JP3675055B2 - 給紙装置及び印字装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、給紙台上に積重ねた複数枚の用紙を1枚ずつ給紙する給紙装置及び給紙装置を備えた印字装置に関し、特に、給紙台が湾曲しても、用紙と給紙ローラ間の間隔を適正な間隔に保持し、用紙を確実に送出せるように構成したものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクジェット式印字装置等の種々の印字装置に搭載され、給紙台上に積重ねた複数枚の用紙を1枚ずつ給紙する給紙装置として、給紙台の上側に設けられた用紙幅方向向きの回転軸、回転軸に取付けられ給紙台上の用紙を1枚ずつ送り出す給紙ローラ、給紙台を給紙ローラ側へ付勢する付勢手段、給紙台の上方を開閉可能に覆う開閉カバー、回転軸のカラー取付部に回転自在に外嵌され給紙状態において用紙に当接して用紙と給紙ローラ間の間隔を所定間隔に保持する複数のカラー等で構成されたものが知られている。
【0003】
この種の給紙装置のうち、開閉カバーと給紙台を連動させたものがある。即ち、開閉カバーを開放すると、開閉カバーが給紙台の用紙幅方向の両端部を押動して、給紙台が付勢手段の付勢力に抗して回転軸から離れる側へ移動し、給紙台と複数のカラー間の間隔が大きくなって、給紙台上に用紙をセットできる状態になる。また、開閉カバーを閉成すると、付勢手段により給紙台が給紙ローラ側へ移動し、複数のカラーが給紙台上の用紙に当接して、用紙と給紙ローラ間の間隔が所定間隔に保持され、給紙ローラが回転すると給紙台上に積重ねた複数枚の用紙が1枚ずつ給紙される給紙可能な状態になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記給紙装置においては、給紙台が幅方向中央側において上方へ凸になるように湾曲する傾向がある。即ち、給紙台は一般に合成樹脂で形成され、剛性を上げるためその周囲に壁が垂下状態に設けられたり、裏側にリブが縦横に設けられているが、周囲の壁の収縮によるものと思われる成形後の歪みにより、給紙台の上面が凸になるように湾曲することは避けられなかった。
また、上記のように、開閉カバーの開閉によって給紙台を移動するものでは、給紙台、開閉カバーを備える給紙カセットを給紙ローラから取外して梱包や保管する際、付勢手段で付勢されている給紙台の用紙幅方向両端部を開閉カバーでいつも押圧していることになるので、付勢手段の付勢力によって給紙台が上方へ凸になるように湾曲する。梱包等で長期間この状態になると、湾曲状態に癖付けされてしまう。
【0005】
このように、給紙台がその幅方向両端部に対して幅方向中央部側程上方へ湾曲すると、前記給紙装置においては、開閉カバーを閉成した状態、即ち、給紙可能な状態で、給紙台上の用紙に給紙台の幅方向中央部側に位置するカラーしか当接しないようになるので、用紙と給紙ローラ間の間隔が前記所定間隔以上になり、給紙台上の用紙を給紙ローラで確実に送り出せない場合がある。
本発明の目的は、給紙装置及び印字装置において、給紙台が湾曲しても、給紙ローラと用紙間の間隔を所定間隔に保持し、給紙ローラで用紙を確実に送り出せるようにすること、等である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の給紙装置は、用紙を載置する為の給紙台と、この給紙台の上側に設けられた用紙幅方向向きの回転軸と、この回転軸に取付けられ用紙を1枚ずつ送り出す給紙ローラと、給紙台を給紙ローラ側へ付勢する付勢手段と、回転軸のカラー取付部に回転自在に外嵌され給紙状態において用紙に当接して用紙と給紙ローラ間の間隔を所定間隔に保持する複数のカラーとを備え、給紙台上に積重ねた複数枚の用紙を1枚ずつ給紙する給紙装置において、給紙ローラに隣接する複数のカラーのうち、少なくとも給紙台の幅方向中央部側に位置する特定のカラーは、用紙を圧接する下端面から回転軸軸心までの距離が回転軸の両端付近の端部側カラーの下端面から回転軸軸心までの距離よりも小さくなるように構成されたものである。
