクサ13Wの送信端子は、アイソレータ35Wの出力端に接続されている。
【0028】
ダイプレクサ11は、信号の周波数に応じて、N−CDMA方式の信号およびGSM方式の信号と、W−CDMA方式の信号およびDCS方式の信号とを分離する。具体的に説明すると、ダイプレクサ11は、第2のポートに入力されたN−CDMA方式の送信信号またはGSM方式の送信信号と、第3のポートに入力されたW−CDMA方式の送信信号またはDCS方式の送信信号を第1のポートより出力する。また、ダイプレクサ11は、第1のポートに入力されたN−CDMA方式の受信信号またはGSM方式の受信信号を第2のポートより出力し、第1のポートに入力されたW−CDMA方式の受信信号またはDCS方式の受信信号を第3のポートより出力する。
【0029】
高周波スイッチ17は、N−CDMA方式の送信信号および受信信号と、GSM方式の送信信号および受信信号とを分離する。具体的に説明すると、高周波スイッチ17は、一方の固定接点に入力されたN−CDMA方式の送信信号を可動接点より出力し、可動接点に入力されたN−CDMA方式の受信信号を一方の固定接点より出力する。また、高周波スイッチ17は、他方の固定接点に入力されたGSM方式の送信信号を可動接点より出力し、可動接点に入力されたGSM方式の受信信号を他方の固定接点より出力する。
【0030】
高周波スイッチ16は、W−CDMA方式の送信信号および受信信号と、DCS方式の送信信号および受信信号とを分離する。具体的に説明すると、高周波スイッチ16は、一方の固定接点に入力されたW−CDMA方式の送信信号を可動接点より出力し、可動接点に入力されたW−CDMA方式の受信信号を一方の固定接点より出力する。また、高周波スイッチ16は、他方の固定接点に入力されたDCS方式の送信信号を可動接点より出力し、可動接点に入力されたDCS方式の受信信号を他方の固定接点より出力する。
【0031】
高周波スイッチ12Gは、GSM方式の送信信号とGSM方式の受信信号とを分離する。具体的に説明すると、高周波スイッチ12Gは、可動接点に入力されたGSM方式の受信信号(図では、GSM/RXと記す。)を一方の固定接点より出力し、他方の固定接点に入力されたGSM方式の送信信号(図では、GSM/TXと記す。)を可動接点より出力する。
【0032】
高周波スイッチ12Dは、DCS方式の送信信号とDCS方式の受信信号とを分離する。具体的に説明すると、高周波スイッチ12Dは、可動接点に入力されたDCS方式の受信信号(図では、DCS/RXと記す。)を一方の固定接点より出力し、他方の固定接点に入力されたDCS方式の送信信号(図では、DCS/TXと記す。)を可動接点より出力する。
【0033】
デュプレクサ13Wは、周波数の違いによって、W−CDMA方式の送信信号とW−CDMA方式の受信信号とを分離する。具体的に説明すると、デュプレクサ13Wは、共通端子に入力されたW−CDMA方式の受信信号(図では、WCDMA/RXと記す。)を受信端子より出力し、送信端子に入力されたW−CDMA方式の送信信号(図では、WCDMA/TXと記す。)を共通端子より出力する。
【0034】
デュプレクサ13Nは、周波数の違いによって、N−CDMA方式の送信信号とN−CDMA方式の受信信号とを分離する。具体的に説明すると、デュプレクサ13Nは、共通端子に入力されたN−CDMA方式の受信信号(図では、NCDMA/RXと記す。)を受信端子より出力し、送信端子に入力されたN−CDMA方式の送信信号(図では、NCDMA/TXと記す。)を共通端子より出力する。
【0035】
次に、集積回路3について説明する。集積回路3は、I信号とQ信号からなるベースバンドの入力信号を入力すると共に、I信号とQ信号からなるベースバンドの出力信号を出力するようになっている。
【0036】
集積回路3は、入力端がBPF25Gの出力端に接続されたミキサ42Gと、入力端がミキサ42Gの出力端に接続された増幅器43Gと、入力端がBPF25Dの出力端に接続されたミキサ42Dと、入力端がミキサ42Dの出力端に接続された増幅器43Dとを備えている。集積回路3は、更に、入力端がBPF37Wの出力端に接続されたミキサ42Wと、入力端がミキサ42Wの出力端に接続された増幅器43Wと、入力端がBPF37Nの出力端に接続されたミキサ42Nと、入力端がミキサ42Nの出力端に接続された増幅器43Nとを備えている。
【0037】
集積回路3は、更に、出力端が電力増幅器21G,21Dの各入力端に接続されたミキサ41と、出力端がBPF31Wの入力端に接続されたミキサ41Wと、出力端がBPF31Nの入力端に接続されたミキサ41Nと備えている。ミキサ42G,42Dは電圧制御発振器5に接続されている。ミキサ42Wは電圧制御発振器6Wに接続されている。ミキサ41は電圧制御発振器4に接続されている。ミキサ41Wは電圧制御発振器6Wに接続されている。ミキサ41Nは電圧制御発振器6Nに接続されている。
【0038】
集積回路3は、更に、GSM方式およびDCS方式用の位相同期化ループ回路(図ではGSM/DCS PLLと記す。)44と、W−CDMA方式用の位相同期化ループ回路(図ではW−CDMA PLLと記す。)45Wと、N−CDMA方式用の位相同期化ループ回路(図ではN−CDMA PLLと記す。)45Nとを備えている。位相同期化ループ回路44は、電圧制御発振器4,5に接続されている。位相同期化ループ回路45Wは、電圧制御発振器6Wに接続されている。位相同期化ループ回路45Nは、電圧制御発振器6Nに接続されている。
【0039】
ミキサ42Gは、BPF25Gの出力信号に、電圧制御発振器5が出力する高周波信号をミックスして、高周波の受信信号をベースバンド信号に変換するようになっている。ミキサ42Dは、BPF25Dの出力信号に、電圧制御発振器5が出力する高周波信号をミックスして、高周波の受信信号をベースバンド信号に変換するようになっている。ミキサ42Wは、BPF37Wの出力信号に、電圧制御発振器6Wが出力する高周波信号をミックスして、高周波の受信信号をベースバンド信号に変換するようになっている。ミキサ42Nは、BPF37Nの出力信号に、電圧制御発振器6Nが出力する高周波信号をミックスして、高周波の受信信号をベースバンド信号に変換するようになっている。
【0040】
ミキサ41は、集積回路3に入力されたベースバンド信号に、電圧制御発振器4が出力する高周波信号をミックスして、ベースバンド信号を高周波の送信信号に変換するようになっている。ミキサ41Wは、集積回路3に入力されたベースバンド信号に、電圧制御発振器6Wが出力する高周波信号をミックスして、ベースバンド信号を高周波の送信信号に変換するようになっている。ミキサ41Nは、集積回路3Cに入力されたベースバンド信号に、電圧制御発振器6Nが出力する高周波信号をミックスして、ベースバンド信号を高周波の送信信号に変換するようになっている。
【0041】
図示しないが、集積回路3は、更に、入力したI信号とQ信号を直交変調し、変調された信号をミキサ41,41W,41Nに送る機能と、増幅器43G,43D,43W,43Nの出力信号を直交復調してI信号とQ信号とを生成し、これらを出力する機能とを備えている。なお、ミキサ41,41W,41Nが直交変調する機能を兼ね備えていてもよいし、ミキサ42G,42D,42W,42Nが直交復調する機能を兼ね備えていてもよい。
【0042】
高周波スイッチ12Gより出力されるGSM方式の受信信号は、BPF25Gを通過してミキサ42Gに入力されるようになっている。高周波スイッチ12Dより出力されるDCS方式の受信信号は、BPF25Dを通過してミキサ42Dに入力されるようになっている。デュプレクサ13Wより出力されるW−CDMA方式の受信信号は、ローノイズアンプ36WおよびBPF37Wを通過してミキサ42Wに入力されるようになっている。デュプレクサ13Nより出力されるN−CDMA方式の受信信号は、ローノイズアンプ36NおよびBPF37Nを通過してミキサ42Nに入力されるようになっている。
【0043】
ミキサ41の出力信号は、電力増幅器21G、カプラ22GおよびLPF24Gを通過して高周波スイッチ12Gに入力されると共に、電力増幅器21D、カプラ22DおよびLPF24Dを通過して高周波スイッチ12Dに入力されるようになっている。ミキサ41Wの出力信号は、BPF31W、電力増幅器32W、カプラ33Wおよびアイソレータ35Wを通過してデュプレクサ13Wに入力されるようになっている。ミキサ41Nの出力信号は、BPF31N、電力増幅器32N、カプラ33Nおよびアイソレータ35Nを通過してデュプレクサ13Nに入力されるようになっている。
【0044】
次に、図2を参照して、ダイプレクサ11の回路構成の一例について説明する。図2に示したダイプレクサ11は、第1ないし第3のポート111,112,113を有している。第1のポート111はアンテナ1に接続されるようになっている。第2のポート112はGSM方式の信号およびN−CDMA方式の信号を入出力するようになっている。第3のポート113はDCS方式の信号およびW−CDMA方式の信号を入出力するようになっている。ダイプレクサ11は、更に、一端が第1のポート111に接続されたキャパシタ114と、一端がキャパシタ114の他端に接続されたインダクタ115と、一端がインダクタ115の他端に接続され、他端が第2のポート112に接続されたインダクタ116と、一端がインダクタ115の他端に接続され、他端が第2のポート112に接続されたキャパシタ117と、一端がインダクタ115の他端に接続され、他端が接地されたキャパシタ118と、一端が第2のポート112に接続され、他端が接地されたキャパシタ119とを有している。インダクタ115,116およびキャパシタ117,118,119は、GSM方式およびN−CDMA方式のそれぞれの送信信号および受信信号を通過させるLPFを構成している。
