JP3624145B2 - 電子部品装着装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、装着ヘッドに取付けられた吸着ノズルにより部品供給装置より電子部品を取出し、該部品をプリント基板に装着する電子部品装着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種電子部品装着装置では、電子部品の吸着・認識・装着の各動作について、その部品に対して固有のハンドリング制御を確立するために、部品ライブラリデータで細かく指定できるように構成されている。
【0003】
即ち、図9に示すようなCRTに表示された部品ライブラリ編集画面に基づき、その編集について説明する。前記CRTに表示された画面の二重枠で囲まれている部分は、タッチパネルスイッチのスイッチ部であり、各種データを各電子部品毎に編集設定できる構成である。部品IDが「QFP100−0001−0500」であり、部品形状が「多ピンリ−ド付き」であり、照明方法が「反射」であり、使用ノズル(吸着ノズル)のノズルID名が「MF01」であることを意味し、また形状データ、認識データ、制御データ及び部品供給データが入力可能である。
【0004】
ここで、使用ノズルは先端寸法、形状、長さなどの違いにより区別され、ノズルID名により管理される。ノズルIDは4桁の文字列で命名され、どのタイプのノズルで、どの部品を扱うかを指示するものである。画面中のノズルID名「MF01」は、標準的な丸ノズルである。
【0005】
即ち、「形状データ」及びキー切替可能な「各キー」をタッチして部品の種別、部品の寸法、部品の厚み、極性の有無等が選択又は入力可能となり、「認識データ」及び「各キー」をタッチして認識アルゴリズム、照明データ、部品寸法の許容値等が選択又は入力可能となり、「制御データ」及び「各キー」をタッチして吸着停留時間、装着停留時間、吸着・搬送・装着速度等が選択又は入力可能となり、「部品供給データ」及び「各キー」をタッチして部品供給形態の種類、部品送り速度等が選択又は入力可能となる。
【0006】
最後に「設定」をタッチすることにより、部品ライブラリデータの設定が終了し、そのデータはRAM(図示せず)に格納される。そして、該RAMに記憶された電子部品に対応した部品ライブラリデータに基づき制御装置により制御して、装着ヘッドに取付けられた吸着ノズルにより部品供給装置より電子部品を取出し、該部品をプリント基板に装着する。
【0007】
以上のように、前記部品ライブラリデータにおいて、その電子部品を吸着する際の使用吸着ノズルの指定は、推奨ノズルを1つだけ割当て、このノズル使用での吸着後の該吸着ノズルの回転旋回、XY移動等の速度減速指定を設定している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そのため、生産現場でその吸着ノズルの準備ができないような場合には、代替ノズルを用意して応急対応をしようとすると、使用ノズルの指定に、代替で使用するノズルIDを設定するとともに、各速度減速指定も、それに応じてアレンジが必要になり、データを変更して、別の部品ライブラリデータ(部品ID名を変更して新規に登録)にして管理しなければならない。
【0009】
従って、もしデータを前述のように変更した後、前と同じ「部品ID名」で、上書きしてしまうと、折角の推奨ノズル使用によるデータを失ってしまうことにもなり(データの改ざん)といった弊害も生じる。
【0010】