【0007】
即ち、付勢手段により給紙台が給紙ローラ側へ移動し、複数のカラーが給紙台上の用紙に当接して、用紙と給紙ローラとの間隔が所定間隔に保持されて給紙可能な状態となり、この状態で給紙ローラが回転すると、給紙台上に積重ねた複数枚の用紙が1枚ずつ給紙される。
ところで、給紙台がその幅方向両端部に対して幅方向中央部側程上方へ湾曲しても、この給紙装置においては、給紙ローラに隣接する複数のカラーのうち、少なくとも給紙台の幅方向中央部側に位置する特定のカラーは、用紙を圧接する下端面から回転軸軸心までの距離が回転軸の両端付近の端部側カラーの下端面から回転軸軸心までの距離よりも小さくなるように構成されているので、給紙ローラと用紙間の間隔を前記所定間隔に保持でき、給紙ローラで用紙を確実に送り出すことができるようになる。
【0008】
請求項2の給紙装置は、請求項1の発明において、前記特定のカラーの外径を前記端部側カラーの外径より小さくすることにより、特定のカラーの用紙を圧接する下端面から回転軸軸心までの距離を、端部側カラーの下端面から回転軸軸心までの距離よりも小さくしたものである。即ち、特定のカラーの外径を小さくした簡単な構造で、給紙台が湾曲した場合でも、給紙ローラで用紙を確実に送り出すことができるようになる。その他請求項1と同様の作用を奏する。
【0009】
請求項3の給紙装置は、請求項1の発明において、前記特定のカラーとカラー取付部との間に隙間を形成することにより、特定のカラーの用紙を圧接する下端面から回転軸軸心までの距離を、端部側カラーの下端面から回転軸軸心までの距離よりも小さくしたものである。即ち、特定のカラーとカラー取付部との間に隙間を形成した簡単な構造で、給紙台が湾曲した場合でも、給紙ローラで用紙を確実に送り出すことができるようになる。その他請求項1と同様の作用を奏する。
【0010】
請求項4の給紙装置は、請求項3の発明において、複数のカラー取付部は夫々同形に形成されたものが適用され、前記隙間はカラーの内径を大きくして形成されたものである。即ち、カラーの内径を大きくして隙間を簡単に形成することができるので、製作コスト的に非常に有利になる。その他請求項3と同様の作用を奏する。
【0011】
請求項5の給紙装置は、請求項3の発明において、特定のカラーと端部側カラーを含む複数のカラーは夫々同形に形成されたものが適用され、前記隙間は取付部の外径を小さくして形成されたものである。即ち、カラー取付部の外径を小さくして隙間を簡単に形成することができるので、製作コスト的に非常に有利になる。その他請求項3と同様の作用を奏する。
【0012】
請求項6の給紙装置は、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の発明において、さらに前記給紙台の上方を開閉可能に覆い、開放時に給紙台の用紙幅方向両端部を押動して、給紙台を付勢手段の付勢力に抗して回転軸から離れる方向へ移動させる開閉カバーと、前記給紙台、前記開閉カバーおよび前記付勢手段を有し、前記給紙ローラに対して着脱可能な給紙カセットとを備えたものである。
【0013】
即ち、開閉カバーを開放すると、開閉カバーが給紙台の用紙幅方向の両端部を押動して、給紙台が付勢手段の付勢力に抗して回転軸から離れる方向へ移動し、給紙台と複数のカラー間の間隔が大きくなって、給紙台上に用紙をセットできる状態になる。開閉カバーを閉成すると、付勢手段により給紙台が給紙ローラ側へ移動し、前述のように給紙可能な状態になる。一方、梱包状態等で、給紙台、開閉カバーおよび付勢手段を有する給紙カセットを、給紙ローラから取外した状態にある場合、付勢手段で付勢されている給紙台の用紙幅方向両端部を開閉カバーでいつも押圧し、給紙台を上方へ凸になるように湾曲させることになるが、上記のように複数のカラーを構成することで、給紙ローラと用紙間の間隔を所定間隔に保持でき、用紙を確実に送り出すことができる。