【0045】
ダイプレクサ11は、更に、一端がキャパシタ114の他端に接続されたキャパシタ120と、一端がキャパシタ120の他端に接続され、他端が第3のポート113に接続されたキャパシタ121と、一端がキャパシタ120の他端に接続されたキャパシタ122と、一端がキャパシタ122の他端に接続され、他端が接地されたインダクタ123とを有している。キャパシタ120,121,122およびインダクタ123は、DCS方式およびW−CDMA方式のそれぞれの送信信号および受信信号を通過させるハイパスフィルタ(以下、HPFと記す。)を構成している。
【0046】
次に、図3を参照して、高周波スイッチ12Gの回路構成の一例について説明する。図3に示した高周波スイッチ12Gは、可動接点131と、2つの固定接点132,133と、2つの制御端子134,135とを有している。固定接点132は、図1において記号Tを付した固定接点である。固定接点133は、図1において記号Rを付した固定接点である。高周波スイッチ12Gは、更に、一端が可動接点131に接続されたキャパシタ136と、カソードがキャパシタ136の他端に接続されたダイオード137と、一端がダイオード137のアノードに接続され、他端が固定接点132に接続されたキャパシタ138と、一端がダイオード137のアノードに接続され、他端が制御端子134に接続されたインダクタ139と、一端が制御端子134に接続され、他端が接地されたキャパシタ140とを有している。
【0047】
高周波スイッチ12Gは、更に、一端がキャパシタ136の他端に接続されたインダクタ141と、一端がインダクタ141の他端に接続され、他端が固定接点133に接続されたキャパシタ142と、アノードがインダクタ141の他端に接続され、カソードが制御端子135に接続されたダイオード143と、一端が制御端子135に接続され、他端が接地されたキャパシタ144とを有している。
【0048】
高周波スイッチ12Gでは、制御端子134に印加される制御信号がハイレベルで、制御端子135に印加される制御信号がローレベルのときには、2つのダイオード137,143が共にオン状態となり、可動接点131に固定接点132が接続される。一方、制御端子134に印加される制御信号がローレベルで、制御端子135に印加される制御信号がハイレベルのときには、2つのダイオード137,143が共にオフ状態となり、可動接点131に固定接点133が接続される。
【0049】
なお、図1における高周波スイッチ12D,16,17の構成は、高周波スイッチ12Gと同様である。
【0050】
次に、図4を参照して、デュプレクサ13Wの回路構成の一例について説明する。図4に示したデュプレクサ13Wは、共通端子151と受信端子152と送信端子153とを有している。デュプレクサ13Wは、更に、一端が共通端子151に接続された受信側ディレーライン154と、入力端が受信側ディレーライン154の他端に接続され、出力端が受信端子152に接続された受信側BPF155とを有している。デュプレクサ13Wは、更に、一端が共通端子151に接続された送信側ディレーライン156と、出力端が送信側ディレーライン156の他端に接続され、入力端が送信端子153に接続された送信側BPF157とを有している。BPF155,157は、いずれも弾性波素子を用いて構成されている。
【0051】
受信側ディレーライン154は、受信端子152側からデュプレクサ13Wを見たときに、受信信号の周波数帯域ではインピーダンスがほぼ50Ωとなり、送信信号の周波数帯域ではインピーダンスが十分に大きくなるように、共通端子151と受信側BPF155との間に挿入される。同様に、送信側ディレーライン156は、送信端子153側からデュプレクサ13Wを見たときに、送信信号の周波数帯域ではインピーダンスがほぼ50Ωとなり、受信信号の周波数帯域ではインピーダンスが十分に大きくなるように、共通端子151と送信側BPF157との間に挿入される。なお、BPF155,157の構成によっては、受信側ディレーライン154と送信側ディレーライン156の一方のみを設ければよい場合もある。
【0052】
なお、図4に示したデュプレクサ13Wにおける共通端子151、受信端子152、送信端子153と、それらに接続される外部の回路との間に、それぞれ、デュプレクサ13Wと外部の回路とのインピーダンス整合を行う整合回路を設けてもよい。図5は、デュプレクサ13Wおよびそれに接続される整合回路の回路構成の一例を示す回路図である。図5に示した例におけるデュプレクサ13Wの構成は、図4に示したデュプレクサ13Wの構成と同様である。図5に示した例では、共通端子151に整合回路201が接続され、受信端子152に整合回路202が接続され、送信端子153に整合回路203が接続されている。これらの整合回路201,202,203は、フロントエンドモジュール2に含まれている。
【0053】
整合回路201は、2つの端子204,205と、一端が端子204に接続されたインダクタ206と、一端がインダクタ206の他端に接続され、他端が端子205に接続されたインダクタ207と、一端がインダクタ206の他端に接続され、他端が接地されたキャパシタ208とを有している。端子204は、図1における高周波スイッチ16の一方の固定接点に接続されている。端子205は、デュプレクサ13Wの共通端子151に接続されている。
【0054】
整合回路202は、2つの端子211,212と、この端子211,212の間に接続されたキャパシタ213とを有している。端子211は、デュプレクサ13Wの受信端子152に接続されている。端子212は、図1におけるローノイズアンプ36Wの入力端に接続されている。
【0055】
整合回路203は、2つの端子215,216と、一端が端子215に接続されたインダクタ217と、一端がインダクタ217の他端に接続され、他端が端子216に接続されたキャパシタ218と、一端がキャパシタ218の他端に接続され、他端が接地されたキャパシタ219とを有している。端子215は、デュプレクサ13Wの送信端子153に接続されている。端子216は、図1におけるアイソレータ35Wの出力端に接続されている。
【0056】
なお、図1におけるデュプレクサ13Nおよびそれに接続される整合回路の回路構成は、デュプレクサ13Wおよびそれに接続される整合回路の回路構成と同様である。
【0057】
次に、図6を参照して、LPF24Gの回路構成の一例について説明する。図6に示したLPF24Gは、入力端子161と出力端子162とを有している。LPF24Gは、更に、一端が入力端子161に接続され、他端が接地されたキャパシタ163と、一端が入力端子161に接続されたインダクタ164と、一端が入力端子161に接続され、他端がインダクタ164の他端に接続されたキャパシタ165と、一端がインダクタ164の他端に接続され、他端が接地されたキャパシタ166とを有している。LPF24Gは、更に、一端がインダクタ164の他端に接続され、他端が出力端子162に接続されたインダクタ167と、一端がインダクタ164の他端に接続され、他端が出力端子162に接続されたキャパシタ168と、一端が出力端子162に接続され、他端が接地されたキャパシタ169とを有している。なお、図1におけるLPF24Dの回路構成は、LPF24Gと同様である。
【0058】
次に、図7を参照して、カプラ22Gの回路構成の一例について説明する。図7に示したカプラ22Gは、入力端子171と、出力端子172と、モニタ端子173と、負荷接続端子174とを有している。カプラ22Gは、更に、一端が入力端子171に接続され、他端がモニタ端子173に接続されたキャパシタ175と、一端が入力端子171に接続され、他端が出力端子172に接続されたインダクタ176と、一端がモニタ端子173に接続され、他端が負荷接続端子174に接続されたインダクタ177と、一端が出力端子172に接続され、他端が負荷接続端子174に接続されたキャパシタ178とを有している。モニタ端子173は、自動出力制御回路23Gの入力端に接続されるようになっている。負荷接続端子174は、50Ωの負荷を介して接地されるようになっている。なお、図1におけるカプラ22D,33W,33Nの回路構成は、カプラ22Gと同様である。
【0059】
次に、図8を参照して、電力増幅器21Gの回路構成の一例について説明する。図8に示した電力増幅器21Gは、入力端子181と、出力端子182と、電源端子183と、接地端子184とを有している。電源端子183には、電源電圧が印加されるようになっている。
【0060】
電力増幅器21Gは、更に、増幅器として機能するモノリシック・マイクロウェーブ集積回路(以下、MMICと記す。)185を有している。MMIC185の接地端は接地端子184に接続されている。電力増幅器21Gは、更に、一端が入力端子181に接続され、他端がMMIC185の入力端に接続されたキャパシタ186と、一端がキャパシタ186の他端に接続され、他端が接地端子184に接続されたインダクタ187とを有している。キャパシタ186およびインダクタ187は、入力整合回路195を構成している。
【0061】