そこで本発明は、推奨ノズルの他に、あらかじめ他の代替ノズルの指定ができるようにし、またノズルの違いで影響するのは部品ハンドリング時の制御に関するデータであるため、この制御データをそれぞれのノズルに対して、別々に設定登録できるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このため第 1 の発明は、装着ヘッドに取付けられた吸着ノズルにより部品供給装置より電子部品を取出し、該部品をプリント基板に装着する電子部品装着装置において、前記電子部品毎に前記吸着ノズルが複数種類指定されると共に該吸着ノズルに対応した制御データを有する部品ライブラリデータを記憶する記憶装置と、該記憶装置に記憶された前記部品ライブラリデータに基づき指定された吸着ノズルにより当該電子部品を取出して装着するように制御する制御装置とから成ることを特徴とする。
【0013】
第2の発明は、前記ライブラリデータは前記吸着ノズルを使用する優先順序を付けて該吸着ノズルが複数種類指定されたことを特徴とする。
【0014】
第3の発明は、前記吸着ノズルを収納するノズルストッカと、該ノズルストッカのどこにどの吸着ノズルが収納されているかのノズル配置データを記憶する記憶装置と、該記憶装置に記憶されたノズル配置データ及び前記ライブラリデータに基づき優先順序の高い吸着ノズルから使用するように制御する制御装置とを設けたことを特徴とする請求項2に記載の電子部品装着装置。
【0015】
また第4の発明は、前記ライブラリデータは前記吸着ノズルが複数種類指定されると共にその種類毎にその指定が有効か無効かのデータを含むことを特徴とする。
【0016】
更に第5の発明は、前記制御データが前記吸着ノズルの移動速度に関する速度データであることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による電子部品装着装置の一実施形態を添付の図面に基づき説明する。図1は電子部品装着装置1の平面図で、該装置1の基台2上には種々の電子部品を夫々その部品取出し部(部品吸着位置)に1個ずつ供給する部品供給ユニット3が複数並設されている。対向するユニット3群の間には、供給コンベア4、位置決め部5及び排出コンベア6が設けられている。供給コンベア4は上流より受けたプリント基板Pを前記位置決め部5に搬送し、位置決め部5で図示しない位置決め機構により位置決めされた該基板P上に電子部品が装着された後、排出コンベア6に搬送される。
【0018】
8はX方向に長い一対のビームであり、各Y軸モータ9の駆動により各ネジ軸10を回転させ、左右一対のガイド11に沿ってプリント基板Pや部品供給ユニット3の部品取出し部(部品吸着位置)上方を個別にY方向に移動する。
【0019】
各ビーム8にはその長手方向、即ちX方向にX軸モータ12によりガイド(図示せず)に沿って移動する装着ヘッド7が夫々設けられている。夫々の装着ヘッド7には2本の吸着ノズル(図示せず)を上下動させるための上下軸モータ14が2個搭載され、また鉛直軸周りに回転させるためのθ軸モータ15が2個搭載されている。したがって、2個の装着ヘッド7の各吸着ノズルはX方向及びY方向に移動可能であり、垂直線回りに回転可能で、かつ上下動可能となっている。尚、吸着ノズルを垂直線回りに回転可能とするθ軸モータを1個設け、また吸着ノズルを上下動させる上下軸モータを1個設けることにより、結果として選択された吸着ノズルのみを上下動させることも可能である。
【0020】
16は部品位置認識用の認識カメラで、前記各装着ヘッド7に対応してそれぞれ2個ずつ計4個設けられ、電子部品が吸着ノズルに対してどれだけ位置ずれして吸着保持されているかXY方向及び回転角度につき、位置認識するために電子部品を撮像するが、それぞれ同時に2個の電子部品を撮像可能である。17は吸着ノズル等を収納するノズルストッカで、最大10本収納可能であるが9本収納している。
【0021】
図2は本電子部品装着装置1の制御ブロック図であり、便宜上X軸モータ12、Y軸モータ9、θ軸モータ15及び上下軸モータ14は、各1個のみ図示して以下説明する。
【0022】