【0014】
請求項7の印字装置は、請求項1〜請求項6の何れか1項の給紙装置を備え、給紙ローラにより給紙された用紙に向けて、インクを噴出させて印字するインクジェット式印字ヘッドを備えたものである。即ち、給紙台が湾曲した場合でも、給紙ローラと用紙間の間隔を前記所定間隔以下に保持でき、給紙ローラで用紙を確実に送り出すことができるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本実施形態は、給紙台上に積重ねた複数枚の用紙を1枚ずつ給紙する給紙装置及び給紙装置を装備したインクジェット式印字装置に、本発明を適用した場合の例である。
【0016】
インクジェット式印字装置1について説明する。
図1に示すように、インクジェット式印字装置1には、給紙台12上に積重ねた複数枚の用紙Pを1枚ずつ給紙する給紙装置2と、給紙装置2により給紙された用紙Pを印字ヘッド43側へ搬送する搬送機構35と、用紙Pに向けてインクを噴出させて印字する印字機構40と、印字された用紙Pをインクジェット式印字装置1の外部へ排出する用紙排出機構(図示略)と、給紙装置2の給紙ローラ25と搬送機構35のフィードローラ36を回転駆動する駆動機構50(図7参照)等が設けられている。尚、図示していないが、用紙排出機構の排出ローラも駆動機構50で回転駆動される。
【0017】
給紙装置2について説明する。
図1〜図3に示すように、給紙装置2には、用紙Pを複数枚積重ねてセット可能な給紙カセット10、給紙カセット10の給紙台12にセットされた用紙Pの上面に摩擦接触した状態で回転し用紙Pを1枚ずつ送り出す複数個(例えば2個)の給紙ローラ25、給紙ローラ25と同軸上に設けられ用紙Pと給紙ローラ25間の間隔を所定間隔に保持する複数個(例えば6個)のカラー26A,26B等が設けられている。
【0018】
給紙カセット10は、収容部11aを有するカセット本体11と、収容部11aに収容可能でカセット本体11に上端部が揺動可能にピン12aにより結合された給紙台12と、給紙台12に用紙幅方向へ移動自在に設けられ給紙台12に載置される用紙Pの側縁部をガイドする側縁ガイド14と、収容部11aに内装され給紙台12を給紙ローラ25側へ付勢する左右1対のスプリング13(付勢手段に相当する)と、給紙台12の上方を開閉可能に覆う開閉カバー16とで構成されている。給紙カセット10は後述する側板3間に着脱自在に装着される。
【0019】
給紙台12の前端部分には、給紙ローラ25と対向する部位において、給紙台12の他の部分よりも高摩擦の摩擦部15が、給紙台12から僅かに突出して設けられている(図2参照)。側縁ガイド14は、給紙台12の給紙ローラ25と反対側の端部を表裏両面から挟持する案内部14aを有し、この案内部14aを介して用紙幅方向に移動可能に案内されている。
【0020】
開閉カバー16は、カバー本体17とカバー本体17に固着された左右1対のアーム18を有し、これらアーム18の略中央部がカセット本体11の左右1対の立壁部11bに回動可能にピン18aにより結合されている。各アーム18の端部は給紙台12を押動する押動部19に形成され、開閉カバー16を開放すると、これら1対の押動部19が給紙台12の用紙幅方向両端部を押動して、給紙台12が給紙ローラ25から離れる側へ移動するようになっている。
【0021】