電力増幅器21Gは、更に、一端がMMIC185の出力端に接続されたキャパシタ188と、一端がキャパシタ188の他端に接続され、他端が出力端子182に接続されたキャパシタ189と、一端がキャパシタ188の他端に接続され、他端が接地端子184に接続されたインダクタ190と、一端が出力端子182に接続され、他端が接地端子184に接続されたインダクタ191とを有している。キャパシタ188,189およびインダクタ190,191は、出力整合回路196を構成している。
【0062】
電力増幅器21Gは、更に、それぞれ一端が電源端子183に接続され、他端が接地端子184に接続されたキャパシタ192,193と、一端が電源端子183に接続され、他端がMMIC185の電源入力端に接続されたチョークコイル194とを有している。なお、図1における電力増幅器21D,32W,32Nの回路構成は、電力増幅器21Gと同様である。
【0063】
次に、フロントエンドモジュール2の構造について説明する。フロントエンドモジュール2は、ダイプレクサ11、高周波スイッチ16,17,12G,12Dおよびデュプレクサ13W,13Nを集積するための1つの集積用多層基板を備えている。集積用多層基板は、誘電体層と、パターン化された導体層とが交互に積層された構造になっている。フロントエンドモジュール2の回路は、集積用多層基板の内部または表面上の導体層と、集積用多層基板に搭載された素子とによって構成されている。特に、ダイプレクサ11は、集積用多層基板の内部または表面上の導体層を用いて構成されている。
【0064】
次に、図9ないし図11を参照して、本実施の形態におけるデュプレクサ13W,13Nの構造の3つの例について順に説明する。なお、ここでは、弾性波素子として弾性表面波素子を用いた場合の例について説明するが、弾性表面波素子の代わりにバルク弾性波素子を用いてもよい。弾性表面波素子が圧電体の表面を伝播する音波(弾性表面波)を利用しているのに対し、バルク弾性波素子は、圧電体内部(バルク弾性波)を伝播する音波を利用するものである。このバルク弾性波素子のうち、特に圧電体薄膜を用いて作製されたものを薄膜バルク波素子と呼び、特に圧電体薄膜を用いて作製された共振器を薄膜バルク波共振器(Film Bulk Acoustic Resonator:FBAR)と呼ぶ。上記弾性波素子としては、上記薄膜バルク波素子を用いてもよい。この薄膜バルク波素子は、弾性表面波素子に比べて温度特性が良好である。一般に、弾性表面波素子の温度特性が40ppm/℃程度であるのに対し、薄膜バルク波素子の温度特性は20ppm/℃程度である。従って、薄膜バルク波素子は、フィルタに要求される急峻な周波数特性を実現するのに有利である。
【0065】
図9は、デュプレクサ13W,13Nの構造の第1の例を示す断面図である。第1の例では、デュプレクサ13W,13Nは、図4における受信側BPF155に用いられる弾性表面波素子を含むチップ51と、図4における送信側BPF157に用いられる弾性表面波素子を含むチップ52と、これら2つのチップ51,52が実装された実装基板53と、チップ51,52を封止するキャップ54とを有している。実装基板53は、例えば、誘電体層の材料としてセラミックを用いたセラミック多層基板になっている。実装基板53は、弾性表面波素子以外のデュプレクサ13Wまたはデュプレクサ13Nの構成部分を含んでいる。例えば、デュプレクサ13W,13Nの受信側ディレーライン154および送信側ディレーライン156は、実装基板53の内部または表面上の導体層を用いて構成されている。また、デュプレクサ13W,13Nの共通端子151、受信端子152および送信端子153は、実装基板53の下面に配置されている。
【0066】
チップ51,52は、LiTaO3等の圧電材料からなる圧電基板と、この圧電基板の一方の面に形成された櫛形電極と、この櫛形電極を外部の回路に接続するための接続電極55とを有している。図9に示した例では、接続電極55は、櫛形電極と同一面上に配置されている。また、この例では、チップ51,52は、櫛形電極が実装基板53の上面に対向するように、フリップチップボンディングによって、実装基板53に実装されている。なお、チップ51,52が実装基板53に実装された状態で、櫛形電極と実装基板53の上面との間に空間が形成されるようになっている。
【0067】
第1の例では、上記の構成のデュプレクサ13W,13Nは、フロントエンドモジュール2の集積用多層基板20に搭載されている。集積用多層基板20は、例えば低温焼成セラミック多層基板になっている。集積用多層基板20は、デュプレクサ13W,13N以外のフロントエンドモジュール2の回路を含んでいる。
【0068】
図9には、第1の例におけるフロントエンドモジュール2の厚さの一例が示されている。この例では、デュプレクサ13W,13Nの実装基板53の厚さが0.5mm、デュプレクサ13W,13Nの実装基板53の上面からキャップ54の上面までの部分の厚さが0.5mm、集積用多層基板20の厚さが0.8mmとなっている。従って、この例では、フロントエンドモジュール2の厚さは、1.8mm以上となる。
【0069】
図10は、デュプレクサ13W,13Nの構造の第2の例を示す断面図である。第2の例では、デュプレクサ13W,13Nは、第1の例と同様のチップ51,52を有している。しかし、第2の例では実装基板53は設けられておらず、チップ51,52は、フロントエンドモジュール2の集積用多層基板20に、直接搭載されている。チップ51,52は、例えば、櫛形電極が集積用多層基板20の上面に対向するように、フリップチップボンディングによって、集積用多層基板20に実装されている。なお、チップ51,52が集積用多層基板20に実装された状態で、櫛形電極と集積用多層基板20の上面との間に空間が形成されるようになっている。また、チップ51,52は、キャップ54によって封止されている。
【0070】
第2の例では、弾性表面波素子以外のデュプレクサ13W,13Nの構成部分は、集積用多層基板20に含まれている。例えば、デュプレクサ13W,13Nの受信側ディレーライン154および送信側ディレーライン156は、集積用多層基板20の内部または表面上の導体層を用いて構成されている。また、デュプレクサ13W,13Nの共通端子151、受信端子152および送信端子153は、集積用多層基板20の下面に配置されている。また、集積用多層基板20は、デュプレクサ13W,13N以外のフロントエンドモジュール2の回路を含んでいる。
【0071】
図10には、第2の例におけるフロントエンドモジュール2の厚さの一例が示されている。この例では、集積用多層基板20の上面からデュプレクサ13W,13Nのキャップ54の上面までの部分の厚さが0.5mm、集積用多層基板20の厚さが0.8mmとなっている。従って、この例では、フロントエンドモジュール2の厚さは、1.3mm以上となる。
【0072】
図11は、デュプレクサ13W,13Nの構造の第3の例を示す断面図である。第3の例では、デュプレクサ13W,13Nは、第1の例と同様のチップ51,52と、これらのチップ51,52が実装された1つまたは2つの実装基板56と、チップ51,52を封止するキャップ54とを有している。なお、図11には、2つのチップ51,52を1つの実装基板56に実装した例を示しているが、チップ51,52を、それぞれ別個の実装基板56に実装してもよい。
【0073】
実装基板56は、単層の誘電体層と、この誘電体層の上面および下面に設けられた、パターン化された導体層と、誘電体層の側面に設けられ、誘電体層の上面に設けられた導体層と下面に設けられた導体層とを接続する導体部とを有している。チップ51,52は、例えば、櫛形電極が実装基板56の上面に対向するように、フリップチップボンディングによって、実装基板56に実装されている。なお、チップ51,52が実装基板56に実装された状態で、櫛形電極と実装基板56の上面との間に空間が形成されるようになっている。
【0074】
チップ51,52および実装基板56は、フロントエンドモジュール2の集積用多層基板20に搭載されている。第3の例では、弾性表面波素子以外のデュプレクサ13W,13Nの構成部分は、集積用多層基板20に含まれている。例えば、デュプレクサ13W,13Nの受信側ディレーライン154および送信側ディレーライン156は、集積用多層基板20の内部または表面上の導体層を用いて構成されている。また、デュプレクサ13W,13Nの共通端子151、受信端子152および送信端子153は、集積用多層基板20の下面に配置されている。また、集積用多層基板20は、デュプレクサ13W,13N以外のフロントエンドモジュール2の回路を含んでいる。
【0075】
図11には、第3の例におけるフロントエンドモジュール2の厚さの一例が示されている。この例では、集積用多層基板20の上面からデュプレクサ13W,13Nのキャップ54の上面までの部分の厚さが0.7mm、集積用多層基板20の厚さが0.8mmとなっている。従って、この例では、フロントエンドモジュール2の厚さは、1.5mm以上となる。
【0076】
以上説明したように、本実施の形態に係るフロントエンドモジュール2では、ダイプレクサ11と、高周波スイッチ16,17,12G,12Dと、2つの弾性波素子を含むデュプレクサ13Wと、2つの弾性波素子を含むデュプレクサ13Nとを、1つの集積用多層基板20によって集積している。ダイプレクサ11は、集積用多層基板20の内部または表面上の導体層を用いて構成されている。弾性波素子を含むデュプレクサ13W,13Nは、同軸誘電体形のデュプレクサに比べて、小型および軽量であると共に、複合化および集積化が容易である。従って、本実施の形態によれば、2種類の時分割多重接続方式(GSM方式とDCS方式)と2種類の符号分割多重接続方式(W−CDMA方式とN−CDMA方式)とに対応可能で、且つ、小型軽量化、複合化および集積化が容易なフロントエンドモジュール2を実現することができる。