20は本装着装置1を統括制御する制御部としてのCPU(装着制御部)で、該CPU20にはバスラインを介して、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)22及びROM(リ−ド・オンリー・メモリ)23が接続されている。そして、CPU20は前記RAM22に記憶されたデータに基づき、前記ROM23に格納されたプログラムに従い、電子部品装着装置1の部品装着動作に係る動作を統括制御する。
【0023】
即ち、CPU20は、インターフェース24及び駆動回路25を介して前記X軸モータ12の駆動を、インターフェース24及び駆動回路28を介して前記Y軸モータ9の駆動を、またインターフェース24及び駆動回路32を介して前記θ軸モータ15の駆動を、更にインターフェース24及び駆動回路30を介して前記上下軸モータ14の駆動を制御している。
【0024】
前記RAM22には、図3に示すような部品装着に係る装着データが記憶されており、その装着順序毎(ステップ番号毎)に、プリント基板内でのX方向(Xで示す)、Y方向(Yで示す)及び角度(Zで示す)情報や、FDRで示す各部品供給ユニット3の配置番号情報等が記憶されている。また前記RAM22には、図4に示すような部品配置データが記憶されており、これは前記各部品供給ユニット3の配置番号に対応して各電子部品の種類(部品ID)が記憶されている。更に前記RAM22には、各電子部品の特徴等を表す部品ライブラリデータが記憶されており、詳細は後述する。
【0025】
33はインターフェース24を介して前記CPU20に接続される認識処理部で、前記認識カメラ16により撮像して取込まれた画像の認識処理が前記部品ライブラリデータに基づき該認識処理部33にて行われ、CPU20に処理結果が送出される。即ち、CPU20は、認識カメラ16に撮像された画像を認識処理(位置ずれ量の算出など)するように指示を認識処理部33に出力すると共に、認識処理結果を認識処理部33から受取るものである。
【0026】
34はタッチパネルスイッチで、図示しない取付け具を介してCRT36の画面上に取付けられている。また該タッチパネル34はガラス基板の表面全体に透明導電膜がコーティングされ、四辺に電極が印刷されている。そのため、タッチパネル34の表面に極微小電流を流し、作業者がタッチすると四辺の電極に電流変化を起こし、電極と接続した回路基板によりタッチした座標値が計算される。従って、その座標値がある作業を行わせるスイッチ部として予めRAM22に記憶された座標値群の中の座標値と一致すれば、当該作業が行なわれることとなる。本実施形態ではCRT36に表示された画面の二重枠で囲まれた部分が上記スイッチ部となるように画面毎に記憶されている。
【0027】
尚、前記RAM22には、部品ライブラリデータ作成用の複数のフォーマットが記憶されている。
【0028】
次に、電子部品のデータ作成装置としての電子部品装着装置1を用いて部品ライブラリデータを図5に基づき前記RAM22に登録する操作について説明する。CRT36に表示された部品ライブラリ編集画面である図5において、部品IDが「QFP100−0001−0500」であり、部品形状が「多ピンリ−ド付き」であり、照明方法が「反射」であることを意味し、また形状データ、認識データ及び部品供給データが入力可能である。
【0029】
当該電子部品の使用ノズルとして、推奨ノズルを「第1候補」ノズル、代替ノズルを「第2候補」ノズルとして設定する。即ち、本実施形態では「第1候補」ノズルとしてノズルID名が「MF01」の吸着ノズルを、「第2候補」ノズルとしてノズルID名が「MA06」の吸着ノズルを「各キー」のスイッチ部を押圧して設定する。尚、ノズルID名「MF01」は標準的な丸ノズルで、「MA06」は「MF01」よりも外径及び内径が細い丸ノズルである。また、代替ノズルを「第2候補」ノズルだけとしたが、「第3候補」というように複数本指定できるようにしても良い。
【0030】