図2、図3に示すように、インクジェット式印字装置1に設けられた左右1対の側板3には、給紙台12の上側に設けられた用紙幅方向向きの回転軸27の両端部が回転自在に支持され、この回転軸27に、2個の給紙ローラ25が取付けられるとともに、6個のカラー取付部材28が略等間隔おきに設けられている。図4、図5に示すように、カラー取付部材28は、外周に円形の溝28aを有する円板形に、回転軸27と一体に合成樹脂材料により成形されている。カラー26は、溝28aに回転自在に嵌合支持されている。尚、各カラー26は2個の半円筒部材を相互に結合させつつ溝28aに組付けられ、1個の円筒形をなす。
【0022】
回転軸27の長手方向中央に配置されたカラー取付部材28における溝28aの底の径(カラー取付部材においては外径)DAは、回転軸27の両端付近に配置されたカラー取付部材28における溝28aの底の径DBよりも小さく形成され、端部側から中央に向け各カラー取付部材28の底の径は順次小さく形成されている。この径の変化は、後述する給紙台12の湾曲に沿って設定される。
【0023】
各カラー26は、夫々幅、外径および内径とも同じ形状に形成されており、図5に示すように、両端のカラー26Bはカラー取付部材28の溝28aにほぼ隙間なく嵌合するが、図4に示すように、中央寄りのもの(26A)ほど溝28aに対する隙間29が大きくなる。従って、図6に示すように、カラーに用紙Pが圧接したとき、中央のカラー26Aが用紙Pと接する下端面から回転軸27までの距離rAは、端部側のカラー26Bの同距離rBよりも小さくなる。
給紙ローラ25は、用紙と接触する円弧状の外周部25aと、それよりも小径の切欠部25bとからなる。カラー26は外周部25aよりも僅かに小径で切欠部25bよりも大きく形成されている。
【0024】
次に、搬送機構35について説明すると、図1に示すように、搬送機構35は、駆動機構50で回転駆動されるフィードローラ36と、搬送経路の上方に揺動可能に設けられたアーム38の先端に回転可能に設けられ、スプリング39によりアーム38を介してフィードローラ36の上面に押圧されているプレッシャローラ37を有し、フィードローラ36が正方向(時計回り)に回動されると、プレッシャローラ37とフィードローラ36とで用紙Pが印字ヘッド43側へ搬送される。
【0025】
印字機構40について説明すると、図1に示すように、印字機構40には、ガイドロッド45及びガイドレール46により左右方向へ移動自在にガイドされたキャリッジ41、キャリッジ41に固定されたホルダー42、ホルダー42の後端部に取付けられた印字ヘッド43、ホルダー42に着脱可能に装着され印字ヘッド43にインクを供給するインクカートリッジ44、キャリッジ41を左右方向へ移動駆動するキャリッジ駆動機構(図示略)等が設けられている。前記印字ヘッド43は、用紙Pに向けてインクを噴出させて印字するインクジェット式のものである。
【0026】
駆動機構50について説明する。
図7〜図9に示すように、駆動機構50は、正逆両回転方向に駆動制御されるステッピングモータ51、ステッピングモータ51の駆動軸に固定されて回転駆動されるモータ歯車52、モータ歯車52と大径部で噛合して回転駆動される減速歯車53、フィードローラ36の端部に固定され減速歯車53の小径部と噛合するフィード歯車55、フィード歯車55と噛合する太陽歯車56、太陽歯車56の回転軸を中心に回動可能に夫々設けられた1対の支持枠57,58、支持枠57の端部に回転自在に設けられ太陽歯車56と噛合する第1遊星歯車60、支持枠58の端部に回転自在に設けられ太陽歯車56と噛合する第2遊星歯車61、回転軸27の端部に固定された給紙歯車65、給紙歯車65と噛合する反転歯車62等で構成されている。
【0027】