【0077】
また、本実施の形態によれば、弾性波素子を含むデュプレクサ13W,13Nを、ダイプレクサ11および高周波スイッチ12G,12D,16,17と一体化することにより、デュプレクサ13W,13Nとその周辺回路とのインピーダンス整合を最適化することが可能になる。従って、本実施の形態によれば、フロントエンドモジュール2の性能を向上させることも可能になる。
【0078】
ところで、デュプレクサ13W,13Nでは、共通端子151、受信端子152、送信端子153の各インピーダンスは、通過帯域内の周波数に対しては、挿入損失が最小になるよう50Ωに設定され、阻止帯域内の周波数に対しては、減衰が大きくなるように大きな値に設定される。そのため、弾性波素子と、弾性波素子以外の構成部分(ディレーライン154,156や整合回路)とを含むデュプレクサ13W,13N全体で、特性を最適化する必要がある。
【0079】
図9に示したデュプレクサ13W,13Nの構造の第1の例では、それぞれ弾性波素子を含むチップ51,52と、弾性波素子以外のデュプレクサ13W,13Nの構成部分を含む実装基板53とが一体化されている。そのため、第1の例では、デュプレクサ13W,13Nを、フロントエンドモジュール2における他の構成要素から独立した状態で製造することができる。従って、第1の例では、特性が最適化された状態のデュプレクサ13W,13Nを、集積用多層基板20に搭載することができる。しかし、第1の例では、フロントエンドモジュール2の厚さが大きくなってしまうという不具合がある。
【0080】
図10に示したデュプレクサ13W,13Nの構造の第2の例では、弾性波素子以外のデュプレクサ13W,13Nの構成部分は集積用多層基板20に設けられ、それぞれ弾性波素子を含むチップ51,52は集積用多層基板20に搭載されている。この第2の例によれば、フロントエンドモジュール2の厚さを小さくすることができる。また、第2の例によれば、デュプレクサ13W,13N全体で特性が最適になるように、チップ51,52の特性と、集積用多層基板20に設けられた、弾性波素子以外のデュプレクサ13W,13Nの構成部分の特性とを設計し、設計通りのチップ51,52および集積用多層基板20を使用することによって、デュプレクサ13W,13N全体の特性を最適化することが可能になる。
【0081】
ところで、ベアチップの状態であるチップ51,52の特性を測定するにはプローブを用いる必要がある。しかし、プローブ自体が高周波特性を持つため、チップ51,52の高周波特性を正確に測定することは難しい。そのため、ある割合で不良品のチップ51,52が集積用多層基板20に搭載されるという不具合がある。不良品のチップ51,52が集積用多層基板20に搭載されると、デュプレクサ13W,13N以外のフロントエンドモジュール2の構成部分の特性が良好であっても、フロントエンドモジュール2全体が不良品になってしまう。そのため、第2の例では、フロントエンドモジュール2の歩留まりが低くなるという不具合がある。
【0082】
図11に示したデュプレクサ13W,13Nの構造の第3の例では、それぞれ弾性波素子を含むチップ51,52は実装基板56に実装されている。従って、チップ51,52および実装基板56は、パッケージ化された1つの部品を構成している。また、第3の例では、弾性波素子以外のデュプレクサ13W,13Nの構成部分は集積用多層基板20に設けられ、チップ51,52および実装基板56は、集積用多層基板20に搭載されている。チップ51,52および実装基板56によって構成された部品については、プローブを用いることなく、通常の部品を測定するための治具を用いて正確に特性を測定することができる。従って、第3の例によれば、良品のチップ51,52および実装基板56のみを集積用多層基板20に搭載することができ、その結果、フロントエンドモジュール2の歩留まりを向上させることができる。また、第3の例によれば、実装基板56は薄くてもよいため、フロントエンドモジュール2の厚さを小さくすることもできる。
【0083】
また、上記第2の例および第3の例では、デュプレクサ13W,13NにおけるBPFに用いられる弾性表面波素子を含むチップ51,52は集積用多層基板20の上面に実装され、弾性表面波素子以外のデュプレクサ13W,13Nの回路部分の少なくとも一部は集積用多層基板20の内部または表面上の導体層を用いて構成されている。これにより、フロントエンドモジュール2をより小型軽量化することが可能になる。
【0084】
以下、本実施の形態に係るフロントエンドモジュール2の3つの変形例について説明する。
【0085】
図12は、第1の変形例のフロントエンドモジュール2を含む携帯電話の高周波回路を示すブロック図である。第1の変形例のフロントエンドモジュール2は、図1に示したフロントエンドモジュール2の構成要素に加え、GSM方式の送信信号を通過させるカプラ22GおよびLPF24Gと、DCS方式の送信信号を通過させるカプラ22DおよびLPF24Dと、GSM方式の受信信号を通過させるBPF25Gと、DCS方式の受信信号を通過させるBPF25Dと、W−CDMA方式の受信信号を通過させるBPF37Wと、N−CDMA方式の受信信号を通過させるBPF37Nとを備えている。また、第1の変形例では、集積用多層基板20は、図1に示したフロントエンドモジュール2の構成要素に加え、新たに加えられた上記の各構成要素も集積している。
【0086】
第1の変形例のフロントエンドモジュール2のその他の構成は、図1に示したフロントエンドモジュール2と同様である。第1の変形例によれば、フロントエンドモジュール2に新たに加えられた上記の各構成要素も含めて、フロントエンドモジュール2全体の特性の最適化を図ることができる。
【0087】
図13は、第2の変形例のフロントエンドモジュール2を含む携帯電話の高周波回路を示すブロック図である。第2の変形例のフロントエンドモジュール2は、図1に示したフロントエンドモジュール2の構成要素に加え、電力増幅器21G,21D、カプラ22G,22D、自動出力制御回路23G,23D、LPF24G,24D、BPF25G,25D、BPF31W,31N、電力増幅器32W,32N、カプラ33W,33N、自動出力制御回路34W,34N、アイソレータ35W,35N、ローノイズアンプ36W,36NおよびBPF37W,37Nを備えている。また、第2の変形例では、集積用多層基板20は、図1に示したフロントエンドモジュール2の構成要素に加え、新たに加えられた上記の各構成要素も集積している。
【0088】
第2の変形例のフロントエンドモジュール2のその他の構成は、図1に示したフロントエンドモジュール2と同様である。第2の変形例によれば、フロントエンドモジュール2に新たに加えられた上記の各構成要素も含めて、フロントエンドモジュール2全体の特性の最適化を図ることができる。
【0089】
図14は、第2の変形例のフロントエンドモジュール2における電力増幅器21Gの配置の一例を示す断面図である。この例では、電力増幅器21GのMMIC185は集積用多層基板20に搭載されている。電力増幅器21Gの入力整合回路195および出力整合回路196は、集積用多層基板20の内部または表面上の導体層を用いて構成されている。図示しないが、電力増幅器21Gのキャパシタ192,193およびチョークコイル194は集積用多層基板20に搭載されている。また、集積用多層基板20におけるMMIC185が搭載される面とは反対側の面には、MMIC185が発生する熱を放散させるための導体層197が形成されている。集積用多層基板20には、更に、MMIC185が発生する熱を導体層197に導くためにMMIC185の下面と導体層197を接続する複数のビアホール198が形成されている。なお、電力増幅器21D,32W,32Nの配置も、電力増幅器21Gと同様である。
【0090】
次に、図15および図16を参照して、第3の変形例について説明する。第3の変形例のフロントエンドモジュール2は、図1、図12または図13に示したフロントエンドモジュール2において、更にアンテナ1を備えたものである。第3の変形例では、集積用多層基板20は、図1、図12または図13に示したフロントエンドモジュール2の構成要素に加え、アンテナ1も集積する。
【0091】
以下、第3の変形例におけるアンテナ1の構造の2つの例について説明する。携帯電話に用いられるアンテナとしては、各種の形式および構造のものが知られているが、ここでは、アンテナ1としてパッチアンテナを用いるものとする。
【0092】
図15は、アンテナ1の構造の第1の例を示す斜視図である。第1の例では、アンテナ1は、集積用多層基板20とは別個に製造され、例えば半田付けによって集積用多層基板20に搭載されている。第1の例におけるアンテナ1は、誘電体よりなる直方体形状の誘電体部81と、この誘電体部81の上面に設けられた電極82と、誘電体部81の底面に設けられ、接地面を形成する導体層83と、誘電体部81の側部に設けられた給電用導体部84と備えている。電極82および導体層83は、それぞれ矩形の平板状になっている。給電用導体部84の上端部は、電極82の側部に対して、所定の間隔を開けて対向している。集積用多層基板20の上面には、給電用導体部84の下端部に接続される導体層85が設けられている。