即ち、「形状データ」と表示されたスイッチ部を押圧すると、当該「形状データ」編集画面がCRT36に表示され、部品の種別、部品の寸法、部品の厚み、極性の有無等等が選択又は入力可能となり、「認識データ」と表示されたスイッチ部を押圧すると、認識アルゴリズム、照明データ、部品寸法の許容値等が選択又は入力可能となり、「部品供給データ」と表示されたスイッチ部を押圧すると、部品供給形態の種類、部品送り速度等が選択又は入力可能となる。
【0031】
そして、「制御データ(第1候補ノズル)」と表示されたスイッチ部を押圧すると、当該「制御データ(第1候補ノズル)」編集画面がCRT36に表示され、吸着停留時間、装着停留時間、吸着下降・上昇速度、装着下降・上昇速度等が選択又は入力可能となる。また、「制御データ(第2候補ノズル)」と表示されたスイッチ部を押圧すると、当該「制御データ(第2候補ノズル)」編集画面がCRT36に表示され、吸着停留時間、装着停留時間、吸着下降・上昇速度、装着下降・上昇速度等が選択又は入力可能となる。即ち、部品IDが「QFP100−0001−0500」の電子部品について、複数の(本実施形態では2本)の吸着ノズルを指定でき、該ノズルに対応した「制御データ」の登録が可能となる。
【0032】
以下、この「制御データ」について詳述する。先ず、「吸着停留時間」のデータは、部品吸着時のノズル下限での停止時間を設定するデータで、部品吸着面の影響やノズルとの相性等で吸着が不安定になる場合に利用し、データ入力範囲は0.00〜1.99秒である。「装着停留時間」のデータは、部品装着時のノズル下限での停止時間を設定するデータで、データ入力範囲は0.00〜1.99秒である。
【0033】
次の「速度データ」は、ビーム8の移動、吸着下降、吸着上昇、装着下降、装着上昇、ノズル回転について、部品の吸着から装着までの間のX軸モータ12、Y軸モータ9、θ軸モータ15及び上下軸モータ14の制御を、標準駆動波形に対して、加減速レート及びトップスピードを減速指示するデータで、減速なし〜90%減速の指定が可能です。「認識処理」のデータは、部品認識処理に掛かる目安時間で、装置内最適化処理(装着データ自動ソート処理)に利用される。
【0034】
次の「部品位置補正」データは、部品供給ユニット3の種別毎に吸着時の基準位置が管理されており、この位置とテーピング内の部品中心位置とがずれてしまうような場合に、このデータで修正するもので、データ入力範囲は−99.9mm〜+99.9mmである。「吸着位置補正」データは、電子部品に溝や突起等があり、部品中心での吸着に支障がある場合には、このデータを設定することにより、吸着位置を予め、部品中心から故意にずらして吸着させることができる。この場合、吸着位置の自動追従機能はこの補正値を維持するように働き、データ入力範囲は−99.9mm〜+99.9mmである。「吸着位置補正追従」データは、部品認識結果に基づく吸着位置補正自動追従機能(X方向及びY方向)を実施するかの設定であり、実施する場合は「使用する」に設定する。
【0035】
次の「吸着レベル」データは、部品吸着時の装着ヘッド7の下降レベルを調整するデータで、エンボステープでテープ深さと部品厚みとの関係により隙間ができる場合にはこのデータで調整し、吸着時の装着ヘッド7の下降ストロークを増やしたい(もっとヘッドを下に下げたい)場合はプラス入力となり、データ入力範囲は−99.9mm〜+99.9mmである。
【0036】
「装着レベル」データは、部品装着時のヘッド7の下降レベルを調整するデータで、装着時のヘッドの下降レベルは「形状データ」項目の部品厚み(t)データに基づいて制御されるが、故意に装着時のヘッド7の下降ストロークを変える場合にはこのデータで調整する。通常は基板の下反りを吸収可能な値(プラス値)が設定され、装着時のヘッドの下降ストロークを増やしたい(もっとヘッドを下に下げたい)場合は、プラス入力となり、データ入力範囲は−9.99mm〜+9.99mmである。
【0037】