第1遊星歯車60は、一端部が支持枠57に固着された圧縮スプリング63により、給紙歯車65側へ常時付勢されており、第2遊星歯車61においては、太陽歯車56の正回転時(反時計回り)に支持枠58を回動させて反転歯車62と噛合し、給紙歯車65とともに給紙ローラ25を正回転させる一方、太陽歯車56の逆回転時(時計回り)に支持枠57を回動させて反転歯車62と離間する方向へ移動する。給紙歯車65は、欠損部67を有する第1遊星歯車噛合部66と、外周部全部にギヤ歯が形成され反転歯車62と噛合する第2遊星歯車噛合部68からなり、遊星歯車噛合部66の欠損部67が第1遊星歯車60に臨んでいると、給紙歯車65と第1遊星歯車60が噛合しない状態になる。
【0028】
給紙装置2の給紙動作について説明すると、先ず、初期状態(即ち、前回の給紙動作が完了し、且つ次の給紙動作が開始されていない状態)では、給紙ローラ25の切欠部25bが用紙Pに対向し、駆動機構50は図10のイニシャル状態になっている。この状態から、ステッピングモータ51が逆方向(反時計回り)に回転駆動されると、フィード歯車55とともにフィードローラ36が逆回転(反時計回り)し、フィードローラ36よりも下流側への用紙Pの搬送は阻止される状態になる一方、支持枠58が時計回りに回転し、図11に示すように、第2遊星歯車61が反転歯車62と噛合した後、給紙歯車65とともに給紙ローラ25が正方向(反時計回り)に回転し始める。この状態では、給紙歯車65の欠損部67が第1遊星歯車60に臨んでいる。
【0029】
用紙Pが搬送機構35側へ所定量送り出され、用紙Pの先端部がフィードローラ36とプレッシャローラ37との接触位置に当接した状態になり、用紙先端の位置及び向きが搬送機構35に対して正確に位置決めされると、図12に示すように、第1遊星歯車噛合部66が第1遊星歯車60に対向する。この時、両者66,60の回転方向が逆であるから噛合しない。この後、ステッピングモータ51の駆動方向が切換えられると、フィード歯車55とともにフィードローラ36が正回転するとともに、支持枠58が反時計回りに回転して、図13に示すように、第2遊星歯車61が反転歯車62から離間し、第1遊星歯車60を介して給紙歯車65とともに給紙ローラ25が正回転して、用紙Pが印字ヘッド43側へ搬送される。
【0030】
給紙装置2の作用について説明する。
開閉カバー16を開放すると、1対のアーム18の押動部19が給紙台12の用紙幅方向の両端部を押動して、給紙台12がスプリング13の付勢力に抗して回転軸27から離れる側へ移動し、給紙台12と複数のカラー26A,26B間の間隔が大きくなって、給紙台12上に用紙Pをセットできる状態になる。開閉カバー16を閉成すると、スプリング13により給紙台12が給紙ローラ25側へ移動し、複数のカラー26A,26Bが給紙台12上の用紙Pに当接して、用紙Pと給紙ローラ25との間隔が所定間隔に保持されて給紙可能な状態となり、この状態で給紙ローラ25が回転すると、給紙台12上に積重ねた複数枚の用紙Pが1枚ずつ給紙される。
【0031】
ところで、給紙台12は合成樹脂材料により形成され、図1、図3に示すように剛性を高めるため板状の主体部の周囲に下側へ突出したリブ状の周壁を有するが、成形後の歪みにより、幅方向中央側において上方へ凸になるように湾曲する傾向がある。また、給紙カセット10を印字装置1から取り外して梱包や保管をする際、スプリング13で付勢されている給紙台12の用紙幅方向両端部を開放カバー16のアーム18でいつも押圧していることになるので、給紙台12は上方へ凸になるように湾曲される。そして梱包等で長期間この状態にあると、湾曲状態に癖付けされてしまう。
【0032】
この給紙装置2においては、給紙ローラ25に隣接する複数のカラーのうち、少なくとも給紙台12の幅方向中央部側に位置する特定のカラー26Aは、用紙を圧接する下端面から回転軸27の軸心までの距離rAが回転軸27の両端付近の端部側カラー26Bの下端面から回転軸軸心までの距離rBよりも小さくなるように構成されているので、図13に示すように、給紙台12が湾曲した場合でも、給紙ローラ25と用紙P間の間隔を前記所定間隔に保持でき、給紙ローラ25で用紙Pを確実に送り出すことができるようになる。