【0093】
図16は、アンテナ1の構造の第2の例を示す斜視図である。第2の例では、アンテナ1は、集積用多層基板20に組み込まれている。第2の例におけるアンテナ1は、集積用多層基板20の上面に設けられた電極92と、集積用多層基板20の内部において電極92に対向する位置に配置され、接地面を形成する導体層93と、集積用多層基板20の側部に設けられた給電用導体部94と備えている。電極92および導体層93は、それぞれ矩形の平板状になっている。給電用導体部94の上端部は、電極92の側部に対して、所定の間隔を開けて対向している。また、集積用多層基板20の内部において、導体層93よりも下の位置には、給電用導体部94の下端部に接続される導体層95が設けられている。
【0094】
第3の変形例によれば、アンテナ1も含めて、フロントエンドモジュール2全体の特性の最適化を図ることができる。
【0095】
なお、本実施の形態において、高周波スイッチ12G,12Dの代わりに、それぞれデュプレクサを用いてもよい。
【0096】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係るフロントエンドモジュールについて説明する。本実施の形態に係るフロントエンドモジュールは、AMPS(Advanced Mobile Phone System)で用いられる周波数帯域(以下、AMPS帯域と記す。)における送信信号および受信信号と、PCS(Personal Communications Service)で用いられる周波数帯域(以下、PCS帯域と記す。)における送信信号および受信信号と、GPS(Global Positioning System)における受信信号とを処理するためのモジュールである。GPSにおける受信信号は、位置検出機能のための信号である。AMPS帯域は本発明における第1の周波数帯域に対応し、PCS帯域は本発明における第2の周波数帯域に対応する。また、本実施の形態において、AMPS帯域における送信信号および受信信号と、PCS帯域における送信信号および受信信号は、いずれも符号分割多重接続方式の信号である。
【0097】
図18は、上記各送信信号および受信信号の周波数帯域を示している。図18において、記号TXは送信信号を表し、記号RXは受信信号を表している。AMPS帯域における送信信号の周波数帯域は、824MHz〜849MHzである。AMPS帯域における受信信号の周波数帯域は、869MHz〜894MHzである。PCS帯域における送信信号の周波数帯域は、1850MHz〜1910MHzである。PCS帯域における受信信号の周波数帯域は、1930MHz〜1990MHzである。GPSにおける受信信号の周波数帯域(以下、GPS帯域と記す。)は、1574MHz〜1576MHzである。
【0098】
まず、図17を参照して、本実施の形態に係るフロントエンドモジュールを含む携帯電話の高周波回路の一例について説明する。図17に示した高周波回路は、2つのアンテナ301A,301Bと、これらのアンテナ301A,301Bに接続されたフロントエンドモジュール302とを備えている。アンテナ301Aは、AMPS帯域およびPCS帯域における信号の送信および受信に用いられる。アンテナ301Bは、GPSにおける受信信号の受信に用いられる。
【0099】
図17に示した高周波回路は、更に、主にAMPS帯域およびPCS帯域における信号の変調および復調を行う集積回路303Aと、主にGPSにおける受信信号の復調を行う集積回路303Bとを備えている。高周波回路は、更に、それぞれ入力端がフロントエンドモジュール302に接続され、出力端が集積回路303Aに接続された2つのローノイズアンプ304A,304Pと、入力端がフロントエンドモジュール302に接続され、出力端が集積回路303Bに接続されたローノイズアンプ304Gとを備えている。高周波回路は、更に、それぞれ入力端が集積回路303Aに接続された2つの電力増幅器305A,305Pと、入力端が電力増幅器305Aの出力端に接続され、出力端がフロントエンドモジュール302に接続されたアイソレータ306Aと、入力端が電力増幅器305Pの出力端に接続され、出力端がフロントエンドモジュール302に接続されたアイソレータ306Pとを備えている。
【0100】
フロントエンドモジュール302は、ダイプレクサ310と、2つのデュプレクサ312,313と、BPF314とを備えている。ダイプレクサ310は、本発明における第1の分離手段に対応する。デュプレクサ312は、本発明における第2の分離手段に対応する。デュプレクサ313は、本発明における第3の分離手段に対応する。
【0101】
ダイプレクサ310は、第1ないし第3のポートを有している。第1のポートはアンテナ301Aに接続されている。第2のポートはデュプレクサ312に接続されている。第3のポートはデュプレクサ313に接続されている。ダイプレクサ310は、AMPS帯域とPCS帯域とを分離する。すなわち、ダイプレクサ310は、第2のポートに入力されたAMPS帯域における送信信号を第1のポートより出力すると共に、第1のポートに入力されたAMPS帯域における受信信号を第2のポートより出力する。また、ダイプレクサ310は、第3のポートに入力されたPCS帯域における送信信号を第1のポートより出力すると共に、第1のポートに入力されたPCS帯域における受信信号を第3のポートより出力する。
【0102】
デュプレクサ312は、共通端子と送信端子と受信端子とを有している。共通端子はダイプレクサ310の第2のポートに接続されている。送信端子はアイソレータ306Aの出力端に接続されている。受信端子はローノイズアンプ304Aの入力端に接続されている。デュプレクサ312は、AMPS帯域における送信信号(図では、AMPS/TXと記す。)と受信信号(図では、AMPS/RXと記す。)とを分離する。すなわち、デュプレクサ312は、送信端子に入力されたAMPS帯域における送信信号を共通端子より出力すると共に、共通端子に入力されたAMPS帯域における受信信号を受信端子より出力する。
【0103】
デュプレクサ313は、共通端子と送信端子と受信端子とを有している。共通端子はダイプレクサ310の第3のポートに接続されている。送信端子はアイソレータ306Pの出力端に接続されている。受信端子はローノイズアンプ304Pの入力端に接続されている。デュプレクサ313は、PCS帯域における送信信号(図では、PCS/TXと記す。)と受信信号(図では、PCS/RXと記す。)とを分離する。すなわち、デュプレクサ313は、送信端子に入力されたPCS帯域における送信信号を共通端子より出力すると共に、共通端子に入力されたPCS帯域における受信信号を受信端子より出力する。
【0104】
BPF314の入力端はアンテナ301Bに接続され、BPF314の出力端はローノイズアンプ304Gの入力端に接続されている。BPF314は、アンテナ301Bによって受信したGPSにおける受信信号(図では、GPS/RXと記す。)を選択的に通過させる。
【0105】
次に、図19を参照して、ダイプレクサ310の構成について説明する。ダイプレクサ310は、第1ないし第3のポート321〜323と、LPF324と、HPF325とを有している。LPF324およびHPF325の各一端は第1のポート321に接続されている。LPF324の他端は第2のポート322に接続されている。HPF325の他端は第3のポート323に接続されている。
【0106】
図20は、LPF324の特性、すなわち周波数と利得との関係を模式的に表している。図20に示したように、LPF324は、AMPS帯域内の周波数の信号を通過させ、PCS帯域内の周波数の信号を遮断する。なお、LPF324の代わりに、AMPS帯域内の周波数の信号を通過させ、PCS帯域内の周波数の信号を遮断する高域除去型のノッチフィルタを用いてもよい。
【0107】
図21は、HPF325の特性、すなわち周波数と利得との関係を模式的に表している。図21に示したように、HPF325は、PCS帯域内の周波数の信号を通過させ、AMPS帯域内の周波数の信号を遮断する。なお、HPF325の代わりに、PCS帯域内の周波数の信号を通過させ、AMPS帯域内の周波数の信号を遮断する低域除去型のノッチフィルタを用いてもよい。
【0108】
図22は、図17におけるBPF314の特性、すなわち周波数と利得との関係を模式的に表している。図22に示したように、BPF314は、GPS帯域内の周波数の信号を通過させ、AMPS帯域およびPCS帯域内の周波数の信号を遮断する。
【0109】
次に、図23ないし図26を参照して、ダイプレクサ310において用いられる各フィルタの構成の例について説明する。
【0110】
図23は、LPF324の構成の一例を示す回路図である。このLPF324は、2つの端子341,342と、インダクタ343と、3つのキャパシタ344〜346とを有している。インダクタ343の一端は端子341に接続され、インダクタ343の他端は端子342に接続されている。キャパシタ344の一端は端子341に接続され、キャパシタ344の他端は端子342に接続されている。キャパシタ345の一端は端子341に接続され、キャパシタ345の他端は接地されている。キャパシタ346の一端は端子342に接続され、キャパシタ346の他端は接地されている。
【0111】