「フォーカス調整」データは、部品認識時の焦点レベル調整用データで、通常は「形状データ」項目の部品厚み(t)データに従い部品認識時の高さレベルを決定するが、部品形状などにより認識ターゲットとなる箇所が焦点ズレを伴うような場合は、このデータの調整により対応し、データ入力範囲は−99.9mm〜+99.9mmである。
【0038】
「異常処理1」データは、部品吸着できなかった場合(部品なし)を対象に、この症状が連続何回継続したら装置を異常停止させるかを指定するデータで、オルタネート機能設定時はオルタネート起動条件になり、設定値が「1」の場合は部品なしの一回目検出で装置が停止し、設定値が「2」の場合は同一部品供給ユニット3で部品なし異常が2回連続した場合に装置が停止し、データ入力範囲は1〜9である。
【0039】
「異常処理2」データは、部品認識異常による連続吸着異常(部品吸着はできている状態での異常)を監視するためのデータで、部品認識異常が連続何回継続したら装置を異常停止させるかを指定するデータである。オルタネート機能設定時はオルタネート起動条件になり、設定値が「1」の場合は部品認識異常の一回目検出で装置が停止し、設定値が「2」の場合は同一部品供給ユニット3で部品認識異常が2回連続した場合に装置が停止し、データ入力範囲は1〜9である。
【0040】
以上説明したような各データを選択又は入力し、図6に示す「制御データ(第1候補ノズル)」及び図7に示す「制御データ(第2候補ノズル)」が作成される。特に異なるデータ内容として、「速度データ」がある。即ち、代替ノズルを「第2候補」として設定したID名が「MA06」の吸着ノズルは、推奨ノズルのノズルID名「MF01」よりも外径及び内径が細い丸ノズルであるため、この「MA06」を使用する場合には「MF01」と同じ速度で水平移動、上下移動及び回転をすると、当該吸着ノズルに吸着されている状態での電子部品の位置ズレが生じたり、ときに落下する場合もあるので、速度データが「50%減速」等に設定する。
【0041】
更に、実際の生産運転で、装着装置の制御の運用のために、前述のように設定された使用ノズルのデータを有効にするか、無効にするかの「有効」及び「無効」設定データも付加する。即ち、第2候補の指定をしない場合には、使用ノズルの第2候補ノズルID名設定部は空白(未設定)にするが、データを設定しても未設定の場合と同じ扱いにできるように、「無効」データのスイッチ部を設ける。
【0042】
最後に「設定」と表示されたスイッチ部を押圧すると、当該電子部品の部品ライブラリデータの設定が終了し、そのデータは前記RAM22に格納され、各電子部品の部品ライブラリデータを作成できる。
【0043】
尚、前記ノズルストッカ17に収納している吸着ノズルの内訳は、前記RAM22に記憶されたノズル配置データで管理される。即ち、ノズルストッカのどのアドレスに、どのノズル(ノズルID)が収納されているかが設定されている。そして、CPU20は、部品吸着動作前に、その部品吸着に使用するノズルを割出し、ノズルストッカからそのノズルを取出し装着ヘッド7に取付ける。通常、この動作は、ノズル交換(既に装着ヘッド7に装着済みのノズルを、取出したストッカ17の所定アドレスに収納して、次に必要なノズルを、ノズルストッカ17から捜して、装着ヘッド7に取付ける)動作として実行される。この時の対象ノズルが、第1候補ノズル又は第2候補ノズルで示される。
【0044】
以上の構成により、以下動作について説明する。先ず、プリント基板Pが図示しないコンベアにより上流装置より供給コンベア4を介して位置決め部5に搬送され、位置決め機構により位置決め固定される。
【0045】
次に、RAM22にステップ番号毎に格納されたプリント基板Pの装着すべきXY座標位置、鉛直軸線回りへの回転角度位置及び配置番号等が指定された装着データ(図3参照)、部品配置データ(図4参照)及び部品ライブラリデータ(図5乃至7)に従い、初めに装着ステップ番号0001及び0002の電子部品の部品種C3216に対応した吸着ノズルが装着すべき該電子部品を所定の部品供給ユニット3から吸着して取出す。即ち、各装着ヘッド7が装着すべき電子部品を収納する各部品供給ユニット3上方に位置するよう移動するが、Y方向は駆動回路28によりY軸モータ9が駆動して一対のガイド11に沿ってビーム8が移動し、X方向は駆動回路25によりX軸モータ12が駆動して装着ヘッド7が移動する。