【0033】
しかも、特定のカラー26Aとカラー取付部材28との間に隙間29を形成する簡単な構造により、特定のカラー26Aの用紙Pを圧接する下端面から回転27の軸軸心までの距離を小でき、しかも、各カラー26を夫々同形に形成する一方、各カラー取付部材28の外径を夫々異にして回転軸17に一体形成することで、寸法の異なるカラーを多数用意する必要がなくなり、製作コスト的に非常に有利になる。
【0034】
尚、各カラー26とカラー取付部材28との間の隙間29をなくし、中央の特定のカラー26Aの外径を端部側カラー26Bの外径より小くすることにより、特定のカラー26Aの用紙Pを圧接する下端面から回転軸27の軸心までの距離を、端部側カラー26Bの下端面から回転軸27の軸心までの距離よりも小さくしてもよい。また、複数のカラー取付部材28を同形とし、カラーの内径を大きくすることで、前記隙間29を形成してもよい。
【0035】
【発明の効果】
請求項1の給紙装置によれば、給紙ローラに隣接する複数のカラーのうち、少なくとも給紙台の幅方向中央部側に位置する特定のカラーは、用紙を圧接する下端面から回転軸軸心までの距離が回転軸の両端付近の端部側カラーの下端面から回転軸軸心までの距離よりも小さくなるように構成されているので、給紙台が湾曲した場合でも、給紙ローラと用紙間の間隔を所定間隔に保持でき、給紙ローラで用紙を確実に送り出すことができるようになる。
【0036】
請求項2の給紙装置によれば、請求項1と同様の効果を奏するが、前記特定のカラーの外径を前記端部側カラーの外径より小さくすることにより、特定のカラーの用紙を圧接する下端面から回転軸軸心までの距離を、端部側カラーの下端面から回転軸軸心までの距離よりも小さくしので、特定のカラーの外径を小さくした簡単な構造で、給紙台が湾曲した場合でも、給紙ローラで用紙を確実に送り出すことができるようになる。
【0037】
請求項3の給紙装置によれば、請求項1と同様の効果を奏するが、前記特定のカラーとカラー取付部との間に隙間を形成することにより、特定のカラーの用紙を圧接する下端面から回転軸軸心までの距離を、端部側カラーの下端面から回転軸軸心までの距離よりも小さくしたので、特定のカラーとカラー取付部との間に隙間を形成した簡単な構造で、給紙台が湾曲した場合でも、給紙ローラで用紙を確実に送り出すことができるようになる。
【0038】
請求項4の給紙装置によれば、請求項3と同様の効果を奏するが、前記複数のカラー取付部は夫々同形に形成されたものが適用され、前記隙間はカラーの内径を大きくして形成されたものであるので、前記隙間を簡単に形成することができ、製作コスト的にも非常に有利になる。
【0039】
請求項5の給紙装置によれば、請求項3と同様の効果を奏するが、前記特定のカラーと端部側カラーを含む複数のカラーは夫々同形に形成されたものが適用され、前記隙間は取付部の外径を小さくした形成されたものであるので、前記隙間を簡単に形成することができ、製作コスト的にも非常に有利になる。
【0040】
請求項6の給紙装置によれば、請求項1〜5のいずれか1項と同様の効果を奏しさらに給紙カセットが給紙ローラから取り外した状態が長期間あって、給紙台が上方へ凸になるように湾曲しても、給紙ローラと用紙間の間隔を所定間隔に保持でき、用紙を確実に送り出すことができる。
【0041】
請求項7の印字装置によれば、請求項1〜請求項6の何れか1項の給紙装置を備え、給紙ローラにより給紙された用紙に向けて、インクを噴出させて印字するインクジェット式印字ヘッドを備えたので、給紙台が湾曲した場合でも、給紙ローラと用紙間の間隔を前記所定間隔以下に保持でき、給紙ローラで用紙を確実に送り出すことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る給紙装置と給紙装置を装備した印字装置の縦断面図である。