図24は、図23に示したLPF324の代わりに用いることの可能な高域除去型のノッチフィルタの構成の一例を示す回路図である。このノッチフィルタは、2つの端子351,352と、2つのインダクタ353,354と、キャパシタ355とを有している。インダクタ353の一端は端子351に接続されている。インダクタ354の一端はインダクタ353の他端に接続され、インダクタ354の他端は端子352に接続されている。キャパシタ355の一端はインダクタ353の他端に接続され、キャパシタ355の他端は端子352に接続されている。
【0112】
図25は、HPF325の構成の一例を示す回路図である。このHPF325は、2つの端子361,362と、3つのインダクタ363,365,366と、キャパシタ364とを有している。インダクタ363の一端は端子361に接続され、インダクタ363の他端は端子362に接続されている。キャパシタ364の一端は端子361に接続され、キャパシタ364の他端は端子362に接続されている。インダクタ365の一端は端子361に接続され、インダクタ365の他端は接地されている。インダクタ366の一端は端子362に接続され、インダクタ366の他端は接地されている。
【0113】
図26は、図25に示したHPF325の代わりに用いることの可能な低域除去型のノッチフィルタの構成の一例を示す回路図である。このノッチフィルタは、2つの端子371,372と、2つのキャパシタ373,375と、インダクタ374とを有している。キャパシタ373の一端は端子371に接続されている。インダクタ374の一端はキャパシタ373の他端に接続され、インダクタ374の他端は端子372に接続されている。キャパシタ375の一端はキャパシタ373の他端に接続され、キャパシタ375の他端は端子372に接続されている。
【0114】
次に、図27を参照して、BPF314の構成の一例について説明する。図27は、BPF314の構成の一例を示す回路図である。このBPF314は、2つの端子381,382と、6つのキャパシタ383〜388と、2つのインダクタ391,392とを有している。キャパシタ383の一端は端子381に接続されている。キャパシタ384の一端はキャパシタ383の他端に接続されている。キャパシタ385の一端はキャパシタ384の他端に接続され、キャパシタ385の他端は端子382に接続されている。キャパシタ386の一端は端子381に接続され、キャパシタ386の他端は端子382に接続されている。キャパシタ387の一端は、キャパシタ383,384の接続点に接続され、キャパシタ387の他端は接地されている。キャパシタ388の一端は、キャパシタ384,385の接続点に接続され、キャパシタ388の他端は接地されている。インダクタ391の一端は、キャパシタ387の一端に接続され、インダクタ391の他端は接地されている。インダクタ392の一端は、キャパシタ388の一端に接続され、インダクタ392の他端は接地されている。
【0115】
次に、図28を参照して、デュプレクサ312,313の回路構成の一例について説明する。図28に示したデュプレクサ312,313は、共通端子401と送信端子402と受信端子403とを有している。共通端子401はダイプレクサ310に接続される。送信端子402はアイソレータ306Aまたはアイソレータ306Pに接続される。受信端子403はローノイズアンプ304Aまたはローノイズアンプ304Pに接続される。
【0116】
デュプレクサ312,313は、更に、一端が共通端子401に接続された送信側ディレーライン(図28では送信側DLと記す。)404と、出力端が送信側ディレーライン404の他端に接続され、入力端が送信端子402に接続された送信側BPF405とを有している。デュプレクサ312,313は、更に、一端が共通端子401に接続された受信側ディレーライン(図28では受信側DLと記す。)406と、入力端が受信側ディレーライン406の他端に接続され、出力端が受信端子403に接続された受信側BPF407とを有している。BPF405,407は、いずれも弾性波素子を用いて構成されている。
【0117】
送信側ディレーライン404および受信側ディレーライン406は、各端子401,402,403からデュプレクサ312,313を見たときのインピーダンスが以下のようになるように調整される。すなわち、共通端子401からデュプレクサ312,313を見たときには、送信信号の周波数帯域および受信信号の周波数帯域においてインピーダンスがほぼ50Ωとなる。送信端子402からデュプレクサ312,313を見たときには、送信信号の周波数帯域ではインピーダンスがほぼ50Ωとなり、受信信号の周波数帯域ではインピーダンスが十分に大きくなる。受信端子403からデュプレクサ312,313を見たときには、受信信号の周波数帯域ではインピーダンスがほぼ50Ωとなり、送信信号の周波数帯域ではインピーダンスが十分に大きくなる。なお、BPF405,407の構成によっては、送信側ディレーライン404と受信側ディレーライン406の一方のみを設ければよい場合もある。
【0118】
なお、上述のインピーダンスの関係を実現するために、図28に示したデュプレクサ312,313における共通端子401、送信端子402、受信端子403と、それらに接続される外部の回路との間に、必要に応じて整合回路を設けてもよい。図29は、デュプレクサ312,313およびそれに接続される整合回路の回路構成の一例を示す回路図である。図29に示した例におけるデュプレクサ312,313の構成は、図28に示したデュプレクサ312,313の構成と同様である。図29に示した例では、共通端子401に整合回路411が接続され、送信端子402に整合回路412が接続され、受信端子403に整合回路413が接続されている。これらの整合回路411,412,413は、フロントエンドモジュール302に含まれている。
【0119】
整合回路411は、端子414と、2つのキャパシタ415,416とを有している。端子414はダイプレクサ310に接続される。キャパシタ415の一端は端子414に接続され、キャパシタ415の他端は共通端子401に接続されている。キャパシタ416の一端は共通端子401に接続され、キャパシタ416の他端は接地されている。
【0120】
整合回路412は、端子417と、2つのキャパシタ418,419と、インダクタ420とを有している。キャパシタ418の一端は端子417に接続されている。キャパシタ419の一端はキャパシタ418の他端に接続され、キャパシタ419の他端は送信端子402に接続されている。インダクタ420の一端はキャパシタ418の他端に接続され、インダクタ420の他端は接地されている。
【0121】
整合回路413は、端子421と、インダクタ422と、キャパシタ423とを有している。インダクタ422の一端は受信端子403に接続され、インダクタ422の他端は端子421に接続されている。キャパシタ423の一端は端子421に接続され、キャパシタ423の他端は接地されている。
【0122】
図30は、デュプレクサ312,313における送信側BPF405の特性、すなわち周波数と利得との関係を模式的に表している。図30に示したように、送信側BPF405は、送信信号(図30ではTXと記す。)を通過させ、受信信号(図30ではRXと記す。)を遮断する。
【0123】
図31は、デュプレクサ312,313における受信側BPF407の特性、すなわち周波数と利得との関係を模式的に表している。図31に示したように、受信側BPF407は、受信信号(図31ではRXと記す。)を通過させ、送信信号(図31ではTXと記す。)を遮断する。
【0124】
次に、図32ないし図35を参照して、フロントエンドモジュール302の構造について説明する。図32は、フロントエンドモジュール302の外観の一例を示す斜視図である。図32に示したように、フロントエンドモジュール302は、1つの集積用多層基板430を備えている。ダイプレクサ310、2つのデュプレクサ312,313およびBPF314は、この集積用多層基板430によって集積されている。集積用多層基板430は、誘電体層と、パターン化された導体層とが交互に積層された構造になっている。集積用多層基板430は、例えば低温焼成セラミック多層基板になっている。フロントエンドモジュール302の回路は、集積用多層基板430の内部または表面上の導体層と、集積用多層基板430に搭載された部品とによって構成されている。特に、ダイプレクサ310は、集積用多層基板430の内部または表面上の導体層を用いて構成されている。
【0125】
図28に示したように、デュプレクサ312,313は、それぞれ2つのBPF405,407を有している。BPF405,407は、いずれも弾性波素子を用いて構成されている。古くから、BPFとしては、誘電体共振器を用いて構成されたものが使用されていた。しかしながら、誘電体共振器を用いたBPFは、大きく重いため、フロントエンドモジュールの小型軽量化には不向きである。本実施の形態では、デュプレクサ312,313は、弾性波素子を用いて構成されたBPF405,407を有しているため、BPF405,407を含めたフロントエンドモジュール302の小型軽量化が可能である。
【0126】
なお、ここでは、弾性波素子として弾性表面波素子を用いた場合の例について説明するが、第1の実施の形態と同様に、弾性表面波素子の代わりにバルク弾性波素子、特に薄膜バルク波素子を用いてもよい。
【0127】