【0046】
そして、既に所定の各供給ユニット3は駆動されて部品吸着位置にて部品が取出し可能状態にあるため、駆動回路30により上下軸モータ14が駆動して前記ノズルが下降して吸着し取出す。この場合、一方の装着ヘッド7の2本の吸着ノズルが同時又は個別に電子部品を吸着する。
【0047】
次に、各上下軸モータ14が駆動してノズルが上昇し、Y方向は一対のガイド11に沿ってビーム8が移動し、X方向はX軸モータ12の駆動によりガイド11に沿って装着ヘッド7が移動することにより、装着ヘッド7はプリント基板Pの上方位置まで移動する。この移動途中で、当該装着ステップ番号0001の部品C3216は認識処理して装着するように部品ライブラリデータが設定されているので、両認識カメラ16上方位置において停止し、両カメラ16が撮像し、電子部品が該ヘッドに対してどれだけ位置ずれして吸着保持されているかXY方向及び回転角度につき、認識処理部33により位置が認識される。
【0048】
そして、一方の電子部品C3216の位置ずれ分だけノズルは認識処理部33よりの認識結果に基づき、CPU20はビーム8がY軸モータ9の駆動によりY方向に、装着ヘッド7がX軸モータ12の駆動によりX方向に移動させることにより、またθ軸モータ15によりθ回転させ、X,Y方向及び鉛直軸線回りへの回転角度位置の補正がなされる。この補正後に、上下軸モータ14が駆動して前記吸着ノズルが下降してプリント基板P上の所定位置に一方の電子部品が装着され、次いで前記上下軸モータ14によりノズルは上昇する。そして、同様に他方の電子部品R1005も補正した後装着される。
【0049】
ここで、次々に装着され、ステップ番号0007のFDRが「107」で部品IDが「QFP100−0001−0500」である電子部品を装着する場合を例にあげて、RAM22に記憶された当該部品のライブラリデータの内容に従い、以下詳述する。
【0050】
この場合に、装着ヘッド7に当該電子部品を吸着すべき吸着ノズルが取付けられていないときは、前記ノズルストッカ17にある所定の吸着ノズルにチェンジする必要があり、この動作につき説明する。
【0051】
先ず、一般には推奨ノズルを「第1候補」ノズル、代替ノズルを「第2候補」として設定するが、使用ノズルの第2候補ノズルID名設定部を空白(未設定)又は設定しても「無効」とした場合は、前記ノズルストッカ17にあるノズルID名「MF01」(推奨ノズル)の吸着ノズルにチェンジして、RAM22に記憶された当該電子部品の部品ライブラリデータのうちの「制御データ(第1候補ノズル)」に従い、設定された吸着停留時間、装着停留時間、ビーム8の移動、吸着下降、吸着上昇、装着下降、装着上昇、ノズル回転について、部品の吸着から装着までの間のX軸モータ12、Y軸モータ9、θ軸モータ15及び上下軸モータ14の制御をCPU20が行なう。
【0052】
前述の場合に、使用ノズルの第1候補、第2候補の指定がともに「有効」と設定されていて、かつ、前記ノズルストッカ17にもその双方のノズルが収納されている場合には、前述したように前記ノズルストッカ17にあるノズルID名「MF01」(推奨ノズル)の吸着ノズルにチェンジして、「制御データ(第1候補ノズル)」に従い、CPU20が前述した制御を行なう。
【0053】
同じく使用ノズルの第1候補、第2候補の指定がともに「有効」と設定されていて、前記ノズルストッカ17には第2候補のノズル(ノズルID名「MA06」)が収納されているが第1候補のノズル(ノズルID名「MF01」)が収納されていない場合について、以下説明する。この場合には、CPU20は前記RAM22に記憶されたノズル配置データからその収納状態を把握し、推奨ノズルが収納されていないのでこれに代わって代替ノズル(第2候補ノズル)にチェンジして、当該代替ノズルの「制御データ(第2候補ノズル)」に従い、CPU20が所定の制御を行なう。