【図2】図1のII−II矢視図である。
【図3】図2のIII −III 線断面図である。
【図4】取付部材と特定のカラーの部分断面図である。
【図5】取付部材と端部側カラーの部分断面図である。
【図6】取付部材と特定のカラー(給紙時)の部分断面図である。
【図7】駆動機構の側面図である。
【図8】駆動機構の要部拡大図である。
【図9】駆動機構の要部拡大図である。
【図10】駆動機構(イニシャル状態)作動説明図である。
【図11】駆動機構(第2遊星歯車作動時)作動説明図である。
【図12】駆動機構(駆動切換え時)作動説明図である。
【図13】駆動機構(第1遊星歯車作動時)作動説明図である。
【符号の説明】
P 用紙
1 インクジェット式印字装置
2 給紙装置
12 給紙台
13 スプリング(付勢手段)
16 開閉カバー
25 給紙ローラ
26A 特定のカラー
26B 端部側カラー
27 回転軸
28 カラー取付部材
29 隙間
Claims (7)
- 用紙を載置する為の給紙台と、この給紙台の上側に設けられた用紙幅方向向きの回転軸と、この回転軸に取付けられ用紙を1枚ずつ送り出す給紙ローラと、給紙台を給紙ローラ側へ付勢する付勢手段と、回転軸のカラー取付部に回転自在に外嵌され給紙状態において用紙に当接して用紙と給紙ローラ間の間隔を所定間隔に保持する複数のカラーとを備え、給紙台上に積重ねた複数枚の用紙を1枚ずつ給紙する給紙装置において、
前記給紙ローラに隣接する複数のカラーのうち、少なくとも給紙台の幅方向中央部側に位置する特定のカラーは、用紙を圧接する下端面から回転軸軸心までの距離が回転軸の両端付近の端部側カラーの下端面から回転軸軸心までの距離よりも小さくなるように構成されたことを特徴とする給紙装置。 - 前記特定のカラーの外径を前記端部側カラーの外径より小さくすることにより、特定のカラーの用紙を圧接する下端面から回転軸軸心までの距離を、端部側カラーの下端面から回転軸軸心までの距離よりも小さくしたことを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
- 前記特定のカラーとカラー取付部との間に隙間を形成することにより、特定のカラーの用紙を圧接する下端面から回転軸軸心までの距離を、端部側カラーの下端面から回転軸軸心までの距離よりも小さくしたことを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
- 前記複数のカラー取付部は夫々同形に形成されたものが適用され、前記隙間はカラーの内径を大きくして形成されたことを特徴とする請求項3に記載の給紙装置。
- 前記特定のカラーと端部側カラーを含む複数のカラーは夫々同形に形成されたものが適用され、前記隙間は取付部の外径を小さくして形成されたことを特徴とする請求項3に記載の給紙装置。
- さらに前記給紙台の上方を開閉可能に覆い、開放時に給紙台の用紙幅方向両端部を押動して、給紙台を付勢手段の付勢力に抗して回転軸から離れる方向へ移動させる開閉カバーと、
前記給紙台、前記開閉カバーおよび前記付勢手段を有し、前記給紙ローラに対して着脱可能な給紙カセットとを備えたことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の給紙装置。 - 請求項1〜請求項6の何れか1項の給紙装置を備え、給紙ローラにより給紙された用紙に向けて、インクを噴出させて印字するインクジェット式印字ヘッドを備えたことを特徴とする印字装置。
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