図32において、符号431,432は、デュプレクサ312におけるBPF405,407に用いられる弾性表面波素子を含むチップを表わし、符号433,434は、デュプレクサ313におけるBPF405,407に用いられる弾性表面波素子を含むチップを表わしている。チップ431〜434は集積用多層基板430の上面に実装されている。弾性表面波素子以外のデュプレクサ312,313の回路部分の少なくとも一部は、集積用多層基板430の内部または表面上の導体層を用いて構成されている。図32には、弾性表面波素子以外のデュプレクサ312,313の回路部分の一部が、集積用多層基板430の上面に実装されたチップ部品435〜437によって構成され、弾性表面波素子以外のデュプレクサ312,313の回路部分の残りの部分が、集積用多層基板430の内部または表面上の導体層を用いて構成されている例を示している。しかし、弾性表面波素子以外のデュプレクサ312,313の回路部分は、全てインダクタとキャパシタによって構成できるため、弾性表面波素子以外のデュプレクサ312,313の回路部分の全部を集積用多層基板430の内部または表面上の導体層を用いて構成してもよい。
【0128】
集積用多層基板430の上面、およびこの上面に実装されたチップ431〜434およびチップ部品435〜437は、シールドケース438によって覆われている。
【0129】
図33は、図32において符号440で示した断面を表わす断面図である。図33に示したように、チップ431は、LiTaO3等の圧電材料からなる圧電基板441と、この圧電基板441の一方の面に形成された櫛形電極442と、この櫛形電極442を外部の回路に接続するための接続電極443と、櫛形電極442を覆うカバー444とを有している。接続電極443は、櫛形電極442と同一面上に配置されている。また、櫛形電極442とカバー444との間には空間が形成されている。チップ431は、櫛形電極442が集積用多層基板430の上面に対向するように、フリップチップボンディングによって、集積用多層基板430の上面に実装されている。チップ432〜434の構造および実装方法もチップ431と同様である。
【0130】
図33において、符号451は、アンテナ301Aに接続されるアンテナ端子を示し、符号452は、AMPS帯域における受信信号を出力する出力端子を示し、符号453は、グランド端子を示している。これらの端子451〜453は、集積用多層基板430の下面に配置されている。また、符号454は、集積用多層基板430の内部に配置されたグランド層を示している。このグランド層454は、グランド端子453に接続されている。
【0131】
また、図33に示した例では、チップ431は、デュプレクサ312における受信側BPF407を構成するものとしている。また、図33には、集積用多層基板430の内部に形成された回路部分の例として、図23に示したLPF324と、図29に示した整合回路411と、図29に示した受信側ディレーライン406と、図29に示した整合回路413とを示している。図34は、図33において符号460で示した部分、すなわち、整合回路411および受信側ディレーライン406を示す斜視図である。
【0132】
図32に示した例では、集積用多層基板430の上面が平坦で、この平坦な上面にチップ431〜434が実装されている。他の例として、図35に示したように、集積用多層基板430の上面にチップ431〜434を収納する4つの凹部439を形成し、この凹部439内にそれぞれチップ431〜434を配置してもよい。
【0133】
図32に示したフロントエンドモジュール302の大きさは、例えば、縦5.4mm、横4.0mm、高さ1.8mmになっている。
【0134】
次に、図36ないし図42を参照して、本実施の形態に係るフロントエンドモジュール302に対する比較例のフロントエンドモジュールについて説明する。比較例のフロントエンドモジュールの回路構成は、図17に示したフロントエンドモジュール302と同様である。しかし、比較例では、ダイプレクサと2つのデュプレクサは、それぞれ別個の部品とされ、これらが、マザー基板上に半田付け等の方法によって実装されて構成されている。
【0135】
図36は、比較例におけるダイプレクサ510の外観の一例を示す平面図である。図36に示したダイプレクサ510は、第1ないし第3のポートに対応する端子510A,510B,510Cと、3つのグランド端子510Gとを有している。図36に示した例では、ダイプレクサ510の大きさは、縦2.0mm、横1.2mmになっている。
【0136】
図37は、図36に示したダイプレクサ510の断面図である。図38は、図37において符号541,542で示した部分を分解して示す斜視図である。図37に示したように、ダイプレクサ510は多層基板を有している。図37および図38には、端子511Aと、この端子511Aに接続されたLPF524とが示されている。LPF524は、多層基板の内部または表面上の導体層を用いて形成されている。このLPF524は、図23に示した構成になっている。すなわち、LPF524は、インダクタ343と3つのキャパシタ344〜346を有している。なお、図37において、符号540はグランド層を示している。
【0137】
図39は、比較例におけるデュプレクサ512,513の外観の一例を示す斜視図である。図39に示したデュプレクサ512,513は、それぞれBPFに用いられる弾性表面波素子を含む2つのチップ521,522と、この2つのチップ521,522が実装された実装基板523と、チップ521,522を覆うシールドケース524とを有している。実装基板523は多層基板になっている。図39に示した例では、デュプレクサ512,513の大きさは、縦5mm、横5mm、高さ1.5mmになっている。
【0138】
図40は、図39におけるチップ521を通る断面を示す断面図である。図40におけるチップ521の構造は、図33に示したチップ431の構造と同様である。図40には、共通端子531、受信端子532、受信側ディレーライン533および整合回路534が示されている。受信側ディレーライン533および整合回路534は、実装基板523の内部または表面上の導体層を用いて形成されている。
【0139】
図41は比較例におけるフロントエンドモジュールの構成部品の配置例を示す平面図、図42はこの配置例を示す斜視図である。この例では、マザー基板上に、ダイプレクサ510、デュプレクサ512,513およびそれらの周辺回路が配置される第1の領域537と、BPF514およびその周辺回路が配置される第2の領域538とが設けられている。この例では、BPF514の大きさは、縦3mm、横6mmになっている。また、この例では、第1の領域537の大きさは縦13mm、横10mmで、第2の領域538の大きさは縦5mm、横10mmになっている。
【0140】
本実施の形態に係るフロントエンドモジュール302は、比較例に比べて、占有面積を小さくすることができる。
【0141】
以上説明したように、本実施の形態に係るフロントエンドモジュール302は、AMPS帯域とPCS帯域とを分離するダイプレクサ310と、AMPS帯域における送信信号と受信信号とを分離するデュプレクサ312と、PCS帯域における送信信号と受信信号とを分離するデュプレクサ313と、GPSにおける受信信号を選択的に通過させるBPF314とを備えている。デュプレクサ312は、それぞれフィルタとして機能する2つの弾性波素子を含んでいる。デュプレクサ313も、それぞれフィルタとして機能する2つの弾性波素子を含んでいる。本実施の形態では、ダイプレクサ310、デュプレクサ312,313およびBPF314は、集積用多層基板430によって集積されている。ダイプレクサ310は、集積用多層基板430の内部または表面上の導体層を用いて構成されている。
【0142】
以上のことから、本実施の形態によれば、フロントエンドモジュール302によって、AMPS帯域とPCS帯域のそれぞれにおける送信信号および受信信号と、GPSにおける受信信号とを処理することができる。また、本実施の形態では、デュプレクサ312,313によって送信信号と受信信号とを分離するので、符号分割多重接続方式に対応可能である。また、本実施の形態によれば、小型軽量化、複合化および集積化が容易なフロントエンドモジュール302を実現することができる。
【0143】
また、本実施の形態では、デュプレクサ312におけるBPF405,407に用いられる弾性表面波素子を含むチップ431,432と、デュプレクサ313におけるBPF405,407に用いられる弾性表面波素子を含むチップ433,434は、集積用多層基板430の上面に実装されている。そして、弾性表面波素子以外のデュプレクサ312,313の回路部分の少なくとも一部は、集積用多層基板430の内部または表面上の導体層を用いて構成されている。これにより、フロントエンドモジュール302をより小型軽量化することが可能になる。
【0144】
また、本実施の形態によれば、弾性波素子を含むデュプレクサ312,313を、ダイプレクサ310と一体化することにより、デュプレクサ312,313とその周辺回路とのインピーダンス整合を最適化することが可能になる。従って、本実施の形態によれば、フロントエンドモジュール302の性能を向上させることも可能になる。
【0145】
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、各実施の形態では、デュプレクサにおける送信側BPFに用いられる弾性波素子を含むチップと受信側BPFに用いられる弾性波素子を含むチップとを別体にしている。しかし、本発明では、これらの2つのチップを合体して1つのチップとしてもよい。
【0146】