【0054】
即ち、この代替ノズル(ノズルID名「MA06」)は、推奨ノズル(ノズルID名「MF01」)よりも外径及び内径が細い丸ヘッドであるため、この「MA06」を使用する場合には「MF01」と同じ速度で水平移動、上下移動及び回転をすると、当該吸着ノズルに吸着されている状態での電子部品の位置ズレが生じたり、ときに落下する場合もあるので、速度データが水平移動及び上下移動は「50%減速」に、回転は「70%減速」に設定されている。従って、CPU20は、そのようにインターフェース24及び駆動回路25を介して前記X軸モータ12の駆動を、インターフェース24及び駆動回路28を介して前記Y軸モータ9の駆動を、またインターフェース24及び駆動回路32を介して前記θ軸モータ15の駆動を、更にインターフェース24及び駆動回路30を介して前記上下軸モータ14の駆動を制御する。以下装着ステップ番号順に従って、順次取出し装着することとなる。
【0055】
ここで、使用ノズルの第1候補、第2候補の指定がともに「有効」設定されていて、かつ、ノズルストッカ17にもその双方のノズルが収納されているような環境で、運転が開始され、第1候補ノズル指定のみの部品群の装着を装着ヘッド7のノズル交換動作を介しながら順次行なっていき、続いて第1候補及び第2候補指定ありの部品装着ステップに遭遇した際、装着ヘッド7にはそれまでのシーケンスの流れで既に、次に吸着すべき部品の第2候補ノズルが取付けられているといった状況が生じる。
【0056】
この場合に、第1候補ノズルに替えての吸着をすべきなのか、ノズル交換をせずに第2候補ノズルでの部品吸着をすべきかの自由度が生まれる。この自由度を制御でうまく利用することにより、生産性効率を改善できる可能性が生まれる。即ち、第1候補ノズルに替えた場合には、ノズル交換をする時間はロスになるが、その後の部品吸着から装着までのハンドリング速度は高速を維持でき、既にヘッド7に取付けられている第2候補ノズルのままで吸着を実行した場合には、部品ハンドリングの速度は、第1候補ノズルより遅くなるが、ノズル交換に要するロス時間がない。
【0057】
このどちらを選択するかは、生産運転の中でダイナミックに、かつ、瞬時に判断させることができる。即ち、図8で示すように、CPU20が所要時間を予測し短い方のシーケンスを自動選択し、この場合ノズル交換せずに第2候補ノズルのままで運転継続をする方が得策ということになる。但し、この場合の適用は、第2候補ノズルでの代用が、1回限りのケースである。仮に、同一品種部品の吸着が複数回連続したりする場合には、両者でのそのトータルでの所要時間比較に基づいて、シーケンスを確定・決定することになる。通常の装着プログラムは、ノズル交換動作がなるべく少なくするように作成されるため、同じノズルを何度もチェンジするような流れにはしないため、単独代替か、連続ステップでの代替かの判断処理を構築しておくことで充分である。
【0058】
更に、次のような場合にも第2候補ノズルの代替使用が有効に作用する。先ず、部品吸着用に推奨ノズルを準備はしたが、そのノズル本数を必要本数確保できない場合が考えられる。即ち、複数ビームの複数ヘッド構造(例えば、2ビーム、4ヘッド構造)のような場合、複数のビーム及びヘッドで部品を同時に吸着・装着(併行動作)する訳で、一本の推奨ノズルの使用を複数のヘッドや複数の部品吸着で取合うケースが生じる。既に推奨ノズルが、他のヘッドに取付けられて運転している最中に、他のビームやヘッドが同じノズルを使用する部品吸着シーケンスに遭遇したような場合、従来の指定方法(推奨ノズルをただ1つのみ設定できる環境)では、他のヘッドでの推奨ノズル使用が終了するまでそのビーム及びヘッドの運転を待つか、その部品処理は後回しにすることが必要になっていたが、第2候補ノズルの代替ができれば待機処理や、後回し処理をすることなく、代替ノズルでの運転継続ができるようになり、制御上の融通性が向上できる。
【0059】
推奨ノズルへの交換を敢えてせず、代替ノズルで運転を継続することで、ハンドリング速度は遅くなるが、ノズルチェンジ動作が発生しない分、全体の処理時間が短縮されるといった効果を生み出すことが可能で、実際の生産途中で前述したような所要時間の予測を瞬時に判断して、シーケンスをダイナミックに決定する制御を装備することにより、生産効率を上げることができる。
【0060】
【発明の効果】
従来、生産現場でその吸着ノズルの準備ができないような場合には、代替ノズルを用意して応急対応をしようとすると、使用ノズルの指定に、代替で使用するノズルIDを設定するとともに、各速度減速指定もそれに応じてアレンジが必要になり、データを変更して別の部品ライブラリデータ(部品ID名を変更して新規に登録)にして管理しなければならず、もしデータを前述のように変更した後、前と同じ「部品ID名」で、上書きしてしまうと、折角の推奨ノズル使用によるデータを失ってしまうことにもなるといった弊害が生じるが、本発明は推奨ノズルの他に、あらかじめ他の代替ノズルの指定ができるようにし、またノズルの違いで影響するのは部品ハンドリング時の制御に関するデータであるため、この制御データをそれぞれのノズルに対して別々に設定登録できるから、前述の弊害は生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子部品装着装置の平面図である。
【図2】電子部品装着装置の制御ブロック図である。
【図3】装着データを示す図である。
【図4】部品配置データを示す図である。
【図5】CRTの部品ライブラリ編集画面を示す図である。
【図6】第1候補ノズルの制御データを示す図である。
【図7】第2候補ノズルの制御データを示す図である。
【図8】ノズルチェンジした場合としない場合の所要時間を説明するための図である。
【図9】従来のCRTの部品ライブラリ編集画面を示す図である。
【符号の説明】
1 部品装着装置
7 装着ヘッド
20 CPU
22 RAM
36 CRT
Claims (5)
- 装着ヘッドに取付けられた吸着ノズルにより部品供給装置より電子部品を取出し、該部品をプリント基板に装着する電子部品装着装置において、前記電子部品毎に前記吸着ノズルが複数種類指定されると共に該吸着ノズルに対応した制御データを有する部品ライブラリデータを記憶する記憶装置と、該記憶装置に記憶された前記部品ライブラリデータに基づき指定された吸着ノズルにより当該電子部品を取出して装着するように制御する制御装置とから成ることを特徴とする電子部品装着装置。
- 前記ライブラリデータは前記吸着ノズルを使用する優先順序を付けて該吸着ノズルが複数種類指定されたことを特徴とする請求項1に記載の電子部品装着装置。
- 前記吸着ノズルを収納するノズルストッカと、該ノズルストッカのどこにどの吸着ノズルが収納されているかのノズル配置データを記憶する記憶装置と、該記憶装置に記憶されたノズル配置データ及び前記ライブラリデータに基づき優先順序の高い吸着ノズルから使用するように制御する制御装置とを設けたことを特徴とする請求項2に記載の電子部品装着装置。
- 前記ライブラリデータは前記吸着ノズルが複数種類指定されると共にその種類毎にその指定が有効か無効かのデータを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子部品装着装置。
- 前記制御データが前記吸着ノズルの移動速度に関する速度データであることを特徴とする請求項1に記載の電子部品装着装置。
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