また、各実施の形態で挙げた周波数帯域の組み合わせは一例であり、本発明は、他の周波数帯域の組み合わせに対しても適用することができる。
【0147】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1ないし4のいずれかに記載のフロントエンドモジュールは、第1および第2の周波数帯域を分離する第1の分離手段と、第1の周波数帯域における送信信号と受信信号とを分離する第2の分離手段と、第2の周波数帯域における送信信号と受信信号とを分離する第3の分離手段とを備えている。第2の分離手段は、それぞれフィルタとして機能する2つの弾性波素子を含んでいる。第3の分離手段も、それぞれフィルタとして機能する2つの弾性波素子を含んでいる。第1ないし第3の分離手段は、1つの集積用多層基板によって集積されている。また、第1の分離手段は、集積用多層基板の内部または表面上の導体層を用いて構成されている。従って、本発明によれば、第1および第2の周波数帯域のそれぞれにおける送信信号および受信信号を処理できると共に符号分割多重接続方式に対応可能で、且つ小型軽量化、複合化および集積化が容易なフロントエンドモジュールを実現することができるという効果を奏する。
【0148】
また、本発明のフロントエンドモジュールでは、第2の分離手段に含まれる2つの弾性波素子および第3の分離手段に含まれる2つの弾性波素子は、集積用多層基板に実装され、弾性波素子以外の第2の分離手段および第3の分離手段の回路部分の少なくとも一部は、集積用多層基板の内部または表面上の導体層を用いて構成されている。従って、本発明によれば、フロントエンドモジュールをより小型軽量化することが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るフロントエンドモジュールを含む携帯電話の高周波回路の一例を示すブロック図である。
【図2】図1におけるダイプレクサの回路構成の一例を示す回路図である。
【図3】図1における高周波スイッチの回路構成の一例を示す回路図である。
【図4】図1におけるデュプレクサの回路構成の一例を示すブロック図である。
【図5】図1におけるデュプレクサおよびそれに接続される整合回路の回路構成の一例を示す回路図である。
【図6】図1におけるローパスフィルタの回路構成の一例を示す回路図である。
【図7】図1におけるカプラの回路構成の一例を示す回路図である。
【図8】図1における電力増幅器の回路構成の一例を示す回路図である。
【図9】図1におけるデュプレクサの構造の第1の例を示す断面図である。
【図10】図1におけるデュプレクサの構造の第2の例を示す断面図である。
【図11】図1におけるデュプレクサの構造の第3の例を示す断面図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態における第1の変形例のフロントエンドモジュールを含む携帯電話の高周波回路を示すブロック図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態における第2の変形例のフロントエンドモジュールを含む携帯電話の高周波回路を示すブロック図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態における第2の変形例のフロントエンドモジュールにおける電力増幅器の配置の一例を示す断面図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態の第3の変形例におけるアンテナの構造の第1の例を示す斜視図である。
【図16】本発明の第1の実施の形態の第3の変形例におけるアンテナの構造の第2の例を示す斜視図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態に係るフロントエンドモジュールを含む携帯電話の高周波回路の一例を示すブロック図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態に係るフロントエンドモジュールによって処理される信号の周波数帯域を示す説明図である。
【図19】図17におけるダイプレクサの構成の一例を示すブロック図である。
【図20】図19におけるローパスフィルタの特性を示す説明図である。
【図21】図19におけるハイパスフィルタの特性を示す説明図である。
【図22】図17におけるバンドパスフィルタの特性を示す説明図である。
【図23】図19におけるローパスフィルタの構成の一例を示す回路図である。
【図24】図23に示したローパスフィルタの代わりに用いることの可能な高域除去型のノッチフィルタの構成の一例を示す回路図である。
【図25】図19におけるハイパスフィルタの構成の一例を示す回路図である。
【図26】図25に示したハイパスフィルタの代わりに用いることの可能な低域除去型のノッチフィルタの構成の一例を示す回路図である。
【図27】図17におけるバンドパスフィルタの構成の一例を示す回路図である。
【図28】図17におけるデュプレクサの構成の一例を示すブロック図である。
【図29】図17におけるデュプレクサおよびそれに接続される整合回路の構成の一例を示す回路図である。
【図30】図28または図29における送信側バンドパスフィルタの特性を示す説明図である。
【図31】図28または図29における受信側バンドパスフィルタの特性を示す説明図である。
【図32】本発明の第2の実施の形態に係るフロントエンドモジュールの外観の一例を示す斜視図である。
【図33】図32に示したフロントエンドモジュールの断面図である。
【図34】図33における一部を示す斜視図である。
【図35】本発明の第2の実施の形態に係るフロントエンドモジュールの構造の他の例を示す断面図である。
【図36】比較例のフロントエンドモジュールにおけるダイプレクサの外観の一例を示す平面図である。
【図37】図36に示したダイプレクサの断面図である。
【図38】図37における一部を分解して示す斜視図である。
【図39】比較例におけるデュプレクサの外観の一例を示す斜視図である。
【図40】図39に示したデュプレクサの断面図である。
【図41】比較例におけるフロントエンドモジュールの構成部品の配置例を示す平面図である。
【図42】比較例におけるフロントエンドモジュールの構成部品の配置例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…アンテナ、2…フロントエンドモジュール、3…集積回路、11…ダイプレクサ、12G,12D…高周波スイッチ、13W,13N…デュプレクサ、20…集積用多層基板、51,52…チップ、53…実装基板、56…実装基板、154…受信側ディレーライン、155…受信側バンドパスフィルタ、156…送信側ディレーライン、157…送信側バンドパスフィルタ。
Claims (4)
- 第1および第2の周波数帯域のそれぞれにおける送信信号および受信信号を処理するためのフロントエンドモジュールであって、
アンテナに接続され、前記第1および第2の周波数帯域を分離する第1の分離手段と、
前記第1の分離手段に接続され、それぞれフィルタとして機能する2つの弾性波素子を含み、前記第1の周波数帯域における送信信号と受信信号とを分離する第2の分離手段と、
前記第1の分離手段に接続され、それぞれフィルタとして機能する2つの弾性波素子を含み、前記第2の周波数帯域における送信信号と受信信号とを分離する第3の分離手段と、
前記第1ないし第3の分離手段を集積するための1つの集積用多層基板とを備え、
前記第1の分離手段は、前記集積用多層基板の内部または表面上の導体層を用いて構成され、
前記第1の分離手段はフィルタを含み、
前記第2の分離手段または第3の分離手段は、前記弾性波素子と前記第1の分離手段との間に設けられてインピーダンスを調整するディレーラインを含み、
前記第2の分離手段に含まれる2つの弾性波素子および前記第3の分離手段に含まれる2つの弾性波素子は、前記集積用多層基板の上面に実装され、
前記集積用多層基板は、内部の導体層として、グランド層と、前記グランド層と前記集積用多層基板の上面との間に配置されて前記ディレーラインを構成する導体層と、前記グランド層と集積用多層基板の下面との間に配置されて前記第1の分離手段に含まれる前記フィルタを構成する導体層とを含み、
フロントエンドモジュールは、更に、前記集積用多層基板の下面に配置され、前記第1の分離手段に含まれる前記フィルタを構成する前記導体層に接続された端子を備えたことを特徴とするフロントエンドモジュール。 - 更に、前記ディレーラインと前記第1の分離手段との間に設けられた整合回路を備え、前記集積用多層基板は、内部の導体層として、更に、前記グランド層と前記集積用多層基板の上面との間に配置されて前記整合回路を構成する導体層を含むことを特徴とする請求項1記載のフロントエンドモジュール。
- 前記第1の分離手段は、
第1の周波数帯域内の周波数の信号を通過させ、第2の周波数帯域内の周波数の信号を遮断するフィルタと、
第2の周波数帯域内の周波数の信号を通過させ、第1の周波数帯域内の周波数の信号を遮断するフィルタとを有することを特徴とする請求項1または2記載のフロントエンドモジュール。 - 前記第1および第2の周波数帯域のそれぞれにおける送信信号および受信信号は、符号分割多重接続方式の信号であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のフロントエンドモジュール。
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